JP2002357967A - 加熱装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及びそれを用いた画像形成装置

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JP2002357967A JP2001382067A JP2001382067A JP2002357967A JP 2002357967 A JP2002357967 A JP 2002357967A JP 2001382067 A JP2001382067 A JP 2001382067A JP 2001382067 A JP2001382067 A JP 2001382067A JP 2002357967 A JP2002357967 A JP 2002357967A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過昇温状態を短時間で回復させ、用紙に皺が
発生したり画像劣化が生じることなく、加熱ローラの短
寿命化を防止することができる加熱装置の制御方法及び
制御装置、並びに該制御装置を用いた加熱装置を提供す
る。 【解決手段】 用紙サイズ信号が小サイズである場合に
は、この用紙サイズの連続通紙において最終の用紙が加
熱装置を通過した後に、用紙を通過させない状態で、加
熱ローラと加圧ローラよりなるローラ対を所定時間だけ
回転駆動させる(回転モード)。回転モードを行った後
に、所定時間だけ回転を停止させて静止状態(静止モー
ド)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式電子写真機器
における定着装置、湿式電子写真機器における乾燥装
置、インクジェットプリンタにおける乾燥装置、リライ
タブルメディア用消去装置等で好適に実施される加熱装
置及びそれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスの加熱装置は、記録媒
体である転写用紙上のトナーを転写用紙に溶融・固化さ
せて定着させるようになっている。ところで、加熱部材
の加熱幅に比べて幅が狭い小幅用紙を通紙する際には、
小幅用紙が通過しない用紙非通紙部に対しても加熱源か
ら熱エネルギーが供給されるが、この用紙非通紙部は、
転写用紙への伝熱がなく、蓄熱して過昇温となる。この
ような状態で、小幅用紙よりも幅広の大幅用紙を通紙す
ると、小幅用紙に対する用紙通紙部(中央部)と用紙非
通紙部(両脇部)に温度の不均衡が生じてしまい、以下
の不具合が生じていた。
【0003】第1に、温度の不均衡が生じているため、
大幅用紙を通紙した際に、大幅用紙の用紙非通紙部に相
当する部分に皺が生じる。第2に、用紙非通紙部が過昇
温状態となっているため、この状態において未定着像を
のせた転写用紙を定着すると、高温オフセットなどの画
像劣化が生じる。第3に、加熱ローラ表面には、定着に
際して離型性を向上させるために、フッ素樹脂等からな
る離型層がコーティングされているが、過昇温状態にな
っている領域では、この離型層が高温となって熱劣化を
生じ、耐久性が低下する。また、一般的に、離型層を加
熱ローラの芯金と接着するために、シリコン系接着剤あ
るいは下地処理剤などのプライマ層を設けている。この
ため、プライマ層自身の劣化や離型層の劣化などによっ
て、離型層とプライマ層、あるいはプライマ層と芯金と
の接着強度が低下し、離型層やプライマ層が剥がれてし
まう。
【0004】このような不具合を解消する方法として、
従来では、転写用紙通過後に加熱部材を強制的に回転さ
せて、表面温度を低下させる方法(例えば、特開平8−
211779号公報)、転写用紙通過後に加熱部材を静
止させて、加熱部材の表面を自然空冷させる方法(例え
ば、第2696908号公報)、過昇温部分あるいは加
熱部材全体に対して、ファンなどの送風装置を設け、強
制空冷を行う方法などがあった。また、印刷時に用紙非
通紙部に余分な熱を発生させないように、加熱ローラに
内蔵される加熱源を通過する用紙サイズに合わせて分
割、若しくは複数本の加熱源を内蔵する手法(特開昭6
0−22164号公報)も提案されている。
【0005】以下、これらの従来技術をさらに詳しく説
明する。 (1)特開平8−211779号公報に記載された技術 特開平8−211779号公報に記載された技術は、加
熱ローラの温度分布に起因する定着不良、オフセット等
を改善した小型で経済的な定着装置を提供することを目
的としたものである。すなわち、定着装置の加熱ローラ
の温度分布を調整する制御装置は、ジョブ開始が指令さ
れたときに、前回のジョブの情報およびジョブ終了から
の経過時間により、現時点の加熱ローラの温度分布を推
量して、現段階でジョブを実行してよいか否かを判断す
る。そして、加熱ローラが温度不均一であると判断した
場合には、一定時間加熱ローラを空回転することによ
り、次回のジョブを開始したり、設定温度の切り換えを
行って、次回のジョブを開始したり、一定時間全ての操
作を禁止させる等の制御を行う。このような制御を行う
ことにより、加熱ローラは前回のコピージョブによる影
響を受けることなく、加熱ローラが均一な温度分布とな
ってから次回のコピージョブを行うことができる。
【0006】また、上記の冷却方法においては、温度が
不均一となった加熱部材を冷却することで、加熱部材の
一部分が定着可能温度域より下がってしまう可能性があ
る。そのような可能性を減らすため、冷却の後に全体と
して加熱を行なう方法も提案されている。
【0007】(2)第2696908号公報に記載され
た技術 第2696908号公報に記載された技術は、ハガキ
等、B5サイズより小サイズの用紙を検知し、この小サ
イズ用紙のみの複写を所定時間にわたって休止すること
により、定着装置の加熱ローラにおける非通紙部分の温
度上昇を抑制するものである。すなわち、加熱ローラと
これに圧接する加圧ローラとからなるローラ型の定着装
置を有する画像形成装置において、ハガキ等、B5サイ
ズより小サイズの用紙の複写を、定着装置の加熱ローラ
の非通過部の温度が所定温度に上昇するまで連続的に行
い、その後、この小サイズ用紙のみの複写を所定時間に
わたって休止することによって、加熱ローラの非通紙部
の温度が過昇温とならないようにしている。この休止状
態は、加熱ローラの温度が均一化されるまで続けられ
る。
【0008】(3)特開昭60−22164号公報に記
載された技術 特開昭60−22164号公報に記載された技術は、印
刷時に用紙非通紙部に余分な熱を発生させないように、
記録紙サイズに応じた温度調整ができるようにしたもの
である。すなわち、定着装置内に搬送される記録紙のサ
イズに応じて、その定着装置内に配設した複数の加熱手
段を選択的に通電制御する。さらに、各加熱手段の出力
も制御して最適の温度になるように調整する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、特開
平8−211779号公報に記載された技術では、加熱
ローラの表面温度が上昇した場合に、それを降下させる
方法として、加熱ローラと加圧ローラによるローラ対を
空回転させて、強制冷却させている。しかしながら、用
紙通紙部と用紙非通紙部との温度差を十分小さくするた
めには、長時間、加熱ローラを空回転させる必要があ
る。このため、次回のコピー動作に移行するまでに余分
な時間を必要とし、スループットが低下してしまうとい
う問題があった。
【0010】また、第2696908号公報に記載され
た技術では、小サイズの用紙の複写を行う際に、この小
サイズ用紙のみの複写を所定時間にわたって休止するこ
とにより、加熱ローラの温度を複写動作が可能な状態に
維持している。しかしながら、小サイズ用紙のみの複写
を所定時間にわたって休止することにより、用紙通紙部
と用紙非通紙部との温度差をある程度小さくすることは
可能であるが、用紙非通紙部の温度を複写可能な温度ま
で低下させるためには、長時間、休止状態を維持する必
要がある。このため、次回の複写動作に移行するまでに
余分な時間を必要とするとともに、休止時間が長くな
り、複写動作のインターバル時間が長くなって、スルー
プットが低下してしまうという問題があった。
【0011】また、特開昭60−22164号公報に記
載された技術では、各用紙サイズに対応する複数の加熱
源を用いて、用紙非通紙部の温度の上昇を防止している
が、効率的な冷却と組み合わせる訳ではないので、温度
低下の速度が十分でなく、よって複数の加熱源を設ける
ことによるコスト増にもかかわらず十分な効果が得られ
ないという問題があった。
【0012】本発明は、前述した問題点に鑑み提案され
たもので、加熱ローラの過昇温状態を用紙に皺が発生し
たり画像劣化が生じることなく短時間で回復させ、加熱
ローラ全体を所定の温度範囲に均一化することができる
加熱装置及びそれを用いた画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る加熱装置及
びそれを用いた画像形成装置は、前述した目的を達成す
るため、以下の特徴点を備えている。
【0014】すなわち、本発明に係る加熱装置は、加熱
源を有する加熱部材と、該加熱部材に圧接する加圧部材
とを有し、両部材間に記録媒体を通過させて加熱する加
熱装置において、前記加熱部材と前記加圧部材を回転さ
せる回転駆動手段と、各部を制御して加熱部材を冷却す
る冷却処理を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、
同一記録媒体サイズの連続加熱処理における最終記録媒
体が前記加熱部材と前記加圧部材間を通過した後、処理
前記加熱部材と前記加圧部材とを所定時間だけ前記回転
駆動手段に回転させる回転モードと、前記加熱部材と前
記加圧部材とを所定時間だけ前記回転駆動手段に静止さ
せる静止モードとを前記記録媒体サイズに応じて組み合
わせて実行することを特徴とする。
【0015】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記回転モードを実行した後に、前記静止モードを
実行することを特徴とする。
【0016】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記静止モードを実行した後に、前記回転モードを
実行することを特徴とする。
【0017】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記回転モードと、前記静止モードのうちの少なく
とも一方のモードを実行する際に、前記加熱源を非通電
状態とすることを特徴とする。
【0018】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記冷却処理中に加熱部材の温度を所定範囲内に維
持するように制御を行うことを特徴とする。
【0019】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、予め記憶されている冷却処理の最適条件と、前回の
加熱処理における記録媒体のサイズおよび枚数を少なく
とも含む記録媒体情報とに基づいて、前記冷却処理の動
作を設定することを特徴とする。
【0020】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、静止モードの実行時に、温度を所定範囲に維持する
制御を行うことを特徴とする。
【0021】本発明に係る加熱装置は、さらに、記録媒
体のサイズを検知する記録媒体サイズ検知手段を備えて
いるとともに、前記制御手段は、先に実施された先加熱
処理の終了後、次に、後加熱処理が実施されることを確
認した場合、前記記録媒体サイズ検知手段から得られる
媒体サイズが、先加熱処理より後加熱処理の方が大きい
場合には、冷却処理を実施する一方、前記媒体サイズ
が、先加熱処理より後加熱処理の方が同一又は小さい場
合には、冷却処理を行わないことを特徴とする。
【0022】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、さらに、前記冷却処理の実施後に、加熱部材の温度
範囲を前記所定温度範囲内よりもやや低く、かつ前記所
定温度範囲にすぐ復帰できる低域温度へ変化させる省エ
ネモード処理を実施することを特徴とする。
【0023】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記加熱部材と前記加圧部材を通過する記録媒体の
サイズに応じて、冷却処理の実施を停止する制御を行う
ことを特徴とする。
【0024】本発明に係る加熱装置は、さらに、前記制
御手段は、回転モードおよび静止モードを交互に複数回
繰り返す制御を行うことを特徴とする。
【0025】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記加熱部材の温度が高くなり、前記所定温度範囲
から外れていると判定した場合には、前記回転モードを
先に開始する制御を行うことを特徴とする。
【0026】本発明に係る加熱装置は、前記制御手段
は、前記加熱部材の平均温度が前記所定温度範囲にあ
り、かつ空間温度分布がばらついていると判定した場合
には、前記静止モードを先に開始する制御を行うことを
特徴とする。
【0027】本発明に係る加熱装置は、前記加熱部材に
は、各加熱領域を有する複数の加熱源が備えられている
とともに、前記制御手段は、個々の加熱領域に対応する
加熱源をそれぞれ独立して温度調節する制御を行うこと
を特徴とする。
【0028】本発明に係る加熱装置は、さらに、前記加
熱部材の温度を計測する温度検出手段を備えているとと
もに、前記制御手段は、該温度検出手段から得られる温
度情報に基づいて、前記冷却処理の動作設定を実施する
ことを特徴とする。
【0029】本発明に係る画像形成装置は、記録媒体に
トナー像を形成し、前記加熱装置を定着装置として、ト
ナー像を前記記録媒体に定着することを特徴とする。
【0030】本発明に係る加熱装置においては、記録媒
体サイズに応じて最終の記録媒体が通過した後に、加熱
部材と加圧部材とを所定時間だけ回転させるモードと、
加熱部材と加圧部材とを所定時間だけ静止させるモード
とを用いて冷却後処理を行っている。このように2つの
モードを組み合わせて冷却処理を行っているので、従来
の技術と比較して、より早く、加熱部材および加圧部材
の表面温度を低下させることができる。
【0031】また、各モードにおいて、加熱部材と加圧
部材とが表面温度の低下に及ぼす作用が、それぞれ異な
っている。すなわち、回転モードでは、過昇温となって
いる媒体非通過部と媒体通過部の温度差はあまり小さく
ならずに、媒体非通過部の最高温度がより温度低下し、
全体的に大きな温度降下率で温度が低下するように作用
する。一方、静止モードでは、媒体非通過部と媒体通過
部との温度差は、回転モードに比べて大幅に小さく作用
する。したがって、回転モードと静止モードを、記録媒
体サイズに応じて所定時間だけ実行することにより、過
昇温している媒体非通過部の温度をより早く低下させる
ことができる。このため、皺の発生や高温オフセットの
ように画像劣化を生じさせる状態をより早く正常な状態
に戻すことができるとともに、画像形成のスループット
の低下を抑制することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明に
係る定着装置の制御方法及びその制御装置の実施形態を
説明する。
【0033】<全体的な構成>本発明に係る加熱装置
は、例えば、乾式電子写真機器における定着装置、湿式
電子写真機器における乾燥装置、インクジェットプリン
タにおける乾燥装置、リライタブルメディア用消去装置
等に用いられるものである。ここでは、乾式電子写真機
器における定着装置を例にとり、説明する。この装置で
は、例えば図2,10,12に示すように、加熱部材と
しての加熱ローラ50と加圧部材としての加圧ローラ6
0を対向して配設し、両ローラ50,60をニップ部7
0において圧接させている。そして、両ローラ50,6
0の間にトナー80が付着した記録媒体である記録紙9
0を通過させることにより、記録紙90上にトナー80
を定着させるようになっている。
【0034】加熱ローラ50には、サーミスタ100等
からなる温度検出手段が当接もしくは近接して配置され
ており、制御装置110に対して温度検出手段からの検
出出力を入力する。制御装置110は、温度検出手段か
らの検出出力に基づいて加熱装置の各部を制御し、加熱
ローラ50の温度を所定温度に保つようにする。
【0035】<ローラ構造>加熱ローラ50には、加熱
源として、ハロゲンランプ120(図2)、発熱シート
130(図10)、磁界発生手段140(図12)が設
けられている(加熱源について詳しくは後述する)。そ
して、図2に示す加熱ローラ50は、芯金51の外周部
に離型層52を設けて構成されており、図10に示す加
熱ローラ50は、芯金51の外周部に離型層52を設け
るとともに、芯金51の内周部に抵抗発熱体131と耐
熱性絶縁部材132とからなる発熱シート130を設け
て構成されており、図12に示す加熱ローラ50は、導
電層からなる芯金51の外周部に離型層52を設けて構
成されている。また、加圧ローラ60は、図2,10に
示すように、芯金61の外周部に離型層62を設けて構
成されている。
【0036】<制御装置の構成>本発明の実施形態に係
る加熱装置には、1つ以上のサーミスタ100が接続さ
れている。このサーミスタ100は、加熱部材である加
熱ローラ50の表面温度を検知するための装置で、加熱
ローラ50に当接もしくは近接して配置されている。サ
ーミスタ100の先端には、温度によって自身の抵抗値
が変化する抵抗素子が取り付けられており、この抵抗素
子が加熱ローラ50の表面に離型層52を介して当接も
しくは近接している。
【0037】制御装置110では、サーミスタ100に
よって検知した加熱ローラ50の表面温度が、所定の目
標温度に達していない時には、スイッチング素子により
加熱源を制御して通電状態とし、加熱ローラ50に熱エ
ネルギーを供給する。一方、サーミスタ100によって
検知した加熱ローラ50の表面温度が、所定の目標温度
に達した時には、スイッチング素子により加熱源を非通
電状態として、加熱ローラ50ヘの熱エネルギーの供給
を停止する。
【0038】制御装置110は、画像形成動作を開始す
る際に、用紙サイズ検知手段より用紙サイズ信号を受信
する。そして、用紙サイズ信号が小サイズである場合に
は、この用紙サイズの連続通紙において最終の用紙が加
熱装置を通過した後に、図1に示すように、用紙を通過
させない状態で、加熱ローラ50と加圧ローラ60より
なるローラ対を所定時間だけ回転駆動させる(回転モー
ド)。回転モードを行った後に、所定時間だけ回転を停
止させて静止状態(静止モード)とする。各所定時間
は、例えば、回転モードを10秒、静止モードを8秒行
うようにする。
【0039】あるいは、制御装置110は、用紙サイズ
検知手段より受信した用紙サイズ信号が小サイズである
場合には、この用紙サイズの連続通紙において最終の用
紙が加熱装置を通過した後に、用紙を通過させない状態
で、加熱ローラ50と加圧ローラ60よりなるローラ対
を所定時間だけ回転を停止させて静止状態(静止モー
ド)とする。そして、静止モードを行った後に、所定時
間だけ回転駆動させる(回転モード)。このように、各
所定時間や順序は、これに限るものではなく、適宜設定
することが可能である。
【0040】<加熱源>以下、加熱源の具体例を説明す
る。加熱装置の加熱源として、以下の装置を用いること
ができる。
【0041】〔ハロゲンランプ…ランプ加熱方式〕図2
に示すように、ハロゲンランプ120に通電することに
より、所定の発光分布でタングステンからなるフィラメ
ントが発光し、フィラメントから赤外線を放射して、加
熱ローラ50の内周面を加熱する。
【0042】〔抵抗発熱体…直接加熱方式〕図10に示
すように、絶縁体表面に、導電性材料よりなる発熱層
(抵抗発熱体131)を塗布した発熱体を構成し、この
発熱体に電流を供給してジュール熱により発熱させる。
発熱シート130を加熱ローラ50に内挿したり、外包
する構成の他に、直接芯金51に形成することも可能で
ある。
【0043】〔磁界発生手段…誘導加熱方式〕図12に
示すように、加熱部材である加熱ローラ50を比透磁率
の大きい材料よりなる導電層、あるいは比透磁率が低い
材料であっても、抵抗率が大きい材料よりなる導電層で
構成する。そして、磁界発生手段140(誘導コイル)
による変動磁界により、導電層に渦電流を誘起して発熱
させる。
【0044】なお、加熱源の加熱方式として、ランプ加
熱方式、直接加熱方式、誘導加熱方式の3方式を例に挙
げたが、加熱方式はこれらに限定されるものではなく、
他の方式についても適用可能であるとともに、これらを
組み合わせて用いることも可能である。
【0045】次に、前述した各加熱方式の加熱装置とそ
の制御装置による加熱制御の一例について、さらに詳し
く説明する。 (1)ランプ加熱方式 ランプ加熱方式の加熱装置は、図2に示すように、加熱
ローラ50の内部にハロゲンランプ120を配設して、
加熱ローラ50を加熱する構造である。以下にこの加熱
装置の各部について説明する。
【0046】a)加熱ローラ 加熱ローラ50は、芯金51の外周部に離型層52を設
けて構成されている。芯金51は、鉄(例えばSTKM
12種)・ステンレス(SUS304、SUS430な
ど)・アルミニウム・銅等、及びこれらの合金により形
成される。この芯金51は、加熱装置の仕様によって、
種々の外径、肉厚、長さ等を選択することができ、形状
も任意のものを用いることができる。離型層52は、P
FA(テトラフルオロエチレンとベルフルオロアルキル
ビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)などのフッ素系の材料やシリコンゴ
ム、フッ素ゴム等により形成される。
【0047】この加熱ローラ50は、例えば、図3〜5
に示すような形状を有している。 (i)中間領域の形状がストレート形状となっている加熱
ローラ 図3に示す加熱ローラ50は、ローラ線方向の両端部
と、両端部に挟まれた中間領域とが、異なる肉厚となる
ように形成されている。この加熱ローラ50は、その内
径が全長にわたって同一に形成されており、表面に離型
層52が形成され、転写用紙が通過する中間領域を両端
部の肉厚に比べて薄くする構成となっている。
【0048】図3に示す加熱ローラ50は、例えば、全
長347.8mm、両端部の肉厚t s1=ts2=0.5m
m、中間領域の肉厚tc=0.2mm、内径D0=39m
m、両端部の外径Ds1=Ds2=40mm、中間領域の外
径Dc=39.4mm、中間領域の長さは314.8m
m、両端部の長さは駆動側21.5mm、非駆動側1
1.5mmとなっている。なお、これらの寸法は、上記
の値に限定されず適宜選択することができる。両端部と
中間領域とにおいて、肉厚で0.3mm(外径で0.6
mm)の差があるが、この部分では、両端部と中間領域
との間を接続する接続部を設け、この接続部の形状を段
付形状としている。
【0049】この接続部の形状は、図3に示すような段
付形状以外に、図4に示すように、テーパー形状(図4
(a))あるいはR形状(図4(b))とすることも可
能である。加熱ローラ50の芯金51には、鉄、ステン
レス、アルミニウムなどの金属のほか、これらの合金を
用いることができる。
【0050】また、加熱ローラ50の芯金51の断面
は、前述したような形状を有しており、腐食等を防止す
るために表面処理層(例えば、STKMなどの鉄系ロー
ラでは、防錆処理としてパーカー処理)を施し、さらに
内周面には、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率
的に吸収するために、耐熱吸熱層(例えば、変性シリコ
ン樹脂、無機耐熱黒顔料、炭化水素(溶剤)などを混合
したものを塗布、乾燥したもので、膜厚20〜30μm
に形成する。一般的に、オキツモ(商品名)で用いられ
ている)を形成してもよい。
【0051】一方、外周面は、前述した表面処理を施し
た後、離型層52を形成する部分に予め離型層52と表
面処理層との接着性を向上するために、プライマ層を形
成し(例えば、シリコン系接着剤あるいは下地処理剤な
どを5μm形成する)、さらにその上に離型層52を形
成する。離型層52は、例えば20μmの膜厚となって
いる。なお、離型層52の膜厚は、20μmに限定され
るものではなく、適宜選択することが可能である。
【0052】(ii)中間領域の形状が逆クラウン形状とな
っている加熱ローラ 図5に示す加熱ローラ50は、ローラ軸方向の両端部
と、両端部に挟まれた中間領域が、異なる肉厚となるよ
うに形成されている。この加熱ローラ50は、加熱ロー
ラ50の内径が全長にわたって同一に形成されており、
表面に離型層52が形成され、転写用紙が通過する中間
領域を、両端部の肉厚に比べて薄くする構成となってい
る。また、中間領域は、逆クラウン形状に形成されてい
る。
【0053】図5に示す加熱ローラ50は、例えば、全
長267.5mm、両端部の肉厚t s1=ts2=0.3m
m、中間領域の平均肉厚tCA=0.2mm、内径D0
24.1mm、両端部の外径Ds1=Ds2=24.7m
m、中間領域の平均外径DCA=24.5mm、中間領域
の長さは229mm、両端部の長さは駆動側21.5m
m、非駆動側14mmとなっている。これらの寸法は、
上記の値に限定されず適宜選択することができる。
【0054】逆クラウン量を0.05mmとすると、D
C2−DC1=0.05mmとなり、中間領域の中央部と外
側の肉厚はそれぞれ、tC1=0.2125mm、tC2
0.1875mmとなる。中間領域の平均肉厚は、tC1
とtC2とから、tCA=(tC1+tC2)/2で表すことが
できる。また、中間領域の中央部と外側の外径は、DC1
=D0+2・tC1=24.525mm、DC2=D0+2・
C2=24.475mmとなる。両端部と中間領域とに
おいて、肉厚で0.1mm(外径で0.2mm)の差が
あるが、この部分は、接続部(長さ1.5mm)を設
け、この接続部の形状を図4(a)に示すようなテーパ
ー形状としている。
【0055】加熱ローラ50の芯金51には、鉄、ステ
ンレス、アルミニウムなどの金属のほか、これらの合金
を用いることができる。また、加熱ローラ50の芯金5
1の断面は、前述したような形状を有しており、腐食等
を防止するために表面処理層を施し、さらに内周面に
は、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率的に吸収
するために、耐熱吸熱層を形成してもよい。
【0056】一方、外周面は、前述した表面処理を施し
た後、離型層52を形成する部分に予め離型層52と表
面処理層との接着性を向上するために、プライマ層を形
成し、さらにその上に離型層52を形成する。離型層5
2は、例えば20μmの膜厚となっている。なお、離型
層52の膜厚は、20μmに限定されるものではなく、
適宜選択することが可能である。
【0057】ここでは、円筒形状の加熱ローラ50およ
び加圧ローラ60について述べたが、本発明は、加熱部
材あるいは加圧部材の形状が、ベルト形状やフィルム形
状となっている場合であっても適用することが可能であ
る。この場合、加熱部材あるいは加圧部材の材質、構
造、ベルト周長等を考慮して制御装置110を変更する
ことにより、本発明を適用することができる。また、ヒ
ータランプに代わって、後述する直接加熱方式で説明す
る抵抗発熱体131を用いて、加熱部材および加圧部材
の表面や内面に、加熱源を直接当接させて加熱する場合
にも適用することができる。
【0058】b)加圧ローラ 加圧ローラ60は、鉄・ステンレスもしくはアルミニウ
ムの芯金51上に、シリコンゴムなどの耐熱弾性体層を
有するように構成されている。なお、加圧ローラ60の
表面には、離型層52が形成されていてもよい。この加
圧ローラ60は、図示しない弾性部材(バネ)によっ
て、加熱ローラ50に100Nの力で圧接されている。
これにより、加熱ローラ50との間に幅が2〜8mm程
度の接触ニップ部70が形成される。
【0059】例えば、芯金51は、φ10mm・長さ2
64mmの段付ステンレス製であり、耐熱弾性体層は、
φ23mm・長さ223.5mm・厚さ6.5mmのシ
リコンゴムを金型に注入して成形したものである。ま
た、他の例として、芯金51は、φ20mm・長さ33
2mmの段付ステンレス製であり、耐熱弾性体層は、φ
29.9mm・長さ310mm・厚さ5mmのソリッド
あるいはスポンジの弾性体層に膜厚50μmのPFAチ
ューブを被覆したものであってもよい。
【0060】なお、加圧ローラ60を加熱ローラ50に
圧接する際の力は、上記に示す値に限定されるものでは
なく、ローラ対の構成や定着条件等によって適宜最適な
値に設定することができる。また、この圧接によって生
じる接触ニップ部70についても、上記値に限定される
ものではなく、適宜最適な値に設定することができる
が、概ね2mmから7mm程度の値に設定することが多
い。
【0061】c)ハロゲンランプ 加熱源であるハロゲンランプ120は、発熱量800W
もしくは1000Wの単一のランプ、あるいは発熱量5
50Wと350Wの2本のランプから構成される。な
お、ハロゲンランプ120は、これらに限定されず、所
望の発光分布、発熱量を有するものを、適宜選択して用
いることができる。このハロゲンランプ120は、φ6
mmやφ8mmのガラス管内にタングステンからなるフ
ィラメントとハロゲン系の不活性ガスを封入したもので
ある。
【0062】d)制御装置 制御装置110の一例を図6に示す。制御装置110
は、図6に示すように、CPU111、ROM112、
RAM113等を備えたマイクロコンピュータ等により
構成される。
【0063】CPU111は、演算部114、内部メモ
リ115、入力ポート116および出力ポート117等
を備えており、入力ポート116には、用紙カセットサ
イズセンサ200、手差しトレイサイズセンサ210、
給紙センサ220、剥離検知センサ230、排紙センサ
240、サーミスタ100などが接続されている。
【0064】CPU111では、入力ポート116を介
してセンサ信号を受信し、予め設定した設定温度となる
ように、サーミスタ100からの電圧信号と設定温度に
対応した設定電圧を比較する。そして、出力ポート11
7を介してランプドライバ250にランプ制御信号を出
力して、ハロゲンランプ120をON/OFF制御す
る。また、入力されたセンサの状態に基づいて、モータ
ドライバ260に対して、適切なタイミングでモータ駆
動信号を出力し、駆動モータ270の回転および停止制
御を行う。設定電圧と設定温度との対応は、例えば、R
OM112に記憶された温度−電圧変換テーブルなどに
基づいて行う。
【0065】また、制御装置110は、加熱ローラ50
もしくは加圧ローラ60の温度制御機能以外に、加熱ロ
ーラ50と加圧ローラ60のローラ対の回転駆動を制御
するための機能も有している。すなわち、制御装置11
0のローラ対駆動信号を駆動モータ270に送信して、
ローラ対に対する回転制御及び停止制御を行うととも
に、ローラ対の回転速度制御を行っている。また、この
制御装置110は、前述した温度制御機能、回転駆動制
御以外に、転写用紙の搬送状態を検知するための検知手
段から検知信号を受信して、転写用紙の搬送に応じて、
温度制御や回転駆動制御を行うこともできる。
【0066】小幅用紙を通紙すると、図7(a)、
(b)に示すように、連続通紙するに従って加熱ローラ
50の両端部の用紙非通紙部が昇温する。用紙非通紙部
の温度は、260℃〜270℃、もしくはそれ以上とな
る。この制御装置110は、通常のコピー時の温度制御
や駆動制御以外に、加熱ローラ50の過昇温状態を、定
着が可能となる温度範囲まで低下させる機能を有してい
る。
【0067】図8は、小幅用紙であるハガキサイズの用
紙を通過して過昇温状態となった後に、用紙非通紙部に
おいて表面温度分布が変化する様子を、中央部を基準と
して示した説明図である。図8(a)に示すように、回
転モード単独で冷却を行った場合には、冷却開始から2
0秒経過すると、加熱ローラ50の表面温度は200〜
210℃まで低下し、温度差は35℃程度となってい
る。また、図8(b)に示すように、静止モード単独で
冷却を行った場合には、冷却開始から20秒経過する
と、加熱ローラ50の表面温度は210℃まで低下し、
温度差は15℃程度となっている。これらに対して、図
8(c)に示すように、回転モードを10秒間、静止モ
ードを8秒間として冷却を行った場合には、加熱ローラ
50の表面温度は195℃まで低下し、温度差が20℃
程度となるように冷却することができる。
【0068】図9は、図8に示す計測結果に基づいて、
軸方向の温度分布から、加熱ローラの表面温度(最高温
度)と、用紙通紙部と用紙非通紙部の温度差を時間毎に
示した説明図である。図9に示すように、加熱ローラ5
0の表面温度(最高温度)と、用紙通紙部と用紙非通紙
部の温度差を観察すると、回転モード単独で冷却を行っ
た場合には、最高温度は早く低下するが、温度差を低下
させるには時間がかかる傾向にある。また、静止モード
単独で冷却を行った場合には、温度差は早く小さくなる
傾向にあるが、最高温度は回転モードほど低くならな
い。これらに対して、回転モードと静止モードを連続し
て冷却を行った場合には、最高温度と温度差の双方につ
いて、温度低下に適度に寄与し、それぞれの回転モード
を単独で実行するよりも早く温度を降下させることがで
きる。
【0069】このように、小幅用紙の連続通紙を行う場
合に、最終の用紙が通過した後にハロゲンランプ120
の通電状態を制御するとともに、ローラ対等の駆動を行
うモータドライバ260を制御することによりローラ対
の回転を制御して、加熱ローラ50や加圧ローラ60の
表面温度を素早く低下させることができる。なお、制御
装置110では、用紙サイズや経過時間、タイミング等
に基づいて、ローラ対の駆動速度を変更することもでき
る。この場合、ローラ対を速く回転させることで、温度
降下率を大きくすることができ、より早く定着可能温度
にまで復帰させることが可能となる。また、ハロゲンラ
ンプ120の加熱制御についても、用紙サイズや経過時
間、タイミング等に基づいて行うことができる。
【0070】上記検討に基づいて、本発明に係る加熱装
置の制御処理例について説明する。図10は、加熱装置
の処理の一例を示すフローチャートであり、図11は、
その冷却処理の一例を示すフローチャートである。加熱
装置は、同一サイズの用紙に対して連続加熱処理を行っ
ている(ステップS1)。図6に示す制御装置110で
あるCPU111は、給紙センサ220の情報に基づい
て現在処理中の用紙が連続処理の最後の用紙であるかを
判断する(ステップS2)。最後の用紙でなければ、ス
テップS1に戻り、最後の用紙であれば、さらにこれで
加熱処理が終了するかを判断する(ステップS3)。加
熱処理がまだ続くのであれば、連続加熱処理を行った用
紙が、用紙カセットサイズセンサ200や手差しトレイ
サイズセンサ210の検出結果に基づいて、CPU11
1は連続加熱処理を行った用紙が小幅用紙であるかを判
断する(ステップS4)。小幅用紙でなければ、ステッ
プS1に戻り、小幅用紙であった場合、ステップS5に
進む。CPU111は、サーミスタ100の検出結果よ
り加熱ローラ50の表面温度が図1に示す定着可能範囲
にあるかどうかを判断する(ステップS5)。加熱ロー
ラ50の表面温度が定着可能範囲を超えて高くなってい
る場合は、冷却処理を行い(ステップS6)、定着可能
範囲であれば、ステップS1に戻る。
【0071】次に冷却処理について説明する。図11に
示すように、CPU111は所定時間だけ加熱ローラ5
0と加圧ローラ60を回転する回転モードを実行し、ハ
ロゲンランプには通電しない(ステップS11)。すな
わち、出力ポート117から、加熱ローラ50と加圧ロ
ーラ60の駆動モータを回転させるモータ駆動信号をモ
ータドライバ260に出力する。また、CPU111
は、出力ポート117から、ハロゲンランプHL1,H
L2をOFFするランプ制御信号HLC1,HLC2を
ランプドライバ250に出力する。このようにハロゲン
ランプを非通電状態にすることにより、温度低下率を大
きくして早く所定の温度範囲まで低下させることができ
る。
【0072】CPU111は所定時間だけ加熱ローラ5
0と加圧ローラ60を静止する静止モードを実行し、ハ
ロゲンランプに通電する(ステップS12)。すなわ
ち、出力ポート117から、駆動モータを停止させるモ
ータ駆動信号をモータドライバ260に出力する。ま
た、また、CPU111は、出力ポート117から、ハ
ロゲンランプHL1,HL2をONするランプ制御信号
HLC1,HLC2をランプドライバ250に出力す
る。こうして、次の加熱処理に備えて加熱を行っておく
ことで、加熱処理の立ち上げを早くできる。
【0073】また、冷却処理の他の例を図12に示す。
CPU111は所定時間だけ加熱ローラ50と加圧ロー
ラ60を静止する静止モードを実行し、ハロゲンランプ
に通電しない(ステップS21)。その後、CPU11
1は所定時間だけ加熱ローラ50と加圧ローラ60を回
転する回転モードを実行し、ハロゲンランプには通電し
ない(ステップS22)。
【0074】このように、回転モード及び静止モードを
組み合わせて実行するが、ハロゲンランプの非通電はど
ちらかのモードで行えってもよい。図11及び図12の
フローチャートに示すように、前半のモードでハロゲン
ランプを非通電とし、後半のモードで通電とすれば、前
述のように、次の加熱処理に備えての予備加熱としての
効果が大きい。また、表面温度の上昇が大きい場合は、
当然両方のモードともハロゲンランプを非通電状態とし
てもよい。
【0075】(2)直接加熱方式 直接加熱方式では、図13に示すように、加熱ローラ5
0の内部に発熱シート130を配設して、加熱ローラ5
0を加熱する。
【0076】a)加熱ローラ 加熱ローラ50は、芯金51の外周部に離型層52を設
けるとともに、芯金51の内周部に抵抗発熱体131と
耐熱性絶縁部材132とからなる発熱シート130を設
けて構成されている。この芯金51および離型層52
は、上述したランプ加熱方式における加熱ローラ50の
芯金51および離型層52と同様の構成を有したものを
用いる。
【0077】b)発熱シート 発熱シート130は、図13に示すように、加熱ローラ
50の芯金51の内面に配設されている。この発熱シー
ト130は、図13,14に示すように、芯金51の内
周面に接する耐熱性絶縁部材132と、この耐熱性絶縁
部材132のさらに内周面に配設された抵抗発熱体13
1とにより構成されている。
【0078】また、加熱ローラ50の両端部には、抵抗
発熱体131に対して電流を供給するために、リン青銅
等の銅合金からなる受電部材133が設けられており、
この受電部材133が抵抗発熱体131に対して電気的
に接続されている。そして、受電部材133を介して抵
抗発熱体131へ通電すると、抵抗発熱体131が発熱
して、加熱ローラ50が所定の温度となる。
【0079】加熱ローラ50内部に設けられた発熱シー
ト130は、耐熱性絶縁部材132の全面に短形状の繰
り返しパターンよりなる抵抗発熱体131が形成された
ものを使用する。ここでは、発熱シート130を設けた
場合を示すが、芯金51の内面に耐熱性絶縁部材132
を形成し、その上に抵抗発熱体131を形成し、レーザ
等によってパターニング及び抵抗値のトリミングを行う
ものであってもよい。また、発熱シート130を配設す
る位置は内面に限定されるものではなく、外周面に抵抗
発熱体131を設けてもよい。また、抵抗発熱体131
のパターンは、短形状の繰り返しパターンに限定される
ものではなく、加熱ローラ50を均一に加熱できるもの
ならば他のパターンであってもよい。
【0080】耐熱性絶縁部材132は、一般的に、ポリ
イミドからなるシート状の材料が用いられるが、ポリイ
ミド以外にも、耐熱性のある絶縁体であれば、どのよう
な材料であってもよい。また、抵抗発熱体131の材料
としては、一般にステンレスが用いられるが、銅等、抵
抗体として使用できるものであれば他の金属材料であっ
てもよい。
【0081】c)抵抗発熱体 抵抗発熱体131は、約1000Wの発熱量を有してい
る。材料は、以下の〜に示すものが用いられる。 銀パラジウム系や銀プラチナ系合金、あるいはこれら
を主体とする金属ペースト状の抵抗発熱体。 チタン酸バリウムを主体とする酸化物セラミック(P
TC(Positive Temperature C
oefficient)ヒータとして商品化されてい
る)。 炭化物(炭化珪素)や酸化物(ジルコニア:Zr
2、アルミナ:Al23)に、金、銀、銅、白金、ニ
ッケル、アルミニウムなどの導電物を含有させて焼成し
た導電性セラミック。 酸化物(ジルコニア:ZrO2、アルミナ:Al
23)に、ランタン、イットリウムなどの酸化物をドー
プ剤として添加した半導体セラミック。 炭素繊維に、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、
フェノール樹脂などの耐熱性樹脂を所定の割合で含浸さ
せた0.01〜0.5mm厚のプリプレグシートから加
熱成形したもの。
【0082】d)加圧ローラ 上述したランプ加熱方式における加圧ローラ60と同様
の構成を有したものを用いる。
【0083】e)制御装置 上述したランプ加熱方式における制御装置110とほぼ
同様の構成を有したものを用いる。制御装置110の温
度制御機能において、制御対象となる加熱源が、ハロゲ
ンランプ120に代わって抵抗発熱体131となってい
る。したがって、図6に示すランプドライバ250をヒ
ータドライバとすることにより、抵抗発熱体131を駆
動できるようにしている。また、回転駆動制御機能は、
上述したランプ加熱方式における制御装置110と同様
となっている。
【0084】(3)誘導加熱方式 誘導加熱方式では、図15に示すように、加熱ローラ5
0は、導電層からなる芯金51の外周部に離型層52を
設けて構成されており、その外周に磁界発生手段140
が配設されている。
【0085】a)加熱ローラ 加熱ローラ50の導電層は、比透磁率の大きいものが適
している。例えば、鉄や磁性ステンレス(SUS430
など)、珪素鋼板、電磁鋼板、ニッケル鋼等から構成さ
れることが望ましい。また、比透磁率が低い材料であっ
ても、抵抗率が大きい材料(例えば非磁性ステンレス:
SUS304など)は、渦電流発生時の発熱量が大きい
ので使用してもよい。あるいは、非磁性のべース部材
(例えば、セラミックなど)に、比透磁率の高い前記材
料が導電性を有するように配置されているような構成で
あってもよい。離型層52は、上述したランプ加熱方式
における加熱ローラ50の離型層52と同様の構成とな
っている。
【0086】b)磁界発生手段(誘導コイル) 磁界発生手段は、図16に示すように、誘導コイル14
0からなり、渦電流により加熱ローラ50を発熱するこ
とができる。また、図15に示すように、誘導コイル1
40を加熱ローラ50の外側に配置すると、曲率が存在
するため、誘導コイル140の中心側に磁束が集中し、
渦電流の発生量が多くなる。また、加熱ローラ50の材
料を高透磁率のものにすると、さらに磁束が集中するの
で、加熱効率を改善することができる。
【0087】この誘導コイル140の形状について説明
する。誘導コイル140は、耐熱性を考慮して、アルミ
ニウム単線(表面絶縁層(例えば、酸化膜)あり)を使
用しているが、銅線もしくは銅べースの複合部材線であ
ってもよいし、リッツ線(エナメル線等を撚り線にした
もの)であってもよい。いずれの線材を使用しても、コ
イルにおけるジュール損を抑えるためには、誘導コイル
の全抵抗値を0.5Ω以下、望ましくは0.1Ω以下と
するとよい。また、図15に示す誘導コイル140は、
加熱ローラ50の長手方向に1つしか存在しないが、定
着させる記録紙90のサイズに応じて複数個配置しても
よい。
【0088】また、誘導コイル140を加熱ローラ50
の外側に配置するのではなく、図17に示すような形態
の誘導コイル140を加熱ローラ50の内部に配置して
もよい。すなわち、図17(a)に示すように、誘導コ
イル140を螺旋状に形成してもよいし、図17(b)
に示すように、高透磁率のフェライトコア141に対し
て誘導コイル140を一方向に複数回巻きつけて構成し
てもよい。
【0089】c)加圧ローラ 加圧ローラ60は、上述したランプ加熱方式における加
圧ローラ60と同様の構成となっている。
【0090】d)制御装置 制御装置110は、上述したランプ加熱方式における制
御装置110とほぼ同様の構成となっている。制御装置
110の温度制御機能において、制御対象となる加熱源
が、ハロゲンランプ120に代わって誘導コイルとなっ
ている。ハロゲンランプ120や抵抗発熱体131の場
合には、商用電源を用いるとともに、スイッチング素子
を用いて通電/非通電を切り替えるが、誘導コイルで
は、高い周波数の交流電流を流す必要がある。したがっ
て、図6に示すランプドライバ250に代わって、誘導
コイルに高周波電流を流すような構成に変更する必要が
ある。また、回転駆動制御機能についても、上述したラ
ンプ加熱方式における制御装置110と同様となってい
る。
【0091】e)定着装置 次に、定着装置における定着動作について説明する。定
着動作のウォームアップ時に、誘導コイルに接続された
励磁回路がONとなり、誘導コイル140が励磁される
と、加熱ローラ50の導電部に交流渦電流が誘起され、
ジュール熱により発熱する。この時の発熱量は、約10
00Wである。また、電源装置による通電が開始すると
同時に、加熱ローラ50が回転駆動することにより、加
圧ローラ60が従動回転する。加熱ローラ50の表面温
度は、温度検知手段(例えば、サーミスタ100)によ
って常時検知され、加熱ローラ50の表面温度が所定の
温度(例えば、190℃)に達すると、ウォームアップ
が完了する。そして、励磁回路による誘導コイル140
ヘの通電がON/OFF制御に切り替わり、加熱ローラ
50の表面温度が所定の温度に維持される。
【0092】次に、未定着トナー像が転写された記録紙
90(被加熱材)が接触ニップ部70に搬送されると、
加熱ローラ50の熱及び加圧ローラ60の圧力によりト
ナー像が溶融定着されて、記録紙90上に固定され堅牢
な画像となる。なお、温度制御方式は、ON/OFF制
御に限るものではなく、位相制御、サイクル制御といっ
た方式を用いることもできる。
【0093】次に、(1)ランプ加熱方式における加熱
装置とその制御装置の加熱制御の他の例について説明す
る。この例ではランプ加熱方式について述べるが、当然
これに限定されるものではない。この実施例は、記録用
紙にトナー像を定着する加熱装置であり、上記冷却処理
を行う場合に定着温度を所定範囲内に維持する制御を行
うものである。本実施例における加熱装置は、加熱源と
してハロゲンランプを用いた直接加熱方式によるもので
ある。そして、図18(a)に断面として示されるよう
に、加熱装置のハロゲンランプ120は、真中の部分お
よび両端の部分に分割された構成である。ここでは、真
中の部分をメイン部120aとし、両端の部分をサブ部
120bとする。そして、メイン部120aとサブ部1
20bは、それぞれ独立に温度制御される。尚、メイン
部120aとサブ部120bの分割方法は、上記構成に
限定するものではなく、一方を基準とした分割方法など
多数の分割方法が考えられる。
【0094】次に、上記の加熱装置において、大サイズ
紙と小サイズ紙とに、それぞれ定着処理を行った定着中
の温度分布を以下に示す。ここで、小サイズの用紙と
は、加熱部材の加熱幅に比べて幅が狭い小幅用紙を意味
する。印刷要求される用紙サイズに対して、装置に備え
られた加熱部材の加熱幅を比較することにより、装置
は、用紙が大サイズか小サイズかを判定することができ
る。
【0095】大サイズ紙を定着中の温度分布を模式的に
示した図が、図18(b)である。図においては、温度
分布の空間揺らぎを誇張して示している。用紙が大サイ
ズで、加熱源の加熱幅程度のサイズであるので、加熱ロ
ーラを介した加熱源から用紙への熱流出もほぼ均一に生
じ、したがって加熱装置の温度分布も略均一となってい
る。また、そのほぼ均一となる温度は、定着温度域内に
納まる。
【0096】これに対して、小サイズ紙を定着中の温度
分布を模式的に示した図が、図18(c)である。用紙
が小サイズで、メイン部120aの加熱幅程度のサイズ
であるので、メイン部120aから用紙への熱流出はほ
ぼ均一に生じ、したがってメイン部120aにおける温
度分布はほぼ均一となっている。しかし、メイン部12
0aとサブ部120bの温度が異なり、また、サブ部1
20bに接する部分に用紙が存在しないため、メイン部
120aの熱がサブ部120bへと流出し、その熱はサ
ブ部120bに蓄積される。メイン部120aよりも幅
の狭い小サイズの用紙を用いるときには、メイン部12
0aの加熱幅と小サイズ用紙の通過部との間の一部の領
域に蓄積されることもある。図示されているように、特
にメイン部120aとサブ部120bとの境界付近にお
いて、熱が蓄積しやすい。そのため、図の場合では、加
熱装置が平均としては定着温度域内にあるとしても、メ
イン部120aとサブ部120bとの境界付近、あるい
はメイン部120aよりも内部の一部領域では、定着温
度以上になる。
【0097】前記加熱装置の冷却処理の概略を、図19
のタイミングチャートを用いて説明する。図19に示す
ように、上段は、加熱装置の冷却処理における動作、ま
たは、定着時における加熱装置の動作を表す。中段は、
分割された加熱源のうち、メイン部120aの通電タイ
ミングを示したものである。下段は、分割された加熱源
のうち、サブ部120bの通電タイミングを示したもの
である。
【0098】上段に図示されるように、本実施形態にお
いては、冷却処理の第一のステップとして回転モードを
実行し、第二のステップとして静止モードを実行してお
り、図11のフローチャートと同じである。中段および
下段に図示されるように、冷却処理中においては、メイ
ン部120aは通電されず、サブ部120bのランプの
みが通電される。
【0099】次に、上記の動作による結果を説明するた
め、加熱装置において、小サイズ紙に定着を行う隙に、
冷却処理のみを行った場合と、冷却処理と共に、通電に
よる温度調節も行った場合との、温度分布をそれぞれ以
下に示す。図20は、単に冷却処理のみを行った場合
の、加熱装置の温度分布の時間変化を示すものである。
そして、図21は、冷却処理と共に、サブ部120bに
通電するサブ加熱を行った場合の、加熱装置の温度変化
を示すものである。
【0100】図20と図21の場合では、初期温度分布
はほぼ同じであるが、30秒経過後には、平均として、
サブ加熱がある場合の方がほぼ10度程度、サブ加熱な
い場合よりも温度が高くなった。上記の結果に関して、
定着温度の10度の違いは定着精度に大きな影響があ
り、また、10度の違いは端部における定着温度域から
の逸脱についてもかなり大きい影響がある。したがっ
て、加熱源を分割し、冷却処理中において、加熱源に通
電を行なうことで、きめ細かい温度調整が可能となる。
【0101】このような状況を、実際に本発明に関わる
定着装置に装着した時の温度調整状況を図示したものが
図22および図23である。図22は、冷却処理前後で
の温度差を示し、サブ加熱の有無による効果の差を示す
ものであり、図23は、図22においてサブ加熱が無い
時を基準にして、サブ加熱が有りの時の温度差を表し、
サブ加熱有りの方が、どの程度温度回復が高くできるか
を示している。従って図22、図23によって、どちら
か一方、若しくは両方を用いることによって、図20、
図21での説明の昇温程度の比較を行うことができる。
【0102】本発明に係る加熱装置は、以上のように、
加熱ローラの表面温度の低下に及ぼす作用がそれぞれ異
なる上記二つのモードを、適宜交代に用いる構成であ
る。したがって、全体温度の低下と、全体の温度の一様
化を図ることで、より早く適切な温度へと調節すること
ができる。
【0103】本発明に係る加熱装置は、以上のように、
加熱源が通電され、温度制御が行われるので、加熱装置
の一部が定着温度域より低くなることを防止できる。ま
た、本発明に係る加熱装置は、以上のように、複数個の
空間分布する加熱源を独立に温度制御するので、温度が
不均一となった加熱部材において、温度低下による定着
温度域からはずれそうな領域に効率的に熱を与えて、加
熱部材全体の温度を均一に近づけるとともに、定着温度
域に復帰させることができる。
【0104】また、本発明に係る加熱装置は、以上のよ
うに、静止モードのみで通電するので、回転モードで通
電する消費電力を節約することができる。また、加熱ロ
ーラはローラの厚み方向に温度分布をもち、回転モード
においては、ローラ表面付近の薄い層のみ温度が低下
し、内部の温度はそれより高温になっており、表面付近
で大きな温度勾配が生じている。そのため、回転モード
から静止モードに移行した後、しばらくは放熱が大きい
ので、通電しても無駄である。そこで、上記のように、
一定時間経過後の特に静止モードの終わり寸前で温度調
整による加熱をするのが効率的である。
【0105】また、図の下方に、サブ強制加熱開始時間
として示すのは、制御装置110に前もって記録されて
いる動作設定の一つである。本発明に係る加熱装置は、
以上のように、上記のような熱の流れが収まるまでの時
間を、前もって調べて、サブ強制加熱開始時間を設定し
ているので、センサによる通電と比べて、全体が、早く
かつ確実に、定着温度域に達するようにすることができ
る。
【0106】なお、上記の加熱源の分割において、図1
8では、メイン部120aとサブ部120bの大きさは
ほぼ等しいように記載されているが、等しくなくてもよ
い。例えば、加熱幅をA4サイズとした場合、メイン部
120aの大きさをB5サイズとすることができる。こ
の場合はサブ部120bの大きさはメイン部120aよ
りもずっと小さくなる。このように選べば、よく用いら
れるB5サイズにも対応できるので便利である。また、
図18では3個に分割されているが、もっと沢山に分割
されていてもよい。しかし、沢山分割すれば、それだけ
加熱装置の製造コストが増えてしまう。上記実施形態の
ように、一つのサイズの大サイズ用紙に対して、一つの
サイズの小サイズ用紙を選べば、余分なコストを最小限
にして、十分な効果を得ることができる。
【0107】さらに、別の実施形態として、回転モード
および静止モードを、交互に複数回行うこともできる。
例として、回転モードと静止モードをそれぞれ2回ずつ
行なうこともできる。この場合の動作を図24のタイミ
ングチャートを用いて説明する。図24の上段に図示さ
れるように、本実施形態においては、冷却処理の第一の
ステップとして回転モードを実行し、第二のステップと
して静止モードを実行し、さらに、第三のステップとし
て回転モードを実行し、第四のステップとして静止モー
ドを実行している。中段および下段に図示されるよう
に、冷却処理中においては、メイン部120aは通電さ
れず、サブ部120bのランプのみが通電される。この
ように、回転モードおよび静止モードをそれぞれ複数回
繰り返す。
【0108】本発明に係る加熱装置は、以上のように、
加熱ローラの表面温度の低下に及ぼす作用がそれぞれ異
なる上記二つのモードを、適宜交代に用いる構成であ
る。したがって、全体温度の低下と、全体の温度の一様
化を図ることで、より早く適切な温度へと調節すること
ができる。
【0109】次に、冷却処理のために最適とされる温度
調整などの動作設定が、加熱装置に搭載される制御装置
110に、前もって記録された場合の実施形態を説明す
る。そのような動作設定としては、例えば、モードを実
行する時間、モードを繰り返す数、温度制御を行なう場
合にはその温度設定、などが含まれる。上記時間の設定
は、装置の製造者によって行なわれるようにできる。さ
らには、センサとそれによる制御で、設定を変更するよ
うにもできるし、また、利用者が任意に設定を変更でき
るようにもできる。本発明においては、少なくてもー通
りの所定時間が設定されていて、特に指定がない場合で
も、それが用いられる。
【0110】前記の加熱装置の動作に関して、図25及
び図26のフローチャートを参照して説明する。始めの
ステップS40において、加熱装置に電源が投入され
る。そして、ステップS41において、加熱装置が定着
要求を受け付ける。
【0111】次のステップS42において、加熱装置が
今回定着を行なうための用紙のサイズは小サイズである
かどうかを判定する。小サイズであると判定した場合に
は、定着処理を行なうステップS47に進む。小サイズ
ではないと判定した場合には、次のステップS43に進
む。
【0112】用紙サイズは小サイズでないと判定した場
合の、ステップS43では、加熱装置が、前回の定着に
おける用紙サイズは小サイズであるかどうかを、判定す
る。小サイズであると判定した場合には、次のステップ
S44に進む。小サイズでないと判定した場合には、定
着を行なうステップS47に進む。
【0113】次のステップS44においては、(加熱装
置に備えられる)制御装置に記録された前回の定着にお
ける用紙サイズおよび処理枚数を基にして、冷却処理の
動作が設定される。
【0114】そして、ステップS45では、前ステップ
での設定に基づき、加熱装置が冷却処理を実行する。本
実施形態においては、回転モードでは、加熱源は非通電
状態とされる。そして、静止モードでは、加熱源は通電
状態とされ、温度調整がなされる。設定された動作が終
了すると、次のステップS46では、制御装置110
が、加熱装置は適正な温度になったかどうかを判定す
る。適正な温度と判定した場合には、次のステップS4
7に進んで定着処理を行う。適正な温度ではないと判定
した場合には、前のステップS45にもどり、加熱装置
は再び冷却処理を実行する。このように、ステップS4
5とステップS46とで、加熱装置が適正な温度になる
まで冷却処理が繰り返される。
【0115】次のステップS47において、加熱装置
が、ステップS41で定着要求された定着処理を実行す
る。そして、ステップS48では、加熱装置が定着待ち
となっていて、定着要求をまだ受け付けていない次定着
はあるかどうかを判断する。次の定着がある場合には、
ステップS41にもどり、定着要求を受けつける。次の
定着がない場合には、ステップS49に進む。
【0116】ステップS49以下では、次回の定着にお
ける用紙サイズにかかわらず、定着要求があったときす
ぐに定着できるように、加熱装置の冷却および温度調整
が行なわれる。ステップS49において、加熱装置は、
前回の定着における用紙サイズが小サイズであるかどう
かを判定する。小サイズでない場合は、冷却処理を行な
う必要がないので、ステップS53において、通常の定
着温度コントロールが行なわれる。小サイズである場合
は、次のステップS50へと進み、以下のステップで冷
却処理が行なわれる。小サイズである場合の、ステップ
S10では、制御装置110に記録された前回の定着に
おける用紙のサイズや処理枚数に基づき、冷却処理の動
作が設定される。
【0117】次にステップS51では、前ステップでの
設定に基づき、加熱装置が冷却処理を実行する。改定さ
れた動作が終了終了すると、次のステップS52では、
制御装置が、加熱装置は適正な温度になったかどうかを
判定する。適正な温度であると判定した場合には、次の
ステップS53に進み、加熱装置は、通常の温度調節モ
ードを実行する。適正な温度でないと判定された場合に
は、前のステップS51へと戻り、加熱装置は、再び冷
却処理を実行する。このように、ステップS51とステ
ップS52とで、加熱装置が適正な温度になるまで冷却
処理が繰り返される。
【0118】次のステップS53では、加熱装置は、通
常の温度調節モードを実行する。次のステップS54で
は、加熱装置は、あらかじめ設定された時間が経過した
かどうか判定し、経過した場合には、ステップS55に
進み、省エネモードを実行する。ステップS56では、
省エネモードで、定着要求をまつ、待機状態になる。本
発明に係る加熱装置は、以上のように、前回の定着にお
ける用紙サイズが大サイズの場合には、冷却処理を行わ
ないので、冷却処理による消費電力を節約できる。
【0119】本発明に係る加熱装置は、以上のように、
通常の温調に比べて温度範囲を低めに設定している省エ
ネモードを用いる構成である。従って、加熱源への通電
が少なくなり、したがって、通常の温調に比べて消費電
力を節約できる。また、加熱源への通電を停止させるこ
とも可能である。
【0120】本発明に係る加熱装置は、以上のように、
種々の用紙サイズおよび処理枚数に対する最適な回転モ
ードおよび静止モードの所定時間が、計算または実験的
計測により前もって判定され、制御装置に記録されてい
る。そして、記録された上記の設定を用いるので、温度
分布によっては、センサによる冷却に比べて早く冷却で
きる場合があるだけでなく、回転モードのみ、または静
止モードのみの場合と比べて、早く冷却することができ
る場合がある。
【0121】なお、上記の実施形態において、前回の情
報を制御部に保存しなくてもよい。その場合はセンサで
動作制御を行う。上記構成では、センサを用いるので、
加熱装置には従来から備えられているセンサを利用し
て、余計な構成を省くことができる。
【0122】さらに、ステップS51の加熱装置の冷却
処理中に次の定着の要求を受けた場合、前記要求におけ
る用紙サイズが、前回の定着における用紙サイズと同
じ、あるいは、より小サイズの用紙であれば、冷却処理
を解除して、ステップS41に進み、定着要求を受け付
けることもできる。その実施形態の場合は、冷却処理を
中止することで消費電力を節約できる。さらに、ステッ
プS51の加熱装置の冷却処理中に、次の定着の要求を
受けた場合、前記要求における用紙サイズが、前回の定
着における用紙サイズと異なるならば、冷却処理を継続
して、ステップS52において、適正な温度に達したと
判断された後に、ステップS53のかわりにステップS
1に進んで、定着要求として受け付けるようにしてもよ
い。
【0123】上記の構成においては、冷却処理の動作中
に、前回の定着における用紙サイズと異なる用紙サイズ
の定着要求を受けたときは、所定条件が満たされ、温度
が設定温度になるまで冷却処理を継続するので、一定の
定着品質を保証できる。
【0124】<画像形成装置>本発明に係る加熱装置
は、例えば、図27に示すように、4色の可視像形成ユ
ニット10B,10C,10M,10Yを記録媒体搬送
路に沿って配列した、いわゆるタンデム式プリンタから
なるカラー画像形成装置に適用することができる。この
プリンタは、記録紙90(被加熱材)の供給トレイ20
と定着装置40とを連絡する記録紙搬送路に沿って、4
組の可視像形成ユニット10Y,10M,10C,10
Bを配設している。そして、無端状ベルトからなる記録
紙搬送手段30によって搬送される記録紙90に、各色
トナー80を多重転写した後、定着装置40によって各
色トナー80を定着し、フルカラー画像を形成するよう
になっている。
【0125】記録紙搬送手段30は、一対の駆動ローラ
31及びアイドリングローラ32によって架張され、所
定の周速度(例えば、134mm/s)に制御されて回
動する無端状の搬送ベルト33を有している。そして、
この搬送ベルト33上に、記録紙90を静電吸着させて
搬送する。
【0126】各可視像形成ユニット10Y,10M,1
0C,10Bは、感光体ドラム11の周囲に、帯電ロー
ラ12、レーザ光照射手段13、現像器14、転写ロー
ラ15およびクリーナー16を配置することにより構成
されている。そして、各ユニットの現像器14には、そ
れぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(B)の各トナー80が収容されてい
る。各可視像形成ユニット10Y,10M,10C,1
0Bは、以下の工程によりトナー画像を記録紙90上に
形成する。
【0127】すなわち、感光体ドラム11の表面を帯電
ローラ12で一様に帯電した後、レーザ光照射手段13
により感光体ドラム11の表面を画像情報に応じてレー
ザ露光し静電潜像を形成する。その後、現像器14によ
り感光体ドラム11上の静電潜像に対しトナー画像を現
像し、この顕像化されたトナー画像を、トナー80とは
逆極性のバイアス電圧が印加された転写ローラ15を用
いて、搬送手段30によって搬送される記録紙90に順
次転写するようになっている。その後、記録紙90は、
駆動ローラ31の曲率により搬送ベルト33から剥離さ
れた後、定着装置40に搬送される。そして、所定の温
度に保たれた加熱ローラにより適度な温度と圧力が与え
られると、トナー80が溶解して記録紙90に固定さ
れ、堅牢な画像となる。
【0128】上述した本発明に係る加熱装置は、定着装
置に限らず、湿式電子写真機器における乾燥装置、イン
クジェットプリンタにおける乾燥装置、リライタブルメ
ディア用消去装置等の加熱装置としても用いることがで
きる。また、本発明に係る加熱装置を適用する画像形成
装置は、カラー画像形成装置に限るものではなく、単一
色のトナー画像を形成するモノクロ画像形成装置にも適
用することが可能である。また、周速度も、134mm
/sに限るものではなく、数10〜数100mm/sの
範囲で適用することができ、例えば、61mm/s、8
8mm/s、122mm/s、205mm/s等とする
ことができる。
【0129】
【発明の効果】本発明に係る加熱装置は、上述した構成
を有しているため、以下の効果を奏することができる。
【0130】すなわち、本発明に係る加熱装置によれ
ば、記録媒体サイズに応じて最終の記録媒体が通過した
後に、加熱部材と加圧部材とを所定時間だけ回転させる
モードと、加熱部材と加圧部材とを所定時間だけ静止さ
せるモードとを用いて冷却後処理を行っている。ところ
で、従来の技術では、加熱部材を回転させて温度を低下
させる方法や、加熱部材を静止させて温度を低下させる
方法を単独で行っていたため、加熱部材の温度を所望の
温度までに低下させるために長時間を必要とし、画像形
成が実行できない時間が長くなって、スループットを低
下させていた。これに対して、本発明に係る加熱装置で
は、従来の技術のように加熱部材の表面温度を低下させ
るのではなく、記録媒体のサイズに応じて、回転モード
および静止モードそれぞれの所定時間を求め、回転モー
ドおよび静止モードという2つのモードを実行して、冷
却後処理を行っている。したがって、従来の技術と比較
して、より早く、加熱部材および加圧部材の表面温度を
低下させることができる。
【0131】また、本発明に係る加熱装置によれば、各
モードにおいて、加熱部材と加圧部材とが表面温度の低
下に及ぼす作用が、それぞれ異なっている。すなわち、
回転モードでは、加熱部材および加圧部材は、所定時間
だけ回転する。この状態で、加熱部材の線方向温度分布
を考察すると、過昇温となっている媒体非通過部と媒体
通過部の温度差はあまり小さくならずに、媒体非通過部
の最高温度がより温度低下し、全体的に大きな温度降下
率で温度が低下するように作用する。一方、静止モード
では、加熱部材および加圧部材は、所定時間だけ静止す
る。この状態で、加熱部材の線方向温度分布を考察する
と、加熱部材の表面温度に対する温度低下率は回転モー
ドよりも小さいが、媒体非通過部と媒体通過部との温度
差は、回転モードに比べて大幅に小さく作用する。した
がって、回転モードと静止モードを、記録媒体サイズに
応じて所定時間だけ実行することにより、過昇温してい
る媒体非通過部の温度をより早く低下させることができ
る。このため、皺の発生や高温オフセットのように画像
劣化を生じさせる状態をより早く正常な状態に戻すこと
ができるとともに、画像形成のスループットの低下を抑
制することができる。また、加熱部材表面の離型層やプ
ライマ層が熱劣化を生じる状態に置かれることを回避す
ることができる。
【0132】また、本発明に係る加熱装置の制御方法で
は、まず回転モードを実行し、続いて静止モードを実行
したり、まず静止モードを実行し、続いて回転モードを
実行したりすることが可能である。すなわち、加熱部材
や加圧部材の表面温度を低下させる際に、加熱部材や加
圧部材の構成(外径、肉厚、材質、熱処理など)や冷却
特性、加熱部材や加圧部材を加熱する加熱源の種類や発
熱量、加熱装置の構造、周囲環境などによって、表面温
度の降下状態が異なり、前記2つのモードの実行時間を
設定する以外に、各モードが温度低下に及ぼす作用の違
いから、所望する温度分布に応じて、回転モードと静止
モードの実行順序を変更する。このような制御を行うこ
とにより、加熱部材や加圧部材を、加熱装置の仕様に合
致した温度分布まで、より短時間で復帰させることが可
能となる。
【0133】また、本発明に係る加熱装置の制御方法で
は、回転モードあるいは静止モードの少なくとも一方の
モードにおいて、加熱部材および加圧部材を加熱するた
めの加熱源を非通電状態とすることが可能である。とこ
ろで、加熱部材や加圧部材を加熱する加熱源は、制御装
置により、所定の温度に維持される。記録媒体の連続通
紙において、最終の記録媒体が通過した後に、次の画像
形成プロセスが存在する場合には、次の画像形成プロセ
スに移行する際に、加熱部材や加圧部材を加熱源によっ
て加熱するほうが、再立ち上げする際に、より早く立ち
上げることができる。しかしながら、加熱部材や加圧部
材の表面温度をより早く降下させるためには、加熱源を
非通電状態にしておくほうがよく、このような制御を行
うことにより、温度低下率を大きくして、より早く所望
の温度分布とすることができる。
【0134】本発明に係る加熱装置によれば、回転モー
ドでは、主として、加熱部材全体の温度を一定レベルで
低下する一方、静止モードでは、主として、加熱部材全
体を一様な温度に均一化することになる。ここで、冷却
が主体の回転モード中でも温度制御が行われる。そのた
め、加熱部材の一部が所定温度範囲(例えば定着温度範
囲)より低くなることを防止できる。すなわち、温度が
不均一となった加熱部材に対して、冷却処理のみを行な
った場合には、一部の温度が下がりすぎて、所定温度範
囲からはずれる可能性がある。そこで、加熱部材に設け
られる加熱源に通電して温度制御を行なうことによっ
て、上記温度域から外れる可能性を回避することができ
る。
【0135】本発明に係る加熱装置によれば、冷却処理
の動作設定が、記録媒体情報に基づいて実施される。具
体的には、まず、予め、種々の記録媒体サイズおよび処
理枚数に対する最適な回転モードおよび静止モードの条
件(所定時間など)を、計算または実験的計測により前
もって算出しておき、メモリ等に記録しておく。次に、
前回の加熱定着処理において得られる記録媒体サイズや
処理枚数を一次記憶する。そして、最適条件に対して記
録媒体情報を対比することで、冷却処理の動作設定を実
施する。そのため、より一層的確な動作設定が可能にな
る。その結果、冷却処理を効率的に実施することができ
る。
【0136】本発明に係る加熱装置によれば、回転モー
ドは、主として、加熱部材を冷却するモードであるた
め、放熱を意図的に大きくするモードであると言える。
したがって、放熱の多い回転モードで冷却を行っても実
質的に温度制御ができない状況が発生する場合もあり得
る。そこで、上記構成では、静止モードのみで通電し、
回転モードでは通電しないことで、消費電力を節約する
ことができる。
【0137】また、加熱部材においては、該ローラの厚
み方向に温度分布が発生する。そのため、上記回転モー
ドでは、ローラ表面付近の薄い層のみ温度が低下するの
に対して、内部の温度はそれより高温になる。その結
果、ローラ表面付近では非常に大きな温度勾配が生じる
ことになる。したがって、回転モードから静止モードに
移行した後では、ローラ内部からローラ表面付近への熱
の均一化が起こるので、換言すれば、しばらくの間は放
熱の方が大きくなる。つまり、回転モードから静止モー
ドに移行した後では、放熱が優先されるために、通電を
実施しても温度調節はほとんど実施できなくなる。そこ
で、上記構成においては、静止モードに移行した後、一
定時間経過後、特に静止モードが終了する直前で通電
し、温度調整による加熱をすることが好ましい。これに
よって、効率的に温度調整を実施することができる。
【0138】本発明に係る加熱装置によれば、媒体サイ
ズを利用して冷却処理の実施を制御することになる。そ
れゆえ、冷却処理を効率的に実施することが可能にな
り、加熱装置画像形成装置の運転コストの増大を回避す
ることが可能になる。
【0139】本発明に係る加熱装置によれば、効率的に
加熱するために所定の温度範囲に維持されている必要が
ある。この加熱温度の維持を、通常の温度調節(温調)
とする。この温度調節の具体的な手法としては、加熱部
材に設けられる加熱源への通電と温度センサによる制御
によって実現されるが、加熱が行なわれない間も実行さ
れることになるため、通電による消費電力が増大すると
いう問題点があった。そこで、上記構成においては、省
エネモードを実施することで、通常の温調に比べて温度
範囲を低めに設定することになる。そのため、加熱源へ
の通電が少なくなり、通常の温調に比べて消費電力を低
下させることができる。その結果、加熱装置の運転コス
トを低減することができる。なお、上記省エネモードヘ
移行するための所定時間の設定は、例えば、画像形成装
置の製造時に行なってもよいし、ユーザーで任意に設定
してもよい。
【0140】本発明に係る加熱装置によれば、上記構成
においては、先加熱動作の記録媒体のサイズが、搬送方
向に対してローラ部材の外周よりも長い長さを有するサ
イズ、すなわち大サイズであり、後加熱動作におけるサ
イズも大サイズである場合には、冷却処理を行わない制
御を実施することになる。つまり、前回と今回とで、そ
れぞれの記録媒体となる用紙のサイズが同じ大サイズで
あれば、用紙の熱容量は同等になる。それゆえ、加熱部
材の温度はほぼ所定温度範囲になり、かつ、ほぼ一様と
なる。したがって、冷却処理を実施する必要がなくな
る。それゆえ、冷却処理による消費電力を節約すること
が可能になる。また、このような制御が実施される場合
には、冷却処理ではなく、通常の加熱調整が行なわれ
る。
【0141】本発明に係る加熱装置によれば、回転モー
ドと静止モードとでは、加熱部材の表面温度の低下に及
ぼす作用がそれぞれ異なることになる。そこで、上記二
つのモードを適宜交代して実施することで、温度低下と
温度の均一化とを小さい温度幅にて実施する。その結
果、大きな温度幅で温度低下および均一化を実施するよ
りも、全体温度の低下と全体の温度の一様化を効率的に
図ることが可能になる。それゆえ、加熱部材をより一層
早く適切な温度へと調節することができる。なお、上記
構成において、例えば、回転モードから開始した場合に
は、以下静止モード、回転モードというように、二つの
モードを交互に繰り返し、回転モードで終わることもで
きるし、静止モードで終わることもできる。
【0142】本発明に係る加熱装置によれば、加熱部材
の温度が所定温度を超えるまで高くなり、所定温度範囲
にあると判定された場合には、回転モードが先に実施さ
れる。つまり回転モードは全体の温度を下げる効果が強
いので、上記温度が高い場合には、先に冷却を優先する
ことで、温度制御をより効率的に行うことができる。
【0143】本発明に係る加熱装置によれば、加熱部材
の平均的な温度は所定温度範囲にあっても、空間温度分
布がばらついていると判定された場合には、静止モード
が先に実施される。つまり静止モードは空間温度分布を
平均化する効果が強いので、上記温度にバラツキがある
場合には、先に均一化を億先することで、温度制御をよ
り効率的に行うことができる。
【0144】本発明に係る加熱装置によれば、複数の加
熱領域それぞれが独立して温度制御されるので、記録媒
体の熱容量(記録媒体サイズ)に応じて加熱することに
なる。そのため、余分な熱を生じさせないだけでなく、
より精密に温度分布を制御することもできる。しかも、
加熱部材の温度が低下し、かつ不均一となっても、加熱
領域を個別に温度制御するため、所定温度範囲に復帰さ
せることができる。なお、上記複数の加熱領域として
は、複数個の独立した加熱源を設ける構成となっていて
もよいし、単一の加熱源について、その形状を変化させ
ることにより、加熱領域の異なる複数の加熱部位に分割
する構成となっていてもよい。また、各加熱領域は、そ
れぞれ互いに重なりあう部分を有していてもよい。
【0145】本発明に係る加熱装置によれば、温度セン
サから得られる温度情報を用いて、冷却処理の動作設定
を実施する。そのため、より適切に冷却処理を実施する
ことができる。なお、上記の動作設定には、例えば、前
記各モードを実行する時間、各モードを繰り返す回数、
温度制御を行なう場合にはその温度設定などが含まれ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱装置の制御方法を説明するた
めの説明図である。
【図2】ランプ加熱方式を用いた定着装置の概略構成図
である。
【図3】本発明に係る加熱装置に用いる加熱ローラの概
略構成図である。
【図4】加熱ローラの両端部と中間領域との間を接続す
る接続部の形状を示す説明図である。
【図5】本発明に係る加熱装置に用いる他の加熱ローラ
の概略構成図である。
【図6】本発明に係る制御装置の一例を示すブロック図
である。
【図7】加熱ローラの用紙非通紙部の過昇温状態を説明
するグラフである。
【図8】本発明に係る制御方法の温度降下の比較グラフ
であり、(a)は、回転モードにおける軸方向温度分布
を示し、(b)は、静止モードにおける軸方向温度分布
を示し、(c)は、回転モードと静止モ一ドを順に実行
した場合の軸方向温度分布を示す。
【図9】本発明に係る制御方法の温度降下のグラフであ
り、(a)は、加熱ローラ表面の用紙非通紙部の最高温
度の温度降下を示し、(b)は、加熱ローラの用紙通紙
部と用紙非通紙部の温度差の降下を示す。
【図10】加熱装置の処理の一例を示すフローチャート
である。
【図11】冷却処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図12】冷却処理の他の例を示すフローチャートであ
る。
【図13】直接加熱方式を用いた定着装置の概略構成図
である。
【図14】加熱ローラの発熱シートの概略構成図であ
る。
【図15】誘導加熱方式を用いた定着装置の概略構成図
である。
【図16】誘導加熱方式を用いた定着装置の誘導コイル
の形状を示す説明図である。
【図17】誘導コイルの他の形状を示す説明図である。
【図18】加熱ローラの構成と加熱定着温度の状況を示
す説明図である。
【図19】回転モードと静止モードを一回ずつ行う冷却
処理を含む処理を示すタイミングチャートである。
【図20】単に冷却処理のみを行った場合の、加熱装置
の温度分布の時間変化を示すグラフである。
【図21】冷却処理と共にサブ部に通電するサブ加熱を
行った場合の加熱装置の温度変化を示すグラフである。
【図22】冷却処理前後での温度差を示すとともに、サ
ブ加熱の有無による効果の差を示すグラフである。
【図23】サブ加熱が無い時を基準にして、サブ加熱が
有りの時の温度差を示すグラフである。
【図24】回転モードと静止モードを複数回行う冷却処
理を含む処理を示すタイミングチャートである。
【図25】回転モードと静止モードを複数回の冷却処理
を行う加熱装置の処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図26】図25に続く加熱装置の処理を示すフローチ
ャートである。
【図27】本発明が適用されるカラー画像形成装置の概
略構成図である。
【符号の説明】
10B,C,M,Y 可視像形成ユニット 11 感光体ドラム 12 帯電ローラ 13 レーザ光照射手段 14 現像器 15 転写ローラ 16 クリーナー 20 供給トレイ 30 記録紙搬送手段 31 駆動ローラ 32 アイドリングローラ 33 搬送ベルト 40 定着装置 50 加熱ローラ 51 芯金 52 離型層 60 加圧ローラ 61 芯金 62 離型層 70 ニップ部 80 トナー 90 記録紙 100 サーミスタ 110 制御装置 111 CPU 112 ROM 113 RAM 114 演算部 115 内部メモリ 116 入力ポート 117 出力ポート 120 ハロゲンランプ 130 発熱シート 131 抵抗発熱体 132 耐熱性絶縁部材 133 受電部材 140 磁界発生手段(誘導コイル) 141 フェライトコア 200 用紙カセットサイズセンサ 210 手差しトレイサイズセンサ 220 給紙センサ 230 剥離検知センサ 240 排紙センサ 250 ランプドライバ 260 モータドライバ 270 駆動モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA12 DA39 DA40 DA46 DC05 DC10 ED25 EE01 EE02 EE04 EE07 EE08 EF11 EF12 FA02 FA05 FA35 2H033 AA03 AA15 AA24 BA25 BA26 BA27 BA29 BA32 BB37 BE06 CA07 CA17 CA19 CA22 CA30 CA40 CA48 3K058 AA02 AA64 AA73 AA86 BA18 CA12 CA31 CC06 DA02 GA06

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源を有する加熱部材と、該加熱部材
    に圧接する加圧部材とを有し、両部材間に記録媒体を通
    過させて加熱する加熱装置において、 前記加熱部材と前記加圧部材を回転させる回転駆動手段
    と、 各部を制御して加熱部材を冷却する冷却処理を行う制御
    手段とを備え、 前記制御手段は、同一記録媒体サイズの連続加熱処理に
    おける最終記録媒体が前記加熱部材と前記加圧部材間を
    通過した後、処理前記加熱部材と前記加圧部材とを所定
    時間だけ前記回転駆動手段に回転させる回転モードと、
    前記加熱部材と前記加圧部材とを所定時間だけ前記回転
    駆動手段に静止させる静止モードとを前記記録媒体サイ
    ズに応じて組み合わせて実行することを特徴とする加熱
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記回転モードを実行
    した後に、前記静止モードを実行することを特徴とする
    請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記静止モードを実行
    した後に、前記回転モードを実行することを特徴とする
    請求項1記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記回転モードと、前
    記静止モードのうちの少なくとも一方のモードを実行す
    る際に、前記加熱源を非通電状態とすることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記冷却処理中に加熱
    部材の温度を所定範囲内に維持するように制御を行うこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加熱装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、予め記憶されている冷
    却処理の最適条件と、前回の加熱処理における記録媒体
    のサイズおよび枚数を少なくとも含む記録媒体情報とに
    基づいて、前記冷却処理の動作を設定することを特徴と
    する請求項5記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、静止モードの実行時
    に、温度を所定範囲に維持する制御を行うことを特徴と
    する請求項5または6記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 さらに、記録媒体のサイズを検知する記
    録媒体サイズ検知手段を備えているとともに、 前記制御手段は、先に実施された先加熱処理の終了後、
    次に、後加熱処理が実施されることを確認した場合、前
    記記録媒体サイズ検知手段から得られる媒体サイズが、
    先加熱処理より後加熱処理の方が大きい場合には、冷却
    処理を実施する一方、前記媒体サイズが、先加熱処理よ
    り後加熱処理の方が同一又は小さい場合には、冷却処理
    を行わないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、さらに、前記冷却処理
    の実施後に、加熱部材の温度範囲を前記所定温度範囲内
    よりもやや低く、かつ前記所定温度範囲にすぐ復帰でき
    る低域温度へ変化させる省エネモード処理を実施するこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の加熱装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記加熱部材と前記
    加圧部材を通過する記録媒体のサイズに応じて、冷却処
    理の実施を停止する制御を行うことを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】 さらに、前記制御手段は、回転モード
    および静止モードを交互に複数回繰り返す制御を行うこ
    とを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の加熱装
    置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記加熱部材の温度
    が高くなり、前記所定温度範囲から外れていると判定し
    た場合には、前記回転モードを先に開始する制御を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の加熱装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記加熱部材の平均
    温度が前記所定温度範囲にあり、かつ空間温度分布がば
    らついていると判定した場合には、前記静止モードを先
    に開始する制御を行うことを特徴とする請求項11に記
    載の加熱装置。
  14. 【請求項14】 前記加熱部材には、各加熱領域を有す
    る複数の加熱源が備えられているとともに、 前記制御手段は、個々の加熱領域に対応する加熱源をそ
    れぞれ独立して温度調節する制御を行うことを特徴とす
    る請求項1〜13のいずれかに記載の加熱装置。
  15. 【請求項15】 さらに、前記加熱部材の温度を計測す
    る温度検出手段を備えているとともに、 前記制御手段は、該温度検出手段から得られる温度情報
    に基づいて、前記冷却処理の動作設定を実施することを
    特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の加熱装
    置。
  16. 【請求項16】 記録媒体にトナー像を形成し、請求項
    1〜15のいずれかに記載の加熱装置を定着装置とし
    て、トナー像を前記記録媒体に定着することを特徴とす
    る画像形成装置。
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