JP5193519B2 - Dcモータおよびそれを備えたポンプ - Google Patents

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    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators

Description

本発明はDCモータおよびそれを備えたポンプに係り、特に、モータ駆動回路の構成部品の1つである半導体スイッチの全損失を低減して該半導体スイッチの発熱を抑制し、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図り得るDCモータおよびそれを備えたポンプに関する。
従来、DCブラシレスモータの近傍に設けられたエンコーダやホール素子等の位置センサによりロータ回転位置を検出し、検出したロータ回転位置の情報に基づいてパルス幅変調制御(以下、PWM制御という)を行って、モータを駆動するモータ駆動制御が知られている。
また一方で、部品コストの低減や製造工程を低減する目的で、位置センサを不要としたセンサレス駆動方式も提案されており、例えば、特開平1−122387号公報に開示の「センサレスブラシモータ」では、励磁コイルの誘起電圧に基づいてロータの回転基準位置を検出し、その基準位置からの遅延により励磁コイルの通電切り換え点を定めると共に、モータ速度に応じてその遅延量を加減することにより、モータの速度変化に対応させて適正位置にて通電切り換えを行うようにする技術が提案されている。
特開平1−122387号公報
上述した従来のPWM制御によるモータ駆動制御では、PWM制御信号出力は直流ブラシレスモータの駆動電流を検出したデータに基づいて制御されており、この制御によりモータの過電流を調整し、特にモータの起動時の過電流と通常運転時で一定の過電流を流すことにより、確実なモータ駆動を行うものであり、また、PLLロックを確実に短時間で行うものである。しかしながら、PWM制御の特性上、DCモータを駆動する駆動回路の構成部品である半導体スイッチ(例えばトランジスタ等)は、飽和損失とPWM制御のキャリア周波数に応じて生じるスイッチング損失(例えばデューティ比1〜99%)との和が全損失となり、半導体スイッチを高発熱させてしまい、放熱部品の大型化や高コスト化、或いは半導体スイッチの短寿命化を招くおそれがあった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、モータ駆動回路の構成部品の1つである半導体スイッチの全損失を低減して半導体スイッチの発熱を抑制し、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図り得るDCモータおよびそれを備えたポンプを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るDCモータは、複数相のモータ巻線に流れる電流によりステータに発生する磁界とマグネットロータの磁界との反発・吸引により回転トルクを発生して該マグネットロータを回転させるDCモータであって、外部からの回転速度信号の大きさに応じて当該DCモータの出力を制御する制御手段と、前記制御手段の制御出力に応じて前記複数相のモータ巻線に流れる電流を切り換え制御して当該DCモータを駆動するスイッチング手段と、を有し、前記制御手段は、前記マグネットロータの回転によって生じる磁極の変化に応じた周期に基づいて前記複数相のモータ巻線に流れる電流を循環的に相切換え制御しているときに、前記モータ巻線に流れる電流のピーク値が前記回転速度信号を変換して生成される閾値に達した場合、その閾値に達した時を含む周期において電流供給している相のモータ巻線への電流供給をその閾値に達した時から該周期の終わりまでの期間だけ強制的に停止するラッチ回路を備え、且つ、外部より与えられる回転速度信号の大きさが、予め設定した前記ラッチ回路のリセット電圧Vr以下であるときに、前記ラッチ回路をリセットさせて前記モータ巻線への電流供給を強制的に停止し、更に、当該DCモータの動作/停止閾値電圧Vssを前記ラッチ回路のリセット電圧Vrよりも大きい値に設定することを特徴とする。
また、本発明に係るポンプは、請求項1に記載のDCモータを備えることを特徴とする。
本発明に係るDCモータおよびそれを備えたポンプでは、位相切換え毎の電流ピーク制御ができ、DCモータを駆動する駆動回路の構成部品の1つである半導体スイッチの全損失を低減して半導体スイッチの発熱を抑制し、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図ることができる。また、マグネットロータ拘束時の復帰動作を自由に外部から制御することができ、マグネットロータ拘束時の復帰動作を容易に行うことができる。さらに、本発明のDCモータを給水装置等に使用されるポンプに組み込むようにすれば、ポンプの使い勝手を大いに高めることができる。
以下、本発明のDCモータおよびそれを備えたポンプの実施例について、〔実施例1〕、〔実施例2〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
〔実施例1〕
図2は本発明の実施例1に係るDCモータを備えたポンプの概略断面構成図であり、図1は実施例1のDCモータの主として駆動制御回路部分の構成図である。
まず、図2を参照して本実施例のDCモータを備えたポンプについて説明する。同図に示すように、ポンプにはDCモータが搭載され、DCモータは、薄い鉄板が積層されたステータ7、該ステータ7に巻かれた複数相のモータ巻線、回転子としてのマグネットロータ8、該マグネットロータ8の回転と共に回転しマグネットロータ8の回転中心を貫通するように配置された回転軸9、並びに、マグネットロータ8の回転位置を検出する位置検出部10などからなっている。ここで、位置検出部10はホール素子等により構成される。なお、位置検出部10は、モータ巻線の誘起電圧を利用してマグネットロータ8の回転位置を検出する構成であってもよい。
このようなDCモータでは、位置検出部10によって検出したマグネットロータ8の回転位置の情報がDCモータの駆動制御回路に送信され、該駆動制御回路において複数相のモータ巻線への通電状態が決定され、決定された通電状態に従って複数相のモータ巻線へ電流が供給される。これにより、DCモータは、ステータ7が電磁石として作用し、電磁石の磁界とマグネットロータ8との磁極が吸引・反発してマグネットロータ8に回転トルクを発生させることで、駆動することとなる。
DCモータの駆動制御回路は、電装基板6上に形成されている。このDCモータの駆動制御回路は、モータ巻線に電流を供給するにあたり、電流のピーク即ち電流の最大値を制限して所定のモータ出力(回転数)が得られるように調整するようになっている。この制御を電流ピーク制御という。
より詳しく説明すると、電流ピーク制御は、複数相のモータ巻線への電流供給をデューティ比100%で行うと共に、モータ巻線に通電する電流の値が所定電流値(第2所定電流値)に達したときに、モータ巻線への通電の次回の相切替時点までモータ巻線への電流供給を停止する制御をいう。また、DCモータの駆動制御回路は、DCモータの駆動初期段階においてPWM制御を行うようになっており、DCモータの始動をスムーズにさせるようにしている。
さらに、ポンプには信号入出力部1が設けられ、該信号入出力部1を通じてDCモータの駆動制御回路に各種信号が入出力されるようになっている。具体的に、信号入出力部1の信号線2を介してDCモータの駆動電圧が供給され、信号線3を介して駆動制御回路の基準電圧(GND)が供給される。また、信号線4を介してDCモータの駆動制御回路の制御電圧が供給され、信号線5を介して回転速度信号(以下SP信号という)が入力される。ここで、SP信号は、DCモータの回転速度の目標となる信号であり、DCモータの駆動制御回路は、該SP信号の電圧の大きさに応じてDCモータの回転数、即ちDCモータ出力を制御することとなる。
次に、図1を参照して、DCモータの駆動制御回路について説明する。同図に示すように、DCモータの駆動制御回路は、大まかに、外部からの回転速度信号(SP信号)の大きさに応じてDCモータの出力を制御する制御手段と、制御手段の制御出力に応じて三相のモータ巻線に流れる電流を切り換え制御してDCモータを駆動するスイッチング手段(上アーム側FET群17aおよび下アーム側FET群17b)と、を備える構成である。なお、図1に示すスイッチング手段(上アーム側FET群17aおよび下アーム側FET群17b)、ステータ7および位置検出部10を除く各構成要素は制御手段に含まれる。
まず、制御手段は、基本的構成要素としてSP増幅器11およびコントロールIC12を備えている。SP増幅器11の非反転入力端子には信号線5を介してSP信号が入力されており、該SP信号(5)は抵抗R1およびR2の比率でSP増幅器11により増幅され、また該SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)はコントロールIC12に入力される。ここで、SP信号(5)の電圧値をViとするとき、SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)は、「Vo(sp)=(1+R2/R1)×Vi」で表すことができる。
また、コントロールIC12は、信号線4を介して供給される制御電圧により動作するものであり、SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)の大きさに応じてDCモータの出力を制御する。
本実施例のコントロールIC12は、汎用三相ブラシレスモータコントロールICであり、SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)の大きさに応じてDCモータの回転速度を制御するPWM制御部と、位置検出部10からの電圧信号に応じて相切換えを行う分配回路と、PWM制御を分配回路に重畳して相切換え出力する上アーム側出力部と分配回路の相切換えを出力する下アーム側出力部とを持つ三相分配出力回路と、位相検出部10の出力信号に応じて回転信号13を生成して出力する回転出力回路と、内部回路の電源と、当該コントロールIC12の外部に対して基準電圧14を出力する電源回路と、を備えている。なお、汎用のコントロールIC12を用いる代わりに、ロジックICやディスクリート半導体部品を使用して同等の処理を行う回路を組み立てて用いるようにしても良い。
また、コントロールIC12の出力の内、15aは三相分配出力回路から出力される上アーム側のU相出力信号であり、15bは三相分配出力回路から出力される上アーム側のV相出力信号であり、15cは三相分配出力回路から出力される上アーム側のW相出力信号である。
またこれら出力信号15a,15b,15cは、ブートストラップ回路16に出力されるが、このブートストラップ回路16は、上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cをDCモータの駆動電圧(2)の電位までレベルシフトするもので、各相毎に独立したブートストラップ回路を備えている。
また、ブートストラップ回路16でレベルシフトされた各相の信号は、スイッチング手段の上アーム側FET群17aに供給される。上アーム側FET群17aは、半導体スイッチ(FET)で構成され、レベルシフトされた各相の信号に応じてステータ7に電流を出力する上アーム側駆動手段である。また、下アーム側FET群17bは、半導体スイッチ(FET)で構成され、コントロールIC12の三相分配出力回路から出力される下アーム側の各相出力信号に応じてステータ7に電流を出力する下アーム側駆動手段である。
また、制御手段は、マグネットロータ8の回転によって生じる磁極の変化に応じた周期に基づいて三相のモータ巻線に流れる電流を循環的に相切換え制御しているときに、モータ巻線に流れる電流のピーク値が回転速度信号(SP信号)を変換して生成される閾値に達した場合、その閾値に達した時を含む周期において電流供給している相のモータ巻線への電流供給をその閾値に達した時から該周期の終わりまでの期間だけ強制的に停止する機能を持つが、この機能を実現するために、以下で説明するI/V増幅器18、S/I比較器19およびラッチ回路20並びにこれらに付属する抵抗群を備えている。
I/V増幅器18は、コントロールIC12が生成する基準電圧14を電源電圧としており、モータ回転時にステータ7に流れた電流Imをシャント抵抗R5によって変換した電圧を増幅する。I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)は、モータ電流Imの電流波形と相似の電圧波形となる。また、モータ電流Im、シャント抵抗R5、抵抗R6,R7によって、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)は、「Vo(im)=(1+R7/R6)×Im×R5」で表すことができる。
また、S/I比較器19は、コントロールIC12が生成する基準電圧14を電源電圧としており、SP信号の電圧を抵抗R3,R4で分圧した電圧Vi(sp)と、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)とを比較する。ここで、SP信号の電圧を抵抗R3,R4で分圧した電圧Vi(sp)は、モータ回転時にステータス7に流れる電流Imをオフすべきピーク電流の閾値である。また、S/I比較器19の電圧Vi(sp)を入力する端子は、さらに抵抗R8(抵抗R4の10倍程度の抵抗値を持つ)を介してコントロールIC12が生成する基準電圧14に接続されている。
S/I比較器19の出力電圧Vo(si)は、SP信号の電圧を抵抗R3,R4で分圧した電圧Vi(sp)によって、次の関係で表すことができる。すなわち、「電圧Vi(sp)>電圧Vo(im)のピーク値のとき、S/I比較器19の出力電圧Vo(si)はLレベルとなり、この時のモータ状態は停止状態またはPWM制御運転状態」であり、また、「電圧Vi(sp)<電圧Vo(im)のピーク値のとき、S/I比較器19の出力電圧Vo(si)はHレベルとなり、この時のモータ状態はPWM制御と電流ピーク制御を同時に行う制御運転状態または電流ピーク制御運転状態」である。
また、ラッチ回路20は、回転信号13の電圧レベルの切換えタイミング毎にリセットされ、S/I比較器19の出力電圧Vo(si)の電圧レベルがHレベルのときラッチ動作する。該ラッチ回路20の出力は、コントロールIC12の三相分配出力回路から出力される上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cにそれぞれアノード端子が接続されているダイオードD1a,D1b,D1cのカソード端子に接続されている。つまり、ラッチ回路20がラッチ動作して回転信号13の電圧レベルの切換えタイミングでリセットされるまでの期間、上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cを強制的にLレベルにする。
次に、本実施例のDCモータの駆動制御回路によるDCモータの駆動制御について、図3および図4を参照しながら説明する。
図3は、電圧Vi(sp)>電圧Vo(im)のピーク値でDCモータが運転状態にあるときの各種信号のタイミングチャートであり、図3(a)は各相の位置検出信号10a,10b,10cを、図3(b)は上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cを、図3(c)は回転信号13を、図3(d)はS/I比較器19の入力信号(電圧Vi(sp)と電圧Vo(im))をそれぞれ示す。
DCモータが運転状態にあるときには、位置検出部10により、マグネットロータ8の回転よって生じる磁極の変化に応じて、図3(a)に示すような各相の位置検出信号10a,10b,10cが出力される。コントロールIC12の回転出力回路では、この各相の位置検出信号10a,10b,10cに応じて、図3(c)に示すような回転信号13を生成して出力する。また、S/I比較器19の2つの入力信号(SP信号電圧を分圧した電圧Vi(sp)とI/V増幅器18の出力電圧Vo(im))の関係は、図3(d)に示すように電圧Vi(sp)>電圧Vo(im)のピーク値の関係にあるので、ラッチ回路20はラッチ許可状態のままでラッチ動作することはない。
したがって、コントロールIC12の三相分配出力回路では、各相の位置検出信号10a,10b,10cに応じて図3(b)に示すような上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cが生成され、ブートストラップ回路16でレベルシフトされた後、上アーム側FET群17aに供給されることになる。
また図4は、電圧Vi(sp)<電圧Vo(im)のピーク値でDCモータが運転状態にあるときの各種信号のタイミングチャートであり、図4(a)はS/I比較器19の入力信号(SP信号の電圧を抵抗R3,R4で分圧した電圧Vi(sp)と電圧Vo(im))を、図4(b)は上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cを、図4(c)は回転信号13をそれぞれ示す。なお図4中、図3に対応した波形を点線で示している。
図3に示したタイミングチャートからも分かるように、モータ巻線に流れる電流の循環的な相切換え制御は、回転信号13の電圧レベルの切換えに同期して、換言すれば回転信号13の周期(または半周期)に基づいて行われている。この回転信号13の半周期の間に、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)が立ち上がり、ピーク電流の閾値であるSP信号電圧を分圧した電圧Vi(sp)に達すると、S/I比較器19の出力電圧Vo(si)がHレベルとなり、ラッチ回路20がラッチ動作することとなり、その時点から回転信号13の電圧レベルの切換えタイミングでラッチ回路20がリセットされるまでの期間、上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cは強制的にLレベルとなる。
例えば、図4(c)に示す回転信号13の第1周期の前半周期において、上アーム側のU相出力信号15aは、電圧Vo(im)が電圧Vi(sp)に達するタイミング(図4(a)参照)でLレベルとなる。このときブートストラップ回路16もオフし、それに接続された上アーム側FET群17aもオフする。すると、モータ電流Imは瞬時にゼロになり、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)もゼロ(Lレベル)になる。
一方、マグネットロータ8は、モータ電流Imがゼロの状態でも回転慣性により位相切換え位置まで回転する。これにより、位置検出部10はマグネットロータ8の磁極の切り替わりを検出して、回転信号13の電圧レベルはHレベルからLレベルへ、或いはLレベルからHレベルへ切り替わることとなる。この回転信号13の電圧レベルの切り替わりにより、ラッチ回路20は、上アーム側のU相出力信号15aをLレベルにした状態を瞬時にリセット(解放)して、ラッチ許可状態になる。
同時に、コントロールIC12には、磁極の切り替わった情報が入力され、出力相が上アーム側のU相出力信号15aから上アーム側のV相出力信号15bに切換えられることとなる。すると、上アーム側のV相出力信号15bはHレベルとなり、ブートストラップ回路16を介して上アーム側FET群17aがオン制御されることとなり、モータ電流Imが生じることで、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)が立ち上がる。
以上の一連の位相切換え動作をU相、V相、W相の順に循環的に繰り返すことで、マグネットロータ8は回転を続ける。これにより、マグネットロータ8の回転によって生じる磁極の変化に応じてラッチ回路20をリセットするラッチ許可信号を出力する回路構成ができ、容易に位相毎の電流ピーク制御を行うことができる。またその結果として、DCモータを駆動する駆動回路の構成部品の1つである半導体スイッチ(FET)の全損失を軽減して半導体スイッチ(FET)の発熱を抑制し、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチ(FET)の長寿命化を図ることができる。
以上説明したように、本実施例のDCモータでは、三相のモータ巻線に流れる電流によりステータ7に発生する磁界とマグネットロータ8の磁界との反発・吸引により回転トルクを発生して該マグネットロータ8を回転させるDCモータであって、外部からの回転速度信号の大きさに応じて当該DCモータの出力を制御する制御手段と、該制御手段の制御出力に応じて三相のモータ巻線に流れる電流を切り換え制御して当該DCモータを駆動するスイッチング手段(上アーム側FET群17aおよび下アーム側FET群17b)と、を備え、制御手段は、マグネットロータ8の回転によって生じる磁極の変化に応じた周期に基づいて三相のモータ巻線に流れる電流を循環的に相切換え制御しているときに、モータ巻線に流れる電流のピーク値が回転速度信号(SP信号)を変換して生成される閾値に達した場合、その閾値に達した時を含む周期において電流供給している相のモータ巻線への電流供給をその閾値に達した時から該周期の終わりまでの期間だけ強制的に停止する。なお、上記周期の1周期は回転信号13の半周期が該当する。
これにより、位相切換え毎の電流ピーク制御ができ、DCモータを駆動する駆動回路の構成部品の1つである半導体スイッチの全損失を低減して半導体スイッチの発熱を抑制し、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図ることができる。
〔実施例2〕
次に、図5は本発明の実施例2に係るDCモータの主として駆動制御回路部分の構成図である。同図において、図1(実施例1)と重複する部分には同一の符号を附して説明を省略する。
図5に示す実施例2の駆動制御回路の構成は、実施例1(図1参照)の構成に対して、カソード端子をSP増幅器11の出力に、アノード端子をラッチ回路20のリセット入力端子にそれぞれ接続したダイオードD3を付加したものである。
次に、本実施例のDCモータの駆動制御回路によるDCモータの駆動制御について、図6および図7を参照しながら説明する。
図6は、SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)と、DCモータの動作/停止閾値電圧Vssと、ラッチ回路20のリセット電圧Vrを例示して、電圧Vo(sp)と閾値電圧Vssの関係におけるDCモータの状態を説明する説明図である。ここで、DCモータの動作/停止閾値電圧Vssは、コントロールIC12で設定されものである。また、ラッチ回路20のリセット電圧Vrは閾値電圧Vssよりも小さい値に設定される。
図6において、T1およびT3の期間は電圧Vo(sp)<閾値電圧Vssであり、モータ停止状態である。また、T2の期間は電圧Vo(sp)>閾値電圧Vssであり、モータ運転状態である。
ラッチ回路20のリセット動作は、次の関係で表すことができる。すなわち、「電圧Vo(sp)<リセット電圧Vrのとき、ラッチ回路はリセット状態にあり、また、電圧Vo(sp)>リセット電圧Vrのとき、ラッチ回路はラッチ動作状態およびラッチ許可状態にある」という関係である。
次に、図7はマグネットロータ8の拘束時における動作および拘束解除後の復帰動作を説明するタイミングチャートであり、図7(a)はS/I比較器19の入力信号(SP信号の電圧を抵抗R3,R4で分圧した電圧Vi(sp)と電圧Vo(im))を、図7(b)は上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cを、図7(c)は回転信号13をそれぞれ示す。
マグネットロータ8の拘束時には、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)が立ち上がり、ピーク電流の閾値であるSP信号電圧を分圧した電圧Vi(sp)に達すると、S/I比較器19の出力電圧Vo(si)がHレベルとなり、ラッチ回路20がラッチ動作することとなり、その時点から回転信号13の電圧レベルの切換えタイミングでラッチ回路20がリセットされるまでの期間、上アーム側の各相出力信号15a,15b,15cは強制的にLレベルとなる。
図7の例では、上アーム側のU相出力信号15aは、電圧Vo(im)が電圧Vi(sp)に達するタイミングでLレベルとなっている。このときブートストラップ回路16もオフし、それに接続された上アーム側FET群17aもオフする。すると、モータ電流Imは瞬時にゼロになり、I/V増幅器18の出力電圧Vo(im)もゼロ(Lレベル)になる。
一方、マグネットロータ8が拘束状態のため、位置検出部10はマグネットロータ8の磁極の切り替わりを検出できず、回転信号13の電圧レベルは切り替わらない。同様に、上アーム側のV相出力信号15bも、ラッチ回路20のラッチ動作によりLレベルとなったままであり、ブートストラップ回路16および上アーム側FET群17aもオフ状態のままである。
次に、マグネットロータ8の拘束解除後の復帰動作は、外部から入力されるSP信号の電圧レベルを下げることで、SP増幅器11を介して電圧Vo(sp)も同様に電圧レベルが下がり、ラッチ回路20のリセット電圧Vrに達するとラッチ回路20はリセットされる。また、ラッチ回路20がリセットされたとき、すでに電圧Vo(sp)<閾値電圧Vssでモータ停止状態である。よって、リセット後にDCモータが再起動することはなく安全である。モータの再起動は、SP信号の電圧レベルを上げることにより、SP増幅器11の出力電圧Vo(sp)の電圧レベルを上げて行われることになる。
このように、マグネットロータ8の拘束時の復帰動作を自由に外部から制御することができ、マグネットロータ8の拘束時の復帰動作を容易に行うことができる。また、半導体スイッチ(FET)を瞬時にオフ制御するため、半導体スイッチ(FET)の全損失を軽減して半導体スイッチ(FET)の発熱を抑制することができ、結果として、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図ることができる。
以上説明したように、本実施例のDCモータでは、外部からの回転速度信号(SP信号)の大きさが相対的に小さい所定値以下であるとき、即ちSP増幅器11の出力電圧Vo(sp)の電圧レベルがラッチ回路20のリセット電圧Vr以下となったときに、モータ巻線への電流供給を強制的に停止する制御をリセットする。
これにより、マグネットロータ拘束時の復帰動作を自由に外部から制御することができ、マグネットロータ拘束時の復帰動作を容易に行うことができる。また、半導体スイッチを瞬時にオフ制御するため、半導体スイッチの全損失を低減して半導体スイッチの発熱を抑制することができ、結果として、放熱部品の小型化、低コスト化、或いは半導体スイッチの長寿命化を図ることができる。
〔実施例3〕
次に、実施例1または実施例2の何れかに示されたDCモータを備えたポンプを、例えば浴槽水の循環装置に組み込んだ適用例について説明する。図8は、本実施例の浴槽水の循環装置の構成図である。
同図に示すように、本実施例の浴槽水の循環装置は、人工大理石やステンレスまたはFRP(繊維強化プラスチック)等からなる浴槽50を備えており、また、該浴槽50の外側には、浴槽50内の浴槽水60を吸入して吐出するためのポンプ51と、浴槽水60を加熱するためのガスや電気または灯油等を用いた加熱部53と、を備えている。
浴槽50の下部の側面には、浴槽水60の流出口54が取り付けられていて、その流出口54には、耐熱塩ビ(塩化ビニル)やステンレス等からなる循環往路55が接続されている。また、循環往路55の途中には、ポンプ51が取り付けられていて、さらに循環往路55は加熱部53に接続されている。
そして、加熱部53には、同じく耐熱塩ビ(塩化ビニル)やステンレス等からなる循環復路56が接続されていて、その循環復路56は、浴槽50の側面であって流出口54の上方に取り付けられた流入口57に接続されている。
このように、実施例1または実施例2のDCモータを給水装置等に使用されるポンプに組み込むことにより、ポンプの使い勝手を大いに高めることができる。
本発明のDCモータおよびそれを備えたポンプは、今後様々な分野(例えば、燃料電池、車載用モータ/ポンプまたはヒートポンプ装置等)で使用される能力可変を用いた省エネのモータおよびポンプへの応用が期待できる。
実施例1のDCモータの主として駆動制御回路部分の構成図である。 本発明の実施例に係るDCモータを備えたポンプの概略断面構成図である。 電圧Vi(sp)>電圧Vo(im)のピーク値でDCモータが運転状態にあるときの各種信号のタイミングチャートである。 電圧Vi(sp)<電圧Vo(im)のピーク値でDCモータが運転状態にあるときの各種信号のタイミングチャートである。 実施例2のDCモータの主として駆動制御回路部分の構成図である。 実施例2におけるSP増幅器11の出力電圧Vo(sp)と、DCモータの動作/停止閾値電圧Vssと、ラッチ回路20のリセット電圧Vrの関係を説明する説明図である。 マグネットロータ8の拘束時における動作および拘束解除後の復帰動作を説明するタイミングチャートである。 実施例3の浴槽水の循環装置の構成図である。
符号の説明
1 信号入出力部
7 ステータ
8 マグネットロータ
9 回転軸
10 位置検出部
11 SP増幅器
12 コントロールIC
16 ブートストラップ回路
17a 上アーム側FET群(スイッチング手段)
17b 下アーム側FET群(スイッチング手段)
18 増幅器
19 比較器
20 ラッチ回路
C1 コンデンサ
R1〜R8 抵抗
D1a,D1b,D1c,D2,D3 ダイオード
50 浴槽
51 ポンプ
52 第2配管
53 加熱部
54 流出口
55 循環往路
56 循環復路
57 流入口
60 浴槽水

Claims (2)

  1. 複数相のモータ巻線に流れる電流によりステータに発生する磁界とマグネットロータの磁界との反発・吸引により回転トルクを発生して該マグネットロータを回転させるDCモータであって、
    外部からの回転速度信号の大きさに応じて当該DCモータの出力を制御する制御手段と、
    前記制御手段の制御出力に応じて前記複数相のモータ巻線に流れる電流を切り換え制御して当該DCモータを駆動するスイッチング手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記マグネットロータの回転によって生じる磁極の変化に応じた周期に基づいて前記複数相のモータ巻線に流れる電流を循環的に相切換え制御しているときに、前記モータ巻線に流れる電流のピーク値が前記回転速度信号を変換して生成される閾値に達した場合、その閾値に達した時を含む周期において電流供給している相のモータ巻線への電流供給をその閾値に達した時から該周期の終わりまでの期間だけ強制的に停止するラッチ回路を備え、
    且つ、外部より与えられる回転速度信号の大きさが、予め設定した前記ラッチ回路のリセット電圧Vr以下であるときに、前記ラッチ回路をリセットさせて前記モータ巻線への電流供給を強制的に停止し、
    更に、当該DCモータの動作/停止閾値電圧Vssを前記ラッチ回路のリセット電圧Vrよりも大きい値に設定することを特徴とするDCモータ。
  2. 請求項1に記載のDCモータを備えることを特徴とするポンプ。
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