JP2002323115A - 動力伝達装置を備えた車両 - Google Patents

動力伝達装置を備えた車両

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JP2002323115A JP2001130480A JP2001130480A JP2002323115A JP 2002323115 A JP2002323115 A JP 2002323115A JP 2001130480 A JP2001130480 A JP 2001130480A JP 2001130480 A JP2001130480 A JP 2001130480A JP 2002323115 A JP2002323115 A JP 2002323115A
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兼児 上薗
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Noriaki Nishimura
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    • F16H57/00General details of gearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内の潤滑油の温度上昇が抑制さ
れ、さらに、デファレンシャルケース内が十分に潤滑お
よび冷却される動力伝達装置を備えた車両を提供する。 【解決手段】 動力伝達装置60のハウジング24内に
は、潤滑油を溜める箱形状のバッフル61と差動装置2
5とが設けられ、差動装置25のデファレンシャルケー
ス35には、バッフル61内の潤滑油を上記ケース35
内へ流入する流入孔72と、上記ケース35内の潤滑油
をバッフル61の外部へ排出する排出孔73とが形成さ
れ、他方の出力軸23bには、上記ケース35内の潤滑
油をバッフル61の外部へ排出する排出通路75が形成
され、ハウジング24の上部カバーには、入力側歯車4
4とリングギヤ36とによって飛散した潤滑油をバッフ
ル61へ案内するガイド部材76が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力軸の回転を一
対の出力軸に伝達する動力伝達装置を備えた車両に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動力伝達装置を備えた車
両としては、例えば図9〜図11に示すように、トンネ
ル内で掘削された土砂を運搬するための運搬用車両1が
ある。すなわち、運搬用車両1は、連結軸2で互いに連
結された前部車体3と後部車体4とで構成されている。
【0003】上記前部車体3には、運転室5と、エンジ
ン6と、トランスミッション7と、左右一対の前車輪8
とが設けられている。また、上記後部車体4には、土砂
を入れるための容器9(ベッセル)を持ち上げて支持す
る荷役装置10と、左右一対の後車輪11と、動力伝達
装置12とが設けられている。
【0004】上記エンジン6の回転駆動力は、トランス
ミッション7から前部プロペラシャフト13と前部歯車
機構14とを介して両前車輪8へ伝達されるとともに、
トランスミッション7から後部第1プロペラシャフト1
5と上記動力伝達装置12と左右一対の後部第2プロペ
ラシャフト16a,16bと左右一対の後部歯車機構1
7a,17bと左右一対の後部第3プロペラシャフト1
8a,18bと左右一対の減速歯車機構19a,19b
とを介して上記両後車輪11へ伝達される。
【0005】上記動力伝達装置12は、前後方向の回転
軸心20周りに回転自在な入力軸21の回転を、左右方
向の回転軸心22周りに回転自在な左右一対の出力軸2
3a,23bと、ブレーキ装置(図示せず)の補助とし
て用いられるリターダ28のリターダ用回転軸29とに
伝達するものである。尚、上記リターダ用回転軸29
は、上記入力軸21と同一の前後方向の回転軸心20周
りに回転自在に構成されている。
【0006】上記入力軸21の前端は上記後部第1プロ
ペラシャフト15に連結され、上記一方の出力軸23a
の外側端部は一方の後部第2プロペラシャフト16aに
連結され、上記他方の出力軸23bの外側端部は他方の
後部第2プロペラシャフト16bに連結されている。
【0007】上記動力伝達装置12の構成を以下に説明
する。すなわち、図11に示すように、動力伝達装置1
2は、上記入力軸21と出力軸23a,23bとリター
ダ用回転軸29とを回転自在に保持するハウジング24
と、ハウジング24内に設けられた差動装置25(デフ
ァレンシャル)とで構成されている。
【0008】上記ハウジング24は、上面が開放された
箱形状のハウジング本体26と、ハウジング本体26の
上面を覆う上部カバー27(図7参照)と、上記ハウジ
ング本体26の前後部に設けられたブラケット30,3
1とで構成されている。上記入力軸21は前部ブラケッ
ト30内に設けられたベアリング32によって保持さ
れ、上記リターダ用回転軸29は後部ブラケット31内
に設けられたベアリング33によって保持されている。
【0009】また、上記差動装置25は、デファレンシ
ャルケース35と、デファレンシャルケース35の外側
に設けられたリングギヤ36と、デファレンシャルケー
ス35内にピニオン軸37(スパイダ)を介して遊転自
在に設けられた一対のピニオン38と、デファレンシャ
ルケース35内に設けられかつ上記一対のピニオン38
に歯合する一対のサイドギヤ39a,39bとで構成さ
れている。上記一方の出力軸23aの内側端部は一方の
サイドギヤ39aに連結され、他方の出力軸23bの内
側端部は他方のサイドギヤ39bに連結されている。
【0010】上記デファレンシャルケース35の左右一
側部は一方のテーパーローラベアリング40aで保持さ
れ、一方の出力軸23aの外側端部は一方のボールベア
リング41aで保持され、上記両ベアリング40a,4
1aは一方の保持部材42a(ベアリングリテーナ)に
保持されている。この一方の保持部材42aは、円筒状
に形成され、ハウジング本体26の一側部に取付けられ
てハウジング本体26内に挿入されている。尚、上記一
方の出力軸23aは一方の保持部材42a内に挿通され
ている。
【0011】同様に、上記デファレンシャルケース35
の左右他側部は他方のテーパーローラベアリング40b
で保持され、他方の出力軸23bの外側端部は他方のボ
ールベアリング41bで保持され、上記両ベアリング4
0b,41bは他方の保持部材42b(ベアリングリテ
ーナ)に保持されている。この他方の保持部材42b
は、円筒状に形成され、ハウジング本体26の他側部に
取付けられてハウジング本体26内に挿入されている。
尚、上記他方の出力軸23bは他方の保持部材42b内
に挿通されている。
【0012】尚、上記差動装置25は前後方向の回転軸
心20に対して左右他側方へ偏芯している。上記入力軸
21の後端には、上記差動装置25のリングギヤ36に
歯合する入力側歯車44が設けられている。また、上記
リターダ用回転軸29の前端には、上記リングギヤ36
に歯合するリターダ回転用歯車45が設けられている。
上記各ギヤ36,39a,39bと各歯車44,45と
各ピニオン38には傘歯車が用いられている。上記ハウ
ジング24内には、下部からほぼ半分程度のレベルまで
潤滑油が注入されている。
【0013】これによると、エンジン6の回転駆動力に
よって後部第1プロペラシャフト15が回転すると、入
力軸21が回転し、入力軸21の回転は、入力側歯車4
4、リングギヤ36、デファレンシャルケース35、ピ
ニオン38、サイドギヤ39a,39bを経て、両出力
軸23a,23bに伝達され、両出力軸23a,23b
が回転するとともに、上記リングギヤ36と共にリター
ダ回転用歯車45が回転し、リターダ28が回転する。
【0014】尚、この際、上記リングギヤ36と入力側
歯車44とリターダ回転用歯車45とはそれぞれハウジ
ング24内の潤滑油によって潤滑される。また、潤滑油
は、出力軸23a,23bとデファレンシャルケース3
5との間の隙間を通ってデファレンシャルケース35内
に流入し、その後、ピニオン軸37とデファレンシャル
ケース35との間の隙間を通ってデファレンシャルケー
ス35の外部へ排出される。これにより、デファレンシ
ャルケース35内のピニオン38とサイドギヤ39a,
39bとが潤滑油によって潤滑されるとともに、デファ
レンシャルケース35内が冷却される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、ハウジング24内で大径のリングギヤ36
と入力側歯車44とリターダ回転用歯車45とがそれぞ
れ高速で回転するため、ハウジング24内の潤滑油が上
記ギヤ36と歯車44,45とで激しく攪拌され、攪拌
損失によって潤滑油の温度が著しく上昇し、潤滑油が劣
化するといった問題があった。
【0016】また、上記ギヤ36と歯車44,45の回
転によってハウジング24内の潤滑油が差動装置25の
周囲に飛散してしまうため、十分な量の潤滑油がデファ
レンシャルケース35内に流入およびケース35内から
流出せず、その結果、デファレンシャルケース35内の
潤滑と冷却が不十分となり、焼き付き等のトラブルが発
生する恐れがあった。
【0017】本発明は、ハウジング内の潤滑油の劣化を
防止でき、さらに、デファレンシャルケース内が十分に
潤滑および冷却される動力伝達装置を備えた車両を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本第1発明は、入力軸の回転を一対の出力軸に伝達す
る動力伝達装置を備えた車両であって、上記動力伝達装
置は、上記入力軸と一対の出力軸とを回転自在に保持す
るハウジングと、ハウジング内に設けられた差動装置と
で構成され、上記差動装置は、デファレンシャルケース
と、デファレンシャルケースの外側に設けられたリング
ギヤと、デファレンシャルケース内に遊転自在に設けら
れた一対のピニオンと、デファレンシャルケース内に設
けられかつ上記一対のピニオンに歯合する一対のサイド
ギヤとで構成され、上記入力軸に設けられた入力側歯車
が上記リングギヤに歯合し、上記一対の出力軸はそれぞ
れ上記サイドギヤに連結され、上記ハウジング内に、ハ
ウジング内の潤滑油を溜めるバッフルが設けられ、上記
バッフルは、上面が開放された箱状に形成され、かつ上
記一方の出力軸とデファレンシャルケースとの下方に位
置しており、上記デファレンシャルケースの一部と一方
の出力軸とが上記バッフル内に突入し、上記デファレン
シャルケースに、バッフル内の潤滑油をデファレンシャ
ルケース内へ流入する流入孔と、デファレンシャルケー
ス内の潤滑油をデファレンシャルケース内からバッフル
の外部へ排出する排出孔とが形成され、上記他方の出力
軸に、デファレンシャルケース内の潤滑油をデファレン
シャルケース内からバッフルの外部へ排出する排出通路
が形成され、上記ハウジングの天井部に、上記バッフル
の上方に位置しかつ上記入力側歯車とリングギヤによっ
て飛散した潤滑油をバッフルへ案内するガイド部材が設
けられているものである。
【0019】これによると、入力軸の回転は、入力側歯
車、リングギヤ、デファレンシャルケース、ピニオン、
サイドギヤを経て、一対の出力軸に伝達され、出力軸が
回転する。この際、上記入力側歯車とリングギヤとの回
転によってハウジング内の潤滑油が飛散し、このうち、
ハウジング内の天井部に飛散した潤滑油は、ガイド部材
によってバッフルへ案内されて、バッフル内へ集められ
る。
【0020】このようにしてバッフル内に溜まった潤滑
油は、流入孔を通ってデファレンシャルケース内へ流入
し、デファレンシャルケース内のピニオンやサイドギヤ
を潤滑および冷却した後、排出孔と排出通路とを通って
デファレンシャルケース内からバッフルの外部へ排出さ
れる。これにより、十分な量の潤滑油がデファレンシャ
ルケース内に流入すると同時にデファレンシャルケース
内から流出するため、デファレンシャルケース内の潤滑
と冷却が十分に行える。
【0021】本第2発明は、差動装置のピニオンはピニ
オン軸を介してデファレンシャルケース内に設けられ、
デファレンシャルケース内の潤滑油がデファレンシャル
ケースとピニオン軸との間の隙間を通ってバッフルの外
部へ排出されるものである。
【0022】これによると、デファレンシャルケース内
に流入した潤滑油は、回転するデファレンシャルケース
の遠心力によって、デファレンシャルケースとピニオン
軸との間の隙間を通ってバッフルの外部へ排出される。
【0023】本第3発明は、入力側歯車と差動装置のリ
ングギヤとはバッフルの外部に位置しているものであ
る。これによると、入力側歯車とリングギヤとの回転に
よってハウジング内の天井部に飛散した潤滑油はバッフ
ル内へ集められるため、バッフルの外部の潤滑油の油面
レベルがバッフル内の潤滑油の油面レベルよりも低下す
る。
【0024】これに対して、入力側歯車と差動装置のリ
ングギヤとはバッフルの外部に位置しているため、バッ
フルの外部において、入力側歯車とリングギヤとの回転
によって攪拌される潤滑油の量が減少し、その結果、攪
拌損失による潤滑油の温度上昇が従来よりも抑制され、
潤滑油が従来に比べて劣化し難くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図1〜図8に基づいて説明する。尚、先に述べた従来
のものと同一の部材については、同じ番号を付記して説
明を省略する。
【0026】図1,図2に示すように、動力伝達装置6
0のハウジング24内の底部には、ハウジング24内の
潤滑油を溜めるバッフル61が設けられている。図3〜
図6に示すように、上記バッフル61は、底板62と、
底板62の前後両端部に立設された仕切板63,64
と、底板62の左右両端部に立設された側板65,66
とによって、上面が開放された箱状に形成されている。
尚、上記一方の側板65には、上部に開放された一定半
径Raの一方の切欠部67が形成され、また、他方の側
板66には、上部に開放された一定半径Rbの他方の切
欠部68が形成されている。また、上記両仕切板63,
64の他側部の上部には、上記他方の切欠部68に連通
する前後一対の切欠部69,70が形成されている。
【0027】図2に示すように、上記バッフル61は一
方の出力軸23aと保持部材42aとデファレンシャル
ケース35との下方に位置している。図4,図5に示す
ように、上記一方の出力軸23aと保持部材42aと
は、上記一方の切欠部67からバッフル61内に突入し
ている。また、図4,図6に示すように、上記デファレ
ンシャルケース35の一側部は上記他方の切欠部68と
前後一対の切欠部69,70とからバッフル61内に突
入している。尚、図6に示すように、上記デファレンシ
ャルケース35とバッフル61の他方の側板66との間
には僅かな隙間しか形成されず、また、図5に示すよう
に、上記一方の保持部材42aとバッフル61の一方の
側板65との間にも僅かな隙間しか形成されていない。
【0028】図2に示すように、上記デファレンシャル
ケース35の一側部には、バッフル61内の潤滑油をデ
ファレンシャルケース35内へ流入する流入孔72が回
転軸心22を中心とする円周上の複数箇所に形成されて
いる。また、デファレンシャルケース35の他側部に
は、デファレンシャルケース35内の潤滑油をデファレ
ンシャルケース35内からバッフル61の外部へ排出す
る排出孔73が回転軸心22を中心とする円周上の複数
箇所に形成されている。上記流入孔72はバッフル61
内に向いて開口しており、上記排出孔73はバッフル6
1の外方に向いて開口している。また、上記一方の保持
部材42aには、内外に開口する貫通孔74が複数形成
されている。
【0029】また、上記他方の出力軸23bには、デフ
ァレンシャルケース35内の潤滑油をデファレンシャル
ケース35内からバッフル61の外部(すなわち他方の
保持部材42b内)へ排出する排出通路75が形成され
ている。この排出通路75の一端は他方の出力軸23b
の内側端部に開口し、他端は他方の出力軸23bの外周
面に開口している。
【0030】また、図3〜図7に示すように、上部カバ
ー27の下面(ハウジング24の天井部に相当)には、
入力側歯車44とリングギヤ36とリターダ回転用歯車
45によって飛散した潤滑油をバッフル61(すなわち
下方)へ案内するガイド部材76が設けられている。上
記ガイド部材76は、回転軸心20と同方向に設けられ
た平板状の部材であり、バッフル61の上方に位置して
いる。
【0031】尚、上記リングギヤ36と入力側歯車44
とリターダ回転用歯車45とはバッフル61の外部に位
置している。以下、上記構成における作用を説明する。
【0032】エンジン6の回転駆動力によって後部第1
プロペラシャフト15が回転すると、入力軸21が回転
し、入力軸21の回転は、入力側歯車44、リングギヤ
36、デファレンシャルケース35、ピニオン38、サ
イドギヤ39a,39bを経て、両出力軸23a,23
bに伝達され、両出力軸23a,23bが回転し、さら
に、上記リングギヤ36と共にリターダ回転用歯車45
が回転し、リターダ28が回転する。
【0033】この際、上記入力側歯車44とリングギヤ
36とリターダ回転用歯車45との回転によってハウジ
ング24内の潤滑油が飛散し、このうち、図7に示すよ
うに、上部カバー27へ飛散した潤滑油イは、上部カバ
ー27の下面からガイド部材76の表面を伝って流れ落
ち、下方のバッフル61内へ集められる。また、デファ
レンシャルケース35が回転軸心22周りに回転してい
る際、デファレンシャルケース35の流入孔72がバッ
フル61内に入る。
【0034】図2に示すように、バッフル61内に溜ま
った潤滑油イは、直接上記流入孔72からデファレンシ
ャルケース35内に流れ込むとともに、貫通孔74から
一方の出力軸23aと一方の保持部材42aとの間の隙
間77を経て一方のテーパーローラベアリング40aを
通り抜けた後、上記流入孔72からデファレンシャルケ
ース35内に流れ込み、デファレンシャルケース35内
のピニオン38やサイドギヤ39a,39bを潤滑およ
び冷却する。その後、デファレンシャルケース35内の
潤滑油イは、排出孔73を通ってバッフル61の外部へ
排出されるとともに、排出通路75を通り他方のテーパ
ーローラベアリング40bを通り抜けてバッフル61の
外部へ排出され、さらに、回転するデファレンシャルケ
ース35の遠心力によって、デファレンシャルケース3
5とピニオン軸37との間の隙間78を通ってバッフル
61の外部へ排出される。
【0035】これにより、十分な量の潤滑油がデファレ
ンシャルケース35内に流入すると同時にデファレンシ
ャルケース35内から流出するため、デファレンシャル
ケース35内の潤滑と冷却が十分に行える。
【0036】また、上述したように、上部カバー27へ
飛散した潤滑油はバッフル61内へ集められるため、図
7に示すように、バッフル61の外部の潤滑油イの油面
レベルH1がバッフル61内の潤滑油イの油面レベルH
2よりも低下する。これに対して、入力側歯車44とリ
ングギヤ36とリターダ回転用歯車45とはバッフル6
1の外部に位置しているため、バッフル61の外部にお
いて、上記入力側歯車44とリングギヤ36とリターダ
回転用歯車45との回転によって攪拌される潤滑油の量
が減少し、その結果、攪拌損失による潤滑油の温度上昇
が従来よりも抑制され、潤滑油が従来に比べて劣化し難
くなる。
【0037】尚、図8に示したグラフは、エンジン6の
回転数が一定の場合における経過時間(分)とハウジン
グ24内の潤滑油の油温(℃)との関係を示しており、
Aは上記バッフル61等を備えた上記実施の形態の動力
伝達装置60に該当し、Bはバッフル61等を備えてい
ない上記従来の動力伝達装置12に該当している。これ
によると、Aの動力伝達装置60の潤滑油の油温はBの
動力伝達装置12の潤滑油の油温よりも低く、これによ
り、潤滑油の温度上昇が従来よりも抑制されているのが
わかる。
【0038】上記実施の形態では、図3,図7に示すよ
うに、上部カバー27の下面に、平板状のガイド部材7
6を1枚設けているが、複数枚設けてもよい。また、上
部カバー27の下面以外、例えばハウジング本体26の
内側面等に設けてもよい。また、平板状に限定されるも
のではなく、他の形状であってもよい。
【0039】上記実施の形態では、図1に示すように、
リターダ28とリターダ用回転軸29とリターダ回転用
歯車45とを設けたが、これらを設けないものであって
もよい。
【0040】上記実施の形態では、車両の一例として土
砂運搬用の車両1を挙げたが、他の形式の車両、例えば
ホイールローダ等であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によると、十分な量
の潤滑油がデファレンシャルケース内に流入すると同時
にデファレンシャルケース内から流出するため、デファ
レンシャルケース内の潤滑と冷却が十分に行え、さら
に、潤滑油の温度上昇が従来よりも抑制され、潤滑油が
従来に比べて劣化し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における動力伝達装置の内
部構成を示す平面図である。
【図2】同、動力伝達装置の内部構成を示す一部拡大平
面図である。
【図3】同、動力伝達装置のバッフルとガイド部材とを
示した平面図である。
【図4】同、動力伝達装置のバッフルの縦断面図であ
る。
【図5】図4におけるX−X矢視図である。
【図6】図4におけるY−Y矢視図である。
【図7】図2におけるX−X矢視図である。
【図8】本発明の実施の形態における動力伝達装置のハ
ウジング内の潤滑油の油温と従来の動力伝達装置のハウ
ジング内の潤滑油の油温とを比較したグラフである。
【図9】従来の動力伝達装置を備えた車両の側面図であ
る。
【図10】従来の車両の回転駆動力の伝達経路を示す平面
図である。
【図11】従来の動力伝達装置の内部構成を示す平面図で
ある。
【符号の説明】 1 運搬用車両 21 入力軸 23a,23b 出力軸 24 ハウジング 25 差動装置 35 デファレンシャルケース 36 リングギヤ 37 ピニオン軸 38 ピニオン 39a,39b サイドギヤ 44 入力側歯車 60 動力伝達装置 61 バッフル 72 流入孔 73 排出孔 75 排出通路 76 ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 浩二 大阪府大阪市西区京町堀1丁目15番10号 ティー・シー・エム株式会社内 (72)発明者 西村 則昭 大阪府大阪市西区京町堀1丁目15番10号 ティー・シー・エム株式会社内 Fターム(参考) 3D042 AB08 CA03 CC03 3J027 FA21 FB01 HA01 HB07 HC05 HC07 HC12 HC19 HC30 3J063 AA01 AA16 AB13 AC11 BA03 BA11 BA15 CA05 CB06 CB48 CB52 CD41 XD03 XD16 XD33 XD42 XD62 XE14 XE15 XF12 XF14 XH03 XH13 XH32 XH42

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸の回転を一対の出力軸に伝達する
    動力伝達装置を備えた車両であって、上記動力伝達装置
    は、上記入力軸と一対の出力軸とを回転自在に保持する
    ハウジングと、ハウジング内に設けられた差動装置とで
    構成され、上記差動装置は、デファレンシャルケース
    と、デファレンシャルケースの外側に設けられたリング
    ギヤと、デファレンシャルケース内に遊転自在に設けら
    れた一対のピニオンと、デファレンシャルケース内に設
    けられかつ上記一対のピニオンに歯合する一対のサイド
    ギヤとで構成され、上記入力軸に設けられた入力側歯車
    が上記リングギヤに歯合し、上記一対の出力軸はそれぞ
    れ上記サイドギヤに連結され、上記ハウジング内に、ハ
    ウジング内の潤滑油を溜めるバッフルが設けられ、上記
    バッフルは、上面が開放された箱状に形成され、かつ上
    記一方の出力軸とデファレンシャルケースとの下方に位
    置しており、上記デファレンシャルケースの一部と一方
    の出力軸とが上記バッフル内に突入し、上記デファレン
    シャルケースに、バッフル内の潤滑油をデファレンシャ
    ルケース内へ流入する流入孔と、デファレンシャルケー
    ス内の潤滑油をデファレンシャルケース内からバッフル
    の外部へ排出する排出孔とが形成され、上記他方の出力
    軸に、デファレンシャルケース内の潤滑油をデファレン
    シャルケース内からバッフルの外部へ排出する排出通路
    が形成され、上記ハウジングの天井部に、上記バッフル
    の上方に位置しかつ上記入力側歯車とリングギヤによっ
    て飛散した潤滑油をバッフルへ案内するガイド部材が設
    けられていることを特徴とする動力伝達装置を備えた車
    両。
  2. 【請求項2】 差動装置のピニオンはピニオン軸を介し
    てデファレンシャルケース内に設けられ、デファレンシ
    ャルケース内の潤滑油がデファレンシャルケースとピニ
    オン軸との間の隙間を通ってバッフルの外部へ排出され
    ることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置を備え
    た車両。
  3. 【請求項3】 入力側歯車と差動装置のリングギヤとは
    バッフルの外部に位置していることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の動力伝達装置を備えた車両。
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