JP2003026425A - 微細凹凸形状を有する光学素子の成形方法及び微細凹凸形状を有する成形用金型の製造方法 - Google Patents
微細凹凸形状を有する光学素子の成形方法及び微細凹凸形状を有する成形用金型の製造方法Info
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Abstract
合、金型とともに冷却すると熱膨張率差によるパターン
ずれが発生し、大面積の微細凹凸形状を有する光学素子
の成形ができなくなる。また、金型の微細加工が困難で
あり、金型加工コストが非常に高くなる。 【解決手段】 N2やArなどの不活性ガス中に、構成
分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の液体を混
合した雰囲気中で、加熱軟化した成形用素材を微細な凹
凸形状を有する金型によってプレス成形し、冷却せずに
そのままの温度で被成形物を該金型から離型させ、該金
型とは別に該被成形物を冷却することにより、パターン
ずれの発生しない微細凹凸形状を有する光学素子を繰り
返し成形できるようにしたものである。また、同様の成
形方法によって高融点ガラスあるいは結晶化ガラスを成
形することにより、微細凹凸形状を有する光学素子の成
形用金型の製造方法を提供したものである。
Description
学性能の良好な微細凹凸形状を有する光学素子をプレス
成形する方法並びに微細凹凸形状を有する光学素子のプ
レス成形に用いる金型の製造方法に関するものである。
安価に製造する有効な方法として、ガラスあるいは樹脂
からなる光学材料のプレス成形法が提案されている。
成形用素材を金型を用いてプレス成形する場合、成形用
素材が金型と離型し難いため、金型表面に特殊な離型膜
を形成したり、成形ショットごとに離型剤を塗布して、
離型を容易にする工夫がなされている。特にガラスを成
形用素材とする場合、かなり特殊なコーティングを金型
表面に施している。
に記載されているWCを主成分とする超硬合金、また
は、サーメットを金型素材に用い、前記金型素材上に貴
金属系保護膜をコーティングした金型があり、この金型
を用いることによって、光学素子のプレス成形による量
産が可能となっている。
記載の金型は、窒化ホウ素、窒化クロム、炭化クロム、
酸化クロム、炭化珪素、炭素、白金、超硬合金からなる
金型本体の光学機能面に10nm以下の膜厚の炭素膜を
形成して、ガラスとの離型性を良くしている。また、特
開昭64−33022号公報、特開平1−239030
号公報に記載されているように、プレス面形状が光学素
子と同一形状に精密加工されたマスター型を用いてガラ
ス材料を加熱軟化させ、プレス成形することによりガラ
ス材からなる光学素子成形用金型を製造し、得られた金
型で光学素子をプレス成形することで、より安価に光学
素子の製造が可能となっている。
凸形状を有する光学素子をプレス成形する場合、従来の
プレス成形方法では、加熱軟化した被成形物を金型と接
触させて冷却すると、被成形物と金型との熱膨張係数の
差に起因して熱応力が発生し、その結果、被成形物に転
写されるパターンの精度が低下する。特に、型の中心か
ら外周に向けて距離が長くなるほど、パターンずれが大
きくなり、プレス成形により、ある程度大きな面積に微
細な凹凸パターンを正確に転写できないという問題があ
る。そこで、冷却せずに金型と被成形物を離型させる必
要がある。
に記載されているWCを主成分とする超硬合金、また
は、サーメットを金型素材に用い、前記金型素材上に貴
金属系保護膜をコーティングした金型でガラスの成形を
行う場合、かなり離型性は良いが、冷却せずに離型はで
きないという問題があり、高精度な回折格子や光導波路
基板などのような微細凹凸形状を有する光学素子の精密
成形は困難である。
記載の窒化ホウ素、窒化クロム、炭化クロム、酸化クロ
ム、炭化珪素、炭素、白金、超硬合金からなる金型本体
の光学機能面に10nm以下の膜厚の炭素膜を形成した
金型でガラスの成形を行った場合は、非常に離型性が良
く、初期的には冷却せずに離型できるが、ガラスからの
発生ガスにより炭素膜が酸化され、繰り返し成形を行う
ことにより、炭素膜が消失してしまい、ついには冷却せ
ずに離型する事ができなくなるという課題がある。
酸素によっても炭素膜は酸化されるので、極端に酸素濃
度を低下させる必要がある。
工する場合、高強度な金型材料を加工しなければなら
ず、非常に金型の加工コストが高くなると言う課題があ
り、金型を低コストで製造する方法として、特開昭64
−33022号公報、特開平1−239030号公報に
記載されているような、プレス面形状が光学素子と同一
形状に精密加工されたマスター型を用いてガラス材料を
加熱軟化させ、プレス成形することによりガラス材から
なる光学素子成形用金型を製造する場合も、微細凹凸形
状を転写させるときに、冷却せずに離型する必要があ
り、結果的に微細凹凸形状を有する光学素子成形用金型
の製造ができなくなるという課題がある。
1に、N2やArなどの不活性ガス中に、構成分子中に
CまたはFを含む気体あるいは霧状の液体を混合した雰
囲気中で、加熱軟化した成形用素材を微細な凹凸形状を
有する金型によってプレス成形し、冷却せずにそのまま
の温度で被成形物を該金型から離型させ、該金型とは別
に該被成形物を冷却することにより、パターンずれの発
生しない微細凹凸形状を有する光学素子を繰り返し成形
できるようにしたものである。
に、構成分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の
液体を混合した雰囲気中で、加熱軟化した成形用素材を
微細な凹凸形状を有する金型によってプレス成形し、冷
却せずにそのままの温度で被成形物を該金型から離型さ
せ、該金型とは別に該被成形物を冷却した後、微細な凹
凸形状を有する金型から微細凹凸形状部分のみを削除し
た、微細凹凸形状を有する金型と基準となる形状が全く
同一の、表面の平滑な金型を被成形物に押し当てて、加
圧しながら、被成形物のTg以下の温度でアニール処理
を施すことにより、熱収縮による発生する反りを修正し
た、パターンずれの発生しない微細凹凸形状を有する光
学素子を繰り返し成形できるようにしたものである。
に、構成分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の
液体を混合した雰囲気中で加熱軟化した高融点ガラス素
材を微細な凹凸形状を有するマスター金型によってプレ
ス成形し、冷却せずにそのままの温度で被成形物を該マ
スター金型から離型させ、該マスター金型とは別に該被
成形物を冷却した後、プレス面に耐酸化性、高温強度に
優れ、成形用素材に対して不活性な保護膜を形成するこ
とにより、パターンずれの発生しない微細凹凸形状を有
する光学素子の反転形状を有する成形用金型を繰り返し
製造することを可能としたものである。
に、構成分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の
液体を混合した雰囲気中で加熱軟化した結晶化ガラスの
結晶化前のマザーガラスを微細な凹凸形状を有するマス
ター金型によってプレス成形し、そのまま該マスター金
型に保持して結晶化処理を施した後、冷却せずに、その
ままの温度で被成形物を該マスター金型から離型させ、
該マスター金型とは別に該被成形物を冷却した後、プレ
ス面に耐酸化性、高温強度に優れ、成形用素材に対して
不活性な保護膜を形成することにより、パターンずれの
発生しない微細凹凸形状を有する光学素子の反転形状を
有する成形用金型を繰り返し製造することを可能とした
ものである。
いて図面を参照しながら説明する。
有する光学素子として、片面にピッチ1.5μm(ライ
ン幅0.75μm)、深さ0.5μmの矩形状の微細形
状を有する回折格子の製造方法について、図1〜図2を
用いて説明する。
プレス成形用金型の断面構造図を示している。まず、上
下一対の金型となる、20mm×20mm、厚さ10m
mの2個の超硬合金母材11、12のそれぞれのプレス
面13、14を高精密研削加工並びに研磨加工により平
滑に加工した後、スパッタリング法により、それぞれの
プレス面13、14にIr−Rh合金膜15、16を各
2μmの厚みで形成した。
し、他方の金型のIr−Rh合金膜15の表面に、感光
性の樹脂を塗布し、ピッチ1.5μm(ライン幅0.7
5μm)のマスクパターンを形成したマスクを介して密
着露光を行い、樹脂を感光させた後、現像し、最後に、
Arガスを用いたドライエッチングを行って、Ir−R
h合金膜15をピッチ1.5μm(ライン幅0.75μ
m)、深さ0.5μmの矩形状の回折格子形状に加工
し、回折格子成形用金型17とした。
プレス成形を行う、回折格子の成形プロセスを示した工
程図である。まず、成形機の上ヘッド27に、前述の回
折格子成形用金型18を上型23として固定し、プレス
ステージ25とともに所定の温度(ここでは、590
℃)に昇温した。また、予熱ステージ24も590℃に
昇温した。
し、19mm×19mm、厚さ1.3mmのクラウン系
の硼珪酸ガラス(Tg点:501℃、At点:549℃)
を成形用素材22として、下型21の上に載せ、金型投
入口210より投入し、590℃に設定した予熱ステー
ジ24で3分間加熱した(図2(a)の状態)。
ステージ25に搬送し、シリンダー28に接続され上下
可動が可能で、同じく590℃に設定した上ヘッド27
に固定した上型23で1000Nの加圧力で3分間プレ
スした(図2(b)の状態)。
を上昇させて、上ヘッド27とともに上型23を上昇さ
せ、上型23を成形された回折格子より離型させた。離
型した場合は、成形された回折格子が下型21に乗った
状態となり、その状態で、300℃に設定した冷却ステ
ージ26に搬送し、3分間冷却する(図2(c)の状
態)。
ターを切り、上型23と回折格子が離型する温度まで温
度を下げる。最後に、取り出し口211より下型21と
ともに成形された回折格子を外部に取り出し、下型21
より成形された回折格子を取りはずし、回折格子の成形
工程が完了する。
れ、雰囲気ガス導入口29から、N2とCO2(10vo
l.%)、N2とCF4(10vol.%)、及びN2と
をエチレングリコール溶液の中に通した気体をそれぞれ
成形機内に導入し、回折格子の成形を行った。
0000ショット成形後も20mm×20mmの領域全
面にわたり回折格子のパターンずれが無く、非常に高精
度な回折格子を繰り返し成形できることがわかった。
入し、同じ条件で成形を行ってみたが、金型とガラスの
離型性が悪く、590℃に設定した上ヘッド27をプレ
ス後、そのままの温度で上昇させることができなかっ
た。
するようになったので、冷却ステージ26に移動して冷
却後、回折格子を取り出して、表面を観察した。中心部
分は精密に回折格子パターンが成形できていることがわ
かったが、中心から離れるに従って、パターンずれが大
きくなり、外周近くでは明らかに回折格子パターンが2
重になっていることがわかった。
しなければ離型できない成形方法では冷却に伴う熱膨張
率差による金型と被成形物のずれが発生し、大面積の微
細凹凸形状の成形はできないことがわかった。
とCO2(10vol.%)、N2とCF4(10vo
l.%)、及びN2とをエチレングリコール溶液の中に
通した気体を導入した場合には、プレスを行う温度で容
易に離型するので、大面積の微細凹凸形状を有する光学
素子の成型が可能となる。
形を繰り返しても、全く被成形物の品質は変わらず、大
量生産が可能となる。
れる炭素原子(C)あるいはフッ素原子(F)が金型表
面及び成形素材であるガラス表面に吸着し、金型とガラ
スの塗れ性を悪くしているためと考えられる。
性を良くする手段、たとえば表面に炭素膜を形成するな
ど、を講ずる必要はなく、ガラスの成形温度での耐久性
のあるものであれば何でも良い。
造方法について示したが、たとえば、曲面を持った回折
格子一体型レンズ、マイクロフレネルレンズ、マイクロ
プリズムアレイ、マイクロレンズアレイなども本発明で
製造できることは言うまでもない。
法では、被成形物を上型に保持せず、下型にのみ保持さ
れた状態で冷却を行うので、大面積になればなるほど、
成形用素材自体の冷却におけるひずみにより、反りが発
生するようになる。
する光学素子の製造は実施の形態1で示した方法で可能
であるが、さらに、大面積の光学素子の場合、反りを修
正しなければ、光学性能に影響を及ぼすようになる。実
施の形態2では、これらのひずみにより発生する反りを
補正する方法を、図3を参照にしながら説明する。
置の概略図である。成形機チャンバー37に雰囲気ガス
導入口36よりN2ガスを導入し、実施の形態1の方法
で成形して取り出した回折格子31を下ヒーターブロッ
ク33の上に載せ、超硬合金を超平滑平面に加工した補
正型32を上ヒーターブロック34に固定し、シリンダ
ー35で下降させ、成形した回折格子31に押し当て
た。圧力を1000Nとし、回折格子に使用した成形用
素材のガラスのTg温度(501℃)に上下のヒーター
ブロック33及び34を加熱した。
後、300℃まで1時間かけて冷却した。このようにし
て作製した回折格子は、当初、反り量が10〜30μm
あったが、すべて1μm以内に減少していることがわか
った。また、成形された微細凹凸形状に何らの変化もな
いことが確認できた。
形状を有する光学素子の成形用金型の製造方法として、
実施の形態1で示した矩形状回折格子の成形用金型の製
造方法について、図面を参照にしながら説明する。
図1に示した回折格子成形用金型17を回折格子の成形
用金型を成形するためのマスター金型とした。作製した
マスター金型を図2(a)に示した成形機の上ヘッド2
7に固定し、上型23とした。そして、プレスステージ
25とともに所定の温度(ここでは、740℃)に昇温
した。また、予熱ステージ24も740℃に昇温した。
し、19mm×19mm、厚さ11mmのクラウンガラ
ス(Tg点:650℃、At点:690℃)を成形用素材
22として、下型21の上に載せ、金型投入口210よ
り投入し、740℃に設定した予熱ステージ24で3分
間加熱した(図2(a)の状態)。
ステージ25に搬送し、シリンダー28に接続され上下
可動が可能で、同じく740℃に設定した上ヘッド27
の固定された上型23で1000Nの加圧力で3分間プ
レスした(図2(b)の状態)。
を上昇させて、上ヘッド27とともに上型23を上昇さ
せ、上型23を成形された回折格子より離型させた。
型21に乗った状態となり、その状態で、300℃に設
定した冷却ステージ26に搬送し、3分間冷却する(図
2(c)の状態)。
ターを切り、上型23と回折格子が離型する温度まで温
度を下げる。最後に、取り出し口211より下型21と
ともに成形された回折格子を外部に取り出し、下型21
より成形された回折格子を取りはずし、回折格子の成形
用金型の成形工程が完了する。
覆われ、雰囲気ガス導入口28から、N2とCO2(10
vol.%)、N2とCF4(10vol.%)、及びN
2とをエチレングリコール溶液の中に通した気体をそれ
ぞれ成形機内に導入し、回折格子の成形を行った。
ヘッド27の温度を下げることなく上型23と回折格子
が離型し、1000ショットまで繰り返し回折格子用成
形金型の成形を行ったが、いずれも全面にわたり回折格
子のパターンずれが無く、非常に高精度な回折格子パタ
ーンを繰り返し成形できることがわかった。
Ir−W合金膜を成膜して回折格子の成形用金型は完成
する。
入し、同じ条件で成形を行ってみたが、金型とガラスの
離型性が悪く、740℃に設定した上ヘッド27をプレ
ス後、そのままの温度で上昇させることができなかっ
た。そこで、450℃まで温度を下げると離型するよう
になったので、冷却ステージ26に移動して冷却後、回
折格子を取り出して、表面を観察した。
できていることがわかったが、中心から離れるに従っ
て、パターンずれが大きくなり、外周近くでは明らかに
回折格子パターンが2重になっていることがわかった。
なければ離型できない成形方法では冷却に伴う熱膨張率
差による金型と被成形物のずれが発生し、大面積の微細
凹凸形状の成形はできないことがわかった。
とCO2(10vol.%)、N2とCF4(10vo
l.%)、及びN2とをエチレングリコール溶液の中に
通した気体を導入した場合には、プレスを行う温度で容
易に離型するので、大面積の微細凹凸形状を有する光学
素子の成型が可能となる。また、本発明では、740℃
の非常な高温で1000ショット成形を繰り返しても、
全く被成形物の品質は変わらず、大量生産が可能となる
ことも分かった。
れる炭素原子(C)あるいはフッ素原子(F)が金型表
面及び成形素材であるガラス表面に吸着し、金型とガラ
スの塗れ性を悪くしているためと考えられる。
型は図1に示した直接金型をドライエッチング加工で回
折格子形状に加工して製造する金型に比べて、約1/2
0のコストで製造できた。
用金型を用いて、実施の形態1で示した方法で、クラウ
ンガラス(Tg点:501℃、At点:549℃)を、N
2とCO2(10vol.%)、N2とCF4(10vo
l.%)、及びN2とをエチレングリコール溶液の中に
通した気体を導入しながら成形を繰り返したところ、い
ずれのガスを使用した場合とも、10000ショット成
形を繰り返しても、高精度で全面にわたり回折格子の成
形ができた。
凸形状を有する光学素子の成形用金型の製造方法とし
て、実施の形態1で示した矩形状回折格子の成形用金型
のもう一つの製造方法について、図面を参照にしながら
説明する。
図1に示した回折格子成形用金型17を回折格子の成形
用金型を成形するためのマスター金型とした。作製した
マスター金型を図2(a)に示した成形機の上ヘッド2
7に固定し、上型23とした。そして、プレスステージ
25とともに所定の温度(ここでは、560℃)に昇温
した。また、予熱ステージ24も560℃に昇温した。
そして、前述の平面金型18を下型21とし、19mm
×19mm、厚さ11mmの結晶化前の結晶化ガラス
(Tg点:472℃、At点:518℃)を成形用素材2
2として、下型21の上に載せ、金型投入口210より
投入し、560℃に設定した予熱ステージ24で3分間
加熱した(図2(a)の状態)。
ステージ25に搬送し、シリンダー28に接続され上下
可動が可能で、同じく560℃に設定した上ヘッド27
に固定した上型23で1000Nの加圧力で3分間プレ
スし、そのままプレス圧力を印加したまま、プレスステ
ージ25及び上ヘッド27を800℃まで昇温し、1時
間保持して完全に結晶化させた(図2(b)の状態)。
を上昇させて、上ヘッド27とともに上型23を上昇さ
せ、上型23を成形された回折格子より離型させた。離
型した場合は、成形された回折格子が下型21に乗った
状態となり、その状態で、300℃に設定した冷却ステ
ージ26に搬送し、3分間冷却する(図2(c)の状
態)。
ターを切り、上型23と回折格子が離型する温度まで温
度を下げる。最後に、取り出し口211より下型21と
ともに成形された回折格子を外部に取り出し、下型21
より成形された回折格子を取りはずし、回折格子の成形
用金型の成形工程が完了する。
覆われ、雰囲気ガス導入口29から、N2とCO2(10
vol.%)、N2とCF4(10vol.%)、及びN
2とをエチレングリコール溶液の中に通した気体をそれ
ぞれ成形機内に導入し、回折格子の成形用金型の成形を
行った。
ヘッド27の温度を下げることなく上型23と回折格子
が離型し、1000ショットまで繰り返し回折格子用成
形金型の成形を行ったが、いずれも全面にわたり回折格
子のパターンずれが無く、非常に高精度な回折格子パタ
ーンを繰り返し成形できることがわかった。
Pt−Ta合金膜を成膜して回折格子の成形用金型は完
成する。
入し、同じ条件で成形を行ってみたが、金型とガラスの
離型性が悪く、800℃に設定した上ヘッド27をプレ
ス後、そのままの温度で上昇させることができなかっ
た。
するようになったので、冷却ステージ26に移動して冷
却後、回折格子を取り出して、表面を観察した。中心部
分は精密に回折格子パターンが成形できていることがわ
かったが、中心から離れるに従って、パターンずれが大
きくなり、外周近くでは明らかに回折格子パターンが2
重になっていることがわかった。
なければ離型できない成形方法では冷却に伴う熱膨張率
差による金型と被成形物のずれが発生し、大面積の微細
凹凸形状の成形はできないことがわかった。
とCO2(10vol.%)、N2とCF4(10vo
l.%)、及びN2とをエチレングリコール溶液の中に
通した気体を導入した場合には、プレスを行う温度で容
易に離型するので、大面積の微細凹凸形状を有する光学
素子の成型が可能となる。
で1000ショット成形を繰り返しても、全く被成形物
の品質は変わらず、大量生産が可能となる。これらの現
象は、上記のガスの成分に含まれる炭素原子(C)ある
いはフッ素原子(F)が金型表面及び成形素材であるガ
ラス表面に吸着し、金型とガラスの塗れ性を悪くしてい
るためと考えられる。
型は図1に示した直接金型をドライエッチング加工で回
折格子形状に加工して製造する金型に比べて、約1/1
0のコストで製造できた。
用金型を用いて、実施の形態1で示した方法で、クラウ
ンガラス(Tg点:501℃、At点:549℃)を、N
2とCO2(10vol.%)、N2とCF4(10vo
l.%)、及びN2とをエチレングリコール溶液の中に
通した気体を導入しながら成形を繰り返したところ、い
ずれのガスを使用した場合とも、10000ショット成
形を繰り返しても、高精度で全面にわたり回折格子の成
形ができた。
する光学素子の成形方法により、大面積の微細凹凸形状
を有する光学素子を、全面にわたりパターンずれなく成
形できるようになる。
質に変化はなく、大量生産が可能となる。
正も非常に容易にできるようになり、従来、非常に製造
が困難で高価であった、高性能な微細凹凸形状を有する
光学素子を安価に製造可能となる。
素子成形用金型の製造方法により、高精度で大面積の微
細凹凸形状を有する光学素子の成形用金型を、非常に低
コストで製造できるようになる。
光学素子の成形用金型を用いた本発明の微細凹凸形状を
有する光学素子の成形方法により、大面積の微細凹凸形
状を有する光学素子を大量生産することを可能とし、微
細凹凸形状を有する光学素子を低コストで製造できるよ
うになる。
いはマスター金型の断面図
する光学素子の成形プロセス及び微細凹凸形状を有する
光学素子の成形用金型の成形プロセスを示す概略工程図
ル装置の概略図
Claims (7)
- 【請求項1】 窒素(N2)やアルゴン(Ar)などの
不活性ガス中に、構成分子中に炭素(C)またはフッ素
(F)を含む気体あるいは霧状の液体を混合した雰囲気
中で、加熱軟化した成形用素材を微細な凹凸形状を有す
る金型によってプレス成形し、冷却せずにそのままの温
度で被成形物を該金型から離型させ、該金型とは別に該
被成形物を冷却することを特徴とする微細凹凸形状を有
する光学素子の成形方法。 - 【請求項2】 N2やArなどの不活性ガス中に、構成
分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の液体を混
合した雰囲気中で、加熱軟化した成形用素材を微細な凹
凸形状を有する金型によってプレス成形し、冷却せずに
そのままの温度で被成形物を該金型から離型させ、該金
型とは別に該被成形物を冷却した後、微細な凹凸形状を
有する金型から微細凹凸形状部分のみを削除した、微細
凹凸形状を有する金型と基準となる形状が全く同一の、
表面の平滑な金型を被成形物に押し当てて、加圧しなが
ら、被成形物のガラス転移点(Tg)以下の温度でアニ
ール処理を施すことを特徴とする微細凹凸形状を有する
光学素子の成形方法。 - 【請求項3】 N2やArなどの不活性ガス中に、構成
分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の液体を混
合した雰囲気中で加熱軟化した高融点ガラス素材を微細
な凹凸形状を有するマスター金型によってプレス成形
し、冷却せずにそのままの温度で被成形物を該マスター
金型から離型させ、該マスター金型とは別に該被成形物
を冷却した後、プレス面に耐酸化性、高温強度に優れ、
成形用素材に対して不活性な保護膜を形成することを特
徴とする微細凹凸形状を有するマスター金型の反転形状
を有する成形用金型の製造方法。 - 【請求項4】 前記微細凹凸形状を有するマスター金型
の反転形状を有する成形用金型に用いる高融点ガラス素
材のガラス転移点温度(Tg)が成形用素材の成形温度
以上であることを特徴とする請求項3記載の微細凹凸形
状を有するマスター金型の反転形状を有する成形用金型
の製造方法。 - 【請求項5】 N2やArなどの不活性ガス中に、構成
分子中にCまたはFを含む気体あるいは霧状の液体を混
合した雰囲気中で加熱軟化した結晶化ガラスの結晶化前
のマザーガラスを微細な凹凸形状を有するマスター金型
によってプレス成形し、そのまま該マスター金型に保持
して結晶化処理を施した後、冷却せずに、そのままの温
度で被成形物を該マスター金型から離型させ、該マスタ
ー金型とは別に該被成形物を冷却した後、プレス面に耐
酸化性、高温強度に優れ、成形用素材に対して不活性な
保護膜を形成することを特徴とする微細凹凸形状を有す
るマスター金型の反転形状を有する成形用金型の製造方
法。 - 【請求項6】 前記微細凹凸形状を有するマスター金型
の反転形状を有する成形用金型に用いる結晶化ガラスの
結晶化後の高温強度が成形用素材の成形温度での成形圧
力に十分耐える強度であることを特徴とする請求項5記
載の微細凹凸形状を有するマスター金型の反転形状を有
する成形用金型の製造方法。 - 【請求項7】 前記保護膜が、Pt、Pd、Ir、R
h、Os、Ru、Re、W、Taのうち、少なくとも1
種類以上の金属を含む合金であることを特徴とする請求
項3または5記載の微細凹凸形状を有するマスター金型
の反転形状を有する成形用金型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001210436A JP2003026425A (ja) | 2001-07-11 | 2001-07-11 | 微細凹凸形状を有する光学素子の成形方法及び微細凹凸形状を有する成形用金型の製造方法 |
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JP2001210436A Pending JP2003026425A (ja) | 2001-07-11 | 2001-07-11 | 微細凹凸形状を有する光学素子の成形方法及び微細凹凸形状を有する成形用金型の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2003026425A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040864A1 (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 反射防止構造体を有する光学素子、および反射防止構造体を有する光学素子の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000219521A (ja) * | 1999-01-27 | 2000-08-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガラス基板成形用金型およびその製造方法並びにガラス基板の製造方法 |
JP2002137934A (ja) * | 2000-10-26 | 2002-05-14 | Canon Inc | ガラス光学素子のプレス成形方法 |
-
2001
- 2001-07-11 JP JP2001210436A patent/JP2003026425A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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