JP6372386B2 - 車両用変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用変速機に関し、特に、オイルを一時的に貯留するキャッチタンクを有する車両用変速機に関する。
自動車等の車両に搭載される変速機は、変速機ケースの内部にギヤの噛み合い部等を潤滑するオイルが貯留されている。この変速機は、オイルの量が多いと、ギヤの攪拌抵抗が増大するために、ギヤの回転時にオイルを一時的に貯留してオイルの液面を低下させることにより、ギヤの回転による攪拌抵抗を低減するキャッチタンクが設けられている。
また、変速機は、ギヤの噛み合い部により鉄粉が発生し、この鉄粉がオイルに混入し、ギヤの噛み合い部に噛み込まれてしまい、ギヤが損傷するおそれがあるため、オイルから鉄粉を除去する必要がある。
従来、鉄粉を除去する除去手段を有する変速機としては、キャッチタンクの内部に、オイルに含まれる鉄粉を吸着するための複数の磁石を設置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
磁石の一方は、キャッチタンクのコイルエンド冷却穴の近傍の側壁に配設されており、この磁石は、コイルエンド冷却穴から導出される直前のオイルに含まれる鉄粉を吸着する。また、他方の磁石は、キャッチタンクの底部に配設されており、この磁石は、キャッチタンクの底部に沈殿する鉄粉を吸着する。
特開2005−83491号公報
このような従来の変速機にあっては、キャッチタンクの内部に磁石が設けられているので、キャッチタンクで捕捉できないオイルに含まれる鉄粉を除去することができないおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、変速機ケースを循環するオイルから鉄粉を除去することができる車両用変速機を提供することを目的とするものである。
本発明は、オイルが貯留される変速機ケースと、変速機ケースの内部に回転自在に設けられて下部がオイルに浸かる第1のギヤを有する第1の回転軸と、変速機ケースの内部に回転自在に設けられて下部がオイルに浸かる第2のギヤを有し、第1の回転軸と平行に延びる第2の回転軸と、変速機ケースの内部において第2の回転軸を挟んで第1の回転軸と反対側に設置され、第1のギヤによって掻き上げられたオイルを貯留するキャッチタンクとを備え、キャッチタンクが、オイルが導入される上部オイル導入口およびオイルを排出する下部オイル排出口を有する車両用変速機であって、キャッチタンクの下方から第2のギヤおよび第1のギヤの下縁に沿って延び、変速機ケースの内部を下部オイル溜まり部と上部オイル溜まり部とに仕切る仕切壁と、キャッチタンクの下方に設置され、鉄粉を吸着する磁石とを備え、仕切壁の延びる方向におけるキャッチタンク側の端部に、下部オイル排出口、上部オイル溜まり部および下部オイル溜まり部に連通するオイル連通口を形成し、磁石を、少なくともオイル連通口から排出されるオイルと下部オイル排出口から排出されるオイルが合流する位置よりもオイルの流れ方向下流に設けたものから構成されている。
このように本発明によれば、キャッチタンクの下方から第1のギヤおよび第2のギヤの下縁に沿って延び、変速機ケースの内部を下部オイル溜まり部と上部オイル溜まり部とに仕切る仕切壁を有する。
これにより、上部オイル溜まり部において第1のギヤおよび第2のギヤが浸かるオイル量を低減して、第1のギヤおよび第2のギヤの回転によって攪拌されるオイル量を低減できる。
また、仕切壁の延びる方向におけるキャッチタンク側の端部に、下部オイル排出口、上部オイル溜まり部および下部オイル溜まり部に連通するオイル連通口が形成され、磁石が、オイル連通口から排出されるオイルと下部オイル排出口から排出されるオイルが合流する位置よりもオイルの流れ方向下流に設けられる。
これにより、キャッチタンクに導入されたオイルに含まれる鉄粉と、第2のギヤの回転により仕切壁に沿ってキャッチタンクを経ずに流れるオイルに含まれる鉄粉とを磁石に吸着して、オイルから除去できる。このため、変速機ケースを流れるオイルに含まれる鉄粉を除去することができる。
さらに、仕切壁がキャッチタンクの下方から第2のギヤおよび第1のギヤの下縁に沿って延びるので、第2のギヤの回転により仕切壁に沿ってオイルをオイル連通口に円滑に案内でき、キャッチタンクに捕捉できないオイルから鉄粉を効果的に除去できる。
図1は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、車両前部の平面図である。 図2は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、変速機を展開した概略図である。 図3は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、ライトケース側から見た変速機の側面図である。 図4は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、レフトケース側から見た変速機の側面図である。 図5は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、変速機ケースの内部におけるオイルの流れを示す図である。 図6は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、プレート部材を取り外した状態でレフトケース側から見たキャッチタンクおよびキャッチタンクの周辺の構成図である。 図7は、本発明の車両用変速機の一実施の形態を示す図であり、図4のVII−VII方向矢視断面図である。
以下、本発明に係る車両用変速機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図7は、本発明に係る一実施の形態の車両用変速機を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両1は、車体1Aを備えており、車体1Aの前後方向前方のエンジンルーム3には変速機2が搭載されている。なお、図1〜図7において、上、下、右、左で示す方向は、運転席から見た方向である。
変速機2は、ライトケース4およびレフトケース5を備えており、ライトケース4は、内燃機関としてのエンジン6に連結されている。図2において、ライトケース4の内部にはクラッチ機構7が収容されており、レフトケース5には入力軸8が収容されている。
クラッチ機構7は、図示しないフライホイールを介してエンジン6の図示しないクランク軸と入力軸8とを接続および切断することにより、クランク軸から入力軸8に動力を伝達および遮断する。
図3において、レフトケース5には入力軸8、カウンタ軸9、10およびディファレンシャル装置11が収容されており、これら入力軸8、カウンタ軸9、10およびディファレンシャル装置11の回転軸は、平行に設置されている。
図1において、ライトケース4は、接合部4Aを備えており、レフトケース5には接合部4Aにボルト締めにより接合される接合部5Aを備えている。また、ライトケース4には隔壁4Bが形成されており(図4〜図6参照)、レフトケース5は、隔壁4Bを挟んで対向するようにしてライトケース4に連結されている。
図2において、隔壁4Bは、変速機ケース20の内部を、クラッチ機構7を収容するクラッチ室22と入力軸8およびカウンタ軸9、10を収容する変速室23に区画している。なお、隔壁4Bは、レフトケース5に設けられてもよい。
入力軸8およびカウンタ軸9は、隔壁4Bおよびレフトケース5に回転自在に取付けられている。なお、カウンタ軸10も隔壁4Bおよびレフトケース5に回転自在に取付けられている。
図2〜図4において、入力軸8には入力軸8の軸線方向に複数の入力ギヤ12が設けられている。図3、図4において、カウンタ軸9は、入力軸8より下方に設置されている。カウンタ軸9にはカウンタ軸9の軸線方向に複数のカウンタギヤ13が設けられており、カウンタギヤ13は、入力ギヤ12に噛み合っている。
カウンタ軸10は、入力軸8よりも上方に設置されている。カウンタ軸10にはカウンタ軸10の軸線方向に複数のカウンタギヤ14が設けられており、カウンタギヤ14は、入力ギヤ12に噛み合っている。
入力ギヤ12、カウンタギヤ13、14は、変速段に応じた数だけ設けられており(例えば、変速段が5速であれば、5個)、変速段に応じた入力ギヤ12、カウンタギヤ13、14が噛み合い、入力ギヤ12から所定の変速段のカウンタギヤ13またはカウンタギヤ14に動力を伝達することで入力軸8の回転数を所定の変速段に応じた回転数としてカウンタ軸9またはカウンタ軸10に伝達する。
図2において、ディファレンシャル装置11は、ディファレンシャルギヤケース15およびディファレンシャルギヤケース15に取付けられたファイナルギヤ16を備えており、ファイナルギヤ16は、カウンタ軸9に設けられたファイナルドライブギヤ9Fに噛み合っている。なお、カウンタ軸10にも図示しないファイナルドライブギヤが設けられており、このファイナルドライブギヤは、ファイナルギヤに噛み合っている。
ディファレンシャルギヤケース15の内部にはディファレンシャルギヤケース15と一体で回転するピニオン軸17と、ピニオン軸17の前後端に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ18A、18Bと、ピニオンギヤ18A、18Bのそれぞれに噛み合う一対のサイドギヤ19A、19Bとを備えている。
ディファレンシャルギヤケース15の回転軸線に沿った車幅方向の両端側にはドライブシャフト21L、21Rの一端部が挿入されており、ドライブシャフト21L、21Rの一端部は、サイドギヤ19A、19Bに嵌合される。
なお、ディファレンシャル装置11の回転軸は、ドライブシャフト21L、21Rから構成されており、ドライブシャフト21L、21Rは、本発明の第1の回転軸を構成し、ファイナルギヤ16は、本発明の第1のギヤを構成する。また、カウンタ軸9は、本発明の第2の回転軸を構成し、カウンタギヤ13は、本発明の第2のギヤを構成する。
ドライブシャフト21L、21Rは、それぞれ左右の駆動輪24L、24Rに接続されている(図1参照)。ピニオン軸17は、その軸線方向がディファレンシャルギヤケース15の回転軸線に対して直交する方向に向けてディファレンシャルギヤケース15に取り付けられている。
1対のピニオンギヤ18A、18Bは、それぞれがディファレンシャルギヤケース15の回転時に、ディファレンシャルギヤケース15の回転軸線を中心として公転するとともに、ピニオン軸17の軸線を中心として自転する。
さらに、1対のサイドギヤ19A、19Bは、それぞれがディファレンシャルギヤケース15の回転軸線と同軸にしてディファレンシャルギヤケース15の内部に対向して配置されているとともに、その回転軸線に沿ってドライブシャフト21L、21Rの一端部をスプライン結合するための複数のスプライン歯を有する。
このように構成されるディファレンシャル装置11は、車両1が平坦路を直進する場合には、ファイナルドライブギヤ9Fからファイナルギヤ16に動力が伝達されると、ディファレンシャルギヤケース15が回転する。
このとき、左右の駆動輪24L、24Rの転がる距離が等しいので、一対のサイドギヤ19A、19Bは、同じ回転速度で回転し、サイドギヤ19A、19Bの間に挟まれたピニオンギヤ18A、18Bは、自転せず、ディファレンシャルギヤケース15、ピニオンギヤ18A、18Bおよびサイドギヤ19A、19Bが一体となって公転する。
車両1がカーブを曲がる場合には、カーブ外側の駆動輪24Lおよび24Rの一方の転がる距離がカーブ内側の駆動輪24Lおよび24Rの他方よりも長いため、カーブ外側のサイドギヤ19A、19Bの一方は、カーブ内側のサイドギヤ19A、19Bの他方よりも速く回転する。
このとき、カーブ外側のサイドギヤ19A、19Bの一方は、ディファレンシャルギヤケース15よりも速く回転しており、カーブ内側のサイドギヤ19A、19Bの他方は、ディファレンシャルギヤケース15よりも遅く回転している。
したがって、一対のサイドギヤ19A、19Bに挟まれたピニオンギヤ18A、18Bは、公転だけでなく自転もするようになり、異なる速度で回転している左右のサイドギヤ19A、19Bにディファレンシャルギヤケース15からの動力を伝えることができる。
図4、図7において、変速機ケース20の底部であるライトケース4およびレフトケース5の底部にはオイルOが貯留されている。なお、図4、図7において、オイルOの液面を破線で示す。
本実施の形態のカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下部は、オイルOに浸かっている。換言すれば、オイルOは、カウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下部が浸かる量だけ変速機ケース20の底部に貯留される。ここで、カウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下部がオイルOに浸かる状態は、少なくともエンジン6の運転停止状態において実現できればよく、エンジン6の運転停止時および運転中の両方の状態で実現できてもよい。
図3〜図5において、ライトケース4およびレフトケース5にはキャッチタンク30が設けられており、キャッチタンク30は、入力軸8に対してカウンタ軸9と反対側に設置される。キャッチタンク30は、隔壁4Bと、隔壁4Bに複数のボルト35(図3参照)によって取付けられ、隔壁4Bとの間に空間32(図2参照)を形成する断面コの字形状のプレート部材31とを含んで構成されており、キャッチタンク30は、ファイナルギヤ16によって掻き上げられたオイルを貯留する。
キャッチタンク30は、オイルが導入される上部オイル導入口30Aおよびオイルを排出する下部オイル排出口30B(図3、図4参照)を有し、隔壁4Bに沿って鉛直方向に延びている。すなわち、プレート部材31は、隔壁4Bに沿って鉛直方向に延びており、プレート部材31に対向して鉛直方向に延びる隔壁4Bの領域もキャッチタンク30を構成することになる。
図2〜図7のいずれかにおいて、ライトケース4およびレフトケース5の下方には仕切壁33が設けられており、仕切壁33は、ライトケース4に設けられた仕切壁33Aおよびレフトケース5に設けられた仕切壁33Bから構成されている。ここで、本実施の形態のライトケース4およびレフトケース5は、本発明の変速機ケース20を構成する。
仕切壁33Aは、隔壁4Bからカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下方に突出しており、仕切壁33Bは、隔壁4Bに対向するレフトケース5の周壁5B(図1、図3参照)からカウンタギヤ13Aの下方に向かって突出し、その突出端が仕切壁33Aの突出端に接触している(図7参照)。
図3〜図5において、仕切壁33は、キャッチタンク30の下方からカウンタギヤ13Aおよびファイナルギヤ16の下縁に沿ってファイナルギヤ16の下方に延びており、変速機ケース20の底部は、仕切壁33を挟んで上部オイル溜まり部25Aおよび下部オイル溜まり部25Bに分割されている。
図2において、ファイナルギヤ16は、カウンタ軸9のクラッチ機構7側の端部に設けられており、車両1の前後方向においてキャッチタンク30に対向している。したがって、ファイナルギヤ16によって掻き上げられたオイルは、上部オイル導入口30Aからキャッチタンク30の内部に導入される。
図3〜図5において、下部オイル溜まり部25Bは、キャッチタンク30の下部オイル排出口30Bよりも下方に設置されている。下部オイル溜まり部25Bは、仕切壁33の下方においてカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16が設置される変速室23と仕切られた空間となっている。
図4、図6において、仕切壁33Aの延びる方向におけるキャッチタンク30側の端部にはオイル連通口25aが形成されており、オイル連通口25aは、下部オイル排出口30Bおよび上部オイル溜まり部25Aに連通している。
仕切壁33Aの延びる方向におけるキャッチタンク30側の端部と反対側の端部にはオイル供給口25bが形成されており、オイル供給口25bは、ファイナルギヤ16に向かって開口し、下部オイル溜まり部25Bからファイナルギヤ16にオイルを供給する。
したがって、本実施の形態のオイル連通口25aは、下部オイル排出口30B、上部オイル溜まり部25Aおよび下部オイル溜まり部25Bに連通している。
図2において、カウンタ軸9には噛み合いクラッチ34が設けられている。この噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸9の軸線方向に移動することで、変速段を構成する入力ギヤ12とカウンタギヤ13とを接続して、入力軸8からカウンタ軸9に変速段に応じた回転数で動力を伝達する。
図2では噛み合いクラッチ34の1つのみを図示している。1速段を構成する入力ギヤ12Aおよび2速段を構成する入力ギヤ12Bは、入力軸8に固定されており、1速段を構成するカウンタギヤ13Aおよび2速段を構成するカウンタギヤ13Bは、カウンタ軸10に対して相対回転自在となっている。
噛み合いクラッチ34は、カウンタギヤ13Aおよびカウンタギヤ13Bの間に設けられている。1速段を成立させる場合には、噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸10の軸線方向の一方(クラッチ機構7に近づく方向)に移動してカウンタギヤ13Aとカウンタ軸9とをスプライン嵌合させる。これにより、入力軸8からカウンタ軸9に入力ギヤ12Aおよびカウンタギヤ13Aを介して動力が伝達される。
また、2速段を成立させる場合には、噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸10の軸線方向の他方(クラッチ機構7から離隔する方向)に移動してカウンタギヤ13Aとカウンタ軸9とをスプライン嵌合させる。これにより、入力軸8からカウンタ軸9に入力ギヤ12Bおよびカウンタギヤ13Bを介して動力が伝達される。
なお、カウンタ軸10にも図示しない噛み合いクラッチが設けられており、この噛み合いクラッチは、カウンタ軸10の軸線方向に移動することで、変速段を構成する入力ギヤ12とカウンタギヤ14とを接続して、入力軸8からカウンタ軸10に変速段に応じた回転数で動力を伝達する。
図3〜図5のいずれかにおいて、ライトケース4の天井壁4Cおよびレフトケース5の天井壁5Cは、傾斜部4a、5aおよび湾曲部4b、5bから構成されている。傾斜部4a、5aは、ファイナルギヤ16からカウンタ軸10に向かって斜め上方に傾斜しており、湾曲部4b、5bは、傾斜部4a、5aから入力軸8の上方を跨いでキャッチタンク30の上部オイル導入口30Aに指向するように湾曲している。
プレート部材31の下部にはプレート部材31の下部から下方に延びる延出部31aが形成されている。延出部31aには鉄粉を吸着するための磁石36が取付けられており、磁石36は、キャッチタンク30の下方に設置される。
また、本実施の形態の磁石36は、オイル連通口25aから排出されるオイルと下部オイル排出口30Bから排出されるオイルが合流する位置よりもオイルの流れ方向下流に設けられている。
すなわち、本実施の形態のカウンタギヤ13は、車両1の前進時に時計回転方向に回転すると、上部オイル溜まり部25Aに貯留されるオイルを仕切壁33に沿ってオイル連通口25aに向かって流す。したがって、カウンタギヤ13の回転によってオイル連通口25aからオイルが排出される。
また、本実施の形態の下部オイル排出口30Bは、磁石36の上方に設けられており、オイル連通口25aは、磁石36の上方に設けられる。これにより、下部オイル排出口30Bおよびオイル連通口25aから排出されるオイルは、オイルの自重によって磁石36に導かれる。
図3において、仕切壁33Bの下方にはオイルの流れる方向に沿って衝突壁37A〜37Cが形成されている。衝突壁37A〜37Cの車幅方向端部とライトケース4の隔壁4Bとの間には隙間38が形成されており、下部オイル溜まり部25Bにおいて、オイルは、隙間38を通して流れる。
下部オイル排出口30Bに対してオイルの流れ方向下流と、オイル連通口25aに対してオイルの流れ方向下流とにはオイル収容部39が形成されており、オイル収容部39には磁石36が設置されている。
オイル収容部39は、衝突壁37A、衝突壁37Aよりもオイルの流れる方向の上流側の仕切壁33の部位(以下、単に上流部33aという)、隔壁4Bおよびレフトケース5の底壁5Dによって囲まれる空間から構成されており、オイル収容部39は、下部オイル排出口30Bおよびオイル連通口25aから排出されるオイルを収容する。なお、図5、図6において、レフトケース5に形成された衝突壁37Aを仮想線で示している。
図2、図3において、レフトケース5にはオイル通路41が形成されており、オイル通路41は、キャッチタンク30の側壁であるプレート部材31の側壁31bとこの側壁31bに対向するレフトケース5の周壁5Eとの間に形成される。
オイル通路41は、オイルの流れ方向上流側が上部オイル導入口30Aに連通しており、オイルの流れ方向下流側が磁石36の上方において下部オイル溜まり部25Bに連通している。
次に、作用を説明する。
なお、図3、図5、図6のいずれかにおいて、矢印O1〜O4は、オイルの流れを示している。
車両1の前進時には、エンジン6のクランク軸の回転がクラッチ機構7を介して入力軸8に伝達され、図4に示すように、入力軸8が反時計回転方向R1に回転すると、入力ギヤ12からカウンタギヤ13、14を介してカウンタ軸9、10が時計回転方向R2に回転する。
このとき、ファイナルドライブギヤ9Fからファイナルギヤ16に動力が伝達されてディファレンシャルギヤケース15が反時計回転方向R1に回転することにより、ドライブシャフト21L、21Rが反時計回転方向R1に回転して車両1が前進する。
ファイナルギヤ16の下部は、オイルOに浸かっているので、ファイナルギヤ16の回転によってオイルOがオイルO1で示すように上方に掻き上げられ、このオイルO1がライトケース4およびレフトケース5の天井壁4C、5Cを伝って前方に移動する。
本実施の形態の変速機2によれば、隔壁4Bからカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下方に突出するとともに、キャッチタンク30の下方からカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下縁に沿ってファイナルギヤ16の下方に延びる仕切壁33が設けられる。
これにより、上部オイル溜まり部25Aにおいてカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16が浸かるオイル量を低減して、カウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の回転によって攪拌されるオイル量を低減できる。
また、本実施の形態の変速機2によれば、カウンタ軸9を挟んでファイナルギヤ16と反対側に設置され、ファイナルギヤ16によって掻き上げられたオイルを貯留するキャッチタンク30を備える。
これに加えて、ライトケース4およびレフトケース5の天井壁4C、5Cが、ファイナルギヤ16からカウンタ軸10に向かって斜め上方に傾斜する傾斜部4a、5aと、傾斜部4a、5aから入力軸8の上方を跨いでキャッチタンク30の上部オイル導入口30Aに指向するように湾曲する湾曲部4b、5bとを有する。
これにより、ファイナルギヤ16によって上方に掻き上げられたオイルO1を傾斜部4a、5aと湾曲部4b、5bに沿ってキャッチタンク30に確実に導いてキャッチタンク30に貯留できる。
このため、上部オイル溜まり部25Aにおいてカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16が浸かるオイル量をさらに低減でき、カウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の回転によって攪拌されるオイル量をさらに低減できる。
また、カウンタギヤ13の回転によってオイルO2が仕切壁33に沿ってキャッチタンク30に向かって流される。
一方、変速機ケース20の内部を循環するオイルは、入力ギヤ12およびカウンタギヤ13の噛み合い部やファイナルドライブギヤ9Fおよびファイナルギヤ16の噛み合い部等による摩擦で発生した鉄粉が混入している。この鉄粉が各ギヤの噛み合い部に噛み込まれると、各ギヤが損傷するおそれがあり、この鉄粉をオイルから除去する必要がある。
本実施の形態の変速機2によれば、仕切壁33の延びる方向におけるキャッチタンク30側の端部に、下部オイル排出口30B、上部オイル溜まり部25Aおよび下部オイル溜まり部25Bに連通するオイル連通口25aが形成され、磁石36が、オイル連通口25aから排出されるオイルと下部オイル排出口30Bから排出されるオイルが合流する位置よりもオイルの流れ方向下流に設けられる。
これにより、キャッチタンク30に導入されたオイルO1に含まれる鉄粉と、カウンタギヤ13の回転により仕切壁33に沿ってキャッチタンク30を経ずに仕切壁33に沿って流れるオイルO2に含まれる鉄粉とを磁石36に吸着して、オイルから除去できる。このため、変速機ケース20の内部を流れるオイルに含まれる鉄粉を除去することができる。
さらに、仕切壁33がキャッチタンク30の下方からカウンタギヤ13およびファイナルギヤ16の下縁に沿って延びるので、カウンタギヤ13の回転により仕切壁33に沿ってオイルをオイル連通口25aに円滑に案内でき、キャッチタンク30に捕捉できないオイルから鉄粉を効果的に除去できる。
また、本実施の形態の変速機2によれば、カウンタギヤ13は、カウンタギヤ13の回転によって上部オイル溜まり部25Aに貯留されるオイルを仕切壁33に沿ってオイル連通口25aに向かって流し、キャッチタンク30の下部オイル排出口30Bが、磁石36の上方に設けられ、オイル連通口25aが、磁石36の上方に設けられる。
これにより、キャッチタンク30の下部オイル排出口30Bから排出されるオイルO3を磁石36に確実に導いて鉄粉を磁石36に吸着できる。また、カウンタギヤ13の回転によって仕切壁33に沿ってオイル連通口25aに向かって流れるオイルを磁石36に確実に導いて鉄粉を磁石36に吸着できる。
また、本実施の形態の変速機2によれば、下部オイル排出口30Bに対してオイルの流れ方向下流およびオイル連通口25aに対してオイルの流れ方向下流に、下部オイル排出口30Bおよびオイル連通口25aから排出されるオイルO3を収容するオイル収容部39が設けられ、オイル収容部39に磁石36が設置される。
これにより、オイル収容部39にオイルを収容できるので、オイルの流速が速くなることを防止して、オイルO3から鉄粉をより効果的に除去できる。
また、本実施の形態の変速機2によれば、キャッチタンク30のプレート部材31の側壁31bと側壁31bに対向するレフトケース5の周壁5Eとの間にオイルO4が流れるオイル通路41を形成し、オイル通路41のオイルの流れ方向上流側を上部オイル導入口30Aに連通し、オイル通路41のオイルの流れ方向下流側を下部オイル溜まり部25Bに連通される。
これにより、キャッチタンク30から溢れだしたオイルを上部オイル導入口30Aから下部オイル溜まり部25Bに導くことができ、このオイルO4から鉄粉を除去できる。このため、変速機ケース20の内部を流れるオイルから鉄粉を確実に除去できる。
本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...車両、2...変速機、5C...天井壁、5E...周壁、9...カウンタ軸(第2の回転軸)、12...入力ギヤ(第2のギヤ)、16...ファイナルギヤ(第1のギヤ)、20...変速機ケース、21L,21R...ドライブシャフト(第1の回転軸)、25A...上部オイル溜まり部、25B...下部オイル溜まり部、25a...オイル連通口、30...キャッチタンク、30A...上部オイル導入口、30B...下部オイル排出口、33...仕切壁、36...磁石、39...オイル収容部、41...オイル通路

Claims (4)

  1. オイルが貯留される変速機ケースと、
    前記変速機ケースの内部に回転自在に設けられて下部がオイルに浸かる第1のギヤを有する第1の回転軸と、
    前記変速機ケースの内部に回転自在に設けられて下部がオイルに浸かる第2のギヤを有し、前記第1の回転軸と平行に延びる第2の回転軸と、
    前記変速機ケースの内部において前記第2の回転軸を挟んで前記第1の回転軸と反対側に設置され、前記第1のギヤによって掻き上げられたオイルを貯留するキャッチタンクとを備え、
    前記キャッチタンクが、オイルが導入される上部オイル導入口およびオイルを排出する下部オイル排出口を有する車両用変速機であって、
    前記キャッチタンクの下方から前記第2のギヤおよび前記第1のギヤの下縁に沿って延び、前記変速機ケースの内部を下部オイル溜まり部と上部オイル溜まり部とに仕切る仕切壁と、
    前記キャッチタンクの下方に設置され、鉄粉を吸着する磁石とを備え、
    前記仕切壁の延びる方向における前記キャッチタンク側の端部に、前記下部オイル排出口、前記上部オイル溜まり部および前記下部オイル溜まり部に連通するオイル連通口を形成し、
    前記磁石を、少なくとも前記オイル連通口から排出されるオイルと前記下部オイル排出口から排出されるオイルが合流する位置よりもオイルの流れ方向下流に設けたことを特徴とする車両用変速機。
  2. 前記第2のギヤは、前記第2のギヤの回転によって前記上部オイル溜まり部に貯留されるオイルを前記仕切壁に沿って前記オイル連通口に向かって流し、
    前記キャッチタンクの前記下部オイル排出口が、前記磁石の上方に設けられ、
    前記オイル連通口が、前記磁石の上方に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機。
  3. 前記下部オイル排出口に対してオイルの流れ方向下流および前記オイル連通口に対してオイルの流れ方向下流に、前記下部オイル排出口および前記オイル連通口から排出されるオイルを収容するオイル収容部が設けられ、
    前記オイル収容部に前記磁石が設置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用変速機。
  4. 前記キャッチタンクの側壁と前記キャッチタンクの側壁に対向する前記変速機ケースの周壁との間に、オイルが流れるオイル通路を形成し、
    前記オイル通路のオイルの流れ方向上流側を前記オイル導入口に連通し、前記オイル通路のオイルの流れ方向下流側を前記下部オイル溜まり部に連通したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用変速機。

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