JP2002344276A - 高周波電力分配・合成回路および高周波電力分配・合成部品 - Google Patents

高周波電力分配・合成回路および高周波電力分配・合成部品

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JP2002344276A
JP2002344276A JP2001147126A JP2001147126A JP2002344276A JP 2002344276 A JP2002344276 A JP 2002344276A JP 2001147126 A JP2001147126 A JP 2001147126A JP 2001147126 A JP2001147126 A JP 2001147126A JP 2002344276 A JP2002344276 A JP 2002344276A
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grounding
power distribution
capacitor
pattern
frequency power
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Takahiro Mori
隆浩 森
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体通信機などの電子機器を小型化するこ
とができ、かつ、挿入損失が少ない高周波電力分配・合
成回路および高周波電力分配・合成部品を提供する。 【解決手段】 コンデンサパターン35a,36a,3
7aはそれぞれ、広面積のグランドパターン40と41
の間に配置され、グランドパターン40,41と共に接
地用コンデンサ35,36,37を形成する。接地用コ
ンデンサ35の静電容量C1は、コンデンサパターン3
5aとグランドパターン40,41との間にそれぞれ形
成された静電容量をC11,C12とすると、C1=C
11+C12の関係を有している。同様に、接地用コン
デンサ36,37の静電容量C2,C3も、C2=C2
1+C22、C3=C31+C32の関係を有してい
る。そして、C1>C2、C2=C3の条件を満足して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電力分配・
合成回路および高周波電力分配・合成部品に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等の移動体通信機器に使用され
る高周波電力分配・合成部品として、従来より、特開平
7−106898号公報記載のものが知られている。図
6に示すように、この高周波電力分配・合成部品1は、
コイル用導体パターン3a,3bおよびコイル用導体パ
ターン4a,4bをそれぞれ表面に設けた絶縁体シート
2と、コンデンサパターン10a,10bおよびグラン
ドパターン12を表面に設けた絶縁体シート2と、コン
デンサパターン7a,8a,9aを表面に設けた絶縁体
シート2と、グランドパターン13を表面に設けた絶縁
体シート2等で構成されている。
【0003】コイル用導体パターン3aと3bは、ビア
ホール20を介して電気的に直列に接続され、コイル3
を構成している。コイル用導体パターン4aと4bは、
ビアホール20を介して電気的に直列に接続され、コイ
ル4を構成している。コイル3,4のインダクタンスL
1,L2は等しい値(L1=L2)に設定されている。
【0004】コンデンサパターン7aは、グランドパタ
ーン12と13の間に配置され、グランドパターン1
2,13と共に接地用コンデンサ7を形成する。接地用
コンデンサ7の静電容量C1は、コンデンサパターン7
aとグランドパターン12,13との間にそれぞれ形成
された静電容量をC11,C12とすると、C1=C1
1+C12の関係を有している。コンデンサパターン8
a,9aは、それぞれグランドパターン13と共に接地
用コンデンサ8,9を形成する。接地用コンデンサ8,
9の静電容量C2,C3は等しい値(C2=C3)に設
定される。
【0005】さらに、コンデンサパターン10a〜10
dは、コンデンサパターン10a,10bとコンデンサ
パターン8a,9aとの間の静電容量C41,C42、
並びに、コンデンサパターン10cとコンデンサパター
ン10dとの間の静電容量C43で、調整用コンデンサ
10を構成している。すなわち、調整用コンデンサ10
の静電容量C4は、C4=C41+C42+C43の関
係を有している。そして、コンデンサパターン10cを
トリミングすることによって、調整用コンデンサ10の
静電容量C4を調整し、出力間のアイソレーション特性
を変える。
【0006】より具体的には、例えば、使用周波数が
1.6GHz帯以上の分配・合成部品1を設計する場
合、L1=L2=5.9nH、C1=1.9pF、C2
=C3=0.4pF、C4=0.6pF程度となる。つ
まり、C1:C2:C4=4.75:1:1.5の容量
比となる。
【0007】各シート2は積み重ねられ、一体的に焼成
されることにより、図7に示すように積層体25とされ
る。積層体25には6個の外部電極21〜23、G1〜
G3が形成されている。積層体25の底面には抵抗Rが
印刷され、外部電極22と23の間を電気的に接続して
いる。
【0008】図8に高周波電力分配・合成部品1の電気
等価回路図を示す。この分配・合成部品1は、接地用コ
ンデンサ7,8とコイル3とで構成されたπ型LC回路
と、接地用コンデンサ7,9とコイル4とで構成された
π型LC回路と、抵抗Rとからなるウイルキンソン型電
力2分配回路を基本回路としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、携帯
電話等の移動体通信機器の小型化や高性能化の要求が高
くなり、内蔵素子数が少なく、挿入損失が低減された高
周波電力分配・合成部品が望まれてきている。しかし、
従来の分配・合成部品1ではこのような要求を十分満足
させることができなかった。
【0010】そこで、本発明の目的は、移動体通信機器
などの電子機器を小型化することができ、かつ、挿入損
失が少ない高周波電力分配・合成回路および高周波電力
分配・合成部品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】前記目的を達成す
るため、本発明に係る高周波電力分配・合成回路は、
(a)共通端子、第1および第2個別端子と、(b)前
記共通端子と前記第1個別端子の間に電気的に接続され
た、第1および第2接地用コンデンサと第1コイルから
なる第1π型LC回路と、(c)前記共通端子と前記第
2個別端子の間に電気的に接続された、第1および第3
接地用コンデンサと第2コイルからなる第2π型LC回
路と、(d)前記第1個別端子と前記第2個別端子との
間に電気的に接続された抵抗とを備え、(e)前記第1
および第2π型LC回路と前記抵抗とでウイルキンソン
型電力2分配・合成回路が構成され、(f)前記第1、
第2および第3接地用コンデンサのそれぞれが、並列接
続された二つの静電容量C11,C12、C21,C2
2、C31,C32にて構成され、(g)前記第1、第
2および第3接地用コンデンサのそれぞれの静電容量を
C1,C2,C3とし、前記第1および第2コイルのそ
れぞれのインダクタンスをL1,L2とすると、C1=
C11+C12、C2=C21+C22、C3=C31
+C32であり、かつ、C1>C2、C2=C3、L1
=L2を満足していること、を特徴とする。より具体的
には、第1接地用コンデンサの静電容量C1を、第2接
地用コンデンサの静電容量C2の1.5倍以上2.5倍
以下に設定する。
【0012】以上の構成により、挿入損失が抑えられる
とともに、反射損失特性の中心周波数とアイソレーショ
ンの中心周波数のずれ量を小さくすることが可能とな
る。
【0013】また、本発明に係る高周波電力分配・合成
部品は、前述の特徴を有する高周波電力分配・合成回路
を、複数の絶縁体層を積み重ねて構成した積層体に内蔵
したことを特徴とする。
【0014】より具体的には、第1、第2および第3接
地用コンデンサパターンと、第1および第2コイル用導
体パターンと、前記第1、第2および第3接地用コンデ
ンサパターンをそれぞれ絶縁体層を介して間に配置する
少なくとも一対のグランドパターンと、抵抗と、絶縁体
層とを少なくとも積み重ねて構成した積層体を備え、前
記第1コイル用導体パターンが構成する第1コイルのイ
ンダクタンスをL1とし、前記第2コイル用導体パター
ンが構成する第2コイルのインダクタンスをL2とする
と、条件式L1=L2を満足し、前記第1接地用コンデ
ンサパターンと該第1接地用コンデンサパターンを間に
して両側に配置されている前記一対のグランド電極との
間にそれぞれ形成される静電容量をC11,C12と
し、前記第2接地用コンデンサパターンと該第2接地用
コンデンサパターンを間にして両側に配置されている前
記一対のグランドパターンとの間にそれぞれ形成される
静電容量をC21,C22とし、前記第3接地用コンデ
ンサパターンと該第3接地用コンデンサパターンを間に
して両側に配置されている前記一対のグランド電極との
間にそれぞれ形成される静電容量をC31,C32とす
ると、第1、第2および第3接地用コンデンサのそれぞ
れの静電容量C1,C2,C3が、C1=C11+C1
2、C2=C21+C22、C3=C31+C32であ
り、かつ、条件式C1>C2、C2=C3を満足し、前
記積層体の内部には、第1および第2接地用コンデンサ
と第1コイルとで構成された第1π型LC回路と、第1
および第3接地用コンデンサとで構成された第2π型L
C回路と、抵抗とからなるウイルキンソン型の電力2分
配回路を有していること、を特徴とする。
【0015】以上の構成により、小型でかつ低背の高周
波電力分配・合成部品が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高周波電力分
配・合成回路および高周波電力分配・合成部品の実施の
形態について添付の図面を参照して説明する。各実施形
態において、同一部品および同一部分には同じ符号を付
した。
【0017】[第1実施形態、図1〜図4]図1に示す
ように、高周波電力分配・合成部品31は、コイル用導
体パターン33a,33bおよびコイル用導体パターン
34a,34bをそれぞれ表面に設けた絶縁体シート3
2と、コンデンサパターン35a,36a,37aを表
面に設けた絶縁体シート32と、グランドパターン4
0,41をそれぞれ表面に設けた絶縁体シート32等で
構成されている。絶縁体シート32は、セラミックの誘
電体粉末や磁性体粉末を結合剤等と一緒に混練したもの
をシート状にしたものである。各絶縁体シート32のシ
ート厚は所定の寸法に設定されている。
【0018】コイル用導体パターン33aと33bは、
絶縁体シート32に設けたビアホール45を介して電気
的に直列に接続され、コイル33を構成している。コイ
ル用導体パターン34aと34bは、ビアホール45を
介して電気的に直列に接続され、コイル34を構成して
いる。コイル33,34のインダクタンスL1,L2は
等しい値(L1=L2)に設定されている。
【0019】コンデンサパターン35aは、広面積のグ
ランドパターン40と41の間に配置され、グランドパ
ターン40,41と共に接地用コンデンサ35を形成す
る。接地用コンデンサ35の静電容量C1は、コンデン
サパターン35aとグランドパターン40,41との間
にそれぞれ形成された静電容量をC11,C12とする
と、C1=C11+C12の関係を有している。コンデ
ンサパターン36aは、グランドパターン40と41の
間に配置され、グランドパターン40,41と共に接地
用コンデンサ36を形成する。接地用コンデンサ36の
静電容量C2は、コンデンサパターン36aとグランド
パターン40,41との間にそれぞれ形成された静電容
量をC21,C22とすると、C2=C21+C22の
関係を有している。コンデンサパターン37aは、グラ
ンドパターン40と41の間に配置され、グランドパタ
ーン40,41と共に接地用コンデンサ37を形成す
る。接地用コンデンサ37の静電容量C3は、コンデン
サパターン37aとグランドパターン40,41との間
にそれぞれ形成された静電容量をC31,C32とする
と、C3=C31+C32の関係を有している。接地用
コンデンサ36,37の静電容量C2,C3は等しい値
(C2=C3)に設定されている。
【0020】コイル用導体パターン33a〜34b、コ
ンデンサパターン35a〜37aおよびグランドパター
ン40,41は、スパッタリング法、蒸着法、印刷法、
フォトリソグラフィ法等の方法により形成され、Ag−
Pd,Ag,Pd,Cu等の材料からなる。
【0021】各シート32は積み重ねられ、一体的に焼
成されることにより、図2に示すように矩形体状の積層
体50とされる。積層体50には6個の外部電極51〜
53,G1〜G3が形成されている。これらの外部電極
51〜53,G1〜G3はスパッタリング法、蒸着法、
塗布法、印刷法等の方法によって形成され、Ag−P
d,Ag,Pd,Cu,Cu合金などの材料からなる。
【0022】積層体50の手前側に形成された外部電極
51は、コイル用導体パターン33a,34aおよびコ
ンデンサパターン35aに電気的に接続しており、共通
端子として機能する。積層体50の奥側に形成された外
部電極52は、コイル用導体パターン33bおよびコン
デンサパターン36aに電気的に接続しており、第1個
別端子として機能する。外部電極53は、コイル用導体
パターン34bおよびコンデンサパターン37aに電気
的に接続しており、第2個別端子として機能する。外部
電極G1〜G3は、グランドパターン40,41に電気
的に接続し、グランド端子として機能する。
【0023】さらに、積層体50の上面には、第1個別
端子52と第2個別端子53の間を電気的に接続する抵
抗Rが印刷されている。なお、抵抗Rはチップ部品であ
ってもよい。こうして、図3に示すような回路を有した
高周波電力分配・合成部品31を得ることができる。例
えば、この部品31の寸法は、長さLが1.6mm、幅
Wが0.8mm、高さTが0.7mmである。本第1実
施形態では、抵抗Rを積層体50が形成された後に印刷
しているが、予め抵抗Rを印刷したシート32を上面に
設けて積み重ねてもよい。
【0024】以上の構成からなる高周波電力分配・合成
部品31は、共通端子51と第1個別端子52との間
に、接地用コンデンサ35,36およびコイル33から
なる第1π型LC回路が電気的に接続されている。共通
端子51と第2個別端子53との間に、接地用コンデン
サ35,37およびコイル34からなる第2π型LC回
路が電気的に接続されている。そして、この第1および
第2π型LC回路と抵抗Rとでウイルキンソン型電力2
分配・合成回路が構成されている。
【0025】この電力分配・合成部品31は、一つの高
周波信号を二つの高周波信号に分配する分配器として使
用したり、あるいは、二つの高周波信号を一つの高周波
信号に合成する合成器として使用できる。そして、電力
分配・合成部品31は、コイル33,34と接地用コン
デンサ35〜37との間に広面積のグランドパターン4
0が配置されているので、コイル33,34からの輻射
損が低減し、挿入損失を抑えることができる。さらに、
コンデンサパターン35a〜37aがグランドパターン
40,41に対して積層ずれを起こしても、グランドパ
ターン40,41が広面積であるので、静電容量C11
〜C32の変動が少なく、グランドパターン40,41
の電位ずれ(位相ずれ、インピーダンスずれ)を抑える
ことができる。
【0026】また、全てのコンデンサパターン35a〜
37aの上下に絶縁体シート32を介してグランドパタ
ーン40,41を積層しているため、積層体50の内部
に静電容量C11〜C32が効率良く形成され、電力分
配・合成部品31を低背化することができる。
【0027】ところで、本第1実施形態は、コイル33
と34が絶縁体シート32の積み重ね方向に対して垂直
な方向に(横に)並べて配置されている構造を採用して
いる。しかし、このような構造の場合、コイル33と3
4が電磁結合して、挿入損失特性が劣化したり、反射損
失特性の中心周波数とアイソレーションの中心周波数の
ずれ量が大きくなったり、電力分配・合成部品31の使
用可能な帯域(例えば、反射損失、あるいは、アイソレ
ーションが20dBの帯域)が狭くなったりすることが
ある。
【0028】そこで、接地用コンデンサ35の静電容量
C1を、接地用コンデンサ36,37の静電容量C2,
C3より大きく設定している。より具体的には、接地用
コンデンサ35の静電容量C1を、接地用コンデンサ3
6(37)の静電容量C2(C3)の1.5倍以上2.
5倍以下に設定する。このため、本第1実施形態では、
コンデンサパターン35a〜37aとグランドパターン
40とのそれぞれの間隔を等距離とし、コンデンサパタ
ーン35a〜37aとグランドパターン41とのそれぞ
れの間隔を等距離とし、かつ、コンデンサパターン35
aの面積をコンデンサパターン36a(37a)の面積
の1.5倍以上2.5倍以下に設定している。これによ
り、挿入損失特性の劣化や、反射損失特性の中心周波数
とアイソレーションの中心周波数のずれ量を小さくする
ことができる。
【0029】図4は、電力分配・合成部品31の反射損
失特性とアイソレーション特性を示すグラフである。図
4において、実線55は、反射損失特性を示し、実線5
6はアイソレーション特性を示す。図4(a)はC1=
2.0×C2の場合、図4(b)はC1=1.9×C2
の場合である。図4(b)の方が中心周波数のずれ量が
より小さくなっている。C1とC2(C3)の関係はC
1がC2(C3)の1.5倍以上2.5倍以下に設定し
ているが、より好ましくは1.5倍以上2.0倍以下で
ある。
【0030】[第2実施形態、図5]図5に示すよう
に、第2実施形態の高周波電力分配・合成部品61は、
コンデンサパターン35aとコンデンサパターン36
a,37aとを異なる絶縁体シート32に設けたもので
ある。
【0031】コンデンサパターン35aは、広面積のグ
ランドパターン40と41の間に配置され、グランドパ
ターン40,41と共に接地用コンデンサ35を形成す
る。接地用コンデンサ35の静電容量C1は、コンデン
サパターン35aとグランドパターン40,41との間
にそれぞれ形成された静電容量をC11,C12とする
と、C1=C11+C12の関係を有している。コンデ
ンサパターン36aは、グランドパターン41と42の
間に配置され、グランドパターン41,42と共に接地
用コンデンサ36を形成する。接地用コンデンサ36の
静電容量C2は、コンデンサパターン36aとグランド
パターン41,42との間にそれぞれ形成された静電容
量をC21,C22とすると、C2=C21+C22の
関係を有している。コンデンサパターン37aは、グラ
ンドパターン41と42の間に配置され、グランドパタ
ーン41,42と共に接地用コンデンサ37を形成す
る。接地用コンデンサ37の静電容量C3は、コンデン
サパターン37aとグランドパターン41,42との間
にそれぞれ形成された静電容量をC31,C32とする
と、C3=C31+C32の関係を有している。
【0032】以上の構成からなる電力分配・合成部品6
1は、前記第1実施形態の電力分配・合成部品31と同
様の作用効果を奏する。
【0033】[他の実施形態]なお、本発明に係る高周
波電力分配・合成回路および高周波電力分配・合成部品
は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範
囲内で種々に変更することができる。例えば、コイル用
導体パターンの形状は任意であり、渦巻状の他に、蛇行
状、直線状であってもよい。
【0034】また、前記実施形態は個産品の場合を例に
して説明したが、量産時の場合には複数個分の高周波電
力分配・合成部品を備えたマザー基板を製作し、所望の
サイズに切り出して製品とすることができる。さらに、
前記実施形態は、導体が形成された誘電体シートを積み
重ねた後、一体的に焼成するものであるが、必ずしもこ
れに限定されない。シートは予め焼成されたものを用い
てもよい。また、以下に説明する製法によって高周波電
力分配・合成部品を製作してもよい。印刷等の手段によ
りペースト状の誘電体材料を塗布して誘電体層を形成し
た後、その誘電体層の表面にペースト状の導電体材料を
塗布して任意の導体を形成する。次に、ペースト状の誘
電体材料を前記導体の上から塗布する。こうして順に重
ね塗りすることによって積層構造を有する高周波電力分
配・合成部品が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、移動体通信機などの電子機器を小型化すること
ができ、かつ、挿入損失が少ない高周波電力分配・合成
回路および高周波電力分配・合成部品を得ることができ
る。
【0036】また、第1接地用コンデンサの静電容量
を、第2又は第3接地用コンデンサの静電容量の1.5
倍以上2.5倍以下に設定することで、インピーダンス
が最適化され、挿入損失が抑えられ、反射損失特性の中
心周波数とアイソレーションの中心周波数のずれ量を小
さくできる。従って、電力分配・合成部品として使用で
きる帯域幅が広がり、より一層高性能、高品質化が可能
になる。
【0037】さらに、コンデンサパターンを絶縁体層を
介してグランドパターンにて挟むことにより、コイルか
らの輻射損が低減し、挿入損失を抑えることができる。
さらに、コンデンサパターンがグランドパターンに対し
て積層ずれを起こしても、グランドパターンが広面積で
あるので、静電容量の変動が少なく、グランドパターン
の電位ずれ(位相ずれ、インピーダンスずれ)を抑える
ことができる。
【0038】また、全てのコンデンサパターンの上下に
絶縁体シートを介してグランドパターンを積層している
ため、積層体の内部に静電容量が効率良く形成され、電
力分配・合成部品を低背化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波電力分配・合成部品の第1
実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示されている高周波電力分配・合成部品
の外観を示す斜視図。
【図3】図1に示されている高周波電力分配・合成部品
の電気等価回路図。
【図4】図1に示されている高周波電力分配・合成部品
の反射損失特性とアイソレーション特性を示すグラフ。
【図5】本発明に係る高周波電力分配・合成部品の第2
実施形態を示す分解斜視図。
【図6】従来の高周波電力分配・合成部品を示す分解斜
視図。
【図7】図6に示されている高周波電力分配・合成部品
の外観を示す斜視図。
【図8】図6に示されている高周波電力分配・合成部品
の電気等価回路図。
【符号の説明】
31,61…高周波電力分配・合成部品 32…絶縁体シート 33,34…コイル 33a,33b,34a,34b…コイル用導体パター
ン 35,36,37…接地用コンデンサ 35a,36a,37a…コンデンサパターン 40,41,42…グランドパターン 51…共通端子 52,53…個別端子 C1,C2,C3…静電容量 C11,C12,C21,C22,C31,C32…静
電容量 L1,L2…インダクタンス R…抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通端子、第1および第2個別端子と、 前記共通端子と前記第1個別端子の間に電気的に接続さ
    れた、第1および第2接地用コンデンサと第1コイルか
    らなる第1π型LC回路と、 前記共通端子と前記第2個別端子の間に電気的に接続さ
    れた、第1および第3接地用コンデンサと第2コイルか
    らなる第2π型LC回路と、 前記第1個別端子と前記第2個別端子との間に電気的に
    接続された抵抗とを備え、 前記第1および第2π型LC回路と前記抵抗とでウイル
    キンソン型電力2分配・合成回路が構成され、 前記第1、第2および第3接地用コンデンサのそれぞれ
    が、並列接続された二つの静電容量C11,C12、C
    21,C22、C31,C32にて構成され、 前記第1、第2および第3接地用コンデンサのそれぞれ
    の静電容量をC1,C2,C3とし、前記第1および第
    2コイルのそれぞれのインダクタンスをL1,L2とす
    ると、C1=C11+C12、C2=C21+C22、
    C3=C31+C32であり、かつ、C1>C2、C2
    =C3、L1=L2を満足していること、 を特徴とする高周波電力分配・合成回路。
  2. 【請求項2】 前記第1接地用コンデンサの静電容量C
    1が、前記第2接地用コンデンサの静電容量C2の1.
    5倍以上2.5倍以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の高周波電力分配・合成回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    の高周波電力分配・合成回路を、複数の絶縁体層を積み
    重ねて構成した積層体に内蔵したことを特徴とする高周
    波電力分配・合成部品。
  4. 【請求項4】 第1、第2および第3接地用コンデンサ
    パターンと、第1および第2コイル用導体パターンと、
    前記第1、第2および第3接地用コンデンサパターンを
    それぞれ絶縁体層を介して間に配置する少なくとも一対
    のグランドパターンと、抵抗と、絶縁体層とを少なくと
    も積み重ねて構成した積層体を備え、 前記第1コイル用導体パターンが構成する第1コイルの
    インダクタンスをL1とし、前記第2コイル用導体パタ
    ーンが構成する第2コイルのインダクタンスをL2とす
    ると、条件式L1=L2を満足し、 前記第1接地用コンデンサパターンと該第1接地用コン
    デンサパターンを間にして両側に配置されている前記一
    対のグランド電極との間にそれぞれ形成される静電容量
    をC11,C12とし、前記第2接地用コンデンサパタ
    ーンと該第2接地用コンデンサパターンを間にして両側
    に配置されている前記一対のグランドパターンとの間に
    それぞれ形成される静電容量をC21,C22とし、前
    記第3接地用コンデンサパターンと該第3接地用コンデ
    ンサパターンを間にして両側に配置されている前記一対
    のグランド電極との間にそれぞれ形成される静電容量を
    C31,C32とすると、第1、第2および第3接地用
    コンデンサのそれぞれの静電容量C1,C2,C3が、
    C1=C11+C12、C2=C21+C22、C3=
    C31+C32であり、かつ、条件式C1>C2、C2
    =C3を満足し、 前記積層体の内部には、第1および第2接地用コンデン
    サと第1コイルとで構成された第1π型LC回路と、第
    1および第3接地用コンデンサとで構成された第2π型
    LC回路と、抵抗とからなるウイルキンソン型の電力2
    分配回路を有していること、 を特徴とする高周波電力分配・合成部品。
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