JP5283961B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体装置の製造工程において、基板上にシリサイド膜を形成する技術が知られている。シリサイド膜を形成することにより、ゲートやソース・ドレイン電極の低抵抗化を図ることができる。
従来、シリサイド膜を形成する際には、基板上に金属膜を形成し、熱処理をすることで、基板表面のシリコンと、金属膜とを反応させていた(たとえば、特許文献1)。
熱処理を行う際には、熱処理装置の温度を所定の温度となるように設定し、シリサイド化反応を進行させていた。
特開平10−256191号公報 特開2005−20032号公報
しかしながら、従来の熱処理方法では、所望の膜質のシリサイド膜を得ることが困難であるという問題がある。
本発明者が検討した結果、基板ごと、あるいは、製品の種類ごとに、熱処理温度に対するシリサイド化反応の進行度合いは異なることがわかった。基板に注入されたp型、n型の不純物の注入量のわずかな違いや、基板表面の酸化状態の違い等がシリサイド化反応の進行度合いに影響を及ぼしているものと推測される。
そのため、熱処理装置を、所定の熱処理温度に設定しても、基板によっては、所望のシリサイド膜が形成されないこととなる。
また、熱処理中に、基板の温度を観察しながら、熱処理を行うことも考えられる。しかしながら、前述したように、不純物の注入量のわずかな違いや、基板表面の酸化状態の違い等がシリサイド化反応の進行度合いに影響を及ぼすため、基板の温度を計測し、あらかじめ設定された熱処理温度プロファイルに沿うように熱処理装置を制御しても、基板によっては、所望のシリサイド膜が形成されないこととなる。
本発明は、以上のような課題を解決するものである。
すなわち、本発明によれば、表面にシリコンを含む層を有する基板上に金属膜を形成し熱処理を行うことにより、前記基板上にシリサイド膜を形成する際の、前記基板の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する第一の工程と、表面にシリコンを含む層を有する基板上にシリサイド膜を形成する第二の工程とを含み、前記第二の工程は、前記基板上に金属膜を形成する工程と、前記金属膜が形成された前記基板を昇温して熱処理し、前記金属膜と、前記基板表面のシリコンとを反応させて、前記シリサイド膜を形成する工程とを含み、シリサイド膜を形成する前記工程は、熱処理中に前記基板の反りを実測する工程と、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に対応する前記基板の反りを求める工程と、前記求めた基板の反りと、前記実測した基板の反りとの差を算出する工程と、前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程と、前記差が所定値を超える場合には、前記熱処理を停止し、あるいは、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記実測した基板の反りに対応する前記基板の温度の予測値を求め、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度と、前記基板の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整し、前記差が所定値以下である場合に、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整しない工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
基板上にシリサイド膜を形成する際、シリサイド化反応の進行に応じて、基板に反りが生じる。たとえば、金属膜が形成された基板を加熱しはじめると、金属原子が基板に拡散していくことで、基板は収縮性の応力をうける。
また、さらに、基板を加熱していくと、拡散した金属原子が基板のシリコンと結合し、結晶を成長させていくが、このとき、基板は圧縮性の応力を受けることとなる。
このように、シリサイド化反応の進行に応じて基板には所定のそりが生じることとなる。
本発明は、この点に着目したものである。
本発明では、あらかじめ、基板上にシリサイド膜を形成する際の、基板の反りと熱処理温度との関係を取得しておく。その後、シリサイド化を行う熱処理中に基板の反りを実測する。
そして、基板の熱処理温度と、基板の反りおよび熱処理温度の関係とから、基板の熱処理温度における基板の反りを求め、求めた基板の反りと、実測した基板の反りとの差を求めている。
この差が所定値を超える場合には、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいはシリサイド化反応の進行が遅れていると把握することができる。そして、熱処理条件を調整することで、シリサイド化反応の進行度を調整し、所望の膜質のシリサイド膜を得ることができる。
さらに、求めた基板の反りと、実測した基板の反りとの差が所定値を超える場合において、熱処理を中止し、基板を廃棄してもよい。このようにすることで、所望の膜質でないシリサイド膜を有する半導体装置が製造されてしまうことを防止できる。
また、本発明によれば、表面にシリコンを含む層を有する基板上に金属膜を形成し熱処理を行うことにより、前記基板上にシリサイド膜を形成する際の、前記基板の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する第一の工程と、表面にシリコンを含む層を有する基板上にシリサイド膜を形成する第二の工程とを含み、前記第二の工程は、前記基板上に金属膜を形成する工程と、前記金属膜が形成された前記基板を昇温して熱処理し、前記金属膜と、前記基板表面のシリコンとを反応させて、前記シリサイド膜を形成する工程とを含み、
シリサイド膜を形成する前記工程は、熱処理中に前記基板の反りを実測する工程と、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記実測した基板の反りに対応する前記基板の温度の予測値を求める工程と、前記基板の温度の予測値と、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度との差を求める工程と、前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程と、前記差が所定値を超える場合には、前記熱処理を停止し、あるいは、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度と、前記基板の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整し、前記差が所定値以下である場合に、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整しない工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明では、あらかじめ、基板上にシリサイド膜を形成する際の、基板の反りと熱処理温度との関係を取得しておく。その後、シリサイド化を行う熱処理中に基板の反りを実測する。
そして、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係と、実測した基板の反りとから、基板の温度の予測値を求め、基板の温度の予測値と、基板の反りを実測した際の基板の熱処理温度との差を求めている。
この差が所定値を超える場合には、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいはシリサイド化反応の進行が遅れていると把握することができる。そのため、熱処理条件を調整することで、シリサイド化反応の進行度を調整し、所望の膜質のシリサイド膜を得ることができる。
さらに、前記差が所定値を超える場合において、熱処理を中止し、基板を廃棄してもよい。このようにすることで、所望の膜質でないシリサイド膜を有する半導体装置が製造されてしまうことを防止できる。
本発明によれば、所望の膜質のシリサイド膜を有する半導体装置を確実に得ることができる半導体装置の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第一実施形態)
はじめに、図3を参照して、本実施形態の半導体装置の製造方法の概要について説明する。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、表面にシリコンを含む層を有する基板11上に金属膜12を形成し熱処理を行うことにより、基板11上にシリサイド膜13を形成する際の、基板11の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する第一の工程(処理S1)と、表面にシリコンを含む層を有する基板11上に金属膜12を形成する工程と、金属膜12が形成された基板11を昇温して熱処理し、金属膜12と、基板11表面のシリコンとを反応させて、シリサイド膜13を形成する工程とを含む(第二の工程)。
シリサイド膜13を形成する前記工程は、熱処理中に基板11の反りを実測する工程(処理S2)と、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係から、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度に対応した基板11の反りを求める工程と、前記求めた基板11の反りと、実測した基板11の反りとの差を算出する工程(処理S4)と、前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程(処理S5)と、前記差が所定値を超える場合には、熱処理を停止し、あるいは、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係から、実測した基板11の反りに応じた基板11の温度の予測値を求め、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度と、基板11の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理条件を調整し(処理S8)、差が所定値以下である場合に、熱処理条件を調整しない(処理S6)工程とを含む。
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について詳細に説明する。
(予備工程(第一の工程))
はじめに、図1(A)に示すように、基板11を用意する。
基板11は半導体基板であり、本実施形態では、Si基板である。
この基板11には、MOSトランジスタ111が形成されている。
MOSトランジスタ111は、基板11表面に形成されたソース・ドレイン領域111A,111Bと、ソース・ドレイン領域111A,111B間に形成されるチャネル領域と、チャネル領域上に配置されるゲート電極112とを有する。
ゲート電極112は、ゲート絶縁膜112Aと、ゲート絶縁膜112A上に形成されたポリシリコン膜112Bとを備える。
ゲート電極112の周囲にはサイドウォール113が設けられている。
ソース・ドレイン領域111A,111Bには、n型不純物、あるいはp型不純物が注入されている。
図1(B)に示すように、このような基板11上に、金属膜12を形成する。
あらかじめ基板11にスパイク急速昇温アニールを施し、ソース・ドレイン領域111A,111Bを活性化させる。次いで、金属膜12を、スパッタ法を用いて形成する。金属膜12は、基板11表面のゲート電極112、サイドウォール113,ソース・ドレイン領域111A,111Bを被覆する。
金属膜12は、Co膜、Ti膜、Ni膜等の膜であるが、Ni膜であることが好ましい。
次に、金属膜12を形成し熱処理を行うことにより、基板11上にシリサイド膜13を形成する際の、基板11の反りと熱処理温度との関係を取得しておく(処理S1、図3参照)。
本実施形態では、第一シンターにおける基板11の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得しておく。ここでの基板11の反りと熱処理温度との関係は、所望の膜質のシリサイド膜13(図2参照)が得られた場合における基板11の反りと熱処理温度との関係である。
具体的には、図4に示すように、所定の昇温速度(たとえば、15℃〜600℃/minの範囲で、一定の昇温速度、たとえば、25℃/min)で、ランプアニールにより、基板11を加熱し、各温度における基板11の反りを測定しておく。
図4の横軸の温度は、基板11の温度を示しているが、具体的には、熱処理装置の設定温度(たとえば、熱処理を行う熱処理室の温度)であってもよく、基板11自体の温度であってもよい。本実施形態では、図4の横軸の温度は、熱処理装置の設定温度である。
基板11の反りは、図5に示すような熱処理装置3を使用して計測することができる。
この熱処理装置3は、基板11を加熱するランプ31と、基板11を挟んで前記ランプ31と反対側に配置されるレーザ装置33とを有する。
レーザ装置33は、基板11を挟んでランプ31と反対側に配置される。レーザ装置33は、レーザ光源331と、検出器332と、算出部333とを有する。
レーザ光源331から複数のレーザ光を基板11に照射し、基板11の複数点からの反射光を検出器332にて、検出する。検出器332に接続された算出部333では、検出した反射光から、基板11とレーザ光源331との距離を算出し、基板11の反りを求める。求めた基板11の反りは、応力の数値(MPa)として、出力されることとなる。
なお、基板11の反りと、応力との関係は、特開平7−235574号公報に開示されており、基板11の反りを応力の数値として、算出可能であることは知られている。
たとえば、以下の式により算出することができる。
Figure 0005283961
ここで、σfは、応力、Esは、基板のヤング率、Vsは、基板のポアソン比、tsは基板の厚さ、tfは金属膜の厚さ、Dは基板の直径、hは基板の反りを示す。
図4に示すように、金属膜12が設けられた基板11は、金属膜12の影響により、圧縮性の応力をうけている。換言すると、金属膜12が設けられた面を上とみた場合、基板11の中央部が、基板11の外周部よりも上側に突出したような形状となる。このときの反りの値は、たとえば、−1000MPa程度となる。
基板11の温度が上昇していくと、熱処理温度100℃〜180℃くらいの間で、金属膜12の金属原子が基板11に拡散していくこととなる。これにより、基板11は収縮性の応力をうけることとなる。換言すると、金属膜12が設けられた面を上とみた場合、基板11の外周部が基板11中央部よりも上側に突出したような形状となる。
さらに、熱処理を行うと、拡散した金属原子がシリコン原子と結合し、結晶を成長させていく工程で、圧縮性の応力が再度発生することとなる。従って、熱処理温度180℃〜230℃付近では、反りの値が低下していくこととなる。230℃付近では、金属膜は、NiSiを多く含む膜となる。
その後、さらに熱処理を行うと、金属原子と、シリコン原子との結合状態が変化し、基板11は、再度、収縮性の応力を受けることとなる。
従って、熱処理温度230℃〜300℃付近では、反りの値が増加していくこととなる。
300℃付近で、金属膜は、NiSiを多く含む膜となる。
なお、熱処理温度と基板の反りとを把握する工程では、最終的に基板11が達する反りの値(最終到達反り値)を把握しておく。この最終到達反り値は、図4において、最も高い反りの値(たとえば、500MPa)である。
(本製造工程(第二の工程))
次に、熱処理温度と基板の反りとの関係(図4)を求めた際に使用した基板11とは別の基板11を用意して、予備工程と同様の方法にて金属膜12を設け、半導体装置を製造する。
熱処理温度と基板の反りとの関係を求めた際に使用した基板11と、ここで使用する基板11とは、同じ種類の基板であり、MOSトランジスタ111が形成され、基板11の不純物濃度、種類等も等しい。金属膜12が設けられた基板11を熱処理して、シリサイド膜を形成する(第一の熱処理工程、第一シンター)。
金属膜12は、熱処理温度と基板の反りとの関係を求めた際に形成した金属膜12と同様の材料で構成される。
そして、熱処理温度と基板の反りとの関係を求めた場合と同様の熱処理条件(所定の昇温速度で昇温し続ける(たとえば、15℃〜600℃/minの範囲で、一定の昇温速度、たとえば、25℃/min))を熱処理装置3で設定し、基板11を加熱していく。
ここで、たとえば、熱処理装置3が100℃を示した際に、基板11の反りを実測する(処理S2、図3参照)。
まず、この実測値が、最終到達反り値以上であるかどうか判別する(処理S3)。
実測値が最終到達反り値以上である場合には、熱処理を中止する。
実測値が最終到達反り値未満である場合には、基板11の反りの実測値と、熱処理温度と基板の反りとの関係(図4)より把握される100℃における基板の反りとの差を求める(処理S4)。そして、求めた差が所定値(第一の値、たとえば、200MPa)を超えるかどうか判定する(処理S5)。
求めた反りの差が所定値以下である場合には、シリサイド化反応が所望の速度で進んでいるため、熱処理条件を調整しない(処理S6)。
求めた反りの差が、所定値(第一の値、たとえば、200MPa)を超える場合には、第一の値よりも大きい第二の値(たとえば、500MPa)以上であるかどうか判定する(処理S7)。反りの差が第二の値を超える場合には、基板11が異常であると判断することができ、このような場合には、熱処理を中止する。
求めた反りの差が第二の値以下である場合には、基板11は正常であるが、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいは、遅れているため、熱処理条件を調整する(処理S8)。
熱処理条件の調整は、具体的には以下のようにして行う。
まず、図4(熱処理温度と基板の反りとの関係)と、実測した基板11の反りとから、基板11の温度の予測値を求める。具体的には、図4の熱処理温度と基板の反りとの関係のグラフから、実測した基板11の反りの値に対応する温度(基板11の温度の予測値)を求める。
そして、基板11の反りを実測した際の、基板11の熱処理温度(ここでは、熱処理装置3の設定温度)に比べ、基板11の温度の予測値が高い場合には、シリサイド化反応が進みすぎていることがわかる。この場合には、熱処理温度の昇温速度を低下させることで、所望のシリサイド化反応の進行度(換言すると、図4を作成した際のシリサイド化反応の進行度)に近づけることができる。昇温速度の低下量は、前記差に基づいて、適宜設定すればよい。
たとえば、差が250MPaを超え、500MPa未満である場合には、熱処理装置3における昇温速度を5℃低下させる。また、差が250MPa以下、200MPaを超える場合には、昇温速度を3℃低下させる。
一方、基板11の温度の予測値が、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度(ここでは、熱処理装置3の設定温度)に比べて低い場合には、シリサイド化反応が遅れていることがわかる。この場合には、熱処理温度の昇温速度を上昇させることで、所望のシリサイド化反応の進行度(換言すると、図4を作成した際のシリサイド化反応の進行度)に近づけることができる。昇温速度の上昇量は、前記差に基づいて、適宜設定すればよい。
たとえば、差が250MPaを超え、500MPa未満である場合には、熱処理装置3における昇温速度を5℃上昇させる。また、差が250MPa以下200MPaを超える場合には、昇温速度を3℃上昇させる。
なお、基板11の反りを実測した際に、熱処理装置3が300℃を示しており、反りの実測値が、最終到達反り値未満であり、基板の反りの差が第一の値を超え、第二の値以下である場合には、熱処理条件を調整する工程(処理S8)にて、熱処理装置3の温度を300℃に固定し、昇温せずに、基板11の実測値が最終到達反り値に達するまで熱処理を行う。
これにより、基板11の実際の反りを最終到達反り値と一致させることができる。
また、熱処理条件を調整する基準となる反りの差である第一の値や、熱処理を中止する基準となる第二の値は、熱処理の全過程において同じ値である必要はなく、異なってもよい。たとえば、熱処理の初期段階と、熱処理の終了付近とで、第一の値、第二の値が異なっていてもよい。
さらに、以上の処理S2〜S8の一連の作業は、第一シンターにおいて、複数回行うことが好ましい。
なかでも、熱処理装置3が図4のグラフの変曲点付近の温度を示したら、複数の熱処理温度において、それぞれ基板11の反りを実測し、処理S2〜S8を行うことが望ましい。たとえば、熱処理装置3が図4の曲線の変曲点と、変曲点の前後25℃の3点の温度を示すごとに、基板11の反りを実測することが好ましい。このようにすることで、基板11の反りの発生の傾向(シリサイド化反応の進行度)を正確に把握することができる。
以上の工程は、図5に示す熱処理装置3にて実施することができる。
この熱処理装置3は、前述したように、ランプ31と、レーザ装置33(反り実測部)と有するとともに、制御装置34を備える。
制御装置34は、判別部341と、制御部342と、記憶部343とを有する。
記憶部343には、図4に示した熱処理温度と基板の反りとの関係、最大到達反り値等が記憶されている。
判別部341は、算出部333で算出した反りの実測値を取得し、反りの実測値が記憶部343に記憶された最大到達反り値以上であるかどうかを判別する第一の判別部341Aを備える。この第一の判別部341Aにて、処理S3における判別が行われ、実測値が最終到達反り値以上であると判別された場合には、制御部342からランプ31に対し、加熱を中止する信号が送られる。
一方、実測値が最終到達反り値未満であると判断された場合には、第二の判別部341Bにて、反りを実測した際の熱処理温度を取得し、この熱処理温度における基板の反りの値を求める。そして、実測値との差を検出する(処理S4)。
なお、反りを実測した際の熱処理温度は温度センサ35にて検出される。ここでは、温度センサ35にて検出される温度は、熱処理装置3の設定温度、すなわち、熱処理装置3の熱処理室内の温度である。
第二の判別部341Bでは、処理S5を実施し、第一の値を超えると判別した場合には、処理S7を実施する。一方で、第一の値以下であると判別した場合には、特に処理を行わない(処理S6)。
第二の判別部341Bで処理S7を実施し、第二の値を超えると判別した場合には、制御部342からランプ31に対し駆動を停止する信号が送られる。
一方、第二の値以下であると判別した場合には、第三の判別部341Cにて、温度センサ35にて検出される反りを実測した際の熱処理温度と、反りの実測値から求められる基板の温度の予測値とを比較し、温度の高低を判別する。基板11の温度の予測値は、記憶部343に記憶された熱処理温度と基板の反りとの関係と、反りの実測値とから求められる。
制御部342では、第三の判別部341Cで判別した温度の高低と、第二の判別部341Bで算出した反りの差とに基づいて、ランプ31の駆動を制御する。具体的には、前述したように、熱処理温度の昇温速度を調整し、あるいは、反りの実測値が所定の値となるまで、ランプ31を駆動させる。
以上のようにして、第一シンター工程を実施した後、未反応のシリサイド化されていない金属膜12をウエットエッチングにより除去する。これにより、サイドウォール113上の金属膜12が除去され、ゲート電極112、ソース・ドレイン領域111A,111B上にシリサイド膜13が残ることとなる(図2参照)。
その後、第二シンターとして、基板11を所定の温度で熱処理し、図2に示すように、シリサイド膜13を形成する。第二シンターの熱処理温度は、第一シンターの最高温度以上であればよいが、金属膜をNiとした場合、400℃〜600℃程度である。
以上のようにして、シリサイド膜(本実施形態ではニッケルシリサイド膜)13半導体装置が得られることとなる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、あらかじめ、基板11上にシリサイド膜13を形成する際の、基板11の反りと熱処理温度との関係を取得しておき、熱処理中に基板11の反りを実測している。
そして、基板11の反りおよび熱処理温度の関係から、基板11の熱処理温度における基板11の反りを求め、求めた基板11の反りと、実測した基板11の反りとの差を求めている。
この差が所定値を超える場合には、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいはシリサイド化反応の進行が遅れていると把握することができる。そのため、熱処理条件を調整することで、シリサイド化反応の進行度を調整し、所望の膜質のシリサイド膜13を得ることができる。たとえば、シリサイド化反応の進行が遅れている場合には、熱処理温度の昇温速度を上昇させることで、シリサイド化反応の進行を加速させ、所望の進行度とすることにより、所望の膜質のシリサイド膜13を得ることができる。
一方、シリサイド化反応の進行が進みすぎている場合には、熱処理温度の昇温速度を低下させることで、シリサイド化反応の進行度を調整することができる。
また、本実施形態では、求めた基板11の反りと、実測した基板11の反りとの差が所定値を超える場合において、熱処理を中止し、基板11を廃棄している。このようにすることで、所望の膜質でないシリサイド膜13を有する半導体装置が製造されてしまうことを防止できる。
さらに、第一の加熱工程(第一シンター)では、シリサイド化が大きく進行するため、シリサイド膜の抵抗値や、リーク等に影響を及ぼすこととなる。この工程にて、シリサイド化反応の進行度を正確に把握し、制御することで、所望の性能を有する半導体装置を製造することができる。
また、特許文献2には、シリサイド化反応の進行度を検出するためにX線回折を使用する方法が開示されている。
しかしながら、X線回折法では、シリサイド膜の厚みがある程度厚くないと、計測することが難しく、シリサイド膜が薄い場合には、計測できない場合がある。
これに対し、本実施形態では、レーザ光により基板11の反りを検出し、シリサイド化反応の進行度を把握している。この方法では、たとえ、シリサイド膜13の厚みがうすくても、シリサイド化反応の進行度を確実に把握することができる。
(第二実施形態)
前記実施形態では、基板11の反りを実測し、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係と、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度とから、前記熱処理温度における基板11の反りを求めていた。そして、求めた基板11の反りと、実測した基板11の反りとの差を求め、この差が所定値以上であるかどうかを判定していた。
これに対し、本実施形態では、基板11の反りを実測した後、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係と、基板11の反りの実測値とから、基板11の反りを実測した際の基板11の温度の予測値を求める。
そして、この予測値と、基板11の熱処理温度との差を求め、この差が所定値以上であるかどうかを判定する。
図6に示すように、本実施形態の製造方法の概要は以下のようである。
表面にシリコンを含む層を有する基板11上に金属膜12を形成し熱処理を行うことにより、基板11上にシリサイド膜13を形成する際の、基板11の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する工程(第一の工程、処理S11)と、表面にシリコンを含む層を有する基板11上に金属膜12を形成する工程と、金属膜12が形成された前記基板11を昇温して熱処理し、前記金属膜12と、前記基板11表面のシリコンとを反応させて、シリサイド膜13を形成する工程とを含む(第二の工程)。
シリサイド膜13を形成する前記工程は、熱処理中に基板11の反りを実測する工程(処理S12)と、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係から、実測した基板11の反りに応じた基板11の温度の予測値を求める工程と、基板の温度の予測値と、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度との差を求める工程(処理S14)と、差が所定値を超えるかどうか判別する工程と、前記差が所定値を超える場合には、熱処理を停止し、あるいは、前記基板11の反りを実測した際の前記基板11の熱処理温度と、前記基板の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理条件を調整し、前記差が所定値以下である場合に、熱処理条件を調整しない工程とを含む。
次に、本実施形態の製造方法について詳細に説明する。
前記実施形態の処理S1〜S3と同様の処理S11〜処理S13を実施する。処理S1が処理S11と同様の工程であり、処理S2が処理S12と、処理S3が処理S13と同様の工程である。
次に、基板11の反りの実測値が、最終到達反り値未満である場合において、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係から、実測した基板11の反りに応じた基板11の温度の予測値を求める。
そして、基板11の温度の予測値と、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度(ここでは、熱処理装置3の設定温度)との差を求める(処理S14)。
算出した温度差が所定値(第一の値、たとえば、10℃)以下である場合には、シリサイド化反応が図4に従って進んでいるため、熱処理中の基板11の熱処理条件を調整しない(処理S16)。
算出した温度差が、所定値(第一の値)を超える場合には、第一の値よりも大きい第二の値(たとえば、25℃)以上であるかどうか判定する(処理S17)。反りの差が第二の値を超える場合には、基板11が異常であると判断することができ、このような場合には、熱処理を中止する。
算出した温度差が第二の値以下である場合には、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいは、遅れているため、熱処理中の基板11の熱処理条件を調整する(処理S18)。
熱処理条件の調整は、具体的には以下のようにして行う。
まず、基板11の反りと熱処理温度との関係(図4)に基づいて、実測した基板11の反りに対応する基板11の温度の予測値を求める。
そして、基板11の熱処理温度に比べ、基板11の温度の予測値が高い場合には、シリサイド化反応が進みすぎていることがわかる。そこで、熱処理温度の昇温速度を低下させることで、所望のシリサイド化反応の進行度(換言すると、図4を作成した際のシリサイド化反応の進行度)に近づけることができる。昇温速度の低下量は、前記差に基づいて、適宜設定すればよい。
一方、基板11の温度の予測値が、基板11の熱処理温度に比べて低い場合には、シリサイド化反応が遅れていることがわかる。この場合には、基板11の昇温速度が図4にて設定された昇温速度よりも遅いと考えられ、熱処理温度の昇温速度を上昇させることで、所望のシリサイド化反応の進行度(換言すると、図4を作成した際のシリサイド化反応の進行度)に近づけることができる。昇温速度の上昇量は、前記差に基づいて、適宜設定すればよい。
なお、基板11の反りを実測した際に、熱処理装置3が300℃を示しており、実測値が、最終到達反り値未満であり、基板の反りの差が第一の値を超え、第二の値以下である場合には、熱処理条件を調整する工程(処理S18)にて、熱処理装置3の温度を300℃に固定し、一定温度で基板11の実測値が最終到達反り値に達するまで熱処理を行う。
これにより、基板11の実際の反りを最終到達反り値と一致させることができる。
また、熱処理条件を調整する基準となる温度差である第一の値や、熱処理を中止する基準となる第二の値は、熱処理の全過程において同じ値である必要はなく、異なってもよい。たとえば、熱処理の初期段階と、熱処理の終了付近とで、第一の値、第二の値が異なっていてもよい。
さらに、以上の処理S12〜S18の一連の作業は、第一シンターにおいて、複数回行うことが好ましい。
なかでも、熱処理装置3が図4のグラフの変曲点付近の温度を示したら、複数の熱処理温度において、それぞれ基板11の反りを実測し、処理S12〜S18を行うことが望ましい。たとえば、熱処理装置3が図4の曲線の変曲点と、変曲点の前後25℃の3点の温度を示すごとに、基板11の反りを実測することが好ましい。このようにすることで、基板11の反りの発生の傾向(シリサイド化反応の進行度)を正確に把握することができる。
以上の工程は、第一実施形態と同様の熱処理装置3にて実施することができるが、ここでは、第二の判別部341Bにて、反りを実測した際の熱処理温度を取得する。そして、記憶部343に記憶された熱処理温度と反りとの関係に基づいて、反りの実測値に応じた基板11の温度の予測値を求める。その後、基板11の温度の予測値と、反りを実測した際の熱処理温度との差を算出し、処理S14を実施する。
その後、第二の判別部341Bでは、処理S15を実施し、第一の値を超えると判別した場合には、処理S17を実施する。一方で、第一の値以下であると判別した場合には、特に処理を行わない(処理S16)。
第二の判別部341Bで処理S17を実施し、第二の値を超えると判別した場合には、制御部342からランプ31に対し駆動を停止する信号が送られる。
一方、第二の値以下であると判別した場合には、第三の判別部341Cにて基板11の温度の予測値と、基板の熱処理温度との高低を判別する。
制御部342では、第三の判別部341Cにて判別した温度の高低と、第二の判別部341Bで算出した温度の差とに基づいて、ランプ31の駆動を制御する。具体的には、前述したように、熱処理温度の昇温速度を調整し、あるいは、所定の熱処理温度に固定し、反りの実測値が所定の値となるまで、ランプ31を駆動させる。
以上のようにして、第一シンター工程を実施した後、第一実施形態と同様、未反応の金属膜12をウエットエッチングにより除去する。
その後、第一実施形態と同様、第二シンターとして、基板11を所定の温度で熱処理し、シリサイド膜13を形成する。第二シンターの熱処理温度は、第一シンターの最高温度以上であればよいが、金属膜をNiとした場合、400℃〜600℃程度である。
このような本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
あらかじめ、基板11上にシリサイド膜13を形成する際の、基板11の反りと熱処理温度との関係を取得しておき、熱処理中に基板11の反りを実測する。
そして、基板11の反りおよび熱処理温度の前記関係と、実測した基板11の反りとから、基板11の温度の予測値を求め、基板11の温度の予測値と、基板11の反りを実測した際の基板11の熱処理温度との差を求めている。
この差が所定値以上である場合には、シリサイド化反応が進みすぎている、あるいはシリサイド化反応の進行が遅れていると把握することができる。そのため、熱処理条件を調整することで、シリサイド化反応の進行度を調整し、所望の膜質のシリサイド膜13を得ることができる。具体的には、シリサイド化反応の進行が遅れている場合には、熱処理温度の昇温速度を上昇させることで、シリサイド化反応の進行度を調整することができる。また、シリサイド化反応の進行が遅れている場合には、求めた基板11の反りの値に達するように熱処理温度を固定して、熱処理を行うことで、シリサイド化反応の進行度を調整することができる。
また、シリサイド化反応の進行が進みすぎている場合には、熱処理温度の昇温速度を低下させることで、シリサイド化反応の進行度を調整することができる。
さらに、前記差が所定値以上である場合において、熱処理を中止し、基板11を廃棄する。このようにすることで、所望の膜質でないシリサイド膜を有する半導体装置が製造されてしまうことを防止できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
さらに、前記各実施形態では、第一シンターにおいて、シリサイド化反応の進行度の調整(処理S1〜処理S8,処理S11〜処理S18)を行っていたが、これに加えて、第二シンターにおいて、同様の処理をおこなってもよい。
また、第二シンターのみで処理S1〜処理S8,処理S11〜処理S18を実施してもよい。
さらに、所望のシリサイド膜をより確実に成膜したい場合には、処理S5や処理S15にて、差が所定値を超えると判定された場合に、熱処理条件を調整せずに、熱処理を中止し、基板を廃棄してもよい。シリサイド化反応の進行度が、所定量以上ずれた基板を廃棄することで、より確実に、所望の膜質のシリサイド膜のみを有する半導体装置を製造することができる。
また、前記実施形態では、基板11としてSi基板を使用したが、これに限らず、たとえば、表面にシリコン層が形成されたSOI基板を使用してもよい。
また、前記実施形態では、図4に示す、基板の反りと熱処理温度との関係を計測した際の基板と、実際に本製造工程にて、シリサイド化を行う基板とを不純物の種類、注入量等が同じ基板であるとしたが、これに限らず、基板の反りと熱処理温度との関係を計測した際の基板と、実際にシリサイド化を行う基板とが、たとえば、不純物の種類や、不純物注入量が異なる基板であってもよい。
このような場合であっても、シリサイド化に伴い図4に示すような基板の反りの傾向を示すため、基板の反りに基づいて、熱処理条件を調整すれば、所望のシリサイド膜を得ることが可能となる。
また、前記実施形態では、ランプ31により基板11および金属膜12の熱処理を行ったが、これに限らず、たとえば、ホットプレートを使用して、基板11および金属膜12の熱処理を行ってもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
前記実施形態と同様、基板上にシリサイド膜を形成する際の熱処理温度と、基板の応力との関係を測定した。結果を図4に示す。基板としては、前記実施形態と同様MOSトランジスタが形成されたシリコン基板を使用し、金属膜としては、Ni膜を使用した。昇温速度は25℃/minである。
また、熱処理装置としては、図5に示したものを使用した。
次に、基板上に金属膜(Ni膜)を形成し、この基板を図5の熱処理装置により、熱処理し、金属膜のシリサイド化を行った。昇温速度は25℃/minである。
ここで、熱処理装置が100℃を示したところで、基板の反りを実測した。基板の反りの実測値は、−700MPaであった。一方、図4から、100℃における基板の反りは、−950MPaであることがわかった。
−700MPaから把握される基板の温度の予測値は、120℃程度である。
実測値と、図4から求めた基板の反りとの差は250MPaであり、ここでは、シリサイド化反応が進みすぎていることがわかった(なお、実測値と図4から求めた基板の反りとの差が200MPa以下である場合には、熱処理条件の調整不要としている)。
そこで、昇温速度を22℃/minとした。
次に、熱処理装置が150℃、170℃、180℃を示した際に、それぞれ基板の反りを実測した。
基板の反りの実測値は、それぞれ、−450MPa、−200MPa、0MPaであった。
これに対し、図4から、150℃、170℃、180℃の際の基板の反りの値は、−250MPa、0MPa、−200MPaであることがわかる。
また、基板の反りの実測値と、図4とから基板の温度の予測値は、135℃、155℃、170℃程度である。
実測値と、図4から求めた基板の反りの差は200MPaであり、ここでは、シリサイド化反応が遅れていることがわかった。(なお、ここでは、反りの実測値と、図4から求めた基板の反りとの差が100MPa以下である場合に、熱処理条件の調整が不要であるとした。)
そこで、昇温速度を28℃/minとした。
次に、熱処理装置が300℃を示した際に基板の反りを実測した。
基板の反りの実測値は、450MPaであった。
ここでは、反りの実測値と、図4から求めた基板の反りとの差が10MPa以下である場合に、熱処理条件の調整が不要であるとした。
そこで、熱処理装置にて、昇温せずに、温度を維持し(熱処理装置が示す温度を300℃とし)、基板の反りの実測値が500MPaとなるまで、加熱を続けた。
以上のようにして基板の反りの実測値が500MPaとなったら、熱処理を中止した。
このような基板に形成されたシリサイド膜は、所望の膜質を有するものとなった。
本発明の第一実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示す図である。 半導体装置の断面図である。 第一実施形態の半導体装置の製造工程を示す図である。 熱処理温度と、基板の反りとの関係を示す図である。 熱処理装置を示す模式図である。 本発明の第二実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示す図である。
符号の説明
3 熱処理装置
11 基板
12 金属膜
13 シリサイド膜
31 ランプ
33 レーザ装置
34 制御装置
35 温度センサ
111 トランジスタ
111A,111B ソース・ドレイン領域
112 ゲート電極
112A ゲート絶縁膜
112B ポリシリコン膜
113 サイドウォール
331 レーザ光源
332 検出器
333 算出部
341 判別部
341A 第一の判別部
341B 第二の判別部
341C 第三の判別部
342 制御部
343 記憶部

Claims (8)

  1. 表面にシリコンを含む層を有する基板上に金属膜を形成し熱処理を行うことにより、前記基板上にシリサイド膜を形成する際の、前記基板の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する第一の工程と、
    表面にシリコンを含む層を有する基板上にシリサイド膜を形成する第二の工程とを含み、
    前記第二の工程は、
    前記基板上に金属膜を形成する工程と、
    前記金属膜が形成された前記基板を昇温して熱処理し、前記金属膜と、前記基板表面のシリコンとを反応させて、前記シリサイド膜を形成する工程とを含み、
    シリサイド膜を形成する前記工程は、
    熱処理中に前記基板の反りを実測する工程と、
    基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に対応する前記基板の反りを求める工程と、
    前記求めた基板の反りと、前記実測した基板の反りとの差を算出する工程と、
    前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程と、
    前記差が所定値を超える場合には、前記熱処理を停止し、
    あるいは、
    基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記実測した基板の反りに対応する前記基板の温度の予測値を求め、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度と、前記基板の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整し、
    前記差が所定値以下である場合に、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整しない工程とを含む半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記熱処理条件の調整は、前記基板の熱処理温度に比べ、前記基板の温度の予測値が高い場合には、熱処理温度の昇温速度を低下させ、
    前記基板の温度の予測値が、前記基板の熱処理温度に比べて低い場合には、熱処理温度の昇温速度を上昇させ、あるいは、熱処理温度を一定温度に固定して、求めた前記基板の反りの値に達するように前記基板を加熱する半導体装置の製造方法。
  3. 表面にシリコンを含む層を有する基板上に金属膜を形成し熱処理を行うことにより、前記基板上にシリサイド膜を形成する際の、前記基板の反りと熱処理温度との関係をあらかじめ取得する第一の工程と、
    表面にシリコンを含む層を有する基板上にシリサイド膜を形成する第二の工程とを含み、
    前記第二の工程は、
    前記基板上に金属膜を形成する工程と、
    前記金属膜が形成された前記基板を昇温して熱処理し、前記金属膜と、前記基板表面のシリコンとを反応させて、シリサイド膜を形成する工程とを含み、
    シリサイド膜を形成する前記工程は、
    熱処理中に前記基板の反りを実測する工程と、
    基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記実測した基板の反りに対応する前記基板の温度の予測値を求める工程と、
    前記基板の温度の予測値と、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度との差を求める工程と、
    前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程と、
    前記差が所定値を超える場合には、前記熱処理を停止し、あるいは、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度と、前記基板の温度の予測値とを比較して、これらの温度の高低を判定し、この判定結果と、前記差とに基づいて、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整し、
    前記差が所定値以下である場合に、熱処理中の前記基板の熱処理条件を調整しない工程とを含む半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記熱処理条件の調整は、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に比べ、前記基板の温度の予測値が高い場合には、熱処理温度の昇温速度を低下させ、
    前記基板の温度の予測値が、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に比べて低い場合には、熱処理温度の昇温速度を上昇させ、あるいは、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に対応する前記基板の反りの値を求め、この求めた反りの値に達するように、熱処理温度を一定温度に固定して、前記基板を加熱する半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
    シリサイド膜を形成する前記工程は、第一の加熱工程であり、
    前記第一の加熱工程の後段にて、
    未反応の前記金属膜を除去する工程と、
    前記未反応の金属膜を除去した後、前記第一の加熱工程における最高熱処理温度以上の温度で、前記基板を加熱する第二の加熱工程とを実施する半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
    シリサイド膜を形成する前記工程では、熱処理を施すことにより前記基板の反りが増加し、
    シリサイド膜を形成する前記工程における前記基板の最終到達反り値を把握する工程を含み、
    基板の反りを実測する前記工程の後段にて、
    熱処理中に前記基板の反りを実測する前記工程で実測した反りが、前記最終到達反り値であるかどうかを検出する工程を実施し、
    前記実測した反りが前記最終到達反り値以上である場合には、熱処理を停止し、
    前記実測した反りが前記最終到達反り値未満である場合には、前記差が所定値を超えるかどうか判別する工程の前段の、基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、前記基板の反りを実測した際の前記基板の熱処理温度に応じた前記基板の反りを求める前記工程
    あるいは、
    基板の反りおよび熱処理温度の前記関係から、実測した基板の反りに応じた前記基板の温度の予測値を求める前記工程を実施する半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
    熱処理中に前記基板の反りを実測する前記工程では、
    前記基板の複数箇所に対してレーザ光源から、レーザを照射し、反射光を検出することで前記レーザ光源と、前記基板との距離を検出し、前記基板の反りを実測する半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
    前記金属膜はニッケルを含む膜であり、
    前記シリサイド膜は、ニッケルシリサイド膜である半導体装置の製造方法。
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