JP2000219521A - ガラス基板成形用金型およびその製造方法並びにガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス基板成形用金型およびその製造方法並びにガラス基板の製造方法

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JP2000219521A
JP2000219521A JP11019077A JP1907799A JP2000219521A JP 2000219521 A JP2000219521 A JP 2000219521A JP 11019077 A JP11019077 A JP 11019077A JP 1907799 A JP1907799 A JP 1907799A JP 2000219521 A JP2000219521 A JP 2000219521A
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邦男 日比野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超平滑なプレス面を有し、耐久性の優れたガ
ラス基板成形用金型及びその製造方法並びに超平滑面を
有するガラス基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス基板成形用金型おいては、マスタ
ー金型により結晶化ガラスの金型母材1のプレス面1a
が超平滑面を有するように加圧、加熱しながら結晶化処
理して金型母材1が成形され、少なくともプレス面1a
の上に下地層2と保護層3を形成し、前記下地層2が炭
化珪素、窒化珪素、酸化珪素の内少なくとも1種類と前
記保護層3に含まれる成分とを含み、前記下地層2の表
面に形成された前記保護層がタングステン(W)、白金
(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ル
テニュウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム
(Os)、レニウム(Re)、タンタル(Ta)のうち
少なくとも一種以上の金属薄膜により構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクなど
の記録媒体に用いられる磁気ディスク用ガラス基板を大
量に、かつ安価に生産するためのガラス基板成形用金型
及びその製造方法並びにガラス基板の製造方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】近年、磁気記録の分野、特に磁気ディス
ク装置においては、小型化、薄型化、高容量化などの高
性能化が進んでいる。この高性能化に伴って、磁気ディ
スク装置に用いられる磁気記録媒体における高密度化の
要求が高まっている。このような要求に対して、高剛
性、高硬度で平滑化が容易なガラス基板が、高密度化、
高信頼性化にきわめて有利であることから実用化が盛ん
に検討されている。従来、磁気ディスク用ガラス基板の
製造方法においては、所定のサイズに切り抜かれた後、
表面粗さが5nm以下の平滑な表面(以下、超平滑面と
いう)を得るために1枚毎に基板表面を研磨する研磨工
程が用いられてきた。しかしながら、研磨工程における
研磨には高い精度が要求され、かつ、工程数も多いとい
う欠点があった。 【0003】上記のような研磨工程を有する従来の製造
方法に対して、高品質化かつ高生産性化の可能なガラス
素材をプレス成形する製造方法がレンズ等の光学素子製
造の分野においては、数多くの検討がなされ、既に実用
化が図られている。ガラス素材のプレス成形に用いられ
る金型は、ガラスを繰り返し成形しても劣化しない特殊
な金型が必要であり、種々の検討がなされている。従来
の製造方法におけるガラス素材のプレス成形用の金型母
材としては、超硬合金(タングステンカーバイト)、サ
ーメット、ジルコニア、炭化珪素、その他セラミックス
が使用されている。また、これらの金型母材には、母材
保護と離型時のガラス素材の粘着を防止するため、優れ
た離型性を有すると共に、酸化しにくい耐酸化性及び化
学反応の起こりにくい耐反応性を有する保護膜が形成さ
れたものが開発されている。 【0004】例えば、特開平2−137914号公報に
は、金型母材の超硬合金の表面に貴金属合金薄膜を設
け、超硬合金母材の表面に微細パターンを形成し、磁気
ディスクや光ディスクの原版となるガラス板の表面に微
細パターンを転写する成形用金型が提案されている。し
かしながら、金型母材として用いられる超硬合金は加工
性が悪く、プレス面を研磨するのに長時間の研磨が必要
であり、加工費用が多大となる。また、超硬合金はタン
グステンカーバイド粒子にコバルトなどの金属を加えて
焼結したものであるため、結晶粒界や空孔等が合金中に
含まれており、これらが研磨により金型表面に出て微少
な凹部を形成する。このように、超硬合金を磁気ディス
ク用ガラス基板の金型として使用すると、プレス面とし
て超平滑面を得ることは難しく、加工時表面に欠陥がで
きやすいという課題があった。 【0005】また、磁気ディスク用ガラス基板として十
分な超平滑面を得ることが容易であるガラス素材を成形
金型母材として使用したものについては、特開平1−1
48714号公報及び特開昭64−33022号公報に
開示されている。前者は、光学ガラスをプレス成形して
レンズ等の光学素子を製造するために用いるものであ
り、ガラス素材からなる金型母材にセラミックスまたは
貴金属物質で保護膜を形成して熱酸化による劣化を防止
したものである。後者は、光学素子を成形する金型とし
て、ガラス素材からなる金型母材にMgF2等のフッ化
物またはSiO2などの酸化物を離型被膜として使用
し、離型性を改善したものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前述したガラス素材を
金型母材とするガラス成形用金型は、いずれも、プレス
成形における過酷な高温高圧下の繰り返し使用に対し
て、十分な耐久性を有しておらず、長期間の繰り返し使
用によりプレス面の荒れによる表面粗さの増加が生じて
いた。また、従来のガラス成形用金型においては、保護
膜の微少な剥離が発生する場合があり、高耐久性、長寿
命化に対して十分ではないという課題を有していた。ま
た、特開昭64−33022号公報及び特開平1−14
8714号公報に記載されているような従来の金型母材
においては、ガラス素材からなる成形用金型がマスター
金型によるプレス成形により製造は容易である。しか
し、成形時の加熱によるガラス製の金型母材の変形を防
止するため、金型ガラス材のガラス転移温度よりも低い
成形温度で成形できるガラス素材を被成形ガラスとして
用いなければならず、成形できるガラス素材が限定され
るという問題を有していた。 【0007】また、従来の金型母材としては、ガラス素
材により構成された成形用型本体と、耐熱性を有する金
属またはセラミックスで構成された接合体とを融着接合
した光学素子成形用の金型も開発されている。このよう
な光学素子成形用金型においては、繰り返しのプレス成
形時の押圧力やプレス機械の押圧ヘッドと光学素子成形
用金型との接触による衝撃荷重により、ガラス素材の成
形用型本体と接合体との融着接合部分が耐えきれず、成
形用型本体が接合体から分離するという問題があった。 【0008】本発明の目的は、上記のような問題を解決
し、プレス面が磁気ディスク用ガラス基板に適応する超
平滑面を有し、プレス成形時において金型のプレス面形
状が精密かつ高精度に転写された磁気ディスク用ガラス
基板の製造が可能な金型を提供することにある。また、
本発明の目的は、長期間の繰り返し使用においても、金
型劣化が少なく、広い範囲の被成形ガラス素材を使用す
ることができるガラス基板成形用金型およびガラス基板
成形用金型の製造方法を提供することにある。さらに本
発明の目的は、上記ガラス基板成形用金型を用いて超平
滑面を有するガラス基板を大量に製造できるガラス基板
の製造方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るガラス基板成形用金型は、プレス面が
5nm以下の表面粗さを有し、結晶化ガラスにより形成
された金型母材を具備するよう構成した。上記のように
構成された本発明のガラス基板成形用金型によれば、耐
熱性の高い結晶化ガラスを金型母材に用いることによ
り、被成形ガラス材料に対する規制が大幅に改善され
る。また、本発明のガラス基板成形用金型は、前記結晶
化ガラスが、Li2O−SiO2系あるいはLi2O−Z
nO−SiO2系あるいはLi2O−Al23−SiO2
系の結晶化ガラスであるのが望ましい。 【0010】また、本発明のガラス基板成形用金型は、
前記金型母材の少なくともプレス面にタングステン
(W)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム
(Rh)、ルテニュウム(Ru)、イリジウム(I
r)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、タンタ
ル(Ta)のうち少なくとも一種以上の金属薄膜からな
る保護層を形成するのが望ましい。上記のように構成さ
れた本発明のガラス基板成形用金型によれば、硬度の高
い保護層により繰り返し成形によるプレス成形面の損傷
や破損を防止できるとともに、被成形ガラス材との反応
を防止して離型性を高めることができる。 【0011】また、本発明のガラス基板成形用金型は、
炭化珪素、窒化珪素、酸化珪素の内少なくとも1種類と
前記保護層に含まれる成分とを含む下地層が、少なくと
も前記プレス面と前記保護層との間に形成するのが望ま
しい。この下地層の形成により、本発明のガラス基板成
形用金型は保護層と金型母材である結晶化ガラスとの密
着性が向上できる。 【0012】また、本発明のガラス基板成形用金型は、
前記金型母材を保持する金属部を有するのが望ましい。
上記のように構成された本発明のガラス基板成形用金型
は、結晶化ガラスの低熱伝導性を改善するとともに、プ
レス時の応力および衝撃荷重による結晶化ガラスの割
れ、欠けが防止できる。また、本発明のガラス基板成形
用金型は、前記金属部の熱膨張係数が、前記結晶化ガラ
スの熱膨張係数よりも大きく、その差が1x10-5以内
であることが望ましい。上記のように構成された本発明
のガラス基板成形用金型は、結晶化ガラスが金属部との
熱収縮の差により強固に保持されるとともに、収縮応力
による破損を防止できる。 【0013】また、本発明のガラス基板成形用金型は、
前記結晶化ガラスの形状が円板または円柱状であり、前
記金属部が前記結晶化ガラス部を鎮め込む円形の凹部を
有するか、若しくは前記結晶化ガラスの形状が円板また
は円柱状であり、前記金属部が前記結晶化ガラスを保持
する円筒であることが好ましい。さらに、本発明のガラ
ス基板成形用金型は、前記金属部が、超鋼合金またはサ
ーメットあるいはステンレス鋼で形成されていることが
好ましい。このように構成することにより、本発明のガ
ラス基板成形用金型は金型の熱伝導性が改善されるとと
もに、プレス成形時の応力および衝撃荷重による結晶化
ガラスの割れ、欠けが防止できる。 【0014】本発明に係るガラス基板成形用金型の製造
方法は、プレス面が5nm以下の表面粗さに加工された
マスター金型により、金型母材の少なくともプレス面を
形成する結晶化前の結晶化ガラスをプレス成形する工
程、プレス面を形成した後、前記結晶化前の結晶化ガラ
スを結晶化処理する工程、を有する。上記の本発明に係
るガラス基板成形用金型の製造方法によれば、プレス成
形工法でガラス基板成形用金型を製造できるため、金型
を安価にかつ大量に生産できる。また、本発明のガラス
基板成形用金型の製造方法においては、前記マスター金
型により加圧、加熱しながら、前記結晶化前の結晶化ガ
ラスを結晶化処理することが望ましい。 【0015】本発明の他の観点によるガラス基板成形用
金型の製造方法は、マスター金型により、金型母材の少
なくともプレス面を形成する結晶化前の結晶化ガラスを
プレス成形する工程、前記結晶化前の結晶化ガラスを結
晶化処理する工程、前記結晶化ガラスの金型母材のプレ
ス面を5nm以下の表面粗さに研磨加工する工程、を有
する。上記ガラス基板成形用金型の製造方法によれば、
加工が困難な超平滑面を有するマスター金型を用いるこ
となく、ガラス基板成形用金型が製造できるため、製造
コストの大幅な低減が図られる。本発明の他の観点によ
るガラス基板成形用金型の製造方法は、マスター金型に
より、金型母材の少なくともプレス面の結晶化前の結晶
化ガラスをプレス成形する工程、前記プレス面を5nm
以下の表面粗さに研磨加工する工程、前記結晶化前の結
晶化ガラスを結晶化処理する工程、を有する。上記ガラ
ス基板成形用金型の製造方法によれば、加工が困難な超
平滑面を有するマスター金型を用いることなく、ガラス
基板成形用金型が製造できるため、製造コストの大幅な
低減が図られる。 【0016】また、本発明のガラス基板成形用金型の製
造方法においては、プレス面が少なくとも5nm以下の
表面粗さに研磨加工された結晶化ガラスと、前記結晶化
ガラスを少なくとも外周側面の一部で保持する凹部を有
する金属部または円筒形状の金属部とを有するガラス基
板成形用金型おいて、前記金属部の凹部または円筒形状
の金属部の内径部に前記結晶化前の結晶化ガラスをマス
ター金型によりプレス成形し、結晶化ガラスを金属部に
鎮め込むことが好ましい。このガラス基板成形用金型の
製造方法によれば、高精度な金型を容易に、かつ大量に
製造できる。さらに、本発明の他の観点によるガラス基
板の製造方法においては、本発明の上記ガラス基板成形
用金型を用いてプレス成形することにより、金型のプレ
ス面の超平滑面をガラス基板に転写することが可能であ
り、均一な超平滑面を有するガラス基板を大量にかつ安
価に製造することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明のガラス基板成形用
金型及びその製造方法を示す一実施の形態である実施例
1について添付の図面を参照しながら説明する。 【0018】《実施例1》本発明の一実施の形態である
実施例1におけるガラス基板成形用金型について図1及
び図2を参照しつつ説明する。図1は実施例1のガラス
基板成形用の金型の構成を示す拡大断面図である。図2
は図1のガラス基板成形用金型を用いたプレス成形機の
構成を示す概略断面図である。図1に示すように、ガラ
ス基板成形用金型60は結晶化ガラスにより形成された
金型母材1と、その金型母材1の表面に形成された2層
の膜とにより構成されている。ガラス基板成形用金型6
0の2層の膜は、金型母材1のプレス面1a(図1にお
ける上面)とその側面1bを被覆するよう形成されてお
り、金型母材1の表面に形成された下地層2とその下地
層2の表面に形成された保護層3である。実施例1の金
型母材1に用いた結晶化ガラスとしては、繰り返し使用
による欠け、割れ等の破損を防止するため、高温時の機
械強度が優れ、かつプレス成形が容易な軟化点の低いL
2O−SiO2系の結晶化ガラスを用いている。なお、
本発明の金型母材1に用いるその他の結晶化ガラスとし
ては、Li2O−ZnO−SiO2系、Li2O−Al2
3−SiO2系の結晶化ガラスが好適である。 【0019】金型母材1のプレス面1aの表面の表面粗
さ(Ra:平均線平均粗さ)としては、磁気ディスク用
ガラス基板に転写するものとしては5nm以下が適当
で、望ましくは2nm以下、さらに望ましくは、1nm
以下である。上記のような超平滑なプレス面1aを構成
する結晶化ガラスの金型母材1を得る方法としては以下
に説明する3つの製造方法がある。 【0020】(1)第1の製造方法としては、超平滑面
(表面粗さ(Ra)が5nm以下の平面)に研磨加工さ
れた石英ガラスの表面を下地層2と貴金属の保護層3で
被覆したマスター金型により、金型母材となる結晶化前
の結晶化ガラスをガラス転移点から軟化点の間の温度で
加熱してプレス成形する。その後、プレス成形時のプレ
ス圧を維持した状態で結晶化温度まで加熱して、金型母
材1となる結晶化ガラスを結晶化処理して、所望の硬度
にする。 【0021】(2)結晶化ガラスの金型母材1を得るた
めの第2の製造方法としては、超硬合金の表面を貴金属
の下地層2と保護層3で被覆したマスター金型により、
金型母材となる結晶化前の結晶化ガラスを加熱してプレ
ス成形する。続いて結晶化前の結晶化ガラスを結晶化温
度まで加熱して結晶化処理する。その後、結晶化ガラス
で構成された金型母材のプレス面を炭化珪素、アルミ
ナ、ダイヤモンド微粒子等を用いて研磨する。この研磨
処理後、さらに金型母材のプレス面を酸化セリウムの微
粒子を用いた研磨によって超平滑面に研磨加工する。 【0022】(3)結晶化ガラスの金型母材1を得るた
めの第3の製造方法としては、超硬合金の表面を貴金属
の下地層2と保護層3で被覆したマスター金型により、
結晶化前の結晶化ガラスを加熱してプレス成形する。そ
の後、結晶化前の結晶化ガラスを炭化珪素、アルミナ、
ダイヤモンド微粒子等を用いて研磨する。この研磨処理
後、さらに酸化セリウムの微粒子を用いた研磨によって
結晶化ガラスのプレス面を超平滑面に研磨加工する。そ
の後、結晶化温度まで加熱して結晶化処理をする。 【0023】金型母材1の表面に形成する下地層2は、
炭化珪素、窒化珪素、酸化珪素の内、少なくとも1種類
と、この下地層2の上に形成される保護層3の貴金属系
合金薄膜に含まれる成分とにより構成された薄膜であ
る。この下地層2は、その組成に対応する材料をターゲ
ットとしてスパッタ法により形成する。実施例1におい
て用いることが可能なスパッタ法としては、直流スパッ
タ法、マグネトロン高周波スパッタ法、マグネトロンス
パッタ法、イオンビームスパッタ法が適用できる。例え
ば、マグネトロン高周波スパッタ法による成膜条件とし
ては、アルゴンガス圧1x10ー2〜1x10ー4Tor
r、高周波電力密度1〜10W/cm2が適当である。
なお、実施例1においてはSiC−Irをターゲットと
してマグネトロン高周波スパッタ法により膜厚0.1μ
mの下地層2を形成した。金属薄膜の下地層2の膜厚は
0.05〜5μmの間が適当である。下地層2は、0.0
5μm以下の膜厚では、下地層2として十分な付着強度
を確保することができず、5μm以上の膜厚では、下地
層2の表面が荒れやすくなり、金型プレス成形機のプレ
ス面の表面性が損なわれる。 【0024】下地層2の上にさらに形成される金属薄膜
の保護層3は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロ
ジウム(Rh)、ルテニュウム(Ru)、イリジウム
(Ir)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、タ
ンタル(Ta)の元素を一種以上含有する貴金属系合金
薄膜である。この保護層3は、その組成に対応する材料
からなるターゲットをスパッタして形成することができ
る。スパッタ法としては、下地層2と同様に、直流スパ
ッタ法、マグネトロン高周波スパッタ法、マグネトロン
スパッタ法、イオンビームスパッタ法が適用できる。例
えば、マグネトロン高周波スパッタ法による成膜条件と
しては、アルゴンガス圧1x10ー2〜1x10ー4Tor
r、高周波電力密度1〜10W/cm2が適当である。 【0025】なお、実施例1においては、Pt−Irを
ターゲットとしマグネトロン高周波スパッタ法によりP
t−Ir(50:50重量比)合金薄膜からなる保護層
3を形成した。保護層3の膜厚としては0.1〜5μm
が適当である。保護層3は、0.1μm以下の膜厚では
保護層2として機能するに十分な膜強度が得られなくな
り、5μm以上の膜厚では保護層3の表面が荒れやす
く、金型母材1のプレス面の平滑性が損なわれる。な
お、下地層2及び保護層3を形成する前に、アルゴンガ
スなどのマグネトロン高周波プラズマによって被形成面
をドライエッチングすることにより、下地層2と保護層
3の付着強度を高めることができる。しかし、このドラ
イエッチングにおいては、金型母材1の超平滑面である
被形成面を荒らさないようなドライエッチング条件の最
適化が必要である。 【0026】[ガラス基板成形用金型の製造方法]次
に、実施例1のガラス基板成形用金型の製造方法につい
て図2を参照しつつ説明する。図2は、実施例1のガラ
ス基板成形用金型の製造に用いるプレス成形機の概略構
成を示す断面図である。実施例1のガラス基板成形用金
型の製造には、図2に示すようなプレス成形機が用いら
れる。このプレス成形機において、金型母材1となる結
晶化前の結晶化ガラス素材4は、超平滑面のプレス面を
有する上下のマスター金型50の間に載置されている。
実施例1のマスター金型50としては、前述の第1の製
造方法により製造された石英ガラスの表面を下地層2と
貴金属の保護層3で被覆したものを用いている。プレス
成形機には、マスター金型50が下側金型6と上側金型
7として配設されている。結晶化前の結晶化ガラス素材
4は下側金型6上に載置され、結晶化ガラス素材4の上
には上側金型7が配置されている。胴型5は、プレス成
形される金型母材1の外径を規制するとともに、上側金
型7及び下側金型6の上下方向のガイドとして機能す
る。 【0027】プレス成形機における、下側金型6、上側
金型7、及び胴型5は、それぞれ下ヒータ部8、上ヒー
タ部9、及び側面ヒータ部10によって加熱されるよう
構成されている。各部位が所定温度に達した後、所定の
時間保持して各部位の温度の均一化を図った後、ピスト
ンシリンダー11の押し下げ動作により、結晶化ガラス
素材4が所定の厚さの寸法となるまで下側金型6と上側
金型7とにより加圧される。また、結晶化ガラス素材4
に対して結晶化処理を行う場合には、結晶化ガラス素材
4が下側金型6と上側金型7により加圧された状態のま
ま、結晶化温度まで加熱される。このように加熱された
結晶化ガラス素材4が所定時間保持された後、自然冷却
されて、結晶化前の結晶化ガラス素材4が結晶化する。
図2に示すように、プレス成形機におけるプレス部分は
チャンバー12内に設置されている。チャンバー12に
は窒素ガス導入口13が設けられており、この窒素ガス
導入口13から窒素ガスがチャンバー12内に導入さ
れ、低い酸素濃度雰囲気でプレス成形されるよう構成さ
れている。従って、プレス成形時の高温によるマスター
金型の酸化による耐久性の低下を防止している。 【0028】上記説明においてはマスター金型50とし
て、前述の第1の製造方法により製造された石英ガラス
の表面を貴金属の下地層2と保護層3で被覆したものを
用いて説明したが、前述の第2及び第3の製造方法によ
る超硬合金の表面を貴金属の保護層3で被覆したマスタ
ー金型を用いる場合についても同様に図2に示したプレ
ス成形機を用いてプレス成形を行う。この場合、第2の
製造方法においては、結晶化処理した後、成形された結
晶化ガラスの金型母材本体のプレス面を研磨加工により
超平滑面に加工する。一方、第3の製造方法において
は、プレス成形した結晶化前の結晶化ガラスの金型母材
のプレス面を研磨加工により超平滑面に加工した後、結
晶化処理を行う。 【0029】[磁気ディスク用ガラス基板を具体的な例
としたガラス基板成形用金型の製造方法]以下、本発明
のガラス基板成形用金型の製造方法及びガラス基板の製
造方法について、具体的な例として磁気ディスク用ガラ
ス基板を例としたガラス基板成形用金型60の製造方法
を比較例と対比して説明する。 【0030】[石英ガラスによる第1のマスター金型の
製造]第1のマスター金型の金型母材1として、直径4
8mm、厚み15mmの円柱状の石英ガラスを2つ準備
した。一方の石英ガラスのプレス面を粒径0.1μmの
微細なダイヤモンド砥粒を用いて鏡面研磨した後、酸化
セリウムを用い表面粗さ(Ra)0.3nmに研磨し
た。次に、アルゴンガス圧8x10ー3Torr、高周波
電力密度2W/cm2の条件で下側金型6の研磨面をア
ルゴンガスの高周波プラズマでエッチングした。その
後、アルゴンガス圧5x10ー3Torr、高周波電力密
度5W/cm2の条件で、マグネトロン高周波スパッタ
法によりSiC−Irをターゲットとし膜厚0.1μm
の下地層2を形成した。さらに、アルゴンガス圧8x1
ー3Torr、高周波電力密度2W/cm2の条件で、
下地層2の表面をアルゴンガスの高周波プラズマでエッ
チングした。その後、Pt−Irをターゲットとしてマ
グネトロン高周波スパッタ法によりPt−Ir(50:
50重量比)合金薄膜からなる保護層3を形成し、表面
粗さ(Ra)0.3nmの第1のマスター金型の下側金
型6を製作した。同様に、もう一方の石英ガラスのプレ
ス面にも下地層2と保護層3を形成して第1のマスター
金型の上側金型7を製作した。 【0031】[超硬合金による第2のマスター金型の製
造]第2のマスター金型の金型母材1として、直径48
mm、厚み15mmの円柱状の超硬合金を2つ準備し
た。この2つの超硬合金のそれぞれのプレス面を粒径
0.1μmの微細なダイヤモンド砥粒を用いて鏡面研磨
し表面粗さ(Ra)3nmに研磨した。次に、アルゴン
ガス圧8x10ー3Torr、高周波電力密度2W/cm
2の条件で、それぞれの研磨面をアルゴンガスの高周波
プラズマでエッチングした。その後、アルゴンガス圧5
x10ー3Torr、高周波電力密度5W/cm2の条件
で、マグネトロン高周波スパッタ法によりIr−Taを
ターゲットとしてIr−Ta(50:50重量比)の合
金薄膜からなる保護層3を形成し、表面粗さ(Ra)6
nmの第2のマスター金型の上側金型7及び下側金型6
を製作した。 【0032】[結晶化ガラスの第1の金型母材の製造]
前述のように製作された石英ガラスの第1のマスター金
型における下側金型6及び上側金型7を前述の図2に示
したプレス成形機に設置し、直径40mmの結晶化前の
Li2O−SiO2系結晶化ガラス素材(軟化点:610
℃、ガラス転移点:440℃)を温度470℃、プレス
圧力200Kg/cm2でプレス成形した。続いて、上
記プレス圧力を維持したまま温度750℃まで上昇させ
た後、その温度で4時間保持した。このように結晶化ガ
ラス素材を4時間保持した後、自然冷却して結晶化処理
され、表面粗さ(Ra)0.5nmの結晶化ガラスの金
型母材1を製作した。なお、プレス成形及び結晶化処理
は、チャンバー12内に窒素ガス導入口13より80L
/minの窒素ガスを導入し、酸素濃度0.03%の雰
囲気中で行った。 【0033】[結晶化ガラスの第2の金型母材の製造]
前述のように製作された超硬合金により形成された第2
のマスター金型の下側金型6及び上側金型7を図2に示
すプレス成形機に設置し、直径40mmの結晶化前のL
2O−SiO2系結晶化ガラス素材を温度455℃、プ
レス圧力400Kg/cm2でプレス成形した。続いて
上記プレス圧力を維持したまま冷却して、結晶化前の結
晶化ガラス素材により形成された円柱材を製造した。続
いてこの円柱材のプレス面を酸化セリウムを用いて、表
面粗さ(Ra)0.4nmに研磨加工した。さらに、酸
素濃度0.03%の雰囲気中で750℃で4時間の加熱
処理を行い、プレス面の表面粗さ(Ra)が0.6nm
である結晶化ガラスの第2の金型母材を製作した。 【0034】[結晶化ガラスの第3の金型母材の製造]
前述のように製作された超硬合金により形成された第2
のマスター金型の下側金型6及び上側金型7を図2に示
すプレス成形機に設置し、直径40mmの結晶化前のL
2O−SiO2系結晶化ガラス素材を温度460℃,プ
レス圧力350Kg/cm2でプレス成形した。続いて
上記プレス圧力を維持したまま結晶化ガラス素材を温度
750℃まで上昇させた後、その温度で40時間保持し
た。その後、結晶化ガラス素材を冷却して結晶化処理し
て結晶化ガラスの円柱材を得た。得られた結晶化ガラス
の円柱材のプレス面を粒径0.1μmの微細なダイヤモ
ンド砥粒を用いて鏡面研磨した後、酸化セリウムを用い
研磨加工して、表面粗さ(Ra)0.4nmの結晶化ガ
ラスの第3の金型母材を製作した。 【0035】[ガラス基板成形用金型60の製造]前述
のように製作された結晶化ガラスの第1の金型母材のプ
レス面をアルゴンガス圧8x10ー3Torr、高周波電
力密度2W/cm2の条件でアルゴンガスの高周波プラ
ズマでエッチングした。その後、アルゴンガス圧5x1
ー3Torr、高周波電力密度5W/cm2の条件で、
マグネトロン高周波スパッタ法により膜厚0.15μm
のSiO−Ptの下地層2を形成した。さらに、アルゴ
ンガス圧8x10ー3Torr、高周波電力密度2W/c
2の条件で、下地層2の表面をアルゴンガスの高周波
プラズマでエッチングした。その後、マグネトロン高周
波スパッタ法により膜厚1μmのPt50−Ir50の
貴金属合金薄膜からなる保護層3を形成して試料番号1
の上側金型7と下側金型6の一対のガラス基板成形用金
型60を製作した。このように、第1の金型母材、第2
の金型母材、及び第3の金型母材を用いて下地層2及び
保護層3の組成が異なる上下一対のガラス基板成形用金
型60を製作し、試料番号1〜9とした。後述する表1
に試料番号1〜9のガラス基板成形用金型60を製作す
るのに用いた金型母材番号1〜3と下地層2及び保護層
3の各組成との組合せを示す。 【0036】[ガラス基板の製造]試料番号1〜9のガ
ラス基板成形用金型を、図2に示すプレス成形機に設置
し、直径35mmのソーダライムガラス素材を温度65
0℃、プレス圧力230kg/cm2でプレス成形し
た。その状態でソーダライムガラス素材を4分間保持し
た後、430℃まで自然冷却し、プレス成形したガラス
基板を取り出した。このプレス成形は酸素濃度0.05
%以下の窒素雰囲気中で行った。次に、内径加工を行
い、磁気ディスク用ガラス基板を製作した。また、比較
例として、超硬の金型母材のプレス面を粒径0.1μm
の微細なダイヤモンド砥粒を用いて鏡面研磨し、表面に
Pt−Irの保護層を形成し、試料番号10のガラス基
板成形用金型60を製作した。さらに、別の比較例とし
て結晶化ガラスの金型母材1に下地層なしで保護層3の
みの金型を形成し、試料番号11のガラス基板成形用金
型を製作した。上記のように製作した2つの比較例のガ
ラス基板成形用金型を用いて、前述した試料番号1〜9
のガラス基板成形用金型を用いて製作した場合と同様に
図2に示したプレス成形機により磁気デスク用ガラス基
板を製作し、表1に試料番号10及び11として示し
た。 【0037】 【表1】 【0038】試料番号1〜11のガラス基板成形用金型
により、それぞれ1000回のガラス基板をプレス成形
した。ガラス基板成形用金型および成形した磁気ディス
ク用ガラス基板の表面における初期状態及び1000回
目のプレス加工処理後の状態について、それぞれ原子間
力顕微鏡(AFM)で34μm角で5ヶ所測定し、その
表面粗さ(SRa)の平均を算出し評価した。また、成
形した磁気ディスク用ガラス基板表面を光干渉方式の3
次元表面粗さ計にて測定し、1mm2当たりの高さ50
nm以上の粗大突起の数を計数した。表1は、各試料番
号1〜11のガラス基板成形用金型とその金型により成
形されたガラス基板における表面粗さと突起数の測定結
果を示している。 【0039】表1からわかるように、試料番号1〜9で
示した下地層2と保護層3を有する金型で製作した磁気
ディスク用ガラス基板は、1000回目のプレス成形品
でも初期の成形品と比較して表面粗さに変化はなく、粗
大突起の形成も見られなかった。これに対し、超硬合金
を金型母材として保護層3を形成した比較例の金型(試
料番号10)では、得られた金型の表面粗さ(SRa)
が6nmと粗く、磁気ディスク用ガラス基板としては、
不十分なものであり、また高さ50nm以上の粗大突起
も形成されていた。また、下地層2のない比較例の金型
(試料番号11)では、10回のプレス成形を実施した
後において、金型表面の保護層3のはがれが観察され
た。 【0040】なお、実施例1では結晶化ガラスとして、
Li2O−SiO2系の結晶化ガラスの例について説明し
たが、Li2O−ZnO−SiO2系、Li2O−Al2
3−SiO2系の結晶化ガラスにおいても実施例1と同様
の結果が得られ、耐久性のあるガラス基板成形用金型が
得られた。 【0041】《実施例2》次に、本発明のガラス基板成
形用金型及びガラス基板成形用金型の製造方法について
実施例2として図3〜図9を参照しつつ説明する。実施
例2のガラス基板成形用金型は、プレス面が少なくとも
超平滑面に加工された結晶化ガラス部と、この結晶化ガ
ラス部を保持する金属部とを有する複合金型構成の金型
母材に下地層2と保護層3を被覆したものである。以
下、実施例2のガラス基板成形用金型を示す具体的な複
数の例について図3〜図9を用いて説明する。 【0042】図3は、実施例2における複合構成の第4
の金型母材15、16に下地層2と保護層3を被覆した
ガラス基板成形用金型61を示す断面図である。図3に
示すガラス基板成形用金型61は、プレス面18(図3
の上面)が少なくとも超平滑面に加工された結晶化ガラ
ス部16と、この結晶化ガラス部16を保持する凹みを
持つ金属部15とを有している。また、結晶化ガラス部
16のプレス面18及び金属部15における結晶化ガラ
ス部16が固着されていない表面17と側面には、保護
層3が下地層2を介して被覆されている。図3に示すよ
うに、ガラス基板成形用金型61は結晶化ガラス部16
のプレス面18が金属部15の端部表面17から突出す
る構造を有している。 【0043】図4は複合構成の第5の金型母材15、1
6Aに下地層2と保護層3を被覆したガラス基板成形用
金型62を示す断面図であり、図5は複合構成の第6の
金型母材15、16Bに下地層2と保護層3を被覆した
ガラス基板成形用金型63を示す断面図である。図4と
図5に示すように、第5の金型母材と第6の金型母材の
各金属部15は図3に示した第4の金型母材の金属部1
5と同一形状であり、結晶化ガラス部16の厚みを変更
したものである。図4に示すように、ガラス基板成形用
金型62は結晶化ガラス部16Aのプレス面18が金属
部15の端部表面17と同一平面にあり、下地層2及び
保護膜3で被覆されている。また、図5に示すように、
ガラス基板成形用金型63は結晶化ガラス部16Bのプ
レス面18が金属部15の端部表面17から窪んでお
り、下地層2及び保護膜3で被覆されている。 【0044】次に、実施例2の複合金型母材における金
属部15Aの形状を円筒形にした場合について図6〜図
8を参照しつつ説明する。図6は第7の金型母材15
A、26に下地層2と保護層3を被覆したガラス基板成
形用金型64を示す断面図である。図7は第8の金型母
材15A、26Aに下地層2と保護層3を被覆したガラ
ス基板成形用金型65を示す断面図である。図8は第9
の金型母材15A、26Bに下地層2と保護層3を被覆
したガラス基板成形用金型66を示す断面図である。図
6〜図8に示すように、これらの複合構成の金型は同一
の金属部15Aを使用して、結晶化ガラス部26、26
A、26Bの厚みを変更したものである。図6に示す第
7の金型母材はそのプレス面18が金属部15Aの端部
表面(図6における金属部15Aの上面)17より突出
している複合金型64(図6)である。図7に示す第8
の金型母材はそのプレス面18と金属部15Aの端部表
面17が同一平面である複合金型65である。図8に示
す第9の金型母材はそのプレス面18が金属部15Aの
端部表面17より窪んでいる複合金型66である。 【0045】前述の第4の金型母材(図3の符号15+
16)及び第7の金型母材(図6の符号15A+26)
のように、結晶化ガラス部16、26が突出している形
状のものは、プレス面18を再研磨して使用できるため
コスト面で有利である。一方、第6の金型母材(図5の
符号15+16B)及び第9の金型母材(図8の符号1
5A+26B)のような結晶化ガラス部16B、26B
が凹形状のものは、金属部15、15Aの突出している
端部が金属であるため、プレス成形の繰り返し使用にお
いて端部の欠けや破損が起こりにくく耐久性に優れてい
る。また、第5の金型母材(図4の符号15+16A)
及び第8の金型母材(図7の符号15A+26A)は、
結晶化ガラス部16A、26Aと金属部15、15Aの
それぞれの表面が同一平面にあるため、それぞれの結晶
化ガラス部16A、26Aは破損しにくい特徴を有して
いる。 【0046】[ガラス基板成形用金型の製造方法]次
に、実施例2における複合構成のガラス基板成形用金型
の製造方法について図9を参照しつつ説明する。図9は
実施例2の複合構成のガラス基板成形用金型を製造する
ために用いられるプレス成形機の概略構成を示す断面図
である。図9において、結晶化ガラス素材4は凹みを持
つ金属部15の上に載置され、胴型5を介して、前述の
実施例1に示した石英ガラスの第1のマスター金型にお
ける上側金型7が配設されている。胴型5は、結晶化ガ
ラス素材4の厚みを規制するとともに上側金型7のガイ
ドとして働く。金属部15は下ヒータ部8によって加熱
され、また上側金型7は上ヒータ部9によって加熱さ
れ、各部位が所定温度に達した後、所定の時間だけ保持
され均熱化が図られる。この均熱化が図られた後、結晶
化ガラス素材4は所定の寸法までピストンシリンダー1
1によって加圧され、所望の形状に成形される。この
後、結晶化処理を行う場合には、ピストンシリンダー1
1により所定の圧力に保持されたまま、結晶化ガラス素
材4を結晶化温度まで加熱し、所定時間だけ保持した
後、冷却して結晶化ガラス素材4を結晶化する。 【0047】上記のプレス成形において、結晶化ガラス
部16の熱膨張率が金属部15の熱膨張率よりも小さい
ものを選択して組み合わせたものを使用することによ
り、結晶化ガラス部16はプレス成形時において金属部
15の凹みにさらに沈め込まれるとともに、冷却時の熱
収縮の差により結晶化ガラス部16は金属部15に焼き
固めされ強固に保持される。 【0048】上記実施例2においては、マスター金型と
して前述の第1の実施例における石英ガラスの第1のマ
スター金型を用いた例で説明したが、第1の実施例にお
いて第2のマスター金型として説明した超硬合金のマス
ター金型を用いることも可能である。この場合にも、図
9に示したプレス成形機を用いて、結晶化ガラス素材4
をプレス成形、及び結晶化処理した後、研磨加工により
超平滑面に加工する。もしくは、プレス成形した結晶化
前の結晶化ガラスを研磨加工により必要な表面粗さにし
た後、結晶化処理を行い、超平滑面を持った複合構成の
金型母材を製作する。 【0049】以下、実施例2における複合構成のガラス
基板成形用金型の具体的な製造方法と実施例2のガラス
基板成形用金型を用いた磁気ディスク用ガラス基板の製
造方法について説明する。 【0050】[複合構成の第4の金型母材の製造方法]
図3に示した第4の金型母材(符号15+16)の製造
方法について説明する。φ48mm、深さ3mmの凹部
を有するステンレス(SUS316、熱膨張係数175
x10-7)のφ68mmの円柱形の金属部15を図9に
示したプレス成形機に設置する。その金属部15の凹部
内に、直径46mmのLi2O−SiO
2系結晶化ガラス素材4(軟化点:610℃、ガラス転
移点:440℃、熱膨張係数175x10-7
)を載置する。前述の実施例1で製造した第1のマスタ
ー金型を用いて温度470℃、プレス圧力200Kg/
cm2
で結晶化ガラス素材4をプレス成形する。続いてプレス
圧力を維持したまま温度700℃まで上昇させた後、そ
の温度で3時間保持し結晶化処理する。結晶化処理した
後、冷却して表面粗さ0.6nmの凸形状の複合構成の
第4の金型母材(図3の符号15+16)を製作した。
なお、前述の実施例1と同様にプレス成形時において、
窒素ガス導入口13より80L/minの窒素ガスを導
入して、酸素濃度0.03%の雰囲気中でプレス成形を
行った。 【0051】[複合構成の第7の金型母材の製造方法]
図6に示した第7の金型母材(符号15A+26)の製
造方法について説明する。外径φ68mm、内径φ48
mm、厚み10mmの円筒形状のステンレス(SUS3
16、熱膨張係数175x10 -7
)の金属部15Aを図9に示したプレス成形機に設置す
る。その金属部15Aの円筒内に、直径46mmの結晶
化前のLi 2O−SiO2系結晶化ガラス素材4(軟化
点:610℃、ガラス転移点:440℃、熱膨張係数1
75x10-7)を配置する。前述の実施例1で製造した
第1のマスター金型を用いて温度470℃、プレス圧力
200Kg/cm2で結晶化ガラス素材4をプレス成形
する。続いて上記プレス圧力を維持したまま温度700
℃まで上昇させた後、3時間保持して結晶化処理を行
う。上記のように結晶化処理された結晶化ガラス素材4
は、冷却されて表面粗さ0.6nmを有する凸形状の複
合構成の第7の金型母材(図6の符号15A+26)を
製作した。なお、前述の実施例1と同様にプレス成形は
窒素ガス導入口13より80L/minの窒素ガスを導
入して、酸素濃度0.03%の雰囲気中でプレス成形を
行った。 【0052】[ガラス基板成形用金型の製造方法]上記
のように製作された複合構成の第4の金型母材(図3の
符号15+16)及び第7の金型母材(図6の符号15
A+26)に対して、実施例1と同条件で膜厚0.2μ
mの下記表2に示す組成の下地層2および貴金属合金薄
膜からなる保護層3を形成し、試料番号12〜試料番号
17のガラス基板成形用金型を製作した。 【0053】 【表2】 【0054】[ガラス基板の製造]次に、試料番号12
〜試料番号17のガラス基板成形用金型を前述の図2に
示すプレス成形機に設置し、直径35mmのソーダライ
ムガラスを温度650℃、プレス圧力230kg/cm
2でプレス成形した。それぞれ2分間保持した後、43
0℃まで冷却し、プレス成形したガラス基板を製作し
た。プレス成形は酸素濃度0.05%以下の窒素雰囲気
中で行った。次に、ガラス基板の内径加工を行い、磁気
ディスク用基板とした。表2に試料番号18として示し
た比較例は、凹みのない円板状の超硬金型母材の表面に
前述の第4の金型母材(図3の符号15+16)と同様
の条件で結晶化ガラス素材をプレス成形して溶着した複
合金型母材を製作した。試料番号18の比較例は、上記
のように製作された複合型金型母材の表面に下地層2と
保護層3を試料番号12と同様の条件で形成してガラス
基板成形用金型としたものである。 【0055】試料番号12〜試料番号18のそれぞれの
複合構成の金型を用いて、ガラス基板を1000回プレ
ス成形した後、プレス成形に用いた金型および最後に成
形した磁気ディスク用ガラス基板の表面をAFM(原子
間力顕微鏡)で34μm角で5ヶ所測定し、その表面粗
さ(SRa)の平均を算出し評価した。また、成形した
磁気デスク用ガラス基板表面を光干渉方式の3次元表面
粗さ計にて測定し、高さ50nm以上の粗大突起の数を
計数した。表2において、金型とガラス基板の表面粗さ
及びガラス基板上の突起数の計測結果を示す。 【0056】上記実験結果において、実施例2のガラス
基板成形用金型(試料番号12〜試料番号17)は割れ
や欠けが発生しなかった。また、表2からわかるよう
に、製作した磁気ディスク用基板は、1000回目のプ
レス成形品でも初期の成形品と比較して表面粗さに変化
はなく、粗大突起の形成も見られなかった。これに対
し、超硬合金に結晶化ガラスを溶着して形成した比較例
の金型(試料番号18)では、10回のプレス成形を実
施した後、超硬合金からなる金属部と結晶化ガラス部と
の溶着部に亀裂が見られ、更にプレス成形を続けると剥
がれ、使用不可能となった。 【0057】なお、実施例2においては凸形状の第4の
金型母材(図3の符号15+16)と第7の金型母材
(図6の符号15A+26)から製作された金型61、
64の場合について説明したが、第5の金型母材(図
4)、第6の金型母材(図5)、第8の金型母材(図
7)、第9の金型母材(図8)から製造した金型62、
63、65、66についても同様の結果が得られた。ま
た、前述の実施例1で使用した金属部のない結晶化ガラ
スのみの第1〜第3の金型母材に比較して、実施例2の
第7、第8、第9の金型母材を有する複合金型64、6
5、66のステンレス製のリング状の金属部15Aでは
ヒータ部からの熱伝導が改善された。発明者による実験
によれば、プレス成形時間が約2/3に短縮できた。ま
た、凹みを有する金属部15を有する第4、第5、及び
第6の金型母材を有する複合金型61、62、63で
は、実施例1における第1、第2、第3の金型母材を有
する金型60に比較して結晶化ガラス部の厚みも約1/
3以下に薄く形成できるとともに、金属部15がヒータ
部と全面で接触するため、更に熱伝導が改善され、プレ
ス成形時間が約1/2に短縮できた。 【0058】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、金型母
材として結晶化ガラスを用いることにより、ガラス基板
の製造に適した超平滑面を有するガラス基板成形用金型
を得ることができるとともに、プレス成形時において金
型のプレス面形状が精密にかつ高精度に転写された磁気
ディスク用ガラス基板の製造を行うことができる。ま
た、本発明のガラス基板成形用金型の製造方法によれ
ば、結晶化ガラスにより形成された金型を用いることに
より、磁気ディスク用ガラス基板の金型を安価に大量に
製造することができる。さらに、本発明のガラス基板の
製造方法によれば、結晶化ガラスにより形成された複合
型の金型を用いることにより、長期間の繰り返し使用に
おいても金型の劣化を防止することができ、金型の寿命
を延ばすという顕著な効果が得られ、高品質な磁気ディ
スク用ガラス基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるプレス用のガラス基
板成形用金型の断面図である。
【図2】本発明の実施例1において使用したプレス成形
機の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2における複合構成の第4の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図4】本発明の実施例2における複合構成の第5の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例2における複合構成の第6の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図6】本発明の実施例2における複合構成の第7の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図7】本発明の実施例2における複合構成の第8の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図8】本発明の実施例2における複合構成の第9の金
型母材に下地層と保護層を被覆した金型の断面図であ
る。
【図9】本発明の実施例2で使用したプレス成形機の概
略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 金型母材 1aプレス面 2 下地層 3 保護層 4 結晶化ガラス素材 5 胴型 6 下側金型 7 上側金型 8 下ヒータ部 9 上ヒータ部 10 側面ヒータ部 11 ピストンシリンダー 12 チャンバー 13 窒素ガス導入口 15 金属部 16 結晶化ガラス部 18 プレス面

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス面が5nm以下の表面粗さを有
    し、結晶化ガラスにより形成された金型母材を具備する
    ことを特徴とするガラス基板成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記結晶化ガラスが、Li2O−SiO2
    系あるいはLi2O−ZnO−SiO2系あるいはLi2
    O−Al23−SiO2系の結晶化ガラスであることを
    特徴とする請求項1に記載のガラス基板成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記金型母材の少なくともプレス面にタ
    ングステン(W)、白金(Pt)、パラジウム(P
    d)、ロジウム(Rh)、ルテニュウム(Ru)、イリ
    ジウム(Ir)、オスミウム(Os)、レニウム(R
    e)、タンタル(Ta)のうち少なくとも一種以上の金
    属薄膜からなる保護層を形成したことを特徴とする請求
    項1または2に記載のガラス基板成形用金型。
  4. 【請求項4】 炭化珪素、窒化珪素、酸化珪素の内少な
    くとも1種類と前記保護層に含まれる成分とを含む下地
    層が、少なくとも前記プレス面と前記保護層との間に形
    成されていることを特徴とする請求項3に記載のガラス
    基板成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記金型母材を保持する金属部を有する
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のガ
    ラス基板成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記金属部の熱膨張係数が、前記結晶化
    ガラスの熱膨張係数よりも大きく、その差が1x10-5
    以内であることを特徴とする請求項5に記載のガラス基
    板成形用金型。
  7. 【請求項7】 前記結晶化ガラスの形状が円板または円
    柱状であり、前記金属部が前記結晶化ガラスを鎮め込む
    円形の凹部を有することを特徴とする請求項5に記載の
    ガラス基板成形用金型。
  8. 【請求項8】 前記結晶化ガラスの形状が円板または円
    柱状であり、前記金属部が前記結晶化ガラスを保持する
    円筒であることを特徴とする請求項5に記載のガラス基
    板成形用金型。
  9. 【請求項9】 前記金属部が、超鋼合金またはサーメッ
    トあるいはステンレス鋼で形成されていることを特徴と
    する請求項5に記載のガラス基板成形用金型。
  10. 【請求項10】 プレス面が5nm以下の表面粗さに加
    工されたマスター金型により、金型母材の少なくともプ
    レス面を形成する結晶化前の結晶化ガラスをプレス成形
    する工程、 プレス面を形成した後、前記結晶化前の結晶化ガラスを
    結晶化処理する工程、を有することを特徴とするガラス
    基板成形用金型の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記マスター金型により加圧、加熱し
    ながら、前記結晶化前の結晶化ガラスを結晶化処理する
    ことを特徴とする請求項10に記載のガラス基板成形用
    金型の製造方法。
  12. 【請求項12】 マスター金型により、金型母材の少な
    くともプレス面を形成する結晶化前の結晶化ガラスをプ
    レス成形する工程、 前記結晶化前の結晶化ガラスを結晶化処理する工程、 前記結晶化ガラスの金型母材のプレス面を5nm以下の
    表面粗さに研磨加工する工程、を有することを特徴とす
    るガラス基板成形用金型の製造方法。
  13. 【請求項13】 マスター金型により、金型母材の少な
    くともプレス面の結晶化前の結晶化ガラスをプレス成形
    する工程、 前記プレス面を5nm以下の表面粗さに研磨加工する工
    程、 前記結晶化前の結晶化ガラスを結晶化処理する工程、を
    有することを特徴とするガラス基板成形用金型の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 プレス面が少なくとも5nm以下の表
    面粗さに研磨加工された結晶化ガラスと、前記結晶化ガ
    ラスを少なくとも外周側面の一部で保持する凹部を有す
    る金属部または円筒形状の金属部とを有するガラス基板
    成形用金型おいて、前記金属部の凹部または円筒形状の
    金属部の内径部に前記結晶化前の結晶化ガラスをマスタ
    ー金型によりプレス成形し、結晶化ガラスを金属部に鎮
    め込むことを特徴とする請求項12または13に記載の
    ガラス基板成形用金型の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、または9に記載のガラス基板成形用金型を用いてプ
    レス成形して製造することを特徴とするガラス基板の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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