JP5945702B2 - モータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータ - Google Patents

モータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータ Download PDF

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Description

本発明は、モータの電源ラインに例えば大きなノイズなどが印加されて電源電圧が上昇し過電圧となった場合にその過電圧による影響を抑制するようにモータを駆動するモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータに関する。
自動車などは、搭載したバッテリが搭載機器の電源となる。車両は多くの機器を搭載しており、例えば走行中にはこれらの機器が状況に応じて動作する。このため、車載バッテリの電源電圧は一般の電気機器の電源に比べて大きく変動する。さらに、エンジン駆動中に何らかの原因で車載バッテリが遮断すると、ロードダンプと呼ばれる過渡現象が生じ、電源ラインに高電圧が発生することが知られている。
このため、従来、車載バッテリの電源ラインに重畳したサージなどの過電圧から車載の機器を保護する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の技術は、電源ラインにサージが発生した場合に、サージが所定電圧以上の間、制御手段がブロアモータ回路を通電状態に制御するように構成されている。これによって、サージがブロアモータ回路に流れて吸収される。従来の技術は、このような手法によって、サージ吸収回路の負担やサージ吸収素子数の低減を図っている。
しかしながら、上述した従来の技術は、ブロアモータ停止時にサージが発生した場合、ブロアモータを通電駆動して動作させ、ブロアモータにサージエネルギを吸収させる構成である。このため、ブロアモータを通電駆動しているときにサージが発生した場合、通電駆動によるサージエネルギの吸収以上に、サージエネルギを吸収できないという課題があった。
特開平11−59159号公報
本発明のモータ駆動方法は、巻線を巻回したステータとステータに対向して回転自在に配置されたロータとを含むモータにおいて、進角量に基づく位相の通電タイミングで巻線を通電駆動してロータを回転させるモータ駆動方法である。本モータ駆動方法は、モータに供給される電源電圧が所定の電圧を超えるかどうかを判定し、所定の電圧を超えたと判定すると、巻線を通電する電流量が多くなるように進角量を変更して、巻線を通電駆動する。
これにより、電源電圧が例えばノイズなどの影響で上昇して所定の電圧を超えるような過電圧となったとき、モータは回転数など現状の回転動作を変更することなく、現状の回転動作を維持しながら進角量の変更で電流量を多くして、電圧上昇した過電圧のエネルギを吸収し、これによって、電源ラインの電圧上昇を抑制できる。
また、本発明のモータ駆動方法は、電源電圧が所定の電圧を超えないときは、電流量が少なくなるように進角量を制御し、所定の電圧を超えたと判定すると、電流量が多くなるように進角量を制御する。
これにより、電源電圧が所定の電圧を超えないときは、巻線の電流量を抑えて効率化や低騒音化を図るとともに、所定の電圧を超えたときには電源ラインの電圧上昇を抑制できる。
さらに、本発明のモータ駆動装置は、上述のモータ駆動方法を実行する機能を備え、進角量に基づく通電タイミングで巻線を通電駆動する構成である。
さらに、本発明のモータ駆動装置は、巻線を巻回したステータとステータに対向して回転自在に配置されたロータとを含むモータにおいて、進角量に基づく位相の通電タイミングで巻線を通電駆動してロータを回転させるモータ駆動装置である。本モータ駆動装置は、進角量に基づく位相の通電タイミングを生成する通電タイミング生成部と、巻線を駆動するための波形信号を生成し、通電タイミングに基づくタイミングで波形信号を出力する駆動波形生成部と、駆動波形生成部から供給された波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成するPWM回路と、駆動パルス信号に基づいて巻線を通電するインバータと、モータに供給される電源電圧が所定の電圧を超えるかどうかを判定する過電圧判定部と、進角量を通電タイミング生成部に設定する進角設定部とを備える。そして、進角設定部は、過電圧判定部が所定の電圧を超えたと判定すると、巻線を通電する電流量が多くなるような進角量を通電タイミング生成部に設定する構成である。
この構成により、電源電圧が例えばノイズなどの影響で上昇して所定の電圧を超えるような過電圧となったとき、モータは回転数など現状の回転動作を変更することなく、進角量の変更で電流量を多くして、電圧上昇した過電圧のエネルギを吸収し、これによって、電源ラインの電圧上昇を抑制できる。
さらに、本発明のブラシレスモータは、上述のモータ駆動装置を内蔵または一体化した構成である。
この構成により、電源ラインから供給される電源電圧の電圧上昇を抑制する機能を備えたブラシレスモータを実現できる。
以上のように、本発明のモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータによれば、例えばノイズなどの影響によって電源電圧が過電圧となったとき、進角量を変更して巻線を通電する電流量が多くなるように動作する。このため、モータの通電駆動中において発生した電源ラインの電圧上昇を抑制し、安定した電源環境での動作を可能としたモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータを提供できる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの構造を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置のブロック図である。 図3は、進角量とモータ電流との特性例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、同モータ駆動方法の他の例を示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置のブロック図である。 図7は、同モータ駆動装置の他の構成例を示すブロック図である。 図8は、本発明の実施の形態2におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置のブロック図である。 図10は、本発明の実施の形態3におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態におけるモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータについて図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータ10の構造を示す図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。本実施の形態のブラシレスモータは、複数相の巻線を有しており、各相がパルス幅変調(以下、適宜、PWMと呼ぶ)された信号で駆動されて回転する。
図1に示すように、ブラシレスモータ10は、ステータ11、ロータ12、回路基板13およびモータケース14を備えている。モータケース14は密封された円筒形状の金属で形成されており、ブラシレスモータ10は、このようなモータケース14内にステータ11、ロータ12および回路基板13を収納した構成である。モータケース14は、ケース本体14aとケース蓋14bとで構成され、ケース本体14aにケース蓋14bを装着することで略密封されたモータケース14となる。
図1において、ステータ11は、ステータ鉄心15に相ごとの巻線16を巻回して構成される。本実施の形態では、互いに120度位相が異なるU相、V相、W相とする3つの相に区分した巻線16をステータ鉄心15に巻回した一例を挙げて説明する。ステータ鉄心15は、内周側に突出した複数の突極を有している。また、ステータ鉄心15の外周側は概略円筒形状であり、その外周がケース本体14aに固定されている。
ステータ11の内側には、空隙を介してロータ12が挿入されている。ロータ12は、ロータフレーム17の外周に円筒形状の永久磁石18を保持し、軸受19で支持された回転軸20を中心に回転自在に配置される。すなわち、ステータ鉄心15の突極の先端面と永久磁石18の外周面とが対向するように配置されている。
さらに、このブラシレスモータ10には、各種の回路部品31を実装した回路基板13がモータケース14の内部に内蔵されている。これら回路部品31によって、モータを制御や駆動するためのモータ駆動装置が構成される。また、回路基板13には、ロータ12の回転位置を検出するために、ホール素子などによる位置検出センサ38も実装されている。ステータ鉄心15には支持部材21が装着されており、回路基板13は、この支持部材21を介してモータケース14内に固定される。そして、U相、V相、W相それぞれの巻線16の端部が引出線16aとしてステータ11から引き出されており、回路基板13にそれぞれの引出線16aが接続されている。
このような構成とするため、まず、ステータ11をケース本体14aの内部に挿入してケース本体14aの内面に固定し、次にロータ12、回路基板13をケース本体14aの内部に収納した後、ケース蓋14bをケース本体14aに固着する。このような手順で、位置検出センサやモータ駆動装置を内蔵したブラシレスモータ10が形成される。なお、ブラシレスモータ10がモータ駆動装置を一体化した構成であってもよい。特に、モータケース14を金属製とすることによりシールド効果があるため、回路基板13やステータ11などから外部に放射される電磁ノイズを抑制できる。また、ステータ鉄心15をケース本体14aに直接固定した構成であるため、ステータ11で生じた熱を金属製のモータケース14を介して外部に放熱できる。
以上のように構成されたブラシレスモータ10に対して、外部から電源電圧や制御信号を供給することにより、回路基板13のモータ駆動装置によって巻線16に駆動電流が流れ、ステータ鉄心15から磁界が発生する。そして、ステータ鉄心15からの磁界と永久磁石18からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によって回転軸20を中心にロータ12が回転する。
次に、回路基板13上に実装された位置検出センサ38や回路部品31により構成された本実施の形態のモータ駆動装置について説明する。
図2は、本実施の形態におけるブラシレスモータ10のモータ駆動装置40のブロック図である。
モータ駆動装置40は、3つの相にそれぞれ対応する位置検出センサ38とともに、回転制御部41、駆動波形生成部42、PWM回路43、インバータ44、通電タイミング生成部45、速度信号生成部46、進角設定部47、電圧測定部51および過電圧判定部52を備える。また、モータ駆動装置40の各回路を動作させるため、電源ラインPwから電源端子50に電源電圧Vccが供給される。例えば、車両の場合には、車載されたバッテリから電源ラインPwを介して電源電圧Vccが供給される。また、モータ駆動装置40には、例えば外部の上位器などから、各種の指令や制御信号Cntとともに、指令回転数や指令速度として例えば1分間あたりの回転数(rpm)を指令する回転指令信号Rrが通知される。
回転指令信号Rrは、回転制御部41に通知される。また、回転制御部41には、検出回転数として、速度信号生成部46で生成された検出速度信号Rvが通知される。本実施の形態では、ロータ12の回転位置を検出し、検出した位置情報に基づいて検出速度信号Rvを生成する一例を挙げている。回転制御部41は、回転指令信号Rrと検出速度信号Rvとに基づき、巻線16への駆動量を示す回転制御信号Ddを生成する。
具体的には、速度信号生成部46は、位置検出センサ38からの位置センサ信号Detによる位置情報に対して例えば微分演算などを行い、ロータ12の回転速度を算出して検出速度信号Rvとして出力している。回転制御部41は、指令回転数を示す回転指令信号Rrと、速度信号生成部46が算出した検出回転数を示す検出速度信号Rvとの偏差を求める。そして、回転制御部41は、指令回転数に従った実速度で回転するように、偏差に応じたトルク量を示す回転制御信号Ddを生成する。回転制御部41は、このような回転制御信号Ddを駆動波形生成部42に供給する。
駆動波形生成部42は、巻線16を駆動するための波形信号Wdを相ごとに生成し、生成した波形信号WdをPWM回路43に供給する。巻線16を正弦波駆動する場合には波形信号Wdは正弦波信号であり、巻線16を矩形波駆動する場合には波形信号Wdは矩形波信号である。また、波形信号Wdの振幅は、回転制御信号Ddに応じて決定される。そして、波形信号WdをPWM回路43に供給するタイミングは、通電タイミング生成部45からの通電位相信号Dpに応じて決定される。基準とするタイミングに対して、通電位相信号Dpに応じたタイミングが進み方向の位相のときにはいわゆる進角であり、遅れ方向の位相のときには遅角である。
PWM(Pulse Width Modulation)回路43は、駆動波形生成部42から相ごとに供給された波形信号Wdを変調信号として、それぞれにパルス幅変調(PWM)を行う。PWM回路43は、このように波形信号Wdでパルス幅変調したパルス列の信号である駆動パルス信号Pdを、インバータ44に供給する。
インバータ44は、駆動パルス信号Pdに基づいて、相ごとに巻線16への通電を行い、巻線16を駆動する。インバータ44は、電源の正極側に接続されたスイッチ素子と負極側に接続されたスイッチ素子とを、U相、V相、W相それぞれに備えている。また、正極側と負極側との両スイッチ素子の反電源側は互いに接続されており、この接続部がインバータ44から巻線16を駆動する駆動出力端部となる。U相の駆動出力端部Uoは巻線16Uに、V相の駆動出力端部Voは巻線16Vに、そして、W相の駆動出力端部Woは巻線16Wに、それぞれ引出線16aを介して接続される。そして、それぞれの相において、駆動パルス信号Pdによりスイッチ素子がオンオフされると、電源からオンのスイッチ素子を介し、駆動出力端部から巻線16に駆動電流が流れる。ここで、駆動パルス信号Pdは波形信号Wdをパルス幅変調した信号であるため、各スイッチ素子がこのようにオンオフされることにより、波形信号Wdに応じた駆動電流でそれぞれの巻線16が通電される。
以上のような構成により、回転指令信号Rrに従ってロータ12の回転数を制御するフィードバック制御ループが形成される。すなわち、本実施の形態では、指令回転数に追従してロータ12が回転するようにフィードバック制御して、ロータ12を回転させている。
次に、検出速度信号Rvや通電位相信号Dpを生成するための構成について説明する。
まず、回路基板13上に実装された位置検出センサ38は、回転するロータ12の永久磁石18の磁極変化を検出し、位置センサ信号Detとして出力する。位置センサ信号Detは、通電タイミング生成部45および速度信号生成部46に供給される。
速度信号生成部46は、上述したように位置センサ信号Detを用いて検出速度信号Rvを生成し、回転制御部41に供給する。
通電タイミング生成部45は、位置センサ信号Detのタイミングを基準タイミングとして、基準タイミングからある進角量だけ位相をずらしたタイミングを生成する。通電タイミング生成部45には、進角設定部47から進角量Pが供給される。そして、通電タイミング生成部45は、基準タイミングから進角量Pだけ進角したタイミングを示す通電位相信号Dpを生成する。このような通電位相信号Dpが、駆動波形生成部42に供給される。これにより、駆動波形生成部42は、位置センサ信号Detに基づく基準タイミングから通電位相信号Dpだけ進角したタイミングで、波形信号Wdを出力する。すなわち、モータ駆動装置40は、回転制御信号Ddに応じた振幅かつ進角量Pに応じた位相の波形信号Wdで巻線16を通電駆動するように動作する。
次に、進角設定部47が通電タイミング生成部45に設定する進角量Pについて説明する。
図3は、通電タイミングに相当する進角量とモータ電流との特性例を示した図である。理論的にはある一定な回転数において、図3に示すように進角量を変化させたとき、モータ電流が下に凸となるような特性となり、モータ電流が最小となる極小値が存在する。すなわち、モータ電流が極小値となる進角量で巻線を駆動することにより、モータを効率よく駆動することができる。なお、モータ電流が極小値となる進角量は回転数によって変化する。このため、本実施の形態では、進角設定部47にも回転指令信号Rrが通知され、進角設定部47は回転指令信号Rrに基づいて回転数に応じた進角量Pを生成する構成としている。
本実施の形態では、このような特性を利用して、本ブラシレスモータ10の通常運転時には、モータ電流が極小値となるような進角量Pを通電タイミング生成部45に設定して効率化を図っている。また、モータ電流が極小値の状態で所望の回転数となるように回転駆動できるため、低騒音化も図ることができる。
さらに、本実施の形態では、電源電圧Vccに基づいて進角量Pを変更するような構成としている。このような構成とするため、本実施の形態では、電圧測定部51と過電圧判定部52とを備えている。
電圧測定部51は、電源端子50に供給される電源電圧Vccの電圧値を測定し、測定した電源電圧値Vtを過電圧判定部52に通知する。過電圧判定部52は、供給される電源電圧Vccが所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定し、判定結果を過電圧判定信号Vovとして進角設定部47に通知する。過電圧判定部52は、このような動作を行うため、例えば所定の電圧値である閾値電圧Vthを保持している。そして、電圧測定部51からの電源電圧値Vtが閾値電圧Vthを超える電圧値になると過電圧と判定し、電源電圧値Vtが閾値電圧Vthを超えない電圧値のときには過電圧ではないと判定し、この判定に基づく過電圧判定信号Vovを出力する。
進角設定部47は、過電圧判定信号Vovにおいて過電圧と判定されていないときには、通常運転として、モータ電流が少なくなるような進角量Pを通電タイミング生成部45に設定する。また、進角設定部47は、過電圧判定信号Vovにおいて過電圧と判定されると、巻線16を通電する電流量が多くなるような進角量Pを通電タイミング生成部45に設定する。すなわち、進角設定部47は、過電圧と判定されていないとき、図3の進角値Pbのようにモータ電流が最小となる進角量Pを設定する。また、進角設定部47は、過電圧と判定されたとき、図3の進角値Pmのようにモータ電流が多くなる進角量Pを設定する。
モータ駆動装置40は、以上説明したように、過電圧判定部52が過電圧と判定すると、巻線16を通電する電流量が多くなるような進角量Pを進角設定部47が通電タイミング生成部45に設定する構成を備えている。本実施の形態では、モータ駆動装置40がこのような構成を備えているため、例えば電源ラインにサージやノイズが重畳して電源ラインのコンデンサが充電され電源電圧Vccが過電圧となったとき、フィードバック制御により回転数など現状の回転動作を維持しながら、進角量Pの変更で電流量を多くして、サージなどによって生じた過電圧のエネルギを吸収する。これによって、電源ラインPwの電圧上昇を抑制し、サージやノイズなどの影響による電源電圧Vccの変動を低減し、ブラシレスモータ10の安定な動作とともに、電源ラインPwに接続された他の電気機器の安定な動作をも確保している。
以上、過電圧判定部52および進角設定部47を備えたモータ駆動装置40の例を挙げて説明したが、同様の機能を実行するようなモータ駆動方法を備えた構成であってもよい。
図4は、本実施の形態におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。図4において、本モータ駆動方法の処理を開始すると、まず電源電圧Vccが所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定する(ステップS100)。ステップS100において、過電圧ではないと判定するとステップS104に進み、過電圧であると判定するとステップS106に進む(ステップS102)。過電圧ではないと判定したとき、進角量Pとして、図3に例示する電流量が極小となるような進角値Pbを通電タイミング生成部45に設定する(ステップS104)。また、過電圧であると判定したとき、進角量Pとして、図3に例示する電流量が多くなるような進角値Pmを通電タイミング生成部45に設定する(ステップS106)。そして、例えば上位器などから処理の終了を指令されない場合には、ステップS100からステップS108までの処理を繰り返し、終了が指令されると本モータ駆動方法の処理を終了する(ステップS108)。
このように、本実施の形態のモータ駆動方法は、モータに供給される電源電圧Vccが所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定し、過電圧と判定すると、巻線16を通電する電流量が多くなるように進角量Pを変更して、巻線16を通電駆動する。このようなモータ駆動方法を実行する機能をブラシレスモータ10に含めることによっても、電源ラインPwの電圧上昇を抑制できる。
また、図5は、本実施の形態におけるモータ駆動方法の他の例を示すフローチャートである。図5に示すモータ駆動方法では、まず、進角量Pとして、電流量が極小となる進角値Pbを設定しておく(ステップS200)。その後、電源電圧Vccが所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定する(ステップS202)。ステップS202において、過電圧ではないと判定するとステップS206に進み、過電圧であると判定するとステップS210に進む(ステップS204)。
過電圧ではないと判定したときには、進角量Pとして進角値Pbが設定されているかどうかをさらに判定する(ステップS206)。進角量Pとして進角値Pbが設定されている場合には、ステップS212に進む。一方、進角量Pとして進角値Pbが設定されていない場合には、現在の進角量Pから所定の変更値dPを減算した値を新たな進角量Pとして設定し、ステップS212に進む(ステップS208)。
また、ステップS202において過電圧であると判定したときには、現在の進角量Pから所定の変更値dPを加算した値を新たな進角量Pとして設定し、ステップS212に進む(ステップS210)。
そして、例えば上位器などから処理の終了を指令されない場合には、ステップS202からステップS212までの処理を繰り返し、終了が指令されると本モータ駆動方法の処理を終了する(ステップS212)。
図5に示す処理を実行することにより、電源電圧Vccが過電圧ではない場合には、進角量Pとして電流量が極小となる進角値Pbが設定される。一方、過電圧が発生すると、進角量Pが変更値dPずつ増加するように動作し、電流量も順次増加する。そして、電源電圧Vccが過電圧ではなくなると、進角量Pは、変更値dPずつ減少して、電流量が極小となる進角値Pbとなる。
図5に示すモータ駆動方法も、電源電圧Vccが過電圧かどうかを判定し、過電圧と判定すると、巻線16を通電する電流量が多くなるように進角量Pを変更して、巻線16を通電駆動するため、電源ラインPwの電圧上昇を抑制できる。さらに、図5に示すモータ駆動方法は、過電圧と判定すると、進角量Pを進角値Pbから徐々にずらせていく手法であるため、急激な進角量Pの変化による一時的な回転数の変動やその変動による騒音などを抑制できる。
なお、図4および図5では、過電圧と判定すると進角量Pを増加させて電流量を多くする例を挙げて説明したが、進角量Pを減少させることで電流量を増やすようにしてもよい。
また、図5に示す処理において、変更値dPを電源電圧Vccや過電圧の電圧に応じた値としてもよい。すなわち、例えば、過電圧の電圧が高くなるに従って変更値dPも大きくする。このように動作させることによって、過電圧の電圧に応じて適応的に電源電圧Vccの変動を抑制できる。
また、図5に示す処理において、進角量Pを変更値dPずつ増加させたときの制限値となる最大進角量Pmaxを設定しておくことが好ましい。すなわち、増加させた進角量Pが最大進角量Pmaxを超えるとき、進角量Pを最大進角量Pmaxに制限するような処理も加えればよい。
また、本モータ駆動方法を実施する具体的な一つの手法として、例えば回路基板13にマイコンを搭載してモータ駆動装置40の機能をプログラムとして組み込み、本モータ駆動方法の各ステップの処理を実行するよう構成すればよい。このように構成することで、例えば、本モータ駆動方法を含む各処理をより柔軟に実行することができる。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2におけるモータ駆動装置60のブロック図である。本実施の形態においても実施の形態1と同様に、モータ駆動装置60は、図1に示すようなブラシレスモータ10に内蔵または一体化されている。図6において、図2と同一の構成要素については同一の符号を付しており詳細な説明は省略する。モータ駆動装置60は、図2に示すモータ駆動装置40との比較において、タイマ56と遮断制御部57とをさらに備えている。
タイマ56には、過電圧判定部52から過電圧判定信号Vovが通知される。タイマ56は、過電圧判定信号Vovにおいて過電圧と判定されると、判定された時刻からの時間計測を開始する。タイマ56は、過電圧と判定されている間、最初に過電圧と判定された時刻から現時刻までの時間計測を継続し、過電圧と判定されている期間を測定する。そして、タイマ56は、過電圧と判定されている期間が判定値Tthを超えたときには、遮断指示信号Siを遮断制御部57に出力する。ここで、判定値Tthは、所定の時間幅を示す値である。また、タイマ56は、過電圧判定信号Vovにおいて過電圧との判定がなくなると時間計測を終了する。
遮断制御部57は、過電圧と判定されている期間が判定値Tthを超えたとする遮断指示信号Siがタイマ56から通知されると、インバータ44の駆動動作を遮断する遮断制御信号Shtをインバータ44に出力する。インバータ44は、この遮断制御信号Shtの通知を受けて、巻線16を駆動する動作を停止する。
このように、モータ駆動装置60は、過電圧判定部52が過電圧と判定した時から所定の時間の経過を計測して判定するタイマ56と、遮断指示信号Siに従って巻線16への通電を遮断する遮断制御部57とを備えている。そして、タイマ56は、所定の時間が経過したと判定すると、遮断を指示する遮断指示信号Siを遮断制御部57に出力する。
本実施の形態ではこのような構成を有しており、電源電圧が例えばサージやノイズなどの影響で上昇して所定の電圧を超えるような過電圧となったときに、進角量Pを変更して電源ラインPwの電圧上昇を抑制する。さらに、進角量Pを変更するのみでは十分に電圧上昇を抑制できない場合には、真の電圧異常と判定してモータの駆動を停止するため、過電圧によるモータの異常動作を防止できる。
なお、上述の説明では、固定値である判定値Tthを用いた例を挙げて説明したが、判定値Tthを電源電圧Vccや過電圧の電圧に応じた値としてもよい。すなわち、例えば、過電圧の電圧が高くなるに従って判定値Tthを小さくする。このように動作させることによって、過電圧の電圧に応じて適応的に電源異常対応処置を図ることができ、例えば極端に高い電圧が加わったときには、すばやく異常処置機能を動作させることができる。
図7は、このような構成をさらに加えたモータ駆動装置70のブロック図である。図7のモータ駆動装置70は、図6の構成に対して電圧−時間変換テーブル58をさらに備えている。電圧−時間変換テーブル58は、電圧測定部51からの電源電圧値Vtと判定値Tthとを対応づけて記憶した変換テーブルである。このような変換テーブルによって、判定値Tthを電源電圧Vccや過電圧の電圧に応じた値とすることができる。
以上、タイマ56および遮断制御部57や電圧−時間変換テーブル58をさらに備えたモータ駆動装置60およびモータ駆動装置70の例を挙げて説明したが、同様の機能を実行するようなモータ駆動方法を備えた構成であってもよい。
図8は、本実施の形態におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。図8に示すモータ駆動方法では、まず、進角量Pとして、電流量が極小となる進角値Pbを設定しておく(ステップS200)。その後、電源電圧Vccが所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定する(ステップS202)。ステップS202において、過電圧ではないと判定するとステップS206に進み、過電圧であると判定するとステップS302に進む(ステップS204)。
過電圧ではないと判定したときには、進角量Pとして進角値Pbが設定されているかどうかをさらに判定する(ステップS206)。進角量Pとして進角値Pbが設定されている場合には、ステップS212に進む。一方、進角量Pとして進角値Pbが設定されていない場合には、現在の進角量Pから所定の変更値dPを減算した値を新たな進角量Pとして設定し、ステップS212に進む(ステップS208)。
また、ステップS202において過電圧であると判定されると、ステップS302に進み、タイマ56と同様に、過電圧と判定されている間の時間計測を行い、過電圧期間を測定する(ステップS302)。そして、過電圧と判定されている期間が所定の期間内であるかどうかを判定し、所定の期間内の場合にはステップS306に進み、所定の期間を超えた場合にはステップS308に進む(ステップS304)。ステップS304の判定において、所定の期間内の場合には、現在の進角量Pから所定の変更値dPを加算した値を新たな進角量Pとして設定し、ステップS212に進む(ステップS306)。そして、例えば上位器などから処理の終了を指令されない場合には、ステップS202からステップS212までの処理を繰り返し、終了が指令されると本モータ駆動方法の処理を終了する(ステップS212)。
一方、ステップS304の判定において、所定の期間を超えた場合には、インバータ44の駆動動作を遮断するように制御し、インバータ44から巻線16への駆動を停止する(ステップS308)。
このように、本実施の形態のモータ駆動方法は、電源電圧が例えばノイズなどの影響で上昇して所定の電圧を超えるような過電圧と判定すると、巻線16を通電する電流量が多くなるように、所定の期間進角量Pを変更し、所定の期間の後、さらに過電圧と判定すると、巻線16への通電を遮断する。このようなモータ駆動方法を実行する機能をブラシレスモータ10に含めることによっても、電源ラインPwの電圧上昇を抑制でき、さらに、進角量Pを変更するのみでは十分に電圧上昇を抑制できない場合には、真の電圧異常と判定してモータの駆動を停止し、過電圧によるモータの異常動作を防止できる。
また、実施の形態1と同様に、本モータ駆動方法を実施する具体的な一つの手法としては、例えば回路基板13にマイコンを搭載し、各ステップの処理を実行するよう構成すればよい。また、進角量Pを減少させることで電流量を増やしたり、変更値dPを電源電圧Vccや過電圧の電圧に応じた値としたり、最大進角量Pmaxのような制限値を設定したりするなどの構成をさらに加えてもよい。
また、遮断制御部57の機能やステップS308の処理において、巻線16への駆動を停止する例を挙げて説明したが、上位器に異常を通知したり、ブラシレスモータ10への電源供給を停止したりするなど、その他の安全や保護を図るような動作を行うように構成してもよい。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3におけるモータ駆動装置80のブロック図である。本実施の形態においても実施の形態1や実施の形態2と同様に、モータ駆動装置80は、図1に示すようなブラシレスモータ10に内蔵または一体化されている。図9において、図2や図6と同一の構成要素については同一の符号を付しており詳細な説明は省略する。モータ駆動装置80は、実施の形態1との比較において、2段階に過電圧かどうかを判定する過電圧判定部82を備え、さらに実施の形態2と同様の遮断制御部57を備えている。
過電圧判定部82には、実施の形態1と同様に、電圧測定部51から電源電圧値Vtが通知される。過電圧判定部82は、電源電圧値Vtを利用して、電源電圧Vccが第1の所定の電圧を超える過電圧かどうか、さらに第2の所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定する。ここで、第2の所定の電圧は、第1の所定の電圧よりも高い電圧である。過電圧判定部82は、電源電圧Vccが第1の所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定し、実施の形態1と同様に、その判定結果を過電圧判定信号Vovとして進角設定部47に通知する。さらに、過電圧判定部82は、第2の所定の電圧を超える過電圧と判定すると、この判定結果を遮断指示信号Siとして遮断制御部57に通知する。過電圧判定部82は、このような動作を行うため、第1の所定の電圧としての電圧値である閾値電圧Vth1と、第2の所定の電圧としての電圧値である閾値電圧Vth2とを保持している。ここで、Vth2>Vth1である。そして、電源電圧値Vtが閾値電圧Vth1を超える電圧値になると、例えば警告レベルとするような過電圧と判定し、電源電圧値Vtがさらに閾値電圧Vth2を超える電圧値になると、例えば異常レベルとするような過電圧と判定する。なお、電源電圧値Vtが閾値電圧Vth1を超えない電圧値のときには過電圧ではないと判定する。
本実施の形態において、モータ駆動装置80はこのように構成されており、電源電圧Vccが第1の所定の電圧を超えない場合、過電圧判定部82は、通常運転として、モータ電流が少なくなるような進角量Pを通電タイミング生成部45に設定するよう進角設定部47を制御する。また、電源電圧Vccが第1の所定の電圧を超える場合は、過電圧判定部82は、警告レベルの過電圧と判定して、巻線16を通電する電流量が多くなるような進角量Pを通電タイミング生成部45に設定するよう進角設定部47を制御する。さらに、電源電圧Vccが第2の所定の電圧を超える場合は、過電圧判定部82は、異常レベルの過電圧と判定して、インバータ44の駆動動作を遮断するよう遮断制御部57を制御する。
本実施の形態ではこのように構成することで、第1の所定の電圧を超える過電圧となったときには、進角量Pを変更して電源ラインPwの電圧上昇を抑制する。さらに、第2の所定の電圧を超えるような過電圧となったときには、真の電圧異常と判定してモータの駆動を停止するため、過電圧によるモータの異常動作を防止できる。
また、本実施の形態においても、モータ駆動装置80が、上述と同様の機能を実行するようなモータ駆動方法を備えた構成であってもよい。
図10は、本実施の形態におけるモータ駆動方法の手順の一例を示すフローチャートである。図10において、本モータ駆動方法の処理を開始すると、まず電源電圧Vccが第1の所定の電圧Vt1を超える過電圧か、さらに第2の所定の電圧Vt2を超える過電圧かどうかを判定する(ステップS400)。なお、第2の所定の電圧Vt2は、第1の所定の電圧Vt1よりも高い電圧である。ステップS400において、電圧Vt1を超える過電圧ではないと判定するとステップS404に進み、電圧Vt1を超える過電圧であると判定するとステップS406に進む(ステップS402)。電圧Vt1を超える過電圧ではないと判定したとき、進角量Pとして、図3に例示する電流量が極小となるような進角値Pbを通電タイミング生成部45に設定する(ステップS404)。また、電圧Vt1を超える過電圧であると判定したとき、進角量Pとして、図3に例示する電流量が多くなるような進角値Pmを通電タイミング生成部45に設定する(ステップS406)。
次に、ステップS400において電圧Vt2を超える過電圧ではないと判定した場合、ステップS412に進む(ステップS408)。そして、例えば上位器などから処理の終了を指令されない場合には、ステップS400からステップS412までの処理を繰り返し、終了が指令されると本モータ駆動方法の処理を終了する(ステップS412)。
一方、ステップS400において電圧Vt2を超える過電圧であると判定した場合、ステップS410に進む(ステップS408)。そして、インバータ44の駆動動作を遮断するように制御し、インバータ44から巻線16への駆動を停止する(ステップS410)。
このように、本実施の形態のモータ駆動方法は、モータに供給される電源電圧Vccが第1の所定の電圧Vt1を超える過電圧かどうかを判定し、電圧Vt1を超える過電圧と判定すると、巻線16を通電する電流量が多くなるように進角量Pを変更して、巻線16を通電駆動する。さらに、モータに供給される電源電圧Vccが第2の所定の電圧Vt2を超える過電圧かどうかを判定し、電圧Vt2を超える過電圧と判定すると、巻線16への通電を遮断する。
このようなモータ駆動方法を実行する機能をブラシレスモータ10に含めることによっても、電源ラインPwの電圧上昇を抑制でき、さらに、第2の所定の電圧を超えるような過電圧となったときには、真の電圧異常と判定してモータの駆動を停止でき、過電圧によるモータの異常動作を防止できる。
また、実施の形態1や実施の形態2と同様に、本モータ駆動方法を実施する具体的な一つの手法としては、例えば回路基板13にマイコンを搭載し、各ステップの処理を実行するよう構成すればよい。また、進角量Pを減少させることで電流量を増やしたり、変更値dPずつ進角量Pを増減させたりするなどの構成をさらに加えてもよい。
また、遮断制御部57の機能やステップS410の処理において、巻線16への駆動を停止する例を挙げて説明したが、上位器に異常を通知したり、ブラシレスモータ10への電源供給を停止したりするなど、その他の安全や保護を図るような動作を行うように構成してもよい。
以上、本発明のモータ駆動方法は、モータに供給される電源電圧が所定の電圧を超える過電圧かどうかを判定し、所定の電圧を超える過電圧と判定すると、巻線を通電する電流量が多くなるように進角量を変更して、巻線を通電駆動する。
また、本発明のモータ駆動装置は、過電圧判定部が所定の電圧を超える過電圧と判定すると、巻線を通電する電流量が多くなるような進角量を進角設定部が通電タイミング生成部に設定する構成である。
そして、本発明のブラシレスモータは、上述のモータ駆動装置を内蔵または一体化した構成である。
本発明はこのような構成によって、電源電圧が例えばサージやノイズなどの影響で上昇して所定の電圧を超えるような過電圧となったとき、現状の回転動作を維持しながら進角量の変更で電流量を多くする。そして、この動作によって電圧上昇した過電圧のエネルギを吸収している。したがって、本発明によれば、電源ラインの電圧上昇を抑制でき、安定した電源環境での動作を可能としたモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータを提供できる。
本発明のモータ駆動方法、モータ駆動装置およびブラシレスモータは、通電駆動中において発生した電源ラインの電圧上昇を抑制し、安定した電源環境での動作を可能にできるため、電気機器に使用されるモータに有用であり、特に、電源電圧の変動が激しい車載用として利用することが好適である。
10 ブラシレスモータ
11 ステータ
12 ロータ
13 回路基板
14 モータケース
14a ケース本体
14b ケース蓋
15 ステータ鉄心
16 巻線
16a 引出線
17 ロータフレーム
18 永久磁石
19 軸受
20 回転軸
21 支持部材
31 回路部品
38 位置検出センサ
40,60,70,80 モータ駆動装置
41 回転制御部
42 駆動波形生成部
43 PWM回路
44 インバータ
45 通電タイミング生成部
46 速度信号生成部
47 進角設定部
50 電源端子
51 電圧測定部
52,82 過電圧判定部
56 タイマ
57 遮断制御部
58 電圧−時間変換テーブル

Claims (12)

  1. 巻線を巻回したステータと前記ステータに対向して回転自在に配置されたロータとを含むモータにおいて、進角量に基づく位相の通電タイミングで前記巻線をインバータにより通電駆動して前記ロータを回転させる車載用のモータ駆動方法であって、
    車載バッテリの電源ライン自体の変動により前記モータに供給される電源電圧が所定の電圧を超えるかどうかを判定し、
    前記ロータを一定の回転数で回転させる通常運転時において前記所定の電圧を超えたと判定すると、前記ロータを一定の回転数に維持したまま、前記巻線を通電する電流量が多くなるように前記進角量を変更して、前記巻線を通電駆動することを特徴とするモータ駆動方法。
  2. 前記電源電圧が所定の電圧を超えないときは、前記電流量が少なくなるように前記進角量を制御し、前記所定の電圧を超えたと判定すると、前記電流量が多くなるように前記進角量を制御することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動方法。
  3. 指令回転数に追従して前記ロータが回転するようにフィードバック制御して、前記ロータを回転させることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動方法。
  4. 前記所定の電圧を超えたと判定すると、前記巻線を通電する前記電流量が多くなるように、所定の期間前記進角量を変更し、
    前記所定の期間の後、さらに前記所定の電圧を超えたと判定すると、前記巻線への通電を遮断することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動方法。
  5. 前記所定の電圧を第1の所定の電圧とし、第2の所定の電圧を前記第1の所定の電圧よりも高い電圧として、
    前記電源電圧が前記第1の所定の電圧を超えるかどうかを判定し、さらに、前記電源電圧が前記第2の所定の電圧を超えるかどうかを判定し、
    前記第1の電圧を超えたと判定すると、前記巻線を通電する電流量が多くなるように前記進角量を変更して前記巻線を通電駆動し、
    前記第2の電圧を超えたと判定すると、前記巻線への通電を遮断することを特徴とする請
    求項1に記載のモータ駆動方法。
  6. 請求項1に記載のモータ駆動方法を実行する機能を備え、前記進角量に基づく前記通電タイミングで前記巻線を通電駆動することを特徴とするモータ駆動装置。
  7. 巻線を巻回したステータと前記ステータに対向して回転自在に配置されたロータとを含むモータにおいて、進角量に基づく位相の通電タイミングで前記巻線を通電駆動して前記ロータを回転させる車載用のモータ駆動装置であって、
    前記進角量に基づく位相の前記通電タイミングを生成する通電タイミング生成部と、
    前記巻線を駆動するための波形信号を生成し、前記通電タイミングに基づくタイミングで前記波形信号を出力する駆動波形生成部と、
    前記駆動波形生成部から供給された前記波形信号によりパルス幅変調した駆動パルス信号を生成するPWM回路と、
    前記駆動パルス信号に基づいて前記巻線を通電するインバータと、
    車載バッテリの電源ライン自体の変動により前記モータに供給される電源電圧が所定の電圧を超えるかどうかを判定する過電圧判定部と、
    前記進角量を前記通電タイミング生成部に設定する進角設定部とを備え、
    前記進角設定部は、前記過電圧判定部が前記ロータを一定の回転数で回転させる通常運転時において前記所定の電圧を超えたと判定すると、前記ロータを一定の回転数に維持したまま、前記巻線を通電する電流量が多くなるような前記進角量を前記通電タイミング生成部に設定することを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 前記進角設定部は、前記過電圧判定部が前記所定の電圧を超えたと判定しないときは、前記電流量が少なくなるように前記進角量を制御し、前記過電圧判定部が前記所定の電圧を超えたと判定したときに、前記電流量が多くなるような前記進角量を設定することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
  9. 指令回転数と検出回転数との偏差に基づく回転制御信号を生成する回転制御部をさらに備え、
    前記駆動波形生成部は、前記回転制御信号に応じた振幅の前記波形信号を生成することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
  10. 前記過電圧判定部が前記所定の電圧を超えたと判定した時から所定の時間の経過を計測するタイマと、
    遮断指示信号に従って前記巻線への通電を遮断する遮断制御部とをさらに備え、
    前記タイマは、前記所定の時間が経過したと判定すると、遮断を指示する前記遮断指示信号を前記遮断制御部に出力することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
  11. 前記巻線への通電を遮断する遮断制御部をさらに備え、
    前記過電圧判定部は、前記モータに供給される前記電源電圧が第1の所定の電圧を超えるかどうかを判定し、さらに、前記電源電圧が第2の所定の電圧を超えるかどうかを判定し、
    前記過電圧判定部が前記第1の所定の電圧を超えたと判定すると、前記進角設定部は、前記巻線を通電する電流量が多くなるような前記進角量を前記通電タイミング生成部に設定し、
    前記過電圧判定部が前記第2の所定の電圧を超えたと判定すると、前記遮断制御部は、前記巻線への通電を遮断することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動装置。
  12. 請求項7に記載のモータ駆動装置を内蔵または一体化したことを特徴とするブラシレスモータ。
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