JP5290274B2 - 水圧転写フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
そして、本発明の製造方法により得られた水圧転写フィルムは、転写するために水面に浮かべたときに、カールがほとんど発生しないので、ロスが少なく、また印刷面の変形も少ない。
本発明において使用される水圧転写用多層ベースフィルムが水溶性PVA(X)層(X層)と耐湿性樹脂(Y)層(Y層)とを有することは、本発明の目的達成のために特に重要であるので、この点についてまず述べる。
Po = ([η]×103/8.29)(1/0.62) (I)
CH2=CH−N(R1)−C(=O)−R2 (II)
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
上記式(II)において、R1で表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を挙げることができ、また、R2で表される炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基等を挙げることができる。上記式(II)で示される単量体としては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド等を例示することができる。また、N−ビニル−2−ピロリドン類としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−プロピル−2−ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−ピロリドン等を例示することができる。
架橋剤の含有量(重量%) = (X層中の架橋剤の重量/X層の重量)×100 (III)
可塑剤の含有量(重量%) = (X層中の可塑剤の重量/X層の重量)×100 (IV)
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸カリウム等のカルボン酸型;オクチルサルフェート等の硫酸エステル型;ドデシルベンゼンスルホネート、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸型;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、オクチルリン酸エステルカリウム塩、ラウリルリン酸エステルカリウム塩、ステアリルリン酸エステルカリウム塩、オクチルエーテルリン酸エステルカリウム塩、ドデシルリン酸エステルナトリウム塩、テトラデシルリン酸エステルナトリウム塩、ジオクチルリン酸エステルナトリウム塩、トリオクチルリン酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテルリン酸エステルアミン塩などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のアルキルエーテル型;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル型;ポリオキシエチレンラウレート等のアルキルエステル型;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等のアルキルアミン型;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド等のアルキルアミド型;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等のポリプロピレングリコールエーテル型;オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド型;ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル等のアリルフェニルエーテル型などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミン塩酸塩等のアミン類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩類;ラウリルピリジニウムクロライド等のピリジニウム塩などが挙げられる。
さらに、両性界面活性剤としては、例えば、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどが挙げられる。
界面活性剤は1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
・開放時変化率
長手方向と垂直方向(幅方向)に20cm×20cmの大きさの耐湿性樹脂フィルムを、任意の位置から切り出す。このサンプルを金網上で60℃、90%RHの雰囲気下に24時間放置し、長手方向と幅方向(長手方向に垂直な方向)の寸法変化を測定する。同じ測定を5回繰り返し、平均を開放時変化率とする。
・加重時変化率
同様に切り出した耐湿性樹脂フィルムの長手方向の上辺と下辺をそれぞれ1cm織り込んで(フィルムは長手方向18cm、幅方向20cmとなる)、長さ25cmの金属棒(重量は10g)を通した後、セロハンテープで固定する。一方の金属棒の両端に紐をつけて上から吊るし、他方の金属棒の両端に紐を介して500gの重りを吊るしてフィルムに荷重をかける。上記の雰囲気下に放置し、その後、加重を取りはらってフィルムの長手方向と幅方向の寸法変化を測定する。同じ測定を5回繰り返し、平均を加重時変化率とする。
500mlのガラスビーカーにイオン交換水325mlを入れて水温を20℃に保持する。サンプルとなる水溶性PVAフィルムを20℃、65%RHに調温調湿した後、3.5cm×4cmの大きさに切り出し、窓枠の大きさが2.3cm×3.4cmのスライドマウントに挟んで固定する。上記のガラスビーカーの水を、マグネチックスターラを用いて長さが5cmの回転子で280回転/分の速度で撹拌しながら、ビーカーの中央にスライドマウントに挟んだフィルムをすばやく浸漬し、観察を行う。水中に浸漬したフィルムは時間の経過と共にスライドマウント上で溶解するか、または破れた後、スライドマウントから外れ、水中を浮遊しながら徐々に溶解し、肉眼では見えなくなる。フィルムを浸漬した直後から肉眼で見えなくなるまでの時間を計測して、これを完溶時間とする。
PVA層の水分率Hは、ヤマト科学(株)製真空乾燥機DP33および日立工機(株)製真空ポンプVR16LPを用い、試料を1Pa以下の減圧下、50℃で4時間の乾燥を行ったときの、フィルムの乾燥前の重量M0および乾燥後の重量Mdから、下記式(V)により算出した。
H = [(M0 − Md) / M0] × 100 (V)
けん化度88モル%、重合度1700のPVA(A)15重量部、グリセリン0.65重量部を含有する、PVA濃度15重量%の水溶液(X液)を20℃に調整した後、リップ幅96cm、開度0.3mmのコンマコーターに注入し、ライン速度1m/分で走行する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製PETフィルムE5100、厚み25μm、幅100cm、片面コロナ処理、長手方向および幅方向の長さの開放時変化率および加重時変化率は、いずれも1%以下)のコロナ処理面上に連続的に流延し、120℃の熱風をあてながら5分間乾燥して、PETフィルム幅100cm、コート幅96cm、長さ1000mの水圧転写用多層ベースフィルムを得た。この多層ベースフィルムから剥離した水溶性PVA(X)層の完溶時間は24秒、アンリツ社製接触型連続厚み計で測定した厚みは30μmであった。また、水溶性PVA(X)層の水分率は3.1重量%、グリセリン含有量は4.0重量%、20℃、65%RHで90°剥離方法(JIS K 6854−3)により測定した、水溶性PVA(X)層とPET(Y)層との層間接着力(90°層間接着力)は0.024N/cm、JIS B0601により測定した、水溶性PVA(X)層の外面の表面粗さ(Ra)は0.5であった。これらの結果を表1および2に記す。
1.ピッチズレ
上記の印刷物について、各色のピッチズレを以下の基準により判定した。
極小・・各色のズレが0.1mm未満
小 ・・各色のズレが0.1mm以上、0.3mm未満
大 ・・各色のズレが0.3mm以上
上記の印刷物について、印刷抜けを以下の基準により判定した。
なし・・50cm×50cm内に1mm2以上の印刷抜けがない
あり・・50cm×50cm内に1mm2以上の印刷抜けがある
上記の印刷工程でフィルムを1000m印刷する間に、フィルム、特にフィルム端面の密着によって発生したフィルム切断(機械の変動によるフィルム切断は考慮しない)の回数を切断回数とした。
30℃、80%RHに調湿した上記の印刷物から、製膜方向に43cm、幅方向に22cm(元のフィルムの中央と切り出す試験片の中央が一致する)の長方形の試験片を切り出し、印刷がされた水溶性PVA(X)層を剥離して、その水溶性PVA(X)フィルムの短辺(22cmの辺)の両端部を各1cmずつ印刷面側に折り込んで細長い筒状の部分を作り、その中に直径2mmの鉄棒を挿入してフィルムの折り込み部分でくるみ、紙テープで固定した。一方、35cm×50cm×5.5cmのバットに、上記の鉄棒2本を35cm間隔で渡して固定できるように、バットの長辺上の淵に鉄棒がはまる窪みを2対設けた。このバットにイオン交換水5Lを注ぎ、ホットプレート上に置いて水温を30±1℃に調整した。次に、フィルムの印刷面を上にして、両端に鉄棒を挿入したフィルムの一方の鉄棒をバットの窪みにはめ込み、もう一方の鉄棒を、フィルムが水面に接触するように他方の窪みにはめ込んだ。このとき、フィルムが泡を噛んだり、フィルム端部が水中に沈み込むことのないように注意した。水に浮かべてフィルムにカールを生じさせ、10秒経過後、フィルムの膨潤が始まる前に、フィルム中央部の最もカールが進行している部分の幅を測定した。同様の測定を5回行って平均値を取り、その値を元のフィルム幅22cmから差し引いて最大カール長さとした。
印刷速度を80m/分、印刷後の乾燥温度を90℃としたこと以外は実施例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表1〜3に記す。
実施例1で得られた水圧転写用多層ベースフィルムから、製膜方向に43cm、幅方向に22cm(元のフィルムの中央と切り出すフィルムの中央が一致する)の長方形の多層フィルムを切り出した。キヤノン製インクジェットプリンターPIXUS MX850を用い、コンピュータを介して製作した同様な柄を、切り出した多層フィルムに印刷した。印刷後10秒以内に、60℃の熱風で10秒間乾燥した。フィルムの伸び、タルミ等の外観上の異常は見られなかった。印刷後、インクカートリッジ内に残ったインク中の水分率をカールフィッシャー水分計で測定したところ、4種類のインクごとに異なるが、65〜72重量%の範囲内であった。得られた印刷物(水圧転写フィルム)を、実施例1と同様にして各種評価に供した。結果を表1〜3に記す。
実施例1で使用したX液をコンベアベルト上に流延し、ベルト上で120℃の熱風をあてながら5分間乾燥して厚み31μm、幅97cm、長さ1050mの水溶性PVA(X)フィルムを得た。実施例1と同様にして評価したところ、この水溶性PVA(X)フィルムの完溶時間は21秒、水分率は2.9重量%、グリセリン含有量は4.0重量%であった。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
実施例1のX液100重量部にホウ酸を0.15重量部添加したものを使用したこと以外は実施例1と同様にして、水圧転写用多層ベースフィルムを得た。実施例1と同様にして評価したところ、水溶性PVA(X)層の完溶時間は28秒、厚みは29μm、水分率は3.0重量%、グリセリン含有量は4.0重量%、水溶性PVA(X)層とPET(Y)層との層間接着力(90°層間接着力)は0.031N/cm、水溶性PVA(X)層の外面の表面粗さ(Ra)は0.6であった。これらの結果を表1および2に記す。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
実施例1のX液に、平均粒子径6.6μmのシリカ(東ソー株式会社製「NIPGEL0063」)を、濃度が0.3重量%となるように添加したものを使用したこと以外は実施例1と同様にして、水圧転写用多層ベースフィルムを得た。実施例1と同様にして評価したところ、水溶性PVA(X)層の完溶時間は26秒、厚みは31μm、水分率は2.8重量%、グリセリン含有量は4.0重量%、水溶性PVA(X)層とPET(Y)層との層間接着力(90°層間接着力)は0.017N/cm、水溶性PVA(X)層の外面の表面粗さ(Ra)は1.1であった。これらの結果を表1および2に記す。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
二軸延伸PETフィルムの代わりに、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ株式会社製PPフィルムOP U−1、厚み20μm、幅100cm、片面コロナ処理、長手方向および幅方向の長さの開放時変化率および加重時変化率は、いずれも1%以下)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、水圧転写用多層ベースフィルムを得た。実施例1と同様にして評価したところ、水溶性PVA(X)層の完溶時間は24秒、厚みは30μm、水分率は3.1重量%、グリセリン含有量は4.0重量%、水溶性PVA(X)層とPP(Y)層との層間接着力(90°層間接着力)は0.016N/cm、水溶性PVA(X)層の外面の表面粗さ(Ra)は0.5であった。これらの結果を表1および2に記す。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
PVA(A)の代わりに、けん化度91モル%、重合度1700のPVA(B)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、水圧転写用多層ベースフィルムを得た。実施例1と同様にして評価したところ、水溶性PVA(X)層の完溶時間は43秒、厚みは28μm、水分率は3.4重量%、グリセリン含有量は4.0重量%、水溶性PVA(X)層とPET(Y)層との層間接着力(90°層間接着力)は0.018N/cm、水溶性PVA(X)層の外面の表面粗さ(Ra)は0.4であった。これらの結果を表1および2に記す。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
実施例3で使用したインクカートリッジを開封し、各インクを取り出した。それぞれのインク100重量部に脱イオン水100重量部を加え、よくかき混ぜた後、あふれないように注意しながらインクカートリッジに戻した。このインクカートリッジを使用したこと以外は実施例3と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。印刷後、インクカートリッジ内に残ったインク中の水分率をカールフィッシャー水分計で測定したところ、4種類のインクごとに異なるが、81〜84重量%の範囲内であった。結果を表1〜3に記す。
実施例4と同様にして得られた水溶性PVA(X)フィルムを単層で使用したこと以外は実施例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。フィルムは吸湿しており、印刷後の乾燥の際に装置方向に伸びて、激しい柄ズレが発生した。また、ロール端面に水分が付着してブロッキングし、繰り出し時に切断が多発した。結果を表1〜3に記す。
印刷時の湿度を46%RHとしたこと以外は比較例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。フィルムの伸びは大幅に改善したが、依然として柄ズレが多少発生し、高精彩が要求される用途では問題となるレベルであった。結果を表1〜3に記す。
印刷速度を80m/分、印刷後の乾燥温度を90℃としたこと以外は比較例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。フィルムは吸湿しており、印刷後の乾燥の際に装置方向に伸びて、激しい柄ズレが発生した。結果を表1〜3に記す。
実施例4と同様にして得られた水溶性PVA(X)フィルムから、製膜方向に43cm、幅方向に22cm(元のフィルムの中央と切り出すフィルムの中央が一致する)の長方形のフィルムを切り出し、同じサイズの普通紙に、シワが入らないよう四辺をテープで固定し、実施例3と同様にして印刷した。得られた印刷物(水圧転写フィルム)を、実施例1と同様にして各種評価に供した。フィルムは部分的に伸びが観察され、その部分では激しい印刷抜け、ズレが見られた。また、乾燥により激しい波打が発生した。結果を表1〜3に記す。
実施例4と同様にして得られた水溶性PVA(X)フィルムに、平均粒子径0.8μmのスチレン−メタクリル酸メチル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル=50/50、重量比)を分散質とし、けん化度88モル%、重合度1750のPVAを分散剤とする樹脂エマルジョン(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体の濃度1重量%、バインダーとしてのけん化度88モル%、重合度1750のPVAの濃度1重量%、合計固形分濃度2重量%)をコートし、80℃に加熱した金属ロールとゴムロールの間を40m/分の速度で通過させて水圧転写用多層ベースフィルムを得た。樹脂エマルジョン層の厚みは1.8μmであった。これらの結果を表1および2に記す。
続いて、実施例1と同様にして、この水圧転写用多層ベースフィルムから印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。結果を表3に記す。
印刷時にグラビアロールおよびグラビアロール下のパンの周りを水圧転写用ベースフィルムに接触しないようにしながらプラスチックフィルムで囲い、その中に水圧転写用ベースフィルムが振動しない程度の流量でガスボンベより乾燥エアーを供給して印刷中のインクの吸湿を抑制したこと以外は比較例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。印刷後、グラビアロール下のパンに残ったインク中の水分率をカールフィッシャー水分計で測定したところ、0.2重量%であった。結果を表1〜3に記す。
水溶性PVA(X)フィルムを単層で使用する代わりに、実施例1と同様にして得られた水圧転写用多層ベースフィルムを使用したこと以外は参考例1と同様にして印刷物(水圧転写フィルム)を得て、各種評価に供した。印刷後、グラビアロール下のパンに残ったインク中の水分率をカールフィッシャー水分計で測定したところ、0.2重量%であった。結果を表1〜3に記す。
Claims (8)
- 水溶性ポリビニルアルコール(X)層および耐湿性樹脂(Y)層を含む水圧転写用多層ベースフィルムの水溶性ポリビニルアルコール(X)層上に、水分を含むインクを用いて印刷する、水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記水溶性ポリビニルアルコール(X)層が架橋剤を0.01〜3重量%含有する、請求項1に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記架橋剤がホウ素化合物である、請求項2に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記耐湿性樹脂(Y)が、ポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記水溶性ポリビニルアルコール(X)層と前記耐湿性樹脂(Y)層との90°層間接着力(JIS K6854−3)が0.001〜0.1N/cmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記印刷がインクジェット方式により行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 前記水分を含むインクの水分率が0.5〜80重量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水圧転写フィルムの製造方法。
- 水溶性ポリビニルアルコール(X)層および耐湿性樹脂(Y)層を含む水圧転写用多層ベースフィルムの水溶性ポリビニルアルコール(X)層上に、水分を含むインクが印刷されてなる水圧転写フィルム。
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