JP2002338293A - ディスク用ガラス基板製造方法、ディスク用ガラス基板成形用金型およびディスク用ガラス基板 - Google Patents

ディスク用ガラス基板製造方法、ディスク用ガラス基板成形用金型およびディスク用ガラス基板

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JP2002338293A
JP2002338293A JP2001149164A JP2001149164A JP2002338293A JP 2002338293 A JP2002338293 A JP 2002338293A JP 2001149164 A JP2001149164 A JP 2001149164A JP 2001149164 A JP2001149164 A JP 2001149164A JP 2002338293 A JP2002338293 A JP 2002338293A
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mold
press
disk
glass
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Kunio Hibino
邦男 日比野
Takeshi Murakami
猛 村上
Ryoji Kobayashi
良治 小林
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Panasonic Holdings Corp
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Fuji Electric Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス材料を用いて磁気ディスク用のガラス基
板を高精度な形状に成形する。 【解決手段】金型を用いてガラス材料をプレス成形する
ことにより所要形状のディスク用ガラス基板を得るディ
スク用ガラス基板製造方法において、前記金型のプレス
成形面に0.01〜0.1μmの膜厚で離型剤を塗布す
る第1の工程と、前記金型のプレス成形面にガラス材料
を載置し、前記金型をガラス材料の軟化点付近まで加熱
した後、加圧成形する第2の工程と、前記金型を前記ガ
ラス材料のガラス転移温度付近まで冷却する第3の工程
とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス材料を用い
て磁気ディスク、光ディスク、磁気/光ディスクなどの
ディスク用のガラス基板を製造するディスク用ガラス基
板製造方法、ディスク用ガラス基板成形用金型およびデ
ィスク用ガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクなどの基板材料としてガラ
ス基板は広く検討され既に実用化されている。ガラス基
板は強度が大きく、耐熱性も良好で、表面硬度が高く、
高精度な精密研磨によって、高精度な平滑性の要求に十
分応えることができるものである。
【0003】また、磁気ディスク用ガラス基板の新しい
製造方法として、ガラス材料を金型を用いてプレス成形
するプレス成形法が検討されている。このプレス成形に
用いる金型は、高温高圧状態でガラスを繰り返し成形し
ても劣化しない特殊な金型が必要であり、種々の検討が
なされている。
【0004】このような金型の母材として、超硬合金が
提案され、また、その表面に貴金属合金からなる保護膜
を設けた金型が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ガラス基板
の薄型化に伴い、離型性のため、金型におけるプレス成
形面に離型剤を塗布することが行われている。
【0006】しかしながら、従来における離型剤の場
合、金型のプレス成形面に離型剤が残留しやすく、成形
されたガラス基板の表面に微小な欠け、クラック、へこ
み、しわといった欠陥が生じ、ガラス基板の平滑性が著
しく損なわれてしまいやすい。
【0007】したがって、本発明は、製造したガラス基
板の表面に上述した欠陥が発生しないようにすることを
解決すべき課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)本発明のディスク用
ガラス基板製造方法は、金型を用いてガラス材料をプレ
ス成形することにより所要形状のディスク用ガラス基板
を得るディスク用ガラス基板製造方法において、前記金
型のプレス成形面に0.01〜0.1μmの膜厚で離型
剤を塗布する第1の工程と、前記金型のプレス成形面に
ガラス材料を載置し、前記金型をガラス材料の軟化点付
近まで加熱した後、加圧成形する第2の工程と、前記金
型を前記ガラス材料のガラス転移温度付近まで冷却する
第3の工程とを含むことを特徴とする。
【0009】本発明によると、金型のプレス成形面に離
型剤が残留するようなことがなくなり、したがって、成
形されたガラス基板の表面に欠け、クラック、へこみ、
しわといった欠陥が生じなくなり、ガラス基板の平滑性
を保持できる。
【0010】・好ましくは、前記金型として、超硬合金
からなる金型母材の少なくともプレス成形面に貴金属合
金からなる保護膜を配した金型を用いる。こうした場
合、前記離型剤は、前記保護膜と相俟って、離型性がさ
らに向上する。
【0011】・好ましくは、前記離型剤は、0.1〜1
0重量%の硫酸亜鉛水溶液を含む。こうした場合、離型
剤を塗膜形成しやすく、塗布した離型剤の膜にむらが発
生しにくくなり、離型性がさらに向上する。
【0012】・好ましくは、前記第3の工程後に、前記
ガラス基板を純水で洗浄する第4の工程を含む。こうし
た場合、離型剤の付着が無くなる。
【0013】(2)本発明のディスク用ガラス基板成形用
金型は、プレス成形用の一対の型部材からなり、前記両
型部材は、そのプレス成形面に0.01〜0.1μmの
膜厚で離型剤が塗布されていることを特徴とするもので
ある。
【0014】本発明によると、離型剤の塗膜厚みが0.
01〜0.1μmとされているから、離型効果が安定
し、成形したガラス表面に、ミクロなクラックや欠けな
どが発生しなくなり、また、そのプレス成形面の精密転
写が安定してミクロなウネリのしわなどが発生しなくな
る。したがって、これを用いた成形されたガラス基板は
平滑性に優れたものとなる。
【0015】・好ましくは、前記離型剤が、0.1〜1
0重量%の硫酸亜鉛水溶液を含むものである。
【0016】こうした場合、離型性がさらに向上する。
【0017】・好ましくは、前記両型部材が、超硬合金
からなる金型母材の少なくともプレス成形面に貴金属合
金からなる保護膜が形成されている。
【0018】
【発明の実施形態】以下、本発明の詳細を図面を参照し
て説明する。本発明は、磁気ディスクに適用して説明す
るが、これに限定されるものではなく、他の情報記録デ
ィスクにも適用することができる。図1は、本発明の実
施形態に従う磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の実
施に用いる磁気ディスク用ガラス基板製造装置の概略構
成を示す図である。
【0019】図1を参照して、この製造装置は、ガラス
材料搬入機1、予熱室2、プレス室3、冷却室4、およ
びガラス材料搬出機5を備える。
【0020】予熱室2、プレス室3、冷却室4それぞれ
の側壁には、符号をとらず、また、図示もしないが、そ
れぞれガラス材料搬入機1、ガラス材料搬出機5それぞ
れの搬入および搬出のための開口とそれら各開口を開閉
するためのシャッタが設けられている。
【0021】ガラス材料搬入機1は、予熱室2の側壁開
口を通して、ガラス材料6を予熱室2内に搬入するもの
であり、内部を通されるガラス材料6を加熱するととも
に、その先端からガラス材料6を排出するようになって
いる。なお、図1では、ガラス材料搬入機1は、予熱室
2の側壁の外部に位置している状態で示される。
【0022】予熱室2は、ガラス材料搬入機1から搬入
されてきたガラス材料6をプレス室3でプレス成形する
前に予め加熱するものであり、そのため、内部底面上の
搭載台7上に配備されたヒータブロック8によりその上
に搭載されたガラス材料6を予熱する。
【0023】そして、予熱室2は、前記予熱を行うに際
しては、その内部に対して天壁に貫通された窒素ガス導
入管9から窒素ガスが導入されることにより窒素ガス雰
囲気とされている。
【0024】プレス室3は、予熱室2で予熱されかつガ
ラス材料搬入機1で搬入されてきたガラス材料6をプレ
ス成形するものであり、そのため、内部底面上の搭載台
10上にヒータブロック11が配備されるとともに、そ
のヒータブロック11の上面に下側型部材12が設置さ
れている。そして天壁の開口からプレス機13に直結さ
れたシリンダ14が内部に通されると共に、そのシリン
ダ14の先端にヒータブロック15が接続され、さら
に、そのヒータブロック15下面に上側型部材16が設
置されている。プレス室3はさらに、そのプレス成形を
行うに際しては、その内部に対して天壁に貫通された窒
素ガス導入管17から窒素ガスが導入されることにより
窒素ガス雰囲気とされている。
【0025】冷却室4は、プレス室3でプレス成形され
かつガラス材料搬入機1により搬入されてきたガラス材
料6に対して、その内部底面には配備された冷却ブロッ
ク18の上面で冷却するものである。冷却室4はまた、
天壁に貫通された窒素ガス導入管19から窒素ガスが導
入されることにより窒素ガス雰囲気とされている。
【0026】ガラス材料搬出機5は、冷却室4の側壁に
設けられた開口を通して冷却が終了したガラス材料を外
部に搬出するようになっている。
【0027】次に、本実施の形態による製造方法を説明
する。
【0028】本実施の形態における製造方法は、上下一
対の型部材12,16それぞれのプレス成形面に離型剤
を塗布する第1の工程と、第1の工程後に、両型部材1
2、16それぞれのプレス成形面にガラス材料を載置
し、両型部材12、16をガラス材料の軟化点付近まで
加熱した後、両型部材12、16でもってガラス材料6
を加圧成形する第2の工程と、第2の工程後に両型部材
12、16をガラス材料6のガラス転移温度付近まで冷
却し、ガラス材料搬出機5を用いて、成形ガラスを冷却
室4に移す第3の工程と、前記第3の工程後に、前記ガ
ラス基板を純水で洗浄する第4の工程を含む。
【0029】以下、さらに詳しく説明する。
【0030】(第1の工程)上側型部材16のプレス成
形面に、不図示の自動スプレー装置を用い、離型剤を散
布し、離型剤塗膜を形成する。
【0031】離型剤は、硫酸亜鉛を含むものが好まし
い。硫酸亜鉛の水溶液は、塗膜形成しやすくて有効であ
る。その水溶液としては、0.1〜10重量%が適当で
ある。1重量%以下、または、10重量%以上であると
離型剤の塗膜にムラが発生しやすくなるため、安定した
離型効果が得られにくい。
【0032】離型剤の塗膜厚みは、0.01〜0.1μ
mが最適である。離型剤の塗膜が0.01μm以下で
は、離型効果が不安定となり、ガラス表面に、ミクロな
クラックや欠けなどが、発生しやすくなる。また、0.
1μm以上になると型部材のプレス成形面の精密転写が
不安定となり、ミクロなウネリのしわなどが発生する。
また、著しい場合には、残留した離型剤成分に起因する
異物が発生し、型部材表面に固着したり、成形ガラス面
に付着物を発生させたり、凹みを発生させたりする。
【0033】また、この製造方法による場合、外径Xと
厚さYとの関係において、X>40Yであるガラス基板
の製造に対してその効果が著しい。
【0034】(第2の工程)予熱室2は窒素ガス導入管
9を通じて、窒素ガスを導入し、窒素雰囲気とし、予熱
室2のヒータブロック8によりガラス材料6を予め加熱
しておく。そして、この予熱状態にあるガラス材料6を
ガラス材料搬入機1を用いて、下側型部材12のプレス
成形面上に載置する。更に、上側型部材16を下降させ
ると共にヒータブロック11,15によって上下側型部
材12,16をガラス材料6の軟化温度付近まで加熱す
る。
【0035】次いで、シリンダ11を介してプレス機1
3で所定の圧力で加圧し、ガラス材料6を規制板20に
より厚み規制されたディスク用基板の形状に成形する。
【0036】(第3の工程)上下側型部材12,16を
ガラス材料6のガラス転移温度付近まで冷却した後、上
側型部材16を上昇させ、磁気ディスク用基板のガラス
に成形される。そして、ガラス材料搬出機5を用いて、
成形ガラスを冷却室4に移し、温度調節された冷却ブロ
ック18により、成形ガラスを常温まで冷却する。
【0037】(第4の工程)その後、成形ガラスを取り出
した後、図示していない洗浄機を用い、純水で洗浄した
後乾燥し、磁気ディスク用ガラス基板を得る。
【0038】以上の工程で使用される型部材は、プレス
成形時の高温、高加重での繰り返し使用による変形を防
止するため、できるだけ高温時の機械強度の優れたもの
がよく、タングステンカーバイト(WC)を主成分とす
る超硬合金は、その母材として最適である。
【0039】このような母材で構成された下側型部材1
2と上側型部材16それぞれのプレス成形面には、保護
膜が形成されている。
【0040】この保護膜は、貴金属合金薄膜からなり、
白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(R
h)、ルテニュウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オ
スミウム(Os)、レニウム(Re)、タンタル(T
a)の元素を一種以上含有しており、プレス成形時の高
温高加重下での繰り返し使用におけるプレス成形面への
ガラス付着を防止、プレス成形面の面荒れによる表面性
の低下を防止する。
【0041】保護層は対応する材料から成るターゲット
をスパッタリングし、形成することができる。
【0042】保護膜の膜厚としては、0.5〜5μmが
適当である。これ以下の膜厚では、保護膜として十分な
膜強度が得られなくなり、これ以上の膜厚では、表面が
荒れやすくなり、金型表面の平滑性が損なわれる。
【0043】なお、前記第1ないし第3の工程は、窒素
雰囲気中で行う。窒素雰囲気中では、保護膜の酸化によ
る劣化を防止することが出来、金型の耐久性を延ばすこ
とができる。
【0044】次に、具体的な製造方法について表1にお
ける比較例との対比で説明する。
【0045】なお、具体的な製造方法の例として、実施
例1〜実施例3(サンプルNo.1〜3)、比較例4〜7
(サンプルNo.4〜7)が示される。 (実施例1)型部材12,16それぞれのプレス成形面
を粒径0.1μmの微細なダイヤモンド砥粒を用いて鏡
面研磨し、中心線平均粗さ(Ra)1.0nmに研磨し
た。
【0046】次に、真空度3x10−4Torr、電力
500Wの条件でプレス成形面をアルゴンガスの高周波
プラズマでクリーニングした後、イリジウム(Ir)−
ロジウム(Rh)をターゲットとしマグネトロン高周波
スパッタ法により真空度5x10-4Torr、電力60
0Wの条件でIr50atom%−Rh50atom%
組成の薄膜から成る保護膜を形成した、一対の型部材1
2,16を製作した。
【0047】次に、両型部材12,16をプレス室3に
セットするとともに、予熱室2、プレス室3、冷却室4
それぞれに窒素ガス導入管9,17,19を通じて、窒
素を導入し、酸素濃度50ppm以下にした。
【0048】離型剤(硫酸亜鉛の1重量%水溶液)を自
動スプレー装置を用いて両型部材12,16それぞれの
プレス成形面に散布し、厚み0.03μmの離型剤塗膜
を形成した後、両型部材12,16の加熱を開始した。
【0049】また、ガラス材料6として碁石状のアルミ
ノシリケートガラス(軟化温度600℃、ガラス転移温
度450℃)を予熱室2にセットし450℃で予熱し
た。次いで、このガラス材料6を既に450℃まで上昇
した下側型部材12のプレス成形面に載置した後、上側
型部材16を下降させると共に、更に加熱し、温度62
0℃に上昇させた。
【0050】そして、シリンダ14を介して、プレス機
13で加圧し、350kg/cm2の圧力で所定厚みま
でプレス成形した。次に、400℃まで冷却した後、上
側型部材16を上昇させた。
【0051】こうしてガラス材料6から成形されてなる
ガラス基板21を冷却室4に移し、350℃に保たれた
冷却ブロック18上に載置した後、冷却ブロック18を
常温まで冷却した後、ガラス基板21を取り出した。得
られたガラス基板21を超音波を印加した純水槽に浸漬
した後、乾燥し、厚み0.64mm、外径65mmのガ
ラス基板21を得た。
【0052】また、自動スプレー装置の散布条件を変更
し、種々の厚みの離型剤塗膜を形成し、同様の条件でガ
ラス基板を作成した。
【0053】更に、各条件で500回成形を繰り返し、
ガラス基板21を得た。
【0054】また、比較例として離型剤を用いない以外
は実施例と同様にして、ガラス基板を作成した。
【0055】また、純水洗浄なしの以外は実施例と同様
にして、ガラス基板を作成した(サンプル8)。離型剤
を用いず厚みに対して径が小さなガラス基板(厚み1.
5mm、径40mm)、サンプル9も同様にして作成し
た。
【0056】得られたガラス基板の表面をAFM(原子
間力顕微鏡)で50μm角で5ヶ所測定し、その表面粗
さ(SRa)の平均を算出し評価した。また、光学顕微
鏡にて、ガラス基板の表面を倍率100倍にて30カ所
観察し、クラック、欠け、凹み、しわなどの欠陥の有無
を調べた。
【0057】表1にこの結果を示す。
【表1】 また、保護膜のない金型を用いた場合、同様の条件で、
ガラス基板の作成を試みたが、金型へのガラス付着によ
り割れが発生して、ガラス基板を得ることができなかっ
た。
【0058】表1からわかるように、本実施の形態によ
り製造したガラス基板は、500回成形後においても、
プレス成形面の表面粗さを転写しており、微小な欠陥の
発生は観察されなかった。しかし、離型剤の塗膜厚みが
薄いサンプル4においては、金型プレス成形面の表面粗
さを転写しておるものの、ミクロなクラック、欠けなど
の微小な欠陥発生が観察され、離型剤の塗膜厚みが厚い
サンプル5においては、初期から数ミクロンの凹みが見
られ、また、表面粗さも部分的に粗いところが発生し、
この傾向は500回成形後において増加していた。離型
剤の塗膜厚みが更に厚いサンプル6においては、初期か
ら、目視にて、しわの発生が観察された。また、離型剤
を使用していないサンプル7においては、金型プレス成
形面の表面粗さを転写しておるものの、ミクロなクラッ
ク、欠けなどの微小な欠陥発生が観察され、成形回数が
増加するに従って、ガラス割れの頻度が増した。
【0059】純水洗浄なしサンプル8では、ガラス基板
の表面に離型剤による付着物が見られ、磁気ディスク用
基板としては、不適当なものであった。
【0060】厚みに対して径が小さなサンプル9では、
離型剤を用いないにもかかわらず、ガラス基板は容易に
金型から離れ、また、表面に欠陥は、見られなかった。
【0061】なお、本実施例では、表面粗さRa1.0
nmの成形金型を用いた場合の例を示したが、表面粗さ
Ra0.8nmの成形金型を用いた場合、および表面粗
さRa0.5nmの成形金型を用いた場合も、同様の効
果が確認された。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高精度な
平滑性を有するガラス基板を、ミクロなクラック、欠
け、凹み、しわなどの欠陥を発生することなく、製造す
ることができ、さらに、長期間の繰り返し使用において
も、金型の劣化を防止することができ、高価な金型の寿
命を延ばすという顕著な効果が得られ、高品質な磁気デ
ィスク用ガラス基板を安価にかつ大量に提供することが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製造方法の実施に用い
られる磁気ディスク用ガラス基板製造装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラス材料搬入機 2 予熱室 3 プレス室 4 冷却室 5 ガラス材料搬出機 12 下側型部材 16 上側型部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/73 G11B 5/73 5/84 5/84 A Z (72)発明者 村上 猛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小林 良治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 4G015 HA01 HA02 5D006 CB06 CB07 5D112 AA02 BA03 BA10 GA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型を用いてガラス材料をプレス成形する
    ことにより所要形状のディスク用ガラス基板を得るディ
    スク用ガラス基板製造方法において、 前記金型のプレス成形面に0.01〜0.1μmの膜厚
    で離型剤を塗布する第1の工程と、 前記金型のプレス成形面にガラス材料を載置し、前記金
    型をガラス材料の軟化点付近まで加熱した後、加圧成形
    する第2の工程と、 前記金型を前記ガラス材料のガラス転移温度付近まで冷
    却する第3の工程と、 を含む、ことを特徴とするディスク用ガラス基板製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のディスク用ガラス基板
    製造方法において、 前記金型として、超硬合金からなる金型母材の少なくと
    もプレス成形面に貴金属合金からなる保護膜を配した金
    型を用いる、ことを特徴とするディスク用ガラス基板製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のディスク用ガ
    ラス基板製造方法において、 前記離型剤が、0.1〜10重量%の硫酸亜鉛水溶液を
    含むことを特徴とするディスク用ガラス基板製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれかに記載のディ
    スク用ガラス基板製造方法において、 前記第3の工程後に、前記ガラス基板を純水で洗浄する
    第4の工程を含む、ことを特徴とするディスク用ガラス
    基板製造方法。
  5. 【請求項5】プレス成形用の一対の型部材からなり、 前記両型部材は、そのプレス成形面に0.01〜0.1
    μmの膜厚で離型剤が塗布されている、ことを特徴とす
    るディスク用ガラス基板成形用金型。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のディスク用ガラス基板成
    形用金型において、 前記離型剤が、0.1〜10重量%の硫酸亜鉛水溶液を
    含むものである、ことを特徴とするディスク用ガラス基
    板成形用金型。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載のディスク用ガラ
    ス基板成形用金型において、 前記両型部材が、超硬合金からなる金型母材の少なくと
    もプレス成形面に貴金属合金からなる保護膜が形成され
    ている、ことを特徴とするディスク用ガラス基板成形用
    金型。
  8. 【請求項8】 窒素ガス雰囲気下でガラス材料を予熱す
    る予熱室と、 一対の型部材からなる金型を備え、かつ、前記両型部材
    を用いて前記予熱室で予熱されたガラス材料をディスク
    用ガラス基板の形状にプレス成形するプレス室と、 前記プレス室でプレス成形されたディスク用ガラス基板
    を冷却する冷却室とを有し、 前記プレス室において、前記両型部材として、請求項6
    または7に記載のディスク用ガラス基板成形用金型を備
    える、ことを特徴とするディスク用ガラス基板製造装
    置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし4いずれかに記載のディス
    ク用ガラス基板製造方法により製造されるディスク用ガ
    ラス基板。
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