JP2002331759A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2002331759A
JP2002331759A JP2001142696A JP2001142696A JP2002331759A JP 2002331759 A JP2002331759 A JP 2002331759A JP 2001142696 A JP2001142696 A JP 2001142696A JP 2001142696 A JP2001142696 A JP 2001142696A JP 2002331759 A JP2002331759 A JP 2002331759A
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JP2001142696A
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Ayako Shirai
亜矢子 白井
Junya Kojima
淳也 小島
Yoshiyuki Takahashi
義之 高橋
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Oji Paper Co Ltd
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/333Colour developing components therefor, e.g. acidic compounds
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱紙の白色度が高く、耐環境性試験におけ
る白紙部の発色が抑制され、耐油性、耐可塑剤性等の発
色画像の長期保存性に優れた感度の高い感熱記録体を提
供する。 【解決手段】 シート状基体と、基体の少なくとも一面
に形成され、かつ、無色又は淡色の染料前駆体、および
この染料前駆体と加熱下に反応してこれを発色させる顕
色剤を含む感熱発色層を有する感熱記録体において、前
記顕色剤として下記一般式(I)で表される化合物から
選ばれた少なくとも一種の化合物を含有する事を特徴と
する感熱記録体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱によって発色
画像を形成する感熱記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等の支持体上に電子供与性ロイコ染料
のような発色性物質と電子受容性のフェノール性化合物
等の有機酸性物質のような顕色性物質を主成分とする感
熱発色層を設けてなり、それらを熱エネルギーによって
反応させて記録画像を得ることができる。このような感
熱記録体は特公昭43−4160号、特公昭45−14
039号、及び特公昭48−27736号などに開示さ
れており、広く実用化されている。
【0003】感熱記録体は、記録装置がコンパクトで安
価でかつ保守が容易であることから、電子計算機のアウ
トプット、ファクシミリ、自動券売機、科学計測器のプ
リンター、あるいはCRT医療計測用のプリンター等に
広範囲に使用されている。しかし、支持体上に発色性染
料物質、顕色性物質および結着剤を有効成分とする感熱
発色層を塗工した従来のいわゆる染料型感熱記録体にあ
っては、充分な発色濃度、発色感度を持ちながら、未発
色状態での感熱記録体の白色度が充分高く、かつ比較的
高温・高湿下に長時間放置されても、その白色度を高い
状態で保持ができる感熱記録体は決して多くない。さら
に、前記の構成の感熱記録体では、発色反応が可逆的で
あるため、発色画像が経時的に消色することが知られて
いる。この消色は曝光、高湿、高温雰囲気下に加速さ
れ、さらに水中での長時間の放置、サラダオイルのよう
な油、可塑剤との接触によって著しく進行し、画像は読
み取り不可能なレベルまで消色してしまう。
【0004】通常無色ないし淡色のラクトン環化合物を
主とする染料を使用する発色系を用いつつ、この消色現
象を抑制するために数多くの技術が開示されてきた。例
えば特開昭60−78782号、特開昭59−1672
92号、特開昭59−114096号、特開昭59−9
3387号に見られるようなフェノール系酸化防止剤を
感熱発色層中に配合したもの、また、特開昭56−14
6796号に見られるような疎水性高分子化合物エマル
ジョン等を保護層に使用したもの、あるいは、特開昭5
8−199189号に見られるように感熱発色層上に水
溶性高分子化合物または、疎水性高分子化合物エマルジ
ョンを中間層として設け、その上に疎水性高分子化合物
を樹脂成分とする油性塗料による表面層を設けたもの、
また特開昭62−164579号に見られるようなフェ
ノール系顕色剤にエポキシ化合物を併用したもの、さら
には特開昭62−169681号に見られる特定のサリ
チル酸誘導体の金属塩を顕色剤として用いるもの等が知
られている。
【0005】前述のフェノール系酸化防止剤を配合した
感熱発色層においては、それがない場合の画像に比べ、
耐油性(例えばサラダオイルを発色面に接触させた場合
の一定時間後の画像濃度の保存率)、耐可塑剤性(可塑
剤を含有したラップフィルム等を発色面に接触させた場
合の一定時間後の画像濃度の保存率)などについては改
良が認められない。
【0006】一方、保護層、表面層を設けた感熱記録体
は、油、可塑剤との短時間の接触に対しては画像の消色
が抑制されるが、長時間の接触での消色は避けられず、
上記問題点に対する本質的な解決策とはいえない。ま
た、フェノール化合物とエポキシ化合物を併用したもの
では、加熱発色操作をしてから発色画像が安定化される
までに比較的長い時間が必要であり、例えば発色直後に
発色画像にサラダオイルを塗布したり、可塑剤と接触さ
せると発色画像はそのかなりの部分が消色してしまう。
【0007】さらに、特定のサリチル酸金属塩を用いる
ものは、画像保存性は改良されるが、耐熱試験における
白紙部の発色が見られ、又、有効な特定のサリチル酸の
化学構造が複雑で高価であるという欠点を有する。さら
に、一般に高保存性を有する感熱記録体は、添加剤を入
れたり、やや特殊な発色材料を用いざるをえないため、
比較的感度が低いという欠点を有することが多い。 さ
らに、スルホニルアミド基を有する特定の顕色剤を用い
る事が提案されたが(特開昭62−19485号)、得
られる感熱記録材料の発色能力が、従来のフェノール性
材料と比べても同等または、それ以下であり、優れた発
色能が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点を解決し、感熱紙の白色度が高く、耐環境性試験にお
ける白紙部の発色が抑制され、耐油性、耐可塑剤性等の
発色画像の長期保存性に優れた感度の高い感熱記録体を
提供しようとするものである。本発明は、例えば自動券
売機用感熱記録型の乗車券として使用できるのみなら
ず、保存性を必要とする回数券や定期券などへの使用、
可塑剤、油脂との接触が避けられないポリ塩化ビニルフ
ィルムで包装した食品の包装面に貼付けるPOS用バー
コードシステム用のラベル等に適するばかりでなく、高
感度を要求される長期保存用のファクシミリ用紙やワー
プロ用紙、また、CRT用画像プリンター用紙としても
利用できる感熱記録体を提供する。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決する為、本
発明は下記の構成を採用する。即ち、本発明は、「シー
ト状基体と、該基体の少なくとも一面に形成され、か
つ、無色または淡色の染料前駆体、およびこの染料前駆
体と加熱下に反応してこれを発色させる顕色剤を含む感
熱発色層とを有する感熱記録体において、前記顕色剤と
して下記一般式(I)で表される化合物を含有する事を
特徴とする感熱記録体」である。
【化2】 (ただし、式(I)において、Rは無置換の芳香族環
基、あるいはメチル基または、塩素原子から選ばれた少
なくとも一員により置換された芳香族環基から選ばれた
一員を表わし、Rは、アルキル基、アラルキル基、並
びに無置換の芳香族環基および置換された芳香族環基か
らなる群より選ばれた一員を表す。)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる式
(I)の化合物は、顕色剤として作用するものである。
すなわち式(I)の化合物は、フェノール性の水酸基、
あるいはカルボキシル基などの酸性官能基を有しない
が、塩基性のロイコ染料に対し、強い顕色能力を有する
のである。これは式(I)の化合物中の尿素基が、それ
に隣接するスルホニル基により活性化されているためと
理解される。
【0011】上記一般式(I)におけるR基について
は、具体的には、フェニル基、2−ナフチル基等の無置
換の芳香族環基、並びにp−トリル基、o−トリル基、
m−トリル基、p−クロロフェニル基等のメチル基及び
塩素原子から選ばれた少なくとも一員により置換された
芳香族環基を挙げることができる。
【0012】また、上記一般式(I)におけるR基に
ついては、アルキル基、アラルキル基、並びに、無置換
および置換された芳香族環基から選ばれた一員を示す。
アルキル基の具体的な例としては、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル
基などを挙げることができ、炭素数18個以下のものが
好ましい。炭素数18を越えると、印字部の消色現象が
現われる恐れがある。アラルキル基の具体例としては、
ベンジル基、フェネチル基、2−ナフチルメチル基、2
−ナフチルエチル基などの炭化水素置換基が一般的であ
るが、本発明ではアルキル部位の一部が、酸素原子で置
換されたフェノキシエチル基、2−ナフトキシエチル基
等もアラルキル基に含めて定義する。無置換および置換
された芳香族環基の具体例としては、p−トリル基、p
−クロロフェニル基などを挙げることができる。
【0013】本発明に関わる顕色剤の具体的な化合物と
して以下の通りである。式(I)の化合物の例として、
メチル 3−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニ
ルアミノ)ベンゾエート、メチル 3−(m−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、メ
チル 3−(o−トルエンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ベンゾエート、メチル 3−(ベンゼンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、エチル
3−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ベンゾエート、エチル 3−(m−トルエンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、エチル
3−(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ベンゾエート、エチル 3−(ベンゼンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、プロピル 3
−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
ベンゾエート、プロピル 3−(m−トルエンスルホニ
ルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、プロピル
3−(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ベンゾエート、プロピル 3−(ベンゼンスルホニ
ルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、プロピル
3−(p−クロロベンゼンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ベンゾエート、プロピル 3−(m−クロロベ
ンゼンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエー
ト、ブチル 3−(p−トルエンスルホニルアミノカル
ボニルアミノ)ベンゾエート、ブチル 3−(o−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエー
ト、ブチル 3−(m−トルエンスルホニルアミノカル
ボニルアミノ)ベンゾエート、ベンジル3−(p−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエー
ト、ベンジル 3−(m−トルエンスルホニルアミノカ
ルボニルアミノ)ベンゾエート、シクロヘキシル 3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエート、ブチル 3−(p−クロロベンゼンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、ブチル
3−(o−クロロベンゼンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ベンゾエート、オクチル 3−(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、オ
クチル 3−(m−トルエンスルホニルアミノカルボニ
ルアミノ)ベンゾエート、オクチル 3−(o−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、
オクチル 3−(ベンゼンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ベンゾエート、ドデシル 3−(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、ド
デシル 3−(m−トルエンスルホニルアミノカルボニ
ルアミノ)ベンゾエート、ドデシル 3−(o−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、
ドデシル 3−(ベンゼンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ベンゾエート、オクタデシル 3−(p−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエー
ト、オクタデシル3−(m−トルエンスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ベンゾエート、オクタデシル 3−
(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエート、オクタデシル 3−(ベンゼンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、フェニル 3
−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
ベンゾエート、トリル 3−(p−トルエンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)ベンゾエート、クロロフェニ
ル 3−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルア
ミノ)ベンゾエート、等である。これらの化合物は、単
独で用いられても良く、あるいはその2種以上を混合し
ても良い。
【0014】本発明で染料前駆体として使用されるロイ
コ染料はトリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェ
ニルメタン系化合物等が挙げられ、従来公知のものから
選ぶことができる。例えば、3−(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メ
チルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリ
スタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−
イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−
エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−
(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、および3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−
(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7
−(p−クロロアニリノ)フルオラン等から選ばれた一
種以上を用いることができる。
【0015】又、本発明においては、所望の効果を阻害
しない範囲でフェノール類、一分子中にひとつ、または
2つ以上のスルホニルウレア基を有する顕色剤、又は、
有機酸からなる従来公知の顕色剤を本発明の式(I)の
化合物と併用することもできる。これら従来の顕色剤
は、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビ
ス(1−メチル−1−(4’−ヒドロキシフェニル)エ
チル)ベンゼン、1,3ービス(1−メチル−1−
(4’−ヒドロキシフェニル)エチル)ベンゼン、ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル(特開平1−180382
号)p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル(特開昭52−1
40483号)、ビスフェノールS、4−ヒドロキシ―
4’−イソプロピルオキシジフェニルスルホン(特開昭
60−13852号)、1、1−ジ(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン、 1、7ージ(4−ヒドロキ
シフェニルチオ)−3、5−ジオキサヘプタン(特開昭
59−52694号)、3、3’−ジアリル−4、4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン(特開昭60−20
8286号)、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フ
ェノール(特開平8−269000号公報)等が挙げら
れる。さらに、一分子中にフェノール構造とスルホン基
を有する顕色剤として、特開平8−269000号公報
記載の2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール
および、特開平8−333329号公報に開示されてい
る下記化学式(II)で表される一分子中に二つのp−ヒ
ドロキシジフェニルスルホン構造を、エチレンまたはエ
チレンオキシドあるいはポリエチレンオキシド構造でつ
なげた顕色剤などが挙げられる。
【0016】
【化3】
【0017】前記化学式(II)で表される化合物の中で
も、式中のnが1である、1,7−(1,4,7−トリ
オキシヘプテン)ビス(4−(p−ヒドロキシフェニル
スルホニル)ベンゼン)とnが2である、4,4’−ビ
ス(7−(4−(p−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェニル)−1,4,7−トリオキシヘプト−1−イ
ル)ジフェニルスルホンとの混合物が好ましい。
【0018】また、1分子中にフェノール構造を有しか
つ分子量が1000以上の化学構造を有する顕色剤であ
る下記化学式(III)の化学構造を有する化合物、具体
的には、日本化学会第76春季年会の予稿集I、2PB
152、pp618(1999)の化合物をあげること
ができる。
【0019】
【化4】
【0020】また、フェノール以外の顕色剤として、特
開平5−32601号公報に開示されている、N−(p
−トルエンスルホニル)−N’−フェニル尿素、N−
(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−メトキシフ
ェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’
−(o−トリル)尿素、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N’−(m−トリル)尿素、N−(p−トルエン
スルホニル)−N’−(p−トリル)尿素、N−(p−
トルエンスルホニル)−N’−(o−クロロフェニル)
尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N’−フェニル尿
素、N−(p−クロロベンゼンスルホニル)−N’−フ
ェニル尿素などを併用することもできる。高保存型顕色
剤として、一分子中に2つ以上のスルホニルウレア基を
有する化合物である、4,4−ビス(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、
1,8−(3,6−ジオキサオクチレン) ビス(4−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートが挙げられる。
【0021】更に本発明においては、所望の効果を損な
わない範囲内で従来公知の熱可融性物質(増感剤)を併
用することもできる。それらの代表的な例としては、1
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開
昭57−191089号)、p−ベンジルビフェニル
(特開昭60−82382号)、ベンジルナフチルエー
テル(特開昭58−87094号)、ジベンジルテレフ
タレート(特開昭58−98285号)、p−ベンジル
オキシ安息香酸ベンジル(特開昭57−201691
号)、炭酸ジフェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−1
36489号)、m−ターフェニル(特開昭57−89
994号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン
(特開昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メ
トキシフェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62
−181183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭6
4−1583)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベ
ンゼン(特開平2−153783号)などがあげられ
る。
【0022】本発明の感熱記録体の感熱発色層は、さら
にワックス類を含むことができ、また、有機又は無機顔
料類を含んでいることが好ましい。感熱発色層は、更
に、これらの成分を支持体に固着するためのバインダー
を含むものである。
【0023】感熱発色層における前記染料前駆体の感熱
発色層中の含有率は、一般に感熱発色層の乾燥重量の5
〜20重量%であることが好ましく、本発明の新規顕色
剤の含有率は一般に5〜50重量%であることが好まし
い。含有率が5重量%未満では顕色能力に不足をきたす
恐れがあり、50重量%を越えて入れても顕色能力が飽
和して格別の改善は見られず、経済的に不利となること
がある。また、増感剤は5重量%未満の添加では増感効
果が小さく、50重量%を越えて添加しても増感効果は
飽和し、さらなる感度の上昇は望めない。
【0024】感熱発色層に従来公知のフェノール系ある
いは有機酸系顕色剤が含まれる場合、その含有率は、5
〜40重量%であることが好ましく、また増感剤を用い
る場合、その含有率は10〜40重量%が好ましい。ワ
ックス類、白色顔料が感熱発色層に含まれる場合、その
含有率はそれぞれ2〜20重量%、2〜50重量%であ
ることが好ましく、またバインダーの含有率は一般に5
〜20重量%である。
【0025】上記の有機又は無機の顔料としては、例え
ば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、焼成クレー、タルク、および表面処理された炭酸カ
ルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、並びに、尿素
−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、
およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などを挙げ
ることができる。またワックス類としては、例えば、パ
ラフィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、
高級脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができ
る。
【0026】前記バインダーについては、種々の分子量
のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メ
トキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共
重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリ
レート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレ
ン/ブタジエン/アクリル系共重合体等の各々のラテッ
クスを用いることができる。
【0027】本発明の感熱記録体に用いられるシート状
基体は、紙(酸性抄紙紙、中性抄紙紙を含む)、表面に
顔料、ラテックスなどを塗工したコーテッド紙、ラミネ
ート紙、ポリオレフィン系樹脂から作られた合成紙、プ
ラスチックフィルムなどから選ぶことができる。このよ
うなシート状基体の少なくとも一面上に、上記所要成分
の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して感熱記録体を
製造する。塗布量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜1
5g/mが好ましく、2〜10g/mが特に好まし
い。
【0028】本発明の感熱記録体においてその感熱発色
層上に更に保護層、印刷層などのような被覆層を形成す
ることもできる。また支持体として上記被覆層の間に顔
料(好ましくは吸油性顔料)と接着剤を含有する下塗り
層を設ける事もできる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。特に断らない限り、「部」および「%」は、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」をあらわす(仕込み
量)。
【0030】<合成例1> ブチル 3−(p−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの
合成: (1) 原料3−アミノ安息香酸n−ブチルの合成 温度計、還流管、滴下ロートを付けた三ツ口フラスコ
に、15.6gの3−アミノ安息香酸と120mlのN,
N−ジメチルホルムアミドを入れ、その溶液中に16g
の炭酸カリウム(無水)を加える。この混合物をマグネ
ティックスターラーで攪拌しつつ、室温で16.3gの
1−ブロモブタンを加えた。この反応懸濁液を室温にて
攪拌後、130℃で5時間加熱還流後、室温まで冷却
し、水300mlに反応懸濁液を加え、激しく攪拌する。
この水溶液を酢酸エチル150mlで抽出し、酢酸エチ
ルを留去すると、19.6gのオイル状物が得られた。
このオイル状物は、各種機器分析により目的物である事
を確認した。
【0031】(2)ブチル 3−(p−トルエンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの合成 滴下ロート、温度計、および還流器を装備した三ツ口フ
ラスコに15.4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルを
入れ、これに150mlのトルエンを加えて攪拌し、3
−アミノ安息香酸n−ブチルを溶解した。この混合溶液
をマグネティックスターラーで攪拌しつつ、滴下ロート
より、17.3gのp−トルエンスルホニルイソシアナ
ートを室温で滴下した。反応混合液の攪拌を継続する
と、発熱反応が起こり、大量の白色固体が沈殿した。こ
の反応混合物を100℃で3時間加熱し、冷却し、濾過
することにより、25.3gの白色結晶を得た。この白
色結晶の分析値は、以下の通り。 融点:140−143℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=0.98(t、3H)、1.48(m、2H)、
1.76(m、2H)、2.43(s、3H)、4.3
3(t、2H)、7.34(d、2H)、7.42
(t、1H)、7.79(m、2H)、7.86(d、
2H)、7.94(s、1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
16、8.55付近に現われた。
【0032】<合成例2> プロピル 3−(p−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート
の合成: (1) 原料3−アミノ安息香酸n−プロピルの合成 合成例1(1)と同様の操作を行なった。但し、16.
3gの1−ブロモブタンの代わりに17.2gの1−ブ
ロモプロパンを用いた。18.4gのオイル状物が得ら
れた。このオイル状物は、各種機器分析により目的物で
ある事を確認した。
【0033】(2)プロピル 3−(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの合成 合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、15.
6gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに14.
8gの3−アミノ安息香酸n−プロピルを用いた。2
4.3gの白色結晶を得た。この白色結晶の分析値は、
以下の通り。 融点:132−135℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=1.03(t、3H)、1.79(m、2H)、
2.43(s、3H)、4.30(t、2H)、7.3
4(d、2H)、7.40(t、1H)、7.76
(d、2H)、7.81(d、2H)、7.96(s、
1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
03付近に現われた。
【0034】<合成例3> メチル 3−(p−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの
合成:合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、
15.4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに
16.8gの3−アミノ安息香酸n−メチルを用いた。
23.1gの白色結晶を得た。この白色結晶の分析値
は、以下の通り。 融点:178−180℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=2.43(s、3H)、3.93(s、3H)、
7.26(d、2H)、7.41(t、1H)、7.7
4(d、1H)、7.81(d、1H)、7.83
(d、2H)、7.97(s、1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
22、8.57付近に現われた。
【0035】<合成例4> エチル 3−(p−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの
合成:合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、
15.4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに
16.3gの3−アミノ安息香酸n−エチルを用いた。
22.5gの白色結晶を得た。 この白色結晶の分析値は、以下の通り。 融点:183−185℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=1.40(t、3H)、2.43(s、3H)、
4.40(q、2H)、7.33(d、2H)、7.4
0(t、1H)、7.75(d、1H)、7.77
(d、1H)、7.83(d、2H)、7.95(t、
1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
17、8.57付近に現われた。
【0036】<合成例5> オクチル 3−(p−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート
の合成: (1)原料3−アミノ安息香酸n−オクチルの合成 合成例1(1)と同様の操作を行なった。但し、16.
3gの1−ブロモブタンの代わりに17.8gの1−ブ
ロモオクチルを用いた。22.8gのオイル状物が得ら
れた。このオイル状物は、各種機器分析により目的物で
ある事を確認した。
【0037】(2)オクチル 3−(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの合成 合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、15.
4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに18.
1gの3−アミノ安息香酸n−オクチルを用いた。2
3.8gの白色結晶を得た。この白色結晶の分析値は、
以下の通り。 融点:111−113℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=0.88(t、3H)、1.27〜1.45(m、
10H)、1.77(m、2H)、2.43(s、3
H)、4.33(m、2H)、7.33(d、2H)、
7.41(t、1H)、7.78(d、1H)、7.7
8(d、1H)、7.84(d、2H)、7.95
(s、1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
59付近に現われた。
【0038】<合成例6> ドデシル 3−(p−トル
エンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート
の合成: (1)原料3−アミノ安息香酸n−ドデシルの合成 合成例1(1)と同様の操作を行なった。但し、16.
3gの1−ブロモブタンの代わりに18.7gの1−ブ
ロモドデシルを用いた。23.5gの白色結晶が得られ
た。この白色結晶は、各種機器分析により目的物である
事を確認した。
【0039】(2)ドデシル 3−(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの合成 合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、15.
4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに15.
8gの3−アミノ安息香酸n−ドデシルを用いた。2
1.6gの白色結晶を得た。この白色結晶の分析値は、
以下の通り。 融点:110−112℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=0.88(t、3H)、1.26〜1.40(m、
10H)、2.43(s、3H)、4.33(m、2
H)、7.33(d、2H)、7.40(t、1H)、
7.75(d、1H)、7.77(d、1H)、7.8
5(d、2H)、7.95(s、1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
58付近に現われた。
【0040】<合成例7> オクタデシル 3−(p−
トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエ
ートの合成: (1)原料3−アミノ安息香酸n−オクタデシルの合成 合成例1(1)と同様の操作を行なった。但し、16.
3gの1−ブロモブタンの代わりに18.7gの1−ブ
ロモオクタデシルを用いた。23.5gの白色結晶が得
られた。この白色結晶を各種機器分析を行ない、目的物
である事を確認した
【0041】(2)オクタデシル 3−(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートの合
成 合成例1(2)と同様の操作を行なった。但し、15.
4gの3−アミノ安息香酸n−ブチルの代わりに14.
7gの3−アミノ安息香酸n−オクタデシルを用いた。
20.3gの白色結晶を得た。この白色結晶の分析値
は、以下の通り。 融点:96℃ NMR測定(重クロロホルム中)の結果 (数字はpp
m) δ=0.88(t、3H)、1.28〜1.46(m、
30H)、1.77(m、2H)、2.43(s、3
H)、4.32(t、2H)、7.35(d、2H)、
7.40(t、1H)、7.77(d、2H)、7.8
1(d、2H)、7.94(s、1H) その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
58付近に現われた。
【0042】<実施例1>下記操作により感熱記録紙を
作成した。 (1)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商品名アンシレックス)85部を水320
部に分散して得られた分散物にスチレン−ブタジエン共
重合物エマルジョン(固形分50%)を40部、10%
酸化でんぷん水溶液を50部混合して得た塗液を48g
/mの原紙の上に乾燥後の塗布量が7.0g/m
なるように塗工して、顔料下塗り紙を得た。
【0043】 (2)分散液Aの調製 成 分 量(部) 3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0044】 (3)分散液Bの調製 成 分 量(部) ブチル 3−(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエート 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0045】 (4)分散液Cの調製 成 分 量(部) シュウ酸ジp−メチルベンジルエステル 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0046】(5)発色層の形成 上記A液60部、B液120部、C液120部、HGク
レー(Huber社製カオリナイト顔料)23部、25%ス
テアリン酸亜鉛分散液20部、30%パラフィン分散液
15部、および10%ポリビニルアルコ―ル水溶液12
0部を混合、撹拌し、塗布液とした。この塗布液を、顔
料下塗り紙の片面に、乾燥後の塗布量が5.0g/m
となるように塗布乾燥して感熱発色層を形成し、感熱
記録紙を作成した。
【0047】(6)スーパーカレンダー処理 上記のようにして得られた感熱記録紙をスーパーカレン
ダーによって処理し、その表面の平滑を800〜100
0秒とした。
【0048】(7)各種試験 (a)白色度 上記感熱記録紙試料について、ハンター白色度計(東洋
精機製作所製)を用いて白色度を測定した。
【0049】(b)発色試験 こうして得られた感熱記録体について、大倉電機製動的
感熱発色シミュレーターTHPMD(印字電圧21.7
V)を用い、印加パルス幅1.0msの印字条件で試料
を市松模様状に発色させた。発色濃度はマクベス反射濃
度計RD−914で測定し、これを記録感度を代表する
値とした。
【0050】(c)白紙部耐湿地発色試験 上記感熱記録紙試料を40℃、90%に調湿した恒温恒
湿器に、24時間入れ、白紙部分の濃度を上記(b)と
同様に測定した。(a)、(b)、(c)のテスト結果
を表1に示す。
【0051】<実施例2>実施例1と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、ブチル 3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにプロピル 3−(p−トルエンス
ルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用い
た。テスト結果を表1に示す。
【0052】<実施例3>実施例1と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、ブチル 3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにメチル 3−(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用い
た。テスト結果を表1に示す。
【0053】<実施例4>実施例1と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、ブチル 3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにエチル 3−(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用い
た。テスト結果を表1に示す。
【0054】<実施例5>実施例1と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、ブチル 3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにオクチル 3−(p−トルエンス
ルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用い
た。さらに、上記(a)〜(c)の試験に加え、下記
(d)の試験を行なった。
【0055】(d)耐可塑剤性試験 (b)で用いた感熱記録紙の1.0msで発色させた試
料に、発色後30分以内にジオクチルテレフタレート
(代表的可塑剤)を塗布し、室温で3時間放置後、過剰
のオイル又は可塑剤を拭き取り、残存画像濃度をマクベ
ス反射濃度計で測定し、以下の式に従って画像保存率を
算出した。 画像保存率(%)=[(耐可塑剤性処理後の濃度)/
(元濃度)]×100 (a)、(b)、(c)、(d)のテスト結果を表2に
示す。
【0056】<実施例6>実施例5と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、オクチル3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにドデシル 3−(p−トルエンス
ルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用い
た。テスト結果を表2に示す。
【0057】<実施例7>実施例5と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、オクチル3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりにオクタデシル 3−(p−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを
用いた。テスト結果を表2に示す。
【0058】<比較例1>実施例5と同様の操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、オクチル3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートのかわりに2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)を用いた。テス
ト結果を表1および表2に示す。
【0059】<比較例2>実施例5と同様な操作を行な
った。但し、分散液Bの調製にあたり、オクチル3−
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゾエートの代わりに、プロピル 4−(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゾエートを用
いた。テストの結果を表1、表2に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】前記表1、および表2から明らかなよう
に、本発明の感熱記録体は、白色度が高く、高温高湿雰
囲気下での白紙部地発色を抑え、良好な顕色能力を示
し、かつ優れた耐可塑剤性を示した。
【0063】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、その感熱発色層
中に、顕色剤として、式(I)で表わされる芳香族化合
物を用いる為、白色度が高く、高温高湿雰囲気下での白
紙部地発色を抑え、かつ、その発色画像は、高い画像保
存性と共に、高い発色濃度を示す。本発明の感熱記録体
は、一旦発色した画像の消失の無い、記録の保存安定性
に優れ、かつ記録感度の高い感熱記録体である。本発明
の感熱記録体は、記録の長期保存性が良好であって、同
時に記録画像の耐熱性、耐湿性等の耐環境性、さらに耐
油性、耐可塑剤性に優れ、かつ記録感度と白色度が高
く、画像記録紙、キャッシュディスペンサー用紙、乗車
券、定期券、POSラベル等のラベル、プリペイドカー
ド等のカードおよび通行券などに有用な感熱記録体であ
る。一般式(I)においてRの炭素数が5以上では特
に耐可塑剤性に優れていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、該基体の少なくとも一
    面に形成され、かつ、無色又は淡色の染料前駆体、およ
    びこの染料前駆体と加熱下に反応してこれを発色させる
    顕色剤を含む感熱発色層を有する感熱記録体において、
    前記顕色剤として下記一般式(I)で表される化合物か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物を含有する事を特徴
    とする感熱記録体。 【化1】 (ただし、式(I)において、Rは無置換の芳香族環
    基、並びにメチル基と塩素原子から選ばれた少なくとも
    一員により置換された芳香族環基よりなる群から選ばれ
    た一員を表わし、Rは、アルキル基、アラルキル基、
    並びに無置換の芳香族環基および置換された芳香族環基
    からなる群より選ばれた一員を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115340477A (zh) * 2021-10-26 2022-11-15 康爱特维迅(蓬莱)化学有限公司 一种光学性能优异的热敏显色剂及其制备方法和应用

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CN115340477A (zh) * 2021-10-26 2022-11-15 康爱特维迅(蓬莱)化学有限公司 一种光学性能优异的热敏显色剂及其制备方法和应用

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