JP3186319B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP3186319B2
JP3186319B2 JP07576393A JP7576393A JP3186319B2 JP 3186319 B2 JP3186319 B2 JP 3186319B2 JP 07576393 A JP07576393 A JP 07576393A JP 7576393 A JP7576393 A JP 7576393A JP 3186319 B2 JP3186319 B2 JP 3186319B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱によって発色画像
を形成する感熱記録体に関するものであり、特に白色度
が高く、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録体に関
するものである。さらに詳しく述べるならば、本発明
は、記録画像の長期保存性が高く、同時に記録の耐熱
性、耐湿性、さらに耐油性が良好であって、画像記録
紙、ファクシミリ用紙、キャッシュディスペンサー用
紙、乗車券、定期券、POSラベル等のラベル、プリペ
イドカード等のカードおよび通行券などの用途に有用な
感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等の支持体上に、電子供与性のロイコ
染料のような発色性物質と、電子受容性のフェノール性
化合物等の有機酸性物質のような顕色性物質とを主成分
として含む感熱発色層を設けたものであって、これらの
発色成分を熱エネルギーによって反応させて記録画像を
得ることができる。このような感熱記録方式は、例えば
特公昭43−4160号、特公昭45−14039号、
及び特開昭48−27736号などに開示されており、
広く実用化されている。
【0003】上記のような感熱記録体は、記録装置がコ
ンパクトで安価でかつ保守が容易であることから、電子
計算機のアウトプット、ファクシミリ、ワープロ、自動
券売機、科学計測器のプリンター、あるいはCRT、医
療計測用のプリンター等に広範囲に使用されている。し
かし、支持体上に発色性染料物質、顕色性物質および結
着剤を有効成分とする感熱発色層を塗工して構成された
従来の染料型感熱記録体にあっては、画像形成のための
発色反応が可逆的であるため、発色画像が経時的に消色
することが知られている。この消色は曝光、高湿、高温
雰囲気下に加速され、さらに可塑剤および油等の接触に
よって速やかに進行し、画像は読み取り不可能なレベル
まで消色してしまう。
【0004】通常無色ないし淡色のラクトン環化合物を
主とする染料を使用する発色系において、この消色現象
を抑制するために数多くの技術が開示されてきた。それ
らは例えば特開昭60−78782号、特開昭59−1
67292号、特開昭59−114096号、および特
開昭59−93387号に見られるようなフェノール系
酸化防止剤を感熱発色層中に配合したもの、又は、特開
昭56−146796号に見られるような疎水性高分子
化合物エマルジョン等を保護層に使用したもの、又は、
特開昭58−199189号に見られるように感熱発色
層上に水溶性高分子化合物または、疎水性高分子化合物
エマルジョンを中間層として設け、その上に疎水性高分
子化合物を樹脂成分とする油性塗料による表面層を設け
たもの、また特開昭62−164579号に見られるよ
うなエポキシ化合物を含有させたもの、或は特開昭62
−16981号に見られる特定のサリチル酸誘導体の金
属塩を顕色剤として用いるもの等が知られている。
【0005】また、本発明と化学構造的に多少の共通点
のある化合物が、主に、感圧記録紙の材料として、特開
昭62−19485号に記載されている。
【0006】前述のフェノール性材料を添加した感熱発
色層に形成される発色画像は、それを添加しない場合の
画像に比べ、耐環境性は多少改良されるが、耐油性(例
えばサラダオイルを発色面に接触させた場合の一定時間
後の画像濃度の保存率)、耐可塑剤性(可塑剤を含有し
たラップフィルム等を発色面に接触させた場合の一定時
間後の画像濃度の保存率)などについては改良が認めら
れない。
【0007】一方、保護層、表面層を設けた感熱記録体
は、耐環境性はやや改良されるが、長時間の試験では消
色は避けられない。また耐油性に関しても、オイルと接
触させた直後の画像保存性は改良されているが、経時的
にオイルが浸透すると画像はほぼ完全に消色してしま
い、上記の問題点に対する本質的な解決策とはならな
い。
【0008】また、エポキシ化合物を含有させたもので
は、加熱発色操作をしてから発色画像が安定化されるま
でに比較的長い時間が必要であり、発色直後ではサラダ
オイルの塗布等により画像はかなりの部分が消色してし
まう。
【0009】さらに、特定のサリチル酸金属塩をもちい
たものは、耐油性耐可塑剤性は改良されるが、耐熱試験
において白地部の発色が見られ、又、有効な特定のサリ
チル酸の化学構造が複雑で高価であるという欠点を有す
る。
【0010】さらに、特開昭62−19485号に記載
されている本発明と化学構造的に多少の共通点のある化
合物に関しては、その発色能力が従来のフェノール性材
料と比べても同等またはそれ以下であり、かつ、これら
の材料を用いた感熱記録紙の発色画像は、サラダオイ
ル、可塑剤と接触すると速やかに消色してしまう(比較
例3,4参照)という欠点を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
ける上記の問題点を解決し、白色度が高く、かつ耐熱
性、耐湿性、耐油性等の発色画像の長期保存性に優れた
感熱記録体を提供しようとするものである。本発明によ
る保存性の改良された感熱記録体は、例えば自動券売機
用感熱記録型の乗車券として使用できるのはもちろん、
保存性を必要とする回数券や定期券などへの使用、長期
保存用のファクシミリ用紙やワープロ用紙、また、CR
T用画像プリンター用紙としても利用できる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発色画像
の長期保存性を改善するための改良法を検討し、その結
果、特定化学構造、すなわちスルホニルヒドラジノスル
ホニル基を有する化合物がすぐれた顕色能力を有し、し
かも従来の顕色剤に比べて発色画像の保存性、特に耐油
性が高いことを発見し、本発明を完成するに至った。特
に、感熱発色感度、および得られた発色画像の保存性に
おいてともに優れている顕色化合物としては、分子当り
2個以上のスルホニルヒドラジノスルホニル基を有する
化合物が好ましいことを発見した。
【0013】本発明の感熱記録体は、シート状基体と、
このシート状基体の少なくとも一面に形成され、かつ、
無色又は淡色の染料前駆体、およびこの染料前駆体と加
熱下に反応してこれを発色させる顕色剤とを含む感熱発
色層とを有し、前記顕色剤が1分子当り1個以上の下記
式(I)のスルホニルヒドラジノスルホニル基:
【化2】 を有している1種以上の化合物を含むことを特徴とする
ものである。
【0014】1分子当り1個以上の式(I)の基を有し
ている有機化合物としては、例えば下記一般式(II)お
よび(III):
【化3】 (但し、式(II)および(III)においてR1 ,R2 およ
びR3 は、それぞれ互に独立に、アルキル基、アラルキ
ル基、無置換の芳香族基、置換基を有する芳香族基、主
鎖の少なくとも1原子が炭素原子以外の原子または原子
団で置換されたアルキル基、および主鎖の少なくとも1
原子が炭素原子以外の原子または原子団で置換されたア
ラルキル基から選ばれた1員を表わし、Aは2価以上の
基を表わし、nは2以上の整数を表わす。)によって表
わされる化合物をあげることができる。
【0015】式(II)および(III)においてR1
2 、およびR3 により表わされる具体的な基の例とし
ては、メチル基、エチル基、メトキシエチル基、フェニ
ル基、ナフチル基、トリル基、クロロフェニル基、ベン
ジル基、およびフェニルオキシエチル基等があげられ
る。
【0016】式(III)の化合物において、Aによって表
わされる基の好ましいものとしては下記グループをあげ
ることができる。 (a):脂肪族炭化水素から誘導される2価以上の基、 (b):主鎖中に1個以上のヘテロ原子を含む脂肪族炭
化水素から誘導される2価以上の基、 (c):主鎖中に1個以上カルボニル基、チオカルボニ
ル基、スルホニル基を含む脂肪族炭化水素から誘導され
る2価以上の基、 (d):主鎖中に置換又は無置換の芳香族炭化水素を1
個以上含む脂肪族炭化水素から誘導される2価以上の
基、 (e):主鎖中に置換又は無置換のヘテロ芳香環を1個
以上含む脂肪族炭化水素から誘導される2価以上の基、 (f):置換又は無置換の芳香族炭化水素から誘導され
る2価以上の基、 (g):置換又は無置換のヘテロ芳香環化合物から誘導
される2価以上の基、および (h):2個以上の芳香族炭化水素およびヘテロ芳香環
化合物が、上記a〜cの基で結合された化合物より誘導
される2価以上の基。
【0017】上記グループ(a)〜(h)に属する基の
代表的な例を下記に示す。
【化4】
【0018】
【作用】本発明の式(I)で表わされる官能基を有する
化合物は、感熱記録体の顕色剤として作用するものであ
る。すなわち本発明の式(I)で表わされる官能基を有
する化合物は、両端のグループに隣接するスルホニル基
により活性化されているヒドラジノ基を有しているた
め、塩基性のロイコ染料に対し、強い顕色能力を有する
のである。
【0019】この強い顕色能力が、式(I)で表わされ
るスルホニルヒドラジノスルホニル基によるものである
ことは、例えば、式(I)と化学構造的に多少の共通性
を有する下記式のスルホンアミド基(IV)、又はカルボ
ニルスルホンアミド基(V)を有するグループ:
【化5】 (但し、R4 はアルキル基、アラルキル基、無置換の芳
香族基、置換基を有する芳香族基を表わす。)を含む化
合物では、本発明の式(I)で表わされる官能基を有す
る化合物に比べて顕色能力が劣り、さらに画像保存性が
低いという事実から明らかである。
【0020】一般式(II)の化合物の具体的な例として
は、下記化合物をあげることができる。N,N′−ビス
(エチルスルホニル)ヒドラジン、N,N′−ビス(ベ
ンジルスルホニル)ヒドラジン、N,N′−ビス(p−
トルエンスルホニル)ヒドラジン、N,N′−ビス(ベ
ンゼンスルホニル)ヒドラジン、N−p−トルエンスル
ホニル−N′−2−ナフチルスルホニルヒドラジン、N
−p−クロロベンゼンスルホニル−N′−p−トルエン
スルホニルヒドラジン、N,N′−ビス(エトキシフェ
ニルスルホニル)ヒドラジン
【0021】また一般式(III)の化合物の具体的な例と
しては、下記化合物をあげることができる。1,2−ビ
ス(p−トルエンスルホニルヒドラジノスルホニル)エ
タン、1,4−ビス(p−トルエンスルホニルヒドラジ
ノスルホニル)ジエチルエーテル、ビス(p−トルエン
スルホニルヒドラジノスルホニルメチル)ケトン、2,
5−ビス(p−トルエンスルホニルヒドラジノスルホニ
ルメチル)フラン、1,3−ビス(p−トルエンスルホ
ニルヒドラジノスルホニルメチル)ベンゼン、4,4′
−ビス(p−トルエンスルホニルヒドラジノスルホニ
ル)ビフェニル、4,4′−ビス(o−トルエンスルホ
ニルヒドラジノスルホニル)ビフェニル、4,4′−ビ
ス(ベンゼンスルホニルヒドラジノスルホニル)ジフェ
ニルスルフィド、4,4′−ビス(p−トルエンスルホ
ニルヒドラジノスルホニル)ジフェニルスルフィド、
4,4′−ビス(p−トルエンスルホニルヒドラジノス
ルホニル)ジフェニルエーテル、4,4′−ビス(p−
クロロベンゼンスルホニルヒドラジノスルホニル)ビフ
ェニル、4,4′−ビス(2−ナフチルスルホニルヒド
ラジノスルホニル)ジフェニルスルフィド、1,3−ビ
ス(p−トルエンスルホニルヒドラジノスルホニル)ベ
ンゼン、1,2−ビス(p−トルエンスルホニルヒドラ
ジノスルホニル)ベンゼン、1,5−ビス(p−トルエ
ンスルホニルヒドラジノスルホニル)ナフタレン
【0022】これら式(II)および(III)の化合物は単
独で用いられてもよく、あるいはその2種以上を混合し
ても差しつかえない。上記のような式(II)および(II
I)の化合物の多くは従来報告されていない新規化合物で
あって、その合成は、例えば下記の反応(1),(2)
により行なうことができる。
【化6】 (但し、上式中、R1 ,R2 ,R3 およびAは前記規定
の通りである。)
【0023】本発明において染料前駆体として使用され
るロイコ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン
系、ジフェニルメタン系化合物等の従来公知の化合物か
ら選ぶことができる。このような染料前駆体化合物とし
ては、例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキ
シフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオ
レットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−
ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N
−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチルフルオラン、および3−シクロヘキシ
ルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−
N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロ
アニリノ)フルオラン等から選ばれた1種以上を用いる
ことができる。
【0024】また、前記感熱発色層に、発色画像保存性
の一層の改良のために、すなわち、具体的には画像が、
油や可塑剤のような極めて短時間に画像を完全に消失さ
せてしまう薬品との接触後も充分に残存しているように
するために、少なくとも1個のアジリジニル基を有する
芳香族化合物、または少なくとも1個のエポキシ基を有
する芳香族化合物をさらに含有させることが有効であ
る。
【0025】これら、少なくとも1個のアジリジニル基
を有する芳香族化合物、または少なくとも1個のエポキ
シ基を有する芳香族化合物の例は、特開昭62−164
579号、特開平2−220885号、特開平2−25
5376号、および特開平4−113888号などに記
載されているが、具体的には例えば以下のような化合物
をあげることができる。4,4′−ビス(2″,3″−
エポキシプロピルオキシ)ジフェニルスルホン、2,2
−ビス(4′−(2″,3″−エポキシプロピルオキ
シ)フェニル)プロパン、1,4−ビス(2′,3′−
エポキシプロピルオキシ)ベンゼン、4−(2′−メチ
ル−2′,3′−エポキシプロピルオキシ)−4′−ベ
ンジルオキシ−ジフェニルスルホン、4−(2″,3″
−エポキシプロピルオキシ)−4′−(p−メチルベン
ジルオキシ)−ジフェニルスルホン、エポキシ化オルト
ノボラッククレゾールレジン、4,4′−ビス(2″,
3″−エポキシプロピルオキシ)ジフェニルメタン、
4,4′−ビス(2″,3″−エポキシプロピルアミ
ノ)ジフェニルメタン、ビス(2″,3″−エポキシプ
ロピル)−4,4′−メチレンジベンゾエート、4,
4′−ビス(2″,3″−エポキシプロピルオキシ)ビ
フェニル、4,4′−ビス(2″,3″−エポキシプロ
ピルオキシ)3,3′,5,5′−テトラメチルビフェ
ニル、2,6−ビス(2′,3′−エポキシプロピルオ
キシ)ナフタレン、ビス(2,3−エポキシプロピル)
テレフタレート、2,4−ビス(1−アジリジニルカル
ボニルアミノ)トルエン、ビス(4−(1−アジリジニ
ルカルボニルアミノ)フェニル)メタン、ビス(3−ク
ロロ−4−(1−アジリジニルカルボニルアミノ)フェ
ニル)メタン、2,2−ビス(4−(1−アジリジニル
カルボニルオキシ)フェニル)プロパン、1,4−ビス
(1−アジリジニルカルボニルオキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(1−アジリジニルカルボニル)ベンゼン
【0026】又、本発明においては、所望の効果を阻害
しない範囲内で、フェノール類、又は有機酸からなる従
来公知の顕色剤を、本発明の式(I)で表わされる官能
基を有する顕色剤化合物と併用することができる。これ
ら従来の顕色剤としては、例えば、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1,4−ビス(1−メチル−1−(4′−ヒ
ドロキシフェニル)エチル)ベンゼン、1,3−ビス
(1−メチル−1−(4′−ヒドロキシフェニル)エチ
ル)ベンゼン、ジヒドロキシジフェニルエーテル(特開
平1−180382号)、p−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジル(特開昭52−140483号)、ビスフェノール
S、4−ヒドロキシ−4′−イソプロピルオキシジフェ
ニルスルホン(特開昭60−13852号)、1,1−
ジ(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,7
−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキ
サヘプタン(特開昭59−52694号)、3,3′−
ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン
(特開昭60−208286号)などを用いることがで
きる。
【0027】更に本発明においては、感熱発色層に熱可
融性物質(いわゆる増感剤)を含有させることが好まし
い。このような増感剤としては、融点50〜150℃の
熱可融性有機化合物が用いられ、それらは例えば、1−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開昭
57−191089号)、p−ベンジルビフェニル(特
開昭60−82382号)、ベンジルナフチルエーテル
(特開昭58−87094号)、ジベンジルテレフタレ
ート(特開昭58−98285号)、p−ベンジルオキ
シ安息香酸ベンジル(特開昭57−201691号)、
炭酸ジフェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−1364
89号)、m−ターフェニル(特開昭57−89994
号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メトキシ
フェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−18
1183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭64−1
583号)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン(特開平2−153783号)、ジフェニルスルホン
(特公昭59−25673号)、p−トルエンスルホン
酸フェニルエステル(特開昭59−73990号)、メ
シチレンスルホン酸p−トリルエステル(特開平2−8
0285号)、4,4′−ジアリルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジイソペンチルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホン(特
公平2−9951号)、4,4′−ジ−n−ペンチルオ
キシジフェニルスルホン(特開昭60−47070号)
などから選ぶことができる。
【0028】又、本発明において感熱発色層は、さらに
ヒンダードフェノール化合物、又は紫外線吸収剤を含ん
でいてもよい。それらは例えば、特開昭57−1513
94号、特開昭58−160191号、特開昭58−6
9096号、特開昭59−2884号、特開昭59−9
5190号、特開昭60−22288号、特開昭60−
255485号、特開昭61−44686号、特開昭6
2−169683号、特開昭63−17081号、特開
平1−249385号、および特開平4−144786
号等に記載された化合物などであり、具体的には例え
ば、1,1,3−トリス(3′−シクロヘキシル−4′
−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチル
フェニル)ブタン、4,4′−チオビス(3−メチル−
6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2′
−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノ
ン、p−オクチルフェニルサリシレート、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリ
レート、テトラ(2,2,6,6,−テトラメチル−4
−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボエ
ートなどである。
【0029】本発明の感熱記録体の感熱発色層は、おも
にロイコ染料などの染料前駆体と、本発明の式(I)で
表わされる官能基を有する化合物とを含み、所望により
増感剤その他の添加剤を含む。また感熱発色層は、必要
に応じて、少なくとも1個のアジリジニル基を有する芳
香族化合物、または少なくとも1個のエポキシ基を有す
る芳香族化合物をさらに含有することができる。さら
に、感熱発色層は従来公知のフェノール系あるいは有機
酸系顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、またはワック
ス類を含むことができ、また、有機又は無機顔料類を含
んでいることが好ましい。更に、感熱発色層は前記成分
を支持体に固着するためのバインダーを含むものであ
る。
【0030】感熱発色層における上記染料前駆体の含有
率は、一般に感熱発色層の乾燥重量の5〜20重量%で
あることが好ましく、本発明の式(I)で表わされる官
能基を有する顕色剤化合物の含有率は一般に10〜50
重量%であることが好ましい。この顕色剤化合物の含有
率が10重量%未満では得られる感熱発色層の顕色能力
に不足をきたし、またそれを50重量%を越えて多量入
れても得られる感熱発色層の顕色能力が飽和して格別の
改善は見られず、経済的に不利となることがある。
【0031】また感熱発色層にエポキシ化合物またはア
ジリジン化合物が含まれる場合、その含有率は感熱発色
層の重量に対し1〜30重量%であることが好ましい。
その含有率が1%未満では発色画像の保存安定効果が小
さく、30重量%を越えて多量に用いても発色画像の保
存性の向上効果は飽和し、一層の向上はみられない。
【0032】感熱発色層に酸化防止剤又は紫外線吸収剤
が含まれる場合、その含有率は1〜10重量%であるこ
とが好ましく、従来公知のフェノール系あるいは有機酸
系顕色剤が含まれる場合、その含有率は、5〜40重量
%であることが好ましく、また増感剤が含まれる場合、
その含有率は10〜40重量%が好ましい。感熱発色層
にワックス類、白色顔料が含まれる場合、その含有率は
それぞれ5〜20重量%、10〜50重量%であること
が好ましく、またバインダーの含有率は一般に5〜20
重量%である。
【0033】上記の有機又は無機の顔料としては、例え
ば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、焼成クレー、タルク、および表面処理された炭酸カ
ルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、並びに、尿素
−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、
およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などをあげ
ることができる。
【0034】前記ワックス類としては、例えば、パラフ
ィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、高級
脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
【0035】前記バインダーとしては、種々の分子量の
ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メト
キシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合
体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポ
リアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およ
びカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸
ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合
体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレー
ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレン/
ブタジエン/アクリル系共重合体等の各々のラテックス
を用いることができる。
【0036】本発明の感熱記録体に用いられるシート状
基体は、紙、表面に顔料、ラテックスなどを塗工したコ
ーテッド紙、ラミネート紙、ポリオレフィン系樹脂から
作られた合成紙、プラスチックフィルムなどから選ぶこ
とができる。
【0037】本発明の感熱記録体を作製するには、上記
のようなシート状基体の少なくとも一面上に、上記所要
成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して感熱記録
体を製造する。その塗布量は、塗布液層が乾燥した状態
で1〜15g/m2 が好ましく、2〜10g/m2 が特
に好ましい。
【0038】本発明の感熱記録体においてその感熱発色
層上に更に保護層、印刷層などのような被覆層を形成す
ることもできる。
【0039】
【実施例】下記実施例により本発明を具体的に説明す
る。特に断わらない限り、「部」および「%」は、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」を表わす。
【0040】合成例1 N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンの合成 温度計および還流器を装着した二口フラスコに、9.3
gのp−トルエンスルホニルヒドラジン、および20ml
のピリジンを入れ、この混合物をマグネティックスター
ラーで撹拌しつつ、室温でこれに10.0gのp−トル
エンスルホニルクロリドを加えた。この反応懸濁液を、
室温において1時間反応させた。反応終了後、反応液に
水を加えると黄色い固体が析出した。この懸濁液を5%
塩酸水溶液で中和した後、濾過し、濾過物を水で洗浄
し、黄白色の結晶を得た。すなわちN,N′−ビス(p
−トルエンスルホニル)ヒドラジドの結晶15.5gが
得られた。
【0041】この結晶を、DSC(示差走査熱量計)に
より分析したところ、236℃に化合物の分解によると
思われる発熱ピークが現われた。NMR測定により、得
られた化合物が目的物であることを同定した。NMR測
定(重DMSO中)結果は、下記の通り。 δ=2.37(s,6H),7.36(d,4H),
7.63(d,4H) その他N−Hに起因すると思われるピークがδ=9.5
5付近に現われた。
【0042】合成例2 N−p−トルエンスルホニル−
N′−2−ナフチルスルホニルヒドラジンの合成 温度計、および還流器を装着した二口フラスコに、9.
3gのp−トルエンスルホニルヒドラジン、および20
mlのピリジンを入れ、この混合物をマグネティックスタ
ーラーで撹拌しつつ、室温でこれに11.3gのβ−ナ
フタレンスルホニルクロリドを加えた。この反応懸濁液
を室温にて1日間反応させた。反応終了後、反応液に水
を加えるとベージュ色の固体が析出したので、この懸濁
液を5%塩酸水溶液で中和した後、濾過し、濾過物を水
で洗浄してベージュ色の結晶を得た。すなわちN−p−
トルエンスルホニル−N′−2−ナフチルスルホニルヒ
ドラジンの結晶18.5gが得られた。
【0043】この結晶をDSC(示差走査熱量計)によ
り分析したところ、217℃に化合物の分解によると思
われる発熱ピークが現われた。NMR測定により、得ら
れた化合物が目的物であることを同定した。NMR測定
(重DMSO中)結果は、下記の通り。 δ=2.33(s,3H),7.33(d,2H),
7.60〜7.80(m,5H),8.02〜8.20
(m,3H),8.42(s,1H) その他N−Hに起因すると思われるピークがδ=9.6
1と9.76付近に現われた。
【0044】合成例3 4,4′−ビス(p−トルエン
スルホニルヒドラジノスルホニル)ビフェニルの合成 温度計、および還流器を装着した二口フラスコに、7.
82gのp−トルエンスルホニルヒドラジンと、20ml
のピリジンとを入れ、この混合物をマグネティックスタ
ーラーで撹拌しつつ、室温でこれに7.02gの4,
4′−ビフェニルジスルホニルクロリドを加えた。この
反応懸濁液を室温にて1日反応させた。反応終了後、反
応液に水を加えると白色の固体が析出したので、この懸
濁液を5%塩酸水溶液で中和した後、濾過し、濾過物を
水で洗浄し、さらにTHFで洗浄し、白色の結晶を得
た。すなわち4,4′−ビス−(p−トルエンスルホニ
ルヒドラジノスルホニル)ビフェニル9.75gが得ら
れた。
【0045】この結晶をDSC(示差走査熱量計)によ
り分析したところ229℃に化合物の分解によると思わ
れる発熱ピークが現われた。NMR測定により、得られ
た化合物が目的物であることを同定した。NMR測定
(重DMSO中)結果は、下記の通り。 δ=2.40(s,6H),7.42(d,4H),
7.69(d,4H),7.89〜8.03(m,8
H) その他N−Hに起因すると思われるピークがδ=9.7
0と9.82付近に現われた。
【0046】合成例4 4,4′−ビス(p−トルエン
スルホニルヒドラジノスルホニル)ジフェニルスルフィ
ドの合成 温度計、および還流器を装着した二口フラスコに、7.
63gのp−トルエンスルホニルヒドラジンと、20ml
のピリジンとを入れ、この混合物をマグネティックスタ
ーラーで撹拌しつつ、室温でこれに7.66gの4,
4′−チオジ(ベンゼンスルホニルクロリド)を加え
た。この反応懸濁液を室温にて1時間反応させた。反応
終了後、反応液に水を加えると、茶色の粘ちょう物の沈
澱した白濁溶液となったので、水で洗浄し、さらにクロ
ロホルムで洗浄後、濾過し、白色の結晶を得た。すなわ
ち4,4′−ビス−(p−トルエンスルホニルヒドラジ
ノスルホニル)ビフェニルスルフィド8.0gが得られ
た。
【0047】この結晶をDSC(示差走査熱量計)によ
り分析したところ216℃に化合物の分解によると思わ
れる発熱ピークが現われた。NMR測定により、得られ
た化合物が目的物であることを同定した。NMR測定
(重DMSO中)結果は、下記の通り。 δ=2.37(s,6H),7.38(d,4H),
7.53(d,4H),7.64(d,4H),7.7
5(d,4H) その他N−Hに起因すると思われるピークがδ=9.6
3と9.75付近に現われた。
【0048】合成例5 1,3−ビス(p−トルエンス
ルホニルヒドラジノスルホニル)ベンゼンの合成 滴下ロート、温度計、および還流器を装着した二口フラ
スコに、7.82gのp−トルエンスルホニルヒドラジ
ンと、20mlのピリジンとを入れ、この混合物をマグネ
ティックスターラーで撹拌しつつ、室温でこれに5.5
0gのm−ベンゼンジスルホニルクロリドを加えた。こ
の反応懸濁液を室温にて1日反応させた。反応終了後、
反応液に水を加えると白色の固体が析出したので、これ
を5%塩酸水溶液で中和した後、濾過し、水で洗浄し、
白色の結晶を得た。すなわち1,3−ビス(p−トルエ
ンスルホニルヒドラジノスルホニル)ベンゼン5.75
gが得られた。
【0049】NMR測定により、得られた化合物が目的
物であることを同定した。この結晶をDSC(示差走査
熱量計)により分析したところ226℃に化合物の分解
によると思われる発熱ピークが現われた。
【0050】実施例1 下記操作により感熱記録紙を作成した。 (1)分散液A調製 成 分 量(部) 3−(N−イソペンチル−N−エチルアミノ) 20 −6−メチル−7−アニリノフルオラン ポリビニルアルコール 10%水溶液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0051】 (2)分散液B調製 成 分 量(部) N,N′−ビス(p−トルエンスルホニル) 10 ヒドラジン ジフェニルスルホン 10 ポリビニルアルコール 10%水溶液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0052】(3)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商標:アンシレックス)85部を水320
部に分散して得られた分散物に、スチレン〜ブタジエン
共重合物エマルジョン(固形分50%)40部、および
10%酸化でんぷん水溶液50部を混合して塗液を調製
した。この塗液を坪量48g/m2 の原紙の一面上に、
乾燥後の塗布量が7.0g/m2 になるように塗工し
て、顔料下塗り紙を作製した。
【0053】(4)感熱発色層の形成 上記A液50部、およびB液200部に、炭酸カルシウ
ム顔料30部、25%ステアリン酸亜鉛分散液20部、
30%パラフィン分散液15部、および10%ポリビニ
ルアルコール水溶液100部を混合、撹拌し、塗布液を
調製した。この塗布液を、上記顔料下塗り紙の片面に、
乾燥後の塗布量が5.0g/m2 となるように塗布乾燥
して感熱発色層を形成し、感熱記録紙を作製した。
【0054】(5)カレンダー処理 上記の様にして得られた感熱記録紙をスーパーカレンダ
ーによって処理し、その表面の平滑度を800〜120
0秒とした。
【0055】(6)発色試験 こうして得られた試料について、日立製作所製の市販感
熱ファクシミリ機を改造した動的発色試験機を用い、
0.49mj/dot の印加エネルギーで試料発色させた。
発色濃度はマクベス反射濃度計RD−914で測定し
た。テスト結果を表1に示す。
【0056】(7)白色度試験 上記試料について、東洋精機製作所製のハンター白色度
計を用いて白色度を測定した。テスト結果を表1に示
す。
【0057】実施例2 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、N−p−トルエン
スルホニル−N′−2−ナフチルスルホニルヒドラジン
を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0058】比較例1 実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)
を用いた。テスト結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】実施例3 実施例1の操作(1)〜(5)と同様の操作を行ない感
熱記録紙を作成した。但し、分散液Bの調製にあたり、
N,N′−ビス(p−トルエンスルホニル)ヒドラジン
のかわりに、4,4′−ビス(p−トルエンスルホニル
ヒドラジノスルホニル)ビフェニルを用いた。さらに、
下記のようにして発色試験および耐油性試験を行なっ
た。
【0061】(7)発色試験および耐油性試験 得られた試料について、日立製作所製の市販感熱ファク
シミリ機を改造した動的発色試験機を用い、0.49mj
/dot の印加エネルギーで試料発色させた。また発色濃
度はマクベス反射濃度計RD−914で測定された(こ
れを元濃度と呼ぶ)。次いでこの発色試料から所定の供
試片を作成し、発色後30分以内にサラダオイルを塗布
し、室温で3時間放置後、過剰のオイルを拭き取り、残
存画像濃度を再びマクベス反射濃度計で測定し(これを
オイル塗布後濃度と呼ぶ。)、以下の式にしたがって画
像残存率を算出した。テスト結果を表2に示す。 画像残存率(%)=(オイル塗布後濃度/元濃度)×1
00
【0062】実施例4 実施例3と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、4,4′−ビス
(p−トルエンスルホニルヒドラジノスルホニル)ビフ
ェニルスルフィドを用いた。テスト結果を表2に示す。
【0063】比較例2 実施例3と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)
を用いた。テスト結果を表2に示す。
【0064】比較例3 実施例3と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、N−(p−ニトロ
ベンゾイル)−p−トルエンスルホンアミド(融点20
6℃、特開昭62−19485号記載の化合物)を用い
た。テスト結果を表2に示す。
【0065】比較例4 実施例3と同様にして感熱記録紙を作製した。但し、分
散液Bの調製にあたり、N,N′−ビス(p−トルエン
スルホニル)ヒドラジンのかわりに、N−(o−カルボ
キシベンゾイル)−p−トルエンスルホンアミド(融点
161℃、特開昭62−19485号記載の化合物)を
用いた。テスト結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】前記表1から明らかなように、本発明の新
規顕色剤化合物は、すぐれた顕色能力を有し、かつ本発
明の感熱発色層は、従来の顕色剤の代表であるビスフェ
ノールAを用いた場合よりも優れた白色度を示す。又前
記表2から明らかなように、本発明の新規顕色剤化合物
のなかで、1分子当り2個以上のスルホニルヒドラジノ
スルホニル基を有する化合物を用いた場合の発色画像
は、従来顕色剤の代表であるビスフェノールAを用いた
ときよりも飛躍的に優れた耐油性を示し、またスルホン
アミド化合物(比較例4および5)を用いたときにくら
べ高い発色濃度および画像の耐油性を示す。
【0068】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、その感熱発色層
中に、顕色剤として1分子当り1個以上のスルホニルヒ
ドラジノスルホニル基を有する化合物を含むため、その
感熱発色層は、すぐれた顕色能力を有し、かつ得られる
感熱発色層の白色度が高く、又、得られる発色画像は従
来の顕色剤を用いた場合よりも飛躍的に優れた耐油性を
示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、このシート状基体の少
    なくとも一面に形成され、かつ、無色又は淡色の染料前
    駆体、およびこの染料前駆体と加熱下に反応してこれを
    発色させる顕色剤を含む感熱発色層とを有し、前記顕色
    剤が1分子当り1個以上の下記式(I)のスルホニルヒ
    ドラジノスルホニル基: 【化1】 を有している1種以上の化合物を含むことを特徴とする
    感熱記録体。
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