JPH10231129A - プレス成形用金型及びこの金型によるガラス成形品 - Google Patents

プレス成形用金型及びこの金型によるガラス成形品

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JPH10231129A
JPH10231129A JP9037886A JP3788697A JPH10231129A JP H10231129 A JPH10231129 A JP H10231129A JP 9037886 A JP9037886 A JP 9037886A JP 3788697 A JP3788697 A JP 3788697A JP H10231129 A JPH10231129 A JP H10231129A
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press
glass
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protective film
molding
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JP9037886A
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Kunio Hibino
邦男 日比野
Makoto Umetani
梅谷  誠
Hidenao Kataoka
秀直 片岡
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超平滑な表面と高精度な微細パターン或いは
精密形状とを有し、長期間に亘って繰り返し使用して
も、金型の劣化が防止されて、金型の寿命が長くなるプ
レス成形用金型及びこの金型によるガラス成形品を提供
する。 【解決手段】 表面が平滑なガラスからなる成形用金型
の母材1のプレス成形面に、貴金属系の金属或いは合金
からなる薄膜状の保護膜3を、成形用金型の母材1の成
分と保護膜3の成分とを含む下地層2を介して、形成し
たプレス成形用金型により、磁気ディスク用ガラス基板
をプレス成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク等の
記録媒体に最適な磁気ディスク用ガラス基板,光学レン
ズ等の高精度光学ガラス素子等の高精度ガラス部材を大
量且つ安価に生産するプレス成形用金型及びその製造方
法並びにこの金型を用いたガラス成形品の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野、特に磁気ディス
クにおいては、小型化,薄型化,高容量化等の高性能化
が進んでいるが、それに伴って、高密度磁気記録媒体へ
の要求が高まっている。そこで、剛性及び硬度が高く且
つ平滑化が容易なガラス基板は高密度化,高信頼性化に
極めて有利であり、ガラス基板の磁気ディスクへの使用
が盛んに検討されている。
【0003】従来、磁気ディスク用のガラス基板は、ガ
ラス板からガラス基板を所定の寸法に切り抜く工程と、
この切り抜いたガラス基板の表面を1枚毎に研磨して平
滑にする研磨工程とを経て製造されてきた。しかしなが
ら、研磨工程において高い精度が要求される上、工程数
も多いという問題があった。
【0004】これに対して、光学ガラス素子製造の分野
では、品質及び生産性が高いプレス成形法が数多く検討
され、既に実用化もされている。
【0005】ところで、プレス成形に使用する金型は、
ガラス成形を繰り返し行っても劣化しない特殊な金型が
必要であり、種々の検討がなされている。
【0006】この種のプレス成形金型は、母材として超
硬合金(タングステンカーバイド),サーメット,ジルコ
ニア,炭化珪素,セラミックス等を使用し、又、この母
材を保護し且つ離型時のガラスの粘着を防止するために
離型性,耐酸化性,耐反応性のよい保護膜を母材の表面
に形設したものが開発されている。
【0007】例えば、特開平2−137914号には、
超硬合金の表面に貴金属合金薄膜を形設して、その合金
の表面上に微細パターンを形成した成形用金型が提案さ
れている。
【0008】しかしながら、母材として用いる超硬合金
は、タングステンカーバイドにコバルト等の金属を加え
て焼結したもので、加工性が悪い上、合金中に含まれて
いる結晶粒界,空孔等が金型の表面に出ると、磁気ディ
スク用基板の金型として要求されるnmオーダの十分な平
滑性を得ることが難しく、加工時に金型の表面に欠陥が
でき易いという問題があった。
【0009】又、貴金属合金薄膜は、微細加工が非常に
困難で、所望のパターンが得難いため、プレス成形され
た磁気ディスク基板の品質が劣るという問題があった。
【0010】更に、金型の表面の微小な凹凸は、光学レ
ンズやプリズム等の光学ガラス素子において散乱光の増
加につながるため、より平滑な表面のレンズが求められ
ているが、従来の金型では限界にきていた。
【0011】そこで、磁気ディスク用基板として十分な
平滑性を得ることが容易なガラスを成形金型の母材とし
て使用することが試みられている。
【0012】例えば、特開平1−148714号では、
プレス成形用金型の母材としてガラスを使用し、母材の
表面を保護する保護膜としてセラミックス又は貴金属物
質を使用したものが提案されており、特開昭64−33
022号では、離型被膜としてMgF2等のフッ化物又は
SiO2等の酸化物を使用した光学ガラス素子成形用金型
が提案されており、又、特開平2−51434号では、
プレス成形用金型の母材としてガラスを使用し、保護膜
として微細加工用の微細パターンを表面に形成した炭素
薄膜を、ガラスの表面に炭化珪素,窒化珪素からなる中
間膜を介して、母材の表面に形設した光ディスク成形用
金型が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何れ
も、高温,高圧という過酷な条件下でプレス成形を繰り
返すと、金型の表面の荒れ,保護膜の微小な剥離によっ
てガラス成形品の表面の粗さが徐々に増加したり、微細
パターンの変形等によってガラス成形品が徐々に変形し
たりして、ガラス成形品の品質の低下を生じ、近年の金
型に対する高耐久化及び長寿命化の要求に十分に答えら
れないという問題があった。
【0014】又、光学ガラス素子のプレス成形用金型の
表面は、従来、円盤状のダイヤモンド砥石を回転させな
がら研削加工を行っているが、使用する円盤状のダイヤ
モンド砥石の直径は現状では2mm以下のものは製造する
ことができない。このため、直径が2mm以下の凹みを有
する金型の研削加工ができなくなり、プレス成形法によ
る光学ガラス素子の製造にも限界があった。
【0015】本発明は、このような従来の技術の問題点
を解消するためになされたもので、製造する磁気ディス
ク用ガラス基板或いは光学ガラス素子の超平滑な表面と
高精度な微細パターン或いは精密形状とを有するプレス
成形用金型が簡単に製造できる上、本発明のプレス成形
用金型を使用してプレス成形を行うと、金型形状が精密
且つ高精度に転写された磁気ディスク用ガラス基板或い
は光学ガラス素子が容易に製造でき、しかも、長期間に
亘って繰り返し使用しても、金型の劣化が防止されて、
金型の寿命が長くなるプレス成形用金型及びこのプレス
成形用金型で製造した磁気ディスク用ガラス基板及び光
学ガラス素子のガラス成形品を提供することを目的とす
るものである。
【0016】又、従来、プレス成形法では製造できなか
った直径2mm以下の凸形状を有する光学ガラス素子のプ
レス成形用金型及びこのプレス成形用金型で製造した光
学ガラス素子を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の第1の発明は、成形用金型の母材の表面に、貴金属系
の金属或いは合金からなる薄膜状の保護膜を、成形用金
型の母材の成分と保護膜の成分とを含む下地層を介し
て、形成したプレス成形用金型である。
【0018】第2の発明は、表面が平滑なガラスからな
る成形用金型のプレス成形面に、貴金属系の金属或いは
合金からなる薄膜状の保護膜を、炭化珪素,窒化珪素,
酸化珪素の内の少なくとも一種類と保護膜の成分とを含
む下地層を介して、形成したプレス成形用金型である。
【0019】第3の発明は、ガラス製品に対応した微細
パターンを形成したガラスからなる成形用金型の母材の
プレス成形面に、貴金属系の金属或いは合金からなる薄
膜状の保護膜を、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の
少なくとも一種類と保護膜の成分とを含む下地層を介し
て、形成したプレス成形用金型である。
【0020】第4の発明は、光学ガラス素子に対応した
形状を形設したガラスからなる成形用金型の母材のプレ
ス成形面に、貴金属系の金属或いは合金からなる薄膜状
の保護膜を、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少な
くとも一種類と保護膜の成分とを含む下地層を介して、
形成したプレス成形用金型である。
【0021】第5の発明は、表面が平滑なガラスをドラ
イエッチングしてなる成形用金型の母材の少なくともプ
レス成形面に、貴金属系の金属或いは合金からなる薄膜
状の保護膜を、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少
なくとも一種類と保護膜に含まれる成分とを含む下地層
をスパッタ法で形成し且つその下地層の表面をドライエ
ッチングした後に、スパッタ法で形成したプレス成形用
金型である。
【0022】第6の発明は、表面が平滑なガラスにガラ
ス製品に対応した微細パターンをドライエッチング法で
形成してなる成形用金型の母材のプレス成形面に、貴金
属系の金属或いは合金からなる薄膜状の保護膜を、炭化
珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少なくとも一種類と保
護膜に含まれる成分とを含む下地層をスパッタ法で形成
し且つその下地層の表面をドライエッチングした後に、
スパッタ法で形成したプレス成形用金型である。
【0023】第7の発明は、ガラス製品の形状を有する
成形母型によってプレス成形されたガラスの表面をドラ
イエッチングしてなる成形用金型の母材のプレス成形面
に、貴金属系の金属或いは合金からなる薄膜状の保護膜
を、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少なくとも一
種類と保護膜に含まれる成分とを含む下地層をスパッタ
法で形成し且つその下地層の表面をドライエッチングし
た後に、スパッタ法で形成したプレス成形用金型であ
る。
【0024】第8の発明は、第2,3,4,5或いは6
の発明のプレス成形用金型によりプレス成形された磁気
ディスク用ガラス基板或いは光学ガラス素子である。
【0025】第9の発明は、第7の発明のプレス成形用
金型によりプレス成形された光学ガラス素子である。
【0026】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0027】(実施の形態1)図1は、本発明の磁気デ
ィスク用ガラス基板のプレス成形用金型の断面図であ
る。
【0028】1はガラス転移温度がガラス成形温度より
も高いガラスからなるプレス成形用金型の母材で、この
母材1に使用するガラスの種類は、特に限定されない
が、金型の繰返し使用による変形を防止するには、高温
時の機械強度に優れ、熱膨張係数の小さなものが望まし
い。
【0029】例えば、石英ガラスは、ガラス転移温度が
ガラス成形温度よりも高いので、母材1として好適であ
る。
【0030】又、二酸化珪素を主成分とし、酸化アルミ
ニウム,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,アルカリ金属酸
化物,アルカリ土類金属酸化物等の成分を含有させたガ
ラスも、必要に応じて母材1として使用することができ
る。この場合には、ガラス転移温度がガラス成形温度よ
りも高く、望ましくは50℃以上高くなるように成分を調
整したガラスを使用する必要がある。
【0031】更に、母材1のプレス成形面の平滑性は、
磁気ディスク用としては5nm以下が適当であるが、望ま
しくは2nm以下、更に望ましくは1nm以下が適当で、こ
のように平滑な面は、一般的な炭化珪素,アルミナ,ダ
イヤモンドの微粒子による研磨の後に、酸化セリウムの
微粒子による研磨を行うことによって得られる。
【0032】2は、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内
の少なくとも1種類と後述の保護膜3を形成する貴金属
系合金の成分とを含有させた材料からなるターゲットを
スパッタして、母材1の表面に形成した薄膜状の下地層
で、この下地層2は、母材1と後述の保護膜3との付着
強度を増加させて、高温,高圧下でのプレス成形用金型
の繰返し使用による保護膜3の剥れを防止するものであ
る。
【0033】この下地層2は、直流スパッタ法,高周波
スパッタ法,マグネトロンスパッタ法或いはイオンビー
ムスパッタ法により、ガス圧が1×10~2〜1×10~4Tor
r,パワー密度が1〜10W/cm2の製膜条件でスパッタし
て、膜厚を0.1〜5μmとするのが適当で、これ以下の膜
厚では、下地層2として十分な付着強度が得られなくな
り、又、これ以上の膜厚では、下地層2の表面が荒れて
母材1の表面平滑性が損なわれる。
【0034】3は、白金(Pt),パラジウム(Pd),ロジ
ウム(Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),オス
ミウム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)の元素を
一種以上含有した貴金属系金属或いは合金の材料からな
るターゲットをスパッタして、下地層2の表面に形成し
た薄膜状の保護膜で、この保護膜3は高温,高圧下での
ガラスのプレス成形の繰返しによるガラスの母材1のプ
レス成形面への付着及び母材1のプレス成形面の面荒れ
による表面平滑性の低下を防止する。
【0035】この保護膜3は、直流スパッタ法,高周波
スパッタ法,マグネトロンスパッタ法或いはイオンビー
ムスパッタ法により、ガス圧が1×10~2〜1×10~4Tor
r,パワー密度が1〜10W/cm2の製膜条件でスパッタし
て、膜厚を0.1〜5μmとするのが適当で、これ以下の膜
厚では、保護膜3として十分な膜強度が得られなくな
り、又、これ以上の膜厚では、下地層2と同様に、保護
膜3の表面が荒れて母材1の表面の平滑性が損なわれ
る。
【0036】なお、母材1の表面に下地層2と保護膜3
とを形設する前に、母材1の表面をアルゴンガス等の高
周波プラズマによってドライエッチングしておくと、母
材1と下地層2と保護膜3との付着強度を高めることが
できるが、この場合には、母材1の表面がドライエッチ
ングで荒れないように条件を最適化する必要がある。
【0037】図2は、本発明のプレス成形用金型を使用
するプレス成形機の基本的な構成図である。
【0038】4は磁気ディスク用ガラス基板となるガラ
ス素材、5は磁気ディスク用ガラス基板の外径及び厚み
を規制する胴型、6は胴型5の内側下部に配設されたプ
レス成形用金型の下型、7は図中上下方向に移動可能な
状態で胴型5の内側上部に挿入された上型、8は胴型5
を加熱する胴型用ヒータ部、9は下型6を加熱する下型
用ヒータ部、10は上型7を加熱する上型用ヒータ部、11
は上型7を押し下げて下型6に載置されたガラス素材4
を加圧するピストンシリンダ、12はプレス成形機の本体
を覆うチャンバ、13はチャンバ12の中に窒素ガスを導入
する窒素ガス導入口である。
【0039】このように構成されたプレス成形機におい
て、胴型5,下型6及び上型7をそれぞれ胴型用ヒータ
部8,下型用ヒータ部9及び上型用ヒータ部10によって
加熱し、且つ、窒素ガスを窒素ガス導入口13からチャン
バ12の中に導入した上、下型6に載置されたガラス素材
4を、ピストンシリンダ11によって押し下げられる上型
7で加圧して、磁気ディスク用ガラス基板を製造する。
【0040】ところで、磁気ディスク用ガラス基板のプ
レス成形は低い酸素濃度雰囲気中で行うため、プレス成
形の高熱による金型の酸化が防止されて、金型の耐久性
が向上する。
【0041】(実施例1)次に、本発明の表面が平滑な
磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスク
用ガラス基板のプレス成形用金型の製造方法について図
1及び図2により具体的に説明する。
【0042】先ず、直径が48mm,厚さが15mmの円柱状の
石英ガラスからなる一対のプレス成形用金型の母材1の
プレス成形面を、粒径が0.1μmの微細なダイヤモンド砥
粒で鏡面研磨した上、酸化セリウムで表面粗さが1.0nm
になるまで研磨する。そして、研磨された母材1のプレ
ス成形面を、アルゴンガスの高周波プラズマによって、
アルゴンガス圧が8×10~3Torr,パワー密度が2W/c
m2の条件でエッチングする。
【0043】次に、研磨,エッチングされた母材1のプ
レス成形面に、マグネトロン高周波スパッタ法により、
アルゴンガス圧が5×10~3Torr,パワー密度が5W/c
m2の条件で、各種材料をターゲットとして、膜厚が0.3
μmの下地層2を形設した上、その下地層2の表面を、
アルゴンガスの高周波プラズマにより、アルゴンガス圧
が8×10~3Torr,パワー密度が2W/cm2の条件でエッ
チングする。
【0044】最後に、このエッチングされた下地層2の
表面に、マグネトロン高周波スパッタ法により、各種貴
金属をターゲットとして貴金属合金からなる薄膜状の保
護膜3を形成することによって、後記「表1」に示す試
料1〜8のプレス成形用金型を製造する。なお、試料1
〜8のプレス成形用金型に形成した下地層2及び保護膜
3の具体的な組成は「表1」に示す。
【0045】又、この比較例として、下地層2のないプ
レス成形用金型(「表1」の試料9)と、粒径が0.1μmの
微細なダイヤモンド砥粒によって鏡面研磨した超硬母材
の表面に保護膜3を形成したプレス成形用金型(「表1」
の試料10)とを製造する。
【0046】そして、試料1,2,・・・・・,9或い
は10のプレス成形用金型を図2のプレス成形機に取り付
けて、ソーダライムガラスからなる直径35mmの円柱状の
ガラス素材4を、酸素濃度が0.1%以下の窒素雰囲気中
において、温度が700℃,プレス圧力が60kg/cm2の条件
で2分間プレス成形した上、その温度が450℃に冷却さ
れるまで更にプレス成形を継続して、プレス成形機から
取り出せば、円盤状のガラス基板が製造され、この円盤
状のガラス基板に内径加工を施せば、磁気ディスク用ガ
ラス基板ができる。
【0047】そこで、このようなプレス成形を3,000回
行った後に、成形用金型のプレス成形面及びプレス成形
した磁気ディスク用ガラス基板の表面をAFM(原子間
力顕微鏡)により34μm角の範囲で5個所測定した上、そ
の表面の粗さ(SRa)の平均を算出して評価し、又、プ
レス成形した磁気ディスク用ガラス基板の表面を光干渉
方式の3次元表面粗さ計で測定して、高さが50nm以上の
粗大突起の数を測定すると、「表1」のような結果にな
る。
【0048】
【表1】
【0049】「表1」から明らかなように、本発明のプ
レス成形用金型(試料1〜8)によって製造された磁気デ
ィスク用ガラス基板は、3,000回目のプレス成形品で
も、初期のプレス成形品と比較して、表面の粗さに変化
はほとんどなく、粗大突起の形成も見られなかった。
【0050】これに対して、下地層2のないプレス成形
用金型(試料9)では、表面粗さが大きくなると共に、50
nm以上の粗大突起の発生が見られる。
【0051】又、超硬母材の表面に保護膜3を形成した
プレス成形用金型(試料10)では、初期の成形品から表面
粗さが荒くて、粗大突起が形成されている上、このプレ
ス成形用金型の表面を光学顕微鏡により倍率400倍で観
察したところ、ミクロな膜剥れが部分的に発生している
のが見られた。
【0052】なお、本実施例では、プレス成形による磁
気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスク用
ガラス基板のプレス成形用金型の製造方法について説明
したが、光学ガラス素子についても同様の結果が得られ
る。
【0053】(実施の形態2)次に、本発明の微細パタ
ーンを有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び
その磁気ディスク用ガラス基板のプレス成形用金型の製
造方法について図1及び図2により具体的に説明する。
【0054】プレス成形用金型の母材1の表面に微細パ
ターンを形成する方法としては、鏡面研磨した母材1の
表面に、レジストをスピンコートして、プリベイクした
後、従来の紫外線露光,レーザビームで描画するレーザ
ビーム露光,電子ビームで描画する電子ビーム露光によ
り、レジストパターンを形成する。そして、パターンを
形成したレジストをマスクにしてドライエッチングを行
うと、母材1の表面にパターンが形成される。
【0055】ドライエッチングには、アルゴンガス,C
4等のフッ素系ガス又はフッ素系ガスと酸素との混合
系ガスが使用できる反応性イオンビームエッチング,電
子サイクロトロン共鳴(ECR)イオンエッチング法等の
指向性のよいエッチング法が適当である。
【0056】(実施例2)以下、微細パターンを有する
磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及びその磁気ディ
スク用ガラス基板のプレス成形用金型の製造方法につい
て具体的に説明する。
【0057】実施例1と同様に、直径が48mm、厚さが15
mmの円柱状の石英ガラスからなる一対のプレス成形用金
型の母材1のプレス成形面を、微細なダイヤモンド砥粒
を用いて鏡面研磨した上、酸化セリウムで表面粗さが1.
0nmになるまで研磨する。そして、研磨された母材1の
プレス成形面に、ポジ型電子ビームレジストPMMAを
スピンコーティング法で塗布して、70℃の条件でプリベ
イクした後、0.2μmのランド形状と1.0μmのグルーブ形
状とを同心円状に交互に有する微細パターンを電子ビー
ム露光法で描画して、現像することにより、レジストパ
ターンを形成する。
【0058】次に、母材1の研磨されたプレス成形面
を、アルゴンガスを用いた電子サイクロトロン共鳴(E
CR)イオンエッチング法により、真空度が6×10~4To
rr,電力が1,000Wの条件でドライエッチングして、母
材1のプレス成形面に深さ200nm微細パターンを形成す
る。そして、実施例1と同様に、研磨され且つ微細パタ
ーンが形成された母材1のプレス成形面を、アルゴンガ
スの高周波プラズマによってエッチングした後、マグネ
トロン高周波スパッタ法により、各種材料をターゲット
として下地層2を形成した上、その下地層2の表面をア
ルゴンガスの高周波プラズマによってエッチングする。
【0059】最後に、このエッチングされた下地層2の
表面に、マグネトロン高周波スパッタ法により、各種貴
金属をターゲットとして貴金属合金からなる薄膜状の保
護膜3を形成することによって、後記「表2」に示す試
料11〜19のプレス成形用金型を製造する。なお、試料11
〜19のプレス成形用金型に形成した下地層2及び保護膜
3の具体的な組成は「表2」に示す。
【0060】又、比較例として、鏡面研磨された円柱状
の石英ガラスのプレス成形面に、酸化珪素のスパッタ膜
を形成して、電子ビーム露光法によりパターン形成した
上、CF4ガスでドライエッチングして、微細パターン
を形成する。そして、研磨され且つ微細パターンが形成
された母材1のプレス成形面に、炭化珪素のスパッタ膜
を形成した上、メタンと水素との混合ガスのプラズマC
VD法で炭素からなる保護膜3を形成したプレス成形用
金型(「表2」の試料20)を製造する。
【0061】そして、実施例1と同様に、試料11,12,
・・・・・,19或いは20のプレス成形用金型を図2のプ
レス成形機に取り付けて、ソーダライムガラスからなる
直径35mmの円柱状のガラス素材4を、酸素濃度が0.1%
以下の窒素雰囲気中において、温度が700℃,プレス圧
力が60kg/mm2の条件で2分間プレス成形した上、その
温度が450℃に冷却されるまで更にプレス成形を継続し
て、プレス成形機から取り出せば、円盤状のガラス基板
が製造される。そこで、円盤状のガラス基板に内径加工
を施せば、磁気ディスク用ガラス基板ができる。
【0062】なお、磁気ディスク用ガラス基板の表面及
び断面を走査型電子顕微鏡を用いて評価した結果、磁気
ディスク用ガラス基板にはプレス成形用金型のプレス成
形面のランド形状及びグルーブ形状の精度は寸法誤差が
10%の範囲内できれいに転写しており、ランド形状部の
表面の粗さ(SRa)も0.8nmとプレス成形用金型のプレ
ス成形面の表面の粗さと同レベルであった。
【0063】そこで、このようなプレス成形を3,000回
行った後に、成形用金型のプレス成形面の微細パターン
のグルーブ形状部の表面及びプレス成形した磁気ディス
ク用ガラス基板のランド形状部の表面をAFM(原子間
力顕微鏡)により34μm角の範囲で5個所測定した上、そ
の表面の粗さの平均を算出して評価し、又、プレス成形
した磁気ディスク用ガラス基板の表面を光干渉方式の3
次元表面粗さ計で測定して、高さが50nm以上の粗大突起
の数を測定すると、「表2」のような結果になる。
【0064】
【表2】
【0065】「表2」から明らかなように、本発明のプ
レス成形用金型(試料11〜19)によって製造された磁気デ
ィスク用ガラス基板は、3,000回目のプレス成形品で
も、初期のプレス成形品と比較して、表面の粗さに変化
はなく、粗大突起の形成も見られなかった。
【0066】これに対して、炭素膜からなる保護膜3を
母材1のプレス成形面に形成した比較例(試料20)では、
このプレス成形用金型の表面を光学顕微鏡により倍率80
0倍で観察したところ、微細パターンのエッヂ部に保護
膜3の剥がれと思われる欠陥が発生しており、又、微細
パターンの変形も見られた。
【0067】なお、本実施例では、プレス成形による磁
気ディスク用ガラス基板の製造方法と、ランド形状及び
グルーブ形状の微細パターンを有する磁気ディスク用ガ
ラス基板のプレス成形用金型の製造方法とについて説明
したが、微細パターンを有する光学ガラス素子について
も同様の結果が得られる。
【0068】(実施の形態3)更に、プレス成形法では
製造することができなかった直径が2mm以下の凸状の光
学ガラス素子の製造方法及びその光学ガラス素子のプレ
ス成形用金型の製造方法について図3により具体的に説
明する。
【0069】図3は、本発明の光学ガラス素子のプレス
成形用金型の製造工程の概念を示すものである。
【0070】14は製造するレンズの見本(以下「レンズ
見本」という)、15は円柱状のガラスのプレス成形面
を、研削法で加工し且つ研磨して、レンズ見本14の図3
において上面或いは下面の曲面或いは平面と同一の形
状,同等の平滑性を有する曲面或いは平面に形成した成
形用母型の母材、16は母材15の表面に下地層17と保護膜
18とを順次形成してなる成形用母型である。
【0071】19は、加熱された円柱状のガラスの一平面
に成形用母型16のプレス成形面を押圧して、レンズ見本
14の上面或いは下面の曲面或いは平面と同一形状,同等
の平滑性を有する面を形成してなる成形用金型の母材
で、この母材19は、成形用母型の母材15に使用するガラ
スの成形温度よりも50℃以上低い転移温度のガラスから
なる。20は母材19の表面に下地層21と保護膜22とを順次
形成してなる成形用金型である。
【0072】成形用金型20を製造するには、先ず、レン
ズ見本14の一方の面の曲面或いは平面と同一の形状,同
等の平滑性を有するように、円柱状のガラスのプレス成
形面を研削法で加工し且つ研磨して成形用母型の母材15
を形成した上、その母材15の表面に下地層17と保護膜18
とを順次形成することにより、成形用母型16を製造す
る。
【0073】次に、加熱された円柱状のガラスのプレス
成形面を成形用母型16のプレス成形面で押圧して、レン
ズ見本14の一方の面の曲面或いは平面と同一の形状,同
等の平滑性を有する凹み或いは平面を形成して成形用金
型の母材19を形成した上、その母材19の表面に下地層21
と保護膜22とを順次形成することにより、成形用金型20
を製造する。
【0074】又、レンズ見本14の他方の面の平面或いは
曲面と同一の形状,同等の平滑性を有する平面或いは凹
みを形成した成形用金型20も前述の如き製造方法で製造
することにより、一対の成形用金型20ができあがる。
【0075】この結果、従来製造できなかったガラスの
研磨表面と同等の平滑面性を有する小径の凸状或いは凹
状のレンズを製造することができるようになる。
【0076】(実施例3)以下、直径が2mm以下の凸状
の光学ガラス素子の製造方法及びその光学ガラス素子の
プレス成形用金型の製造方法について図3により更に具
体的に説明する。
【0077】先ず、直径が1.8mm,長さが5mmの2つの
円柱状の石英ガラスをそれぞれ研削加工して、曲率半径
が0.9mmの凸面形状のプレス成形面を有するマイクロレ
ンズの成形用母型の母材15と、平面形状のプレス成形面
を有するマイクロレンズのプレス成形用母型の母材15と
をそれぞれ形成した上、これ等の母材15のプレス成形面
をそれぞれ表面の粗さが1nmなるまで酸化セリウム砥粒
で研磨する。
【0078】そして、これ等の母材15の研磨されたプレ
ス成形面を、実施例1と同様に、アルゴンガスの高周波
プラズマでエッチングした後、マグネトロン高周波スパ
ッタ法によって炭化珪素−白金(SiC−Pt,Pt含有率
50wt%)からなる下地層17を形成し、且つ、その下地層1
7の表面をアルゴンガスの高周波プラズマによってエッ
チングする。その上、下地層17の表面にマグネトロン高
周波スパッタ法によって白金−ロジウム(Pt−Rh,Rh
含有率20wt%)合金薄膜からなる保護膜18を形成するこ
とにより、成形用母型16を製造する。
【0079】次に、この成形用母型16を図2のプレス成
形機に取り付けてマイクロレンズの成形用金型20を製造
する。即ち、直径が6mm,厚さが6mmの円柱状のパイレ
ックスガラス素材を、成形母型16とプレス成形面が平ら
な金型の間に設置して、温度が750℃,プレス圧力が50k
g/cm2の条件で5分間プレス成形した上、その温度が50
0℃に冷却されるまで更にプレスを継続した後、ガラス
素材をプレス成形機から取り出すと、曲率半径が0.9mm
の凹面形状をプレス成形面に有する成形用金型の母材19
が形成される。
【0080】又、直径が6mm,厚さが6mmの円柱状のパ
イレックスガラス素材の1面を研磨して、平面形状をプ
レス成形面に有する成形用金型の母材19を形成する。
【0081】そこで、2つの成形用金型の母材19のプレ
ス成形面を、それぞれ、実施例1と同様に、アルゴンガ
スの高周波プラズマによってエッチングした後、各種材
料をターゲットとしマグネトロン高周波スパッタ法によ
り下地層21を形成する。そして、その下地層21の表面を
アルゴンガスの高周波プラズマでエッチングした上、各
種貴金属をターゲットとしマグネトロン高周波スパッタ
法により保護膜3を形成することにより、後記「表3」
に示す試料21〜29の上型或いは下型となる一対の成形用
金型20を製造する。なお、試料21〜29の成形用金型20に
形成した下地層2及び保護膜3の具体的な組成は「表
3」に示す。
【0082】又、この比較例として、フッ化マグネシウ
ムをプレス成形面に蒸着させた成形用金型(「表3」の試
料30)を製造する。
【0083】そして、試料21,22,・・・・・,29或い
は30のプレス成形用金型を図2のプレス成形機に取り付
けて、PbOの含有率が70wt%,SiO2の含有率が27wt
%,残りが微量成分からなる酸化鉛系光学ガラスを直径
が0.7mmの粒状に加工したガラス素材を、酸素濃度0.1%
以下の窒素雰囲気中において、温度が520℃,プレス圧
力が40kg/cm2の条件で2分間プレス成形した上、その
温度が300℃に冷却されるまで更にプレス成形を継続し
て、プレス成形機から取り出せば、マイクロレンズが製
造される。
【0084】そこで、このようなプレス成形を3,000回
行った後に、成形用金型20の表面及び成形用金型20によ
って成形したマイクロレンズの表面をそれぞれ光干渉方
式の3次元表面粗さ計で5個所測定した上、その表面の
粗さ(RMS値)の平均を算出して評価する。この評価結
果及び成形用金型20の表面状態の観察結果は「表3」の
ようになる。
【0085】
【表3】
【0086】「表3」から明らかなように、本発明のプ
レス用金型(試料21〜29)によって製造されたマイクロレ
ンズは、3,000回目のプレス成形品でも、初期のプレス
成形品と比較して、表面の粗さ(RSM値)に変化がなか
ったのに対し、フッ化マグネシウムからなる保護膜を形
成した比較例(試料30)では、プレス成形が3,000回に達
するまでの間に、保護膜の剥離とガラス素材の溶着とが
発生した。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製造する磁気ディスク用ガラス基板或いは光学ガラス素
子に対応する超平滑な表面と高精度な微細パターン或い
は精密形状とを有するプレス成形用金型が簡単に製造で
きるという効果がある。
【0088】又、本発明によれば、本発明のプレス成形
用金型を使用してプレス成形を行うと、金型形状が精密
且つ高精度に転写された磁気ディスク用ガラス基板或い
は光学ガラス素子が容易に製造できるという効果があ
る。
【0089】更に、本発明によれば、従来のプレス成形
法では製造できなかったマイクロレンズのプレス成形用
金型をプレス成形法によって安価に且つ多量に製造でき
るという効果がある。
【0090】更に、本発明によれば、プレス成形用金型
を長期間に亘って繰り返し使用しても、金型の劣化が防
止されて、金型の寿命が長くなるという効果がある。
【0091】更に、本発明によれば、前述の効果から、
高品質な磁気ディスク用ガラス基板或いは光学ガラス素
子が安価に且つ大量に製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク用ガラス基板のプレス成
形用金型の断面図である。
【図2】本発明のプレス成形用金型を使用するプレス成
形機の基本的な構成図である。
【図3】本発明の光学ガラス素子のプレス成形用金型の
製造工程の概念図である。
【符号の説明】
1,19…成形用金型の母材、 2,17,21…下地層、
3,18,22…保護膜、4…ガラス素材、 5…胴型、
6…下型、 7…上型、 8…胴型用ヒータ部、 9…
下型用ヒータ部、 10…上型用ヒータ部、 11…ピスト
ンシリンダ、12…チャンバ、 13…窒素ガス導入口、
14…レンズ見本、 15…成形用母型の母材、 16…成形
用母型、 20…成形用金型。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材のプレス成形面に、下地層を介し
    て、タングステン(W),白金(Pt),パラジウム(Pd),
    ロジウム(Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),
    オスミウム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)の内
    の少なくとも一種類以上の金属或いは合金からなる薄膜
    状の保護膜を形成したプレス成形用金型において、 前記下地層は前記母材に含まれる成分と前記保護膜に含
    まれる成分とからなることを特徴とするプレス成形用金
    型。
  2. 【請求項2】 表面が平滑なガラスからなる成形用金型
    の母材のプレス成形面には、タングステン(W),白金
    (Pt),パラジウム(Pd),ロジウム(Rh),ルテニウム
    (Ru),イリジウム(Ir),オスミウム(Os),レニウム
    (Re),タンタル(Ta)のうち少なくとも一種類以上の金
    属或いは合金からなる薄膜状の保護膜が、炭化珪素,窒
    化珪素,酸化珪素の内の少なくとも一種類と前記保護膜
    に含まれる成分とを含む下地層を介して、形成されるこ
    とを特徴とするプレス成形用金型。
  3. 【請求項3】 ガラス製品に対応した微細パターンを形
    成したガラスからなる成形用金型の母材のプレス成形面
    には、タングステン(W),白金(Pt),パラジウム(P
    d),ロジウム(Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(I
    r),オスミウム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)
    の内の少なくとも一種類以上の金属或いは合金からなる
    薄膜状の保護膜が、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内
    の少なくとも一種類と前記保護膜に含まれる成分とを含
    む下地層を介して、形成されることを特徴とするプレス
    成形用金型。
  4. 【請求項4】 光学ガラス素子に対応した形状を形設し
    たガラスからなる成形用金型の母材のプレス成形面に
    は、タングステン(W),白金(Pt),パラジウム(Pd),
    ロジウム(Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),
    オスミウム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)の内
    の少なくとも一種類以上の金属或いは合金からなる薄膜
    状の保護膜が、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少
    なくとも一種類と前記保護膜に含まれる成分とを含む下
    地層を介して、形成されることを特徴とする光学ガラス
    素子のプレス成形用金型。
  5. 【請求項5】 表面が平滑なガラスをドライエッチング
    してなる成形用金型の母材の少なくともプレス成形面に
    は、タングステン(W),白金(Pt),パラジウム(Pd),
    ロジウム(Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),
    オスミウム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)のう
    ち少なくとも一種類以上の金属或いは合金からなる薄膜
    状の保護膜が、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少
    なくとも一種類と前記保護膜に含まれる成分とを含む下
    地層をスパッタ法で形成し且つ該下地層の表面をドライ
    エッチングした後に、スパッタ法で形成されることを特
    徴とするプレス成形用金型。
  6. 【請求項6】 表面が平滑なガラスにガラス製品に対応
    した微細パターンをドライエッチング法で形成してなる
    成形用金型の母材のプレス成形面には、タングステン
    (W),白金(Pt),パラジウム(Pd),ロジウム(Rh),
    ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),オスミウム(O
    s),レニウム(Re),タンタル(Ta)の内の少なくとも一
    種類以上の金属或いは合金からなる薄膜状の保護膜が、
    炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少なくとも一種類
    と前記保護膜に含まれる成分とを含む下地層をスパッタ
    法で形成し且つ該下地層の表面をドライエッチングした
    後に、スパッタ法で形成されることを特徴とするプレス
    成形用金型。
  7. 【請求項7】 ガラス製品の形状を有する成形用母型に
    よってプレス成形されたガラスの表面をドライエッチン
    グしてなる成形用金型の母材のプレス成形面には、タン
    グステン(W),白金(Pt),パラジウム(Pd),ロジウム
    (Rh),ルテニウム(Ru),イリジウム(Ir),オスミウ
    ム(Os),レニウム(Re),タンタル(Ta)の内の少なく
    とも一種類以上の金属或いは合金からなる薄膜状の保護
    膜が、炭化珪素,窒化珪素,酸化珪素の内の少なくとも
    一種類と前記保護膜に含まれる成分とを含む下地をスパ
    ッタ法で形成し且つ該下地層の表面をドライエッチング
    した後に、スパッタ法で形成されることを特徴とするプ
    レス成形用金型。
  8. 【請求項8】 請求項2,3,4,5或いは6記載のプ
    レス成形用金型によりプレス成形されたことを特徴とす
    る磁気ディスク用ガラス基板或いは光学ガラス素子。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のプレス成形用金型により
    プレス成形されたことを特徴とする光学ガラス素子。
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DE69802023T DE69802023T2 (de) 1997-02-21 1998-02-20 Pressform zum Pressformen eines Glaskörpers und Verfahren zur Herstellung der Pressform
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