JP4754100B2 - 水溶性エンボスフィルムの製造方法 - Google Patents

水溶性エンボスフィルムの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4754100B2
JP4754100B2 JP2001169027A JP2001169027A JP4754100B2 JP 4754100 B2 JP4754100 B2 JP 4754100B2 JP 2001169027 A JP2001169027 A JP 2001169027A JP 2001169027 A JP2001169027 A JP 2001169027A JP 4754100 B2 JP4754100 B2 JP 4754100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
water
roll
soluble
embossed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001169027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002361738A (ja
Inventor
健二 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001169027A priority Critical patent/JP4754100B2/ja
Publication of JP2002361738A publication Critical patent/JP2002361738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4754100B2 publication Critical patent/JP4754100B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐ブロッキング性、高級品感、耐ピンホール性に優れた水溶性エンボスフィルムを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリビニルアルコール系フィルム等の水溶性フィルムからなる包材は、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等を収容するための材料として多用されており、かかる包材は、フィルムの水溶性を利用して、直接、水性媒体中へ投入して包材を分解又は溶解せしめて溶液を得たり、使用時に開封した包材をそのまま水に流して捨てる等の用途に用いられている。かかる水溶性フィルムは実用上表面処理が施され、例えば、▲1▼艶消しやブロッキング防止のために水溶性フィルムに梨地模様をつける梨地処理を施こしたり、▲2▼ブロッキング性の改善のために、フィルムに凹凸形状をつけるエンボス加工が行われており、例えば後者の例としては、エンボス加工法として特開平7−290567号公報に、凹部の厚みが15〜25μm(凸部の厚み20〜100μm)で、フィルムの引張強度が2.5〜4.5kg/mm2であるエンボス加工された水溶性フィルムを製造する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者が上記の従来技術について検討したところ、この従来技術では、耐ブロッキング性の点で、フィルムを多数枚重ねて高温、高湿下で長期間保存したり、長尺のフィルムをロール状に巻いて長期に保存するとその効果に限界があり、又フィルムのいわゆるテカリが発生したり、厚み感や立体感を同時に兼ね備えた高級品感に乏しいことが明らかとなった。市場では高級品感のある製品の需要は高く、又、上記のような過酷な条件下でもブロッキングが起らない水溶性エンボスフィルムが求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、水溶性フィルムを、表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地形状を有するエンボスロールとバックアップロール間を通過させ、次いで深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロール間を通過させて該フィルムにエンボス加工行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させる水溶性エンボスフィルムの製造方法が上記の目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の水溶性フィルムの原料である水溶性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、カルボキシメチルセルロース類、澱粉類ポリエチレンオキサイド類、プルラン類等の合成又は天然物誘導体の各種樹脂材料が挙げられるが、中でもポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
【0006】
ポリビニルアルコール系樹脂は、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるものであるが、本発明では必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸類(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩類、ポリオキシアルキレンアリルエーテル類等で変性されたものでもよい。
【0007】
かかるポリビニルアルコール系樹脂のなかでも、特にケン化度が70〜100モル%が好ましく、更には75〜99モル%が好ましい。かかるケン化度が70モル%未満では水溶性が悪くなる傾向があり好ましくない。
又、平均重合度は300〜4000、更には500〜3000が好ましく、該平均重合度が300未満ではフィルムの強度が劣り、4000を越えると製膜性が悪くなり好ましくない。
【0008】
上記の水溶性樹脂を用いて、水溶性フィルムを得るには上記水溶性樹脂を、水溶液としてドラム、エンドレスベルト等の平滑な金属面上に流延する方法や、水溶性樹脂単独又は可塑剤を添加した組成物を加熱溶融して押出す方法等の手段が挙げられる。
【0009】
可塑剤としては、例えばグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類の可塑剤や水が挙げられる。かかる製膜時にフェノール系、アミン系等の抗酸化剤、リン酸エステル類等の安定剤の他、着色料、香料、増量剤、消包剤、剥離剤、紫外線吸収剤、無機粉体、界面活性剤等の通常の添加剤を添加しても差し支えない。
【0010】
該水溶性フィルムの膜厚については、特に限定されないが、10〜120μmであることが好ましく、より好ましくは15〜80μmであり、10μm未満では機械的強度が不足することとなり、120μmを越えると水溶性の低下や製膜効率の低下を招き好ましくない。
該水溶性フィルムの含水率については、特に限定されないが、1〜15重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜10重量%であり、1重量%未満ではフィルムが硬すぎて凹凸模様の形成が行われにくく、15重量%を越えるとフィルムが柔らかすぎて凹凸模様の形状が保持されず好ましくない。
【0011】
本発明では、かかる水溶性フィルムをまず、梨地形状を有するエンボスロールとバックアップロール間を通過させ、次いで凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロール間を通過させて該フィルムにエンボス加工行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μm、好ましくは0.4〜5μm、特には0.8〜4μmの梨地模様と、100メッシュ以下、好ましくは20〜80メッシュで、深さが50〜300μm、好ましくは60〜200μmの凹凸模様とを形成させるのが特徴であり、表面粗さが0.1μm未満では耐ブロッキング性が劣り、逆に8μmを越えると耐ピンホール性が劣り不適当である。
また、凹凸模様が100メッシュを越えると耐ブロッキング性が劣り、高級品感のあるフィルムが得られなくなり不適当である。
凹凸模様の深さが50μm未満では十分な見掛け膜厚が得られず、300μmを越えると耐ピンホール性が劣り本発明の目的を達成できない。
【0012】
なお、ここで言う表面粗さ(Ra)は、レーザ顕微鏡(例えば超深度形状測定顕微鏡、株式会社キーエンス製「VK−8510」)により測定されるものであり、また、凹凸模様の深さはJIS B 0601の方法により測定されるものである。
【0013】
上記の条件を満足する凹凸模様としては、格子模様、絹目模様、亀甲模様、菱型模様等を挙げることができ、その中でも高級品感、耐ブロッキング性の面で絹目模様であることが好ましい。
【0014】
本発明では、まず水溶性フィルムを梨地形状をもつエンボスロールとバックアップロール間を通過させるのであるが、該エンボスロールとしては、具体的には、表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmであり、更には0.5〜7μm、特には1〜5μmの梨地模様をもつエンボスロールを用いることが好ましい。
【0015】
梨地形状をもつエンボスロールは、具体的には、1)金属ロール又はセラミックロールの表面をサンドブラスト法、ケミカルマット法、エッチング法により梨地形状を付与する方法、2)トランジスターパルス電源の放電加工機により梨地形状を付与する方法で製作される。
金属ロールの素材としては、特に制限されるものではないが、鉄、SUS、軟鋼、硬鋼、クロム鋼、ニッケル鋼、鋳鋼、黄銅等が挙げられ、セラミックロールの素材としては酸化アルミ、二酸化珪素、窒化珪素、炭化珪素等が挙げられる。
【0016】
バックアップロールは、例えばウレタン系、シリコーン系、フッ素系、オレフィン系等の合成ゴム等が被覆されたゴムロールや、コットンロールあるいはペーパロールであることが好ましい。
【0017】
かかるバックアップロールとしてゴムロールを使用する場合は、該ロール表面硬度がA50°〜A95°であるものを用いることが好ましく、更にはA55°〜A95°、特にはA60°〜A95°が有利である。
上記のロールの表面硬度がA50°未満では充分な見かけ膜厚のエンボスフィルムが得られず、又、A95°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な梨地形状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ましくない。
【0018】
また、コットンロールあるいはペーパーロールを使用する場合はロール表面硬度がD50°〜D90°であるものを用いることが好ましく、更にはD55°〜D85°で、特にはD60°〜D85°が有利である。
上記のロールの表面硬度がD50°未満では充分な見かけ膜厚のエンボスフィルムが得られず、又、D90°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な梨地形状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ましくない。
ここで、表面硬度とは、JIS K 6301に準じた測定方法により求められる硬度である。
【0019】
上記のエンボスロールとバックアップロールと間を通過する水溶性フィルムへの押圧力は、使用するバックアップロールのロール表面硬度及びエンボスロールの凹凸形状によって適宜選択され得るが、通常10〜150kg/cmが好ましく、より好ましくは30〜100kg/cmである。
【0020】
かかる押圧力が10kg/cm未満では充分な深さを有するエンボス加工ができず、100kg/cmを越えるとエンボスフィルムの厚みが部分的に薄くなり機械的強度が低下し、又ピンホールが発生する傾向にあり好ましくない。
【0021】
又、エンボス加工時のエンボスロールの表面温度は100〜200℃、かつ、バックアップロールの表面温度は50℃以上であることが好ましい。エンボスロールのより好ましい表面温度は105〜170℃であり、特に好ましくは110〜160℃であり、バックアップロールのより好ましい表面温度は60〜110℃であり、特に好ましくは65〜100℃である。
【0022】
エンボスロールの表面温度が100℃未満では充分な深さを有するエンボス加工ができなくなり、200℃を越えるとフィルムの水溶性が低下することとなり好ましくない。又、バックアップロールの表面温度が50℃未満では充分な深さを有するエンボス加工が得られなくなり好ましくない。
【0023】
梨地形状が転写された水溶性フィルムは、次いで凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロール間を通過させられ、更に凹凸模様が付与される。該エンボスロールとしては100メッシュ以下、更には80メッシュ以下、特には20〜80メッシュであることが好ましく、深さが100〜400μmであり、更には150〜300μmの凹凸形状が刻印されたロールを用いることが好ましい。
【0024】
この際水溶性フィルムの梨地模様が転写された面と凹凸形状が刻印されたエンボスロール面とを接触するようにエンボス加工を行うと耐ブロッキング性の点で好ましい効果が得られる。
【0025】
上記の凹凸形状としては、格子形状、絹目形状、亀甲形状、菱型形状等を挙げることができ、その中でも高級品感、耐ブロッキング性の点で絹目形状の凹凸形状であることが好ましい。
【0026】
かかるエンボスロールは、金属ロール又はセラミックロールの表面に、絹目模様の種ロールにて、絹目模様を付与して、必要に応じてメッキ加工等を施す方法等で製作される。
【0027】
この場合のバックアップロールの材質や表面硬度は梨地模様を転写する際と同様のものが採用される。また、バックアップロールとエンボスロール間での水溶性フィルムへの押圧力やエンボスロールの表面温度の条件も同様の条件が採用される。
【0028】
かくして得られた水溶性エンボスフィルムは、ロール状に巻取られ製品化される。本発明で得られる水溶性エンボスフィルムは、フィルム間に相当強力な圧力が加わっても、又、高温、高湿度の雰囲気下にさらされて保存した時でも耐ブロッキング性に優れ、その上フィルム表面にテカリがなく、高級品感があり、更には耐ピンホール性にも優れるもので、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等の包材として有用で、特に各種薬剤等のユニット包装用として非常に有用である。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
【0030】
実施例1
〔ポリビニルアルコール系フィルムの製造〕
ポリビニルアルコール系樹脂[平均重合度1400、ケン化度88モル%]の25%水溶液を、93℃に調整した鉄製の回転熱ドラムに流延し、製膜し、含水率を6%まで乾燥して、厚さ40μmのポリビニルアルコール系フィルムを製造した。
【0031】
〔梨地模様を有するエンボスロールの作製〕
鉄製の金属ロールに表面粗さ(Ra)3μmとなるようにサンドブラスト処理を実施した。かかる処理はブラスト装置不二製作所製、「FDO型」を用いて、ノズル圧3kg/cm2、セラミック系研磨剤#100で実施した。
〔凹凸形状を刻印されたエンボスロールの作製〕
鉄製エンボスロールの表面に絹目模様の種ロールにて、40メッシュの絹目形状(深さ180μm)を施した。
【0032】
〔バックアップロール〕
バックアップロールは合成ゴムが被覆された由利ロール社製ゴムロール(ロールの表面硬度A80°)を用いた。
【0033】
(水溶性エンボスフィルムの製造方法)
上記のポリビニルアルコール系フィルムを120℃に加熱された梨地模様を有するエンボスロールと65℃に加熱されたバックアップロールとの間を押圧力50kg/cmで、15m/minの速度で通過させ、エンボス加工を施し、梨地模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得た。次いで、かかるフィルムを120℃に加熱された凹凸形状を刻印されたエンボスロールと65℃に加熱されたバックアップロールとの間を押圧力50kg/cmで、15m/minの速度で、フィルムの梨地模様を有する面がエンボスロールの凹凸形状面に接するように通過させてエンボス加工を施し、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得た。得られたフィルムについて、以下の評価を行った。
【0034】
(耐ブロッキング性)
A.得られた水溶性エンボスフィルム100mを、張力3kg/m、巻き取り速度10m/minでロール状(支管径約3inch)に巻き取って、横置きにして30℃×80RH%の雰囲気下に3ヶ月間放置後、ロールを解いて、
以下のように評価した。
○・・・ブロッキングが認められず、巻芯部分までスムースに巻き解きができた
×・・・巻芯部分にブロッキングが見られ、巻き解き時にフィルムの一部に破損が認められた
【0035】
B.得られたポリビニルアルコール系フィルム(200×200mm)を100枚重ね、その上に100mmφで10kgのステンレス円柱を置き、60℃×90%RHの雰囲気下に7日間放置した後の様子を以下のように評価した
○・・・ブロッキングが認められない
△・・・ブロッキングがすこし認められたが、1枚単位に剥がせた
×・・・ブロッキングが見られ、1枚単位に剥がす時にフィルムが破損したた
【0036】
(テカリ)
得られたポリビニルアルコール系フィルムに斜め45度の角度から白熱灯でフィルム表面を照らして、反対側45度の方向から目視観察して、以下のように評価した。
○・・・テカリが認めらない
×・・・テカリが認められる
【0037】
(高級品感)
得られたポリビニルアルコール系フィルムの外観を以下のように評価した。
○・・・立体感があり、高級品感が認められる
×・・・立体感がなく、廉価品に見える
【0038】
(耐ピンホール性)
得られたポリビニルアルコール系フィルムをろ紙上に置き、その上からピンホール検査液(キシダ化学社製、「ローダミンB」の0.1%メタノール溶液)をハケにて塗布し、裏面でのピンホールによるしみだし箇所を測定することにより評価した。尚、評価基準は下記の通りである。
○・・・しみだしなし
×・・・しみだしあり
【0039】
実施例2
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整して表面粗さ(Ra)4μmの梨地模様になるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)3.2μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0040】
実施例3
実施例1において、エンボスロールの絹目形状を50メッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と50メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0041】
実施例4
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを250μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ200μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0042】
実施例5
実施例1において、梨地模様を有する面とは反対側に凹凸形状が刻印されたエンボスロールによるエンボス加工を行い、表面粗さ(Ra)0.8μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0043】
比較例1
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整してエンボスロールの梨地模様を表面粗さ(Ra)0.1μmになるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)0.08μmの梨地模様と40メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0044】
比較例2
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整してエンボスロールの梨地模様を表面粗さ(Ra)12μmになるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)10μmの梨地模様と40メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0045】
比較例3
実施例1において、エンボスロールの絹目形状を120メッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と120メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0046】
比較例4
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを80μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ64μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0047】
比較例5
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを450μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ360μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0048】
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
Figure 0004754100
【0049】
【発明の効果】
本発明では、水溶性フィルムを、表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地形状を有するエンボスロールとバックアップロール間を通過させ、次いで深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロール間を通過させて該フィルムにエンボス加工行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させるので、得られた水溶性エンボスフィルムは、ロール状に巻いて保存したり、高温高湿下で長期間放置したときにも耐ブロッキング性に優れ、テカリがなく、高級品感に優れ、耐ピンホール性に優れるもので、かかるフィルムは、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等の包材として有用で、特に各種薬剤等のユニット包装用として非常に有用である。

Claims (4)

  1. 水溶性フィルムを、表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地形状を有するエンボスロールとバックアップロール間を通過させ、次いで深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロール間を通過させて該フィルムにエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させることを特徴とする水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  2. 水溶性フィルムの同じ面に梨地形状を有するエンボスロール及び凹凸形状が刻印されたエンボスロールを接触させてエンボス加工を行うことを特徴とする請求項1記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  3. 凹凸模様が絹目模様であることを特徴とする請求項1あるいは2記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  4. 水溶性フィルムがポリビニルアルコール系フィルムであることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
JP2001169027A 2001-06-05 2001-06-05 水溶性エンボスフィルムの製造方法 Expired - Fee Related JP4754100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001169027A JP4754100B2 (ja) 2001-06-05 2001-06-05 水溶性エンボスフィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001169027A JP4754100B2 (ja) 2001-06-05 2001-06-05 水溶性エンボスフィルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002361738A JP2002361738A (ja) 2002-12-18
JP4754100B2 true JP4754100B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=19011152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001169027A Expired - Fee Related JP4754100B2 (ja) 2001-06-05 2001-06-05 水溶性エンボスフィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4754100B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4516761B2 (ja) * 2004-01-20 2010-08-04 富士フイルム株式会社 アルミニウム板エンボス加工用ロール
JP2007083459A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Tohcello Co Ltd 表面粗化フィルム及びその用途
JP5239444B2 (ja) * 2008-03-26 2013-07-17 大日本印刷株式会社 離型紙の製造方法および離型紙の製造装置
EP3904436A4 (en) * 2018-12-28 2022-09-21 Kuraray Co., Ltd. WATER SOLUBLE FILM AND PACKAGING
CN110962331A (zh) * 2019-12-26 2020-04-07 扬州亿斯特新材料科技有限公司 一种pva薄膜压纹装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH062770B2 (ja) * 1988-12-16 1994-01-12 花王株式会社 ポリビニルアルコール系フィルム
JPH09174682A (ja) * 1995-12-21 1997-07-08 Kobayashi Kk 粗面合成樹脂シート及びその製造方法
JPH10315325A (ja) * 1997-05-20 1998-12-02 Mitsubishi Chem Mkv Co エンボスされたポリプロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法
JP2000203900A (ja) * 1999-01-14 2000-07-25 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用中間膜
DE60039250D1 (de) * 1999-07-01 2008-07-31 Sekisui Chemical Co Ltd Zwischenschicht für Verbundglas
JP4705267B2 (ja) * 2001-05-29 2011-06-22 日本合成化学工業株式会社 水溶性エンボスフィルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002361738A (ja) 2002-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4384963B2 (ja) 水圧転写方法
CN103847412B (zh) 液压转印用基膜
CN105073442B (zh) 水压转印膜及使用其的装饰成型品
JP5290274B2 (ja) 水圧転写フィルムの製造方法
JP4754100B2 (ja) 水溶性エンボスフィルムの製造方法
CN111032312B (zh) 水溶性包装用膜
JP5442878B2 (ja) 水圧転写フィルム
JP4705267B2 (ja) 水溶性エンボスフィルムの製造方法
JP5810798B2 (ja) 水圧転写フィルム及びそれを用いた加飾成形品の製造方法
JP4053479B2 (ja) 水圧転写用ベースフィルムおよび水圧転写用印刷シートの製造法
JP4754099B2 (ja) 水溶性エンボスフィルムの製造方法
CN104185559B (zh) 液压转印用基膜
CN108357283A (zh) 一种集成墙面3d套印装饰膜生产工艺
JP4592150B2 (ja) 水溶性フィルムのエンボス加工方法
JP6550106B2 (ja) 水溶性包装用フィルム
JP2019044021A (ja) 水溶性包装用フィルム
JP6706257B2 (ja) 液圧転写用ベースフィルム
CN101835628A (zh) 液压转印印刷用基膜及其制造方法
JP2019044197A (ja) 水溶性包装用フィルム
JP4034249B2 (ja) 水圧転写用印刷シートの製造法
JP2013067096A (ja) 水圧転写フィルム及びそれを用いた加飾成形品の製造方法
JP4188204B2 (ja) 水圧転写方法
JP2000129225A (ja) 装飾用粘着シートおよび装飾用粘着シートの製造方法
JPH03101864A (ja) 押出ラミネート法
JPH04300399A (ja) 模様入りキャスト塗被紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110524

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110525

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees