JP2002325477A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

Info

Publication number
JP2002325477A
JP2002325477A JP2001126868A JP2001126868A JP2002325477A JP 2002325477 A JP2002325477 A JP 2002325477A JP 2001126868 A JP2001126868 A JP 2001126868A JP 2001126868 A JP2001126868 A JP 2001126868A JP 2002325477 A JP2002325477 A JP 2002325477A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
speed
magnetic pole
control device
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001126868A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3843757B2 (ja
Inventor
Yasuo Notohara
保夫 能登原
Hiroyuki Mikami
浩幸 三上
Tsunehiro Endo
常博 遠藤
Tatsuo Ando
達夫 安藤
Yoshiyuki Taguchi
義行 田口
Koji Fukutomi
耕二 福富
Mitsuhisa Kawamata
光久 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001126868A priority Critical patent/JP3843757B2/ja
Publication of JP2002325477A publication Critical patent/JP2002325477A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3843757B2 publication Critical patent/JP3843757B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】位置信号がばらついてもそのばらつきを吸収し
て、モータ電流を正弦波状に制御する180度通電制御
装置を提供する。 【解決手段】本発明のモータ制御装置は、前記位相補正
部で作成される位相誤差を、所定の期間、例えば電気角
360度時間、言い換えれば1周期もしくは、その整数
倍で平均して補正信号を作成することにより、前記位置
検出部の取り付け誤差等に起因する磁極位置信号のばら
つきを吸収し前記内部位相の更新を滑らかに行い、安定
した180度通電制御をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は位置検出センサを用
いて永久磁石同期モータを180度通電(正弦波)駆動す
るモータ制御装置の制御法に係り、位置検出センサの取
り付け精度が悪く位置検出信号のばらつきが有ってもそ
れを抑制して正弦波状の電流波形に制御する制御法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ホールIC等の位置センサを用いて永久
磁石同期モータを180度通電駆動するモータ制御装置
は多数発表されている。平成11年度電気学会東京支部
茨城支所研究発表会論文「インバータ制御全自動洗濯機
の開発」には、ベクトル制御を採用し180度通電する
ことにより低騒音化を実現したモータ制御装置が記載さ
れている。
【0003】上記論文で記載されているモータ制御構成
は図9に示す通り、ホールIC(図示せず)の位置信号
U,V,Wを用いて永久磁石同期モータの回転速度ωr
を演算する速度演算部1000と、前記ホールICの位
置信号U,V,Wから前記永久磁石同期モータの磁極基
準位相θdps を求め、前記磁極基準位相θdps と制御装
置の内部位相θdとの位相誤差を算出し補正信号ωpll
を出力する位相補正部2000と、前記回転速度ωrと
前記補正信号ωpll から前記内部位相θdを算出する位
相更新部3と、速度指令ωr*と前記回転速度ωrから電
流指令Iq*を算出する速度制御部4と、回転速度ωr及
び電流指令Iq*,Id*から前記永久磁石同期モータへの
電圧指令Vq*,Vd*を算出するベクトル演算部5と、前
記電圧指令Vq*,Vd*と前記内部位相θdから印加電圧
指令Vu,Vv,Vwを算出する印加電圧指令作成部6
から構成されている。
【0004】なお、前記永久磁石モータの磁極位置を検
出するホールICは電気角120度間隔で取り付けられ
ている。このため、上記磁極位置信号を用いて電気角6
0度毎の位置が把握できる。
【0005】上記従来技術は位相補正部2000におい
て前記位置信号U,V,Wのエッジ毎に前記位相誤差を
算出して前記補正信号ωpll を出力する。言い換える
と、電気角60度毎に磁極基準位相θdps と内部位相θ
dを比較してその位相誤差から補正信号ωpll を算出す
る。
【0006】また、前記速度演算部1000からの回転
速度ωrと上記補正信号ωpll から補正速度ω1を作成
し、前記位相更新部3を用いて前記内部位相θdを算出
する。上記構成により、電気角60度間隔の磁極基準位
相θdps から微細な内部位相θdを作成する。この微細
な内部位相θdを用いて180度通電制御を行ってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
はホールICの取り付け誤差等に起因する位置信号のば
らつきが考慮されていない。前記位置信号を出力するホ
ールICは機械的に取り付けられており、一般的にその
取り付け誤差は±10度(電気角)前後ある。ホールI
Cの取り付け精度が悪く電気角が120度間隔になって
いない場合、位置信号は電気角60度間隔とは成らず、
例えば電気角55度と65度のような変則間隔になる。
【0008】上記従来技術は磁極基準位相θdps は電気
角60度毎に検出されるものと仮定して動作しているた
め、間隔がずれていると誤った位相誤差を算出し、誤っ
た位相誤差を用いて補正信号ωpll を算出する。このた
め、電気角60度毎の位相更新幅が大きく変化し、モー
タ印加電圧も電気角60度間隔で変動し、モータ電流が
正弦波とならずに歪んだ波形となる。
【0009】また、低回転域では位置信号の電気角60
度の時間間隔が長いため、位相補正部の補正処理が長い
周期でしか実行できなくなり、補正が十分でない場合が
ある。言い換えると、位相補正部の補正に誤差を生じ
る。
【0010】さらに、高速領域では上記とは反対に位置
信号の電気角60度の時間間隔が短くなり、前記位相補
正部の処理時間より短くなると、その補正処理が実行で
きなくなる問題が発生する。
【0011】一方、位相補正部で算出する補正信号ωpl
l の演算において、ゲイン設定が不十分で演算の時定数
が長い場合は、モータの急激な加減速あるいは突発的な
外乱によって負荷が急変した場合にも位相補正部の補正
量に誤差を生じることになる。モータの回転速度が急変
している状態で生じた位相補正誤差は、速度制御の追従
性を悪化させる不具合をもたらし、最悪の場合はモータ
が脱調し、運転が継続できなくなる問題を引き起こす。
【0012】また、モータの通電開始時から一定速度状
態に至るまでの加速中は、最もモータの回転速度が急変
する状態と言え、特に前記位相誤差に起因したモータの
過電流が発生しやすく、最悪の場合は制御装置が破壊す
ることも起こりうる。
【0013】また、従来技術では、ベクトル演算部5
で、電流指令Iq*,Id*に加えて、回転速度ωrから前
記永久磁石同期モータへ印加する電圧指令Vq*,Vd*を
算出する。このため、特に起動時には回転速度が0であ
ることから、起動に必要な電圧を確保することが出来ず
起動失敗をする問題があった。
【0014】本発明の第1の目的は、位置信号がばらつ
いてもそのばらつきを吸収して、モータ電流を正弦波状
に制御する180度通電制御装置を提供することであっ
て、位相補正部の補正が確実に行える回転数になるまで
前記内部位相θdを直接書き換える内部位相補正方法を
提供することである。
【0015】本発明の第2の目的は、モータの回転速度
が一定状態では位置信号のばらつき吸収しつつ、さらに
モータの急激な加減速あるいは突発的な外乱によって負
荷が急変した場合にも位相補正誤差を低減できる内部位
相補正方法を提供することである。
【0016】また、本発明の第3の目的は、ホールIC
の取り付け誤差等に起因する位置信号のばらつきに対す
る影響を除外した、モータ内部に制御回路を実装したモ
ータ制御装置を提供することである。
【0017】本発明の第4の目的は、起動失敗すること
のない電圧指令の作成法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のモータ制御装置
は、前記位相補正部で作成される位相誤差を、所定の期
間、例えば電気角360度時間、言い換えれば1周期も
しくは、その整数倍で平均して補正信号を作成すること
により、前記位置検出部の取り付け誤差等に起因する磁
極位置信号のばらつきを吸収し前記内部位相の更新を滑
らかに行い、安定した180度通電制御をする。
【0019】さらに、本発明のモータ制御装置は、前記
速度演算部の演算も前記位相補正部同様に電気角の1周
期分もしくは、その整数倍の周期の時間で行うことによ
り回転速度の変動を抑制し、さらに変動の少ない180
度通電制御を行う。
【0020】また、本発明のモータ制御装置は、低速回
転域において、前記内部位相を前記位置信号のエッジの
入力時に磁極基準位相に書き換える手段を導入すること
により、低速回転域での前記位相補正部の補正誤差を補
うことができる。
【0021】さらに、本発明のモータ制御装置は、高速
領域において、処理時間不足を防止するために、前記速
度演算部と前記位相補正部の処理を電気角1周期に1回
に変更する。これにより、処理時間の確保と位置信号ば
らつきの吸収を同時に満足できる。
【0022】また、本発明のモータ制御装置は、モータ
の急激な加減速あるいは突発的な外乱によって負荷が急
変した場合には、前記内部位相を前記位置信号のエッジ
の入力時に磁極基準位相に書き換える手段とし、モータ
の回転速度が安定状態にある場合は、前記位相補正部と
前記速度演算部の演算を所定の期間で平均化し、同演算
結果を前記内部位相に反映させる手段とした2つの方法
を、モータの回転速度に応じて併用して、モータの回転
速度に依存しない安定した180度通電制御ができる。
特に、最もモータの回転速度が急変するモータの通電開
始時から一定速度状態に至るまでの加速中は、一定時間
あたりの速度指令変化率を、一定速度状態に至った後の
値よりも小さい値に設定することで、モータ電流が過大
となることを抑制した、より安定性を高めた180度通
電制御ができる。
【0023】また、本発明のモータ制御装置は、電流指
令Iq*,Id*に加えて、速度指令ωr*から前記永久磁石
同期モータへ印加する電圧指令Vq*,Vd*を算出して、
起動時の電圧を速度指令の上昇と共に増加させることに
より、必要な電流を流すことができ、起動失敗を防ぐこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】<実施例1>以下、本実施例を図
1から図8を用いて説明する。図1は本実施例の制御構
成図である。永久磁石同期モータやインバータ回路等は
図示してなく、マイクロコンピュータを用いて実現して
いる制御部分のみを示す。実際のシステムでは永久磁石
同期モータの磁極位置を検出し磁極位置信号を出力する
ホールIC、本制御装置に速度指令を送る上位コントロ
ーラ、本制御装置の印加電圧指令に従って動作するイン
バータ回路が付随する。
【0025】本実施例の永久磁石同期モータは3相8極
の非突極型モータであって、ホールICは電気角でおお
よそ120度間隔に3個取り付けられている。図6に永
久磁石同期モータの誘起電圧とホールICの位置信号の
関係図を示す。図6は正転(CW)方向に回転した場合
の関係図であり、同時に後述する制御で使用する位置検
出パターンと位置検出番号iの関係も示す。ホールIC
は図6に示す関係になるように取り付けられている。
【0026】図1に示すように、ホールICの位置信号
U,V,Wで永久磁石同期モータの回転速度ωrを演算
する速度演算部1と、前記ホールICの位置信号U,
V,Wから前記永久磁石同期モータの磁極基準位相θdp
s を求め、前記磁極基準位相θdps と制御装置の内部位
相θdとの位相誤差を算出し補正信号ωpll を出力する
位相補正部2と、前記回転速度ωrと前記補正信号ωpl
l から前記内部位相θdを算出する位相更新部3と、上
位コントローラからの速度指令ωr*と前記回転速度ωr
から電流指令Iq*を算出する速度制御部4と、回転速度
ωr及び電流指令Iq*,Id*から前記永久磁石同期モー
タへの電圧指令Vq*,Vd*を算出するベクトル演算部5
と、前記電圧指令Vq*,Vd*と前記内部位相θdからイ
ンバータ回路への印加電圧指令Vu,Vv,Vwを算出
する印加電圧指令作成部6とを備える。
【0027】速度演算部1は前記位置信号U,V,Wの
各エッジ間(電気角60度に相当)の時間を測定し回転
速度ωrを演算する。位相補正部2で使用する磁極基準
位相θdps は、前記位置信号U,V,Wの各エッジに対
応した位相角度であり、図6に示す通り、30,90,
150,210,270,330度であり、図6に示す
位置検出番号iを用いて θdps =60×i+30 …(1) で算出される。
【0028】また、磁極基準位相θdps と内部位相θd
との位相誤差演算は上記同様、前記位置信号U,V,W
の各エッジ毎に行われる。言い換えると、電気角60度
毎に位相誤差演算を行う。補正信号ωpll は前記位相誤
差6個(電気角1周期分)の平均値を使用して比例積分
演算を用いて算出する。ここで、補正信号ωpll の算出
に比例積分演算を用いているが、比例演算のみでも可能
である。位相更新部3は上記回転速度ωrと上記補正信
号ωpll の和である補正速度ω1を用いて下式で演算す
る。
【0029】 θd(n+1)=θd(n)+ω1×Δt …(2) ここで、Δtは演算周期であり、具体的には、PWM出
力処理毎に位相更新部の処理を実行のため、インバータ
のPWM半周期である。速度制御部4は比例積分演算を
用いて電流指令Iq*を算出する。本実施例の永久磁石同
期モータは突極性がないモータであるため、電流指令I
d*は零と固定する。ここで、使用するモータに突極性が
ある場合等は、電流指令Id*を電流指令Iq*から算出し
たり、効率が最大に成るように電流指令Id*を演算する
などの手段を追加して良い。
【0030】ベクトル演算部5は下式に示すモータモデ
ル式に従って演算する。ここでも、使用するモータに突
極性がある場合はそのモータモデル式を使用する。
【0031】 Vd*=r・Id*−ωr・L・Iq* …(3) Vq*=ωr・L・Id*+r・Iq*+kE・ωr …(3′) ここに、Vd*:d軸電圧指令、Id*:d軸電流指令、V
q*:q軸電圧指令、Iq*:q軸電流指令、r:巻線抵
抗、L:インダクタンス、kE発電定数、ωr:回転速
度である。
【0032】印加電圧指令作成部6はd−q座標系で算
出された電圧指令Vq*,Vd*を3相座標系に変換し、印
加電圧指令Vu,Vv,Vwを算出する。具体的には、
印加電圧値を演算する印加電圧演算部61と、内部位相
θdと負荷角δから印加電圧の位相を演算する電圧位相
演算部62,印加電圧と誘起電圧の位相差である負荷角
δを演算するδ演算部63から構成されている。
【0033】次に上記制御構成をソフトウエアで実現す
るソフトウエア構成をフローチャートで説明する。但
し、本発明の説明で必要な部分のみを示す。図2にソフ
ト全体構成、図3に位置検出処理、図4に速度演算処理
とPWM処理、図5に位相補正処理を示す。図2に示す
ように、通常処理であるメイン処理と、割込み処理であ
る位置検出処理,PWM処理,制御周期処理で構成され
ている。割込み処理は、それぞれの割込みイベントが発
生した時に処理が実行される。位置検出処理は位置信号
の各エッジ入力時、PWM処理はPWM半周期時、制御
周期処理は制御周期タイマのオーバーフロー時である。
制御周期処理は、制御周期の基本時間の作成や保護チェ
ック処理,A/D変換処理等、定期的に実行すべき処理
の起動を行っている。ここで、制御周期の基本時間は1
msであり、1msを基本タイマとして10ms時間等
を作成する。メイン処理の速度演算処理等は10ms周
期で実行される。
【0034】メイン処理を以下簡単に説明する。メイン
処理は、モータの運転/停止判定処理,速度演算処理,
速度制御処理,位相補正処理及び、停止処理により構成
されている。メイン処理は通常上記処理を繰り返し実行
しており、無限ループとなっている。まず、上位コント
ローラからの運転指令のチェックを行い、運転指令が停
止の場合は停止処理、運転の場合は回転数指令の読み込
み、PWM出力の許可を行う。ここで、停止処理ではP
WM出力の停止と各変数の初期化を行う。停止処理実行
後はまた、運転指令チェックを行う。
【0035】本実施例ではモータの運転指令と回転数指
令が別々に入力されているが、運転指令と回転数指令を
併用し、回転数指令が零の場合を停止、それ以外の値の
ときは回転数指令として使用しても問題ない。運転中の
場合は、上記で述べた制御周期タイマをチェックして、
所定の時間(10ms)毎に速度演算処理,速度制御処
理,位相補正処理を続けて実行する。上記処理を繰り返
し実行することによりモータの速度制御ができる。
【0036】図3に割込み処理である位置検出処理のフ
ローチャート(図3(A))と本処理で格納されるデー
タの格納方法(図3(B),(C))を示す。本処理は
図1に示す速度演算部1と位相補正部2の一部の処理で
あり、上記で使用する電気角60度時間と位相誤差を演
算する処理である。位置検出処理は先にも述べたが、ホ
ールICの位置信号U,V,Wの各エッジ毎に割込み処
理として起動される。
【0037】まずステップ(ア)で、読み込んだ位置検
出パターンに応じた位置検出番号iの設定と位置検出回
数の更新を行う。ここで、位置検出番号iとは、図6に
示す通り、電気角60度毎に割振った位相番号である。
本制御ではこの位置検出番号iを基にして磁極基準位相
の演算を行う。また、位置検出回数とは、制御周期10
ms時間内の位置検出割込み回数を示す。
【0038】ステップ(イ)で、先に述べた次回位置検
出パターンの設定を行い、その後ステップ(ウ)で、位
置検出時間の読み込みと更新を行う。本割込み処理では
位置信号のエッジ割込みをインプットキャプチャ割込み
で行っているため、位置信号のエッジ割込み時の時間が
自動的に確保されている。ここではこの時間をレジスタ
から読み込み、専用のRAMエリアに保管する処理であ
る。
【0039】ステップ(エ)で、上記で読み込んだ位置
検出時間と前回値から電気角60度分の時間を演算し、
その値を専用のRAMエリアに格納する。60度時間格
納エリアは図3(B)に示す通り6個あり(電気角36
0度分)、最新時間が最上位に格納される。言い換える
と、電気角1周期分の60度時間が確保でき、1周期後
に消去される。次にステップ(オ)で前記で述べた式
(1)を用いて磁極基準位相を演算し、ステップ(カ)
において、上記磁極基準位相θdps と前記内部位相θd
を用いて位相誤差を演算し、その値を専用RAMエリア
に格納する。格納エリアを図3(C)に示す。内容は前
記60度時間と同様である。以上が位置検出処理の内容
である。この処理の実行により、電気角60度毎に60
度時間と位相誤差が算出される。
【0040】次に10ms周期で実行される速度演算処
理と位相補正処理及び、内部位相θdの更新を行ってい
るPWM処理を図4,図5を用いて説明する。
【0041】図4(A)に速度演算処理のフローチャー
トを示す。本処理は、前述した位置検出回数の読み込み
とクリア及び、前記位置検出処理で求めた60度時間を
用いて回転速度ωrを算出する処理であって、図1に示
す速度演算部の処理である。速度演算は前記60度時間
6個を用いて360度時間として回転速度ωrを演算す
る。なお、回転速度演算法としては、60度時間から回
転速度ωrを演算し、その値6個を用いて平均化する方
法や、低速回転の場合、偶数個の60度時間から回転速
度ωrを演算する方法などがあって、どの方法でも位置
信号のばらつきを抑制して安定した回転速度ωrの演算
ができる。
【0042】図4(B)にPWM処理のフローチャート
を示す。本処理は、内部位相θdの更新と通常のPWM
出力処理を行っている。図1に示す位相更新部3と電圧
指令作成部6の出力段もこの処理内である。PWM出力
処理をは説明を省略する。PWM処理は本制御処理内で
最小の時間周期で実行されている処理である。そこで、
内部位相θdの更新を本処理内で行っている。実行内容
は前記の式(2)に示す通りである。
【0043】図5に位相補正処理のフローチャートを示
す。本処理は前記位相誤差から補正信号ωpll を算出す
る処理であり、図1に示す位相構成部2の中心処理であ
る。まず、ステップ(キ)において電気角1周期分経過
したかどうかをチェックする。10ms中に1周期回転
していればステップ(ク)に進むが、そうでない場合は
処理を終了(メイン処理に戻る)する。
【0044】ステップ(ク)では、図3(C)に示した
位相誤差格納エリア6個分の値を用いて平均位相誤差を
演算する。具体的にはすべてのデータを合計して6で割
る。ステップ(ケ)では、上記で位相誤差を使用したの
で、そのデータをすべてクリアする。ステップ(コ)で
は、上記で求めた平均位相誤差値を用いて補正信号ωpl
l を算出する。算出方法は上述した通り、比例積分演算
を用いて算出する。
【0045】以上の処理を繰り返し実行して、モータの
速度制御が可能となり、速度演算処理や位相補正処理を
電気角1周期分で平均化して演算することにより、位置
信号のばらつきがあっても、そのばらつきを吸収して安
定したモータの制御ができる。
【0046】本実施例で説明したモータ制御装置は、安
価な回路構成で180度通電制御が可能であり、モータ
及び取り付けユニットの低振動・低騒音化が図れるの
で、本実施例のモータ制御装置は、洗濯機,ファンモー
タ,ポンプ駆動モータ等に好適である。図7にエアコン
の室外機用ファンモータに適用した場合の取り付け概観
図を示す。図7の100が室外ファン、200が圧縮機
制御基板、300が圧縮機を示す。また、図8に室外フ
ァンモータの断面図を示す。ファンモータは制御基板8
00が内蔵されている。ここで、400がモータの固定
子、500が回転子、600,601がベアリング、7
00がモータシャフト、801が制御用マイコン、80
2がインバータ、803がホールICを示す。図7に示
すファン100は上記シャフト700に直結されてい
る。
【0047】このように、本実施例ではホール素子の取
り付けバラツキにより発生する問題を解決できるので、
逆に、従来技術によるものより、ホール素子取り付け精
度は必要とされない。このことから、部品の実装密度を
上げて、制御基板を小さくすることによりモータ内部に
制御基板を取り付けることが容易になる。 <実施例2>本実施例を図10から図12を用いて説明
する。本実施例の基本的動作は実施例1と同様であり、
同一符号は同一の動作を行う。
【0048】図10に制御構成図を示す。図1と異なる
部分は速度演算部10と位相補正部20と位相書換手段
7の追加及び、ベクトル演算部50で用いているモータ
モデル式である。本実施例は実施例1の動作以外に、低
速回転域において、内部位相θdを位置信号のエッジの
入力時に磁極基準位相θdps に書き換える位相書換手段
7を導入し、実施例1の位相補正部2の補正誤差を補っ
ている。また、高速領域での、処理時間を確保するため
に、実施例1の速度演算部1と位相補正部2の処理を電
気角1周期に1回に変更する。これにより、処理時間の
確保と位置信号ばらつきの吸収を同時に実現する。
【0049】さらに、実施例1の位相補正部2の出力で
ある補正信号ωpll を補正信号αに変更し、回転速度ω
rとの積で補正速度ω1を算出する。これは、回転速度
の大きさに対する補正信号の比率を同一にするためのも
のである。また、ベクトル演算部50の演算を式(4)
に示すように、電流指令,モータ定数に加えて、回転速
度ωrの変わりに指令速度ωr*を用いて行っている。こ
れにより電圧指令の演算がフィードフォワード形にな
り、素早いモータ電圧の印加ができる。
【0050】 Vd*=r・Id*−ωr*・L・Iq* …(4) Vq*=ωr*・L・Id*+r・Iq*+kE・ωr* …(4′) まず位相書換手段7を説明する。位相書換手段7は回転
速度ωrと位置信号U,V,Wを用いて、低速時に位置
信号U,V,Wの各エッジで磁極基準位相θdps値を算出
し、その値を直接内部位相θdとして書き換える処理で
ある。低速時は60度時間の更新周期が長く、1周期時
間となるとさらに長い時間を有する。その間、処理が実
行されないため誤差が大きくなることがある。特に、内
部位相θdは大きな誤差を生じる可能性がある。そこ
で、位置信号U,V,Wのエッジ、言い換えると、電気
角60度毎に内部位相θdを磁極基準位相θdps に書き
換えるものである。これにより、内部位相と実際のモー
タの位相誤差を極力小さくできる。
【0051】次に位置検出処理の変更点を図11を用い
て説明する。本処理も基本的動作は実施例1と同様であ
り、異なる部分は、速度モードの判定及びチェックと、
電気角360度時間の演算及び格納である。速度モード
とは内部位相θdの書き換えを行う低速モードと、実施
例1同様の処理を実行する中速モード、実施例1の速度
演算部1と位相補正部2の処理実行を電気角1周期に1
回に変更する高速モードである。
【0052】これらのモード設定は図11(い)及び
(う)で行う。速度モードの判定は図11(あ)で行
い、低速モード時は内部位相θdの書き換えを行う。ま
た、高速モード時は中速モード時の60度時間に変わっ
て360度時間の演算及び格納処理を行う。ここで、中
速モードでは次回位置検出パターンの設定が行われてい
たが、高速モードではこの設定はしない。言い換える
と、次回位置検出パターンも今回と同じパターンなので
設定を省略する。
【0053】次に速度演算処理の変更点を図12を用い
て説明する。異なる部分は図12(え)の部分であり、
高速モード時の速度演算処理を追加した仕様となってお
り、処理動作自体は低中速モード時と同じである。高速
モード時は位置検出回数が1回でもあれば電気角360
度回転しているため、360度時間より速度を演算す
る。以上により、低速回転域において、内部位相と実際
のモータの位相誤差を極力小さくできる。また、高速領
域で、処理時間を確保して安定したモータの速度制御を
実現できる。
【0054】ここで、本実施例では低速時に内部位相を
磁極基準位相に直接書き換える動作を説明したが、本位
相書き換え処理は、モータの回転数が不安定な状態の時
には有効な方法である。言い換えると、モータの回転数
が不安定な状態では、位相補正処理の補正信号が安定し
ない可能性がある。このような時は、内部位相を位置信
号により直接変更すると、内部位相と実際のモータ位相
の誤差を極力小さくできる。よって、本実施例は、例え
ば、高速回転時や起動時、あるいは回転数が変動してい
る時などでも好適である。 <実施例3>本実施例を図13を用いて説明する。本実
施例の基本的動作は実施例2と同様であり、同一符号は
同一の動作を行う。図13に制御構成図を示す。図10
と異なる点は、位相書換手段70に速度指令ωr*を入力
し、回転速度ωrとの比較機能を持たせたことである。
【0055】本実施例は実施例2の動作以外に、内部位
相θd更新方法として、位相書換手段70によって判定
される速度指令ωr*と回転速度ωrの速度差が、あらか
じめ設定した一定の範囲以内ならば、実施例2における
中高速モード時の方法を採り、前記速度差があらかじめ
設定した一定の範囲を超える場合には、実施例2におけ
る低速モード時の方法を採ることである。
【0056】位相補正部20で算出する前記補正信号α
の演算で、ゲイン設定が不十分で演算の時定数が長い場
合は、モータの急激な加減速あるいは突発的な外乱によ
って負荷が急変すると、位相補正部20の補正量に一時
的ではあるが大きな誤差を生じることになる。モータの
回転速度が急変している状態で生じた位相補正誤差は、
速度制御の追従性を悪化させ、最悪の場合はモータが脱
調し、運転が継続できなくなる。
【0057】そこで、本実施例では、まずモータの回転
速度が急変した場合を、速度指令ωr*と回転速度ωrの
速度差があらかじめ設定した一定の範囲を超える場合と
して定義し、これを位相書換手段70によって判断す
る。そして同速度差があらかじめ設定した一定の範囲を
超えた場合は、実施例2における低速モード時の方法、
すなわち電気角60度毎に内部位相θdを磁極基準位相
θdps に書き換える。これにより、前記補正信号αの演
算時定数が遅い場合でも、確実に内部位相θdを回転速
度に追従して更新していくことができる。ここで、速度
指令ωr*と回転速度ωrの速度差を、例えば3Hzに設
定する。
【0058】一方、前記速度差があらかじめ設定した一
定の範囲以内ならば、実施例2における中高速モード時
と同様に、すなわち前記位相補正部で作成される位相誤
差を、所定の期間で平均して補正信号を作成し、前記回
転速度と前記補正信号から前記内部位相を算出する。こ
れにより、位置検出センサの取り付け精度が悪く位置検
出信号のばらつきが有ったとしても、それを抑制して綺
麗な電流波形に制御できる。
【0059】以上2つの内部位相更新方法を、速度指令
ωr*と回転速度ωrの速度差に応じて切り換える併用構
成とすることによって、前記補正信号αの演算におい
て、ゲイン設定が不十分で演算の時定数が長い場合で
も、モータの回転速度が安定な状態では位置信号のばら
つき吸収しつつ、さらにモータの急激な加減速あるいは
突発的な外乱によって負荷が急変した場合にも位相補正
誤差を低減できる内部位相補正方法を提供できる。すな
わち、モータ回転速度の急変にも強いモータ制御装置を
提供できる。 <実施例4>エアコンの室外機ファンのような外力によ
って回されることのあるシステムでは、モータが未通電
状態時に制御装置の回転方向指令とは逆に回転している
場合がある。この場合、モータを所望の速度指令に応じ
て運転するためにモータに通電すると、最も回転速度が
急変する状態になる。ここで、前記補正信号αの演算に
おいて、ゲイン設定が不十分で演算の時定数が長い場合
は、上述した低速モード時の方法を用いても、位相補正
誤差を低減しきれずにモータ電流が過大になる場合が起
こり得る。そこで、モータの回転速度がモータへの通電
開始時を起点として、所望の速度指令に応じた回転速度
に達し、かつ一定速度に移行した時点を終点とする期間
を初期加速期間と定め、まずモータの運転状態が該初期
加速期間にあるかを判断する。
【0060】もし、モータの運転状態が初期加速期間に
該当する場合は、初期加速期間終点以降における一定時
間あたりの速度指令変化率に対して、小さい値の速度指
令変化率となるようにする。これによって、モータが逆
回転している状態からモータ通電を開始した場合でも、
位相補正誤差の演算における遅れの影響を低減すること
が可能となり、モータ電流が過大になることを抑制した
モータ運転が実現できる。
【0061】上記内容を実現する本実施例の制御構成図
を図14に示す。本実施例は実施例3に内部速度指令部
8を追加した内容となっているが、第1及び、実施例2
に内部速度指令部8追加してもよい。内部速度指令部8
は上位コントローラからの速度指令ωr*を読み込み内部
速度指令ωr** を算出する。このとき、内部速度指令ω
r** は速度指令ωr*に対して所定の変化率に応じて増減
する。上記、内部速度指令ωr** と速度指令ωr*の変化
の様子を図15に示す。また、本内部速度指令部8は前
記初期加速期間の判定も同時に行っている。このため、
内部速度指令ωr** の増減率は自動的に変化する。
【0062】なお、本実施例では実施例3で使用してい
た速度指令ωr*は全て内部速度指令ωr** に置き換わ
る。以上により、モータの回転速度が急変するモータの
通電開始時から一定速度状態に至るまでの加速中は、一
定時間あたりの速度指令変化率を、一定速度状態に至っ
た後の値よりも小さい値に設定することで、モータ電流
が過大になることを抑制し、より安定性を高めた180
度通電制御を行うことができる。
【0063】ここで、本実施例ならびに実施例1から3
は永久磁石同期モータは3相8極の非突極型モータと
し、ホールICは電気角で120度間隔に3個取り付け
られている場合を説明したが、位置検出センサは2個な
いし1個でも可能である。但し、位置検出センサ1個の
場合は、前述の中速モードの動作はない。
【0064】
【発明の効果】本発明のモータ制御装置を用いれば、位
置検出部の取り付け誤差等に起因する位置信号のばらつ
きを吸収し内部位相の更新を滑らかに行え、安定した1
80度通電制御ができる。これに伴い、ホールICの取
り付け精度に対する要求も緩やかでよく、基板実装を高
密度にできることから、制御回路を小さくして、モータ
内部に組込みが可能になる。
【0065】さらに発明のモータ制御装置は、速度演算
部の演算も位相補正部同様に電気角の1周期分で行うの
で回転速度の変動も抑制され、さらに変動の少ない18
0度通電制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のモータ制御装置の制御構成図であ
る。
【図2】実施例1の制御ソフト全体構成図である。
【図3】実施例1の位置検出処理フローチャートであ
る。
【図4】実施例1の速度演算処理及びPWM処理フロー
チャートである。
【図5】実施例1の位相補正処理フローチャートであ
る。
【図6】実施例1の永久磁石同期モータの誘起電圧と位
置信号の関係図である。
【図7】実施例1のモータ制御装置を適用したエアコン
の室外機の説明図である。
【図8】実施例1のモータ制御装置を適用したファンモ
ータの説明図である。
【図9】従来技術のモータ制御装置の制御構成図であ
る。
【図10】実施例2のモータ制御装置の制御構成図であ
る。
【図11】実施例2の位置検出処理フローチャートであ
る。
【図12】実施例2の速度演算処理フローチャートであ
る。
【図13】実施例3のモータ制御装置の制御構成図であ
る。
【図14】実施例4のモータ制御装置の制御構成図であ
る。
【図15】実施例4の内部速度指令変化図である。
【符号の説明】
1,10,1000…速度演算部、2,20,2000
…位相補正部、3…位相更新部、4…速度制御部、5…
ベクトル演算部、6…電圧指令作成部、7,70…位相
書換手段、8…内部速度指令部、80…ホールIC、4
00…モータ固定子、500…モータ回転子、600,
601…ベアリング、700…モータシャフト、800
…モータ制御基板、801…制御用マイコン、802…
インバータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 常博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 安藤 達夫 東京都千代田区神田須田町一丁目23番2号 株式会社日立空調システム内 (72)発明者 田口 義行 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所日立ドライブシステム ズ内 (72)発明者 福富 耕二 栃木県下都賀郡大平町富田800 株式会社 日立栃木テクノロジー内 (72)発明者 川又 光久 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 Fターム(参考) 5H560 BB04 BB12 DA02 DA19 DC13 EB01 EC01 TT01 TT11 XA02 XA04 XA06 XA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出力
    する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を用
    いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速度
    演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永久
    磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準位
    相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信号
    を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信号
    から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモータ
    制御装置において、 前記位相補正部で作成される位相誤差を、所定の期間で
    平均して補正信号を作成することを特徴とするモータ制
    御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記位相補正部で作成される位相誤差を、電気角1周期
    分もしくはその整数倍周期で平均して補正信号を作成す
    ることを特徴とするモータ制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記速度演算部で演算される回転速度を、電気角1周期
    分もしくはその整数倍周期分の時間を基に演算すること
    を特徴とするモータ制御装置。
  4. 【請求項4】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出力
    する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を用
    いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速度
    演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永久
    磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準位
    相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信号
    を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信号
    から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモータ
    制御装置において、 所定の回転速度範囲内では前記内部位相を前記磁極基準
    位相に直接書き換えることを特徴とするモータ制御装
    置。
  5. 【請求項5】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出力
    する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を用
    いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速度
    演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永久
    磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準位
    相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信号
    を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信号
    から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモータ
    制御装置において、 前記永久磁石同期モータの回転速度が所定値以上の場
    合、前記速度演算部及び前記位相補正部の処理を所定の
    期間毎に行うことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のモータ制御装置において、
    前記永久磁石同期モータの回転速度が所定値以上の場
    合、前記速度演算部及び前記位相補正部の処理を電気角
    1周期の整数倍周期毎に行うことを特徴とするモータ制
    御装置。
  7. 【請求項7】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出力
    する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を用
    いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速度
    演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永久
    磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準位
    相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信号
    を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信号
    から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモータ
    制御装置において、 前記位相補正部で作成される位相誤差を、所定の期間で
    平均して補正信号を作成し、前記回転速度と前記補正信
    号から前記内部位相を算出する第1の内部位相更新手段
    と、前記内部位相を前記磁極基準位相に直接書き換える
    第2の内部位相更新手段を具備したことを特徴とするモ
    ータ制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載のモータ制御装置において、
    前記第1の内部位相更新手段と前記第2の内部位相更新
    手段を併用することを特徴とするモータ制御装置。
  9. 【請求項9】請求項7記載のモータ制御装置において、
    常時前記第1の内部位相更新手段を用いて内部位相の更
    新を行い、所定の条件のときに前記第2の内部位相更新
    手段を併用して内部位相を更新することを特徴とするモ
    ータ制御装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載のモータ制御装置におい
    て、所定の条件として、低速回転時,高速回転時,速度
    指令と回転速度の差が予め定めた値より大きい時、起動
    時,回転速度が予め定めた変動範囲より大きい時のいず
    れかを用いることを特徴とするモータ制御装置。
  11. 【請求項11】請求項7記載のモータ制御装置におい
    て、前記第1の内部位相更新手段と前記第2の内部位相
    更新手段を切り換えて内部位相の更新を行うことを特徴
    とするモータ制御装置。
  12. 【請求項12】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出
    力する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を
    用いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速
    度演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永
    久磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準
    位相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信
    号を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信
    号から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモー
    タ制御装置において、 前記速度指令と前記回転速度の速度差が一定範囲以内な
    らば、前記位相補正部で作成される位相誤差を、所定の
    期間で平均して補正信号を作成し、前記回転速度と前記
    補正信号から前記内部位相を算出し、前記速度指令と前
    記回転速度の速度差が一定範囲を越える場合には、前記
    内部位相を前記磁極基準位相に直接書き換えることを特
    徴とするモータ制御装置。
  13. 【請求項13】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出
    力する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を
    用いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速
    度演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永
    久磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準
    位相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信
    号を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信
    号から前記内部位相を算出する位相更新部と、速度指令
    から所定の速度指令変化率にしたがって変化する内部速
    度指令を作成する内部速度指令部を具備し、モータの回
    転速度がモータへの通電開始時を起点として、所望の速
    度指令に応じた回転速度に達し、かつ一定速度に移行し
    た時点を終点とする期間を初期加速期間と定義し、モー
    タの運転状態が該初期加速期間にある場合は、該初期加
    速期間終点以降における速度指令変化率に対して、小さ
    い値の速度指令変化率となるようにしたことを特徴とす
    るモータ制御装置。
  14. 【請求項14】請求項1乃至請求項13のいずれかに記
    載のモータ制御装置を用いて永久磁石同期モータの制御
    を行う制御基板を前記永久磁石同期モータの回転子と固
    定子と同一のケースに実装したことを特徴とする永久磁
    石同期モータ。
  15. 【請求項15】永久磁石同期モータの磁極位置信号を出
    力する位置検出部と、前記位置検出部の磁極位置信号を
    用いて前記永久磁石同期モータの回転速度を演算する速
    度演算部と、前記位置検出部の磁極位置信号から前記永
    久磁石同期モータの磁極基準位相を求め、前記磁極基準
    位相と制御装置の内部位相との位相誤差を算出し補正信
    号を出力する位相補正部と、前記回転速度と前記補正信
    号から前記内部位相を算出する位相更新部を備えたモー
    タ制御装置において、 速度指令と前記回転速度から電流指令を算出する速度制
    御部と、前記速度指令,前記電流指令及び複数のモータ
    定数から前記永久磁石同期モータへの電圧指令を算出す
    るベクトル演算部と、前記電圧指令と前記内部位相から
    印加電圧指令を算出する印加電圧指令作成部を備えたこ
    とを特徴とするモータ制御装置。
JP2001126868A 2001-04-25 2001-04-25 モータ制御装置 Expired - Fee Related JP3843757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126868A JP3843757B2 (ja) 2001-04-25 2001-04-25 モータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126868A JP3843757B2 (ja) 2001-04-25 2001-04-25 モータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002325477A true JP2002325477A (ja) 2002-11-08
JP3843757B2 JP3843757B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=18975834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001126868A Expired - Fee Related JP3843757B2 (ja) 2001-04-25 2001-04-25 モータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3843757B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189872A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Yaskawa Electric Corp インバータ制御装置とモータ起動方法。
FR2918224A1 (fr) * 2007-06-27 2009-01-02 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de commande de moteur sans balai triphase
JP2012080649A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Minebea Co Ltd モータ駆動回路
JP2012196048A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Canon Inc モータ駆動装置
JP2012228127A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Sanden Corp モータ制御装置
WO2013136653A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 パナソニック株式会社 モータ駆動方法およびモータ駆動装置
JP2015050789A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 パナソニック株式会社 モータ制御装置およびこれを用いたドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥機
JP2018113846A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. デジタルホール効果センサを使用してマルチモードモータ速度を算出するための方法および装置
JP2018153075A (ja) * 2017-01-06 2018-09-27 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. ブラシレスモータを制御するためのシステム及び方法
CN112114539A (zh) * 2020-09-25 2020-12-22 成都易慧家科技有限公司 一种双电机驱动推拉门窗的控制系统及其方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189872A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Yaskawa Electric Corp インバータ制御装置とモータ起動方法。
FR2918224A1 (fr) * 2007-06-27 2009-01-02 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de commande de moteur sans balai triphase
KR100955755B1 (ko) 2007-06-27 2010-05-04 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 3상 브러시레스 모터의 제어 장치
JP2012080649A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Minebea Co Ltd モータ駆動回路
JP2012196048A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Canon Inc モータ駆動装置
JP2012228127A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Sanden Corp モータ制御装置
JP5527488B2 (ja) * 2012-03-12 2014-06-18 パナソニック株式会社 モータ駆動方法およびモータ駆動装置
CN103843243A (zh) * 2012-03-12 2014-06-04 松下电器产业株式会社 电动机驱动方法以及电动机驱动装置
WO2013136653A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 パナソニック株式会社 モータ駆動方法およびモータ駆動装置
EP2736163A4 (en) * 2012-03-12 2015-03-11 Panasonic Corp MOTOR DRIVING METHOD AND MOTOR DRIVING DEVICE
JPWO2013136653A1 (ja) * 2012-03-12 2015-08-03 パナソニック株式会社 モータ駆動方法およびモータ駆動装置
US9473052B2 (en) 2012-03-12 2016-10-18 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Motor drive method and motor drive device
JP2015050789A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 パナソニック株式会社 モータ制御装置およびこれを用いたドラム式洗濯機またはドラム式洗濯乾燥機
JP2018113846A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. デジタルホール効果センサを使用してマルチモードモータ速度を算出するための方法および装置
JP2018153075A (ja) * 2017-01-06 2018-09-27 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. ブラシレスモータを制御するためのシステム及び方法
CN112114539A (zh) * 2020-09-25 2020-12-22 成都易慧家科技有限公司 一种双电机驱动推拉门窗的控制系统及其方法
CN112114539B (zh) * 2020-09-25 2023-11-28 成都易慧家科技有限公司 一种双电机驱动推拉门窗的控制系统及其方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3843757B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8248018B2 (en) Motor controller, motor control system, and washing machine
US8327670B2 (en) Motor controller and drum washing machine
JP4173587B2 (ja) ブラシレスモータの空調制御装置
JP2002315386A (ja) 電動機の制御装置
JP4566100B2 (ja) 電動機の駆動装置
JP2002262591A (ja) モータ制御装置及びそれを用いた電動車両
JP4513914B2 (ja) モータ制御回路,車両用ファン駆動装置及びモータ制御方法
JP2001286179A (ja) ファンモータ制御方法およびその装置
JP2010045941A (ja) モータ制御回路,車両用ファン駆動装置及びモータ制御方法
JP2002325477A (ja) モータ制御装置
US20010007416A1 (en) Device and method for determining step-out of synchronous motor
JP4527596B2 (ja) モータ制御装置およびこれを用いた電気機器
JP2001292589A (ja) ファンモータ制御方法およびその装置
JP2003111469A (ja) モータの制御方法および制御装置
JP2005102451A (ja) 回転機制御装置および洗濯機
JP2001295769A (ja) 圧縮機用モータの制御装置
JPH09215382A (ja) 永久磁石同期モータの駆動方法
CN108092586B (zh) 一种永磁同步电机的启动控制方法及装置
JP4775145B2 (ja) 同期モータ制御装置
JP3530448B2 (ja) Dcブラシレスモータ装置
JP2010213518A (ja) モータ駆動装置
JP2005171843A (ja) ファン制御装置
JP3771513B2 (ja) モータ制御装置
JP2004201377A (ja) 同期電動機の制御装置及び制御方法
JP2003033068A (ja) モータ制御装置及びそれを用いた電気駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

S631 Written request for registration of reclamation of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313631

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees