JP4760137B2 - 石英ガラスの成形方法 - Google Patents

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Description

この発明は、石英ガラスをモールド内に収容して加熱加圧することにより、広い面積の面を有する板状の石英ガラスを成形するための成形方法に関するものである。
一般に、i線より短波長の光源を用いた投影露光装置の照明光学系あるいは投影光学系のレンズ、ミラー、レチクル等の光学部材では、材料として石英ガラスが多用されている。この石英ガラスは、例えば、火炎加水分解により透明石英ガラスを製造する直接法などの方法で合成されている。
この直接法では、石英ガラス製バーナにて支燃性ガス(酸素含有ガス、例えば酸素ガス)及び可燃性ガス(水素含有ガス、例えば水素ガスあるいは天然ガス)を混合・燃焼させ、前記バーナの中心部から原料ガスとして高純度のケイ素化合物(例えば四塩化ケイ素ガス)をキャリアガス(通常は酸素ガス)で希釈して噴出させ、前記原料ガスを周囲の前記酸素ガス及び水素ガスの燃焼により反応(加水分解反応)させて石英ガラス微粒子を発生させ、その前記石英ガラス微粒子を、前記バーナ下方に配置され、回転、揺動及び引下げ運動を行う不透明石英ガラス板からなるターゲット上に堆積させ、同時に前記酸素ガス及び水素ガスの燃焼熱により溶融・ガラス化して石英ガラスインゴットを得ている。
この方法によると、比較的大きな径の石英ガラスインゴットを得易いため、インゴットからブロックを切り出して所望の形状,大きさの光学部材を製造することができる。
また、近年、大型のレンズやレチクル、或いは大型の液晶ディスプレイ等、広い面積の面を有する光学部材を得るため、予め形成されたインゴット等の石英ガラス塊を加熱加圧成形することにより扁平形状にして面積を拡大する成形方法が利用されている。
この成形方法では、石英ガラス塊をモールド内に収容して加熱した状態で、加圧板により加圧することにより広い面積の面を成形する。
このような加熱加圧成形を行うものとして、例えば、グラファイト製のモールド内で、絶対圧が0.1Torr以上大気圧以下のヘリウムガス雰囲気下で、1700℃以上の温度に加熱加圧成形し、次いで、1100〜1300℃まで急冷する方法が知られている。また、石英ガラスとモールドの型材との熱膨張率差に起因する応力を緩和する構造を有するグラファイト製のモールドを用いて1600℃〜1700℃で加圧成形する方法(下記、特許文献1参照)や、そのグラファイト製のモールドが2分割以上の縦型構造である成型装置が提案されている(下記、特許文献2及び3参照)。更には、黒鉛製のモールド内面に石英粉末からなる被覆層を設けて、1550℃〜1700℃で加圧成形する方法(下記、特許文献4参照)も知られている。
特公平4−54626号公報。 特開昭56−129621号公報。 特開昭57−67031号公報。 特開2002−22020号公報。
しかしながら、近年、著しく広い面積の面を有する光学部材の要求が高まっているが、このような光学部材を加熱加圧成形する場合、広い面積の面全体にわたり均質な石英ガラスを得ることが容易でないという問題点が明らかになった。また、一度の成形により生産性を向上させることについても容易ではないことが問題点として分かってきている。
そこで、この発明は、石英ガラスの加熱加圧成形により、広い面積の面を均質に成形することができ、且つ、生産性を向上させることが可能な石英ガラスの成形方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を行い、石英ガラスの加熱加圧成形で広い面積を均質に成形できない原因を調査したところ、成形時に石英ガラスの周縁部の角形状が精度良く形成できていないことが目的のマスク寸法を採取できないことに大きく起因していることが明らかとなった。すなわち、元材の石英ガラス塊が通常であると円柱形状をしているために、加圧板の加圧面に高い圧力が負荷されるが、元材との形状差が大きい程、一度の成形では、成形後の周縁部の角形状が精度良く形成できず、不完全なものとなることを見出した。
そこで、上記のような課題を解決する請求項1に記載の発明は、モールド内に柱形状の石英ガラス塊を収容して、該石英ガラス塊を加熱加圧することにより、板状の石英ガラスを成形する方法において、前記石英ガラス塊の表面を荒削りし、該表面の凹凸を0.5mm以下とし、次に、前記石英ガラス塊の側面を面取りして平坦面を形成し、該平坦面を前記モールドの底部に接触させて、前記柱形状の石英ガラス塊を横置きにして収容し、その後、該石英ガラス塊を加熱すると共に、加圧板により前記石英ガラス塊を押圧して、板状の石英ガラスを成形するようにした石英ガラスの成形方法としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、モールド内に柱形状の石英ガラス塊を収容して、該石英ガラス塊を加熱加圧することにより、板状の石英ガラスを成形する方法において、前記石英ガラス塊の表面を荒削りし、該表面の凹凸を0.5mm以下とし、次に、前記石英ガラス塊の側面を面取りして相対向する一対の平坦面を形成し、該一方の平坦面を前記モールドの底部に接触させて、前記柱形状の石英ガラス塊を横置きにして収容し、その後、該石英ガラス塊を加熱すると共に、加圧板を前記石英ガラス塊の他方の平坦面に接触させて押圧することにより、板状の石英ガラスを成形するようにした石英ガラスの成形方法としたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、石英ガラス塊の側面を面取りして平坦面を形成し、この平坦面をモールドの底部に接触させて、柱形状の石英ガラス塊を横置きにして収容し、その後、この石英ガラス塊を加熱すると共に、加圧板により石英ガラス塊を押圧して、板状の石英ガラスを成形するようにしたため、成形終了後の形状に近い状態で成形開始が可能となることから、一度の成形で、成形完了後の石英ガラスの周縁部の角形状が精度良く形成でき、広い面積の面を均質に成形することができると共に、石英ガラス塊を立てた状態から加熱加圧する場合よりも、成形された石英ガラスから多くの板状石英ガラス部材を採取することが可能となり、生産性を向上させることができる。しかも、石英ガラス塊の表面を荒削りし、この表面の凹凸を0.5mm以下とすることにより、成形品に合成時の粗いインゴット肌の影響が出ることなく、良好な成形品を得ることができる。合成後の石英ガラス塊には、表面約10〜30mm程度に荒れた表面が存在し、そのまま成形しても成形後の表面に影響を及ぼしてしまうため、例えばダイヤモンドサンダーなどで表面を手で触って切れない程度(0.5mm以下の凹凸)の鋭利でないように処理して成形を行うことにより、良好な成形品を得ることができる。また、表面の荒削りは、面研削や丸め抜きなどの加工方法と比較し、加工が容易でありコストも安く元材の重量も確保することが可能となることから、成形後の重量(=厚さ)も確保することができ、上記と同様により多くマスク材を採取できる。
また、脈理に関しては通常直接法(火炎加水分解による直接合成法)により合成された石英ガラス塊はインゴットの成長方向と垂直な方向に生じているが、この石英ガラス塊を横置きとして、加熱加圧することにより、平面に垂直に入射する光の屈折率の差が平面の各位置において小さくなり、脈理を目視で確認できない程度にすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、石英ガラス塊の側面を面取りして相対向する一対の平坦面を形成することにより、この石英ガラス塊を横置きとすることで、より成形品形状に近づけることができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1乃至図4には、この発明の実施の形態1を示す。
図1には、この実施の形態1にかかる成形装置10を示す。
この成形装置10は、四塩化ケイ素、シラン、有機ケイ素等のケイ素化合物を原料として製造される合成石英ガラスのインゴットやその一部、又は、Ge、Ti、B、F、Al等の屈折率を変化させる成分を添加した合成石英ガラスのインゴットやその一部等の石英ガラス塊から、例えば、大型の液晶用マスク、半導体用マスク等のレチクル(フォトマスク)用基板、液晶パネル用基板、結像光学系の大型のレンズ材料などのように広い面を有する板状体やその他の大型ガラスブロックを成形するための装置である。
特に、この実施の形態1では、700cm以上、即ち、26.5cm×26.5cm以上の角形、φ300mm以上の丸形等の広い面を成形するのに好適な装置となっている。
この成形装置10は、金属製の真空チャンバー11の内壁に、全面にわたって設けられた断熱材12と、断熱材12の縦壁内に設けられたカーボンヒータ13とを有し、更に、真空チャンバー11内部の略中央部に、中空部21を有するモールド15が収容されている。
このモールド15は、底板16及び受板17を備えた底部18と、この底部18の上側に、複数の側板19を組み合わせて四角筒状に形成された側壁部20とを備え、この筒状の側壁部20と底部18とにより中空部21が形成されている。
この中空部21には、「加圧板」としての天板23が移動可能に配置され、この中空部21内に収容された石英ガラス塊25が天板23の加圧面23aで加圧可能に構成されている。
また、上記天板23の押圧面23b(上面)を、真空チャンバー11の外部に配設されたプレス装置としての油圧シリンダのシリンダロッド26で押圧することにより、この天板23がモールド15の底部18側(下方に向けて)に移動可能となっている。このシリンダロッド26は、図2に示すように、計5本(中央部に1本、この周囲に4本)設けられている。
なお、このシリンダロッド26を備えた油圧シリンダは、外部から供給される油圧を調整することにより加圧されて移動するように構成されているが、詳細な図示は省略されている。
これらのモールド15及び天板23は、石英ガラス塊25の成形時における温度及び圧力に対する耐熱性及び強度を有し、且つ、成形時に石英ガラス塊25と接触しても不純物を混入し難い材料から形成されており、ここでは全てグラファイトにより形成されている。
次に、以上のような構成の成形装置10により、石英ガラス塊25を加熱加圧成形する場合について説明する。
まず、合成後の石英ガラス塊25の表面を荒削りし、この表面の凹凸を0.5mm以下とした後、この柱形状の石英ガラス塊25の側面を面取りして相対向する一対の平坦面25aを形成する。なお、図3は石英ガラス塊25を横置きにした状態を示す。
一方、真空チャンバ11内に底板16,受板17及び側板19を組合わせてモールド15を形成する。
そして、一対の平坦面25aが形成された石英ガラス塊25の一方の平坦面25aをモールド15の底部18に接触させて、柱形状の石英ガラス塊25を横置きにしてモールド15内に収容する。この石英ガラス塊25の上側の他方の平坦面25a上に天板23の加圧面23aを接触させた状態で配置し、更に、天板23の押圧面23bに油圧シリンダのシリンダロッド26の押圧部位26aを当接させてセットする。このように石英ガラス塊25を収容することで、安定して設置されると共に、横置きの石英ガラス塊25が成形終了後の形状に近い設置状況となるようにセットされる。
すなわち、円柱形状の石英ガラス塊25を縦置きとすると、縦長となり、これを上方から加圧して潰す場合には、変形量を大きくしなければならない。これに対して、平坦面が形成された石英ガラス塊を横置きとすることにより、変形量を小さくでき、成形終了後の形状に近い設置状況とすることができる。
そして、真空チャンバー11内を不活性ガスで置換し、カーボンヒータ13により中空部21内の石英ガラス塊25を加熱して、結晶化温度以上軟化点以下、具体的には1570℃〜1670℃に昇温して成形を行う。
成形時には、各油圧シリンダの油圧を独立に調整することにより、シリンダロッド26を下方へ移動させて、各シリンダロッド26の押圧部位26aで天板23の押圧面23bを押圧する。これにより、天板23が底部側の加圧方向に移動し、天板23の加圧面23aにより石英ガラス塊25が加圧される。
成形の初期段階では、天板23の加圧面23aの一部が石英ガラス塊25の平坦面25aに接触した状態となるため、その部分に対応したシリンダロッド26に他のシリンダロッド26より高い圧力を負荷する。特に、石英ガラス塊25の粘度が高い場合には、中央部のシリンダロッド26と周辺位置のシリンダロッド26との圧力差が大きくなる。この実施の形態では、天板23の加圧面23aが石英ガラス塊25と中央部分で接触し、周辺部分では接触しないため、中央位置に対応するシリンダロッド26に対して他の周辺位置のシリンダロッド26より高い圧力を負荷している。
その後、成形が進行した段階で、各シリンダロッド26の圧力を増加すると共に、周辺位置のシリンダロッド26に中央位置のシリンダロッド26と同等の圧力を負荷し、成形の最終段階で全ての圧力が最も高くなるようにしている。
ここでは、成形初期の段階では天板23の圧力を小さくし、最終段階で最大加圧力となるようにしている。例えば、初期の段階では天板23の単位面積当りに換算した圧力を0.3〜1.5Kg/cmとし、成形の最終段階では1.0〜5.0Kg/cmとする。
この制御においては、各シリンダロッド26を駆動する油圧シリンダへの供給圧力を維持又は均等に増加して、所定の天板23の下降速度で成形を続ける。この天板23の下降速度としては、例えば5〜20cm/minとすることができる。
そして、このような制御を行いつつ、成形の最終段階の圧力をシリンダロッド26に負荷し、石英ガラス塊25が変形させられて図4に示すような板状の石英ガラス28が成形される。この時、元材形状の高さ方向をなるべく小さくしたことで、成形完了後の石英ガラス28の周縁部の角形状が精度良く形成できる。
その後、天板23による加圧を終了し、冷却して真空チャンバ11のモールド15から成形品である板状の石英ガラス28を取り出すことにより成形が完了する。
このような成形方法にあっては、石英ガラス塊25の側面を面取りして平坦面25aを形成し、この平坦面25aをモールド15の底部18に接触させて、柱形状の石英ガラス塊25を横置きにして収容し、その後、この石英ガラス塊25を加熱すると共に、天板23により石英ガラス塊25を押圧して、板状の石英ガラス28を成形するようにしたため、成形終了後の形状に近い状態で成形開始が可能となることから、一度の成形で、成形完了後の石英ガラス28の周縁部28aの角形状が精度良く形成でき、広い面積の面を均質に成形することができると共に、石英ガラス塊25を立てた状態から加熱加圧する場合よりも、成形された石英ガラス28から多くの板状石英ガラス部材を採取することが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、脈理に関しては通常直接法により合成された石英ガラス塊25は成長方向と垂直な方向に生じているが、この石英ガラス塊25を横置きとして、加熱加圧することにより、石英ガラス28の平面に垂直に入射する光の屈折率の差が、平面の各位置において小さくなり、脈理を目視で確認できない程度にすることができる。
さらに、石英ガラス塊25の表面を荒削りし、この表面の凹凸を0.5mm以下とすることにより、成形品である石英ガラス28に、合成時の粗いインゴット肌の影響が出ることなく、良好な成形品(石英ガラス28)を得ることができる。すなわち、通常、直接法により合成された石英ガラス塊25はインゴット肌が粗く、合成後の石英ガラス塊25には、表面約10〜30mm程度に荒れた表面が存在し、そのまま加熱加圧しても表面に影響を及ぼし、10mm程度の折れ込み(石英ガラスが折れ込んで発生する不良)が生じてしまう。このため、この発明では、例えばダイヤモンドサンダーなどにより、表面を手で触って切れない程度(0.5mm以下の凹凸)の鋭利でないように処理して成形を行うことにより、元材の重量を効率的に得ることができ、生産性の向上が可能となる。
また、表面の荒削りは、面研削や丸め抜きなどの加工方法と比較し、加工が容易でありコストも安く元材の重量も確保することが可能となることから、成形後の重量(=厚さ)も確保することができ、このことによっても、より多くマスク材を採取できる。
さらに、このように石英ガラス塊25を横置きにすれば、押込み量を短く出来るため、シリンダロッド26のストロークを短くでき、成形装置10の小型化も可能となる。
なお、上記実施の形態及び実施例等では、平坦面25aが複数個所形成されているが、一個所でも良いことは勿論である。
以下、この発明の実施例について説明する。
[実施例1]
柱形状で、直径が55cm、高さが80cm、重量が418kgの合成後の石英ガラス塊25の表面をダイヤモンドサンダーで荒削りし、表面の凹凸が0.5mm以下となるように形成する。また、ダイヤモンドサンダーで荒削り後の石英ガラス塊25の側面を10mm研削して、一対の平坦面25aを形成する(図3参照)。
そして、かかる石英ガラス塊25を、図1に示すような成形装置10のモールド15内に一対の平坦面25aが上下に位置するように横置きに収容し、天板23による押込み力を415kgとして、一辺が100cmの正方形形状で厚さが19cmの板状の石英ガラス28を成形した。
この成形においては、最大荷重5tonで、押圧部位26aの面積が78cmのシリンダロッド26を5本用いるとともに、厚さ5cmのグラファイトからなる天板23を用いた。
成形時には、石英ガラス塊25の温度を1605℃に保持した。また、初期段階で、中央位置のシリンダロッド26の荷重を1200Kg、周辺位置のシリンダロッド26の荷重をそれぞれ800Kgとし、成形の最終段階で、全てのシリンダロッド26の圧力を3tonとした。
さらに、成形時には、油圧シリンダに供給する油圧を調整することにより、シリンダロッド26の押圧部位26aの位置を制御した。本発明によれば、成形終了後の形状に近い状態で成形開始が可能となることから、アスペクト比が小さくなるため、成形時間全体を長くすることなく、初期荷重で成形している時間が長くなり、元材を縦置きとした場合と比較すると成形速度は遅くなる。今回の初期荷重における初期成形速度は10mm/minであった。してみれば、成形全体にかかる時間を長くすることなく、成形速度を遅くできるため、より良好な石英ガラス28を得ることができる。
そして、成形により得られた板状の石英ガラス28の上下面側を、上下面から10.0mmまでを変質層として精研削し、その後、石英ガラス28の平面に垂直な光軸方向をオイルオンプレート法により脈理検査を目視で行った。
成形前の石英ガラス塊25が縦置きの状態では、光軸方向(鉛直方向)と直交する方向において、2〜3mmピッチで確認できた脈理であったが、成形後に目視で確認することはできなかった。すなわち、石英ガラス塊25が縦置きの状態では、光軸方向(鉛直方向)と直交する方向に脈理が生じており、これを横置きとして加熱加圧して板状としているため、成形品である石英ガラス28の平面に垂直に入射する光の屈折率の差が、平面の各位置において小さくなり、脈理を目視で確認できない程度にすることができる。ここでは、この成形された石英ガラス28の屈折率差が1×10−7以下であった。
その後、この石英ガラス25を、刃厚0.8mmのワイヤーソーにて水平方向で複数切断を行い、厚さ9.0mmの基板状石英ガラスを16枚採取することができた。
このように成形終了後の形状に近い状態で成形開始が可能となることから、一度の成形で、成形完了後の石英ガラス28の周縁部28aの角形状が精度良く形成でき、広い面積の面を均質に成形することができると共に、石英ガラス塊25を立てた状態から加熱加圧する場合よりも、成形された石英ガラス28から多くの基板状石英ガラスを採取することが可能となり、生産性を向上させることができた。
比較例1
ダイヤモンドサンダーによる荒削りをしない状態で、直径59cm、高さが80cm、重量が440kgの石英ガラス塊25の側面を10mm研削して、一対の平坦面25aを形成する。
そして、かかる石英ガラス塊25を、図1に示すような成形装置10のモールド15内に一対の平坦面25aが上下に位置するように横置きに収容し、天板23による押込み力を437kgとして、一辺が100cmの正方形形状で厚さが20cmの板状の石英ガラス25を成形した。
この成形により得られた板状の石英ガラス25の上下面側を、上下面から10.0mmまでを変質層として精研削した。しかし、この段階で石英ガラス25のインゴット肌が成型時に折れ込みを生じていて10mm研削では所望の面精度が出なかった。このため、更に上下面を10mm研削した後、光軸方向をオイルオンプレート法により脈理検査を目視で行った。実施例1同様に成形前の状態では2〜3mmピッチで確認できた脈理であったが、成形後に目視で確認することはできなかった。
その後、この石英ガラス25を、刃厚0.8mmのワイヤーソーにて水平方向で複数切断を行い、厚さ9.0mmの基板状石英ガラスを15枚採取することができた。元材の重量は実施例1と比べ重かったが、折込み部分を研削することで厚さが薄くなり、最終的には1枚採取枚数が少なかった。
なお、この比較例1は、請求項1,2に記載の発明を包含していないものである。
[比較例2]
柱形状で、直径が55cm、高さが80cm、重量が418kgの合成された石英ガラス塊25の表面をダイヤモンドサンダーで荒削りをする。
そして、この石英ガラス塊25に平坦面25aを形成せずに、モールド15内に立てた状態(本願発明は横置き)で設置を行い、その後、一辺が100cmの正方形形状で厚さが20cmの板状の石英ガラス25を成形した。
この成形により得られた板状の石英ガラス28の上下面側を、上下面から10.0mmまでを変質層として精研削した。この段階で折れ込みは生じていなかった。しかし、元材形状が縦置きで、且つ、平坦面25aが形成されておらず、成形後の形状に対してアスペクト比が大き過ぎるために成形後の石英ガラス28の周縁部の角形状が精度良く出ておらず、10.0mmの研削では100×100cmの面が確保できない状態であった。
この状態で、光軸方向をオイルオンプレート法により脈理検査を目視で行った。実施例1とは違い、通常直接法により合成された石英ガラス塊25はこの方向に脈理は存在しない。当然、この場合は、成形後に目視で脈理を確認することはない。
その後、石英ガラス28を、刃厚0.8mmのワイヤーソーにて水平方向で複数切断を行い、厚さ9.0mmのマスク材を14枚採取することができた。
この比較例2では、表面の変質層は実施例1と同様であったが、元材の設置状態により成形後の石英ガラス28の周縁部の角形状が精度良く出ていないため、最終的には2枚採取枚数が少なかった。
この発明の実施の形態1の成形装置の概略縦断面図である。 同実施の形態1の成形装置の概略横断面図である。 同実施の形態1の石英ガラス塊を示す斜視図である。 同実施の形態1の石英ガラスを示す斜視図である
符号の説明
10 成形装置
11 真空チャンバ
13 カーボンヒータ
15 モールド
18 底部
19 側板
20 側壁部
21 中空部
23 天板(加圧板)
25 石英ガラス塊
25a 平坦面
26 シリンダロッド
28 石英ガラス

Claims (2)

  1. モールド内に柱形状の石英ガラス塊を収容して、該石英ガラス塊を加熱加圧することにより、板状の石英ガラスを成形する方法において、
    前記石英ガラス塊の表面を荒削りし、該表面の凹凸を0.5mm以下とし、
    次に、前記石英ガラス塊の側面を面取りして平坦面を形成し、該平坦面を前記モールドの底部に接触させて、前記柱形状の石英ガラス塊を横置きにして収容し、
    その後、該石英ガラス塊を加熱すると共に、加圧板により前記石英ガラス塊を押圧して、板状の石英ガラスを成形するようにしたことを特徴とする石英ガラスの成形方法。
  2. モールド内に柱形状の石英ガラス塊を収容して、該石英ガラス塊を加熱加圧することにより、板状の石英ガラスを成形する方法において、
    前記石英ガラス塊の表面を荒削りし、該表面の凹凸を0.5mm以下とし、
    次に、前記石英ガラス塊の側面を面取りして相対向する一対の平坦面を形成し、該一方の平坦面を前記モールドの底部に接触させて、前記柱形状の石英ガラス塊を横置きにして収容し、
    その後、該石英ガラス塊を加熱すると共に、加圧板を前記石英ガラス塊の他方の平坦面に接触させて押圧することにより、板状の石英ガラスを成形するようにしたことを特徴とする石英ガラスの成形方法
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