JP2002347336A - 放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート - Google Patents
放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用いた記録用シートInfo
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Abstract
透けて見えないようにするとともに、インクジェットイ
ンク吸収性や印字したインクジェットインクの耐水性に
優れる放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用
いた記録用シートの提供。 【解決手段】 放射線硬化成分を主成分として含むビヒ
クルに対して、白色微粒子および蛍光物質を配合したイ
ンクジェットインク受容性および隠蔽性を併せ持った放
射線硬化型隠蔽層形成用インクを用いる。
Description
層形成用インクおよびそれを用いた記録用シートに関す
るものである。
成の一例を示す。ここで、図11は、三つ折りハガキの
表面展開図、図12はこのハガキの裏面展開図、図13
は図11のX−X線断面図、図14は図11のハガキを
折り込む際の状態説明図、図15は二つ折りハガキの表
面展開図、図16はこのハガキの裏面展開図、図17は
図15のハガキを折り込む際の状態説明図、図18は部
分二つ折りハガキの表面展開図、図19はこのハガキの
裏面展開図、図20は図18のハガキを折り込む際の状
態説明図である。
ハガキ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する
基体シート2から構成され、折り線3a、3bによって
3つの領域に区画されるものである。左側区画領域Aの
表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷
4がインクジェットインクを用いて印刷され、また中央
区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの表面には隠蔽
情報印刷5が、基体シート2に直接印刷されている。さ
らに、この印刷された基体シート2の区画領域B及びC
の表面全体と区画領域A及びBの裏面全体に対し、感圧
接着剤が塗布されて剥離可能な接着層6が形成されてい
る。このように構成された三つ折りハガキ1は、図14
に示すように、各区画の重ね合わせ面を折り線3a、3
bにてZ型に折り込んで接着層同士を対接させ、この状
態でドライシーラーをもって加圧することにより、その
接着層6が活性化されて接着される。
ガキ11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する
基体シート2から構成され、中央部の折り線3によって
2つの領域D及びEに区画されるものである。左側区画
領域Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先
情報印刷4がインクジェットインクを用いて印刷され、
また区画領域D及びEの裏面には隠蔽情報印刷5が、基
体シート2に直接印刷されている。さらに、この印刷さ
れた基体シート2の区画領域D及びEの裏面全体に対
し、感圧接着剤が塗布されて剥離可能な接着層6が形成
されている。このように構成された二つ折りハガキ11
は、図17に示すように、上記の三つ折りハガキと同様
に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線
3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活
性化されて接着される。
りハガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズ
を有する基体シート2から構成され、折り線3によって
サイズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるも
のである。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て
名、住所等の宛て先情報印刷4がインクジェットインク
を用いて印刷され、また右側区画領域Gの裏面には隠蔽
情報印刷5が、基体シート2に直接印刷されている。さ
らに、この印刷された基体シート2の区画領域Gの裏面
全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合
わされる区画領域Fの一部裏面に対し、感圧接着剤が塗
布されて剥離可能な接着層6が形成されている。このよ
うに構成された部分二つ折りハガキ21は、図20に示
すように、上記の二つ折りハガキと同様に、左右区画裏
面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで
加圧することにより、その接着層6が活性化されて接着
される。
キ1の場合、区画領域Cの表面に印刷した隠蔽情報印刷
5が区画領域Cの裏面側から透けて見えないように区画
領域Cの裏面に色インクを用いて字紋などを予め濃く印
刷するが、区画領域Aの表面には郵便番号、宛て名、住
所等の宛て先情報印刷4を印刷するので色インクを用い
て字紋などを濃く印刷できないために区画領域Bの裏面
に印刷した隠蔽情報印刷5が区画領域Aの宛て先情報印
刷4を印刷した表面側から透けて見えるという問題があ
った。
11の場合は、区画領域Eの表面に印刷した隠蔽情報印
刷5が区画領域Eの裏面側から透けて見えないように区
画領域Eの裏面に色インクを用いて字紋などを予め濃く
印刷するが、区画領域Dの表面には郵便番号、宛て名、
住所等の宛て先情報印刷4を印刷するので色インクを用
いて字紋などを濃く印刷できないために区画領域Dの裏
面に印刷した隠蔽情報印刷5が区画領域Dの宛て先情報
印刷4を印刷した表面側から透けて見えるという問題が
あった。
ガキ21の場合は、区画領域Gの表面に印刷した隠蔽情
報印刷5が区画領域Gの裏面側から透けて見えないよう
に区画領域Gの裏面に色インクを用いて字紋などを予め
濃く印刷するが、区画領域Fの表面には郵便番号、宛て
名、住所等の宛て先情報印刷4を印刷するので色インク
を用いて字紋などを濃く印刷できないために区画領域F
の裏面に印刷した隠蔽情報印刷5が区画領域Fの宛て先
情報印刷4を印刷した表面側から透けて見えるという問
題があった。
ンクジェットプリンタはカラー化が容易で、安価であ
り、高解像度が可能である、保存性に優れているなどの
多くの優れた点を持っているが、上質紙に印字するとイ
ンクの定着性に劣り、印字したインクが基材表面に残る
ため、連続的に印字された場合などにはガイドロールが
汚れたり、印字画像の汚れ発生する問題があり、またイ
ンクジェット印字が滲んだり、耐水性に劣る問題があっ
た。特に情報産業分野で使用する場合、インクジェット
印字されたバーコードなどが滲んで読み取り難くなった
り、インクジェット印字された郵便物などが野外にて雨
に曝されたり、あるいは誤って水が掛かってしまった場
合などには、溶けて印字内容が見えなくなる問題があっ
た。
は、従来の問題を解決し、隠蔽情報印刷5が先情報印刷
4を印刷した側から透けて見えないようにするととも
に、インクジェットインク吸収性に優れ、印字したイン
クジェットインクの耐水性が改善でき、しかも印字画像
の滲みが起こらないような、優れたインクジェットイン
ク受容性および隠蔽性を併せ持った放射線硬化型隠蔽層
形成用インクを提供することであり、本発明の第2の目
的は、そのようなインクを用いて基材の所定部に形成さ
れ優れたインクジェットインク受容性および隠蔽性を併
せ持った隠蔽層を有する記録用シートを提供することで
ある。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、放射線硬化成分を主
として含むビヒクルを用い、このビヒクルに対して、白
色微粒子および蛍光物質を配合した放射線硬化型隠蔽層
形成用インクを用いることにより解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
ジェットインク受容性および隠蔽性を併せ持った放射線
硬化型隠蔽層形成用インクは、放射線硬化成分を主成分
として含むビヒクルに対して、白色微粒子および蛍光物
質を配合したことを特徴とする。
ンク受容性および隠蔽性を併せ持った放射線硬化型隠蔽
層形成用インクは、請求項1記載のインクにおいて、放
射線硬化成分を主成分として含むビヒクル100質量部
に対して、白色微粒子5〜40質量部および蛍光物質
0.1〜10質量部を配合したことを特徴とする。
基材の少なくとも一方の面の所定部に請求項1あるいは
請求項2記載の放射線硬化型隠蔽層形成用インクを用い
て形成されたインクジェットインク受容性および隠蔽性
を併せ持った隠蔽層を有してなることを特徴とする。
ルに対して、白色微粒子および蛍光物質を配合した放射
線硬化型隠蔽層形成用インクを用いることにより、隠蔽
情報印刷5が先情報印刷4を印刷した側から透けて見え
ないため情報が漏洩せず親展性が向上するとともに、基
材に形成された隠蔽層へのインクジェットインク吸収性
が優れ、印字画像の滲みが起こらず、印字したインクジ
ェットインクの耐水性が改善でき、インクジェット印字
の印字品質を向上できる上、白色度が高く鮮明なカラー
印字ができる。さらに、印刷適性および放射線硬化性に
優れるため基材の必要な所定の箇所に容易に隠蔽層を形
成できるのでコストダウンを計ることができる上、オフ
セット印刷に影響を与えない。
ンク受容性および隠蔽性を併せ持った放射線硬化型隠蔽
層形成用インクは、放射線硬化成分を主として含有する
ビヒクルを用いることが肝要であり、このビヒクルに対
して、少なくとも白色微粒子および蛍光物質を配合して
調製される。
電子線、X線、i線、g線などの放射線により硬化しう
る成分であれば特に限定されないが、これらの中でも紫
外線硬化型および/または電子線硬化型は好ましく使用
できる。
ン重合)に使用される紫外線のエネルギーは3〜6eV
程度であるので、光化学反応を促進するために光開始剤
や増感剤を添加する必要があり、硬化完了に数秒または
それ以上かかるのに対して、電子線硬化(フリーラジカ
ル重合)に一般に使用される電子線のエネルギーは低エ
ネルギーのものでも150〜300KeV程度と大き
く、反応開始機構が多少異なり、照射と同時に重合・架
橋の反応が開始されるので、これら開始剤や増感剤を添
加する必要がなく、数分の1秒またはそれ以下で硬化が
完了する。本発明においては、紫外線硬化型と電子線硬
化型の上記の特徴を利用して、目的に応じて、いずれか
一方を使用したり、あるいは両者を併用したりすること
が好ましい。
公知の光重合性モノマーおよび/または光重合性オリゴ
マーから任意に選んで用いることができる。このような
光重合性モノマーとしては、例えばアクリル酸やメタク
リル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例え
ばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル
−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、ア
ミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル−、アリル
−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−アクリレ
ート及びメタクリレート、アルキレングリコール、ポリ
オキシアルキレングリコールのモノ又はジアクリレート
及びメタクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート及びメタクリレート、ペンタエリトリットテト
ラアクリレート及びメタクリレートなど、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル
基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換された
アクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド及びメタクリルアミド、N,N′−アルキレ
ンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなど、アリ
ル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネ
ート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレー
トなど、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はそ
のエステル、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、ア
ルコキシアルキルのモノ又はジマレエート及びフマレー
トなど、その他の不飽和化合物、例えばスチレン、ビニ
ルトルエン、ジビニルベンゼン、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルピロリドンなどが用いられる。
は、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレー
ト、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジ
シクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレ
ート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又は
メタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペ
ンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロ
ピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのア
クリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシ
クロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエ
チルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフ
マレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1
−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−
オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエ
チル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリ
レート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれ
らのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレ
ンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又は
モノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリ
レート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザ
ビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート
又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘ
プテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルな
ど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリ
レート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレ
ート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエ
ニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モ
ノマーを用いることができる。これらの光重合性モノマ
ーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いて
もよい。
脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグ
リシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアク
リル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生
成物、エポキシ樹脂と2−ヒドロキシエチルアクリレー
トとの反応生成物、エポキシ樹脂のジグリシジルエーテ
ルとジアリルアミンとの反応生成物などのエポキシ樹脂
系プレポリマーや、グリシジルジアクリレートと無水フ
タル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体と
ポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸と
プロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエ
チレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタク
リレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステ
ル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールとN−メチ
ロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアル
コールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジル
メタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニ
ルアルコール系プレポリマー、ピロメリット酸二無水物
のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェ
ニルを反応させて得られるプレポリマーのようなポリア
ミド系プレポリマーや、エチレン−無水マレイン酸共重
合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチル
アクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジ
ルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル
酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そのほ
か、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメ
ント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方
が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基
を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げることがで
きる。これらの光重合性オリゴマーは、重量平均分子量
凡そ2000〜30000の範囲のものが適当である。
って分解しラジカルを生成する過酸化物やアゾ化合物な
どの熱分解型ラジカル重合開始剤[例えば、過酸化ベン
ゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、キュメンハイド
ロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオ
キサイド、過硫酸塩(カリ塩、アンモニウム塩)、還元
剤を加えることによりラジカル生成速度を大にするレド
ックス系触媒など]の他に、例えば、ベンゾインやベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエー
テル、ベンゾイン−イソプロピルエーテル、ベンゾイン
イソブチル−エーテルなどのベンゾインアルキルエーテ
ル類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニ
ルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10−アント
ラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノンなど
が挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。その含有量は、通常放射線硬化成分100質量部当
り、5〜15質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。
的には、例えばシリカ微粒子、二酸化チタン微粒子、ア
ルミナ微粒子、天然ゼオライト微粒子、合成ゼオライト
微粒子、炭酸カルシウム微粒子、活性白土微粒子など、
あるいはこれらの中から選ばれる2種以上の混合物など
を挙げることができる。
には、例えばスチルベン、4,4’−ジアミノスチルベ
ン、ビフェニル、複素5員環(トリアゾール、オキサゾ
ール、イミダゾールなど)、複素6員環(クマリン、ナ
フタルイミド、s−トリアジンなど)の誘導体などの蛍
光増白剤(メーカー名;例えば昭和化学社、昭和化工
社、日曹社、化薬社、三井社、住友社、大東社、チバ
社、バイエル社など)、蛍光顔料、蛍光染料などを挙げ
ることができる。
の配合量は特に限定されるものではない。しかし、放射
線硬化成分を主成分として含むビヒクル100質量部に
対して、白色微粒子5〜40質量部、好ましくは10〜
30質量部および蛍光物質0.1〜10質量部、好まし
くは0.5〜8質量部を配合することが好ましい。白色
微粒子および蛍光物質の配合量が下限値未満では隠蔽性
が劣る恐れがあり、配合量が上限値を超えると耐水性や
印刷適性が劣る恐れがあるので好ましくない。
には、さらに、所望に応じて慣用されている添加成分、
例えば、反応性希釈剤、粘着付与剤、粘度調整剤、酸化
防止剤、pH調節剤、消泡剤、各種安定剤、着色剤、滑
剤、増感剤などを含有させることができる。
は、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコータ
ー、バーコーターなどの塗工手段により基材の少なくと
も一方の面の所定部に塗工し、放射線を照射して硬化さ
せて隠蔽層を有する記録用シートを容易に形成すること
ができる。
他に、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有する
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビ
ニルなどの合成フィルムを用いることもできる。これら
の合成フィルムを用いる場合には基材の表面をマット処
理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。ま
た、基材面への塗工量は、特に限定されないが、例えば
0.5〜30g/m2、好ましくは3〜20g/m2 、
さらに好ましくは5〜15g/m2 とする。
クとしては、たとえば特開平7−228808号公報、
同7−228809号公報に記載のものを用いることが
できる。特に、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナ
フトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン
系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジ
ン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選
ばれた少なくとも1種のアニオン性インクが好適に用い
られる。これらの具体例については特開平7−2288
09号公報の段落番号0015に例示されている。この
インクに使用する媒体としては、水と水溶性有機溶媒と
の混合溶媒を用いることができる。このほかに、pH調
整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤などを含有させるこ
とができる。
実施形態を説明する説明図である。ここで、図1は、三
つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハガキの裏面展
開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のハガ
キを折り込む際の状態説明図、図5は二つ折りハガキの
表面展開図、図6はこのハガキの裏面展開図、図7は図
5のハガキを折り込む際の状態説明図、図8は部分二つ
折りハガキの表面展開図、図9はこのハガキの裏面展開
図、図10は図8のハガキを折り込む際の状態説明図で
ある。
キ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つ
の領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面
には本発明のインクを用いて隠蔽層30が形成されてお
り、隠蔽層30の上に郵便番号、宛て名、住所等の宛て
先情報印刷4がインクジェットインクを用いて印刷さ
れ、また中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの
表面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷さ
れている。さらに、この印刷された基体シート2の区画
領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体
に対し、感圧接着剤が塗布されて剥離可能な接着層6が
形成されている。このように構成された三つ折りハガキ
1は、図4に示すように、各区画の重ね合わせ面を折り
線3a、3bにてZ型に折り込んで接着層同士を対接さ
せ、この状態でドライシーラーをもって加圧することに
より、その接着層6が活性化されて接着される。
左側区画領域Aの表面には本発明のインクを用いて隠蔽
層30が形成されており、この隠蔽層30の上に郵便番
号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4がインクジェッ
トインクを用いて印刷されている。隠蔽層30へのイン
クジェットインク吸収性が優れ、印字画像の滲みが起こ
らず、印字したインクジェットインクの耐水性が改善で
き、インクジェット印字の印字品質を向上できる上、白
色度が高く鮮明なカラー印字などもできるとともに、区
画領域Bの裏面に印刷した隠蔽情報印刷5が区画領域A
の宛て先情報印刷4を印刷した表面側から透けて見えな
いため情報が漏洩せず親展性に優れている。
11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つ
の領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域
Dの表面には本発明のインクを用いて隠蔽層30が形成
されており、この隠蔽層30の上に、郵便番号、宛て
名、住所等の宛て先情報印刷4がインクジェットインク
を用いて印刷され、また区画領域D及びEの裏面には隠
蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷されている。
さらに、この印刷された基体シート2の区画領域D及び
Eの裏面全体に対し、感圧接着剤が塗布されて剥離可能
な接着層6が形成されている。このように構成された二
つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の三つ折
りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接す
るように折り線3で折り込んで加圧することにより、そ
の接着層6が活性化されて接着される。
は、左側区画領域Dの表面には本発明のインクを用いて
隠蔽層30が形成されており、この隠蔽層30の上に、
郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が印刷さ
れている。隠蔽層30へのインクジェットインク吸収性
が優れ、印字画像の滲みが起こらず、印字したインクジ
ェットインクの耐水性が改善でき、インクジェット印字
の印字品質を向上できる上、白色度が高く鮮明なカラー
印字などもできるとともに、区画領域Dの裏面に印刷し
た隠蔽情報印刷5が区画領域Dの宛て先情報印刷4を印
刷した表面側から透けて見えないため情報が漏洩せず親
展性に優れる。
ガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有
する基体シート2から構成され、折り線3によってサイ
ズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるもので
ある。左側区画領域Fの表面には本発明のインクを用い
て隠蔽層30が形成されており、この隠蔽層30の上
に、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4がイ
ンクジェットインクを用いて印刷され、また右側区画領
域Gの裏面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接
印刷されている。さらにこの印刷された基体シート2の
区画領域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り
込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対
し、感圧接着剤が塗布されて剥離可能な接着層6が形成
されている。このように構成された部分二つ折りハガキ
21は、図10に示すように、上記の二つ折りハガキと
同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折
り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6
が活性化されて接着される。
の場合は、左側区画領域Fの表面には本発明のインクを
用いて隠蔽層30が形成されており、この隠蔽層30の
上に、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が
インクジェットインクを用いて印刷されている。隠蔽層
30へのインクジェットインク吸収性が優れ、印字画像
の滲みが起こらず、印字したインクジェットインクの耐
水性が改善でき、インクジェット印字の印字品質を向上
できる上、白色度が高く鮮明なカラー印字などもできる
とともに、区画領域Fの裏面に印刷した隠蔽情報印刷5
が区画領域Fの宛て先情報印刷4を印刷した表面側から
透けて見えないため情報が漏洩せず親展性に優れてい
る。
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約さ
れるものではない。 (実施例1)トリメチロールプロパントリアクリレート
〈商品名:アロニックスM309、(東亜合成社製)〉
92質量部に光重合開始剤〈商品名:VICURE5
5、(アクゾノーベル社製)〉を8質量部混合する。得
られたビヒクル液100質量部に二酸化チタン白色微粒
子〈商品名:二酸化チタンP25(日本エアロジル社
製)〉32質量部を混練する。これにメチルハイドロキ
ノン(安定剤)0.1質量部および隠蔽性能を向上させ
るための蛍光増白剤〈商品名:KayaphorB(日
本化薬社製)〉2質量部を加えて、三本ロールミルを使
用して混練して、本発明の放射線硬化型隠蔽層形成用イ
ンクを調製した。得られた本発明の放射線硬化型隠蔽層
形成用インクを樹脂凸版を使用して上質紙(70Kg連
量)上に2g/m2 になるようにオフセット印刷を行
い、紫外線を照射して硬化させて隠蔽層を有する本発明
の記録用シートを作った。得られた本発明の記録用シー
トの隠蔽層の隠蔽性を評価するとともに白色度を下記の
方法により測定した。本発明の記録用シートの隠蔽層に
サイテックス社インクジェットプリンタで印字(黒、
赤、青および緑染料インク)を行ったあと、下記の評価
方法により耐水性およびSTIグレード(%)(印字品
質)の評価を行った。評価結果を隠蔽性および白色度と
ともに表1に示す。
C−10WN型(スガ試験機社製)]を用い400nm
の反射率を測定し、白色度とする。
面にデータ印字を行う。この記録用シートを白い台紙の
上にデータ印字面を下にして置く。このデータ印字部を
隠蔽層を形成した側から見た場合、データ印字の内容が
判読不可能なものを◎、データ印字の内容は判読不可能
であるが文字がわずかに見えるものを○、データ印字の
内容が部分的に判読可能であるものを△、データ印字の
内容が完全に判読可能であるものを×と判定した。
流すか、印字箇所に水滴を一定時間滴下したのち、拭き
取ってインクの状態を目視により判定する。印字が完全
に残っているものを◎、印字がほぼ完全に残っているも
のを○、印字が少し薄くなってきているものを△、印字
が薄くなっているものを×と判定した。
ンクジェットプリンタにてバーコードを印字し、その読
み取り品質をバーコードテスタ(LASER CHEK
II)にて、STIグレード(%)を測定することに
より評価した。なお、一般的にはSTIグレードで50
%以上が標準的な良好品質と評価することができる。
タン白色微粒子をアルミナ白色微粒子〈商品名:酸化ア
ルミニウムC(日本エアロジル社製)〉に変更した以外
は実施例1と同様にして、本発明の放射線硬化型隠蔽層
形成用インクを調製した後、同様にして本発明の記録用
シートを作り、白色度を測定し、隠蔽性、耐水性および
STIグレード(%)(印字品質)の評価を行った。評
価結果を表1に示す。
タン白色微粒子をシリカ白色微粒子〈商品名:NIPS
IL E200(日本シリカ工業社製)〉に変更し、配
合量を30質量部にした以外は実施例1と同様にして、
本発明の放射線硬化型隠蔽層形成用インクを調製した
後、同様にして本発明の記録用シートを作り、白色度を
測定し、隠蔽性、耐水性およびSTIグレード(%)
(印字品質)の評価を行った。評価結果を表1に示す。
剤を4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、
本発明の放射線硬化型隠蔽層形成用インクを調製した
後、同様にして本発明の記録用シートを作り、白色度を
測定し、隠蔽性、耐水性およびSTIグレード(%)
(印字品質)の評価を行った。評価結果を表1に示す。
剤を0.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にし
て、本発明の隠蔽層形成用インクを調製した後、同様に
して本発明の記録用シートを作り、白色度を測定し、隠
蔽性、耐水性およびSTIグレード(%)(印字品質)
の評価を行った。評価結果を表1に示す。
剤をKayaphor PAS〈商品名:(日本化薬社
製)〉に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明
の放射線硬化型隠蔽層形成用インクを調製した後、同様
にして本発明の記録用シートを作り、白色度を測定し、
隠蔽性、耐水性およびSTIグレード(%)(印字品
質)の評価を行った。評価結果を表1に示す。
は実施例1と同様にして上質紙の白色度を測定し、隠蔽
性、耐水性およびSTIグレード(%)(印字品質)の
評価を行った。評価結果を表1に示す。
タン白色微粒子を用いなかった以外は実施例1と同様に
して、比較のインクを調製した後、同様にして比較の記
録用シートを作り、白色度を測定し、隠蔽性、耐水性お
よびSTIグレード(%)(印字品質)の評価を行っ
た。評価結果を表1に示す。
剤を用いなかった以外は実施例1と同様にして、比較の
インクを調製した後、同様にして比較の記録用シートを
作り、白色度を測定し、隠蔽性、耐水性およびSTIグ
レード(%)(印字品質)の評価を行った。評価結果を
表1に示す。
タン白色微粒子を用いなかった以外は実施例5と同様に
して、比較のインクを調製した後、同様にして比較の記
録用シートを作り、白色度を測定し、隠蔽性、耐水性お
よびSTIグレード(%)(印字品質)の評価を行っ
た。評価結果を表1に示す。
インクは、印刷インク適性に優れる上、表1から隠蔽性
および白色度が高く、インクジェットプリンタで印字
(黒、赤、青および緑染料インク)した印字の耐水性お
よびSTIグレード(%)(印字品質)に優れているこ
とが判る。それに対して、比較例1〜4のインクは隠蔽
性、印字の耐水性およびSTIグレード(%)(印字品
質)に劣る。
蔽層形成用インクは、放射線硬化成分を主成分として含
むビヒクルに対して、白色微粒子および蛍光物質を配合
したインクであるので、特別な乾燥装置が必要でなくな
り、そして隠蔽情報印刷が先情報印刷を印刷した側から
透けて見えないため情報が漏洩せず親展性に優れるとと
もに、基材に形成された隠蔽層へのインクジェットイン
ク吸収性が優れ、印字画像の滲みが起こらず、印字した
インクジェットインクの耐水性が改善でき、インクジェ
ット印字の印字品質を向上できる上、白色度が高く鮮明
なカラー印字ができ、また印刷インク適性および放射線
硬化性に優れるため基材の必要な所定の箇所に容易に隠
蔽層を形成できるのでコストダウンを計ることができる
上、オフセット印刷に影響を与えないという顕著な効果
を奏する。
層形成用インクは、請求項1記載のインクにおいて、放
射線硬化成分を主成分として含むビヒクル100質量部
に対して、白色微粒子5〜40質量部および蛍光物質
0.1〜10質量部を配合したので、請求項2記載の放
射線硬化型隠蔽層形成用インクと同じ効果を奏する上、
隠蔽性、耐水性および印刷適性を確実に向上できるとい
う、さらなる顕著な効果を奏する。
の少なくとも一方の面の所定部に請求項1あるいは請求
項2記載の放射線硬化型隠蔽層形成用インクを用いて形
成されたインクジェットインク受容性および隠蔽性を併
せ持った隠蔽層を有するので、隠蔽情報印刷が先情報印
刷を印刷した側から透けて見えないため情報が漏洩せず
親展性が優れるとともに、隠蔽層へのインクジェットイ
ンク吸収性が優れ、印字画像の滲みが起こらず、印字し
たインクジェットインクの耐水性が改善でき、インクジ
ェット印字の印字品質を向上できる上、白色度が高く鮮
明なカラー印字ができるという顕著な効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 放射線硬化成分を主成分として含むビヒ
クルに対して、白色微粒子および蛍光物質を配合したこ
とを特徴とするインクジェットインク受容性および隠蔽
性を併せ持った放射線硬化型隠蔽層形成用インク。 - 【請求項2】 放射線硬化成分を主成分として含むビヒ
クル100質量部に対して、白色微粒子5〜40質量部
および蛍光物質0.1〜10質量部を配合したことを特
徴とする請求項1記載の放射線硬化型隠蔽層形成用イン
ク。 - 【請求項3】 基材の少なくとも一方の面の所定部に請
求項1あるいは請求項3のいずれかに記載の放射線硬化
型隠蔽層形成用インクを用いて形成されたインクジェッ
トインク受容性および隠蔽性を併せ持った隠蔽層を有し
てなる記録用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001161166A JP2002347336A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001161166A JP2002347336A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002347336A true JP2002347336A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19004485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001161166A Pending JP2002347336A (ja) | 2001-05-29 | 2001-05-29 | 放射線硬化型隠蔽層形成用インクおよびそれを用いた記録用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002347336A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7901501B2 (en) | 2006-02-10 | 2011-03-08 | Fujifilm Corporation | Inkjet ink composition |
Citations (5)
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JPH06297883A (ja) * | 1993-04-19 | 1994-10-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報パターン印刷物及びその製造方法 |
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JP2000127606A (ja) * | 1998-10-26 | 2000-05-09 | Nippon Kayaku Co Ltd | インク受容層用感光性樹脂組成物および物品 |
-
2001
- 2001-05-29 JP JP2001161166A patent/JP2002347336A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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