JP4568225B2 - 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法 - Google Patents

脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4568225B2
JP4568225B2 JP2005372535A JP2005372535A JP4568225B2 JP 4568225 B2 JP4568225 B2 JP 4568225B2 JP 2005372535 A JP2005372535 A JP 2005372535A JP 2005372535 A JP2005372535 A JP 2005372535A JP 4568225 B2 JP4568225 B2 JP 4568225B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass body
striae
rod
silica
titania
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005372535A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007186347A (ja
Inventor
朗 藤ノ木
裕幸 西村
哲司 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Quartz Products Co Ltd filed Critical Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Priority to JP2005372535A priority Critical patent/JP4568225B2/ja
Publication of JP2007186347A publication Critical patent/JP2007186347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4568225B2 publication Critical patent/JP4568225B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1453Thermal after-treatment of the shaped article, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1469Means for changing or stabilising the shape or form of the shaped article or deposit
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
    • C03B29/02Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a discontinuous way
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/30Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
    • C03B2201/40Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with transition metals other than rare earth metals, e.g. Zr, Nb, Ta or Zn
    • C03B2201/42Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with transition metals other than rare earth metals, e.g. Zr, Nb, Ta or Zn doped with titanium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Description

本発明は、波長13.5nmの超短波長紫外線を光源とするEUVリソグラフィー(Extreme Ultra-Violet Lithography)の反射光学系を構成するミラー基板や反射型マスクの基板に好適な均質で脈理のないチタニアを含有するシリカガラス(以下、チタニアを含有するシリカガラスをシリカ・チタニアガラスと称する)の製造方法及び一方向あるいは三方向に脈理の存在しないシリカ・チタニアガラスに関する。
半導体素子の製造技術開発は留まることを知らないが、線幅が45nmよりも細い、次々世代の露光技術として、波長13.5nmのEUV光を用いたEUVリソグラフィー技術が最も有力視されている。このような超短波長の光は適切な透過材料が存在しないため、光学系は全て反射系で構成され、また、マスク材料も反射型マスクが用いられると考えられている。
このような光学ミラー及びマスク基板の材料は露光操作中に熱膨張等で変形しては困るために、使用温度範囲での線膨張係数が極めて小さい超低膨張ガラスが必要とされる。また、これらの基板面はサブナノメーターのオーダーで平面もしくは球面、非球面に研磨できなければならない。このような超低膨張ガラスとしては、特許文献1に示されるようにTiO濃度が6〜8質量%程度、残部がSiOで構成されるシリカ・チタニアガラスが挙げられ、該シリカ・チタニアガラスは約20〜35℃の間で約±20ppb/℃の範囲の一様な線膨張係数を有する。
このようなシリカ・チタニアガラスを製造する方法としては、シリカ原料である揮発性珪素化合物(四塩化珪素や環状シロキサン等)とチタニア原料である揮発性チタン化合物(四塩化チタンやチタンアルコキシド)をバーナー火炎中に導入して、回転する基体上に、原料の火炎加水分解によって生じるシリカ微粒子とチタニア微粒子を同時に堆積、溶融して製造する直接法が一般的である。
この方法は所謂合成シリカガラスを製造する方法と同一であるが、得られるシリカ・チタニアガラスの高温での粘度がシリカガラスの粘度に比べて10〜20%低いため、得られるガラスを横向きに保持する横型直接法によって成長させることは困難で、下から上に徐々にガラスを成長させる縦型法が主たる方法である。このような縦型直接法によって製造されたシリカ・チタニアガラスはガラス成長中の基体の回転に伴う成長縞が層状の脈理を形成する。
このような脈理部分においては、シリカ・チタニアの構成割合が微妙に変化するために線膨張係数が変化していると考えられる上、硬さも微妙に異なるため、高精度な研磨を施した場合、脈理部分だけ凹凸が出来るという不具合が生じ、EUVリソグラフィー用光学系に要求されるサブナノメーターオーダーの平坦面を形成するには甚だ不都合である。
このような不都合を解消するために特許文献2ではシリカ・チタニアガラス成長時の温度条件を極めて均一に設定し、存在する脈理を屈折率差で10−7以下と極めて”薄く”することで解決しようとしているが、本発明は温度条件等を均一に成長させるのではなく、機械的に脈理を除去することによって完全に脈理を消滅させることを目的としている。
また、このような脈理は成長面に平行に形成されるものであるから、平面状に加工して使用される平面ミラーやマスク材料としては使用することが可能であると思われるが、実際には成長面は完全には平行ではなく、若干の凹凸を持った面であることが多く、そのような場合には、完全な平面を形成した場合に、凹凸部分が切り出され、脈理として観察され、不具合を生じることがある。
国際公開第03/077038号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0027555号明細書 特開平7−267662号公報
本発明は、シリカ・チタニアガラス基板においてEUVリソグラフィー用の光学系に許されない脈理を一方向あるいは三方向に除去し、シリカ・チタニアガラスの均質性を向上させることができるシリカ・チタニアガラスの製造方法及び一方向あるいは三方向に脈理の存在しないシリカ・チタニアガラスを提供することを目的としている。
シリカ・チタニアガラスの持つ脈理を完全に除去するために、発明者らが鋭意検討を加えた結果、脈理を有するシリカガラスの脈理除去、均質化手法である帯域溶融法(例えば、特許文献3に記載された方法)をシリカ・チタニアガラスの脈理方向に適切に施すことによって同様の結果が得られることを見出した。
即ち、本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法の第1の態様は、一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出す工程と、前記棒状ガラス体の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、前記脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する均質化処理を施す均質化処理工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法の第2の態様は、一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、長手方向に平行に脈理を有する角柱状の棒状ガラス体を切り出す切り出し工程と、前記棒状ガラス体の角部を面取りする面取り工程と、前記棒状ガラス体の長手方向の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、バーナーで該ガラス体の一部を加熱しながら該一対の回転可能な保持手段に回転差を与えつつ該バーナーを移動して断面が略円形な棒状ガラス体に成型する第1の成型工程と、前記成型された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながらバーナーを移動させることにより該棒状ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る均質化処理工程と、を含むことを特徴とする。
前記均質化処理工程後、前記均質化された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段間の距離を狭めることにより該棒状ガラス体の径を大きくする第2の成型工程を含むことが好ましい。
前記棒状ガラス体を前記一対の回転可能な保持手段で保持する際、0〜900℃における線膨張係数が0×10−7/℃以上6×10−7/℃以下のガラス支持棒を介して保持することが好適である。
本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法の第3の態様は、三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出す工程と、前記棒状ガラス体の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、前記脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する第1の均質化処理工程と、前記均質化処理後のガラス体に対し均質化処理軸の方向を変えて帯域溶融法による均質化処理を施す第2の均質化処理工程と、を含むことを特徴とする。前記第1の均質化処理工程における第1の均質化処理軸と前記第2の均質化処理工程における第2の均質化処理軸とが略直交していること、例えば、第1の均質化処理軸と第2の均質化処理軸との成す角が80度以上100度以下であることがより効率的である。
本発明のシリカ・チタニアガラスの製造方法の第4の態様は、三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、長手方向に平行に脈理を有する角柱状の棒状ガラス体を切り出す切り出し工程と、前記棒状ガラス体の角部を面取りする面取り工程と、前記棒状ガラス体の長手方向の両端部を0〜900℃における線膨張係数が0×10−7/℃以上6×10−7/℃以下であるガラス支持棒を介して一対の回転可能な保持手段で保持し、バーナーで該棒状ガラス体の一部を加熱しながら該一対の回転可能な保持手段に回転差を与えつつ該バーナーを移動して断面が略円形な棒状ガラス体に成型する第1の成型工程と、前記成型された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながら該バーナーを移動させることにより該棒状ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る第1の均質化処理工程と、前記均質化された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段間の距離を狭めることにより該棒状ガラス体の径を大きくし、球状ガラス体に成型する第2の成型工程と、前記成型された球状ガラス体を前記ガラス支持棒から切り離し、略90度回転したのち再度ガラス支持棒を取り付ける持ち替え工程と、前記持ち替えた球状ガラス体をバーナーで加熱しつつ前記一対の回転可能な保持手段の間隔を広げることにより延伸する延伸工程と、前記延伸したガラス体に対して、前記一対の回転可能な保持手段に回転差を与えながら、バーナーを移動し、該ガラス体全体を円筒状に成型する第3の成型工程と、前記得られた円筒状ガラス体の一部を強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながらバーナーを移動させることにより該ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る第2の均質化工程と、前記得られたガラス体を成型する第4の成型工程と、を含むことを特徴とする。なお、本発明において、球状とは、円球、楕円球及びそれらに類似する形状を含むものである。
本発明方法において、前記均質化処理を複数回繰り返すことが好ましい。
前記均質化処理工程において前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与える方法としては、前記一対の回転可能な保持手段を逆回転することが好適である。
前記シリカ・チタニアガラスの組成は、チタニア濃度が2質量%以上15質量%以下で残部がSiOであることが好ましい。
前記均質化処理を施す棒状ガラス体の外径が、30mm以上150mm以下であることが好ましい。
前記一対の回転可能な保持手段としては、旋盤に設けられた左右のチャックを用いることができる。
本シリカ・チタニアガラスは、本発明方法により製造される一方向又は三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスであって、機械的に脈理が除去されてなることを特徴とする。
本シリカ・チタニアガラスは、EUVリソグラフィー用の反射光学材料又は反射型マスク材料として好適に用いられる。
本発明によれば、EUVリソグラフィーの反射光学系を構成するミラー基板や反射型マスクの基板に好適な高均質で一方向又は三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスを得ることができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
図1は、本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順の大略を示すフローチャートである。図2〜図8は本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例を原理的に示す概略説明図である。
図1に示すように、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊を準備する(ステップ100)。該シリカ・チタニアガラス塊の形成方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択すればよい。例えば、シリカ原料である揮発性珪素化合物(四塩化珪素や環状シロキサン等)とチタニア原料である揮発性チタン化合物(四塩化チタンやチタンアルコキシド)をバーナー火炎中に導入して、回転する基体上に、原料の火炎加水分解によって生じるシリカ微粒子とチタニア微粒子を同時に堆積、溶融して製造する直接法により得ることができる。
前記得られたシリカ・チタニアガラスの組成は特に限定されないが、チタニアとSiOからなり、チタニア濃度は、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4重量%以上、さらに好ましくは6質量%以上、好ましくは15質量%以下、より好ましくは13質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である。
次に、前記層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出す(ステップ102:切り出し工程)。図2は、ステップ102を原理的に示す概略説明図であり、10は層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊、11は脈理、12は角柱状の棒状ガラス体である。棒状ガラス体の切り出し方法は、該棒状ガラス体が脈理と平行な面を有する状態であれば特に限定はないが、図2に示した如く、層状の脈理11を有するシリカ・チタニアガラス塊10から、長手方向に平行に脈理11を有する角柱状、一般的には四角柱状の棒状ガラス体12を切り出すことが好ましい。
前記切り出された棒状ガラス体に対し、脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する均質化処理を施すことにより、一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスを得ることができるが、具体的には、前記棒状ガラス体の角部を面取りし(ステップ104:面取り工程)、断面が略円形な棒状ガラス体に成型した後(ステップ106:第1の成型工程)、脈理を除去し、組成の均一化を図る一方向目の均質化処理を実施する(ステップ108:第1の均質化処理工程)ことが望ましい。
図3は、ステップ104を原理的に示す概略説明図であり、14は面取りされた棒状ガラス体を示す。図3に示した如く、面取り工程において、角柱状の棒状ガラス体12の角面が面取りされる。なお、図3においては四角柱状のガラス体を八角柱状のガラス体に面取り加工した場合の例を示したが、面取り加工の形状は特に限定されるものではない。
図4は、ステップ106を原理的に示す概略説明図であり、(a)は成型工程で用いられる装置を含む概略説明図であり、(b)はステップ106による棒状ガラス体の形状の変化を示す概略説明図である。図4に示した如く、前記面取りされた棒状ガラス体14は、該棒状ガラス体14の長手方向の両端部を一対の回転可能な保持手段、例えば、旋盤のチャック32a,32bで保持し、バーナー34で該ガラス体14の一部を加熱しながら該旋盤の左右のチャック32a,32bに回転差を与え、該棒状ガラス体14を捻りながら該バーナー34を移動することにより、断面が略円形な円筒状の棒状ガラス体16に成型される。
前記棒状ガラス体14を旋盤のチャック32a,32bで保持する際、0〜900℃における線膨張係数が0×10−7/℃以上6×10−7/℃以下のガラス支持棒30を介して保持することが好ましい。本発明者らはシリカ・チタニアガラスに帯域溶融法による均質化処理を施す際、旋盤に把持する際の支持棒の線膨張係数が処理物であるシリカ・チタニアガラスの線膨張係数と大きく異なる場合、線膨張係数の不適合によりクラック等が生じることがある為、支持棒の材質についても検討を加えたが、クラックが生じない線膨張係数の範囲として、3.0×10−7/℃±3.0×10−7/℃の範囲、即ち、0.0×10−7/℃以上6.0×10−7/℃以下の線膨張係数の材料であることが必要であることを見出した。シリカガラスは線膨張係数が0℃〜900℃の温度領域で5.0×10−7/℃であるため、ガラス支持棒として特に好ましいものである。
加えて、シリカ・チタニアガラスは粘度がシリカガラスよりも10%程低いことから、帯域溶融法により均質化する際に、均質化径が細すぎると自重による変形が生じ、安定した溶融帯域の保持が困難であることが判った。従って、前記成型された円筒状のガラス体16の外径を30mm以上にすることが重要である。径を太くする場合は特別制限はないが、溶融帯域内に強いせん断応力を生じさせる為には径が太すぎる場合、旋盤のチャックのトルクが過大になりすぎて機械的に大掛かりになりすぎるため、径の最大値は150mm以下であることが好ましい。
図5はステップ108を原理的に示す概略説明図である。図5に示した如く、前記成型された棒状ガラス体16の一部をバーナー34で強熱しつつ、前記左右のチャック32a,32bに大きな回転差を与えながらバーナー34を移動させることにより該棒状ガラス体16の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る均質化処理が行われる。図5において、42は均質化処理軸である。左右のチャック32a,32bに大きな回転差を与える方法としては、例えば、左右のチャック32a,32bを逆回転することが好適である。この均質化処理は1回以上行えばよいが、2回以上繰り返すことが脈理の除去及び組成の均一化により効果的である。
前記均質化処理工程後、前記得られたガラス体を加熱しながら成型することにより、円筒状等、所望の形状に成型されたシリカ・チタニアガラス体を得ることができる。図6〜図8は均質化されたガラス体の成型方法の一例を示す概略説明図である。図6に示した如く、前記均質化された棒状ガラス体18の一部をバーナー34で強熱しつつ、前記旋盤の両チャック32a,32b間の距離を狭めることにより、該棒状ガラス体18の径を大きくし、球状ガラス体20に成型した後(ステップ110:第2の成型工程)、前記成型された球状ガラス体20を前記ガラス支持棒30から切り離す。なお、図6においては球状ガラス体として円球状のガラス体を示したが、球状とは円球状のみならず、ラクビーボール型形状等の楕円球形状等の種々の球状形態をも含むものである。
その後、成型炉36内の成型用容器40に前記切り出されたガラス体20を設置し、加熱成型することにより、所望の形状に成型されたシリカ・チタニアガラス22が得られる(ステップ112)。図7はステップ112を原理的に示す概略説明図であり、36は成型炉、38は加熱手段、40は成型用容器である。図8は上記方法により得られた円盤状に成型されたシリカ・チタニアガラス24の一例を示す模式図である。前記本発明方法により機械的に脈理が除去された一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスを製造することができる。
以下、本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法について具体的に説明する。図9は、本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順の大略を示すフローチャートである。図10〜図12は本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例を原理的に示す概略説明図である。
本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法は、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出し、脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する均質化処理を、軸を変えて施すものである。
具体的には、図9に示した如く、層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊を準備し(ステップ200)、該層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出した後(ステップ202:切り出し工程)、該棒状ガラス体の角部を面取りし(ステップ204:面取り工程)、断面が略円形な棒状ガラス体に成型した後(ステップ206:第1の成型工程)、脈理を除去し、組成の均一化を図る一方向目の均質化処理を実施する(ステップ208:第1の均質化処理工程)。その後、均質化された棒状ガラス体を球状ガラス体に成型し(ステップ210:第2の成型工程)、軸を変えるように該球状ガラス体を持ち替えた後(ステップ212:持ち替え工程)、該球状ガラス体を加熱しながら延伸し(ステップ214:延伸工程)、円筒状のガラス体に成型した後(ステップ216)、再度、脈理を除去し、組成の均一化を図る三方向目の均質化処理を実施することにより(ステップ218:第2の均質化処理工程)、三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスを得ることができる。
前記ステップ200、202、204、206、208及び210はそれぞれ、一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法において前述したステップ100、102、104、106、108及び110と同様に行えばよい。
図10はステップ212を原理的に示す概略説明図である。図10に示した如く、前記成型された球状ガラス体20を前記ガラス支持棒30から切り離し、均質化処理軸が変わるように再度ガラス支持棒30を取り付けることにより、該球状ガラス体20が持ち替えられる。図10において、42aは第1の均質化処理における均質化処理軸であり、42bは第2の均質化処理における均質化処理軸である。
持ち替え方法は特に限定されず、軸を変えて均質化処理を施すことにより脈理除去が可能であるが、複数の均質化処理軸の交点において成す角を90℃に近付けることにより効率を高めることができ、直交する軸に対して均質化処理を行うことが最も効率が良く好適である。具体的には、図10に示した如く、ガラス支持棒30から切り離した球状ガラス体20を、略90度、例えば、80度〜100度の範囲で回転させ、第1の均質化処理軸42aと第2の均質化処理軸42bが略直交するように設置することが好ましい。
図11はステップ214を原理的に示す概略説明図である。図11に示した如く、前記持ち替えた球状ガラス体20をバーナー34で加熱しつつ前記左右のチャック32a,32b間隔を広げることによりガラス体21が延伸される。
図12はステップ216を原理的に示す概略説明図である。図12に示した如く、前記延伸したガラス体21に対して、前記左右のチャック32a,32bの回転数に差分を与えながら、バーナー34を移動することにより、該ガラス体全体が円筒状に成型され、断面が略円形な棒状ガラス体23が得られる。
前記成型された棒状ガラス体23に対し前記ステップ108と同様に均質化処理を施すことにより機械的に脈理が除去された三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスが製造される。図10〜12に示した如く、第2の均質化処理における軸42bは第1の均質化処理における軸42aとは略直交していることが好ましい。
前記均質化されたガラス体を前記ステップ110及びステップ112と同様に成型処理することにより(ステップ220:第4の成型工程)、円筒状等、所望の形状に成型された三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスが得られる。
前記本発明方法により製造される一方向又は三方向に脈理がないシリカ・チタニアガラスは、非常に均質性が高く且つ機械的に脈理を除去することによって脈理が完全に消滅しており、EUVリソグラフィー用の反射光学材料又は反射型マスク材料として特に好適である。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
四塩化珪素及び四塩化チタンを酸水素バーナー火炎中に導入し回転する皿状基体上に堆積、溶融して直径300mm、厚さ400mmの円盤状シリカ・チタニアガラス塊を得た。なお、シリカ・チタニアガラスを成長する際の四塩化珪素と四塩化チタンの流量割合を調整して、得られるシリカ・チタニアガラスの組成をシリカ分93質量%、チタニア分7質量%に調整した。円盤状シリカ・チタニアガラス塊の一部を切り出し、脈理構造を調べた結果、円盤の上下面にほぼ平行に0.2mmの周期で層状の脈理が認められた。
この円盤状シリカ・チタニアガラス塊を一辺が内寸500mmの角型の成型用容器(グラファイト製)内に入れ、全体を1800℃に加熱して500mm×500mm×110mmの方形状のガラス塊に成型した。得られたシリカ・チタニアガラス塊からサンプルを切り出し、脈理構造を観察したが、ガラス塊の上下面に平行で周期0.12mm〜0.18mmの層状の脈理を認めた。図14は、円盤の上下面に垂直な面から切り出したサンプル(縦約6cm×横約4cm×厚さ1cm)に対する、後述するシュリーレン装置を用いた脈理のシュリーレン像の観察結果を示す写真である。
この方形状のシリカ・チタニアガラス塊から層状の脈理面と平行な面を有するように80mm×80mm×500mmの四角柱状のガラス体を切り出した(切り出し工程)。この四角柱状のガラス体の断面正方形の各頂点に相当する角部4箇所を20mmずつ面取りを行い、8角形の角柱状に加工した(面取り工程)。
前記加工したシリカ・チタニアガラス体の両端に線膨張係数5×10−7/℃のシリカガラスロッド支持棒を溶接し、支持棒を介して旋盤の両チャックに固定した。旋盤の両チャックを同期させつつ20rpmで回転させ、支持棒とシリカ・チタニアガラス体の左側の溶接部分近傍を酸水素バーナーで強熱して、シリカ・チタニアガラス体が溶解した事を確認してから、旋盤の右側のチャックの回転数を40rpmに上げ、両チャック間の回転数に差動を与え、角柱状のシリカ・チタニアガラス体をゆっくりと捻ることにより円柱状に成型しつつ、バーナーを10mm/分の速度で右側に移動させガラス体全体を捻ることでガラス体全体を直径約φ80mmの円筒状に成型した(第1の成型工程)。尚、この場合、両チャックの回転方向は同じである。
シリカ・チタニアガラス体の成型が終了した後は左右のチャックの回転数を50rpmで同期させて回転しつつ、シリカ・チタニアガラス体の左端にバーナーを戻し、強熱して溶融帯域を形成した。溶融帯域が形成されたことを確認した後、右側の旋盤のチャックの回転を左側のチャックの回転方向と逆回転、60rpmで回転させ、強いせん断応力を与えて溶融帯域内を攪拌した。同時にバーナーを右方に10mm/分のゆっくりとした速度で移動させる事により溶融帯域を移動させ、シリカ・チタニアガラス体全体の均質化を行った(一方向目の均質化処理)。同様の操作で同方向に再度均質化処理を施し、合計2回の均質化処理を行った。
前記均質化処理後、両チャックの回転方向を揃え、かつ50rpmで同期させて回転させ、バーナーをシリカ・チタニアガラス体の左端に戻し強熱して溶融した。シリカ・チタニアガラス体が溶融したことを確認した後、右側の旋盤のチャックをゆっくりと押し狭めてシリカ・チタニアガラス体を押し潰し、直径約170mmの球状に成型した(第2の成型工程)。
前記成型工程を経た球状のガラス体の両端を支持棒から切り離し、一方の切断面を下にして内径φ200mmの成型用容器(グラファイト製円筒容器)内に入れ、成型用容器ごと真空炉内に設置し1800℃にて10分加熱して(成型用容器内での成型工程)、直径200mm、厚さ80mmのシリカ・チタニアガラス円盤を得た。
得られた円盤の上下面に対して平行な面及び垂直な面からサンプルを切り出し平行平板に研磨して後、シュリーレン装置(溝尻光学製SCHLIEREN COMPACT 150)によって脈理観察を行った。図13は、サンプルの切り出し方法を示す概略説明図であり、42は均質化処理軸、44は平行面から切り出されたサンプル、46は垂直面から切り出されたサンプルをそれぞれ示す。平行面から切り出したサンプル(直径約6cm×厚さ1cm)に対しては均質化処理軸方向のシュリーレン像を観察し、垂直面から切り出されたサンプル(縦約6cm×横約4cm×厚さ1cm)に対しては均質化処理軸と垂直方向のシュリーレン像を観察した。
図15は、平行面から切り出したサンプルの結果を示す写真である。図15に示した如く、上面のサンプルでは脈理は認められなかったが、垂直面から切り出したサンプルにおいては弱い脈理が観察され(図示せず)、一方向に脈理がない状態であった。なお、一般的に光学ガラスにおける脈理の測定には米軍軍事規格であるMIL-G-174が適用される。即ち、ピンホールから出る光をコリメートレンズで平行光にし、サンプルを照射し、その像を集光レンズで絞り込み、その焦点位置で目視観察する方法であるが、シュリーレン装置による脈理観察はより簡便にこの方法と同等の精度の測定が行えるため、普及している方法である。
また、チタニア濃度が2、6、及び15質量%であり残部がSiOであるシリカ・チタニアガラス塊をそれぞれ作製し、実施例1と同様に一方向の均質化処理を行ったところ、実施例1と同様に一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスが得られることを確認した。
(実施例2)
実施例1と同じ方法でシリカ分93質量%、チタニア分7質量%の円盤状シリカ・チタニアガラス塊を作製し、方形状のシリカ・チタニアガラス塊に成型した。このシリカ・チタニアガラス塊を実施例1と同様の方法で、切り出し工程、面取り工程、第1の成型工程、及び2回の一方向目の均質化処理工程(第1の均質化処理工程)を実施した。
均質化処理後、両チャックの回転方向を揃え、かつ50rpmで同期させて回転させ、バーナーをシリカ・チタニアガラス体の左端に戻し強熱して溶融した。シリカ・チタニアガラス体が溶融したことを確認した後、右側の旋盤のチャックをゆっくりと押し狭めてシリカ・チタニアガラス体を押し潰し、直径約170mmの球状に成型した(第2の成型工程)。
切り離した球状シリカ・チタニアガラス体の一方の端面を下にして台上に置き、ガラス体の両側面に再度支持棒を溶接した。切り離したガラス体の両端を結ぶ軸が第1の均質化処理の軸であるから、新たに溶接した両支持棒を繋ぐ軸は第1の均質化の軸と直交していることになる(持ち替え工程)。両支持棒によりガラス体全体を同期させて20rpmで回転させながらバーナー火炎でガラス体全体を強加熱し、ガラス体全体を溶融した。ガラス体全体が溶融したことを確認した後、旋盤の両チャックを引き離し、ガラス体を延伸した(延伸工程)。
延伸した形の不揃いなシリカ・チタニアガラス体を前記第1の成型工程と同様の操作で直径約φ70mmの円筒状のシリカ・チタニアガラス体に成型した(第3の成型工程)。このシリカ・チタニアガラス体に対し第1の均質化処理と同様の操作で均質化処理を施した(第2の均質化処理工程)。この場合の均質化処理における軸は第1の均質化処理における軸とは直交している。
第2の均質化処理を終えたシリカ・チタニアガラス体を前記第2の成型工程と同様の操作で球状に成型した後、実施例1の成型用容器内での成型工程と同様の操作により真空炉内で円盤状に成型した(第4の成型工程)。得られたシリカ・チタニアガラス円盤はカットロスもあって実施例1よりは小さく、直径φ200mm、厚さ70mmであった。
得られたシリカ・チタニアガラス円盤から実施例1と同様に平行面及び垂直面からサンプルを切り出し、平行平板に研磨してシュリーレン装置にて脈理観察を行った結果、どちらのサンプルについても脈理を認めず、3方向に脈理がない状態であった。平行面及び垂直面から切り出したサンプルの結果を図16及び図17にそれぞれ示す。なお、実施例2において図13に示したサンプルの均質化処理軸42は第2の均質化処理における軸である。
また、チタニア濃度が2、6、8及び15質量%であり残部がSiOであるシリカ・チタニアガラス塊をそれぞれ作製し、実施例2と同様に均質化処理を行ったところ、実施例2と同様に三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスが得られることを確認した。
本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順の大略を示すフローチャートである。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ102を原理的に示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ104を原理的に示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ106を原理的に示す概略説明図であり、(a)はステップ106で用いられる装置を含む概略説明図であり、(b)はステップ106による棒状ガラス体の形状の変化を示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ108を原理的に示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ110を原理的に示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ112を原理的に示す概略説明図である。 本発明の円盤状のシリカ・チタニアガラスの概略説明図である。 本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の手順の大略を示すフローチャートである。 本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ212を原理的に示す概略説明図である。 本発明の三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ214を原理的に示す概略説明図である。 本発明の一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法の工程順の一例におけるステップ216を原理的に示す概略説明図である。 実施例1及び2のサンプルの切り出し方法を示す概略説明図である。 実施例1の均質化処理前のサンプルの結果を示す写真である。 実施例1の平行面から切り出したサンプルにおける脈理観察の結果を示す写真である。 実施例2の平行面から切り出したサンプルにおける脈理観察の結果を示す写真である。 実施例2の垂直面から切り出したサンプルにおける脈理観察の結果を示す写真である。
符号の説明
10:シリカ・チタニアガラス塊、11:脈理、12:角柱状の棒状ガラス体、14:面取りされた棒状ガラス体、16:成型された棒状ガラス体、18:均質化されたガラス体、20:球状ガラス体、21:延伸されたガラス体、22:成型されたシリカ・チタニアガラス、23:成型された棒状ガラス体、24:円盤状のシリカ・チタニアガラス、30:ガラス支持棒、32a,32b:チャック、34:バーナー、36:成型炉、38:過熱手段、40:成型用容器、42:均質化処理軸、42a:第1の均質化処理軸、42b:第2の均質化処理軸、44:平行面から切り出したサンプル、46:垂直面から切り出したサンプル。

Claims (11)

  1. 一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、
    層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出す工程と、
    前記棒状ガラス体の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、前記脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する均質化処理を施す均質化処理工程と、を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  2. 一方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、
    層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、長手方向に平行に脈理を有する角柱状の棒状ガラス体を切り出す切り出し工程と、
    前記棒状ガラス体の角部を面取りする面取り工程と、
    前記棒状ガラス体の長手方向の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、バーナーで該ガラス体の一部を加熱しながら該一対の回転可能な保持手段に回転差を与えつつ該バーナーを移動して断面が略円形な棒状ガラス体に成型する第1の成型工程と、
    前記成型された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながらバーナーを移動させることにより該棒状ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る均質化処理工程と、を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  3. 前記均質化処理工程後、前記均質化された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段間の距離を狭めることにより該棒状ガラス体の径を大きくする第2の成型工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  4. 前記棒状ガラス体を前記一対の回転可能な保持手段で保持する際、0〜900℃における線膨張係数が0×10−7/℃以上6×10−7/℃以下のガラス支持棒を介して保持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  5. 三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、
    層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、脈理と平行な面を有する棒状ガラス体を切り出す工程と、
    前記棒状ガラス体の両端部を一対の回転可能な保持手段で保持し、前記脈理と平行な軸と垂直な方向にせん断応力が作用するように帯域溶融法を適用して脈理を除去する均質化処理を施す第1の均質化処理工程と、
    前記均質化処理後のガラス体に対し均質化処理軸を変えて帯域溶融法による均質化処理を施す第2の均質化処理工程と、を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  6. 三方向に脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法であって、
    層状の脈理を有するシリカ・チタニアガラス塊から、長手方向に平行に脈理を有する角柱状の棒状ガラス体を切り出す切り出し工程と、
    前記棒状ガラス体の角部を面取りする面取り工程と、
    前記棒状ガラス体の長手方向の両端部を0〜900℃における線膨張係数が0×10−7/℃以上6×10−7/℃以下であるガラス支持棒を介して一対の回転可能な保持手段で保持し、バーナーで該棒状ガラス体の一部を加熱しながら該一対の回転可能な保持手段に回転差を与えつつ該バーナーを移動して断面が略円形な棒状ガラス体に成型する第1の成型工程と、
    前記成型された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながら該バーナーを移動させることにより該棒状ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る第1の均質化処理工程と、
    前記均質化された棒状ガラス体の一部をバーナーで強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段間の距離を狭めることにより該棒状ガラス体の径を大きくし、球状ガラス体に成型する第2の成型工程と、
    前記成型された球状ガラス体を前記ガラス支持棒から切り離し、略90度回転したのち再度ガラス支持棒を取り付ける持ち替え工程と、
    前記持ち替えた球状ガラス体をバーナーで加熱しつつ前記一対の回転可能な保持手段の間隔を広げることにより延伸する延伸工程と、
    前記延伸したガラス体に対して、前記一対の回転可能な保持手段に回転差を与えながら、バーナーを移動し、該ガラス体全体を円筒状に成型する第3の成型工程と、
    前記得られた円筒状ガラス体の一部を強熱しつつ、前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与えながらバーナーを移動させることにより該ガラス体の長軸と垂直な方向にせん断応力を作用させて、脈理を除去し、組成の均一化を図る第2の均質化処理工程と、
    前記得られたガラス体の一部をバーナーで加熱しつつ円筒状に成型する第4の成型工程と、を含むことを特徴とするシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  7. 前記均質化処理を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  8. 前記均質化処理工程において前記一対の回転可能な保持手段に大きな回転差を与える方法が、前記一対の回転可能な保持手段を逆回転することであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  9. 前記シリカ・チタニアガラスの組成が、チタニア濃度が2質量%以上15質量%以下で残部がSiOであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  10. 前記均質化処理を施す棒状ガラス体の外径が30mm以上150mm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
  11. 前記一対の回転可能な保持手段が旋盤に設けられた左右のチャックであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のシリカ・チタニアガラスの製造方法。
JP2005372535A 2004-12-24 2005-12-26 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法 Active JP4568225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372535A JP4568225B2 (ja) 2004-12-24 2005-12-26 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004374397 2004-12-24
JP2005358702 2005-12-13
JP2005372535A JP4568225B2 (ja) 2004-12-24 2005-12-26 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007186347A JP2007186347A (ja) 2007-07-26
JP4568225B2 true JP4568225B2 (ja) 2010-10-27

Family

ID=38341781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005372535A Active JP4568225B2 (ja) 2004-12-24 2005-12-26 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4568225B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4760137B2 (ja) * 2005-05-27 2011-08-31 株式会社ニコン 石英ガラスの成形方法
JP6241276B2 (ja) * 2013-01-22 2017-12-06 信越化学工業株式会社 Euvリソグラフィ用部材の製造方法
WO2023075975A1 (en) * 2021-10-26 2023-05-04 Corning Incorporated Methods and apparatuses for homogenizing glass workpieces

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07267662A (ja) * 1994-03-26 1995-10-17 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 光学用合成石英ガラス成形体及びその製造方法
WO2004092082A1 (ja) * 2003-04-11 2004-10-28 Nikon Corporation SiO2-TiO2系ガラスの製造方法、SiO2-TiO2系ガラス及び露光装置
JP2004315351A (ja) * 2003-04-03 2004-11-11 Asahi Glass Co Ltd TiO2を含有するシリカガラスおよびEUVリソグラフィ用光学部材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07267662A (ja) * 1994-03-26 1995-10-17 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 光学用合成石英ガラス成形体及びその製造方法
JP2004315351A (ja) * 2003-04-03 2004-11-11 Asahi Glass Co Ltd TiO2を含有するシリカガラスおよびEUVリソグラフィ用光学部材
WO2004092082A1 (ja) * 2003-04-11 2004-10-28 Nikon Corporation SiO2-TiO2系ガラスの製造方法、SiO2-TiO2系ガラス及び露光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007186347A (ja) 2007-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6209354B1 (en) Method of preparing silica glass article
EP2757078B1 (en) Euv lithography member, making method, and titania-doped quartz glass
JP4601022B2 (ja) ArFエキシマレーザーリソグラフィー用合成石英ガラス部材
JP4568225B2 (ja) 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法
JP4568219B2 (ja) 均質なシリカ・チタニアガラスの製造方法
JP4646314B2 (ja) 均質なシリカ・チタニアガラスの製造方法
JP2004269287A (ja) 光学用合成石英ガラス部材及びその製造方法
JP3201708B2 (ja) 高均質な光学用石英ガラス成形体の製造方法
TWI834738B (zh) 均勻化玻璃之方法
JP4170719B2 (ja) 光学用合成石英ガラス部材の製造方法及び光学用合成石英ガラス部材
US10017413B2 (en) Doped silica-titania glass having low expansivity and methods of making the same
WO2013084978A1 (ja) チタニア-シリカガラス製euvリソグラフィ用フォトマスク基板
JP4933777B2 (ja) 脈理のないシリカ・チタニアガラスの製造方法
JP4191935B2 (ja) エキシマレーザー用合成石英ガラス部材の製造方法
JP2007086556A (ja) 異方性ガラスの製造方法、異方性ガラス及び、これを用いた偏光素子
JP2000143258A (ja) ArFエキシマレ―ザ―リソグラフィ―用合成石英ガラスの製造方法
JP3686204B2 (ja) 蛍石単結晶のアニール方法
JP5208677B2 (ja) ArFエキシマレーザーリソグラフィー用合成石英ガラス部材の製造方法
JP2003176143A (ja) 合成石英ガラス部材
JP2004143012A (ja) 光学部材用合成石英ガラス材料
JP2004143011A (ja) 光学部材用合成石英ガラス材料
JP2003104746A (ja) 合成石英ガラス材料の製造方法及び合成石英ガラス材料
JP2008247661A (ja) チタニア−シリカガラスの製造方法
JP2006160574A (ja) 石英ガラスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080813

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100519

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4568225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250