JP5387036B2 - ガラス成形型およびガラス成形体の製造方法 - Google Patents

ガラス成形型およびガラス成形体の製造方法 Download PDF

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本発明は、任意の形状を有する石英ガラス塊を加圧して多角柱形のガラス成形体を製造するためのガラス成形型およびガラス成形体の製造方法に関するものである。
従来、IC、LSIなどの集積回路パターン転写には主に投影露光装置が用いられている。この装置に用いられる投影光学系には、集積回路の高集積化に伴い、広い露光領域と、その露光領域全体にわたって高い解像力が要求される。投影光学系の解像力を向上させるためには、露光波長を短くするか、あるいは投影光学系の開口数(NA)を大きくすることが行われる。
露光波長については、g線(波長436nm)からi線(波長365nm)、KrF(波長248nm)やArF(波長193nm)エキシマレーザーへと短波長化が進められている。
一般に、i線より長波長の光源を用いた縮小投影露光装置の照明光学系あるいは投影光学系のレンズ部材として用いられる光学ガラスは、i線よりも短い波長領域では光透過率が急激に低下し、特に250nm以下の波長領域ではほとんどの光学ガラスは透過しなくなる。そのため、エキシマレーザーを光源とした縮小投影露光装置の光学系を構成するレンズの材料には、石英ガラスとフッ化カルシウム結晶のみが使用可能である。この2つの材料はエキシマレーザーの結像光学系で色収差補正を行う上で不可欠な材料である。
縮小投影露光装置でウエハー上に回路を焼き付けるためのもう一つの重要な要素としてレチクルが挙げられる。このレチクルに用いられる材料としては、エキシマレーザー耐久性はもとより、基板の発熱による熱膨張が大きな問題になるため、耐久性が良好で、なおかつ熱膨張の小さい石英ガラスであって、直接法と呼ばれる方法(火炎加水分解により透明石英ガラスを製造する方法)で合成された石英ガラスが用いられている。
直接法では、石英ガラス製バーナーにて支燃性ガス(例えば、酸素ガス)および可燃性ガス(例えば、水素ガス、天然ガス)を混合燃焼させ、バーナーの中心部から原料ガスとして高純度のケイ素化合物(例えば、四塩化ケイ素ガス)をキャリアガス(例えば、酸素ガス)で希釈して噴出させ、原料ガスを周囲の酸素ガスおよび水素ガスの燃焼により反応(加水分解反応)させて石英ガラス微粒子を発生させ、その石英ガラス微粒子をバーナー下方に設置させ、回転および引き上げ運動を行う不透明石英ガラス板からなるターゲット上に堆積させ、同時に酸素ガスおよび水素ガスの燃焼熱により溶融・ガラス化して石英ガラスインゴットを得ている。
この方法によると、比較的大きな径の石英ガラスインゴットを得やすいため、インゴットからブロックを切り出して任意の形状、大きさの光学部材を製造することができる。
また近年、大型のレンズやレチクル、あるいは大型の液晶ディスプレイなど、広い面積の面を有する光学部材を得るため予め形成されたインゴットなどの石英ガラス塊を加熱加圧成形することにより扁平形状にして面積を拡大する成形方法が利用されている。
このような加熱加圧成形を行うものとして、例えば、石英ガラスと型の型材との熱膨張率差に起因する応力を緩和する構造を有するグラファイト製の型を用いて、1600℃〜1700℃で加圧成形する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、グラファイト製の型内で絶対圧が0.1Torr(約133Pa)以上大気圧(約100kPa)以下のヘリウムガス雰囲気下で1700℃以上の温度に加熱加圧成形し、次いで1100〜1300℃まで急冷する方法や、そのグラファイト製の型が2分割以上の縦型構造である成形装置が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。さらに、黒鉛製の型内面に石英粉末からなる被覆層を設け、1550℃〜1700℃で加圧成形する方法も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭61−83638号公報 特開昭56−129621号公報 特開昭57−67031号公報 特開2002−220240号公報
しかしながら、通常、ガラス成形においては、グラファイト製の型を使用し、石英ガラスの場合には1000℃以上の高温により成形を行っているが、コスト削減や成形時間短縮の観点から、軟化点以上の比較的粘度が高い状態での成形が主である。そのため、多角柱形のガラス成形体を製造する場合に、角部の形状精度が低い傾向があり、所望の形状のガラス成形体を得られないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑み、所望の多角柱形状に対して特に角部の形状精度を向上させることが可能なガラス成形型およびガラス成形体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のガラス成形型は、多角柱形の成形空間(26)を形成する底板(17)および複数の側板(27)を有し、石英ガラス塊(22)を前記成形空間内で加圧することにより、当該石英ガラス塊を前記側板に当てて整形しつつ多角柱形のガラス成形体(24)を製造するガラス成形型(15)であって、前記各側板はそれぞれ、前記成形空間の角部に対応する部位に、前記成形空間の外側に反る弓形のガラス誘導面(23a、27a)を有し、前記複数の側板のうち互いに隣接する側板同士は、それらのガラス誘導面が少なくとも前記石英ガラス塊の加圧時に互いに離れて前記成形空間の内外を連通する開口部(28)を形成するように構成されているガラス成形型としたことを特徴とする。
本発明に係る第1のガラス成形体の製造方法は、上記ガラス成形型(15)を用いるガラス成形体(24)の製造方法であって、石英ガラス塊(22)を前記成形空間(26)に載置して加圧することにより、前記成形空間の角部近傍において、前記石英ガラス塊を前記ガラス誘導面(23a、27a)に沿わせて前記成形空間の外側へ膨らませるガラス成形体の製造方法としたことを特徴とする。
なお、本発明における多角柱には、平面形が多角形の板状物体が含まれる。
また、ここでは、本発明をわかりやすく説明するため、実施の形態を表す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものでないことは言及するまでもない。
本発明によれば、石英ガラス塊の成形終期に、石英ガラス塊は、ガラス誘導面に沿って成形空間の外側へ膨らむため、伸び不足の発生が阻止される。これにより、特に角部の形状精度が高く、明確な稜線を有する多角柱形のガラス成形体を製造することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1乃至図3には、本発明の実施の形態1を示す。
まず、構成を説明する。
この実施の形態1に係るガラス成形装置10は、図1に示すように、金属製の六面体状の真空チャンバー11を有しており、真空チャンバー11の内壁には、その全面にわたって断熱材12が付設されている。さらに、断熱材12の4つの内壁には、それぞれカーボンヒータ13が取り付けられている。また、真空チャンバー11内の中央部には、型支持台14が載置されており、型支持台14上には、組立分解自在なグラファイト(黒鉛)製のガラス成形型15が搭載されている。
このガラス成形型15は、図2に示すように、正方形板状の台板16を有している。台板16の中央部の上側には、正方形板状の底板17が載置されているとともに、この底板17の周囲に4つの側板27が台板16の4辺の上側に位置する形で載置されている。各側板27はそれぞれ、底板17の周囲に配設されて台板16にボルト(図示せず)で固定された角棒状の側板本体18と、この側板本体18と底板17との間に着脱自在に設置された長方形断面の板状のスペーサ23とを具備している。なお、スペーサ23の内面には離型材が塗布されている。また、各側板27の上側にはそれぞれ、柱状の側板ガイド19が立設されて側板本体18にボルト(図示せず)で固定されている。そして、これらの底板17、側板27、側板ガイド19に包囲される形で、石英ガラス塊22を載置しうる直方体状の成形空間26が形成されている。また、成形空間26内には、この成形空間26内を昇降しうる天板20が着脱自在に設けられている。
ところで、各側板27はそれぞれ、図2および図3(a)に示すように、側板本体18がスペーサ23より短く、スペーサ23は、その両端部が側板本体18によって背面を支持されない状態となっている。また、互いに隣接する側板27同士は、スペーサ23が互いに接触した状態となっている。なお、図3(a)〜(d)では、ガラス成形型15の全体ではなく一部(1/4)のみを図示している。
また、天板20の上側には、図1に示すように、シリンダロッド21が真空チャンバー11の外部に突出する形で接続可能となっており、シリンダロッド21には油圧シリンダ(図示せず)が接続されている。そして、この油圧シリンダヘの油圧を調整してシリンダロッド21を下向きに駆動することにより、シリンダロッド21で天板20を底板17側へ下降させることができるように構成されている。
次に、作用について説明する。
ガラス成形装置10は以上のような構成を有するので、このガラス成形装置10を用いて、円柱状の石英ガラス塊22から正方形板状のガラス成形体24を製造する際には、次の手順による。
まず、準備工程で、ガラス成形型15において、天板20が取り外されて成形空間26の上方が開放された状態で、図2および図3(a)に示すように、石英ガラス塊22を底板17の上側、つまり成形空間26に載置した後、この石英ガラス塊22の上側に天板20を載置する。このとき、石英ガラス塊22を成形空間26のほぼ中央部に位置させる。さらに、図1に示すように、このガラス成形型15を石英ガラス塊22ごと真空チャンバー11内に収容し、天板20の上側にシリンダロッド21を接続した後、真空チャンバー11内に不活性ガス(例えば、窒素やアルゴンなど)を大気圧程度に達するまで導入して充満させる。
次いで、石英ガラス加熱工程に移行し、カーボンヒータ13により、成形空間26内の石英ガラス塊22を加熱して軟化点以上(例えば、1750℃)に昇温させる。
次に、石英ガラス加熱加圧工程に移行し、シリンダロッド21で天板20を底板17側へ下降させる。すると、石英ガラス塊22は、成形空間26内において、天板20および底板17によって上下方向に加熱加圧されるため、高さが低くなると同時に横幅が広がるような形で、ほぼ円形断面を維持しながら塑性変形していく。
そして、図3(b)に示すように、石英ガラス塊22の周縁部の一部がスペーサ23に接触した後は、石英ガラス塊22は、側板27によって変形領域を制限される形で整形されるため、円形断面から正方形に近い断面形状に変わっていく。
その後、天板20がさらに下降すると、図3(c)に示すように、石英ガラス塊22がスペーサ23の両端部に達するため、スペーサ23の両端部が石英ガラス塊22に押圧される形で成形空間26の外側に弾性変形して反り、スペーサ23の両端部に弓形のガラス誘導面23aが形成される。この「弓形」とは、弓のように弧をなして曲がった形を意味し、スペーサ23のガラス誘導面23aが弓形に形成されるのは、スペーサ23の両端部(側板本体18から突き出した部分)が石英ガラス塊22からほぼ等分布荷重を受けるためである。その結果、石英ガラス塊22は、スペーサ23のガラス誘導面23aに沿って成形空間26の外側へ膨らむため、伸び不足の発生が阻止される。また、互いに隣接する側板27同士のスペーサ23が互いに離れて、成形空間26の内外を連通する開口部28が形成される。そのため、成形空間26内に残留している不活性ガス、つまり残留ガスを開口部28から成形空間26外へ放出することができる。その結果、石英ガラス塊22の伸び不足や凹みの発生などの不良が生じる不都合を回避することができる。なお、この時点では、石英ガラス塊22は、成形空間26の頂点Pに達していない。
その後、天板20がさらに下降すると、図3(d)に示すように、石英ガラス塊22が開口部28に向けて進行し、成形空間26の頂点Pを越える。このとき、天板20は、図2に一点鎖線で示すように、最下点に達しており、石英ガラス塊22は、スペーサ23の内面の下半分に接触している。この時点で、天板20の下降を停止する。すると、石英ガラス塊22は、図3(d)に示すように、ガラス成形型15の成形空間26に忠実な角部が再現され、ここでガラス成形体24となる。
次いで、石英ガラス冷却工程に移行し、ガラス成形体24をガラス成形型15内で常温まで冷却した後、真空チャンバー11からガラス成形型15を取り出し、ガラス成形型15を分解してガラス成形体24を取り出す。このとき、スペーサ23の内面には離型材が塗布されているので、ガラス成形体24を容易に取り出すことができる。
最後に、石英ガラス仕上げ加工工程に移行し、ガラス成形体24の4つの側面を研削して、ガラス成形体24を正確な正方形板状に仕上げる。すると、特に角部の形状精度が高く、明確な稜線を有する直方体状(四角柱形)のガラス成形体24が得られる。このとき、ガラス成形体24は、上述したとおり、ガラス成形型15に忠実な角部が再現されているので、研削によって除去する量(加工しろ)を大幅に削減することができる。したがって、元の石英ガラス塊22の重量を減らすとともに、加工時間を短縮することが可能となる。そのため、ガラス成形体24の製造コストを低減することができる。
ここで、ガラス成形体24の製造が終了する。
また、このようにしてガラス成形体24の製造を繰り返すと、スペーサ23は、高温高圧の石英ガラス塊22に直接接触する内面が劣化するが、このスペーサ23は着脱自在となっているため、スペーサ23を上下反転させて使用することにより、スペーサ23の寿命を2倍に延ばすことができる。また、スペーサ23を裏返して使用することにより、スペーサ23の寿命をさらに2倍に延ばすことができる。これらの結果、スペーサ23の寿命を4倍に延ばすことが可能となる。そして、いよいよスペーサ23の寿命が尽きても、このスペーサ23を交換するだけでガラス成形型15の継続使用が可能となるので、ガラス成形型15のランニングコストを抑制することができる。
[発明の実施の形態2]
図4には、本発明の実施の形態2を示す。
上述した実施の形態1では、板状のスペーサ23の両端部が石英ガラス塊22に押圧されることにより、スペーサ23の両端部に弓形のガラス誘導面23aが形成される場合について説明したが、この実施の形態2に係るガラス成形型15では、図4に示すように、最初(石英ガラス塊22に押圧される前)から、スペーサ23の両端部に弓形のガラス誘導面23aが形成されている。その他の構成については、上述した実施の形態1と同様であるので、同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このガラス成形型15においても、上述した実施の形態1と同様、石英ガラス塊22の成形終期に、石英ガラス塊22は、スペーサ23のガラス誘導面23aに沿って成形空間26の外側へ膨らむため、伸び不足の発生が阻止されることから、特に角部の形状精度が高く、明確な稜線を有する直方体状のガラス成形体24が得られるとともに、成形空間26内の残留ガスを開口部28から成形空間26外へ放出することができるため、石英ガラス塊22の伸び不足や凹みの発生などの不良が生じる不都合を回避することができる。
これに加えて、このガラス成形型15では、ガラスの粘度や成形圧力が低く、スペーサ23の両端部が変形する程度の押圧力が発生しない場合においても、上述した実施の形態1と同様の効果が得られるという利点がある。
[発明の実施の形態3]
図5には、本発明の実施の形態3を示す。
上述した実施の形態2では、側板本体18とスペーサ23とを具備した側板27を有するガラス成形型15について説明したが、この実施の形態3に係るガラス成形型15では、図5に示すように、ガラス誘導面27aが形成された一体物の側板27を有している。その他の構成については、上述した実施の形態2と同様であるので、同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このガラス成形型15においても、上述した実施の形態1と同様、石英ガラス塊22の成形終期に、石英ガラス塊22は、側板27のガラス誘導面27aに沿って成形空間26の外側へ膨らむため、伸び不足の発生が阻止されることから、特に角部の形状精度が高く、明確な稜線を有する直方体状のガラス成形体24が得られるとともに、成形空間26内の残留ガスを開口部28から成形空間26外へ放出することができるため、石英ガラス塊22の伸び不足や凹みの発生などの不良が生じる不都合を回避することができる。
これに加えて、このガラス成形型15では、ガラス誘導面27aの強度が増すため、成形圧力を高めてもガラス成形型15が破損しにくいという利点がある。
[発明のその他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態1〜3では、成形空間26の角部が直角(90°)である場合について説明したが、成形空間26の角部が鋭角(90°未満の角度)の場合(例えば、成形空間26が正三角柱状である場合)にも、成形空間26の角部が鈍角(90°より大きい角度)の場合(例えば、成形空間26が正六角柱状である場合)にも、本発明を同様に適用することができる。特に、成形空間26の角部が鋭角の場合、従来法では、溶融した石英ガラス塊22がガラス成形型15の角部まで流れ込みにくいのに対して、本発明では、ガラス成形型15の角部まで流れ込みやすいので、上述した本発明の効果が顕著となる。
また、上述した実施の形態1〜3では、石英ガラス塊22が円柱状である場合について説明したが、石英ガラス塊22の形状は、円柱状に限るわけではなく、任意の形状で構わない。
さらに、上述した実施の形態1〜3では、成形空間26が直方体状である場合について説明したが、成形空間26は、多角柱形である限り、直方体状以外の形状(例えば、六角柱形、八角柱形など)であってもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
直径530mm、高さ388mmの円柱形状に加工した石英ガラスインゴットを、四角形状を有する底板の上面に一旦置き、前記石英ガラスインゴットの側面から前記底板の各辺までの距離を測定し、前記石英ガラスインゴットの中心が前記底板の中央に来るように調整した。その後、側板本体、スペーサを図3に示したように設置し、四角柱形の成形空間を作った。使用した前記スペーサは厚さ15mm、高さ100mmであり、前記側板本体からの前記スペーサの突き出し量は成形荷重からの撓み量を算出し、200mmとした。最後に、前記成形空間に収まる形状を持つ天板を石英ガラスインゴットの上面に置き、実施の形態1で説明した構造を有するガラス成形装置の内部にガラス成形型を設置した。その後、1750℃まで前記ガラス成形装置の内部を加熱し、油圧シリンダにより最大6トンの荷重を与えながら約60分間加圧し、前記石英ガラスインゴットの厚さが30mmになるまで成形した。また、使用するガラス成形型は、高温での加圧に耐えられるよう、グラファイト製とした。
加圧後、常温まで冷却し、前記ガラス成形装置から取り出した。成形された石英ガラス板の角部形状を評価すべく、図6に示すように、成形後の石英ガラス板形状の角部輪郭に這わせて、直角定規25を押し当て、直角定規25の角部から成形後の石英ガラス板の角部までの最短距離Aを測定した。今回は四角形状であったため、4つの角部すべてを測定したところ、最小距離が1mm、最大距離が3mmであった。
なお、側板本体からのスペーサの突き出し量Lは、突き出し部分を片持ち梁とみなし、スペーサが石英ガラス塊から等分布荷重を受けるものとして、成形の最終段階におけるスペーサ先端の撓み量vmaxが1mmとなるように、数1に示す式によって決定した。
Figure 0005387036
ここで、wは成形の最終段階におけるスペーサの単位長さ当りの荷重、Eはスペーサ材料のヤング率、Iはスペーサの断面形状によって決まる断面2次モーメントであり、実施例1においては、w=1.47×10N/m、E=10.8GPa、I=2.81×10−8であった。
[実施例2]
直径567mm、高さ395mmの円柱形状に加工した石英ガラスインゴットを、四角形状を有する底板の上面に一旦置き、実施例1と同様に前記石英ガラスインゴットをガラス成形型に設置し、実施例1と同じ工程でガラス成形装置にて加熱、加圧、冷却させた。冷却後、取り出し、実施例1と同様に成形後の石英ガラス板の角部に直角定規25を押し当て、直角定規25の角部から成形後の石英ガラス板の角部までの最短距離Aを測定した。4つの角部すべてを測定したところ、最小距離が1.5mm、最大距離が3mmであった
本発明は、大型の液晶用マスク、半導体用マスク等のレチクル(フォトマスク)用基板、結像光学系の大型のレンズ材料など各種の板ガラスを成形する際に広く適用することができる。
本発明の実施の形態1に係るガラス成形型が組み込まれたガラス成形装置の断面図である。 同実施の形態1に係るガラス成形型の断面図である。 同実施の形態1に係るガラス成形型の角部の変形具合を示す平面図であって、(a)は成形開始前の状態図、(b)は成形途中の状態図、(c)は成形終了直前の状態図、(d)は成形終了時の状態図である。 本発明の実施の形態2に係るガラス成形型の平面図である。 本発明の実施の形態3に係るガラス成形型の平面図である。 石英ガラスの成形後における角部形状の測定方法を示す平面図である。
10……ガラス成形装置
11……真空チャンバー
12……断熱材
13……カーボンヒータ
14……型支持台
15……ガラス成形型
16……台板
17……底板
18……側板本体
19……側板ガイド
20……天板
21……シリンダロッド
22……石英ガラス塊
23……スペーサ
23a……ガラス誘導面
24……ガラス成形体
25……直角定規
26……成形空間
27……側板
27a……ガラス誘導面
28……開口部
A……最短距離
P……成形空間の頂点

Claims (12)

  1. 多角柱形の成形空間を形成する底板および複数の側板を有し、石英ガラス塊を前記成形空間内で加圧することにより、当該石英ガラス塊を前記側板に当てて整形しつつ多角柱形のガラス成形体を製造するガラス成形型であって、
    前記各側板はそれぞれ、前記成形空間の角部に対応する部位に、前記成形空間の外側に反る弓形のガラス誘導面を有し、
    前記複数の側板のうち互いに隣接する側板同士は、それらのガラス誘導面が少なくとも前記石英ガラス塊の加圧時に互いに離れて前記成形空間の内外を連通する開口部を形成するように構成されていることを特徴とするガラス成形型。
  2. 前記各側板はそれぞれ、前記底板の周囲に配設された側板本体と、この側板本体と前記成形空間との間に設置されたスペーサとを具備し、
    前記各スペーサはそれぞれ、前記ガラス誘導面を有していることを特徴とする請求項1に記載のガラス成形型。
  3. 多角柱形の成形空間を形成する底板および複数の側板を有し、石英ガラス塊を前記成形空間内で加圧することにより、当該石英ガラス塊を前記側板に当てて整形しつつ多角柱形のガラス成形体を製造するガラス成形型であって、
    前記各側板はそれぞれ、前記底板の周囲に配設された側板本体と、この側板本体と前記成形空間との間に設置されたスペーサとを具備し、
    前記各スペーサはそれぞれ、前記石英ガラス塊の加圧時に当該石英ガラス塊から押圧されて変形することにより、前記成形空間の角部に対応する部位に前記成形空間の外側に反る弓形のガラス誘導面を形成するような部分を有していることを特徴とするガラス成形型。
  4. 前記複数の側板のうち互いに隣接する側板同士は、それらのガラス誘導面が前記石英ガラス塊の加圧時に互いに離れて前記成形空間の内外を連通する開口部を形成するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のガラス成形型。
  5. 前記スペーサの材質は、グラファイトであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のガラス成形型。
  6. 前記スペーサは、着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項乃至5のいずれかに記載のガラス成形型。
  7. 前記スペーサは、長方形断面の板状に形成されていることを特徴とする請求項乃至6のいずれかに記載のガラス成形型。
  8. 前記成形空間は、鋭角の角部を含むことを特徴とする請求項乃至7のいずれかに記載のガラス成形型。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のガラス成形型を用いるガラス成形体の製造方法であって、
    石英ガラス塊を前記成形空間に載置して加圧することにより、前記成形空間の角部近傍において、前記石英ガラス塊を前記ガラス誘導面に沿わせて前記成形空間の外側へ膨らませることを特徴とするガラス成形体の製造方法
  10. 請求項1、2、4のいずれかに記載のガラス成形型を用いるガラス成形体の製造方法であって、
    石英ガラス塊を前記成形空間に載置して加圧することにより、前記成形空間の角部近傍において、前記石英ガラス塊を前記ガラス誘導面に沿わせて前記成形空間の外側へ膨らませるとともに、前記開口部を形成して前記成形空間内の残留ガスを放出することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  11. 請求項3または4に記載のガラス成形型を用いるガラス成形体の製造方法であって、
    石英ガラス塊を前記成形空間に載置して加圧することにより、当該石英ガラス塊からの押圧力を利用して前記各スペーサを変形させて、これらのスペーサに前記ガラス誘導面を形成することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  12. 請求項4に記載のガラス成形型を用いるガラス成形体の製造方法であって、
    石英ガラス塊を前記成形空間に載置して加圧することにより、当該石英ガラス塊からの押圧力を利用して前記各スペーサを変形させて、これらのスペーサに前記ガラス誘導面を形成するとともに、前記複数の側板のうち互いに隣接する側板同士のスペーサを互いに離して前記開口部を形成し、この開口部から前記成形空間内の残留ガスを放出することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
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