JP4227245B2 - 磁気ディスク用基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ディスク用基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの普及に伴い外部記憶装置への要求は益々大きくなってきている。第一の要求としては、記憶容量の大型化である。これは、ユーザーにとってより快適な環境を提供するために、アプリケーションソフトが大型化しつつあるためと、ユーザーが取り扱えるデータが文字や数値データだけでなく、映像や音声データまで取り扱うことが通常となってきたためである。第二の要求としては、アクセス速度の高速化である。大容量のデータやソフトウェアーを取り扱う場合、アクセス速度の遅さは操作性を著しく低下させる原因となる。さらに第三の要求として小型化がある。コンピュータをいつでもどこでも持ち歩いて使用したいという市場の要求があるからである。
【0003】
磁気ディスク装置はコンピュータの外部記憶装置として上記の要求に応えるべく小型化、大容量化、高速化という特性を向上させてきた。これらの特性を向上させるためには、データの高密度記録化が必要である。そのためには、磁気ヘッドの特性の向上、記録媒体の高保磁力化等とともに、磁気ヘッドの低フライングバイト化が必要とされ、ディスク基板の表面粗さの低減、および平坦度の向上が求められている。
【0004】
従来、磁気ディスク用基板としては、アルミニウム合金が主として用いられてきた。しかしながら、アルミニウム合金は硬度が低いために高精度な研磨工程を用いて精密研磨しても、研磨面が塑性変形するため、高精度の平滑面を得ることは難しかった。また、基板表面により硬度の高いニッケル−リンメッキを施しても、なお、高精度の平滑面の要求に応えることはできなかった。さらに、小型化のためにディスクの厚みを薄くしたときの強度が弱いという課題もあった。
【0005】
これらの問題点を解決すべく、磁気ディスク用基板材料として、ガラス、樹脂等の新しい材料が検討されている。
【0006】
例えば、ガラスは広く検討されており一部ではすでに実用化されている。ガラス基板は強度が高く、耐熱性も良好で、表面硬度が高く、高精度な精密研磨によって高精度な平滑性の要求に応えることができる。
【0007】
また、樹脂基板も成形工法が適用でき、研磨の工程を省略でき、低コストで生産性の向上が可能である、といった理由から検討がされている。例えば、特開昭62−207679号公報には合成樹脂材からなる磁気ディスク基板でアニーリング温度を規定することによって成形時に得られる表面性より向上した表面性が得られることが開示されている。また、特開昭63−46659号公報には、不飽和ポリエステル樹脂、無機質充填剤、補強剤、離型剤の含有率を特定することによって、成形加工に優れた基板を得ることが開示されている。さらに、特開昭63−134155号公報には、熱可塑性樹脂を成形射出することで長期間安定なディスク基板が得られることが開示されている。
【0008】
また、これらガラス基板と樹脂基板とを複合させた、いわゆるハイブリット基板と言ったものも検討されている。例えば、特開平1−98120号公報には、アルミニウム、セラミック、ガラス等の非磁性基板の表面に真空中で耐熱性有機高分子膜を蒸着重合形成することで、下地の非磁性基板の表面性が優れていなくても高い表面性を形成できることが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板にガラス材料を用いた場合は、以下のような課題があった。
(1)1枚毎にガラス基板を精密研磨するために、研磨工程に高い精度が要求され、かつ工程数も多く、更に、研磨廃液の処理装置が必要であり、低コストが難しい。
(2)高温高湿下に保存されたとき、表面にガラス組成中のアルカリ成分が溶出し、磁性層を腐食する。
【0010】
また、基板に樹脂材料を用いた場合の問題点としては、次のようなものが挙げられる。
(1)成形時に生じた歪み応力が残留しており、経年後にその応力によって、ディスクが歪んでくるという残留歪みの問題。
(2)樹脂はアルミニム、ガラスに比較して機械強度が低く、基板をクランプした状態で、高温高湿の環境に放置された場合や、経年後のクリープ現象によってディスクにソリを生じたり、成形時の平坦度を損ねたりするといった問題。
【0011】
さらに、前述したガラス基板の上に樹脂層を形成する発明(特開平1−98120号公報)では、次のような問題点があった。
(1)真空中で蒸着重合できる樹脂材料は非常に限定されており、必ずしも磁気ディスク用として適当ではない。
(2)蒸着重合の場合、下地の表面性を反映しやすく、今後の磁気ディスク用基板として要求される表面性(Raで1nm以下)を得るには、表面性の優れた基板を必要とし、コストアップとなる。
(3)蒸着重合は加熱によって分解・気化しやすいという材料の特性を用いるため、基板形成後の磁性層形成工程における加熱工程で分解しやすい。
(4)さらに高真空下での蒸着工程を経ねばならず、生産性、設備コストといった工業性の点で劣る。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑み、強度、表面性、環境安定性、生産コスト等の点で、これからの磁気ディスク用基板として好適なものを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、ガラス基板の両主面に樹脂板を配置し、一対のプレス成形金型で挟み込み、樹脂のガラス転移点温度以上に加熱して、加圧成形することによって、金型形状を精密に転写した樹脂層を形成することにより、前記課題を解決する磁気ディスク用基板を完成するに至った。
【0014】
本発明の磁気ディスクの製造方法は、ガラス板の両主面上に樹脂板を配置し、一対の平坦な表面を有するプレス成形用金型を前記樹脂板に対向配置し、前記ガラス板、前記樹脂板および前記成形用金型を前記樹脂のガラス転移温度以上に加熱する工程と、前記成形用金型を加圧することによって加圧成形する工程と、前記ガラス板、前記樹脂板および前記成形用金型を前記樹脂のガラス転移温度以下に冷却する工程と、両主面上に樹脂層が形成されたガラス板を前記成形用金型から離型する工程とを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明によって得られる磁気ディスク用基板は、ガラス板の少なくとも両主面上に厚み1〜100μmの樹脂層を有する。この磁気ディスク用基板によれば、下地のガラス基板によって強度が保たれ、上層の樹脂層によって表面性を確保することができる。また、樹脂層の厚みが100μm以下であることによって、基板の機械強度はガラス基板並の機械強度を維持することができ、また、樹脂の成形時の残留応力も小さく、経年時の基板のソリ、変形も、防止することができる。一方、樹脂層の厚みが1μm以上であることによって、下地ガラスの表面粗さの影響を押さえることができる。樹脂層の厚みは好ましくは3〜30μmである。
【0016】
また、本発明によって得られる磁気ディスク基板において、前記樹脂層の樹脂は環状炭化水素系プラスチックであることが好ましい。環状炭化水素系プラスチックは機械強度、耐熱性が高く、また低い吸水性、透水性を持つ好適な材料である。すなわち、高温高湿下での水分の浸透を防止し、磁性層の腐食の原因となるガラス組成中のアルカリ成分の溶出を防止することができる。
【0017】
また、本発明の磁気ディスク用基板の製造方法は、減圧下において行うことが好ましい。これによって、ガラス基板と樹脂基板との間のエアー溜まりの生成を防止し、より密着度に優れた複合基板を作成することができる。
【0018】
また、本発明の磁気ディスク用基板の製造方法は、対向するガラス板面および樹脂板面の少なくとも一方の面を放電処理することが好ましい。ガラス板と樹脂板との接合面を予め放電処理することによって、ガラスと樹脂の表面エネルギーを低下させることができ、成形後のガラスと樹脂との接着性がより高くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の磁気ディスク用基板の一実施形態を示す図であり、詳しくはドーナツ状の基板を半円状に等分割した際の断面を含む斜視図である。
【0021】
図1において、1はドーナツ状のガラス板であり、2は前記ガラス板の少なくとも両側表面に形成された樹脂層である。
【0022】
ガラス板の材料については、特に限定されないが、汎用ガラスであるソーダライムガラスのほか、磁気ディスク用として用いられているアルミノシリケート系ガラス、結晶化ガラス等が使用可能であり、機械強度の優れたガラスが望ましい。また、その表面性についても、特に限定するものではなく、表面粗さ(Ra)10nm以上の汎用ガラス板も使用できる。
【0023】
樹脂層の材料については、環状炭化水素系プラスチックが、耐熱性が高く、吸湿性、透水性が低く最適である。環状炭化水素系プラスチックとしては、ポリノルボルネン、ポリノルボルネン水素添加物、ノルボルネン・オレフィン共重合体、変性ポリノルボルネン等が使用可能である。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の各種添加物を添加したものも使用可能である。市販品としては、ポリノルボルネン(日本ゼオン社製、ゼオネックス)、変性ポリノルボルネン(日本合成ゴム社製、アートン)が、使用可能である。
【0024】
次に本発明の実施の形態1における磁気ディスク用基板の製造方法について説明する。
【0025】
図2は、図1のようなドーナツ状ガラス板の両主面に樹脂層を設けた磁気ディスク用基板を製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。図2に従って、磁気ディスク用基板の製造方法について説明する。
【0026】
図2に示すように、所定のサイズに内外径加工されたドーナツ状ガラス板3の両主面にドーナツ状の樹脂板4が配置され、さらにそれらのドーナツ状ガラス板3およびドーナツ状樹脂板4はプレス成形用金型の下型5上に配置され、胴型11を介して、上型6が設置されている。胴型11はディスクの厚みを規制すると共に上型および下型のガイドとして働く。
【0027】
金型材料としては、特に限定するものではないが、一対の成形面が平坦な表面を有することが必要である。金型プレス面の表面粗さは、5nm以下が適当で、望ましくは2nm以下、さらに望ましくは、1nm以下である。
【0028】
このような平滑面は、金型鋼、超硬合金、ガラス等の表面にクロムなどの硬質金属層を設け研磨加工したものが使用できる。特に、ガラス表面にクロム、イリジウムを積層したものは、優れた離型性とともに、1nm以下の表面粗さが得られ、金型として最適である。
【0029】
まず、プレス成形用金型5,6は下型用ヒータ部7、上型用ヒータ部8および側面ヒータ部9によって加熱され、ピストンシリンダーなどのプレス機10によって加圧される。
【0030】
プレス成形時の加熱温度は、使用する樹脂のガラス転移温度Tgから軟化温度までの範囲が適当であり、Tg未満では樹脂の軟化が不充分で、軟化温度を超えると、表面の白化が見られ、著しい場合には発泡現象が見られる。
【0031】
プレス成形時の圧力は、100〜600kg/cm2 の範囲が適当で、温度と圧力を実験的に求めることによって、表面に欠陥のない磁気ディスク用基板が得られる。
【0032】
次に、所定の厚みまでプレス成形した後、加圧したままヒータ温度を下げ冷却工程に移る。樹脂の温度がガラス転移点以下まで下がると、金型を上昇させ離型する。離型後、ドーナツ状ガラス板の両主面に樹脂層が形成された磁気ディスク用基板を取り出す。
【0033】
(実施の形態2)
図3は、ドーナツ状ガラス板の両主面に樹脂層を設けた磁気ディスク用基板を減圧下で製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。
【0034】
図3において、成形機は真空容器12の中に設置され、排気口13よりロータリポンプなどの真空ポンプ14で排気し、減圧下でプレス成形することができる。真空度としては、10Torr以下が望ましく、1Torr以下が更に望ましい。
【0035】
プレス成形用金型の下型5表面に、上下にドーナツ状の樹脂板4ではさまれたドーナツ状ガラス板3を設置し、プレス成形用金型の上型6を下降させ10kg/cm2 以下の低い加重をかけた状態で、所定の真空度まで排気する。その後、実施の形態1と同様の工程で、プレス成形を実施し、冷却後、導入口(リークバルブ)15よりエアーを導入し、常圧に戻した後、金型を上昇させ離型し、完成した基板を取り出す。
【0036】
(実施の形態3)
図4は、ドーナツ状ガラス板の両主面に樹脂層を設けた磁気ディスク用基板を、対向するガラス板面および樹脂板面の少なくとも一方の面を放電処理した後、減圧下で製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。
【0037】
図4において、成形機および、電極16などからなる表面処理機は真空容器12内に配置され、排気口13よりロータリポンプなどの真空ポンプ14で所定の真空度まで排気される。表面処理機は2つの電極16間に保持具18を配置し、これにガラス板、樹脂板を保持し、電極間に電源17から高周波電力を印加してグロー放電を起こし表面処理した後、成形機の金型部まで移載し、ガラス板、樹脂板をプレス成形用金型の下型5表面に配置する機構を有している。
【0038】
放電処理は酸素または空気の導入下でガス圧0.03〜10Torrの条件が適当である。放電処理により、ガラス板および樹脂板の表面を活性化でき、接着強度が増すことができる。放電処理後は、実施の形態1と同様の工程で、プレス成形を実施し、冷却後、リークバルブ15よりエアーを導入し、常圧に戻した後、金型を上昇させ離型し、完成した基板を取り出す。
【0039】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明する。
【0040】
(実施例1)
表面を表面粗さ0.5nmまで研磨した直径82mmの石英板表面に、スパッタ法にて、クロム1μm、イリジウム1μmからなる保護膜を形成し、表面粗さ1.0nmのプレス成形面を持つ一対の金型を形成した。
【0041】
厚み0.5mm、外径65mm、内径20mmのソーダライムガラスからなるドーナツ板状のガラス板の上下面に厚み0.1mm、外径60mm、内径32mmの日本ゼオン社製ゼオネックス480からなるドーナツ状の樹脂板を配置して、これを前記プレス成形用金型の上に図2に示すように設置し、20kgの加重をかけた。次に金型温度を200℃まで加熱した後、300kg/cm2 の圧力で加圧し、所定厚みに達した後、常温まで冷却し、基板を取り出した。
【0042】
その結果、ガラス板の両面に表面粗さ1.0nm、厚み0.070mmの樹脂層を有する磁気ディスク用基板(サンプル1)が得られた。同様にして種々の厚みのドーナツ状の樹脂板を用いて、プレス成形を行い、樹脂層の厚みの異なる磁気ディスク用基板(サンプル2〜5)を作成した。
【0043】
これらのサンプルの表面粗さをセイコー電子社製原子間力顕微鏡SPI3600で測定するとともに、温度60℃、湿度85%の環境に7日間放置し、平坦度の変化(干渉計で測定)、異物発生(倍率100倍、5視野の光学顕微鏡による表面観察)を調べた。結果を表1に示す。
【0044】
比較例として、樹脂層のない、ソーダライムガラスからなるガラス基板(サンプル6)、ゼオネックス480樹脂のみからなる樹脂基板(サンプル7)を同時に前記環境に放置し、同様に評価した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004227245
【0046】
表1から明らかなように、本発明の基板(サンプル1〜5)は、磁気ディスク用として充分な表面粗さを示し、高温高湿環境放置後も平坦度に変化がなく、かつ異物の発生がないのに対し、比較品であるソーダライムからなるガラス基板で(サンプル6)は、1nm以下の表面粗さが得られ、高温高湿環境放置後も平坦度に変化はないものの、表面に多数の異物の発生が見られた。また、比較品である樹脂基板(サンプル7)では、1nm以下の表面粗さが得られ、高温高湿環境放置後も異物の発生はないものの、平坦度に大きな変化が見られた。
【0047】
実施例1では、ドーナツ状の樹脂板を用いたが、円板状の樹脂板を用いて、成形後不要な部分を機械加工で取り除いて、磁気ディスク用基板としても良い。
【0048】
(実施例2)
図3に示す成形機を用い、実施例1と同条件の成形を1Torrの減圧下で実施し、樹脂層の膜厚70μmの磁気ディスク用基板(サンプル8)を作成した。
【0049】
また、図4に示す成形機を用い、酸素分圧1Torrのガス圧条件で、ガラスの両面にグロー放電処理(10kHz,50W)を行った後、ドーナツ状樹脂板を両面に設置し、実施例1と同条件の成形を実施し、樹脂層の膜厚70μmの磁気ディスク用基板(サンプル9)を作成した。
【0050】
サンプル1,8,9の磁気ディスク用基板を、温度80℃、湿度85%の環境に放置し、表面の光学顕微鏡観察(倍率100倍、5視野)を行ったところ、サンプル1では、2週間後、表面にふくれが発生した。4週間後、サンプル8ではサンプル1と同じようにふくれが発生したものの、サンプル9ではふくれは観察されなかった。
【0051】
実施例2では、ガラス板表面のグロー放電処理を用いたが、樹脂板の表面をグロー放電処理したものでも、同様の効果が確認された。
【0052】
このように、減圧下で成形することによって、さらには、試料表面の放電処理を行うことによってガラス板と樹脂板との密着性が向上し、更に高温高湿環境に耐性の良い磁気ディスク用基板が得られた。
【0053】
【発明の効果】
本発明の磁気ディスク用基板は、高い機械強度と超平滑な表面性を有し、また環境耐性にも優れ、高温高湿環境下での長期間保存後においても、基板のそりや平坦度の悪化、基板表面の異物の発生がない。したがって、本発明の磁気ディスク用基板によって、安価により一層の高密度記録が図ることができるとともに、信頼性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク用基板を半円状に等分割した際の断面を含む斜視図である。
【図2】本発明の磁気ディスク用基板を製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の磁気ディスク用基板を減圧下で製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。
【図4】本発明の磁気ディスク用基板を、対向するガラス板面および樹脂板面の少なくとも一方の面を放電処理した後、減圧下で製造するために用いたプレス成形機の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス板
2 樹脂層
3 ガラス板
4 樹脂板
5 プレス成形用金型の下型
6 プレス成型用金型の上型
7 下型用ヒータ部
8 上型用ヒータ部
9 側面ヒータ部
10 プレス機
11 胴型
12 真空容器
13 排気口
14 真空ポンプ
15 導入口
16 電極
17 電源
18 保持部

Claims (3)

  1. ガラス板の両主面上に樹脂板を配置し、一対の平坦な表面を有するプレス成形用金型を前記樹脂板に対向配置し、前記ガラス板、前記樹脂板および前記成形用金型を前記樹脂のガラス転移温度以上に加熱する工程と、
    前記成形用金型を加圧することによって加圧成形する工程と、
    前記ガラス板、前記樹脂板および前記成形用金型を前記樹脂のガラス転移温度以下に冷却する工程と、
    両主面上に樹脂層が形成されたガラス板を前記成形用金型から離型する工程とを含むことを特徴とする磁気ディスク用基板の製造方法。
  2. 前記加圧成形する工程は、減圧下において行う請求項1に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
  3. 対向する前記ガラス板面および前記樹脂板面の少なくとも一方の面を放電処理する請求項またはに記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
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