JP4832637B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やファクシミリ、プリンタなどの静電記録式画像形成装置に使用される定着装置に関し、より具体的には電磁誘導加熱方式を使用したトナー画像の定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。これらの要求性能を達成するためには、画像形成装置に用いられる定着装置の熱効率の改善が重要である。
【0003】
画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録材に形成される。未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
【0004】
熱ローラ方式の定着装置は、内部にハロゲンランプ等の熱源を有して所定の温度に温調される定着ローラと、これに圧接された加圧ローラとの回転ローラ対を基本構成としている。これらの回転ローラ対の接触部いわゆる定着ニップ部に記録材を導入して搬送させ、定着ローラおよび加圧ローラからの熱および圧力により未定着トナー画像を溶融させて定着させる。
【0005】
また、フィルム加熱方式の定着装置は、たとえば特開昭63−313182号公報や特開平1−263679号公報等に提案されている。
【0006】
この装置は、支持部材に固定支持された加熱体に耐熱性を有する薄肉の定着フィルムを介して記録材を密着させ、定着フィルムを加熱体に対して摺動移動させながら加熱体の熱をフィルム材を介して記録材に供給するものである。この定着装置は、加熱体として、例えば、耐熱性・絶縁性・良熱伝導性等の特性を有するアルミナ(Al2O3)や窒化アルミニウム(AlN)等のセラミック基板上に抵抗層を備えたセラミックヒータを使用する。この定着装置は、定着フィルムとして薄膜で低熱容量のものを用いることができるために、熱ローラ方式の定着装置よりも伝熱効率が高く、ウォームアップ時間の短縮が図れ、クイックスタート化や省エネルギー化が可能になる。
【0007】
電磁誘導加熱方式の定着装置として、特開平8−22206号公報では、交番磁界により磁性金属部材に発生した渦電流でジュール熱を生じさせ、金属部材を含む加熱体を電磁誘導発熱させる技術が提案されている。
【0008】
以下に電磁誘導加熱方式の定着装置の構成について説明する。
【0009】
図5は従来の電磁誘導加熱方式による定着装置を示す模式図である。
【0010】
図5に示すように、従来の定着装置は、励磁コイルユニット18と加熱部である磁性金属部材19とからなる加熱体20が装着されたフィルム内面ガイド21と、磁性金属部材19を内壁に当接した状態でフィルム内面ガイド21を包む耐熱性を備えた円筒状のフィルム17と、磁性金属部材19の位置でフィルム17に圧接してこのフィルム17との間に定着ニップ部Nを形成するとともに当該フィルム17を回転させる加圧ローラ22とから構成されている。
【0011】
フィルム17は、膜厚が100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性を有するPTFE、PFA、FEPの等の単層フィルム、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等のフィルムの外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムが使用されている。
【0012】
また、フィルム内面ガイド21はPEEK、PPS等の樹脂より形成された剛性・耐熱性を有する部材からなり、加熱体20はこのようなフィルム内面ガイド21の長手方向の略中央部に嵌め込まれている。
【0013】
加圧ローラ22は、芯22aと、その周囲に設けられたシリコーンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム層22bからなり、軸受や付勢手段(何れも図示せず)により所定の押圧力を持ってフィルム17を挟んで加熱体20の磁性金属部材19に圧接するように配設されている。そして加圧ローラ22は駆動手段(図示せず)により反時計回りに回転駆動される。
【0014】
加圧ローラ22の回転駆動により、加圧ローラ22とフィルム17との間に摩擦力が発生してフィルム17に回転力が作用し、フィルム17は加熱体20の磁性金属部材19に密着しながら摺動回転する。
【0015】
加熱体20が所定の温度に達した状態において、定着ニップ部Nのフィルム17と加圧ローラ22との間に、画像形成部(図示せず)で形成された未定着トナー画像Tを有する記録材11を導入する。記録材11は加圧ローラ22とフィルム17とに挟まれて定着ニップ部Nを搬送されることにより磁性金属部材19の熱がフィルム17を介して記録材11に付与され、未定着トナー像Tが記録材11上に溶融定着される。なお、定着ニップ部Nの出口においては、通過した記録材11はフィルム17の表面から分離されて排紙トレイ(図示せず)に搬送される。
【0016】
このように、電磁誘導加熱方式の定着装置では、渦電流の発生を利用することで、誘導加熱手段としての磁性金属部材19をフィルム17を介して記録材11のトナー像Tに近くに配置することができ、フィルム加熱方式の定着装置よりもさらに加熱効率がアップする。
【0017】
画像形成装置の中でも、フルカラー画像形成装置における定着装置では、4層以上に積層された厚みのあるトナー粒子層を十分に加熱溶融させる能力が要求される。そして、この要求を達成するためには、電磁誘導加熱方式の定着装置では、トナー像を十分包み込んで均一に加熱溶融するためにフィルムの表面に200μm程度のゴム弾性層が必要となる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルムの表面にシリコンゴムなどの弾性層を200μm程度被覆した場合、弾性層の低い熱伝導性のために熱応答性が悪くなり、加熱体から加熱されるフィルムの内面とトナーに接する外面とでは温度差が非常に大きくなる。
【0019】
このため、トナーの定着性能を大きく左右するトナー加熱媒体であるフィルム表面の温度制御が難しくなってしまう。
【0020】
本発明は、トナー加熱媒体の温度制御を安定して行うことのできる電磁誘導加熱方式の定着装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の定着装置は、磁性金属から構成され、誘導加熱手段による電磁誘導により加熱される加熱ローラと、加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、加熱ローラと定着ローラとに張り渡され、加熱ローラにより加熱されかつ誘導加熱手段による電磁誘導により自体が発熱するとともにこれらのローラによって回転される無端帯状のトナー加熱媒体と、定着ローラに圧接されるとともに、トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有し、加熱ローラの外周面とトナー加熱媒体の内面とはギャップのない接触領域を持って接しており、誘導加熱手段は、加熱ローラの外周面に対向する接触領域に配設されている構成としたものである。
【0022】
更に本発明によれば、トナー加熱媒体の基材に磁性金属を使用することにより、さらに効率良くトナー加熱媒体の誘導加熱を行なうことができる。
【0023】
本発明の構成によれば、トナー加熱媒体はその表裏面の温度の差が小さくなった状態で定着ニップ部に送り込まれる。このため、トナー加熱媒体の温度制御を安定して行うことが可能になり、トナー画像の定着を安定して行なうことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0025】
図1に示す定着装置は、誘導加熱手段6の電磁誘導により加熱される加熱ローラ1と、加熱ローラ1と平行に配置された定着ローラ2と、加熱ローラ1と定着ローラ2とに張け渡され、加熱ローラ1により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)3と、ベルト3を介して定着ローラ2に圧接されるとともにベルト3に対して順方向に回転する加圧ローラ4とから構成されている。
【0026】
加熱ローラ1はたとえば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、外径をたとえば20mm、肉厚をたとえば0.3mmとして、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
【0027】
定着ローラ2は、たとえばステンレススチール等の金属製の芯金2aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金2aを被覆した弾性部材2bとからなる。そして、加圧ローラ4からの押圧力でこの加圧ローラ4と定着ローラ2との間に所定幅の接触部を形成するために外径を30mm程度として加熱ローラ1より大きくしている。弾性部材2bはその肉厚を3〜8mm程度、硬度を15〜50°(Asker硬度:JIS A の硬度では6〜25による)程度としている。この構成により、加熱ローラ1の熱容量は定着ローラ2の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ1が急速に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
【0028】
加熱ローラ1と定着ローラ2とに張り渡されたベルト3は、誘導加熱手段6により加熱される加熱ローラ1との接触部位W1で加熱される。そして、ローラ1,2の回転によってベルト3の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。
【0029】
図3に示すように、ベルト3は、鉄、コバルト、ニッケル、等の磁性を有する金属またはそれらを基材とする合金を基材とした発熱層3aと、その表面を被覆するようにして設けられたシリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性部材からなる離型層3bとから構成された複合層ベルトである。
【0030】
上記複合層ベルトを使用すれば、仮に何らかの原因で、例えばベルト3と加熱ローラ1との間に異物が混入してギャップが生じたとしても、ベルト3の発熱層3aの電磁誘導による発熱でベルト3自体が発熱するので、温度ムラが少なく定着の信頼性が高くなる。
【0031】
なお、発熱層3aの厚さは、20μmから50μm程度が望ましく、特に30μm程度が望ましい。
【0032】
発熱層3aの厚さが50μmより大きい場合には、ベルト回転時に発生する歪み応力が大きくなり、剪断力によるクラックの発生や機械的強度の極端な低下を引き起こす。また、発熱層3aの厚さが20μmより小さい場合には、ベルト回転時の蛇行が原因で発生するベルト端部へのスラスト負荷により複合層ベルトにクラックや割れ等の破損が発生する。
【0033】
一方、離型層3bの厚さとしては、100μmから300μm程度が望ましく、特に200μm程度が望ましい。このようにすれば、記録材11上に形成されたトナー像Tをベルト3の表層部が十分に包み込むため、トナー像Tを均一に加熱溶融することが可能になる。
【0034】
離型層3bの厚さが100μmよりも小さい場合には、ベルト3の熱容量が小さくなってトナー定着工程においてベルト表面温度が急速に低下し、定着性能を十分に確保することができない。また、離型層3bの厚さが300μmよりも大きい場合には、ベルト3の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
【0035】
発熱層3aの内側表面は、金属の酸化防止、加熱ロール1との接触性改良の目的で、樹脂コートしても良い。
【0036】
なお、ベルト3の基材として、上記金属からなる発熱層3aの代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
【0037】
基材が耐熱性の高い樹脂部材である樹脂層から構成されれば、ベルト3が加熱ローラ1の曲率に応じて密着しやすいため、加熱ローラ1の保有する熱がこのベルト3に効率良く伝達される。
【0038】
この場合、樹脂層の厚さとしては、20μmから150μm程度が望ましく、特に75μm程度が望ましい。樹脂層の厚さが20μmよりも小さい場合には、ベルト回転時の蛇行に対する機械的強度が得られない。また、樹脂層の厚さが150μmより大きい場合には、樹脂の熱伝導率が小さいため、加熱ローラ1からベルト3の離型層3bへの熱伝播効率が低下し、定着性能の低下が発生する。
【0039】
加圧ローラ4は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金4aと、この芯金4aの表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材4bとから構成されている。芯金4aには上記金属以外にSUSを使用しても良い。
【0040】
加圧ローラ4はベルト3を介して定着ローラ2を押圧して定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ4の硬度を定着ローラ2に比べて硬くすることによって、加圧ローラ4が定着ローラ2(及びベルト3)へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材11は加圧ローラ4表面の円周形状に沿うため、記録材11がベルト3表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ4の外径は定着ローラ2と同じ30mm程度であるが、肉圧は2〜5mm程度で定着ローラ2より薄く、また硬度は20〜60°(Asker硬度:JIS A の硬度では6〜25°による)程度で前述したとおり定着ローラ2より硬く構成されている。
【0041】
電磁誘導により加熱ローラ1を加熱する誘導加熱手段6は、図1および図2A、Bに示すように、磁界発生手段である励磁コイル7と、この励磁コイル7が巻き回されたコイルガイド板8とを有している。コイルガイド板8は加熱ローラ1の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、図2Bに示すように、励磁コイル7は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板8に沿って加熱ローラ1の軸方向に交互に巻き付けたものである。コイルを巻き付ける長さはベルト3と加熱ローラ1とが接する領域と同じにされている。
【0042】
この構成によれば、誘導加熱手段6により電磁誘導加熱される加熱ローラ1の領域が最大となり、発熱している加熱ローラ1表面とベルト3とが接する時間も最大となるので、ベルト3への伝熱効率が高くなる。
【0043】
なお、励磁コイル7は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。
【0044】
励磁コイル7の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア9が、励磁コイルコア支持部材10に固定されて励磁コイル7に近接配置されている。なお、本実施の形態において、励磁コイルコア9は比透磁率が2500のものを使用している。
【0045】
励磁コイル7には駆動電源から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電され、これにより交番磁界を発生する。そして、加熱ローラ1と耐熱性ベルト3との接触領域W1およびその近傍部においてこの交番磁界が加熱ローラ1およびベルト3の発熱層3aに作用し、これらの内部では交番磁界の変化を妨げる方向Bに渦電流Iが流れる。
【0046】
この渦電流Iが加熱ローラ1および発熱層3aの抵抗に応じたジュール熱を発生させ、主として加熱ローラ1とベルト3との接触領域およびその近傍部において加熱ローラ1および発熱層3aを有するベルト3が電磁誘導加熱される。
【0047】
このようにして加熱されたベルト3は、定着ニップ部Nの入口側近傍においてベルト3の内面側に当接して配置されたサーミスタなどの熱応答性の高い感温素子からなる温度検出手段5により、ベルト内面温度が検知される。
【0048】
上記構成によれば、温度検出手段5がベルト3の表面を傷付けることがないので、定着性能が継続的に確保されるとともに、ベルト3の定着ニップ部Nに入る直前の温度が検知される。そして、この温度情報を基に出される信号に基づき誘導加熱手段6への投入電力を制御することにより、ベルト3の温度がたとえば180℃に安定維持される。
【0049】
このように、本実施の形態によれば、誘導加熱手段6で加熱された加熱ローラ1で加熱されるベルト3と加圧ローラ4とで定着ニップ部Nを形成しているので、画像形成部(図示せず)において記録材11上に形成されたトナー像Tが定着ニップ部Nに導入される際には、ベルト3はその表面温度と裏面温度との差が小さくなった状態で定着ニップ部Nに送り込まれる。そのため、ベルト表面温度が設定温度に対して過度に高くなる、いわゆるオーバシュートが抑制され、トナー加熱媒体であるベルト3の温度制御を安定して行うことが可能になる。
【0050】
したがって、定着工程では一定温度に維持されたベルト3がトナー像Tと接触するようになり、安定した定着品質を確保することができる。
【0051】
次に、本実施形態の第2の定着装置について説明する。
【0052】
図4に示すように、第2の定着装置において、誘導加熱手段12は、励磁コイル13と、この励磁コイル13が巻き回されたコイルガイド板14と、励磁コイルコア支持部材16に固定され、励磁コイル13の外側に近接配置された励磁コイルコア15とから構成されている。
【0053】
本装置においては加熱領域は、誘導加熱手段12は略4分の1円筒形状とし、半円筒状の場合の接触領域よりも短い略半分の領域W2とされている。
【0054】
このようにすれば、誘導加熱手段12を小さくすることができるため、定着装置が小型になって部品コストを削減することができる。
【0055】
以上のように、本発明によれば、誘導加熱手段で加熱された加熱ローラで加熱されるトナー加熱媒体と加圧ローラとで定着ニップ部を形成しているので、トナー加熱媒体はその表裏面温度の差が小さくなった状態で定着ニップ部に送り込まれることになり、トナー加熱媒体の温度制御を安定して行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の効果を総括すれば以下の通りである。
【0057】
ベルト状のトナー加熱媒体の基材を磁性を有する金属部材で構成すれば、トナー加熱媒体と加熱ローラとの間にギャップが生じてもトナー加熱媒体自体が電磁誘導により発熱するので、温度ムラが少なく高い定着信頼性を得ることが可能になる。
【0058】
トナー加熱媒体の基材を耐熱性を有する樹脂部材で構成すれば、トナー加熱媒体が加熱ローラの曲率に応じて密着しやすくなるので、加熱ローラの保有する熱をトナー加熱媒体に効率良く伝達することが可能になる。
【0059】
トナー加熱媒体において、基材を100μmから300μmの厚さの弾性を有する離型層で被覆すれば、記録材上に形成されたトナー像をトナー加熱媒体の表層部が十分に包み込むようになるので、トナー像を均一に加熱溶融することが可能になる。
【0060】
誘導加熱手段を加熱ローラとトナー加熱媒体との接触領域と略同じ長さにわたって加熱ローラの外周面に沿って配設すれば、誘導加熱手段により電磁誘導加熱される加熱ローラの領域が最大となり、発熱している加熱ローラ表面とトナー加熱媒体とが接する時間も最大となるので、伝熱効率が高くなる。
【0061】
誘導加熱手段を加熱ローラとトナー加熱媒体との接触領域より短い長さにわたって加熱ローラの外周面に沿って配設すれば、誘導加熱手段を小さくすることができるので、定着装置が小型になって部品コストを削減することが可能になる。
【0062】
加熱ローラの外径を定着ローラの外径より小さくすれば、加熱ローラの熱容量が定着ローラの熱容量より小さくなるので、加熱ローラが急速に加熱されてウォームアップ時間を短縮することが可能になる。
【0063】
定着ニップ部の入口近傍のトナー加熱媒体の内面側に、トナー加熱媒体の温度を検出する温度検知手段を当該トナー加熱媒体と当接して配設すれば、トナー加熱媒体の表面を傷付けることがないので、定着性能が継続的に確保される。さらにトナー加熱媒体の定着ニップ部に入る直前の温度が検知されため、トナー加熱媒体の温度を安定して維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の定着装置を示す説明図
【図2】(a)本発明の定着装置における誘導加熱手段の励磁コイルの配置を示す断面図
(b)本発明の定着装置における誘導加熱手段の励磁コイルの配置を示す側面図
【図3】本発明のの定着装置における交番磁界と渦電流の発生を示す説明図
【図4】本発明の他の実施の形態の定着装置を示す説明図
【図5】従来の電磁誘導加熱方式による定着装置を示す模式図
【符号の説明】
1 加熱ローラ
2 定着ローラ
3 ベルト
4 加圧ローラ
5 温度検出手段
6 誘導加熱手段
7 励磁コイル
8 コイルガイド板
9 励磁コイルコア
10 励磁コイルコア支持部材
11 記録材

Claims (9)

  1. 磁性金属から構成されて誘導加熱手段による電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されかつ前記誘導加熱手段による電磁誘導により自体が発熱するとともにこれらのローラによって回転される無端帯状のトナー加熱媒体と、前記定着ローラに圧接されるとともに、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有し、前記加熱ローラの外周面と前記トナー加熱媒体の内面とはギャップのない接触領域を持って接しており、前記誘導加熱手段は、前記加熱ローラの外周面に対向する前記接触領域に配設されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記トナー加熱媒体は、基材が磁性を有する金属で構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記トナー加熱媒体は、基材が耐熱性を有する樹脂部材で構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記トナー加熱媒体は、前記基材の表面が、100μmから300μmの厚さの弾性層で被覆されていることを特徴とする請求項2または3記載の定着装置。
  5. 前記弾性層は離型性を有することを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 前記誘導加熱手段は、前記加熱ローラと前記トナー加熱媒体との接触領域と略同じ長さにわたって前記加熱ローラの外周面に沿って配設されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の定着装置。
  7. 前記誘導加熱手段は、前記加熱ローラと前記トナー加熱媒体との接触領域より短い長さにわたって前記加熱ローラの外周面に沿って配設されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の定着装置。
  8. 前記加熱ローラの外径は前記定着ローラの外径より小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の定着装置。
  9. 前記トナー加熱媒体の表面温度と裏面温度との差が小さくなる前記定着ニップ部の入口近傍の前記トナー加熱媒体の内面側には、温度検知手段が前記トナー加熱媒体と当接して配設されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の定着装置。
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