JP3849599B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やファクシミリ、プリンタなどの静電記録式画像形成装置に使用される定着装置に関し、より具体的には電磁誘導加熱方式を使用したトナー画像の定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。これらの要求性能を達成するためには、画像形成装置に用いられる定着装置の熱効率の改善が重要である。
【0003】
画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像がシート材・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録媒体に形成される。未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
【0004】
電磁誘導加熱方式の定着装置として、特開平8−22206号公報では、励磁コイルからなる誘導加熱手段の交番磁界により磁性金属部材である発熱部材に発生した渦電流でジュール熱を生じさせ、発熱部材を電磁誘導発熱させる技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような電磁誘導加熱方式の定着装置において励磁コイルには高圧が印加されるために、誘導加熱手段の発熱部材と反対側には、感電を防止するためのハウジングが取り付けられている。
【0006】
また、発熱部材の近傍に位置する励磁コイルおよびこの励磁コイルに付随する部材は高温に曝されるために、ハウジングには難燃グレードの樹脂材が用いられている。
【0007】
すると、内部の温度が上昇して、励磁コイルを構成する線材の表面にあるエナメルが溶融し、ショートやリークといった絶縁不良になるおそれがある。
【0008】
これでは定着装置の信頼性が大きく損なわれてしまうことになる。
【0009】
そこで、本発明は、誘導加熱手段に設けられた励磁コイルの温度上昇を防止することのできる定着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の定着装置は、定着ニップ部で記録媒体を挟持搬送し、前記記録媒体上の未定着トナーを溶融、加圧して当該記録媒体に定着させる定着装置であって、磁性金属部材の回転体からなる発熱部材と、前記発熱部材の外周面と対向配置され、電磁誘導によって前記発熱部材を発熱させる励磁コイル、および前記励磁コイルを挟んで前記発熱部材の反対側に取り付けられて内部を覆うハウジングを備えた誘導加熱手段とを有し、前記ハウジングには、前記ハウジングの長手方向に沿って前記誘導加熱手段の内部から発散された熱を放出する放熱孔が形成されており、また、前記誘導加熱手段は、前記励磁コイルと前記ハウジングとの間の位置に、前記励磁コイルの磁束が前記放射孔を介して漏れることを防ぐコイルコアを、前記放射孔に沿って配置したものである。
【0011】
これにより、誘導加熱手段の内部から発散された熱はハウジングに形成された放熱孔から外部に放出されるので、誘導加熱手段に設けられた励磁コイルの温度上昇を防止することが可能になって、絶縁不良の発生を阻止することができる。
【0012】
本発明の請求項1に記載の発明は、定着ニップ部で記録媒体を挟持搬送し、前記記録媒体上の未定着トナーを溶融、加圧して当該記録媒体に定着させる定着装置であって、磁性金属部材の回転体からなる発熱部材と、前記発熱部材の外周面と対向配置され、電磁誘導によって前記発熱部材を発熱させる励磁コイル、および前記励磁コイルを挟んで前記発熱部材の反対側に取り付けられて内部を覆うハウジングを備えた誘導加熱手段とを有し、前記ハウジングには、前記ハウジングの長手方向に沿って前記誘導加熱手段の内部から発散された熱を放出する放熱孔が形成されており、また、前記誘導加熱手段は、前記励磁コイルと前記ハウジングとの間の位置に、前記励磁コイルの磁束が前記放射孔を介して漏れることを防ぐコイルコアを、前記放射孔に沿って配置した定着装置であり、誘導加熱手段の内部から発散された熱はハウジングに形成された放熱孔から外部に放出されるので、誘導加熱手段に設けられた励磁コイルの温度上昇を防止することが可能になって、絶縁不良の発生を阻止することができるという作用を有する。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図3を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態である定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す説明図、図2は図1の画像形成装置に用いられる本発明の一実施の形態である定着装置の構成を示す説明図、図3は図2の定着装置の誘導加熱手段に取り付けられたハウジングを示す斜視図である。
【0015】
まず、本発明に係る画像形成装置の概略を説明する。なお、本実施の形態で説明する画像形成装置は、電子写真方式を採用する装置の中で特にカラー画像の発色に寄与する4色の基本色トナー毎に現像装置を備え、転写体に4色画像を重ね合わせ、シート材に一括転写するタンデム方式である。しかしながら、本発明はタンデム方式の画像形成装置のみに限定されず、また現像装置の数、中間転写体の有無等に拘らず、あらゆる方式の画像形成装置に採用可能であることはいうまでもない。
【0016】
図1において、感光体ドラム10a,10b,10c,10dの周囲には、各感光体ドラム10a,10b,10c,10dの表面を一様に所定の電位に帯電させる帯電手段20a,20b,20c,20d、帯電された感光体ドラム10a,10b,10c,10d上に特定色の画像データに対応したレーザビームの走査線30K,30C,30M,30Yを照射して静電潜像を形成する露光手段30、感光体ドラム10a,10b,10c,10d上に形成された静電潜像を顕像化する現像手段40a,40b,40c,40d、感光体ドラム10a,10b,10c,10d上に顕像化されたトナー像を無端状の中間転写ベルト(中間転写体)70に転写する転写手段50a,50b,50c,50d、感光体ドラム10a,10b,10c,10dから中間転写ベルト70にトナー像を転写した後に感光体ドラム10a,10b,10c,10dに残っている残留トナーを除去するクリーニング手段60a,60b,60c,60dがそれぞれ配置されている。
【0017】
ここで、露光手段30は、感光体ドラム10a,10b,10c,10dに対して所定の傾きをもって配置されている。また、中間転写ベルト70は、図示する場合においては、矢印A方向へ回動する。なお、画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdでは、それぞれブラック画像、シアン画像、マゼンタ画像、イエロー画像が形成される。そして、感光体ドラム10a,10b,10c,10dに形成された各色の単色画像が中間転写ベルト70上に順次重ね転写されてフルカラー画像が形成される。
【0018】
装置の下部には、印字用紙などのシート材(記録媒体)90が収納された給紙カセット100が設けられている。そして、シート材90は、給紙ローラ80により給紙カセット100から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0019】
用紙搬送路上には、中間転写ベルト70の外周面と所定量にわたって接触し、この中間転写ベルト70上に形成されたカラー画像をシート材90に転写するシート材転写ローラ110、シート材90上に転写されたカラー画像をローラの狭持回転に伴う圧力と熱とによってシート材90に定着する定着器120が配置されている。
【0020】
このような構成の画像形成装置において、まず画像形成ステーションPaの帯電手段20aおよび露光手段30により感光体ドラム10a上に画像情報のブラック成分色の潜像が形成される。この潜像は現像手段40aでブラックトナーを有する現像手段40aによりブラックトナー像として可視像化され、転写手段50aにより中間転写ベルト70上にブラックトナー像として転写される。
【0021】
一方、ブラックトナー像が中間転写ベルト70に転写されている間に、画像形成ステーションPbではシアン成分色の潜像が形成され、続いて現像手段40bでシアントナーによるシアントナー像が顕像化される。そして、先の画像ステーションPaでブラックトナー像の転写が終了した中間転写ベルト70にシアントナー像が画像ステーションPbの転写手段50bにて転写され、ブラックトナー像と重ね合わされる。
【0022】
以下、マゼンタトナー像、イエロートナー像についても同様な方法で画像形成が行われ、中間転写ベルト70に4色のトナー像の重ね合わせが終了すると、給紙ローラ80により給紙カセット100から給紙されたシート材90上にシート材転写ローラ110によって4色のトナー像が一括転写される。そして、転写されたトナー像は定着器120でシート材90に加熱定着され、このシート材90上にフルカラー画像が形成される。
【0023】
次に、このような画像形成装置に用いられた定着装置について説明する。
【0024】
図2に示すように、定着装置は、誘導加熱手段180の電磁誘導により加熱される加熱ローラ(発熱部材)130と、加熱ローラ130と平行に配置された定着ローラ140と、加熱ローラ130と定着ローラ140とに張架され、加熱ローラ130により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向(図1)に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)150と、耐熱性ベルト150を介して定着ローラ140に圧接されるとともに耐熱性ベルト150に対して順方向に回転する加圧ローラ160とから構成されている。
【0025】
加熱ローラ130はたとえば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材の回転体からなり、外径をたとえば20mm、肉厚をたとえば0.3mmとして、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
【0026】
定着ローラ140は、たとえばステンレススチール等の金属製の芯金と、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金を被覆した弾性部材とからなる。そして、加圧ローラ160からの押圧力でこの加圧ローラ160と定着ローラ140との間に所定幅の接触部を形成するために外径を30mm程度として加熱ローラ130より大きくしている。弾性部材はその肉厚を3〜8mm程度、硬度を15〜50°(Asker硬度:JIS A の硬度では6〜25°による)程度としている。この構成により、加熱ローラ130の熱容量は定着ローラ140の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ130が急速に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
【0027】
加熱ローラ130と定着ローラ140とに張り渡された耐熱性ベルト150は、誘導加熱手段180により加熱された加熱ローラ130と接触している間に加熱される。そして、加熱ローラ130,定着ローラ140の回転によって耐熱性ベルト150の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。
【0028】
耐熱性ベルト150は、鉄、コバルト、ニッケル等の磁性を有する金属またはそれらを基材とする合金を基材とした発熱層と、その表面を被覆するようにして設けられたシリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性部材からなる離型層とから構成された複合層ベルトである。
【0029】
上記複合層ベルトを使用すれば、上述した誘導加熱手段180から加熱ローラ130を介した耐熱性ベルト150への加熱に加え、誘導加熱手段180から耐熱性ベルト150へ直接加熱できる。またその他の効果としては、発熱効率が良くなり、発熱のレスポンスも速くなる。
【0030】
また、仮に何らかの原因で、例えば耐熱性ベルト150と加熱ローラ130との間に異物が混入してギャップが生じたとしても、耐熱性ベルト150の発熱層の電磁誘導による発熱で耐熱性ベルト150自体が発熱するので、温度ムラが少なく定着の信頼性が高くなる。
【0031】
なお、発熱層の厚さは、20μmから50μm程度が望ましく、特に30μm程度が望ましい。
【0032】
前述したように、鉄、コバルト、ニッケル等の磁性を有する金属またはそれらを基材とする合金を基材とした材料により発熱層を構成した場合、その厚さが50μmより大きい場合には、ベルト回転時に発生する歪み応力が大きくなり、剪断力によるクラックの発生や機械的強度の極端な低下を引き起こす。また、発熱層の厚さが20μmより小さい場合には、ベルト回転時の蛇行が原因で発生するベルト端部へのスラスト負荷により複合層ベルトにクラックや割れ等の破損が発生する。
【0033】
一方、離型層の厚さとしては、100μmから300μm程度が望ましく、特に200μm程度が望ましい。このようにすれば、シート材90上に形成されたトナー像Tを耐熱性ベルト150の表層部が十分に包み込むため、トナー像Tを均一に加熱溶融することが可能になる。
【0034】
離型層の厚さが100μmよりも小さい場合には、耐熱性ベルト150の熱容量が小さくなってトナー定着工程においてベルト表面温度が急速に低下し、定着性能を十分に確保することができない。また、離型層の厚さが300μmよりも大きい場合には、耐熱性ベルト150の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
【0035】
発熱層の内側表面は、金属の酸化防止、加熱ローラ130との接触性改良の目的で、樹脂コートしても良い。
【0036】
なお、耐熱性ベルト150の基材として、上記金属からなる発熱層の代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。樹脂層を用いると割れにくくなるという効果を奏する。
【0037】
基材が耐熱性の高い樹脂部材である樹脂層から構成されれば、耐熱性ベルト150が加熱ローラ130の曲率に応じて密着しやすいため、加熱ローラ130の保有する熱がこの耐熱性ベルト150に効率良く伝達される。但し、熱伝送性自体は金属層の方が高い。
【0038】
この場合、樹脂層の厚さとしては、20μmから150μm程度が望ましく、特に75μm程度が望ましい。樹脂層の厚さが20μmよりも小さい場合には、ベルト回転時の蛇行に対する機械的強度が得られない。また、樹脂層の厚さが150μmより大きい場合には、樹脂の熱伝導率が小さいため、加熱ローラ130から耐熱性ベルト150の離型層への熱伝播効率が低下し、定着性能の低下が発生する。
【0039】
次に、加圧ローラ160は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金と、この芯金の表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材とから構成されている。芯金には上記金属以外にSUSを使用しても良い。
【0040】
加圧ローラ160は耐熱性ベルト150を介して定着ローラ140を押圧してシート材90を挟持搬送する定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ160の硬度を定着ローラ140に比べて硬くすることによって、加圧ローラ160が定着ローラ140(及び耐熱性ベルト150)へ食い込む形となり、この食い込みにより、シート材90は加圧ローラ160表面の円周形状に沿うため、シート材90が耐熱性ベルト150表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ160の外径は定着ローラ140と同じ30mm程度であるが、肉圧は2〜5mm程度で定着ローラ140より薄く、また硬度は20〜60°(Asker硬度:JIS A の硬度では6〜25°による)程度で前述したとおり定着ローラ140より硬く構成されている。
【0041】
次に、誘導加熱手段180の構成について説明する。
【0042】
電磁誘導により加熱ローラ130を加熱する誘導加熱手段180は、図2に示すように、加熱ローラ130の外周面と対向配置されている。誘導加熱手段180には、加熱ローラ130を覆うように半円筒形に形成されて加熱ローラ130を格納するための格納室200を備えた支持フレーム190が設けられている。なお、支持フレーム190は難燃性の樹脂で構成されている。
【0043】
支持フレーム190の加熱ローラ130に相対する位置にはサーモスタット210が設けられ、サーモスタット210の温度を検知する部分が支持フレーム190から加熱ローラ130及び耐熱性ベルト150に向けて一部表出して設けられている。これにより、加熱ローラ130及び耐熱性ベルト150の温度を検知し、異常温度を検知した場合に電源回路(図示せず)を強制切断する。
【0044】
支持フレーム190の外周面には、磁界発生手段である励磁コイル220を有している。励磁コイル220は長い一本の励磁コイル線材をこの支持フレーム190に沿って加熱ローラ130の軸方向に交互に巻き付けたものである。コイルを巻き付ける長さは耐熱性ベルト150と加熱ローラ130とが接する領域と同じにされている。
【0045】
この構成によれば、誘導加熱手段180により電磁誘導加熱される加熱ローラ130の領域が最大となり、発熱している加熱ローラ130表面と耐熱性ベルト150とが接する時間も最大となるので、耐熱性ベルト150への伝熱効率が高くなる。
【0046】
なお、支持フレーム190を用いていない場合、励磁コイル220と耐熱性ベルト150間の距離にバラツキがあると、距離が小さい部分は磁束密度が高くなることでIH効率が高くなり、ベルト温度が高くなる。距離が大きい部分は磁束密度が低くなることでIH効率が低くなり、ベルト温度が低くなる。
【0047】
また、サーモスタット210と耐熱性ベルト150間の距離にバラツキがある場合、距離が小さい部分ではベルト温度が相対的に低い状態でサーモスタット210が遮断してしまうため、通常状態で作動してはならない時点で作動してしまうため、信頼性に問題が生じ、故障状態になる。一方、距離が大きい部分ではベルト温度が相対的に高い状態にならないとサーモスタット210が作動しないため、本来作動しなければならない温度でも作動しなくなるという問題が生じる。
【0048】
そこで、IHコイルを支持フレーム190で支持し、加熱ローラ130、耐熱性ベルト150と励磁コイル220との距離を一定に保つようにしている。支持フレーム190は樹脂又は金属等を材料に用いることが考えられる。樹脂にした場合、励磁コイル220と耐熱性ベルト150等を電気的に絶縁できるという効果がある。
【0049】
励磁コイル220は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続され、駆動電源(図示せず)から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電され、これにより交番磁界を発生する。そして、加熱ローラ130と耐熱性ベルト150との接触領域およびその近傍部においてこの交番磁界が加熱ローラ130および耐熱性ベルト150の発熱層に作用し、これらの内部では交番磁界の変化を妨げる方向に渦電流が流れる。
【0050】
この渦電流が加熱ローラ130および耐熱性ベルト150の発熱層の抵抗に応じたジュール熱を発生させ、主として加熱ローラ130と耐熱性ベルト150との接触領域およびその近傍部において加熱ローラ130および耐熱性ベルト150が電磁誘導加熱される。
【0051】
このようにして加熱された耐熱性ベルト150は、図2に示す定着ニップ部Nの入口側近傍において耐熱性ベルト150の内面側に当接して配置されたサーミスタなどの熱応答性の高い感温素子からなる温度検出手段240により、ベルト内面温度が検知される。
【0052】
温度検出手段240の一例として挙げたサーミスタは、耐熱性ベルト150の温度が一定値以上になったことを検知すると、制御回路(図示せず)に信号を発し、制御回路はIGBTを制御して励磁コイル220の通電をオフする。また、耐熱性ベルト150の温度が一定値以下になったことを検知すると、制御回路に信号を発し、制御回路はIGBTを制御して励磁コイル220の通電をオンする。このようにして耐熱性ベルト150の温度を一定範囲内に制御する。
【0053】
支持フレーム190の外側には格納室200を囲む形でショートリング230が設けられている。ショートリング230には励磁コイル220に電流を流すことによって生じる磁束のうち外部に漏れ出る漏れ磁束を打ち消す方向に渦電流が発生する。渦電流が発生するとフレミングの法則により、漏れ磁束の磁界を打ち消す方向に磁界が発生し、漏れ磁束による不要輻射を防止する。
【0054】
ショートリング230は、例えば、導電性の高い銅またはアルミニウムを材料とする。また、ショートリング230は、少なくとも、漏れ磁束を打ち消す磁束を発生させられる位置にあればよい。
【0055】
ショートリング230の上面には、同じく支持フレーム190の格納室200を囲むような形で励磁コイルコア250が設けられ、その上部には、支持フレーム190の格納室200をまたぐような形でC型コイルコア260が設けられている。
【0056】
励磁コイルコア250及びC型コイルコア260を設けることにより、励磁コイル220のインダクタンスが大きくなり、励磁コイル220と加熱ローラ130との電磁結合が良好となる。このため、同じコイル電流でも多くの電力を加熱ローラ130へ投入することが可能となり、ウォームアップ時間の短い定着装置を実現することができる。
【0057】
C型コイルコア260は、例えば、幅が10mmであり、加熱ローラ130の回転軸方向に25mmの間隔を開けて6個配置されている。これにより、外部に漏れる磁束を捕捉することができるようにされている。
【0058】
C型コイルコア260を用いると、励磁コイル220の背面側の磁束がすべてC型コイルコア260の内部を通過するため、磁束が後方へ漏れることを防止することができる。その結果、周辺の導電性部材の電磁誘導による発熱を防止することができると共に、不要な電磁波の放射を防止することができる。
【0059】
この励磁コイルを挟んで加熱ローラ130の反対側には、誘導加熱手段180の内部を覆うハウジング270が取り付けられている。ハウジング270はたとえば樹脂製であり、C型コイルコア260やサーモスタット210を覆うような屋根型で支持フレーム190に取り付けられている。なお、ハウジング270は樹脂製以外であってもよい。
【0060】
そして、図3に示すように、ハウジング270には複数の放熱孔280が形成されており、内部の支持フレーム190、励磁コイル220、C型コイルコア260等から発散された熱が外部に放出されるようになっている。図示するように、放熱孔280はハウジング270の上面および長手方向の側面に形成されている。
【0061】
そして、好ましくは図示しないファンなどの送風手段で側面(または上面)に形成された放熱孔280から内部にエアを導入し、これを上面(または側面)に形成された放熱孔280から排出するようにすれば、より効率的に熱の放出を行うことができる(図3参照)。
【0062】
ハウジング270に形成された放熱孔280を塞がないような形状で、ショートリング290が支持フレーム190に取り付けられている。
【0063】
ショートリング290は、上述したショートリング230と同様のものであり、C型コイルコア260等の背面から外部に漏れ出るわずかな漏れ磁束を打ち消す方向に渦電流が発生することで、漏れ磁束の磁界を打ち消す方向に磁界が発生し、漏れ磁束による不要輻射を防止する。
【0064】
このように、本実施の形態によれば、誘導加熱手段180の内部から発散された熱はハウジング270に形成された放熱孔280から外部に放出されるので、誘導加熱手段180に設けられた励磁コイル220の温度上昇を防止することが可能になって、絶縁不良の発生を阻止することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、誘導加熱手段の内部から発散された熱はハウジングに形成された放熱孔から外部に放出されるので、誘導加熱手段に設けられた励磁コイルの温度上昇を防止することが可能になって、絶縁不良の発生を阻止することができるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す説明図
【図2】図1の画像形成装置に用いられる本発明の一実施の形態である定着装置の構成を示す説明図
【図3】図2の定着装置の誘導加熱手段に取り付けられたハウジングを示す斜視図
【符号の説明】
90 シート材(記録媒体)
130 加熱ローラ(発熱手段)
180 誘導加熱手段
220 励磁コイル
270 ハウジング
280 放熱孔

Claims (1)

  1. 定着ニップ部で記録媒体を挟持搬送し、前記記録媒体上の未定着トナーを溶融、加圧して当該記録媒体に定着させる定着装置であって、
    磁性金属部材の回転体からなる発熱部材と、
    前記発熱部材の外周面と対向配置され、電磁誘導によって前記発熱部材を発熱させる励磁コイル、および前記励磁コイルを挟んで前記発熱部材の反対側に取り付けられて内部を覆うハウジングを備えた誘導加熱手段とを有し、
    前記ハウジングには、前記ハウジングの長手方向に沿って前記誘導加熱手段の内部から発散された熱を放出する放熱孔が形成されており、また、前記誘導加熱手段は、前記励磁コイルと前記ハウジングとの間の位置に、前記励磁コイルの磁束が前記放射孔を介して漏れることを防ぐコイルコアを、前記放射孔に沿って配置したことを特徴とする定着装置。
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