JPWO2013136653A1 - モータ駆動方法およびモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のモータ駆動方法は、ロータと、ステータと、位置検出センサであるホール素子(38)と、を備えるブラシレスモータを駆動する。このブラシレスモータを駆動するにあたり、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップさせる。

Description

本発明は、モータの回転音を低減するモータ駆動方法およびモータ駆動装置に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車は、車自身を走行させるために大型バッテリが搭載される。ハイブリッド自動車や電気自動車は、大型バッテリを含む電気回路を冷却するために空冷ブロアが搭載される。電気回路に流される電流値や、車の走行状態等に応じて、空冷ブロアには、その時々に必要とされる風量などの冷却性能が定められる。空冷ブロアは、冷却性能を満足するよう制御される必要がある。また、その冷却性能のバラツキは、空冷ブロアに依存する。特に、冷却性能のバラツキは、インペラー(羽根車)の回転速度のバラツキに大きく依存する。
大型バッテリを安定して冷却するためには、空冷ブロアを駆動するモータが、安定して回転駆動する必要がある。一般的に、モータを目標回転数に対して安定して回転させる方法として、つぎの制御がある。つまり、モータの回転位置を検出する位置検出センサ等を用いて、モータの実回転数を検出する。検出されたモータの実回転数と、モータの目標回転数との偏差が最小となるよう、モータの回転数を制御する、というものである。
ところで、パルス幅変調(Pulse Width Modulation。以下、「PWM」と記す。)駆動で制御される3相ブラシレスモータの場合、ホール素子等からなる3個の位置検出センサからの出力に基づいて、PWM駆動を実現する素子の駆動開始タイミングが制御される。したがって、3個の位置検出センサが取付けられる位置にずれがあると、モータの回転数は安定して維持されない。
この対応として、特許文献1では、例えば、予め計測された回転位置検出センサの正規位置からの位置ずれを記憶する位置ずれ量記憶手段と、この位置ずれ量記憶手段に記憶された位置ずれ量に応じて回転位置検出センサの回転位置信号を補正する回転位置信号補正手段と、を備えるものが提案されている。
特開2005−110363号公報
本発明が対象とするブラシレスモータは、ロータと、ステータと、位置検出センサと、を備える。
ロータは、回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、軸心を中心として回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有する。
ステータは、複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線が巻回される。
位置検出センサは、永久磁石が発する磁極の変化からロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
また、このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動装置は、補正処理部と、スイッチと、駆動波形生成部と、PWM回路と、インバータと、を含む。
補正処理部は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチは、位置検出センサと補正処理部との間に接続され、補正処理部に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部は、補正信号に基づいて巻線を駆動するための波形信号を生成して供給する。
PWM回路は、波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成して供給する。
インバータは、駆動パルス信号に基づいて巻線を通電する。
図1は本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの構造を示す断面図である。 図2は同ブラシレスモータの2−2断面図である。 図3は同ブラシレスモータの3−3断面図である。 図4は本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置のブロック図である。 図5は本発明の実施の形態1における補正処理のスキップ回数と補正により生じる振動周波数との特性図である。 図6は本発明の実施の形態1におけるモータ駆動方法を示すフローチャートである。 図7Aは本発明の実施の形態1と比較するブラシレスモータの回転速度の補正処理による騒音の周波数特性を示す特性図である。 図7Bは本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの回転速度の補正処理による騒音の周波数特性を示す特性図である。
本発明の実施の形態であるモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、ロータの回転速度の補正処理をスキップすることにより、補正処理により生じる振動周波数を分散させることが可能となる。補正処理により生じる振動周波数を分散させることで、モータが回転するときに生じる特定周波数における騒音のピークレベルを低減できる。
その結果、モータで駆動される空冷ブロアが動作することにより生じる音に対して、聴感レベルを改善できる。また、補正処理を行うにあたり、複雑な処理を必要としないので、安価な回路、例えば、8ビット程度のマイコンで容易に実現できる。
つまり、従来のモータ駆動方法には、つぎの改善点があった。すなわち、PWM駆動を実現する素子の駆動開始タイミングは、位置検出センサから出力される位置信号に同期して補正される。よって、この補正処理の周期に相当する特定周波数において、モータの回転音、つまり騒音が増大する。
そこで、後述する本発明の実施の形態であるモータ駆動方法およびモータ駆動装置により、簡単な構成で、モータが回転するときに生じていた特定周波数の騒音を低減する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの構造を示す断面図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、ロータ12と、ステータ11と、位置検出センサとしてホール素子38と、を備える。
ロータ12は、回転軸20と、この回転軸20を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石18と、軸心を中心として回転軸20を回転自在に保持する軸受19と、を有する。
ステータ11は、複数の突極を有するステータ鉄心15と、このステータ鉄心15に対して相ごとに巻線16が巻回される。各相を成す巻線16には、パルス幅を変調された信号が流される。その結果、本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、PWM駆動で制御されて回転する。
位置検出センサであるホール素子38は、永久磁石18が発する磁極の変化からロータ12の回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
さらに、詳細に説明する。図1に示すように、ブラシレスモータ10は、ステータ11、ロータ12、回路基板13およびモータケース14を備える。モータケース14は、密封された円筒形状の金属で形成される。ブラシレスモータ10は、このようなモータケース14内にステータ11、ロータ12および回路基板13を収納する。モータケース14は、ケース本体14aとケース蓋14bとで構成される。ケース本体14aにケース蓋14bが装着されると、モータケース14内は略密封された状態となる。
図1に示すように、ステータ11は、ステータ鉄心15に対して相ごとの巻線16が巻回される。本実施の形態では、特に顕著な効果を発揮する3相ブラシレスモータを例示して説明する。本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、互いに120度ずつ位相が異なる巻線16を有する。巻線16は、3つの相に区分され、各々をU相、V相、W相とする。ステータ鉄心15は、内周側に突出した複数の突極を有する。また、ステータ鉄心15の外周側は、概略円筒形状である。ステータ鉄心15の外周は、ケース本体14aに固定される。
ステータ11の内側には、空隙を介してロータ12が挿入される。ロータ12は、ロータフレーム17の外周に円筒形状の永久磁石18を保持する。ロータ12は、軸受19で支持された回転軸20を中心として、回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心15が有する突極の先端面と、永久磁石18の外周面とが対向するように配置される。
さらに、このブラシレスモータ10には、各種の回路部品31が実装された回路基板13が、モータケース14の内部に取り付けられる。これら回路部品31によって、モータを制御するための駆動装置が構成される。また、回路基板13には、ロータ12の回転位置を検出するために、位置検出センサとしてホール素子38も実装される。なお、ロータ12の回転位置が検出できれば、位置検出センサはホール素子38以外でもよい。ステータ鉄心15には、支持部材21が装着される。回路基板13は、この支持部材21を介してモータケース14内に固定される。U相、V相、W相それぞれの巻線16の端部である引出線16aは、ステータ11から引き出される。それぞれの引出線16aの一端は、回路基板13に接続される。
このようなブラシレスモータ10は、つぎの手順で構成できる。まず、ステータ11が、ケース本体14aの内部に挿入される。ステータ11は、ケース本体14aの内面に固定される。次に、ロータ12と回路基板13とが、ケース本体14aの内部に収納される。その後、ケース蓋14bが、ケース本体14aに固着される。こうして、ホール素子38や駆動装置が内蔵されたブラシレスモータ10が形成される。
なお、ブラシレスモータ10は、駆動装置を一体化した構成であってもよい。特に、モータケース14を金属製とすれば、シールド効果を得ることができる。よって、このシールド効果により、回路基板13やステータ11などからモータケース14の外部に向けて放射される電磁ノイズを抑制できる。また、ステータ鉄心15が、直接、ケース本体14aに固定される構成であるため、ステータ11で生じた熱は金属製のモータケース14を介してモータケース14の外部に向けて放熱できる。
図2は、図1に示した本実施の形態におけるブラシレスモータの2−2断面図である。図3は、同ブラシレスモータの3−3断面図である。図2および図3は、本実施の形態におけるブラシレスモータについて、モータケース14の内部を上方から見た概要を示す。なお、図2および図3では、図1に示した巻線16を巻回していない状態であり、ステータ鉄心15を示す。特に、図2は、ステータ鉄心15と永久磁石18との配置関係を示す。図3は、ステータ鉄心15と回路基板13との配置関係を示す。
まず、図2に示すように、ステータ鉄心15は、環状のヨーク15aと、突極としてのそれぞれのティース15bとで構成される。本実施の形態で例示するステータ鉄心15は、突極数を12極とした12個のティース15bを有する。このようなステータ鉄心15の外周が、ケース本体14aの内面に固着される。それぞれのティース15bは、内周側へと延伸して突出する。それぞれのティース15bは、隣り合うティース15bとの間に位置する空間としてスロットを形成しながら、回転軸20を軸心とする周方向において、等間隔で配置される。ティース15bは、順番に、それぞれU相、V相、W相のいずれかに対応付けられる。U相のティース15bにはU相の巻線が巻回される。V相のティース15bにはV相の巻線が巻回される。W相のティース15bにはW相の巻線が巻回される。
また、このような12個のティース15bの先端部と向い合うように、ステータ鉄心15の内周側にはロータ12が配置される。ロータ12が保持する永久磁石18は、回転軸20を軸心とする周方向において、S極の磁極とN極の磁極とが交互に配置されるように等間隔で着磁される。図2に示すように、本実施の形態における永久磁石18は、一対のS極の磁極とN極の磁極とからなる組合せをロータフレーム17の外周に5対有する。すなわち、永久磁石18は、周方向に沿って、磁極数が10極となるように着磁される。以上のように、ブラシレスモータ10は、10極12スロットの構成である。
次に、図3に示すように、回路基板13上には、各種の回路部品31とともに、3つのホール素子38U、38V、38Wが実装される。ホール素子38U、38V、38Wは、円筒形状を成す永久磁石の一端面と向い合うように、回路基板13上に配置される。回路基板13上において、ホール素子38U、38V、38Wは、それぞれ、U相、V相、W相に対応するティース15bを延伸した方向に配置される。これにより、ホール素子38U、38V、38Wは、それぞれU相、V相、W相に対応して永久磁石の磁極が検出できる。
なお、ホール素子は、各相との関係を示す場合には、符号38U、38V、38Wを用いて示し、ホール素子を総称する場合には、符号38を用いて示すこともある。
本実施の形態のように、10極12スロットのモータ構成とした場合、つぎの効果を得ることができる。つまり、ホール素子38U、38V、38Wが、機械角において、それぞれ120度間隔で配置される。その結果、ホール素子38U、38V、38Wから、電気角において、それぞれ120度の位相が異なるU相、V相、W相の位置検出信号を得ることができる。すなわち、図3に示すように、ホール素子38Uは、u軸上に沿って配置され、U相のティース15bと対向する場所に位置する。同様に、ホール素子38Vは、v軸上に沿って配置され、V相のティース15bと対向する場所に位置する。ホール素子38Wは、w軸上に沿って配置され、W相のティース15bと対向する場所に位置する。図2および図3に示すように、本構成により、ホール素子38U、38V、38Wは、永久磁石18の磁極に対して、電気角で120度ごとにずれるように配置される。よって、ホール素子38U、38V、38Wは、ロータ12について、U相、V相、W相の回転位置を検出できる。
以上のように構成されたブラシレスモータ10に対して、ブラシレスモータ10の外部から電源電圧や制御信号が供給される。供給された電源電圧や制御信号に基づいて、回路基板13上に設けられたモータ駆動装置などが、巻線16に流す駆動電流を生成する。生成された駆動電流が、巻線16に流れるため、ステータ鉄心15から磁界が発生する。ステータ鉄心15から生じた磁界と永久磁石18から生じた磁界とが相互に働き掛けることで、磁界の極性に応じた吸引力と磁界の極性に応じた反発力とが生じる。吸引力と反発力との作用によって、回転軸20を中心としてロータ12が回転する。
次に、回路基板13上に実装された位置検出センサであるホール素子38や回路部品31により構成されるモータ駆動装置について説明する。
図4は、本実施の形態におけるブラシレスモータのモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
モータ駆動装置40は、3つの相にそれぞれ対応する位置検出センサであるホール素子38と、補正処理部50と、駆動波形生成部42と、PWM回路43と、インバータ44と、スイッチ60とを含む。
補正処理部50は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチ60は、位置検出センサであるホール素子38と補正処理部50との間に接続され、補正処理部50に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部42は、補正信号に基づいて巻線16を駆動するための波形信号Wdを生成して供給する。
PWM回路43は、波形信号Wdによりパルス幅変調した駆動パルス信号Pdを生成して供給する。
インバータ44は、駆動パルス信号Pdに基づいて巻線16を通電する。
モータ駆動装置40には、例えば外部の上位システムである上位器などから、ロータの目標回転数である回転速度として、例えば1分間あたりの回転数(rpm)を指令する回転指令信号Rrが通知される。
補正処理部50は、回転制御部41、通電タイミング生成部45、位置信号生成部46、および進角値テーブル52から構成される。
位置信号生成部46は、位置検出信号からロータが現実に回転している実回転数を検出する。
回転制御部41は、上位システムから指示された目標回転数と、位置信号生成部46で検出した実回転数との偏差によりロータの回転数を制御する。
通電タイミング生成部45は、位置検出信号を基準タイミングとして、必要とされる進角量に応じた位相の通電タイミングを生成する。また、通電タイミング生成部45は、この通電タイミングを示す通電位相信号を駆動波形生成部42に供給する。
進角値テーブル52は、必要とされる進角量を予め記憶する。
さらに、図面を用いて、詳細に説明する。回転指令信号Rrは、回転制御部41に通知される。また、回転制御部41には、位置信号生成部46で生成された検出位置信号Rpが通知される。基本的に、検出位置信号Rpは、ロータの回転位置を検出した結果に基づいて生成された信号である。巻線16への駆動量を示す回転制御信号Ddは、回転指令信号Rrと検出位置信号Rpとに基づいて、回転制御部41で生成される。
具体的には、まず、回転制御部41は、速度指令を示す回転指令信号Rrと、検出位置信号Rpに基づいて算出された検出速度との速度偏差を求める。検出速度は、検出位置信号Rpから微分演算などにより算出できる。つぎに、回転制御部41は、速度指令に従った実速度となるように、速度偏差に応じたトルク量を示す回転制御信号Ddを生成する。回転制御部41は、生成された回転制御信号Ddを駆動波形生成部42に供給する。
駆動波形生成部42は、巻線16を駆動するための波形信号Wdを相ごとに生成する。駆動波形生成部42は、生成された波形信号WdをPWM回路43に供給する。巻線16を正弦波駆動する場合、波形信号Wdは正弦波信号となる。巻線16を矩形波駆動する場合、波形信号Wdは矩形波信号となる。波形信号Wdの振幅は、回転制御信号Ddに応じて決定される。波形信号WdがPWM回路43に供給されるタイミングは、通電タイミング生成部45からの通電位相信号Dpに応じて決定される。基準とするタイミングに対して、通電位相信号Dpに応じたタイミングが進み方向の位相のときには、いわゆる進角となる。基準とするタイミングに対して、通電位相信号Dpに応じたタイミングが遅れ方向の位相のときには、いわゆる遅角となる。
PWM回路43は、駆動波形生成部42から相ごとに供給された波形信号Wdを変調信号として、それぞれの相に対してパルス幅変調を行う。つまり、PWM回路43は、供給された波形信号Wdに対してパルス幅変調を行う。PWM回路43は、パルス幅変調が行われた結果、生成されたパルス列の信号である駆動パルス信号Pdをインバータ44に供給する。
インバータ44は、駆動パルス信号Pdに基づいて、相ごとに巻線16への通電を行い、巻線16を駆動する。インバータ44は、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、電源の正極側に接続されたスイッチ素子と電源の負極側に接続されたスイッチ素子とを備える。電源の正極側に接続されたスイッチ素子の反電源側と、電源の負極側に接続されたスイッチ素子の反電源側とは、互いに接続されており、接続部を成す。この接続部が、インバータ44から巻線16を駆動する駆動出力端部となる。U相の駆動出力端部Uoは、引出線16aを介して巻線16Uに接続される。V相の駆動出力端部Voは、引出線16aを介して巻線16Vに接続される。W相の駆動出力端部Woは、引出線16aを介して巻線16Wに接続される。
それぞれの相において、駆動パルス信号Pdに基づいてスイッチ素子がオンオフされる。このとき、電源の正極側に接続されたスイッチ素子のうち、オンされたスイッチ素子を介して、駆動出力端部から巻線16へと駆動電流が流される。そして、他の巻線16を経て駆動出力端部へと流された駆動電流は、電源の負極側に接続されたスイッチ素子のうち、オンされたスイッチ素子を介して、電源へと流される。駆動パルス信号Pdは、波形信号Wdをパルス幅変調した信号である。よって、各スイッチ素子が上述したオンオフ動作を行うことにより、波形信号Wdに応じた駆動電流がそれぞれの巻線16に通電される。
以上のような構成により、回転指令信号Rrに従って、ロータの回転速度やロータ12の回転位置を制御するフィードバック制御ループが形成される。
次に、検出位置信号Rpや通電位相信号Dpを生成するための構成について説明する。
図4に示すように、まず、回路基板上に実装されたホール素子38は、回転するロータが保持する永久磁石から生じた磁極変化を検出し、位置検出信号として位置センサ信号Detを出力する。位置センサ信号Detは、スイッチ60を介して通電タイミング生成部45に供給されるとともに、位置信号生成部46にも供給される。位置信号生成部46は、位置センサ信号Detを用いて検出位置信号Rpを生成する。位置信号生成部46は、生成された検出位置信号Rpを回転制御部41に供給する。
通電タイミング生成部45は、位置センサ信号Detのタイミングを基準タイミングとして、基準タイミングからある進角量だけ位相をずらしたタイミングを生成する。通電タイミング生成部45には、そのときのブラシレスモータの回転状況に最適な進角量である進角値Pが、進角値テーブル52から供給される。通電タイミング生成部45は、基準タイミングから進角値Pだけ進角したタイミングを示す通電位相信号Dpを生成する。生成された通電位相信号Dpが、駆動波形生成部42に供給される。このようにして、駆動波形生成部42は、位置センサ信号Detに基づく基準タイミングから通電位相信号Dpだけ進角したタイミングで、波形信号Wdを出力する。進角値テーブル52は、回転数(rpm)に対応付けてその回転数で最適とする進角値Pを記憶している。本実施の形態では、各回転数において、モータ電流が最も少なくなるような進角値Pを保存進角値として記憶する。
進角値テーブル52には、回転指令信号Rrが通知される。進角値テーブル52は、通知された回転指令信号Rrが示す回転数に対応する進角値Pを読み出す。進角値テーブル52は、読み出した進角値Pを通電タイミング生成部45に供給する。このように、補正処理部50では、通電タイミング生成部45に位置センサ信号Detを入力することで、ロータの回転速度を目標回転速度に合わせるように補正を行っている。
ここで、スイッチ60の動作およびその作用について説明する。まず、スイッチ60が接続されている状態、すなわち、常時オンの状態の動作について説明する。
本実施の形態では、補正処理部50がマイクロコンピュータ(Microcomputer、以下「マイコン」と記す。)で構成されている場合を例示して、以下の説明を行う。なお、補正処理部50は、マイコンを用いることなく、同様の機能を成す構成で実現してもよい。
ホール素子38から出力された位置センサ信号Detが、マイコンで構成された補正処理部50に入力される。補正処理部50では、位置センサ信号Detが補正処理部50に入力される度に割込み処理が行われ、通電タイミング生成部45から駆動波形生成部42へ通電位相信号Dpが出力される。出力された通電位相信号Dpに基づいて、ロータの回転速度の補正処理が実行される。
一方、スイッチ60がオフされると、位置センサ信号Detがマイコンで構成された補正処理部50に入力されない。補正処理部50に位置センサ信号Detが入力されないため、補正処理部50では割込み処理が行われない。割込み処理により生成された通電位相信号Dpが出力されないため、ロータの回転速度の補正処理は実行されない。このように、ロータの回転に応じて周期的に発生する位置センサ信号Detは、スイッチ60により補正処理部50への入力が間引かれる。つまり、スイッチ60を用いれば、ロータの回転速度の補正処理がスキップできる。
ホール素子38は、回転するロータが保持する永久磁石から生じた磁極変化を検出し、位置センサ信号Detとして出力する。上述したように、本実施の形態のブラシレスモータのロータでは、永久磁石として5対のN極の磁極とS極の磁極がそれぞれ交互に配置され、合計で10極の磁極が保持される。したがって、ロータが1回転する毎に、各ホール素子38からそれぞれ10個ずつ、合計で30個の位置センサ信号Detが、等しい時間間隔で出力される。
つまり、スイッチ60が常時オンされた状態では、補正処理はスキップされないため、ロータが1回転する毎に、マイコンでは30回の割込み処理が発生する。この割込み処理毎に補正処理が実行されるので、ロータが1回転する毎に、30回の回転速度の補正処理が実行される。
これに対して、スイッチ60を所定の規則に従ってオンオフすれば、周期的に発生する位置センサ信号Detが補正処理部50へ入力することを所定の規則に従って間引くことができる。よって、本実施の形態のモータ駆動装置40は、補正処理をスキップすることができる。
なお、スイッチ60は、補正処理部50に対する位置センサ信号Detの入力を制御できればよい。スイッチ60は、機械的なスイッチでもよく、電気的なスイッチでもよい。
ところで、上述したように、ロータの回転速度の補正処理が周期的に実行されると、この補正処理の周期に相当する特定の振動周波数でロータが振動する。ロータが振動するため、この特定の振動周波数でロータから騒音が発生する。
ここで、ロータの1回転あたりの補正回数をNc、ロータの磁極数をNp、位置検出センサであるホール素子38の数をs、ロータの回転速度をNr(rpm)とする。補正処理により生じる振動周波数fvは、式(1)のようになる。
fv=Nc×Nr/60=Np×s×Nr/60 (1)
補正処理がスキップされるスキップ回数をNsとする。補正処理により生じる振動周波数fvは、式(2)のようになる。
fv=Np×s/(1+Ns)×Nr/60 (2)
図5は、本実施の形態におけるブラシレスモータの補正処理のスキップ回数Nsと補正処理により生じる振動周波数fvとの関係を示す特性図である。
本実施の形態におけるブラシレスモータは、Np=10、s=3である。ここで、Nr=600rpmとすると、スキップ回数Nsが0回、1回、2回、・・・・29回となるに従って、振動周波数fvはそれぞれ300Hz、150Hz、100Hz、・・・・10Hzとなる。本実施の形態では、スキップ回数が29回となったときに、ロータの機械角が1回転あたり、1回の補正が行われる。ロータの機械角が1回転以上の場合は、補正処理のスキップ回数が増やされても、補正処理による生じる振動周波数はあまり変化しない。このため、補正処理のスキップ回数は最大29回までとする。
図6は、本実施の形態におけるモータ駆動装置の駆動方法を示すフローチャートである。
本実施の形態におけるモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
具体的には、ロータが目標回転数に到達し、ロータの回転速度が安定になったか否かを判定するステップが行われる(ステップS102)。
回転速度が安定した場合に、スキップした回数が最大スキップ回数に到達したか否かを判定するステップが行われる(ステップS104)。
スキップした回数が最大スキップ回数に到達していない場合には、補正処理をスキップする(ステップS105)。
スキップした回数が最大スキップ回数に到達した場合には、補正処理を実行するとともに、最大スキップ回数を変更するステップが行われる(ステップS106、S107)。
最大スキップ回数は、ロータの磁極数をNp、位置検出センサの数をsとした場合、1回以上、(Np×s−1)回以下の範囲内で変更される。
最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、(Np×s−1)回から1回までの範囲内で、1回ずつ減少される。
または、最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、1回ずつ増加される。
あるいは、最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、ランダムに変更される。
以下、図面とともに、詳細に説明する。図6に示すように、まず、ブラシレスモータが動作をスタートする前に、スキップ最大回数Nsmax(0から29までの整数)は初期値に設定され、スキップ回数nsはリセット(ns=0)されているものとする。
補正処理部を構成するマイコンにおいて、センサ割込みがスタートすると(ステップS101)、ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定しているか否かが判定される(ステップS102)。ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定していない場合(ステップS102のNo)、回転速度の補正処理が実行され(ステップS103)、補正処理部による補正処理が終了する(ステップS108)。
一方、ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定している場合(ステップS102のYes)、スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達しているか否かが判定される(ステップS104)。スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達していない場合(ステップS104のNo)、回転速度の補正処理がスキップされ、かつスキップ回数nsがインクリメントされて(ステップS105)、補正処理部による補正処理が終了する(ステップS108)。
一方、スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達した場合(ステップS104のYes)、回転速度の補正処理が実行される(ステップS106)。その後、ステップS107に進んで、スキップ回数nsがリセットされるとともに、スキップ最大回数Nsmaxの値が変更される。
このスキップ最大回数Nsmaxの変更の方法は、29回から1回ずつ減少させてもよいし、0回から1回ずつ増加させてもよい。また、ロータの回転速度が安定した後、0回から29回までの間でランダムに変更するようにしてもよい。例えば、スキップ最大回数Nsmaxの値を0回から29回まで1回ずつ増加させる場合を考えると、回転速度の補正処理は次のように実行されることになる。
ロータの回転速度が安定すると、まず、センサ割込み1回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は0回)。次に、センサ割込み2回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は1回)。次に、センサ割込み3回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は2回)。このように、スキップ回数が1回ずつ増加され、最後にセンサ割込み30回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は29回)。そして、この補正処理のスキップ動作が繰り返される。
図6を用いて説明した補正処理のスキップ動作の効果について、図7A、図7Bを用いて説明する。図7A、図7Bは、ロータの回転速度の補正処理による振動周波数、すなわち騒音の周波数特性を示した特性図である。図7Aは、従来のモータ駆動方法によって駆動した場合の例を示す。図7Bは、本実施の形態のモータ駆動方法によって駆動した場合の例を示す。図7Aに示すように、従来は、補正処理部を構成するマイコンに対して入力された、すべてのセンサ割込みについて補正処理が実行されていた。従って、上述した式(1)から算出されるように、補正処理による振動周波数は300Hzに集中する。その結果、ブラシレスモータのロータが回転すると、この補正処理のために周波数300Hzにおいて閾値を超える大きなピーク騒音が発生していた。
一方、本実施の形態におけるモータ駆動方法では、図7Bに示すように、補正処理による振動周波数は、補正処理のスキップ回数に応じて複数の周波数に分散される。例えば、図7B中、「スキップなし時の騒音」として示される補正処理のスキップがない場合の騒音は、周波数300Hzに発生する。同様に、図7B中、「スキップ1回時の騒音」として示される補正処理のスキップが1回の場合の騒音は、周波数150Hzに発生する。図7B中、「スキップ2回時の騒音」として示される補正処理のスキップが2回の場合の騒音は、周波数100Hzに発生する。補正処理のスキップ回数が増加した結果、補正処理のスキップが29回の場合の騒音は、周波数10Hzに発生する。
このようにして、ロータの回転速度の補正処理により生じる振動周波数は、特定の周波数に集中することなく、30個の異なる周波数に分散される。分散された各振動周波数における騒音レベルは、すべての周波数において閾値以下となる。
以上説明したように、本発明が対象とするブラシレスモータは、ロータと、ステータと、位置検出センサと、を備える。
ロータは、回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、軸心を中心として回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有する。
ステータは、複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線が巻回される。
位置検出センサは、永久磁石が発する磁極の変化からロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
また、このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動装置は、補正処理部と、スイッチと、駆動波形生成部と、PWM回路と、インバータと、を含む。
補正処理部は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチは、位置検出センサと補正処理部との間に接続され、補正処理部に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部は、補正信号に基づいて巻線を駆動するための波形信号を生成して供給する。
PWM回路は、波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成して供給する。
インバータは、駆動パルス信号に基づいて巻線を通電する。
このような装置を用いて、ロータの回転速度の補正処理をスキップすることにより、補正処理による生じていた振動周波数を分散させることが可能となる。この結果、従来、モータの回転時に、特定の周波数に生じていた騒音のピークレベルを低減することができる。
本実施の形態におけるモータ駆動方法を空冷ブロアの制御へ用いれば、空冷ブロアの動作音について聴感レベルを改善することができる。
しかも、本実施の形態における補正処理は複雑な処理を必要としないので、安価な回路、例えば8ビット程度のマイコンで容易に実現できる。
なお、上記実施の形態では、スイッチというハードウェアを用いて、位置検出センサであるホール素子の出力である位置センサ信号Det(位置検出信号)を間引くことで補正処理をスキップした。
次の方法によれば、ソフトウェアを用いて同様の作用効果を得ることができる。すなわち、補正処理部を構成するマイコンに、すべての位置センサ信号Detを入力する。補正処理部による補正処理を行う際、ソフト的に補正処理をスキップすればよい。
本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、簡単な構成でモータの安定な回転制御と騒音の低減が可能となる。本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、特に低騒音が求められるファンモータやブロアに好適である。その他、本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、低騒音が求められる電気機器に使用されるモータにも有用である。
10 ブラシレスモータ
11 ステータ
12 ロータ
13 回路基板
14 モータケース
14a ケース本体
14b ケース蓋
15 ステータ鉄心
15a ヨーク
15b ティース(突極)
16,16U,16V,16W 巻線
16a 引出線
17 ロータフレーム
18 永久磁石
19 軸受
20 回転軸
21 支持部材
31 回路部品
38,38U,38V,38W ホール素子(位置検出センサ)
40 モータ駆動装置
41 回転制御部
42 駆動波形生成部
43 PWM回路
44 インバータ
45 通電タイミング生成部
46 位置信号生成部
50 補正処理部
52 進角値テーブル
60 スイッチ
本発明は、モータの回転音を低減するモータ駆動方法およびモータ駆動装置に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車は、車自身を走行させるために大型バッテリが搭載される。ハイブリッド自動車や電気自動車は、大型バッテリを含む電気回路を冷却するために空冷ブロアが搭載される。電気回路に流される電流値や、車の走行状態等に応じて、空冷ブロアには、その時々に必要とされる風量などの冷却性能が定められる。空冷ブロアは、冷却性能を満足するよう制御される必要がある。また、その冷却性能のバラツキは、空冷ブロアに依存する。特に、冷却性能のバラツキは、インペラー(羽根車)の回転速度のバラツキに大きく依存する。
大型バッテリを安定して冷却するためには、空冷ブロアを駆動するモータが、安定して回転駆動する必要がある。一般的に、モータを目標回転数に対して安定して回転させる方法として、つぎの制御がある。つまり、モータの回転位置を検出する位置検出センサ等を用いて、モータの実回転数を検出する。検出されたモータの実回転数と、モータの目標回転数との偏差が最小となるよう、モータの回転数を制御する、というものである。
ところで、パルス幅変調(Pulse Width Modulation。以下、「PWM」と記す。)駆動で制御される3相ブラシレスモータの場合、ホール素子等からなる3個の位置検出センサからの出力に基づいて、PWM駆動を実現する素子の駆動開始タイミングが制御される。したがって、3個の位置検出センサが取付けられる位置にずれがあると、モータの回転数は安定して維持されない。
この対応として、特許文献1では、例えば、予め計測された回転位置検出センサの正規位置からの位置ずれを記憶する位置ずれ量記憶手段と、この位置ずれ量記憶手段に記憶された位置ずれ量に応じて回転位置検出センサの回転位置信号を補正する回転位置信号補正手段と、を備えるものが提案されている。
特開2005−110363号公報
本発明が対象とするブラシレスモータは、ロータと、ステータと、位置検出センサと、を備える。
ロータは、回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、軸心を中心として回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有する。
ステータは、複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線が巻回される。
位置検出センサは、永久磁石が発する磁極の変化からロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
また、このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動装置は、補正処理部と、スイッチと、駆動波形生成部と、PWM回路と、インバータと、を含む。
補正処理部は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチは、位置検出センサと補正処理部との間に接続され、補正処理部に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部は、補正信号に基づいて巻線を駆動するための波形信号を生成して供給する。
PWM回路は、波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成して供給する。
インバータは、駆動パルス信号に基づいて巻線を通電する。
図1は本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの構造を示す断面図である。 図2は同ブラシレスモータの2−2断面図である。 図3は同ブラシレスモータの3−3断面図である。 図4は本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置のブロック図である。 図5は本発明の実施の形態1における補正処理のスキップ回数と補正により生じる振動周波数との特性図である。 図6は本発明の実施の形態1におけるモータ駆動方法を示すフローチャートである。 図7Aは本発明の実施の形態1と比較するブラシレスモータの回転速度の補正処理による騒音の周波数特性を示す特性図である。 図7Bは本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの回転速度の補正処理による騒音の周波数特性を示す特性図である。
本発明の実施の形態であるモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、ロータの回転速度の補正処理をスキップすることにより、補正処理により生じる振動周波数を分散させることが可能となる。補正処理により生じる振動周波数を分散させることで、モータが回転するときに生じる特定周波数における騒音のピークレベルを低減できる。
その結果、モータで駆動される空冷ブロアが動作することにより生じる音に対して、聴感レベルを改善できる。また、補正処理を行うにあたり、複雑な処理を必要としないので、安価な回路、例えば、8ビット程度のマイコンで容易に実現できる。
つまり、従来のモータ駆動方法には、つぎの改善点があった。すなわち、PWM駆動を実現する素子の駆動開始タイミングは、位置検出センサから出力される位置信号に同期して補正される。よって、この補正処理の周期に相当する特定周波数において、モータの回転音、つまり騒音が増大する。
そこで、後述する本発明の実施の形態であるモータ駆動方法およびモータ駆動装置により、簡単な構成で、モータが回転するときに生じていた特定周波数の騒音を低減する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの構造を示す断面図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、ロータ12と、ステータ11と、位置検出センサとしてホール素子38と、を備える。
ロータ12は、回転軸20と、この回転軸20を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石18と、軸心を中心として回転軸20を回転自在に保持する軸受19と、を有する。
ステータ11は、複数の突極を有するステータ鉄心15と、このステータ鉄心15に対して相ごとに巻線16が巻回される。各相を成す巻線16には、パルス幅を変調された信号が流される。その結果、本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、PWM駆動で制御されて回転する。
位置検出センサであるホール素子38は、永久磁石18が発する磁極の変化からロータ12の回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
さらに、詳細に説明する。図1に示すように、ブラシレスモータ10は、ステータ11、ロータ12、回路基板13およびモータケース14を備える。モータケース14は、密封された円筒形状の金属で形成される。ブラシレスモータ10は、このようなモータケース14内にステータ11、ロータ12および回路基板13を収納する。モータケース14は、ケース本体14aとケース蓋14bとで構成される。ケース本体14aにケース蓋14bが装着されると、モータケース14内は略密封された状態となる。
図1に示すように、ステータ11は、ステータ鉄心15に対して相ごとの巻線16が巻回される。本実施の形態では、特に顕著な効果を発揮する3相ブラシレスモータを例示して説明する。本実施の形態におけるブラシレスモータ10は、互いに120度ずつ位相が異なる巻線16を有する。巻線16は、3つの相に区分され、各々をU相、V相、W相とする。ステータ鉄心15は、内周側に突出した複数の突極を有する。また、ステータ鉄心15の外周側は、概略円筒形状である。ステータ鉄心15の外周は、ケース本体14aに固定される。
ステータ11の内側には、空隙を介してロータ12が挿入される。ロータ12は、ロータフレーム17の外周に円筒形状の永久磁石18を保持する。ロータ12は、軸受19で支持された回転軸20を中心として、回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心15が有する突極の先端面と、永久磁石18の外周面とが対向するように配置される。
さらに、このブラシレスモータ10には、各種の回路部品31が実装された回路基板13が、モータケース14の内部に取り付けられる。これら回路部品31によって、モータを制御するための駆動装置が構成される。また、回路基板13には、ロータ12の回転位置を検出するために、位置検出センサとしてホール素子38も実装される。なお、ロータ12の回転位置が検出できれば、位置検出センサはホール素子38以外でもよい。ステータ鉄心15には、支持部材21が装着される。回路基板13は、この支持部材21を介してモータケース14内に固定される。U相、V相、W相それぞれの巻線16の端部である引出線16aは、ステータ11から引き出される。それぞれの引出線16aの一端は、回路基板13に接続される。
このようなブラシレスモータ10は、つぎの手順で構成できる。まず、ステータ11が、ケース本体14aの内部に挿入される。ステータ11は、ケース本体14aの内面に固定される。次に、ロータ12と回路基板13とが、ケース本体14aの内部に収納される。その後、ケース蓋14bが、ケース本体14aに固着される。こうして、ホール素子38や駆動装置が内蔵されたブラシレスモータ10が形成される。
なお、ブラシレスモータ10は、駆動装置を一体化した構成であってもよい。特に、モータケース14を金属製とすれば、シールド効果を得ることができる。よって、このシールド効果により、回路基板13やステータ11などからモータケース14の外部に向けて放射される電磁ノイズを抑制できる。また、ステータ鉄心15が、直接、ケース本体14aに固定される構成であるため、ステータ11で生じた熱は金属製のモータケース14を介してモータケース14の外部に向けて放熱できる。
図2は、図1に示した本実施の形態におけるブラシレスモータの2−2断面図である。図3は、同ブラシレスモータの3−3断面図である。図2および図3は、本実施の形態におけるブラシレスモータについて、モータケース14の内部を上方から見た概要を示す。なお、図2および図3では、図1に示した巻線16を巻回していない状態であり、ステータ鉄心15を示す。特に、図2は、ステータ鉄心15と永久磁石18との配置関係を示す。図3は、ステータ鉄心15と回路基板13との配置関係を示す。
まず、図2に示すように、ステータ鉄心15は、環状のヨーク15aと、突極としてのそれぞれのティース15bとで構成される。本実施の形態で例示するステータ鉄心15は、突極数を12極とした12個のティース15bを有する。このようなステータ鉄心15の外周が、ケース本体14aの内面に固着される。それぞれのティース15bは、内周側へと延伸して突出する。それぞれのティース15bは、隣り合うティース15bとの間に位置する空間としてスロットを形成しながら、回転軸20を軸心とする周方向において、等間隔で配置される。ティース15bは、順番に、それぞれU相、V相、W相のいずれかに対応付けられる。U相のティース15bにはU相の巻線が巻回される。V相のティース15bにはV相の巻線が巻回される。W相のティース15bにはW相の巻線が巻回される。
また、このような12個のティース15bの先端部と向い合うように、ステータ鉄心15の内周側にはロータ12が配置される。ロータ12が保持する永久磁石18は、回転軸20を軸心とする周方向において、S極の磁極とN極の磁極とが交互に配置されるように等間隔で着磁される。図2に示すように、本実施の形態における永久磁石18は、一対のS極の磁極とN極の磁極とからなる組合せをロータフレーム17の外周に5対有する。すなわち、永久磁石18は、周方向に沿って、磁極数が10極となるように着磁される。以上のように、ブラシレスモータ10は、10極12スロットの構成である。
次に、図3に示すように、回路基板13上には、各種の回路部品31とともに、3つのホール素子38U、38V、38Wが実装される。ホール素子38U、38V、38Wは、円筒形状を成す永久磁石の一端面と向い合うように、回路基板13上に配置される。回路基板13上において、ホール素子38U、38V、38Wは、それぞれ、U相、V相、W相に対応するティース15bを延伸した方向に配置される。これにより、ホール素子38U、38V、38Wは、それぞれU相、V相、W相に対応して永久磁石の磁極が検出できる。
なお、ホール素子は、各相との関係を示す場合には、符号38U、38V、38Wを用いて示し、ホール素子を総称する場合には、符号38を用いて示すこともある。
本実施の形態のように、10極12スロットのモータ構成とした場合、つぎの効果を得ることができる。つまり、ホール素子38U、38V、38Wが、機械角において、それぞれ120度間隔で配置される。その結果、ホール素子38U、38V、38Wから、電気角において、それぞれ120度の位相が異なるU相、V相、W相の位置検出信号を得ることができる。すなわち、図3に示すように、ホール素子38Uは、u軸上に沿って配置され、U相のティース15bと対向する場所に位置する。同様に、ホール素子38Vは、v軸上に沿って配置され、V相のティース15bと対向する場所に位置する。ホール素子38Wは、w軸上に沿って配置され、W相のティース15bと対向する場所に位置する。図2および図3に示すように、本構成により、ホール素子38U、38V、38Wは、永久磁石18の磁極に対して、電気角で120度ごとにずれるように配置される。よって、ホール素子38U、38V、38Wは、ロータ12について、U相、V相、W相の回転位置を検出できる。
以上のように構成されたブラシレスモータ10に対して、ブラシレスモータ10の外部から電源電圧や制御信号が供給される。供給された電源電圧や制御信号に基づいて、回路基板13上に設けられたモータ駆動装置などが、巻線16に流す駆動電流を生成する。生成された駆動電流が、巻線16に流れるため、ステータ鉄心15から磁界が発生する。ステータ鉄心15から生じた磁界と永久磁石18から生じた磁界とが相互に働き掛けることで、磁界の極性に応じた吸引力と磁界の極性に応じた反発力とが生じる。吸引力と反発力との作用によって、回転軸20を中心としてロータ12が回転する。
次に、回路基板13上に実装された位置検出センサであるホール素子38や回路部品31により構成されるモータ駆動装置について説明する。
図4は、本実施の形態におけるブラシレスモータのモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
モータ駆動装置40は、3つの相にそれぞれ対応する位置検出センサであるホール素子38と、補正処理部50と、駆動波形生成部42と、PWM回路43と、インバータ44と、スイッチ60とを含む。
補正処理部50は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチ60は、位置検出センサであるホール素子38と補正処理部50との間に接続され、補正処理部50に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部42は、補正信号に基づいて巻線16を駆動するための波形信号Wdを生成して供給する。
PWM回路43は、波形信号Wdによりパルス幅変調した駆動パルス信号Pdを生成して供給する。
インバータ44は、駆動パルス信号Pdに基づいて巻線16を通電する。
モータ駆動装置40には、例えば外部の上位システムである上位器などから、ロータの目標回転数である回転速度として、例えば1分間あたりの回転数(rpm)を指令する回転指令信号Rrが通知される。
補正処理部50は、回転制御部41、通電タイミング生成部45、位置信号生成部46、および進角値テーブル52から構成される。
位置信号生成部46は、位置検出信号からロータが現実に回転している実回転数を検出する。
回転制御部41は、上位システムから指示された目標回転数と、位置信号生成部46で検出した実回転数との偏差によりロータの回転数を制御する。
通電タイミング生成部45は、位置検出信号を基準タイミングとして、必要とされる進角量に応じた位相の通電タイミングを生成する。また、通電タイミング生成部45は、この通電タイミングを示す通電位相信号を駆動波形生成部42に供給する。
進角値テーブル52は、必要とされる進角量を予め記憶する。
さらに、図面を用いて、詳細に説明する。回転指令信号Rrは、回転制御部41に通知される。また、回転制御部41には、位置信号生成部46で生成された検出位置信号Rpが通知される。基本的に、検出位置信号Rpは、ロータの回転位置を検出した結果に基づいて生成された信号である。巻線16への駆動量を示す回転制御信号Ddは、回転指令信号Rrと検出位置信号Rpとに基づいて、回転制御部41で生成される。
具体的には、まず、回転制御部41は、速度指令を示す回転指令信号Rrと、検出位置信号Rpに基づいて算出された検出速度との速度偏差を求める。検出速度は、検出位置信号Rpから微分演算などにより算出できる。つぎに、回転制御部41は、速度指令に従った実速度となるように、速度偏差に応じたトルク量を示す回転制御信号Ddを生成する。回転制御部41は、生成された回転制御信号Ddを駆動波形生成部42に供給する。
駆動波形生成部42は、巻線16を駆動するための波形信号Wdを相ごとに生成する。駆動波形生成部42は、生成された波形信号WdをPWM回路43に供給する。巻線16を正弦波駆動する場合、波形信号Wdは正弦波信号となる。巻線16を矩形波駆動する場合、波形信号Wdは矩形波信号となる。波形信号Wdの振幅は、回転制御信号Ddに応じて決定される。波形信号WdがPWM回路43に供給されるタイミングは、通電タイミング生成部45からの通電位相信号Dpに応じて決定される。基準とするタイミングに対して、通電位相信号Dpに応じたタイミングが進み方向の位相のときには、いわゆる進角となる。基準とするタイミングに対して、通電位相信号Dpに応じたタイミングが遅れ方向の位相のときには、いわゆる遅角となる。
PWM回路43は、駆動波形生成部42から相ごとに供給された波形信号Wdを変調信号として、それぞれの相に対してパルス幅変調を行う。つまり、PWM回路43は、供給された波形信号Wdに対してパルス幅変調を行う。PWM回路43は、パルス幅変調が行われた結果、生成されたパルス列の信号である駆動パルス信号Pdをインバータ44に供給する。
インバータ44は、駆動パルス信号Pdに基づいて、相ごとに巻線16への通電を行い、巻線16を駆動する。インバータ44は、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、電源の正極側に接続されたスイッチ素子と電源の負極側に接続されたスイッチ素子とを備える。電源の正極側に接続されたスイッチ素子の反電源側と、電源の負極側に接続されたスイッチ素子の反電源側とは、互いに接続されており、接続部を成す。この接続部が、インバータ44から巻線16を駆動する駆動出力端部となる。U相の駆動出力端部Uoは、引出線16aを介して巻線16Uに接続される。V相の駆動出力端部Voは、引出線16aを介して巻線16Vに接続される。W相の駆動出力端部Woは、引出線16aを介して巻線16Wに接続される。
それぞれの相において、駆動パルス信号Pdに基づいてスイッチ素子がオンオフされる。このとき、電源の正極側に接続されたスイッチ素子のうち、オンされたスイッチ素子を介して、駆動出力端部から巻線16へと駆動電流が流される。そして、他の巻線16を経て駆動出力端部へと流された駆動電流は、電源の負極側に接続されたスイッチ素子のうち、オンされたスイッチ素子を介して、電源へと流される。駆動パルス信号Pdは、波形信号Wdをパルス幅変調した信号である。よって、各スイッチ素子が上述したオンオフ動作を行うことにより、波形信号Wdに応じた駆動電流がそれぞれの巻線16に通電される。
以上のような構成により、回転指令信号Rrに従って、ロータの回転速度やロータ12の回転位置を制御するフィードバック制御ループが形成される。
次に、検出位置信号Rpや通電位相信号Dpを生成するための構成について説明する。
図4に示すように、まず、回路基板上に実装されたホール素子38は、回転するロータが保持する永久磁石から生じた磁極変化を検出し、位置検出信号として位置センサ信号Detを出力する。位置センサ信号Detは、スイッチ60を介して通電タイミング生成部45に供給されるとともに、位置信号生成部46にも供給される。位置信号生成部46は、位置センサ信号Detを用いて検出位置信号Rpを生成する。位置信号生成部46は、生成された検出位置信号Rpを回転制御部41に供給する。
通電タイミング生成部45は、位置センサ信号Detのタイミングを基準タイミングとして、基準タイミングからある進角量だけ位相をずらしたタイミングを生成する。通電タイミング生成部45には、そのときのブラシレスモータの回転状況に最適な進角量である進角値Pが、進角値テーブル52から供給される。通電タイミング生成部45は、基準タイミングから進角値Pだけ進角したタイミングを示す通電位相信号Dpを生成する。生成された通電位相信号Dpが、駆動波形生成部42に供給される。このようにして、駆動波形生成部42は、位置センサ信号Detに基づく基準タイミングから通電位相信号Dpだけ進角したタイミングで、波形信号Wdを出力する。進角値テーブル52は、回転数(rpm)に対応付けてその回転数で最適とする進角値Pを記憶している。本実施の形態では、各回転数において、モータ電流が最も少なくなるような進角値Pを保存進角値として記憶する。
進角値テーブル52には、回転指令信号Rrが通知される。進角値テーブル52は、通知された回転指令信号Rrが示す回転数に対応する進角値Pを読み出す。進角値テーブル52は、読み出した進角値Pを通電タイミング生成部45に供給する。このように、補正処理部50では、通電タイミング生成部45に位置センサ信号Detを入力することで、ロータの回転速度を目標回転速度に合わせるように補正を行っている。
ここで、スイッチ60の動作およびその作用について説明する。まず、スイッチ60が接続されている状態、すなわち、常時オンの状態の動作について説明する。
本実施の形態では、補正処理部50がマイクロコンピュータ(Microcomputer、以下「マイコン」と記す。)で構成されている場合を例示して、以下の説明を行う。なお、補正処理部50は、マイコンを用いることなく、同様の機能を成す構成で実現してもよい。
ホール素子38から出力された位置センサ信号Detが、マイコンで構成された補正処理部50に入力される。補正処理部50では、位置センサ信号Detが補正処理部50に入力される度に割込み処理が行われ、通電タイミング生成部45から駆動波形生成部42へ通電位相信号Dpが出力される。出力された通電位相信号Dpに基づいて、ロータの回転速度の補正処理が実行される。
一方、スイッチ60がオフされると、位置センサ信号Detがマイコンで構成された補正処理部50に入力されない。補正処理部50に位置センサ信号Detが入力されないため、補正処理部50では割込み処理が行われない。割込み処理により生成された通電位相信号Dpが出力されないため、ロータの回転速度の補正処理は実行されない。このように、ロータの回転に応じて周期的に発生する位置センサ信号Detは、スイッチ60により補正処理部50への入力が間引かれる。つまり、スイッチ60を用いれば、ロータの回転速度の補正処理がスキップできる。
ホール素子38は、回転するロータが保持する永久磁石から生じた磁極変化を検出し、位置センサ信号Detとして出力する。上述したように、本実施の形態のブラシレスモータのロータでは、永久磁石として5対のN極の磁極とS極の磁極がそれぞれ交互に配置され、合計で10極の磁極が保持される。したがって、ロータが1回転する毎に、各ホール素子38からそれぞれ10個ずつ、合計で30個の位置センサ信号Detが、等しい時間間隔で出力される。
つまり、スイッチ60が常時オンされた状態では、補正処理はスキップされないため、ロータが1回転する毎に、マイコンでは30回の割込み処理が発生する。この割込み処理毎に補正処理が実行されるので、ロータが1回転する毎に、30回の回転速度の補正処理が実行される。
これに対して、スイッチ60を所定の規則に従ってオンオフすれば、周期的に発生する位置センサ信号Detが補正処理部50へ入力することを所定の規則に従って間引くことができる。よって、本実施の形態のモータ駆動装置40は、補正処理をスキップすることができる。
なお、スイッチ60は、補正処理部50に対する位置センサ信号Detの入力を制御できればよい。スイッチ60は、機械的なスイッチでもよく、電気的なスイッチでもよい。
ところで、上述したように、ロータの回転速度の補正処理が周期的に実行されると、この補正処理の周期に相当する特定の振動周波数でロータが振動する。ロータが振動するため、この特定の振動周波数でロータから騒音が発生する。
ここで、ロータの1回転あたりの補正回数をNc、ロータの磁極数をNp、位置検出センサであるホール素子38の数をs、ロータの回転速度をNr(rpm)とする。補正処理により生じる振動周波数fvは、式(1)のようになる。

fv=Nc×Nr/60=Np×s×Nr/60 (1)

補正処理がスキップされるスキップ回数をNsとする。補正処理により生じる振動周波数fvは、式(2)のようになる。

fv=Np×s/(1+Ns)×Nr/60 (2)

図5は、本実施の形態におけるブラシレスモータの補正処理のスキップ回数Nsと補正処理により生じる振動周波数fvとの関係を示す特性図である。
本実施の形態におけるブラシレスモータは、Np=10、s=3である。ここで、Nr=600rpmとすると、スキップ回数Nsが0回、1回、2回、・・・・29回となるに従って、振動周波数fvはそれぞれ300Hz、150Hz、100Hz、・・・・10Hzとなる。本実施の形態では、スキップ回数が29回となったときに、ロータの機械角が1回転あたり、1回の補正が行われる。ロータの機械角が1回転以上の場合は、補正処理のスキップ回数が増やされても、補正処理による生じる振動周波数はあまり変化しない。このため、補正処理のスキップ回数は最大29回までとする。
図6は、本実施の形態におけるモータ駆動装置の駆動方法を示すフローチャートである。
本実施の形態におけるモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
具体的には、ロータが目標回転数に到達し、ロータの回転速度が安定になったか否かを判定するステップが行われる(ステップS102)。
回転速度が安定した場合に、スキップした回数が最大スキップ回数に到達したか否かを判定するステップが行われる(ステップS104)。
スキップした回数が最大スキップ回数に到達していない場合には、補正処理をスキップする(ステップS105)。
スキップした回数が最大スキップ回数に到達した場合には、補正処理を実行するとともに、最大スキップ回数を変更するステップが行われる(ステップS106、S107)。
最大スキップ回数は、ロータの磁極数をNp、位置検出センサの数をsとした場合、1回以上、(Np×s−1)回以下の範囲内で変更される。
最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、(Np×s−1)回から1回までの範囲内で、1回ずつ減少される。
または、最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、1回ずつ増加される。
あるいは、最大スキップ回数を変更させる方法は、スキップした回数が最大スキップ回数に到達するごとに、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、ランダムに変更される。
以下、図面とともに、詳細に説明する。図6に示すように、まず、ブラシレスモータが動作をスタートする前に、スキップ最大回数Nsmax(0から29までの整数)は初期値に設定され、スキップ回数nsはリセット(ns=0)されているものとする。
補正処理部を構成するマイコンにおいて、センサ割込みがスタートすると(ステップS101)、ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定しているか否かが判定される(ステップS102)。ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定していない場合(ステップS102のNo)、回転速度の補正処理が実行され(ステップS103)、補正処理部による補正処理が終了する(ステップS108)。
一方、ロータが目標回転数に到達し、かつその回転速度が安定している場合(ステップS102のYes)、スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達しているか否かが判定される(ステップS104)。スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達していない場合(ステップS104のNo)、回転速度の補正処理がスキップされ、かつスキップ回数nsがインクリメントされて(ステップS105)、補正処理部による補正処理が終了する(ステップS108)。
一方、スキップ回数nsがスキップ最大回数Nsmaxに到達した場合(ステップS104のYes)、回転速度の補正処理が実行される(ステップS106)。その後、ステップS107に進んで、スキップ回数nsがリセットされるとともに、スキップ最大回数Nsmaxの値が変更される。
このスキップ最大回数Nsmaxの変更の方法は、29回から1回ずつ減少させてもよいし、0回から1回ずつ増加させてもよい。また、ロータの回転速度が安定した後、0回から29回までの間でランダムに変更するようにしてもよい。例えば、スキップ最大回数Nsmaxの値を0回から29回まで1回ずつ増加させる場合を考えると、回転速度の補正処理は次のように実行されることになる。
ロータの回転速度が安定すると、まず、センサ割込み1回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は0回)。次に、センサ割込み2回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は1回)。次に、センサ割込み3回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は2回)。このように、スキップ回数が1回ずつ増加され、最後にセンサ割込み30回について1回の補正処理が実行される(スキップ回数は29回)。そして、この補正処理のスキップ動作が繰り返される。
図6を用いて説明した補正処理のスキップ動作の効果について、図7A、図7Bを用いて説明する。図7A、図7Bは、ロータの回転速度の補正処理による振動周波数、すなわち騒音の周波数特性を示した特性図である。図7Aは、従来のモータ駆動方法によって駆動した場合の例を示す。図7Bは、本実施の形態のモータ駆動方法によって駆動した場合の例を示す。図7Aに示すように、従来は、補正処理部を構成するマイコンに対して入力された、すべてのセンサ割込みについて補正処理が実行されていた。従って、上述した式(1)から算出されるように、補正処理による振動周波数は300Hzに集中する。その結果、ブラシレスモータのロータが回転すると、この補正処理のために周波数300Hzにおいて閾値を超える大きなピーク騒音が発生していた。
一方、本実施の形態におけるモータ駆動方法では、図7Bに示すように、補正処理による振動周波数は、補正処理のスキップ回数に応じて複数の周波数に分散される。例えば、図7B中、「スキップなし時の騒音」として示される補正処理のスキップがない場合の騒音は、周波数300Hzに発生する。同様に、図7B中、「スキップ1回時の騒音」として示される補正処理のスキップが1回の場合の騒音は、周波数150Hzに発生する。図7B中、「スキップ2回時の騒音」として示される補正処理のスキップが2回の場合の騒音は、周波数100Hzに発生する。補正処理のスキップ回数が増加した結果、補正処理のスキップが29回の場合の騒音は、周波数10Hzに発生する。
このようにして、ロータの回転速度の補正処理により生じる振動周波数は、特定の周波数に集中することなく、30個の異なる周波数に分散される。分散された各振動周波数における騒音レベルは、すべての周波数において閾値以下となる。
以上説明したように、本発明が対象とするブラシレスモータは、ロータと、ステータと、位置検出センサと、を備える。
ロータは、回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、軸心を中心として回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有する。
ステータは、複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線が巻回される。
位置検出センサは、永久磁石が発する磁極の変化からロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する。
このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動方法は、位置検出信号に基づいて、ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、補正処理を所定回数スキップする。
また、このようなブラシレスモータを駆動するにあたり、本発明に関するモータ駆動装置は、補正処理部と、スイッチと、駆動波形生成部と、PWM回路と、インバータと、を含む。
補正処理部は、位置検出信号が入力するタイミングで、ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する。
スイッチは、位置検出センサと補正処理部との間に接続され、補正処理部に入力する位置検出信号を間引いて補正処理を所定回数スキップさせる。
駆動波形生成部は、補正信号に基づいて巻線を駆動するための波形信号を生成して供給する。
PWM回路は、波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成して供給する。
インバータは、駆動パルス信号に基づいて巻線を通電する。
このような装置を用いて、ロータの回転速度の補正処理をスキップすることにより、補正処理による生じていた振動周波数を分散させることが可能となる。この結果、従来、モータの回転時に、特定の周波数に生じていた騒音のピークレベルを低減することができる。
本実施の形態におけるモータ駆動方法を空冷ブロアの制御へ用いれば、空冷ブロアの動作音について聴感レベルを改善することができる。
しかも、本実施の形態における補正処理は複雑な処理を必要としないので、安価な回路、例えば8ビット程度のマイコンで容易に実現できる。
なお、上記実施の形態では、スイッチというハードウェアを用いて、位置検出センサであるホール素子の出力である位置センサ信号Det(位置検出信号)を間引くことで補正処理をスキップした。
次の方法によれば、ソフトウェアを用いて同様の作用効果を得ることができる。すなわち、補正処理部を構成するマイコンに、すべての位置センサ信号Detを入力する。補正処理部による補正処理を行う際、ソフト的に補正処理をスキップすればよい。
本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、簡単な構成でモータの安定な回転制御と騒音の低減が可能となる。本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、特に低騒音が求められるファンモータやブロアに好適である。その他、本発明のモータ駆動方法およびモータ駆動装置は、低騒音が求められる電気機器に使用されるモータにも有用である。
10 ブラシレスモータ
11 ステータ
12 ロータ
13 回路基板
14 モータケース
14a ケース本体
14b ケース蓋
15 ステータ鉄心
15a ヨーク
15b ティース(突極)
16,16U,16V,16W 巻線
16a 引出線
17 ロータフレーム
18 永久磁石
19 軸受
20 回転軸
21 支持部材
31 回路部品
38,38U,38V,38W ホール素子(位置検出センサ)
40 モータ駆動装置
41 回転制御部
42 駆動波形生成部
43 PWM回路
44 インバータ
45 通電タイミング生成部
46 位置信号生成部
50 補正処理部
52 進角値テーブル
60 スイッチ

Claims (10)

  1. 回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、前記軸心を中心として前記回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有するロータと、
    複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線を巻回したステータと、
    前記永久磁石が発する磁極の変化から前記ロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する位置検出センサと、
    を備えるブラシレスモータを駆動するモータ駆動方法であって、
    前記位置検出信号に基づいて、前記ロータの回転速度の補正処理を実行するに際し、前記補正処理を所定回数スキップすることを特徴とするモータ駆動方法。
  2. 前記ロータが目標回転数に到達し、前記ロータの回転速度が安定になったか否かを判定するステップと、
    前記回転速度が安定した場合に、スキップした回数が最大スキップ回数に到達したか否かを判定するステップと、
    前記スキップした回数が前記最大スキップ回数に到達していない場合には、前記補正処理をスキップし、
    前記スキップした回数が前記最大スキップ回数に到達した場合には、前記補正処理を実行するとともに、前記最大スキップ回数を変更するステップと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動方法。
  3. 前記ロータの磁極数をNp、前記位置検出センサの数をsとした場合、前記最大スキップ回数は、1回以上、(Np×s−1)回以下の範囲内で変更することを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動方法。
  4. 前記スキップした回数が前記最大スキップ回数に到達するごとに、前記最大スキップ回数は、(Np×s−1)回から1回までの範囲内で、1回ずつ減少することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動方法。
  5. 前記スキップした回数が前記最大スキップ回数に到達するごとに、前記最大スキップ回数は、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、1回ずつ増加することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動方法。
  6. 前記スキップした回数が前記最大スキップ回数に到達するごとに、前記最大スキップ回数は、1回から(Np×s−1)回までの範囲内で、ランダムに変更することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動方法。
  7. 回転軸と、この回転軸を軸心とする周方向において、N極の磁極とS極の磁極とが等間隔で交互に配置された永久磁石と、前記軸心を中心として前記回転軸を回転自在に保持する軸受と、を有するロータと、
    複数の突極を有するステータ鉄心と、このステータ鉄心に対して相ごとに巻線を巻回したステータと、
    前記永久磁石が発する磁極の変化から前記ロータの回転位置を検出して位置検出信号を出力する位置検出センサと、
    を備えるブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    前記位置検出信号が入力するタイミングで、前記ロータの回転速度の補正処理を実行するとともに、前記補正処理を実行することを案内する補正信号を出力する補正処理部と、
    前記位置検出センサと前記補正処理部との間に接続され、前記補正処理部に入力する前記位置検出信号を間引いて前記補正処理を所定回数スキップさせるスイッチと、
    前記補正信号に基づいて前記巻線を駆動するための波形信号を生成して供給する駆動波形生成部と、
    前記波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成して供給するPWM回路と、
    前記駆動パルス信号に基づいて前記巻線を通電するインバータと、
    を含むことを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 前記ブラシレスモータが備える前記ロータの目標回転数を指示する上位システムをさらに含み、
    前記補正処理部は、
    前記位置検出信号から前記ロータが現実に回転している実回転数を検出する位置信号生成部と、
    前記上位システムから指示された前記目標回転数と、前記位置信号生成部で検出した前記実回転数との偏差により前記ロータの回転数を制御する回転制御部と、
    前記位置検出信号を基準タイミングとして、必要とされる進角量に応じた位相の通電タイミングを生成するとともに、この通電タイミングを示す通電位相信号を前記駆動波形生成部に供給する通電タイミング生成部と、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記必要とされる進角量を予め記憶する進角値テーブルを備えたことを特徴とする請求項8に記載のモータ駆動装置。
  10. 前記ロータの磁極数をNp、前記位置検出センサの数をsとした場合、前記所定回数は、1回以上、(Np×s−1)回以下の範囲内で変更することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
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