JP5453886B2 - シリカガラスの加熱成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、柱形状のシリカガラスのインゴット又はその一部を成形装置内に収容して加熱、または加熱加圧し、略鉛直方向に潰すことにより、広い面積の面を有するシリカガラスを成形するための加熱成形方法に関するものである。
この種の石英ガラスの成形装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。
図21は従来の石英ガラスの成形装置の構成を示す断面図であり、この成形装置100は、合成石英ガラスのインゴットやその一部を、広い面を有する板状体やガラスブロックに成形するための装置である。
成形装置100は、金属製の真空チャンバ101の内壁にカーボンヒータ103を有している。更に、真空チャンバ101内部の略中央部に、モールド105が収容されている。このモールド105内に収容された石英ガラス塊125は、天板123で加圧可能に構成される。石英ガラス塊125を加熱加圧成形する場合は、カーボンヒータ103により石英ガラス塊125を加熱し、天板123により加圧することにより、拡径された石英ガラスが成形される。
特開2006−327885号公報
しかしながら、上記従来の石英ガラスの成形方法においては、成形材の寸法や添加物が異なると満足できる成形が得られない場合があった。
これは、成形材が異なっているのに、昇降温パターンを同一の条件で実行しているためであると推量できる。また、石英ガラスに添加される添加物の種類によっても、合成石英ガラスの溶融点等が異なるので、上記と同様の問題が生じるものと推量できる。
上記問題を解決するためには、成形される石英ガラスの添加物、含有量、形状(直径,高さ)等の条件に合わせた昇降温パターンを作成する必要があり、煩雑な成形作業が必要になるという問題が生じていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、成形されるシリカガラスの添加物、その含有量、形状(直径、高さ)に関係なく、一律に設定された条件でシリカガラスを容易に成形できるシリカガラスの加熱成形方法及び加熱成形装置を提供することにある。
上記課題を解決することができる本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法は、柱形状のシリカガラスを加熱炉内で加熱し、前記シリカガラスを潰して断面積が大きくなるように加熱成形するシリカガラスの加熱成形方法であって、前記加熱炉内のシリカガラスの変形速度をモニタし、前記変形速度が所定値を超えた際に、前記加熱炉内の昇降温速度を、前記所定値を超える以前の値に比べ下げることを特徴としている。
このように構成されたシリカガラスの加熱成形方法によれば、シリカガラスの変形速度をモニタし、前記変形速度が所定値を超えた際に、前記加熱炉内の昇降温速度を、前記所定値を超える以前の値に比べ下げることで、シリカガラスに含まれる添加物やその含有量、シリカガラスの形状等に関係なく、一律に設定された条件でシリカガラスを加熱成形できる。
また、本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法は、柱形状のシリカガラスを加熱炉内で加熱し、前記シリカガラスを潰して断面積が大きくなるように加熱成形するシリカガラスの加熱成形方法であって、前記加熱炉内のシリカガラスの変形速度をモニタし、前記シリカガラスを所定の設定温度になるまで加熱し、その後前記シリカガラスの変形速度が第1の設定値以上になるまで、第1の昇温速度で加熱する第1の加熱工程と、前記第1の加熱工程の実行後に、前記シリカガラスの変形速度が第2の設定値以下になるまで、第2の昇温速度で加熱する第2の加熱工程と、前記第2の加熱工程の実行後に、加熱炉内温度が所定温度になるまで降温させる降温工程と、を含み、前記変形速度の第1の設定値に比べ、前記変形速度の第2の設定値を低く設定し、且つ前記第1の昇温速度に比べ、前記第2の昇温速度を低く設定することを特徴としている。
また、本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法は、前記降温工程の途中に、一定時間一定温度に保持するアニール工程を含むことが好ましい。
このように構成されたシリカガラスの加熱成形方法によれば、アニール工程を加えることにより、より特性の良い成形体を得ることができる。
また、本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法は、前記シリカガラスに荷重を印加することが好ましい
このように構成されたシリカガラスの加熱成形方法によれば、段階的に印加荷重が大きく変化することができるので、これに伴って変形速度も速くなり、変形速度に基づく昇温速度の制御も短時間で行われる。
また、本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法は、前記シリカガラスには、K,Ge,Ti,F,P,Al,Yの少なくとも1種類の添加物を含んでいても良い。
このように構成されたシリカガラスの加熱成形方法によれば、このような添加物を含んだ場合でも、同じ条件で加熱成形できる。
本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法及び加熱成形装置によれば、成形されるシリカガラスの添加物、その含有量、形状(直径、高さ)に関係なく、一律に設定された条件でシリカガラスを成形することができる。
本発明のシリカガラスの加熱成形装置の加熱炉とその制御部とを示す図である。 本発明のシリカガラスの加熱成形方法を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施例の第1のパターンを説明する図である。 本発明の第1実施例の第2のパターンを説明する図である。 本発明の第1実施例の第3のパターンを説明する図である。 本発明の第1実施例の第4のパターンを説明する図である。 本発明の第1実施例の第5のパターンを説明する図である。 本発明の第2実施例の第1のパターンを説明する図である。 本発明の第2実施例の第2のパターンを説明する図である。 本発明の第2実施例の第3のパターンを説明する図である。 本発明の第2実施例の第4のパターンを説明する図である。 本発明の第3実施例の第1のパターンを説明する図である。 本発明の第3実施例の第2のパターンを説明する図である。 本発明の第3実施例の第3のパターンを説明する図である。 本発明の第3実施例の第4のパターンを説明する図である。 本発明の第3実施例の第5のパターンを説明する図である。 比較例の第1のパターンを説明する図である。 比較例の第2のパターンを説明する図である。 比較例の第3のパターンを説明する図である。 比較例の第4のパターンを説明する図である。 従来のシリカガラスの加熱成形装置を示す断面図である。
以下、図を参照して本発明の好適な一実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態のシリカガラスの加熱成形装置1は、その要部を構成する加熱炉2が、真空チャンバ3、断熱材4及びカーボンヒータ5を備えている。加熱炉2内には、被成形部材であるシリカガラス10を配置する型枠6が配置され、シリカガラス10に印加する荷重を制御する荷重制御部7が設けられている。
また、加熱炉2内には、成形制御のために加熱炉内の温度を検出する温度検出部12と、シリカガラス10の高さの変形速度を検出する変形速度検出部14が設けられている。
この変形速度検出部14の構成としては、シリカガラス10の所定位置(例えば、図1中の最上端)の高さの時間変化を検出して、所定時間毎の変化速度(mm/sec)を検出する。
シリカガラス10の所定位置の高さを検出する場合、シリカガラス10の最上端に接する天板8の高さを荷重制御部7の上下方向の動きから直接測定するか、他の計測手段を用いても良い。
加熱炉2には、物理的構成要素であるカーボンヒータ部5、荷重部7、温度検出部12及び変形速度検出部14が含まれる。
また、加熱炉2を制御する制御部20(CPU)には、所定値を設定する設定部22、変形速度検出部14で検出したシリカガラス10の高さを時間当たりの変形速度に演算する変形速度演算部24、昇降温速度制御部26及び荷重制御部28が含まれる。
次に、本実施形態のシリカガラスの加熱成形方法における制御方法を図2のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、加熱炉2中の温度の上昇に伴って、シリカガラス10が潰れることにより、シリカガラス10の最上端の高さは徐々に低くなる。このシリカガラスの変化する最上端の位置を変形速度検出部14で検出して、制御部の変形速度演算部24でシリカガラス10の変形速度(mm/sec)を演算する。そして、演算した変形速度に応じて、昇降温パターンを変更してシリカガラスを成形する。
先ず、加熱炉2中に、シリカガラス10を配置した型枠6を設置した状態で、ヒータ5に通電して加熱炉中の温度を1200℃まで加熱する(ステップS1)。なお、この期間における加熱炉2内の温度の上昇のパターンには特に制限はない。
次に、加熱炉2内の温度が1200℃になったことを温度検出部12によって検出した時点で、昇降温速度制御部26によって、所定の温度上昇パターン(この場合5℃/分)で温度制御を実行する。このパターン温度上昇中に、変形速度検出部14の検出結果に基づいて、制御部20の変形速度演算部24で、シリカガラス10の変形速度の演算を実行する(ステップS2)。
次に、シリカガラス10の変形速度が設定部22に設定された所定値(この場合は、0.08mm/sec)になったか否かの判断をする(ステップS3)。この所定値の値は、加熱炉の大きさやその温度性能などにより、適宜適当な値に設定する。
次に、ステップS3の判断がYesの場合には、設定部22に設定された所定値(この場合は、1℃/分)の温度上昇パターンに切換えて温度制御を実行する。このパターン温度上昇中に、変形速度検出部14の検出結果に基づいて、制御部20の変形速度演算部24で、シリカガラス10の変形速度の演算を実行する(ステップS4)。
次に、シリカガラス10の変形速度が設定部22に設定された所定値(この場合は、0.005mm/sec)になったか否かの判断をする(ステップS5)。
次に、ステップS5の判断がYesの場合には、温度降下制御を実行する(ステップS6)。 この降下温度パターンは、特に制限されない。
次に、加熱炉内温度を温度検出部12で検出して、設定部22に設定された所定温度(この場合には、1200℃になったか否かの判断をする(ステップS7)。
そして、加熱炉内の温度が1200℃になったことを温度検出部12によって検出した時点で、2時間保持(アニール)した後、ヒータ5の電源をオフする(ステップS8)。なお、このアニールは、必ずしも必須ではなく、省略することができる。
以上説明したように、本発明に係るシリカガラスの加熱成形方法によれば、シリカガラス10の変形速度をモニタし、変形速度が所定値を超えた際に、加熱炉2の昇降温速度を制御することで、シリカガラス10に含まれる添加物やその含有量、シリカガラス10の形状等に関係なく、一律に設定された条件でシリカガラスを加熱成形できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
(第1実施例)
本発明の第1の実施例である成形制御例を図3〜図7に基づいて説明する。
図3は本実施例の第1のパターンを示す。
成形材:φ80×L400(直径80mm、長さ400mm)、平均F濃度1wt%のF添加シリカガラス
型枠内径:離形材内径φ=350mm
加熱炉内雰囲気:減圧雰囲気。内圧100Pa
印加荷重:5.0kgfで変化なし
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、第1の温度パターン(昇温速度5℃/分)で昇温し、変形速度が0.08mm/secとなった時点で、第2の温度パターン(昇温速度1℃/分)に変更する。その後、変形速度が0.005mm/sec以下になった時点で、降温を開始し、1200℃まで降温し、1200℃で2時間保持(除歪)してヒータの電源をoffする。
第1のパターンのデータを図3a-1〜a-4に示す。
図3a-1は昇降温ステップと、時間、温度及び荷重との関係を示す表、図3a-2は成形時間に対する加熱炉内の温度の変化を示すグラフ、図3a-3は成形時間に対する成形材の変形速度(mm/sec)の関係を示すグラフ、図3a-4は成形時間に対する成形材の高さ(mm)の関係を示すグラフである。
その結果、第1のパターンでは、1200℃から275分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。
図4は本実施例の第2のパターンを示す。
成形材は、φ150×L400(直径150mm、長さ400mm)の大きさのものを用い、材質は中心OH濃度50ppmのシリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第2のパターンのデータを図4b-1〜b-4に示す。なお、各々b-1〜b-4は、第1のパターンの各々a-1〜a-4と同じ関係を示すグラフであり、下記第3のパターン以降のグラフでも、各々同じ番号のグラフは同じ関係を示している。
その結果、第2のパターンでは、1200℃から205分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図5は本実施例の第3のパターンを示す。
成形材は、第1のパターンと同じ大きさのものを用い、材質のみ変更して平均F濃度2wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第3のパターンのデータを図5c-1〜c-4に示す。
その結果、第3のパターンでは、1200℃から280分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図6は本実施例の第4のパターンを示す。
成形材は、φ120×L600(直径120mm、長さ600mm)の大きさのものを用い、材質は平均F濃度0.8wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第4のパターンのデータを図6d-1〜d-4に示す。
その結果、第4のパターンでは、1200℃から260分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図7は本実施例の第5のパターンを示す。
成形材は、第1のパターンと同じ大きさ及び材質のシリカガラスを用いた。製造条件で第1のパターンと異なるのは、印加荷重を5.0kgf及び15kgfの2段階制御とした点であり、その他の製造条件は同じとした。
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、第1の温度パターン(昇温速度5℃/分)で昇温し、変形速度が0.08mm/secとなった時点で、第2の温度パターン(昇温速度1℃/分)に変更する。その後、変形速度が0.03mm/secになった時点で、荷重を5.0kgf→15.0kgfに変更し、変形速度が0.005mm/sec以下になった時点で、降温を開始し、1200℃まで降温し、1200℃で2時間保持(除歪)してヒータの電源をoffする。
第5のパターンのデータを図7e-1〜e-4に示す。
その結果、第5のパターンでは、1200℃から214分で完全変形、荷重をupしない第1のパターンと比較して、成形時間を60分短縮できた。また、加熱炉内の最高温度も1770℃→1710℃に低下し、シリカガラス内への不純物拡散の抑制、加熱炉の炉体消耗の抑制も可能になった。
上記第1〜第5の異なるパターンであるが、各々シリカガラス10の変形速度の閾値を0.08mm/secに設定して、この変形速度をモニタし、変形速度が所定値を超えた際に、加熱炉2の昇降温速度を制御することで、各パターンで満足できる成形が得られた。
(第2実施例)
本発明の第2の実施例である成形制御例を図8〜図11に基づいて説明する。
図8は本実施例の第1のパターンを示す。
成形材は、上記第1実施例の第1のパターンと同じ大きさ及び材質のシリカガラスを用いた。製造条件で第1実施例の第1のパターンと異なるのは、第1の温度パターンで昇温し、変形速度が0.1mm/secとなった時点で、第2の温度パターンに変更することである。その他の製造条件は同じとした。
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、第1の温度パターン(昇温速度5℃/分)で昇温し、変形速度が0.1mm/secとなった時点で、第2の温度パターン(昇温速度1℃/分)に変更する。その後、変形速度が0.005mm/sec以下になった時点で、降温を開始し、1200℃まで降温し、1200℃で2時間保持(除歪)してヒータの電源をoffする。
第1のパターンのデータを図8a-1〜a-4に示す。
その結果、第1のパターンでは、1200℃から252分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。
図9は本実施例の第2のパターンを示す。
成形材は、φ150×L400(直径150mm、長さ400mm)の大きさのものを用い、材質は中心OH濃度50ppmのシリカガラスとした。その他の製造条件は、本実施例の第1のパターンと同じとした。
第2のパターンのデータを図9b-1〜b-4に示す。
その結果、第2のパターンでは、1200℃から198分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図10は本実施例の第3のパターンを示す。
成形材は、本実施例の第1のパターンと同じ大きさのものを用い、材質のみ変更して平均F濃度2wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第3のパターンのデータを図10c-1〜c-4に示す。
第3のパターンの場合、変形速度が閾値の0.1mm/secまで行かず、閾値を超えないので、温度は上がり続け、加熱し過ぎの状態となっている。
図11は本実施例の第4のパターンを示す。
成形材は、φ120×L600(直径120mm、長さ600mm)の大きさのものを用い、材質は平均F濃度0.8wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第4のパターンのデータを図11d-1〜d-4に示す。
その結果、第4のパターンでは、1200℃から245分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
上記第1〜第4の異なるパターンであるが、各々シリカガラス10の変形速度の閾値を0.1mm/secに設定して、この変形速度をモニタし、変形速度が所定値を超えた際に、加熱炉2の昇降温速度を制御したが、設定した変形速度が大き過ぎたため、失敗したケースがあったものの、一律の設定条件で概ね良好な成形が得られた。また、第1実施例に比べて、成形時間が早く済んだ。
(第3実施例)
本発明の第3の実施例である成形制御例を図12〜図16に基づいて説明する。
図12は本実施例の第1のパターンを示す。
成形材は、上記第1及び第2実施例の第1のパターンと同じ大きさ及び材質のシリカガラスを用いた。製造条件で第1及び第2実施例の第1のパターンと異なるのは、第1の温度パターンで昇温し、変形速度が0.06mm/secとなった時点で、第2の温度パターンに変更することである。その他の製造条件は同じとした。
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、第1の温度パターン(昇温速度5℃/分)で昇温し、変形速度が0.06mm/secとなった時点で、第2の温度パターン(昇温速度1℃/分)に変更する。その後、変形速度が0.005mm/sec以下になった時点で、降温を開始し、1200℃まで降温し、1200℃で2時間保持(除歪)してヒータの電源をoffする。
第1のパターンのデータを図12a-1〜a-4に示す。
その結果、第1のパターンでは、1200℃から302分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。
図13は本実施例の第2のパターンを示す。
成形材は、φ150×L400(直径150mm、長さ400mm)の大きさのものを用い、材質は中心OH濃度50ppmのシリカガラスとした。その他の製造条件は、本実施例の第1のパターンと同じとした。
第2のパターンのデータを図13b-1〜b-4に示す。
その結果、第2のパターンでは、1200℃から223分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図14は本実施例の第3のパターンを示す。
成形材は、本実施例の第1のパターンと同じ大きさのものを用い、材質のみ変更して平均F濃度2wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第3のパターンのデータを図14c-1〜c-4に示す。
その結果、第3のパターンでは、1200℃から322分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図15は本実施例の第4のパターンを示す。
成形材は、φ120×L600(直径120mm、長さ600mm)の大きさのものを用い、材質は平均F濃度0.8wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第4のパターンのデータを図15d-1〜d-4に示す。
その結果、第4のパターンでは、1200℃から272分で完全変形、除歪を含めて問題なく成形できた。また、第1のパターンとの条件調整も不要であった。
図16は本実施例の第5のパターンを示す。
成形材は、本実施例の第1のパターンと同じ大きさ及び材質のシリカガラスを用いた。製造条件で第1のパターンと異なるのは、印加荷重を5.0kgf及び15kgfの2段階制御とした。その他の製造条件は同じとした。
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、第1の温度パターン(昇温速度5℃/分)で昇温し、変形速度が0.06mm/secとなった時点で、第2の温度パターン(昇温速度1℃/分)に変更する。その後、変形速度が0.02mm/secになった時点で、荷重を5.0kgf→15.0kgfに変更し、変形速度が0.005mm/sec以下になった時点で、降温を開始し、1200℃まで降温し、1200℃で2時間保持(除歪)してヒータの電源をoffする。
第5のパターンのデータを図16a-1〜a-4に示す。
その結果、第5のパターンでは、1200℃から241分で完全変形、荷重をupしない第1のパターンと比較して、成形時間を60分短縮できた。また、加熱炉内の最高温度も1765℃→1705℃に低下し、シリカガラス内への不純物拡散の抑制、加熱炉の炉体消耗の抑制も可能になった。
上記第1〜第5の異なるパターンであるが、各々シリカガラス10の変形速度の閾値を0.06mm/secに設定して、この変形速度をモニタし、変形速度が所定値を超えた際に、加熱炉2の昇降温速度を制御することで、各パターンで満足できる成形が得られた。但し、成形時間は上記第1、2実施例に比べて掛かった。
(比較例)
次に、比較例の第1のパターンを図17を用いて説明する。
成形材は、上記第1〜第3実施例の第1のパターンと同じ大きさ及び材質のシリカガラスを用いた。製造条件は、従来の下記昇降温パターンにより加熱成形した。
昇降温パターン:1200℃まで昇温後、温度パターン制御(1200℃→1500℃を5℃/分で昇温、1500℃→1700℃を1℃/分で昇温、1700℃で1時間保持、1700℃→1200℃を2時間で降温、1200℃で2時間保持)
第1のパターンのデータを図17a-1〜a-4に示す。
その結果、上記成形制御例では、成形材のほぼ一律な変形で満足できる成形ができた。
比較例の第2のパターンを図18を用いて説明する。
成形材は、φ150×L400(直径150mm、長さ400mm)の大きさのものを用い、材質は中心OH濃度50ppmのシリカガラスとした。その他の製造条件は、本比較例の第1のパターンと同じとした。
第2のパターンのデータを図18b-1〜b-4に示す。
その結果、上記成形制御例では、成形材の変形速度が上がらず、大きく潰し残しができ、満足できる成形ができなかった。
比較例の第3のパターンを図19を用いて説明する。
成形材は、本比較例の第1のパターンと同じ大きさのものを用い、材質のみ変更して平均F濃度2wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第3のパターンのデータを図19c-1〜c-4に示す。
その結果、上記成形制御例では、変形終了(変形速度が0)後1時間1700℃で保持したため、離形材との接触時間が長く、表層発泡、不純物拡散という問題が生じ、満足できる成形ができなかった。
比較例の第4のパターンを図20を用いて説明する。
成形材は、φ120×L600(直径120mm、長さ600mm)の大きさのものを用い、材質は平均F濃度0.8wt%のF添加シリカガラスとした。その他の製造条件は、第1のパターンと同じとした。
第4のパターンのデータを図20d-1〜d-4に示す。
その結果、上記比較例では、成形材の変形速度が上がらず、大きく潰し残しができ、満足できる成形ができなかった。
上記比較例の第1〜第4のパターンの成形制御例を総合して判断すると、第1のパターンでは満足できる成形ができたものの、第2のパターン以降では満足できる成形は得られなかった。
その理由は、成形材が異なっているのに、昇降温パターンを同一の条件で実行しているためであると推量できる。
1 シリカガラス加熱成形装置
2 加熱炉
3 真空チャンバ
4 断熱材
5 カーボンヒータ
6 型枠
7 荷重部
10 シリカガラス
12 温度検出部
14 変形速度検出部
20 制御部
22 設定部
24 変形速度演算部
26 昇降温速度制御部
28 荷重制御部

Claims (5)

  1. 柱形状のシリカガラスを加熱炉内で加熱し、前記シリカガラスを潰して断面積が大きくなるように加熱成形するシリカガラスの加熱成形方法であって、
    前記加熱炉内のシリカガラスの変形速度をモニタし、前記変形速度が所定値を超えた際に、前記加熱炉内の昇降温速度を、前記所定値を超える以前の値に比べ下げることを特徴とするシリカガラスの加熱成形方法。
  2. 柱形状のシリカガラスを加熱炉内で加熱し、前記シリカガラスを潰して断面積が大きくなるように加熱成形するシリカガラスの加熱成形方法であって、
    前記加熱炉内のシリカガラスの変形速度をモニタし、
    前記シリカガラスを所定の設定温度になるまで加熱し、その後前記シリカガラスの変形速度が第1の設定値以上になるまで、第1の昇温速度で加熱する第1の加熱工程と、
    前記第1の加熱工程の実行後に、前記シリカガラスの変形速度が第2の設定値以下になるまで、第2の昇温速度で加熱する第2の加熱工程と、
    前記第2の加熱工程の実行後に、加熱炉内温度が所定温度になるまで降温させる降温工程と、を含み、
    前記変形速度の第1の設定値に比べ、前記変形速度の第2の設定値を低く設定し、且つ
    前記第1の昇温速度に比べ、前記第2の昇温速度を低く設定することを特徴とするシリカガラスの加熱成形方法。
  3. 前記請求項2に記載のシリカガラスの加熱成形方法において、
    前記降温工程の途中に、一定時間一定温度に保持するアニール工程を含むことを特徴とするシリカガラスの加熱成形方法。
  4. 前記請求項1〜のいずれか一項に記載のシリカガラスの加熱成形方法において、
    前記シリカガラスに荷重を印加することを特徴とするシリカガラスの加熱成形方法。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリカガラスの加熱成形方法において、
    前記シリカガラスには、K,Ge,Ti,F,P,Al,Yの少なくとも1種類の添加物を含むことを特徴とするシリカガラスの加熱成形方法。
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