JP2002213434A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2002213434A
JP2002213434A JP2001013580A JP2001013580A JP2002213434A JP 2002213434 A JP2002213434 A JP 2002213434A JP 2001013580 A JP2001013580 A JP 2001013580A JP 2001013580 A JP2001013580 A JP 2001013580A JP 2002213434 A JP2002213434 A JP 2002213434A
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JP
Japan
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heating
roller
heating roller
recording paper
conductive layer
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JP2001013580A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Maeda
智弘 前田
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙の搬送方向における加熱ローラと加圧
ローラとの接触長さであるニップ幅を充分に大きく形成
し、記録紙上にトナーが充分融着し剥離することのない
良好な品質の定着画像を得ることができる定着温度の範
囲である非オフセット域を広くする。 【解決手段】 弾性を有する材料からなる弾性層9を備
える加熱ローラ2と、加熱ローラ2に対向して設けら
れ、加熱ローラ2との間に記録紙5を挟圧して搬送する
加圧ローラ3と、加熱ローラ2を加熱する加熱手段4と
を含み、加圧ローラ3の表面硬さは、加熱ローラ2の表
面硬さよりも低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式電子写真機器
における定着装置、湿式電子写真機器における乾燥装
置、インクジェットプリンタにおける乾燥装置、リライ
タブルメディア用消去装置において好適に実施される加
熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱装置、たとえば電子写真方式の複写
機およびプリンタなどに使用されている定着装置では、
アルミニウムなどの中空芯金を有する加熱ローラ内部に
ハロゲンランプを設け、ハロゲンランプによって加熱ロ
ーラを加熱する構成が従来から広く用いられている。
【0003】このハロゲンランプを用いる方式では、加
熱開始時の立ち上がりが遅く、ウォームアップ時間が長
くなるという問題がある。そこで、加熱ローラの厚みを
薄くして熱容量を小さくし、ウォームアップ時間を短縮
することが考慮されたけれども、厚みを薄くすると加熱
ローラの剛性が小さくなる。加熱ローラの剛性が小さく
なると、加熱ローラに加圧ローラを押圧するときの加熱
ローラのたわみが大きくなり、加熱ローラの軸線方向中
央部の加圧力が低下し、加圧力が低下したところの定着
不良が問題となる。したがって、加熱ローラの厚みを薄
くすることによる低熱容量化とウォームアップ時間の短
縮には限界がある。
【0004】この問題を解決する先行技術は、特開平8
−12913公報に開示されている。この先行技術は、
内部に弾性層を備え、弾性層の外周に厚み10〜150
μmの金属スリーブを設けた加熱ローラにおいて、その
金属スリーブを外部から加熱する構成である。この先行
技術に開示された方式の特徴は、以下のようなものであ
る。
【0005】加熱ローラが、薄い金属スリーブからなる
ので、加熱ローラの熱容量を小さくすることができ、ウ
ォームアップ時間を短縮することができる。金属スリー
ブが適度な剛性を有し、芯金の上に固定された弾性層の
上に固定されているので、加熱ローラの耐久性が優れ
る。加熱ローラ内部に設けられた弾性層と加圧ローラの
弾性とによって、ニップ幅を選択する自由度が高くな
り、画像形成装置の処理速度を高速化することができ
る。加圧ローラの軸線方向のたわみは、加熱ローラ内部
に設けられた弾性層によって緩和されるので、軸線方向
におけるニップ幅が均一に保たれる。したがって、被加
熱材に対する負荷が均一になり、被加熱材の屈曲等の不
具合が解消される。また、加熱ローラの表面硬さに比べ
て、加圧ローラの表面硬さを同等、またはより硬く設定
することによって、平坦なニップ部を形成し、被加熱材
が加熱ローラの曲率によってカールすることを防止でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この先行技術には、以
下の問題点がある。加熱ローラは、その表面が剛性を有
する金属スリーブによって覆われているので、芯金の外
周に厚肉のゴム層を有するのみで金属スリーブに覆われ
ていない加熱ローラに比べて、表面硬さが高くなる。金
属スリーブによって表面を覆われた加熱ローラは、その
表面硬さが高いので、加圧ローラの表面硬さを加熱ロー
ラの表面硬さと同等、またはより高く設定すると、加熱
ローラおよび加圧ローラの両者が、ともに高い表面硬さ
を有することになる。
【0007】加熱ローラおよび加圧ローラの表面硬さが
ともに高いと、加熱ローラに加圧ローラが押圧されたと
き、加熱ローラおよび加圧ローラの両方が、ともに適度
な弾性変形をすることができなくなるので、被加熱材を
加熱するために必要な大きさのニップ幅を形成すること
ができない。ニップ幅が小さいと、被加熱材がニップ部
を通過する際に、加熱ローラから充分な熱を受けること
ができないので、トナーの加熱が不充分となり、トナー
が、被加熱材の表面に充分に融着されず、被加熱材の表
面から剥離するコールドオフセットが発生しやすくな
る。また、被加熱材表面にトナーが充分融着し、剥離す
ることのない良好な品質の定着画像を得ることができる
定着温度の範囲である非オフセット域は、ニップ幅が小
さくなるのにともなって狭くなるので、オフセットマー
ジンを充分確保できなくなるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、充分な大きさのニップ幅
が形成され、広い非オフセット域を有する加熱装置を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性を有する
材料からなる弾性層を備える加熱ローラと、加熱ローラ
に対向して設けられ、加熱ローラとの間に被加熱材を挟
圧して搬送する加圧ローラであって、加熱ローラの表面
硬さよりも低い表面硬さを有する加圧ローラと、加熱ロ
ーラを加熱する加熱手段とを含むことを特徴とする加熱
装置である。
【0010】本発明に従えば、加圧ローラの表面硬さ
は、加熱ローラの表面硬さよりも低いので、加熱ローラ
に加圧ローラを押圧するとき、加圧ローラと加熱ローラ
とが、ともに適度に弾性変形することができる。このこ
とによって、加熱ローラと加圧ローラとが接触して形成
されるニップ部を大きくすることができる。したがっ
て、被加熱材表面にトナーが充分融着し、剥離すること
のない良好な品質の定着画像を得ることができる定着温
度範囲である非オフセット域を広くとることができる。
【0011】また本発明は、前記加熱ローラは、弾性層
の外周に薄層の導電層を有することを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、導電層を加熱すればよい
ので、加熱ローラを効率よく加熱することができ、ウォ
ームアップ時間が短縮される。
【0013】また本発明は、前記導電層の厚みは、10
〜100μmの範囲内であることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、導電層の厚みtは、10
μm<t<100μmの範囲に選ばれる。このことによ
って、導電層を含む加熱ローラは、適度な剛性を有し、
耐久性に優れ、熱容量が適正範囲にあるので、ウォーム
アップ時間が短縮される。
【0015】また本発明は、日本工業規格K6301の
スプリング硬さC形に定められる加熱ローラの表面硬さ
Xと、加圧ローラの表面硬さYとの表面硬さの差Z(=
X−Y)が、10度≦Z≦20度であることを特徴とす
る。
【0016】本発明に従えば、加熱ローラの表面硬さX
と、加圧ローラの表面硬さYとの表面硬さの差Z(=X
−Y)が、10度≦Z≦20度の範囲に設定されるの
で、加熱ローラに加圧ローラを押圧するとき、被加熱材
にカールを生じさせることのないほぼ平坦なニップ部を
形成することができる。また、被加熱材がニップ部を通
過したとき、加熱ローラに巻きつくことなく自然剥離す
るので、被加熱材が加熱ローラによって過剰に加熱され
ることがなく、非オフセット域を広くとることができ
る。
【0017】また本発明は、前記弾性層は、気泡が形成
された多孔質弾性体からなり、日本工業規格K6301
のスプリング硬さC形に定められる多孔質弾性体の表面
硬さHが、20度≦H≦40度の範囲に選ばれることを
特徴とする。
【0018】本発明に従えば、弾性層は、気泡が形成さ
れた多孔質弾性体からなるので、断熱性が向上し、加熱
ローラにおいて発熱した熱が、弾性層を伝わって放熱す
ることを抑制できる。また、弾性層の表面硬さHが、2
0度〜40度の範囲に選ばれるので、加圧ローラを加熱
ローラに押圧するとき、加熱ローラは適度な弾性変形が
可能となり、被加熱材を加熱するのに充分なニップ幅
W、すなわち被加熱材の搬送方向における加熱および加
圧ローラの接触長さを形成することができる。また、加
熱ローラにおいて、弾性層の外周にたとえば導電層など
の発熱部材が配置されるとき、弾性層が20度〜40度
の表面硬さHを有するので、弾性層による内周側からの
適度な弾発力によって、発熱部材を確実に保持すること
ができる。
【0019】また本発明は、前記多孔質弾性体は、シリ
コンゴムからなることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、多孔質弾性体は、シリコ
ンゴムからなるので、耐熱性に優れ、加熱ローラの昇温
にともなって多孔質弾性体が昇温しても弾性を失うこと
がない。
【0021】また本発明は、前記多孔質弾性体に形成さ
れる気泡は、独立気泡であることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、弾性層である多孔質弾性
体には、独立気泡が形成されるので、気泡が連続気泡で
ある場合に比べて、気泡中での空気の対流が少なく断熱
性を向上することができる。このことによって、加熱ロ
ーラにおいて発熱した熱が、弾性層を伝わって放熱する
ことを一層抑制することができる。
【0023】また本発明は、加圧ローラに加圧力を付与
する加圧手段と加熱ローラを回転駆動する駆動手段とを
さらに含み、被加熱材の搬送方向における加熱および加
圧ローラの接触長さWと、回転駆動される周速度Vpと
の比K(=W/Vp)が、0.055<K<0.083
の範囲で設定されることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、被加熱材の搬送方向にお
ける加熱および加圧ローラの接触長さであるニップ幅W
と加熱ローラの回転駆動される周速度Vpとの比K(=
W/Vp)が、0.055<K<0.083の範囲にな
るように、予め加熱装置の条件をあわせておく。このこ
とによって、トナーが加熱不充分で被加熱材の表面に充
分融着されず、トナーが被加熱材の表面から剥離するコ
ールドオフセットが発生しにくく、また過剰に加熱され
たトナーが弾性を失い、被加熱材の表面から剥離するホ
ットオフセットが発生しにくくなるので、非オフセット
域を広くとることができる。
【0025】また本発明は、前記加熱手段は、導電層に
交番磁界を印加して誘導電流を発生させる誘導加熱手段
であり、導電層は交番磁界中で発熱することを特徴とす
る。
【0026】本発明に従えば、加熱手段として導電層に
交番磁界を印加して誘導電流を発生させる誘導加熱手段
を用いるので、加熱ローラの構成を簡略化できるととも
に、加熱ローラを短時間で均一に加熱することができ
る。
【0027】また本発明は、前記いずれかの加熱装置
と、被加熱材上にトナー像を形成するトナー像形成手段
と、トナー像が表面に形成された被加熱材を、加熱ロー
ラと加圧ローラとの間に搬送する搬送手段とを含むこと
を特徴とする画像形成装置である。
【0028】本発明に従えば、画像形成装置は、前記い
ずれか1つの加熱装置を含むので、広範囲にわたる加熱
装置の設定温度に対して、良好な品質の画像を形成する
ことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
加熱装置である定着装置1の構成を簡略化して示す概略
断面図である。定着装置1は、大略的に加熱ローラ2
と、加圧ローラ3と、加熱手段4とを含む。加熱ローラ
2は、中空構造を有するローラであり、被加熱材である
記録紙5を加熱する。加圧ローラ3は、加熱ローラ2に
押圧することができるように、加熱ローラ2に対向して
配置される。加熱手段4は、加熱ローラ2の外方に配置
される。この構成の定着装置1は、加熱ローラ2と加圧
ローラ3との間にトナー像を担持する記録紙5を挟圧搬
送することによって、記録紙5に転写されたトナーを、
加熱溶融させて記録紙5に定着させる。図1では、定着
前のトナー6が、定着後のトナー7に変化したことを示
す。
【0030】加熱ローラ2は、芯体8と、芯体8の外周
面上に設けられ弾性を有する材料からなる弾性層9と、
弾性層9の外周に配置され導電性を有する材料からなる
導電層10と、さらに導電層10の外周を被覆する離型
層11とを含む。芯体8は、軸線方向に一様な断面形状
を有するアルミニウムもしくは鉄などの金属製部材であ
る。本実施の形態では、芯体8は中空の円筒形状を有す
るけれども、これに限定されることなく、中空もしくは
中実のいずれであってもよい。ただし、中空の方が中実
よりも放熱が抑制されるので、加熱ローラ2の熱損失を
抑制する観点からは、中空であることが望ましい。
【0031】弾性層9は、円筒形状を有する厚み5〜1
0mm程度の気泡が形成されたシリコンゴムからなる多
孔質弾性体である。弾性層9を構成するシリコンゴムの
表面硬さHは、日本工業規格K6301に定められるス
プリング式硬さ試験C形、いわゆるアスカC硬度(荷重
1kg)で、20度≦H≦40度の範囲に選ばれる。本
実施の形態においては、弾性層9の表面硬さだけでな
く、その他の表面硬さもすべて日本工業規格K6301
に定められるスプリング式硬さ試験C形、負荷荷重1k
gによって測定された。以後、表面硬さの測定結果は、
アスカC硬度にて表し、アスカC硬度における荷重値:
1kgの表示は省略する。
【0032】弾性層9は、その外方に配置される導電層
10との接触摩擦によって導電層10を固定する。した
がって、弾性層9を外周側から拘束する導電層10に対
して、弾性層9には弾性によって適度に反発する弾発力
が必要とされる。弾性層9の表面硬さHが、アスカC硬
度20度未満である場合、弾性による弾発力が不足する
ので、加熱ローラ2に加圧ローラ3が押圧され、加熱ロ
ーラ2を回転させるとき、導電層10と弾性層9とが容
易にずれを生じてしまう。逆に、弾性層9の表面硬さH
が、アスカC硬度40度を超えるとき、導電層10の厚
みを適切に選択しても、加熱ローラ2の表面硬さが高く
なり、加熱ローラ2に加圧ローラ3を押圧したとき、加
熱ローラ2が適度に弾性変形することができないので、
大きなニップ幅Wを得ることができなくなる。
【0033】したがって、加熱ローラ2に設けられる弾
性層9の表面硬さHを、アスカC硬度で20度〜40度
の範囲に選択することによって、弾性層9が、弾性によ
る適度な弾発力を発現し、導電層10を確実に保持する
ことができる。また加熱ローラ2に加圧ローラ3を押圧
するとき、加熱ローラ2は、弾性層9によって適度な弾
性変形をすることができるので、加熱ローラ2の軸線方
向の変形が抑制され、加熱ローラと加圧ローラ3との接
触部に記録紙5を加熱するのに充分な大きさのニップ幅
Wを形成することができる。
【0034】弾性層9を構成する気泡の形成された多孔
質のシリコンゴムは、耐熱性に優れるので、導電層10
が加熱されて導電層10から弾性層9に熱伝導し、弾性
層9が昇温した場合であっても、適度な弾性を維持する
ことができる。またシリコンゴムには、直径がおおよそ
100μm〜400μmの独立気泡が形成されるので断
熱性にも優れる。独立気泡が形成されることによって、
連続気泡が形成される場合に比べて、気泡中での空気の
対流が抑制されるので、弾性層9の熱伝導率がさらに小
さくなり、断熱効果を向上することができる。弾性層9
に独立気泡が形成されることによって、導電層10にお
いて発熱した熱が、弾性層9を伝わって放熱することを
一層抑制できる。
【0035】導電層10は、円筒形状を有し、たとえば
鉄もしくはSUS430ステンレス鋼などの導電性を有
する金属製部材であり、厚みtが、10μm<t<10
0μmの範囲に選ばれる。導電層10は、加熱手段4に
よって形成される変動磁界中で電流が誘導されて発熱す
る発熱部材であり、加熱ローラ2の表面温度の立ちあが
り時間を短縮するために、前述のように厚みtが、10
μm<t<100μmの範囲の薄肉材料で構成される。
【0036】導電層9の厚みtが10μm以下になる
と、薄すぎて耐久性が劣化するとともに、加熱ローラ2
の熱容量が小さくなるので、ニップ部12を通過する記
録紙5によって、加熱ローラ2の熱が放熱された後、予
め定められた加熱温度にまで回復する温度追従性が悪く
なる。また金属製材料からなる導電層10に基づく加熱
ローラ2の剛性が小さくなる。
【0037】導電層9の厚みtが100μm以上になる
と、耐久性に優れるけれども、加熱ローラ2の熱容量が
大きくなるので、予め定める加熱温度まで昇温するため
のウォームアップに長時間を要する。また金属製材料か
らなる導電層10に基づく加熱ローラ2の剛性が大きく
なり、加熱ローラ2の表面硬さが高くなる。
【0038】導電層9の厚みtを、10μm<t<10
0μmの範囲に選ぶことによって、導電層10を含む加
熱ローラ2は、適度な剛性と表面硬さとを有するととも
に、耐久性に優れる。また加熱ローラ2の熱容量が適正
範囲にあるので、ウォームアップ時間が短縮され、温度
追従性にも優れる。
【0039】導電層10の素材としては、磁性を有し導
電性のある材料であればよく、特に比透磁率の高い材料
が望ましい。したがって、導電層10の素材としては、
前述の材料以外でも珪素鋼板、電磁鋼板およびニッケル
鋼なども使用することができる。また、SUS304ス
テンレス鋼のように非磁性であっても、体積抵抗率の大
きい材料であれば誘導加熱をすることができるので、導
電層10として使用することができる。さらに、たとえ
ばセラミックのような非磁性の材料が基材として用いら
れている場合であっても、前述のような比透磁率の高い
材料が導電性を保持できるように基材に配置されていれ
ば、導電層10として使用することができる。発熱量を
増大させるために、導電層10は複数のスリーブによっ
て構成されてもよい。
【0040】離型層11は、導電層10のさらに外周に
被覆され、加熱ローラ2と加圧ローラ3とが接触して形
成されるニップ部12において、加熱されて粘度が低下
したトナーが加熱ローラ2に付着することを防止する。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)もしくはテト
ラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエー
テルとの共重合体(PFA)およびシリコンゴムなど
が、離型層11の材料として用いられる。本実施の形態
では、離型層11にシリコンゴムを使用し、シリコンゴ
ムにオイルを供給する図示しないオイル塗布手段を設け
ている。
【0041】加熱ローラ2は、定着装置1の機体に回転
自在に支持される。加熱ローラ2の軸線方向端部には、
図示しない歯車などが取付けられ、加熱ローラ2は歯車
等を介して駆動手段13である電動機などによって回転
駆動され、駆動手段13の動作は、CPU(Central Pr
ocessing Unit)等から構成される制御手段14によっ
て制御される。
【0042】加圧ローラ3は、円柱状もしくは円筒状の
形状を有し、鉄、ステンレス鋼もしくはアルミニウム製
の芯金の外周面上にシリコンゴムなどの耐熱弾性層が設
けられた部材である。耐熱弾性層の外周面上には、PT
FEもしくはPFAなどからなるトナー付着防止のため
の離型層が設けられてもよい。
【0043】加圧ローラ3には回転軸15が設けられ、
回転軸15は、一方のみを図示する一対の軸受16によ
って回転自在に支持される。軸受16は、さらに回転軸
15に関して加熱ローラ2と反対側に設けられる支持部
材17によって支持される。支持部材17は定着装置1
の基台18に固定され、軸受16と支持部材17とによ
って形成される内部空間28には、加圧ローラ3に加圧
力を付与する加圧手段であるばね部材19が、軸受16
に当接して設けられ、ばね部材19よりもさらに外方に
は加圧調整手段20が設けられる。
【0044】加圧調整手段20は、ボルト部材21と押
え板22とからなり、押え板22は前記内部空間28に
おいてばね部材19に当接する。ボルト部材21は、ボ
ルト頭部23と雄ねじ部24とからなる。雄ねじ部24
は、基台18に形成された貫通孔25に臨む内周面に形
成される雌ねじと螺合して、内部空間28に貫入する。
内部空間28に貫入した雄ねじ部24の一方端26に
は、前記押え板22が取付けられてばね部材19と当接
する。基台18に関して押え板22と反対側に位置する
雄ねじ部24の他方端27には、ボルト頭部23が形成
され、ボルト頭部23と雄ねじ部24とによって構成さ
れるボルト部材21を回転することによって、ボルト部
材21の一方端26に取付けらればね部材19に当接す
る押え板22を、加熱ローラ2に対して近接離反させる
ことができる。このことによって、加圧調整手段20
は、押え板22と軸受16との間に設けられるばね部材
19の弾発力を利用し、加圧ローラ3を加熱ローラ2に
押圧する加圧力を調整してニップ幅Wの大きさを調整す
ることができる。ここでは、加圧ローラ2の一方の軸受
16部における加圧手段であるばね部材19と加圧調整
手段20とについて説明したが、図示しない加圧ローラ
3の他方の軸受部も同一の構成である。
【0045】加圧ローラ3は、加熱ローラ2よりも低い
表面硬さを有し、加熱ローラ2表面のアスカC硬度X
と、加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yとの表面硬さの
差Z(=X−Y)は、10度≦Z≦20度の範囲に設定
される。このことによって、加熱ローラ2に加圧ローラ
3を押圧するとき、記録紙5にカールを生じさせること
のないほぼ平坦なニップ部12を形成することができ
る。またほぼ平坦なニップ部12が形成されることによ
って、記録紙5がニップ部12を通過するとき、加熱ロ
ーラ2に巻きつくことがなく自然剥離するので、前述の
記録紙5表面にトナーが充分融着し、剥離することのな
い良好な品質の定着画像を得ることができる定着温度範
囲である非オフセット域を広くとることができる。
【0046】定着装置1において、良好な定着画像を得
るには、トナー像を担持した記録紙5に適度な熱量を与
えることが必要である。記録紙5に対する熱量の供給
は、ニップ部12において行われるので、トナー像の定
着に必要な熱量を記録紙5に供給するには、適当な大き
さのニップ幅Wが必要とされる。さらに、広い非オフセ
ット域を得るためには、記録紙5がニップ部12を通過
して排出される際に加熱ローラ2から剥離する方向が、
記録紙5の搬送方向と平行方向または加圧ローラ3側に
曲がる方向であることが必要である。
【0047】加熱ローラ2に加圧ローラ3を押圧するこ
とによって、トナー像の定着処理をするために充分な大
きさのニップ幅Wを形成し、また記録紙5の加熱ローラ
2からの剥離方向を、記録紙5の搬送方向と平行方向ま
たは加圧ローラ3側に曲がる方向とし、記録紙5が加熱
ローラ2へ巻き付くことを防止するための要因として、
加熱ローラ2および加圧ローラ3が、相互に弾性変形す
る作用と、加熱ローラ2および加圧ローラ3の弾性変形
によって形成されるニップ部12を通じ、ニップ部12
を通過する記録紙5の変形に及ぼす作用とがあげられ
る。ここでは、これらの作用のことをひずみ効果と呼ぶ
ことがある。
【0048】前述のように、加熱ローラ2表面のアスカ
C硬度Xと、加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yとの表
面硬さの差Zを、10度≦Z≦20度の範囲に選ぶこと
によって、加熱ローラ2に加圧ローラ3を押圧すると
き、加熱ローラ2と加圧ローラ3とが、ともに適度に弾
性変形してほぼ平坦な形状のニップ部12が形成される
ので、トナー像の定着処理をするために充分な大きさの
ニップ幅Wを得ることができる。またニップ部12を通
過する記録紙5に対するひずみ効果が、記録紙5を搬送
方向と平行方向、または加圧ローラ3側に曲がる方向に
作用するので、記録紙5が加熱ローラ2側への曲がりを
生じることのない排出方向を実現することができる。
【0049】また、広い非オフセット域を得るために
は、ニップ幅Wを加熱ローラ2の回転周速度Vp、すな
わち記録紙5のニップ部12を通過する搬送速度に応じ
て、適切な範囲に選ばなければならない。ニップ幅Wと
加熱ローラ2の回転周速度Vpとの比K(=W/Vp)
が、0.055<K<0.083の範囲に選ばれると
き、コールドオフセットおよびホットオフセットが、と
もに発生しにくく広い非オフセット域を得ることができ
る。K値の適正範囲の選択は、前述のように、加圧調整
手段20を用いて加圧ローラ3を加熱ローラ02に加圧
する加圧力を変化させ、ニップ幅Wを調整することによ
って実現することができる。本実施の形態では、K値の
適正範囲の選択は、ニップ幅Wを調整することによって
行ったが、これに限定されることなく、予め様々な定着
装置1の条件で確認したニップ幅Wのデータをとってお
き、その中で最適なニップ幅Wが確保できるような定着
装置1の条件(加熱ローラ2、加圧ローラ3、ばね荷
重)を選択しておくことにより、加圧調整手段20を用
いなくてもよい。
【0050】加熱手段4は、誘導加熱手段であり、誘導
コイル31と、誘導コイル31に高周波電流を流す励磁
回路32と、加熱ローラ2の表面温度を検出する温度検
出器33とを含む。励磁回路32は、温度検出器33の
出力に応答して動作する。また励磁回路32は、前記制
御手段14に接続され、励磁回路32の動作は制御手段
14によって制御される。
【0051】図2は誘導コイル31の平面図である。誘
導コイル31は、線材を平面形状が長円のコイル状に形
成したものであり、加熱ローラ2の軸線方向に沿って延
びる一対の延在コイル部34,35と、加熱ローラ2の
軸線方向両端部付近にそれぞれ配置され、各延在コイル
部34,35の両端部にそれぞれ連なり、加熱ローラ2
の周方向に沿って延び、各延在コイル部34,35の一
方および他方の端部同志を連結する一対の屈曲したコイ
ル端部36,37とを有する。
【0052】誘導コイル31は、たとえば酸化物の皮膜
からなる表面絶縁層を有するアルミニウム単線からな
る。誘導コイル31の素材としては、アルミニウム単線
に限定されることなく、銅線もしくは銅を基材とする複
合材料の線であってもよく、またエナメル線を撚り線に
したリッツ線であってもよい。前述のいずれの材料を用
いる場合であっても、誘導コイル31自体の抵抗発熱に
よるエネルギ損失を抑制するために、誘導コイル31の
全抵抗値は、0.5Ω以下であることが望ましく、さら
に望ましくは0.1Ω以下である。
【0053】誘導コイル31は、加熱ローラ2を外囲す
るように配置され、曲率を有する形状に形成されている
ので、誘導コイル31の中心側に磁束が集中して渦電流
の発生量が多くなり、加熱ローラ2の表面温度を短時間
で昇温することができる。誘導コイル31は、定着処理
が行われる記録紙5の寸法に応じて複数個が配置されて
もよい。励磁回路32により誘導コイル31に高周波電
流を流すことによって、交番磁界が生じて加熱ローラ2
に設けられた導電層10が誘導加熱される。導電層10
が誘導加熱されることによって、加熱ローラ2が昇温す
ると、ニップ部12の記録紙5の入り側付近に配置され
た温度検出器33が加熱ローラ2の表面温度を検出し、
その検出出力に応答して制御手段14が励磁回路32の
動作を制御し、加熱ローラ2の表面温度が一定に保たれ
る。
【0054】次に、前述のように構成された定着装置1
の動作について説明する。まず、ウォームアップ時にお
いて、励磁回路32が作動し、誘導コイル31が励磁さ
れて加熱ローラ2の導電層10に渦電流が誘起され、ジ
ュール熱によって発熱する。また、励磁回路32による
誘導コイル31への通電が開始すると同時に、加熱ロー
ラ2が、駆動手段13によって回転駆動され、加熱ロー
ラ2に押圧されている加圧ローラ3は従動回転する。加
熱ローラ2の表面温度は、温度検出器33によって常時
検知され、加熱ローラ2の表面温度が予め定められる運
転温度たとえば160℃に達すると、ウォームアップが
完了し、励磁回路32による誘導コイル31への通電
が、ON−OFF制御に切換わり、加熱ローラ2の表面
温度が前記予め定める運転温度に維持される。
【0055】ウォームアップが完了した状態の定着装置
1のニップ部12に、未定着トナー6の画像が転写され
た記録紙5を通過させることによって、未定着トナー6
は、加熱ローラ2から熱を受け、また加熱ローラ2と加
圧ローラ3との押圧による圧力を受けて、記録紙5上に
溶融定着されて堅牢な画像となる。
【0056】図3は、図1に示す定着装置1を備える画
像形成装置41の構成を簡略化して示す概略断面図であ
る。前述の定着装置1を備える本実施の形態の画像形成
装置41は、記録紙5上にトナー像を形成する4組のト
ナー像形成手段41Y,41M,41C,41Bと、記
録紙5を収納する記録紙トレー51と、記録紙5を加熱
ローラ2と加圧ローラ3との間に搬送する搬送手段52
とを含む。記録紙トレー51は、矢符53に示す記録紙
5の搬送方向最上流側に配置され、記録紙5を載置して
蓄えるとともに、画像を形成するときには、記録紙5を
1枚ずつ分離して送給する。
【0057】4組のトナー像形成手段41Y,41M,
41C,41Bは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナー像を形成
する手段であり、矢符53に示す記録紙5の搬送方向上
流側から下流側に向ってこの順序で搬送手段52に沿っ
て設けられる。
【0058】イエローのトナー像形成手段41Yは、感
光体42と、帯電ローラ43と、レーザ照射手段44
と、現像器45と、転写ローラ46と、クリーナ47と
を含む。感光体42は、画像形成装置41の機体に回転
自在に支持され、表面には静電潜像が形成される。帯電
ローラ43は、感光体42に対向配置され、感光体42
の表面を一様に帯電させる。レーザ照射手段44は、画
像情報に応じて感光体42の表面をレーザ露光し、静電
潜像を形成させる。
【0059】現像器45は、感光体42と予め定める間
隔を有して対向配置され、感光体42にトナーを供給し
て静電潜像を現像し、顕像化する。転写ローラ46は、
後述の無端状ベルト54を介して感光体42と対向配置
され、トナーとは逆のバイアス電圧が印加されて、感光
体42の表面に形成されるトナー像を記録紙5上に転写
する。クリーナ47は、トナー像が感光体42から記録
紙5上に転写された後、感光体42の表面に残留したト
ナーを除去し、次の現像に備えて感光体42の表面をク
リーニングする。他のトナー像形成手段41M,41
C,41Bは、トナーの色が異なる点を除いてトナー像
形成手段41Yと同一の構成を有する。
【0060】搬送手段52は、駆動ローラ55と、アイ
ドリングローラ56と、駆動ローラ55とアイドリング
ローラ56とによって架張されて回動可能な無端状ベル
ト54とを含む。駆動ローラ55は、図3の紙面に垂直
方向の軸線まわりに電動機などによって回転駆動され
る。アイドリングローラ56は駆動源を持たないけれど
も、駆動ローラ55の回転駆動力が無端状ベルト54に
より伝えられて、駆動ローラ55の軸線と平行な方向の
軸線まわりに従動回転する。駆動ローラ55とアイドリ
ングローラ56との間に架張された無端状ベルト54
は、駆動ローラ55の回転駆動にともなって矢符53に
示す方向に回動し、記録紙5を静電吸着させて搬送す
る。
【0061】画像形成装置41においては、次のように
画像が形成される。記録紙トレー51から1枚ずつ送給
される記録紙5は、無端状ベルト54によって矢符53
方向に搬送される。まずトナー像形成手段41Yでは、
感光体42が表面を帯電ローラ43によって一様に帯電
され、その後感光体42の表面が、レーザ照射手段44
により画像情報に応じてレーザ露光されて静電潜像が形
成される。現像器45により感光体42上の静電潜像に
対してトナー像が現像され、この顕像化されたトナー像
がトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された転写ロ
ーラ46によって、無端状ベルト54上の記録紙5上に
転写される。
【0062】記録紙5には、矢符53に示す方向に搬送
される途上において、搬送方向下流側に配置された他の
各トナー像形成手段41M,41C,41Bによって、
各色のトナーが順次多重転写される。4組のトナー像形
成手段41Y,41M,41C,41Bによる転写が終
了した後、記録紙5は、駆動ローラ55に形成された曲
率により、無端状ベルト54から剥離され、定着装置1
に搬送される。定着装置1において、トナー像を担持し
た記録紙5は、加熱ローラ2と加圧ローラ3との間で挟
圧されて適度な温度と圧力が与えられ、トナーは溶解し
て記録紙5に定着され堅牢な画像となる。
【0063】以下本発明の実施例を説明する。 (実施例1)加熱ローラ2は、前述のように金属製の導
電層10を含み、ある程度の剛性を有するので、加熱ロ
ーラ2表面のアスカC硬度Xを小さくすることには限界
がある。そこで、加熱ローラ2表面のアスカC硬度Xは
一定とし、加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yを変化さ
せて、加熱ローラ2表面のアスカC硬度Xと加圧ローラ
3表面のアスカC硬度Yとの表面硬さの差Zが、定着性
能に及ぼす影響を検討した。
【0064】ここで、定着性能の評価に用いた定着装置
1を構成する各部材の条件を以下に述べる。加熱ローラ
2には、外径28mmのアルミニウム製中空芯体8の外
方に、シリコンゴムに独立気泡を形成させて多孔質とし
た厚み6mmの弾性層9が配置され、弾性層9の外方に
は、厚み40μmのニッケル製金属スリーブからなる導
電層10が配置され、さらに導電層10の外周には、離
型層11として厚み150μmのシリコンゴムが被覆さ
れた。このように構成される加熱ローラ2表面のアスカ
C硬度は79度である。
【0065】加圧ローラ3には、外径20mmの鉄製芯
金の外方に厚み5mmのシリコンゴムからなる弾性層を
配置した。シリコンゴムの組成を変化させることによっ
て、加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yを、56度、6
6度および79度の3段階に変化させた。また加圧ロー
ラ3の弾性層の外周には離型層として厚み50μmのP
FAを被覆した。記録紙5には、75g紙(重量75g
/m2を用い、記録紙5上には未定着カラートナーが3
層(1層当りの付着量0.6g/cm2)に重ね合わさ
れた未定着トナー像を作成し、この未定着トナー像を記
録紙5の搬送速度:90mm/秒 において、定着装置1
のニップ部12を通過させ定着処理を行った。
【0066】ニップ幅Wと非オフセット域の広さとによ
って、定着性能を評価した。ニップ幅Wは、次のように
して簡易的に求めた。ニップ部12にトナー像を担持し
た記録紙5を通過させている途中で加熱ローラ2の回転
を停止し、次いで加圧ローラ3の加熱ローラ2に対する
押圧を解除し、加圧ローラ3を加熱ローラ2から離反さ
せて記録紙5を取出す。加熱ローラ2による加熱と、加
熱ローラ2および加圧ローラ3の押圧とによって、記録
紙5上に搬送方向に対して垂直な方向に形成されたすじ
の幅を測定してニップ幅Wを求めた。
【0067】また非オフセット域は、次のようにして求
めた。加熱ローラ2の設定加熱温度すなわち定着温度を
変化させ、各定着温度において、ニップ部12にトナー
像を担持した記録紙5を通過させて定着処理を行った。
定着処理後の記録紙5上のトナー像が、コールドオフセ
ットおよびホットオフセットをともに生じることなく、
良好な品質の定着画像を得ることができる定着温度の範
囲を求めた。この良好な品質の定着画像を得ることがで
きる定着温度の範囲を定着温度領域とし、定着温度領域
の上限温度と下限温度との差を非オフセット域として求
めた。定着性能の評価結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yが、加
熱ローラ2表面のアスカC硬度Xよりも低い場合、加圧
ローラ3は弾性変形しやすいので、加圧ローラ3表面の
アスカC硬度Yが、加熱ローラ2表面のアスカC硬度X
と同等の場合に比べて、より大きなニップ幅Wを得るこ
とができる。大きなニップ幅Wを得ることによって、ニ
ップ部12を通過する記録紙5に加熱ローラ2から熱を
与える時間を長くとることができるので、コールドオフ
セットが発生しにくくなり、定着温度領域の下限温度が
低くなる。
【0070】加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yが、加
熱ローラ2表面のアスカC硬度Xに比べて低くなり過ぎ
ると、広い非オフセット域を得ることができなくなる。
加熱ローラ2表面のアスカC硬度Xと加圧ローラ3表面
のアスカC硬度Yとの差Zが23度の場合、加圧ローラ
3を加熱ローラ2に押圧したとき、ニップ部12を形成
する加圧ローラ3の加熱ローラ2に臨む側の形状が大き
く凹状に変形するので、ニップ部12を通過する記録紙
5上のトナーが加熱ローラ2によって過剰に加熱されて
ホットオフセットが発生しやすくなり、定着温度領域の
上限温度が低くなる。したがって、得られた非オフセッ
ト域は、若干狭く30℃であった。
【0071】また、加熱ローラ2と加圧ローラ3との表
面硬さの差Zが23度の場合、ニップ部12を通過して
定着装置1から排出される記録紙5が、加熱ローラ2側
に曲がって加熱ローラ2に巻きつくという現象が発生す
る。この記録紙5の加熱ローラ2への巻きつきを防止す
るには、加熱ローラ2の記録紙5排出側に、記録紙5を
加熱ローラ2から剥離する剥離爪を設ける必要があるけ
れども、剥離爪は記録紙5に定着された画像を傷つける
ことがあるので、良好な定着画像を得られないことがあ
る。
【0072】逆に、加熱ローラ2表面のアスカC硬度X
と加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yとの差Zが0度、
すなわち加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yが、加熱ロ
ーラ2表面のアスカC硬度Xと同等の場合、ニップ部1
2の形状は、記録紙5の搬送方向と平行なほぼ平坦な平
面状に形成されるか、または加熱ローラ2の加圧ローラ
3に臨む側が凹状に変形して形成されるので、ホットオ
フセットが発生しにくくなり、定着温度領域の上限温度
は高くなる。
【0073】しかしながら、加圧ローラ3表面のアスカ
C硬度Yが高くなることによって、加圧ローラ3を加熱
ローラ2に押圧するとき、加熱ローラ2と加圧ローラ3
とがともに弾性変形しにくくなるので、得られるニップ
幅Wは小さくなる。充分な大きさのニップ幅Wが得られ
なくなることによって、コールドオフセットが発生しや
すくなり、定着温度領域の下限温度は高くなる。したが
って、得られた非オフセット域は、若干狭く30℃であ
った。
【0074】加熱ローラ2表面のアスカC硬度Xに比べ
て加圧ローラ3表面のアスカC硬度Yの方が低く、さら
に加熱ローラ2表面のアスカC硬度Xと加圧ローラ3表
面のアスカC硬度Yとの差Zを、本発明の実施例である
13度、すなわち10度≦Z≦20度の適正な範囲に選
ぶことによって、記録紙5上にトナーを定着するのに充
分な大きさのニップ幅W:6.5mmを得ることができ
た。またコールドオフセットおよびホットオフセットが
ともに発生しにくく、定着温度領域の上限温度は高く、
下限温度は低くなるので、最も広い非オフセット域40
℃を得ることができた。
【0075】(実施例2)実施例1では、加熱ローラ2
表面のアスカC硬度Xと、加圧ローラ3表面のアスカC
硬度Yとの適切な関係を求めるにあたって、ニッケル製
の金属スリーブからなる導電層10の厚みを40μmに
定めて検討した。ここでは、良好な品質の定着画像を得
ることができ、また耐久性に優れる導電層10の適正な
厚み範囲について検討した。
【0076】ニッケル製の金属スリーブからなる導電層
10の厚みtを10,40および100μmの3段階に
変化させた加熱ローラ2を、それぞれ装着した定着装置
1を用いて、導電層10の厚みtが、加熱ローラ2の定
着性能と耐久性とに及ぼす影響を検討した。ここで、加
圧ローラ3表面のアスカC硬度Yは、66度のものを用
いた。その他の条件は実施例1と同一にした。
【0077】評価は、導電層10であるニッケル製スリ
ーブの耐久性と、記録紙5をニップ部12に連続して送
給した場合に、記録紙5へのトナー像の定着を連続して
良好に行うことのできる温度の維持性能を表す加熱ロー
ラ2の温度追従性と、定着処理された記録紙5が加熱ロ
ーラ2から良好に剥離するか否かを表す剥離性とによっ
て行った。結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】導電層10の厚みtが100μmの場合、
導電層10の剛性が大きくなるので、導電層10の内方
に弾性層9を設けた場合であっても、加熱ローラ2の表
面硬さが高くなり、加熱ローラ2に加圧ローラ3を押圧
したとき、加熱ローラ2は弾性変形しにくくなる。この
とき、ニップ部12は、ほとんど加圧ローラ3の弾性変
形のみによって形成されるので、ニップ幅Wが小さくな
る。またニップ部12の形状は、加圧ローラ3の加熱ロ
ーラ2に臨む側が凹状に大きく変形するように形成され
るので、記録紙5は加熱ローラ2側に曲がる状態にな
り、剥離性がよくない。このことによって、ホットオフ
セットが発生しやすくなり、広い非オフセット域を得る
ことができなかった。さらに厚みtが100μmの導電
層10は、耐久性および温度追従性にも優れるけれど
も、熱容量が大きくなるのでウォームアップ時間が長く
なった。
【0080】導電層10の厚みtが10μmの場合、導
電層10の耐久性が悪く、短時間の使用によって破壊す
ることがある。また導電層10の熱容量が小さくなるの
で、記録紙5をニップ部12に連続して送給したとき、
記録紙5の通過によって放熱した加熱ローラ2の表面温
度が低下し、続いて送給される記録紙5上にトナーを定
着できる温度にまで回復せず、温度追従性が低下して記
録紙5へのトナーの定着が不良となった。
【0081】したがって、導電層10の厚みtは、本発
明の実施例である40μm、すなわち10μm<t<1
00μmの範囲に選ばれたとき、耐久性、温度追従性お
よび剥離性のいずれにおいても良好な性能を得ることが
できた。
【0082】(実施例3)次に、ニップ幅Wと加熱ロー
ラ2の回転周速度Vpとの比K(=W/Vp)が、定着
性能に及ぼす影響を検討した。加熱ローラ2表面のアス
カC硬度Xを79度、加圧ローラ3表面のアスカC硬度
Yを66度とし、加熱ローラ2と加圧ローラ3との表面
硬さの差Z(=X−Y)を13度に設定した。加熱ロー
ラ2に設けられる導電層10には、厚み40μmのニッ
ケル製スリーブを用いた。加熱ローラの周速度Vpを9
0mm/秒とし、加圧ローラ3に設けられた加圧調整手
段20によって、加圧ローラ3に付与する加圧力を調整
してニップ幅Wを4.5〜7.5mmの範囲に変化さ
せ、K値が、0.05,0.072および0.083の
3段階になるように変化させた。変化させた各K値にお
いて、記録紙5を定着装置1に送給し定着性能を評価し
た。その他の条件は、実施例1と同一である。評価は、
非オフセット域の広さによって行った。結果を表3に示
す。
【0083】
【表3】
【0084】K値が0.05の場合、記録紙5がニップ
部12を通過するとき、加熱ローラ2から供給される熱
量が不足するので、記録紙5上の未定着のトナーを充分
に溶融させることができず、コールドオフセットが発生
しやすくなる。このことによって、定着温度領域の下限
温度が高くなり、得られた非オフセット域は20℃であ
った。
【0085】K値が0.083の場合、記録紙5がニッ
プ部12を通過するとき、加熱ローラ2から供給される
熱量が過剰になるので、記録紙5上の未定着のトナーが
過熱されて弾性がなくなり、ホットオフセットが発生し
やすくなる。このことによって、定着温度領域の上限温
度が低くなり、得られた非オフセット域は30℃であっ
た。
【0086】したがって、K値が本発明の実施例である
0.072、すなわち0.055<K<0.083の範
囲に設定されることによって、コールドオフセットおよ
びホットオフセットがともに発生しにくく、最も広い非
オフセット域40℃を得ることができた。
【0087】以上に述べたように、本実施の形態では、
弾性層9は、気泡が形成された多孔質弾性体であるけれ
ども、これに限定されることなく、気泡が形成されてい
ない弾性材料からなるものであってもよい。また、弾性
層9である多孔質弾性体は、シリコンゴムからなるけれ
ども、これに限定されることなく、断熱性および耐熱性
を有する他の弾性材料からなるものであってもよい。ま
た、多孔質弾性体に形成される気泡は、独立気泡である
けれども、これに限定されることなく、気泡は、連続気
泡であってもよく、また独立気泡と連続気泡とが混在す
るものであってもよい。
【0088】また、ニップ幅Wと加熱ローラ2の回転周
速度Vpとの比K(=W/Vp)は、加圧調整手段20
によって加圧ローラ3に付与する加圧力を調整し、ニッ
プ幅Wが調整される構成であるけれども、これに限定さ
れることなく、制御手段14によって駆動手段13の動
作を制御し、加熱ローラ2の回転周速度Vpが調整され
る構成であってもよく、またニップ幅Wと加熱ローラ2
の回転周速度Vpとの両方が調整される構成であっても
よい。また、加熱手段4は、誘導加熱手段であるけれど
も、これに限定されることなく、抵抗発熱を利用した直
接加熱手段であってもよく、またランプ加熱手段など他
の構成からなるものであってもよい。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、加圧ローラの表面硬さ
は、加熱ローラの表面硬さよりも低いので、加熱ローラ
に加圧ローラを押圧するとき、加圧ローラと加熱ローラ
とが、ともに適度に弾性変形することができる。このこ
とによって、加熱ローラと加圧ローラとが接触して形成
されるニップ部を大きくすることができる。したがっ
て、被加熱材表面にトナーが充分融着し、剥離すること
のない良好な品質の定着画像を得ることができる定着温
度範囲である非オフセット域を広くとることができる。
【0090】また本発明によれば、加熱ローラの導電層
を加熱すればよいので、加熱ローラを効率よく加熱する
ことができ、ウォームアップ時間が短縮される。
【0091】また本発明によれば、導電層の厚みは、1
0μm<t<100μmの範囲に選ばれる。このことに
よって、導電層を含む加熱ローラは、適度な剛性を有
し、耐久性に優れ、熱容量が適正範囲にあるので、ウォ
ームアップ時間が短縮される。
【0092】また本発明によれば、加熱ローラの表面硬
さXと、加圧ローラの表面硬さYとの表面硬さの差Z
(=X−Y)が、10度≦Z≦20度の範囲に設定され
るので、加熱ローラに加圧ローラを押圧するとき、被加
熱材にカールを生じさせることのないほぼ平坦なニップ
部を形成することができる。また、被加熱材がニップ部
を通過したとき、加熱ローラに巻きつくことなく自然剥
離するので、被加熱材が加熱ローラによって過剰に加熱
されることがなく、非オフセット域を広くとることがで
きる。
【0093】また本発明によれば、弾性層は、気泡が形
成された多孔質弾性体からなるので、断熱性が向上し、
加熱ローラにおいて発熱した熱が、弾性層を伝わって放
熱することを抑制できる。また、弾性層の表面硬さH
が、20度〜40度の範囲に選ばれるので、加圧ローラ
を加熱ローラに押圧するとき、加熱ローラは適度な弾性
変形が可能となり、被加熱材を加熱するのに充分なニッ
プ幅W、すなわち被加熱材の搬送方向における加熱およ
び加圧ローラの接触長さを形成することができる。ま
た、加熱ローラにおいて、弾性層の外周にたとえば導電
層などの発熱部材が配置されるとき、弾性層が20度〜
40度の表面硬さHを有するので、弾性層による内周側
からの適度な弾発力によって、発熱部材を確実に保持す
ることができる。
【0094】また本発明によれば、多孔質弾性体は、シ
リコンゴムからなるので、耐熱性に優れ、加熱ローラの
昇温にともなって多孔質弾性体が昇温しても弾性を失う
ことがない。
【0095】また本発明によれば、弾性層である多孔質
弾性体には、独立気泡が形成されるので、気泡が連続気
泡である場合に比べて、気泡中での空気の対流が少なく
断熱性を向上することができる。このことによって、加
熱ローラにおいて発熱した熱が、弾性層を伝わって放熱
することを一層抑制することができる。
【0096】また本発明によれば、被加熱材の搬送方向
における加熱および加圧ローラの接触長さであるニップ
幅Wと加熱ローラの回転駆動される周速度Vpとの比K
(=W/Vp)が、0.055<K<0.083の範囲
になるように、予め加熱装置の条件をあわせておく。こ
のことによって、トナーが加熱不充分で被加熱材の表面
に充分融着されず、トナーが被加熱材の表面から剥離す
るコールドオフセットが発生しにくく、また過剰に加熱
されたトナーが弾性を失い、被加熱材の表面から剥離す
るホットオフセットが発生しにくくなるので、非オフセ
ット域を広くとることができる。
【0097】また本発明によれば、加熱手段として導電
層に交番磁界を印加して誘導電流を発生させる誘導加熱
手段を用いるので、加熱ローラの構成を簡略化できると
ともに、加熱ローラを短時間で均一に加熱することがで
きる。
【0098】また本発明によれば、画像形成装置は、前
記いずれか1つの加熱装置を含むので、広範囲にわたる
加熱装置の設定温度に対して、良好な品質の画像を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である加熱装置1の構成
を簡略化して示す概略断面図である。
【図2】誘導コイル31の平面図である。
【図3】図1に示す定着装置1を備える画像形成装置4
1の構成を簡略化して示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 加熱装置 2 加熱ローラ 3 加圧ローラ 4 加熱手段 9 弾性層 10 導電層 13 駆動手段 14 制御手段 20 加圧調整手段 41 画像形成装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/14 H05B 6/14 Fターム(参考) 2H033 AA02 AA09 BA25 BB04 BB06 BB14 BB15 BB29 BB30 BB33 BB34 BB37 BE06 3J103 AA02 AA15 AA21 BA04 BA41 FA01 FA10 GA02 GA52 GA57 GA58 HA03 HA04 HA20 HA53 3K059 AB19 AD02 AD05 CD75 CD78

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有する材料からなる弾性層を備え
    る加熱ローラと、 加熱ローラに対向して設けられ、加熱ローラとの間に被
    加熱材を挟圧して搬送する加圧ローラであって、加熱ロ
    ーラの表面硬さよりも低い表面硬さを有する加圧ローラ
    と、 加熱ローラを加熱する加熱手段とを含むことを特徴とす
    る加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱ローラは、 弾性層の外周に薄層の導電層を有することを特徴とする
    請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記導電層の厚みは、 10〜100μmの範囲内であることを特徴とする請求
    項2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 日本工業規格K6301のスプリング硬
    さC形に定められる加熱ローラの表面硬さXと、加圧ロ
    ーラの表面硬さYとの表面硬さの差Z(=X−Y)が、
    10度≦Z≦20度であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性層は、 気泡が形成された多孔質弾性体からなり、日本工業規格
    K6301のスプリング硬さC形に定められる多孔質弾
    性体の表面硬さHが、20度≦H≦40度の範囲に選ば
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記多孔質弾性体は、 シリコンゴムからなることを特徴とする請求項5記載の
    加熱装置。
  7. 【請求項7】 前記多孔質弾性体に形成される気泡は、 独立気泡であることを特徴とする請求項5または6記載
    の加熱装置。
  8. 【請求項8】 加圧ローラに加圧力を付与する加圧手段
    と加熱ローラを回転駆動する駆動手段とをさらに含み、 被加熱材の搬送方向における加熱および加圧ローラの接
    触長さWと、回転駆動される周速度Vpとの比K(=W
    /Vp)が、0.055<K<0.083の範囲で設定
    されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱手段は、 導電層に交番磁界を印加して誘導電流を発生させる誘導
    加熱手段であり、 導電層は、交番磁界中で発熱することを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれかに記載の
    加熱装置と、 被加熱材上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、 トナー像が表面に形成された被加熱材を、加熱ローラと
    加圧ローラとの間に搬送する搬送手段とを含むことを特
    徴とする画像形成装置。
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