JP2002358455A

JP2002358455A - 広告情報配信装置及び課金装置

Info

Publication number: JP2002358455A
Application number: JP2001163822A
Authority: JP
Inventors: Toshinori Hijiri; 利紀樋尻; Yoshiyuki Mochizuki; 義幸望月
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2001-05-31
Filing date: 2001-05-31
Publication date: 2002-12-13
Also published as: US20020184097A1

Abstract

(57)【要約】【課題】コンテンツと共に広告情報を配信する際に、
視聴されない無駄な広告情報を含めることなく、広告効
果が高いと思われる広告情報だけを視聴者に配信するこ
とができる広告情報配信装置を提供する。【解決手段】広告付きコンテンツ配信装置１０は、複
数の広告情報を予め記憶している広告データベース１８
１と、コンテンツ配信要求情報に基づいて、広告データ
ベース１８１に記憶されている複数の広告情報の中から
１以上の広告情報を選択する広告選択処理部１３１と、
選択された広告情報を、コンテンツ配信要求情報を発し
た視聴者の視聴者会員用端末装置２０に配信する広告付
きコンテンツ配信処理部１３２とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット等
の通信ネットワークを介してコンテンツと広告情報とを
配信するシステムにおける広告情報の配信装置及びその
配信に伴う課金装置等に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネット上でコンテンツを
配信する際に、同時に広告情報を配信し、コンテンツ配
信業者が広告主から広告料を得る、といったビジネスモ
デルが一般的になりつつある。

【０００３】従来、このようなビジネスモデルを実現す
る技術として、例えば、ユーザのパソコンに自動受信機
能を備えた通信プログラムをインストールさせ、ユーザ
が操作しなくても所定時間になれば自動的にサーバにア
クセスし、最新の広告情報をユーザのパソコンが受信す
るというシステムがある（特開２０００−８９７０８号
公報記載の「インターネットを用いた広告システム」
等）。

【０００４】このシステムは、ユーザによる自発的なサ
ーバへのアクセスを不要とすることで、広告の効率を高
めようとするものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
技術では、個々のユーザを区別することなく、全てのユ
ーザに対して同一内容の広告情報が配信される。そのた
めに、必ずしも広告主が意図しているユーザ層に対して
広告情報が配信されるとは限らず、高い効率で広告が行
われるとは言えないという問題がある。

【０００６】これに対して、例えば、ディジタル放送に
おいて、視聴者側で受信した複数ある広告情報の中か
ら、視聴者属性情報を用いて選択した広告情報だけを表
示するという技術も提案されている（特開平１１−１７
６３３号公報記載の「広告情報放送方法」等）。つま
り、視聴者の属性に応じて、選択的に広告情報を表示す
ることで、宣伝・広告の効率を高めようとするものであ
る。

【０００７】しかしながら、この放送方法では、視聴者
に提示される広告情報は選択的になっているものの、放
送局から視聴者に向けて配信される広告情報は全ての視
聴者に対して共通している。

【０００８】そのために、広告情報の配信のための伝送
量（伝送帯域）を考慮した場合には、必ずしも高い効率
で宣伝・広告が行われているとは言えない。その結果、
広告主は、結局、割高な広告費を支払わなければならな
いことになってしまう。

【０００９】そこで、本発明は、このような状況に鑑み
てなされたものであり、コンテンツと共に広告情報を配
信する際に、視聴されない無駄な広告情報を含めること
なく、広告効果が高いと思われる広告情報だけを視聴者
に配信することができる広告情報配信装置を提供するこ
とを第１の目的とする。

【００１０】そして、このような広告情報配信装置に用
いられる課金装置であって、広告情報の配信における費
用対効果を向上させ、これによって、広告主に対して適
切でリーゾナブルな広告料を課金することができる課金
装置を提供することを第２の目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るために、本発明に係る広告情報配信装置は、通信ネッ
トワークを介してコンテンツと広告情報とを配信するシ
ステムにおいて、コンテンツの配信を要求した視聴者の
端末装置に対して、広告情報を配信する装置であって、
複数の広告情報を予め記憶している広告情報記憶手段
と、前記要求に基づいて、前記広告情報記憶手段に記憶
されている複数の広告情報の中から１以上の広告情報を
選択する広告情報選択手段と、選択された広告情報を、
当該要求をした視聴者の端末装置に配信する配信手段と
を備えることを特徴とする。

【００１２】具体的には、前記広告情報選択手段は、前
記要求の対象となるコンテンツ、視聴者の属性（年齢、
住所、コンテンツのジャンルに関する嗜好など）、要求
を受けた時刻、それら要素の組み合わせ等に基づいて、
前記広告情報を選択する。つまり、個々の配信要求ごと
に、注目を引くと思われる広告情報を選択し、コンテン
ツと共に配信する。

【００１３】また、上記第２の目的を達成するために、
本発明に係る課金装置は、上記広告情報配信装置におい
て、広告情報の配信についての広告主に対する課金額を
決定する装置であって、前記広告情報選択手段が広告情
報を選択するときに用いた要素や広告情報を視聴者の端
末装置に表示するときの大きさや表示位置等に基づい
て、前記課金額を決定する課金額決定手段を備えること
を特徴とする。つまり、広告情報の選択処理と連動させ
て、又は、広告情報の表示態様に基づく視聴者の注目度
にスライドさせて、課金額を決定する。

【００１４】なお、本発明は、上記広告情報配信装置及
び課金装置における処理手段をステップとする広告情報
配信方法及び課金方法として実現したり、コンピュータ
をそれら処理手段として機能させるプログラムとして実
現したり、それらプログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能なＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体として実現する
こともできる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。図１は、本実施の形
態における広告付きコンテンツ配信システム１全体の構
成を示す図である。

【００１６】この広告付きコンテンツ配信システム１
は、会員登録を済ませた視聴者（視聴者会員）からの要
求に従って映画等のコンテンツをストリーム配信するシ
ステムであり、コンテンツの配信時に、予め準備した複
数の広告情報の中から、配信要求における様々なパラメ
ータに基づいて選択した広告情報だけをコンテンツに付
加して配信する（広告付きコンテンツとして配信する）
ことを特徴とし、インターネット等の通信ネットワーク
４０で接続された３種類の装置１０〜３０、即ち、広告
付きコンテンツの配信センタで使用される広告付きコン
テンツ配信装置１０、広告付きコンテンツの視聴者会員
が使用する視聴者会員用端末装置２０及びコンテンツに
多重すべき広告の広告主が使用する広告主用端末装置３
０から構成される。

【００１７】広告付きコンテンツ配信装置１０は、この
広告付きコンテンツ配信システム１における配信サービ
スを提供する配信センタで使用されるコンテンツ及び広
告情報の配信サーバであり、予め蓄積している映画等の
コンテンツと広告情報の中から視聴者会員の要求に基づ
いて選択したものをＭＰＥＧ（Moving Picture Experts
Group）ストリームとして多重化し視聴者会員に配信す
るコンピュータ装置等である。

【００１８】なお、この広告付きコンテンツ配信装置１
０は、視聴者や広告主との対話のためのＷｅｂページ等
を設けたＷＷＷサーバとしての機能も有する。また、こ
の広告付きコンテンツ配信システム１で配信するコンテ
ンツの著作権料や配信センタの運営費用は、図示されて
いるように（図中の矢印「課金」）、コンテンツ配信に
基づく視聴者会員に対する課金と、コンテンツに多重す
る広告情報の配信に基づく広告主に対する課金とで賄わ
れている。

【００１９】視聴者会員用端末装置２０は、コンテンツ
を視聴する視聴者会員が使用するパーソナルコンピュー
タ等であり、ここには、ＭＰＥＧストリームを受信し再
生するための再生プログラムや、ＷＷＷクライアントと
して広告付きコンテンツ配信装置１０にアクセスし、会
員登録をしたり、コンテンツ一覧情報を取得したり、そ
の中から視聴したいコンテンツを選択したりするための
ブラウザ、電子メール等のソフトウェアがインストール
されている。

【００２０】広告主用端末装置３０は、視聴者に配信さ
れるコンテンツに多重させる広告情報の広告主が使用す
るパーソナルコンピュータ等であり、ここには、ＷＷＷ
クライアントとして広告付きコンテンツ配信装置１０に
アクセスし、配信センタと通信するためのブラウザや電
子メール等のソフトウェアがインストールされている。

【００２１】図２は、広告付きコンテンツ配信装置１０
の詳細な構成を示す機能ブロック図である。なお、本図
には、視聴者会員用端末装置２０及び広告主用端末装置
３０とこの広告付きコンテンツ配信装置１０との間での
やりとり（情報の内容）も併せて示されている。

【００２２】広告付きコンテンツ配信装置１０は、大き
く分けて、ハードディスク等に格納されたデータファイ
ル等によって実現されるデータ部１５０と、Ｗｅｂペー
ジに記述されるスクリプトやプログラム等によって実現
される処理部１００とからなる。

【００２３】データ部１５０は、コンテンツに関する情
報を保持するコンテンツ情報部１６０と、視聴者会員に
関する情報を保持する会員情報部１７０と、広告主から
依頼された広告に関する情報を保持する広告情報部１８
０とからなる。コンテンツ情報部１６０は、さらに、コ
ンテンツデータベース１６１とコンテンツ属性テーブル
１６２とからなり、会員情報部１７０は、さらに、会員
情報テーブル１７１と会員嗜好履歴テーブル１７２とか
らなり、広告情報部１８０は、さらに、広告データベー
ス１８１と、広告属性テーブル１８２と、広告情報配信
実績テーブル１８３等とからなる。

【００２４】処理部１００は、視聴者からの会員登録を
受け付ける会員登録受付処理部１１０と、広告主からの
広告依頼を受け付ける広告受付処理部１２０と、広告付
きコンテンツ配信処理を行うコンテンツ配信要求受付処
理部１３０とからなる。コンテンツ配信要求受付処理部
１３０は、さらに、広告選択処理部１３１と、広告付き
コンテンツ配信処理部１３２と、課金処理部１３３とか
らなる。

【００２５】コンテンツデータベース１６１は、広告付
きコンテンツ配信装置１０が配信するコンテンツ自体
や、コンテンツの名前、コンテンツＩＤ等を予め対応付
けたデータ等である。

【００２６】コンテンツ属性テーブル１６２は、コンテ
ンツデータベース１６１に蓄積されているコンテンツの
特徴を記憶しているテーブルであり、図３に示されるよ
うに、コンテンツの「コンテンツＩＤ」と、コンテンツ
が属する「ジャンル」（例えば、「洋画」、「邦画」、
「ニュース」、「天気予報」、「スポーツ」）との対応
を記憶している。

【００２７】会員情報テーブル１７１は、会員登録受付
処理部１１０によって生成・更新されるテーブルであ
り、視聴者の会員登録時に視聴者会員用端末装置２０か
ら送信されてきた情報等が格納される。具体的には、図
４に示されるように、視聴者会員ごとの「会員ＩＤ」、
「名前」、「パスワード」、「年齢」、「住所」が格納
される。

【００２８】会員嗜好履歴テーブル１７２は、各視聴者
会員が配信要求したコンテンツ（ジャンル）の履歴及び
その履歴から定まる嗜好を記憶しておくためのテーブル
であり、図５に示されるように、視聴者会員ごとの「会
員ＩＤ」、最新の過去５回分の配信要求（ジャンル）を
記憶しておくリングバッファとしての「コンテンツ配信
要求履歴（ジャンル）」、リングバッファにおける最古
のバッファ位置を示す「更新バッファ番号」、リングバ
ッファに記憶されているジャンルのうち最も多いものを
示す「嗜好」を保持する。

【００２９】広告データベース１８１は、広告受付処理
部１２０によって生成・更新されるテーブルであり、広
告主用端末装置３０から送信されてくる広告情報を、そ
れを識別するための広告ＩＤごとに格納している。な
お、この広告データベース１８１には、広告情報の他
に、広告主に関する一般的な情報（広告主の名前、住
所、広告主ＩＤ、依頼した広告ＩＤ等）も格納されてい
る。

【００３０】広告属性テーブル１８２は、広告受付処理
部１２０によって生成されるテーブルであり、広告の依
頼に際して広告主が指定した情報、即ち、どのような条
件が揃ったときにどの広告情報をコンテンツに多重化し
て配信して欲しいか、また、広告情報を視聴者会員用端
末装置２０に表示する場合にどのような形態で表示して
欲しいか等に関する情報を記憶している。具体的には、
図６に示されるように、コンテンツに多重化させる広告
情報の「広告ＩＤ」、広告情報を視聴者会員用端末装置
２０に表示させるときの広告情報の「位置・大きさ・表
示形態」、多重化させるコンテンツの「コンテンツＩ
Ｄ」、コンテンツの配信を要求した視聴者会員の「年齢
層」、「地域」、「嗜好」とを保持する。

【００３１】ここで、「コンテンツＩＤ」、「年齢
層」、「地域」および「嗜好」の４項目が、コンテンツ
に多重化させる広告情報を特定する要因（広告選択要
素）である。つまり、視聴者会員からコンテンツの配信
要求を受けたときに、その配信要求が、これら４つの項
目で指定された全ての条件を満たす場合に、「広告Ｉ
Ｄ」で指定された広告情報が選択され、コンテンツに多
重化されて配信される。

【００３２】なお、項目「位置・大きさ・表示形態」で
は、視聴者会員用端末装置２０の画面に広告情報を表示
するときの位置として、「右側」や「下側」のように指
定したり、画面に広告情報を表示するときのサイズとし
て、「大サイズ」、「中サイズ」あるいは「小サイズ」
のように指定したり、表示形態として、図７（ａ）に示
されるような「ウインドウ形式（コンテンツと重ねるこ
となくタイル形式）」あるいは「バナー形式（コンテン
ツに重ねる・埋め込む形式」で指定したりすることがで
きる。

【００３３】なお、この広告属性テーブル１８２を構成
する項目のうち、「位置・大きさ・表示形態」、「コン
テンツＩＤ」、「年齢層」および「地域」は、広告主に
対する課金額を決定する要素（広告主課金要素）として
も用いられる。

【００３４】広告情報配信実績テーブル１８３は、広告
付きコンテンツ配信処理部１３２により生成・更新され
るテーブルであり、広告主ごとに、その広告主から依頼
を受けた広告情報の配信実績を計測するために用いられ
る。具体的には、図８に示されるように、広告情報の
「広告ＩＤ」と、その広告情報が配信された「配信回
数」とを保持する。

【００３５】会員登録受付処理部１１０は、視聴者会員
用端末装置２０による視聴者からの会員登録を受け付け
て、登録の内容、名前、パスワード、年齢、住所を会員
情報テーブル１７１に書き込み、その視聴者会員用端末
装置２０の視聴者に対して会員ＩＤを発行する。

【００３６】広告受付処理部１２０は、広告主用端末装
置３０による広告主からの広告依頼を受け付けて、依頼
した広告主の名前や住所および依頼を受けた広告情報を
広告データベース１８１に書き込むと共に、広告主が指
定した広告主課金要素および広告選択要素、即ち、「位
置・大きさ・表示形態」、「コンテンツＩＤ」、「年齢
層」、「地域」および「嗜好」を広告属性テーブル１８
２に格納し、広告主に対して広告主ＩＤおよび広告ＩＤ
を発行する。そして、広告受付処理部１２０は、広告依
頼の際の指定（広告主課金要素）に基づいて、基本料部
分の課金額（実際の配信回数には依存しない固定的な課
金額「基本課金額」）を決定し、決定した基本課金額を
月末にメールで請求する。

【００３７】広告選択処理部１３１は、視聴者からコン
テンツ視聴のためのアクセスがあると、その視聴者にコ
ンテンツ一覧情報を配信する。そして、視聴者会員から
のコンテンツ配信要求情報を受信した場合には、広告選
択処理部１３１は、このコンテンツ配信要求情報に含ま
れるコンテンツＩＤおよび会員ＩＤを利用し、広告属性
テーブル１８２等を参照することで、広告データベース
１８１に格納された複数の広告情報の中から、広告主の
指定に合致した広告ＩＤの広告情報を選択して読み出
す。そして、それらの情報（コンテンツＩＤ、広告情報
等）をコンテンツ配信処理部１３２に送る。

【００３８】広告付きコンテンツ配信処理部１３２は、
広告選択処理部１３１から送られてきたコンテンツＩＤ
のコンテンツをコンテンツデータベース１６１から読み
出し、読み出したコンテンツと広告選択処理部１３１か
ら送られてきた広告情報とを多重化した後に、広告付き
コンテンツとして要求元の視聴者会員用端末装置２０に
ストリーム配信する。

【００３９】課金処理部１３３は、コンテンツや広告情
報の配信実績に基づく従量課金処理、即ち、コンテンツ
が配信された場合の視聴者会員に対する課金処理と、広
告情報が配信された場合の広告主に対する課金処理とを
行う。なお、会員に対する課金額は、この実施の形態で
は、コンテンツのジャンル等と関係なく一律の額（例え
ば、１０円／１回の配信）に設定されており、広告主に
対する課金額は、この実施の形態では、上記基本課金額
とは関係なく一律の額（例えば、５円／１回の配信）に
設定されている。そして、課金処理部１３３は、広告主
ごとに、広告情報配信実績テーブル１８３をサーチして
得られる各広告ＩＤの配信回数を加算して総配信回数を
求め、求めた総配信回数に１回あたりの課金額５円を乗
算することにより得られた月当たりの総課金額を月末に
メールで請求する。

【００４０】図９は、図２に示されたコンテンツ配信要
求受付処理部１３０による広告付きコンテンツ配信処理
の動作手順を示すフローチャートである。

【００４１】視聴者会員用端末装置２０からコンテンツ
配信要求のためのアクセスがあると、コンテンツ配信要
求受付処理部１３０の広告選択処理部１３１は、Ｗｅｂ
ページに設けられたコンテンツ一覧情報をアクセスした
視聴者会員用端末装置２０に対して配信し（Ｓ１１）、
視聴者会員用端末装置２０からのコンテンツ配信要求を
待つ（Ｓ１２）。なお、コンテンツ一覧情報は、例え
ば、コンテンツデータベース１６１およびコンテンツ属
性テーブル１６２をサーチして取得されるジャンル別に
分けられたコンテンツＩＤと、このコンテンツＩＤの横
に併置されるコンテンツの名前と、各コンテンツＩＤに
対する選択操作を取得するためのスクリプト等から構成
されている。したがって、コンテンツ一覧情報を受け取
った視聴者会員は、希望するコンテンツのコンテンツＩ
Ｄの部分をクリックするだけで、所望のコンテンツの配
信要求操作を行うことができる。なお、このようなコン
テンツの配信要求操作においては、コンテンツＩＤだけ
でなく、会員ＩＤ、パスワード等の情報も併せて、視聴
者会員用端末装置２０から広告付きコンテンツ配信装置
１０に送信される。

【００４２】視聴者会員用端末装置２０からのコンテン
ツ配信要求情報を受信すると（Ｓ１２でＹｅｓ）、広告
選択処理部１３１は、コンテンツ配信要求情報に含まれ
る会員ＩＤとパスワードから、システムのユーザである
ことを確認した後、コンテンツＩＤと会員ＩＤとを取得
し、取得したコンテンツＩＤを広告付きコンテンツ配信
処理部１３２に通知することで、広告付きコンテンツ配
信処理部１３２にコンテンツデータベース１６１の中か
ら配信すべきコンテンツを特定させる（Ｓ１３）。そし
て、広告選択処理部１３１は、取得した会員ＩＤに基づ
いて、会員嗜好履歴テーブル１７２からその会員の嗜好
を取得すると共に、会員情報テーブル１７１からその会
員の年齢および住所を取得する（Ｓ１４）。

【００４３】なお、広告選択処理部１３１は、会員嗜好
履歴テーブル１７２から会員の嗜好を取得する際に、視
聴者会員から要求されたコンテンツＩＤがいずれのジャ
ンルに属するかをコンテンツ属性テーブル１６２で特定
し、特定したジャンルを会員嗜好履歴テーブル１７２の
「更新バッファ番号」で示される番号のバッファに上書
きした後に、「更新バッファ番号」をサイクリックに
「１」だけインクリメントし、５つのバッファの内、要
求された回数が最も多いジャンルをその会員の嗜好とし
て特定すると共に項目「嗜好」を更新する。これによっ
て、視聴者会員からのコンテンツ配信要求情報が受信さ
れる度に、会員の嗜好は、最新のものに更新される。

【００４４】そして、広告選択処理部１３１は、広告属
性テーブル１８２の広告選択要素の項目（「コンテンツ
ＩＤ」、「年齢層」、「地域」および「嗜好」）をサー
チすることで、いま受信した配信要求におけるコンテン
ツＩＤ、視聴者会員の年齢、住所および嗜好の全てを条
件内に含む全てのレコード（「広告ＩＤ」）を特定する
（Ｓ１５）。具体的には、広告属性テーブル１８２の
「コンテンツＩＤ」のフィールド中に配信要求されたコ
ンテンツのコンテンツＩＤが含まれる全てのレコードを
見つけ出し、さらに、これらのレコードの中から「年齢
層」のフィールド中に会員の「年齢」が含まれる全ての
レコードを見つけ出し、さらに、これらのレコードの中
から「地域」のフィールド中に会員の「住所」が含まれ
る全てのレコードを見つけ出し、さらに、これらのレコ
ードの中から「嗜好」のフィールド中に会員の「嗜好」
が含まれている全てのレコードを見つけ出す。

【００４５】例えば、「会員ＩＤ」が６８の山田太郎さ
んがある洋画のコンテンツ（例えば、「コンテンツＩ
Ｄ」２４）の配信要求をした場合、広告選択処理部１３
１は、この「コンテンツＩＤ」２４と、山田太郎さんの
「年齢」２１と、「住所」大阪府吹田市○○×と、「嗜
好」スポーツとを取得する。そして、広告属性テーブル
１８２の広告選択要素「コンテンツＩＤ」の中から「コ
ンテンツＩＤ」２４を含む広告ＩＤ１１２、１２３およ
び１２４のレコードを見つけ出し、それらのレコードの
「年齢層」の中から年齢２１を含む広告ＩＤ１２３およ
び１２４のレコードに絞り込み、それらのレコードの
「地域」の中から「住所」大阪府吹田市○○×を含む広
告ＩＤ１２３のレコードに絞り込み、そのレコードの
「嗜好」がスポーツであることを確認し、この「広告Ｉ
Ｄ」１２３の広告情報、例えば「松下スポーツ大創業
祭」（図１参照）をコンテンツと共に配信するものとし
て、広告データベース１８１から読み出す。

【００４６】同様に、例えば、「会員ＩＤ」が９６の小
島隆史さんが同じコンテンツ（「コンテンツＩＤ」２
４）の配信要求をした場合、広告選択処理部１３１は、
この「コンテンツＩＤ」２４と、小島隆史さんの「年
齢」２０と、「住所」京都府京都市中京区□○と、「嗜
好」洋画とを取得する。そして、広告属性テーブル１８
２の広告選択要素「コンテンツＩＤ」、「年齢層」、
「地域」、「嗜好」のフィールドを順次サーチして「広
告ＩＤ」１１３のレコードを見つけ出し、この「広告Ｉ
Ｄ」１１３の広告情報、例えば「ＪＳ洋画案内」（図１
参照）をコンテンツと共に配信するものとして選択す
る。

【００４７】したがって、たとえ同じコンテンツＩＤの
コンテンツが配信要求されたとしても、その配信要求を
構成する複数の要素に基づいて、複数の広告情報の中か
ら最終的に配信する広告情報が選択・抽出されるので、
必ずしも同一の広告情報がコンテンツと共に配信される
とは限らない。

【００４８】なお、広告選択処理部１３１は、最終的に
特定した広告ＩＤに対応する広告情報を広告データベー
ス１８１から読み出すだけでなく、その広告ＩＤの配置
情報（位置、サイズ、表示形態）を広告属性テーブル１
８２から読み出し、それら広告ＩＤと、広告情報と、配
置情報（位置、サイズ、表示形態）とを広告付きコンテ
ンツ配信処理部１３２に転送する。

【００４９】広告付きコンテンツ配信処理部１３２は、
上記ステップＳ１３で特定したコンテンツを再生時間軸
上のある単位時間で分割し、分割した部分ごとに広告情
報を多重化し、コンテンツ配信要求情報を発した視聴者
会員用端末装置２０に対して、ストリーム形式で配信す
る（Ｓ１６）。なお、このような分割多重化をすること
なく、コンテンツだけをまとめて送信した後に、広告情
報だけをまとめて送信してもよい。

【００５０】そして、広告付きコンテンツの配信が終わ
ると、コンテンツ配信処理部１３２から会員ＩＤと広告
ＩＤとの通知を受けた課金処理部１３３は、視聴者会員
に対する課金処理を行う（Ｓ１７）。また、コンテンツ
配信処理部１３２は、対応する広告主ＩＤの広告情報配
信実績テーブル１８３における「配信回数」を「１」だ
けインクリメントすることで、広告主に対する課金処理
（総配信回数の計測）を行う（Ｓ１８）。

【００５１】そして、アクセス終了フラグが「１」か否
か判断する（Ｓ１９）。このアクセス終了フラグは、広
告付きコンテンツ配信装置１０にコンテンツ配信のため
のアクセスを継続しているか否かを表すフラグであり、
アクセスを継続している場合には「０」がセットされ、
アクセスが終了すると「１」にリセットされる。判断の
結果、アクセス終了フラグが「０」であれば（Ｓ１９で
Ｎｏ）、コンテンツ一覧情報を配信し（Ｓ１１）、次の
コンテンツ配信要求情報の受信を待つ（Ｓ１２）。これ
に対して、アクセス終了フラグが「１」であれば（Ｓ１
９でＹｅｓ）、広告付きコンテンツ配信処理を終了す
る。

【００５２】したがって、コンテンツの視聴が終わり、
インターネット接続を終了したような場合には、広告付
きコンテンツ配信処理が終了されるが、次のコンテンツ
を継続して視聴するような場合には、コンテンツ一覧情
報が配信され、このコンテンツ一覧情報の中から所望の
ジャンルに属するコンテンツＩＤの部分をクリックする
ことで、次の広告付きコンテンツが配信される。

【００５３】このようにして配信された広告付きコンテ
ンツは、視聴者会員用端末装置２０の画面において、図
７（ａ）及び（ｂ）に示されるように表示される。な
お、広告情報の位置等を指定する配置情報は、図７
（ａ）に示される画面表示の場合であれば、例えば、コ
ンテンツおよび広告情報の画面内での座標データによっ
て表現される。一方、図７（ｂ）に示される画面表示の
場合であれば、広告情報は配置情報と共に（配置情報に
従って）コンテンツに埋め込まれた形となる。これは、
例えば、ＭＰＥＧ４におけるオブジェクト符号化技術な
どを利用することによって実現することができる。

【００５４】次に、以上のように構成された広告付きコ
ンテンツ配信システム１における全体の動作を説明す
る。図１０は、広告付きコンテンツ配信システム１を構
成する広告主用端末装置３０、広告付きコンテンツ配信
装置１０及び視聴者会員用端末装置２０での通信のやり
とりを示すシーケンス図である。

【００５５】視聴者会員用端末装置２０は、広告付きコ
ンテンツ配信システム１の会員となることを望む視聴者
の操作により、広告付きコンテンツ配信装置１０にアク
セスして会員登録として、「名前」や、「パスワー
ド」、「年齢」、「住所」からなる会員情報を送信する
（Ｓ１）。会員情報を取得した広告付きコンテンツ配信
装置１０の会員登録受付処理部１１０は、会員情報を会
員情報テーブル１７１に登録した後、会員ＩＤを発行す
る（Ｓ２）。これによって、視聴者は、広告付きコンテ
ンツ配信システム１の会員として登録され、広告付きコ
ンテンツ配信装置１０によるコンテンツの配信が開始さ
れることを知る。

【００５６】広告主用端末装置３０は、広告配信を依頼
する広告主の操作により、広告付きコンテンツ配信装置
１０にアクセスし、広告依頼として広告主の名前や住所
および依頼する広告情報の他、その広告の「配置情報
（位置・大きさ・表示形態）」や、広告情報を多重する
コンテンツの「コンテンツＩＤ」、広告主がターゲット
とする視聴者の「年齢層」、「地域」および「嗜好」を
広告属性として指定して送信する（Ｓ３）。

【００５７】広告受付処理部１２０は、広告主用端末装
置３０による広告主からの広告依頼を受け付けて、依頼
した広告主の名前や住所および依頼を受けた広告情報を
広告データベース１８１に書き込むと共に、広告依頼の
際に広告主が指定した広告主課金要素および広告選択要
素、即ち、「位置・大きさ・表示形態」、「コンテンツ
ＩＤ」、「年齢層」、「地域」および「嗜好」を広告属
性テーブル１８２に格納し、広告主用端末装置３０によ
る広告主に対して広告主ＩＤおよび広告ＩＤを発行する
（Ｓ４）。そして、広告選択処理部１３１は、広告主が
指定した広告主課金要素に基づいて、指定による基本課
金額を決定する。

【００５８】ここで、広告主は、項目「位置・大きさ・
表示形態」に関して、コンテンツが表示される画面にお
ける広告情報の位置について、中央、上、下、左、右の
ように指定でき、大きさについて、大サイズ、中サイ
ズ、小サイズのように指定でき、表示形態について、ウ
インドウ、バナーのように指定できる。また、項目「コ
ンテンツＩＤ」について、その数をいずれか１つに絞っ
て指定したり、あるいは複数指定したりすることがで
き、項目「年齢層」について、広告情報を視聴する視聴
者の年齢層を小学校以下や、中学生、高校生、大学生お
よび社会人、高齢者のように幅を持っていずれか１つの
年齢層に絞って指定したり、複数指定したりすることが
でき、項目「地域」について、視聴者の居住地域を市町
村内や、都道府県内を希望によりいずれか１つに絞って
指定したり、あるいは複数指定したり、国内全域を指定
したりすることができる。

【００５９】そして、視聴者会員用端末装置２０からコ
ンテンツ配信要求するためのアクセスがあると、広告付
きコンテンツ配信装置１０の広告選択処理部１３１は、
ジャンル別にコンテンツＩＤとコンテンツ名とを並べた
コンテンツ一覧情報を配信する（Ｓ５）。

【００６０】そして、コンテンツ一覧情報を配信した視
聴者会員用端末装置２０からコンテンツ配信要求を受信
すると（Ｓ６）、広告選択処理部１３１は、視聴者から
送信されてきたコンテンツ配信要求情報を利用して、広
告データベース１８１に複数ある広告情報の中から、視
聴者が要求するであろうと思われる広告情報を選択す
る。そして、広告付きコンテンツ配信処理部１３２は、
広告選択処理部１３１により選択された広告情報を視聴
者が要求するコンテンツに多重化し、多重化した広告付
きコンテンツをて視聴者に配信する（Ｓ７）。

【００６１】広告付きコンテンツの配信が終わると、会
員に対して予め定められた額を課金すると共に（Ｓ
８）、広告主に対して予め定められた額を課金額に従っ
て課金する（Ｓ９）。

【００６２】なお、広告主が指定した広告主課金要素の
組み合わせに基づいて基本課金額を決定する具体的な方
法として、例えば、以下の計算方法をとる。

【００６３】つまり、広告受付処理部１２０は、広告情
報部１８０に格納されている図示しない課金係数テーブ
ルを用いて、広告主の指定した内容から、広告の表示位
置による課金係数ｆa1と、広告の表示サイズによる課金
係数ｆa2と、広告の表示形態による課金係数ｆa3と、コ
ンテンツＩＤの数による課金係数ｆa4と、年齢層の範囲
に含まれる年齢数による課金係数ｆa5と、地域内に含ま
れる市の数による課金係数ｆa6と、最大指定基本料課金
額（円／月）Ｍａとを特定し、これらを下記の式に代入
して、広告主に対する基本課金額（円／月）Ｍ01を決定
する（但し、０＜ｆa1，ｆa2，ｆa3，ｆa4，ｆa5，ｆa6
≦１）。Ｍ01＝ｆa1＊ｆa2＊ｆa3＊ｆa4＊ｆa5＊ｆa6＊Ｍａ

【００６４】例えば、広告の配置情報の指定に関して、
広告の表示位置が中央ではｆa1＝１．０、下、上、右、
左ではそれぞれｆa1＝０．５に設定し、表示サイズが大
サイズではｆa2＝１．０、中サイズではｆa2＝０．７、
小サイズではｆa2＝０．５のように設定し、表示形態が
ウインドウ形式ではｆa3＝１．０、バナー形式ではｆa3
＝０．７のように設定しておく。また、コンテンツＩＤ
の指定に関して、コンテンツＩＤを１個だけ指定した場
合にはｆa4＝０．１、２〜９個指定の場合にはｆa4＝
０．２、１０〜１００個指定の場合にはｆa4＝０．３、
…全てのコンテンツＩＤを指定した場合にはｆa4＝１．
０のように設定しておく。年齢の指定に関して、年齢層
の範囲に含まれる年齢数が１であればｆa5＝０．２、そ
の年齢数が２〜５であればｆa5＝０．３、…、その年齢
数が１００以上であればｆa5＝１．０のように設定し、
地域の指定に関して、ｆa6＝地域内に含まれる市の数／
国内に存在する市の数に設定しておく（ただし、町や村
を指定した場合には、市を指定したものとして取り扱
う）。また、最大指定基本料課金額（円／月）Ｍａは、
例えば１００万円に設定しておく。

【００６５】このような基本課金額の算出方法としてお
くことで、たとえば、配置場所が表示画面の中央に近い
ほど課金額が高くなる。また、広告情報を大きく表示さ
せるほど課金額が高くなる。但し、どのような指定を行
っても課金額が最大指定基本料課金額を超えることはな
い。

【００６６】以上のように、本実施の形態によれば、コ
ンテンツ配信装置１０が視聴者会員用端末装置２０から
コンテンツの配信要求を受けると、その配信要求に含ま
れるコンテンツＩＤや会員ＩＤに基づいて、広告データ
ベース１８１に格納されている複数の広告情報の中から
配信すべき（広告主の指定条件を満たす）１以上の広告
情報が特定され、コンテンツと共に視聴者会員に配信さ
れる。従って、同一内容の広告情報が画一的に全ての視
聴者に配信されるという無駄が回避され、広告効果の高
い広告情報の配信が実現される。

【００６７】また、広告主に課金される課金額は、広告
主の指定した条件、即ち、興味を持つと予想される視聴
者にだけ広告情報が配信されるという条件に基づいて設
定される。しがって、広告主が納得できる課金額の設定
が可能となる。

【００６８】なお、上記実施の形態では視聴者会員用端
末装置２０をパーソナルコンピュータで実施したが、ワ
ークステーションや、携帯電話器、携帯情報端末（ＰＤ
Ａ）など、広告付きコンテンツを再生表示できるもので
あればいずれの機器で実施してもよい。

【００６９】また、上記実施の形態ではコンテンツ配信
要求情報にコンテンツＩＤおよび会員ＩＤを含めて構成
したが、いずれか一方だけで構成してもよく、また、コ
ンテンツの名前や、コンテンツを特定しない要求などで
構成してもよい。また、会員の「年齢」や「性別」、
「住所」、「趣味」などだけで構成してもよい。

【００７０】また、上記実施の形態では、広告付きコン
テンツ配信装置１０の内部にデータ部１５０を設けて実
施したが、広告付きコンテンツ配信装置１０の外部のロ
ーカルやインターネット上にデータ部１５０を設けても
よい。このインターネット上にデータ部１５０を設けた
場合には、広告付きコンテンツ配信装置１０の処理部１
００において、その情報の存在場所を示すアドレス情報
（たとえば、インターネット上におけるＵＲＬ（Unifor
m Resource Locator）など）だけを管理し、必要なとき
にネットワークを介して、外部からその情報を取得すれ
ばよい。また、上記実施の形態では、広告付きコンテン
ツ配信装置１０でコンテンツの配信処理を実行したが、
このコンテンツの配信処理を他の装置に任せて広告情報
の配信処理に専念してもよい。

【００７１】また、上記実施の形態では、広告選択要素
をコンテンツＩＤ、年齢層、地域、嗜好の４つで実施し
たが、これらの内のいずれか１つ、あるいは２つまたは
３つを組み合わせて実施してもよい。この場合において
も、たとえば、コンテンツ配信要求情報されたコンテン
ツのジャンルがスポーツであった場合に、スポーツ用品
や観戦チケットに関する広告情報を選択したり、またコ
ンテンツ配信要求情報されたコンテンツの対象とする年
齢層が小学生以下の場合に、子供向け衣料品やおもちゃ
に関する広告情報を選択したりすることができ、広告情
報配信において広告主の意図を反映させることができ
る。

【００７２】また、視聴者がコンテンツを要求した「時
刻」を広告選択要素としてもよい。これによっても、平
日なら夕方までは主婦向けの家事に関する広告情報を選
択したり、夕方以降では、家族全員に関する医薬品や旅
行などの広告情報を選択したりすることができる。但
し、時刻だけでなく、その地域の文化や生活様式なども
広告選択要素として考慮した方が、選択の精度を上げる
ことができる。

【００７３】また、上記実施の形態では、広告主課金要
素を「位置・大きさ・表示形態」、「年齢層」、「地
域」、「嗜好」の４つで実施したが、これらの内のいず
れか１つ、あるいは２つまたは３つを組み合わせて実施
してもよい。また、位置・大きさ・表示形態を一体とし
て実施したが、位置、大きさ、表示形態の内のいずれか
１つ、あるいは２つを組み合わせて実施してもよい。

【００７４】また、上記実施の形態では、コンテンツの
ジャンルや、コンテンツの人気、コンテンツが新作か旧
作か、あるいはコンテンツが要求された時刻等を考慮せ
ずに課金額を決定したが、これらを考慮して、たとえ
ば、ジャンルでは天気予報よりも映画の場合を高くした
り、視聴者から配信要求された履歴回数が多い（人気が
高い）コンテンツほど高くしたり、コンテンツが新作で
あるほど高くしたり、平日なら正午よりも夕方以降の方
を高くしたりして課金額を決定してもよい。

【００７５】また、上記実施の形態では嗜好を広告主課
金要素に含めなかったが、広告主課金要素に含め、広告
情報の内容に合ったユーザ、たとえば、スポーツが趣味
であるユーザに対して、スポーツ用品を扱う広告情報を
配信する場合には、通常よりも課金額を高く決定しても
よい。

【００７６】また、上記実施の形態では実績による課金
額に上限を設けずに実施したが、広告主が広告料の上限
値を決めることを望む場合には、広告主に対する広告料
が、ある上限値に達したときに、その広告情報を広告デ
ータベース１８１や広告属性テーブル１８２から一時的
に退避させたり削除したりすることで対処できる。

【００７７】これらの課金額の決定によっても、広告主
の要望に応じることができ、広告主の広告料に対する、
費用対効果を増大させることができる。

【００７８】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る広告情報配信装置は、通信ネットワークを介して
コンテンツと広告情報とを配信するシステムにおいて、
コンテンツの配信を要求した視聴者の端末装置に対し
て、広告情報を配信する装置であって、複数の広告情報
を予め記憶している広告情報記憶手段と、前記要求に基
づいて、前記広告情報記憶手段に記憶されている複数の
広告情報の中から１以上の広告情報を選択する広告情報
選択手段と、選択された広告情報を、当該要求をした視
聴者の端末装置に配信する配信手段とを備えることを特
徴とする。

【００７９】これによって、視聴者に配信される広告情
報は、コンテンツの配信に対する個々の要求に依存して
決定されるので、同一内容の広告情報が画一的に全ての
視聴者に配信されるという無駄が回避され、広告効果に
おける費用対効果が向上され得る。

【００８０】具体的には、前記広告情報選択手段は、前
記要求の対象となるコンテンツを識別するコンテンツ識
別情報に基づいて、前記広告情報を選択してもよい。こ
れによって、例えば、コンテンツの内容と関連した広告
情報を配信することで、コンテンツを要求した視聴者
が、同時に配信されてくる広告情報にも興味を持つ確率
が高くなる。

【００８１】また、前記広告情報選択手段は、前記要求
をした視聴者の属性に基づいて、前記広告情報を選択し
てもよい。具体的には、前記視聴者の属性として、視聴
者の年齢、住所、コンテンツのジャンルに関する視聴者
の嗜好とする。これによって、興味を持つと思われる特
定の年齢層だけに特定の広告情報を配信したり、特定の
地域に住む視聴者だけに有効な広告情報を配信したり、
視聴者の嗜好に合った広告情報を選択して配信したりす
ることが可能となり、広告の利用率が高められる。

【００８２】また、前記広告情報選択手段は、前記要求
を受け付けたときの時刻に基づいて、前記広告情報を選
択してもよい。これによって、例えば、深夜族をターゲ
ットにして特定の広告情報を配信したり、成人用の広告
情報を決められた時間帯にだけ配信したりする等の配信
コントロールが可能となる。

【００８３】また、前記広告情報配信装置は、さらに、
複数の視聴者について、各視聴者を識別する視聴者識別
情報と、その視聴者の年齢、住所及びコンテンツのジャ
ンルに関する嗜好とを対応づけた視聴者情報を予め記憶
している視聴者情報記憶手段と、前記広告情報記憶手段
に記憶されている広告情報について、広告情報を識別す
る広告識別情報と、その広告情報を配信する対象となる
視聴者の年齢、住所及び嗜好とを対応づけた広告属性情
報を予め記憶している広告属性情報記憶手段と、前記要
求を受けたときに、その要求をした視聴者の視聴者識別
情報を取得する視聴者識別情報取得手段とを備え、前記
広告情報選択手段は、前記視聴者情報記憶手段に記憶さ
れている視聴者情報を参照することにより、前記視聴者
識別情報取得手段で取得された視聴者識別情報に対応す
る年齢、住所及び嗜好を特定し、前記広告属性情報記憶
手段に記憶されている広告属性情報を参照することによ
り、特定した年齢、住所及び嗜好に対応づけられた広告
識別情報を特定し、特定した広告識別情報が示す広告情
報を前記広告情報として選択してもよい。

【００８４】これによって、コンテンツの配信要求を構
成する１つの要素だけでなく、複数の要素を総合的に勘
案し、視聴者が興味を引くと思われる広告情報を決定し
て配信することができるので、より緻密に広告主の意図
を反映した広告情報の配信が可能となる。

【００８５】また、本発明に係る課金装置は、上記広告
情報配信装置において、広告情報の配信についての広告
主に対する課金額を決定する装置であって、前記広告情
報選択手段が広告情報を選択するときに用いた要素（コ
ンテンツ識別情報、視聴者の属性、時刻等）に基づい
て、前記課金額を決定する課金額決定手段を備えること
を特徴とする。これによって、高い広告効果を発揮する
と考えられる広告情報の配信に基づいて広告料が決定さ
れるので、画一的な広告情報の配信に基づく課金と異な
り、費用対効果が増大され、広告主が納得できる課金額
の設定が可能となる。

【００８６】また、前記課金額決定手段に代えて、前記
要求の対象となるコンテンツがそれまでに配信の要求を
受けた回数に基づいて、前記課金額を決定する課金額決
定手段を備えてもよい。これによって、例えば、配信回
数の多い（人気の高い）コンテンツと共に配信する場合
の広告料を高く設定しておくことで、配信回数に依存し
た実績ベースに近い料金体系が実現される。

【００８７】また、前記課金決定手段に代えて、視聴者
の端末装置に広告情報を表示させるときの大きさや表示
位置に基づいて、前記課金額を決定する課金額決定手段
を備えてもよい。これによって、広告情報が視聴者の端
末装置に表示されたときの視聴者の目を引く程度に応じ
た課金額が決定されるので、広告効果にスライドしたリ
ーゾナブルな料金体系となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態における広告付きコンテンツ配信
システム１の構成を示す図である。

【図２】図１に示される広告付きコンテンツ配信装置１
０の詳細な機能を示すブロック図である。

【図３】図２に示されるコンテンツ属性テーブル１６２
の構成例を示す図である。

【図４】図２に示される会員情報テーブル１７１の構成
例を示す図である。

【図５】図２に示される会員嗜好履歴テーブル１７２の
構成例を示す図である。

【図６】図２に示される広告属性テーブル１８２の構成
例を示す図である。

【図７】図７に示される広告属性テーブル１８２の項目
「位置・大きさ・表示形態」の指定例を説明するための
図である。

【図８】図２に示される広告情報配信実績テーブル１８
３の構成例を示す図である。

【図９】図２に示されるコンテンツ配信要求受付処理部
１３０の動作手順を示すフローチャートである。

【図１０】同システム１を構成する広告付きコンテンツ
配信装置、視聴者会員用端末装置、広告主用端末装置間
での通信のやりとりを示すシーケンス図である。

【符号の説明】

１広告付きコンテンツ配信システム１０コンテンツ配信装置２０視聴者会員用端末装置３０広告主用端末装置４０通信ネットワーク１００処理部１１０会員登録受付処理部１２０広告受付処理部１３０コンテンツ配信要求受付処理部１３１広告選択処理部１３２広告付きコンテンツ配信処理部１３３課金処理部１５０データ部１６０コンテンツ情報部１６１コンテンツデータベース１６２コンテンツ属性テーブル１７０会員情報部１７１会員情報テーブル１７２会員嗜好履歴テーブル１８０広告情報部１８１広告データベース１８２広告属性テーブル１８３広告情報配信実績テーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｇ０６Ｆ 17/30 １１０Ｇ０６Ｆ 17/30 １１０Ｆ１７０１７０Ｚ３４０３４０ＡＨ０４Ｎ 7/173 ６４０Ｈ０４Ｎ 7/173 ６４０ＡＦターム(参考） 5B075 KK07 KK13 ND20 ND34 NK10 NK42 PQ05 UU40 5C064 BA01 BA07 BB01 BB05 BC06 BC10 BC18 BC20 BC25 BD03 BD08 BD09

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】通信ネットワークを介してコンテンツと
広告情報とを配信するシステムにおいて、コンテンツの
配信を要求した視聴者の端末装置に対して、広告情報を
配信する装置であって、複数の広告情報を予め記憶している広告情報記憶手段
と、前記要求に基づいて、前記広告情報記憶手段に記憶され
ている複数の広告情報の中から１以上の広告情報を選択
する広告情報選択手段と、選択された広告情報を、当該要求をした視聴者の端末装
置に配信する配信手段とを備えることを特徴とする広告
情報配信装置。
【請求項２】前記広告情報選択手段は、前記要求の対
象となるコンテンツを識別するコンテンツ識別情報に基
づいて、前記広告情報を選択することを特徴とする請求
項１記載の広告情報配信装置。
【請求項３】前記広告情報選択手段は、前記要求をし
た視聴者の属性に基づいて、前記広告情報を選択するこ
とを特徴とする請求項１記載の広告情報配信装置。
【請求項４】前記視聴者の属性は、視聴者の年齢及び
住所の少なくとも１つであることを特徴とする請求項３
記載の広告情報配信装置。
【請求項５】前記視聴者の属性は、コンテンツのジャ
ンルに関する視聴者の嗜好であることを特徴とする請求
項３記載の広告情報配信装置。
【請求項６】前記視聴者の嗜好は、当該視聴者が過去
に配信を要求した１以上のコンテンツから特定されるジ
ャンルであることを特徴とする請求項５記載の広告情報
配信装置。
【請求項７】前記広告情報選択手段は、前記要求を受
け付けたときの時刻に基づいて、前記広告情報を選択す
ることを特徴とする請求項１記載の広告情報配信装置。
【請求項８】前記広告情報配信装置は、さらに、前記広告情報記憶手段に記憶されている広告情報につい
て、広告情報を識別する広告識別情報と、その広告情報
を付随させる対象となるコンテンツを識別するコンテン
ツ識別情報とを対応づけた広告属性情報を予め記憶して
いる広告属性情報記憶手段と、前記要求を受けたときに、その要求の対象となるコンテ
ンツのコンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情
報取得手段とを備え、前記広告情報選択手段は、前記広告属性情報記憶手段に
記憶されている広告属性情報を参照することにより、前
記コンテンツ識別情報取得手段で取得されたコンテンツ
識別情報に対応する広告識別情報を特定し、特定した広
告識別情報が示す広告情報を前記広告情報として選択す
ることを特徴とする請求項１記載の広告情報配信装置。
【請求項９】前記広告情報配信装置は、さらに、複数の視聴者について、各視聴者を識別する視聴者識別
情報と、その視聴者の年齢、住所及びコンテンツのジャ
ンルに関する嗜好とを対応づけた視聴者情報を予め記憶
している視聴者情報記憶手段と、前記広告情報記憶手段に記憶されている広告情報につい
て、広告情報を識別する広告識別情報と、その広告情報
を配信する対象となる視聴者の年齢、住所及び嗜好とを
対応づけた広告属性情報を予め記憶している広告属性情
報記憶手段と、前記要求を受けたときに、その要求をした視聴者の視聴
者識別情報を取得する視聴者識別情報取得手段とを備
え、前記広告情報選択手段は、前記視聴者情報記憶手段に記
憶されている視聴者情報を参照することにより、前記視
聴者識別情報取得手段で取得された視聴者識別情報に対
応する年齢、住所及び嗜好を特定し、前記広告属性情報
記憶手段に記憶されている広告属性情報を参照すること
により、特定した年齢、住所及び嗜好に対応づけられた
広告識別情報を特定し、特定した広告識別情報が示す広
告情報を前記広告情報として選択することを特徴とする
請求項１記載の広告情報配信装置。
【請求項１０】通信ネットワークを介してコンテンツ
と広告情報とを配信するシステムにおいて、コンテンツ
の配信を要求した視聴者の端末装置に対して、広告情報
を配信する方法であって、前記要求に基づいて、予め記憶している複数の広告情報
の中から１以上の広告情報を選択する広告情報選択ステ
ップと、選択された広告情報を、当該要求をした視聴者の端末装
置に配信する配信ステップとを含むことを特徴とする広
告情報配信方法。
【請求項１１】請求項１〜９のいずれか１項に記載の
広告情報配信装置における記憶手段を除く全ての手段と
してコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項１２】請求項２記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、前記要求の対象となるコンテンツを識別するコンテンツ
識別情報に基づいて、前記課金額を決定する課金額決定
手段を備えることを特徴とする課金装置。
【請求項１３】請求項２記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、前記要求の対象となるコンテンツがそれまでに配信の要
求を受けた回数に基づいて、前記課金額を決定する課金
額決定手段を備えることを特徴とする課金装置。
【請求項１４】請求項３記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、前記要求をした視聴者の属性に基づいて、前記課金額を
決定する課金額決定手段を備えることを特徴とする課金
装置。
【請求項１５】前記視聴者の属性は、視聴者の年齢、
住所及びコンテンツのジャンルに関する視聴者の嗜好の
少なくとも１つであることを特徴とする請求項１４記載
の課金装置。
【請求項１６】請求項７記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、前記要求を受け付けたときの時刻に基づいて、前記課金
額を決定する課金額決定手段を備えることを特徴とする
課金装置。
【請求項１７】請求項１記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、視聴者の端末装置に広告情報を表示させるときの大きさ
に基づいて、前記課金額を決定する課金額決定手段を備
えることを特徴とする課金装置。
【請求項１８】請求項１記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する装置であって、視聴者の端末装置に広告情報を表示させるときの表示位
置に基づいて、前記課金額を決定する課金額決定手段を
備えることを特徴とする課金装置。
【請求項１９】請求項２記載の広告情報配信装置にお
いて、広告情報の配信についての広告主に対する課金額
を決定する方法であって、前記要求の対象となるコンテンツを識別するコンテンツ
識別情報に基づいて、前記課金額を決定する課金額決定
ステップを含むことを特徴とする課金方法。
【請求項２０】請求項１２〜１８のいずれか１項に記
載の課金装置における手段としてコンピュータを機能さ
せるプログラム。