JPH07253148A - インタアクスルデフの潤滑装置 - Google Patents

インタアクスルデフの潤滑装置

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JPH07253148A
JPH07253148A JP6069147A JP6914794A JPH07253148A JP H07253148 A JPH07253148 A JP H07253148A JP 6069147 A JP6069147 A JP 6069147A JP 6914794 A JP6914794 A JP 6914794A JP H07253148 A JPH07253148 A JP H07253148A
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JP
Japan
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lubricating oil
interaxle
recess
diff
differential
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Application number
JP6069147A
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English (en)
Inventor
Fumiharu Kuga
文春 久我
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion
    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インタアクスルデフケースの外周部にリブを
設けた潤滑油溜用凹部を形成し、インタアクスルデフの
回転数に比例した多量の潤滑油をインタアクスルデフケ
ース内のギヤ機構部に給油して該インタアクスルデフの
耐久性を大幅に向上させる。 【構成】 インタアクスルデフケースの外周部にリブを
持つ潤滑油溜用凹部及び給油孔を設けると共にインタア
クスルデフカバーの内側に突起部を設けることにより、
インタアクスルデフと共に回転する潤滑油を突起部に衝
突させて該潤滑油の持つ運動エネルギを圧力エネルギに
変換してインタアクスルデフの回転数に比例した多量の
潤滑油をインタアクスルデフのギヤ機構部に給油するよ
うにした構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インタアクスルデフ
(インタアクスルディファレンシャルギヤ機構の略)の
潤滑装置に係り、特にインタアクスルデフケースに潤滑
油溜用凹部を形成すると共に、インタアクスルデフの回
転によって該潤滑油溜用凹部内の潤滑油を共に回転させ
て突起部に衝突させて圧力を高め、インタアクスルデフ
ケース内のギヤ機構部に給油するようにしてインタアク
スルデフが高速回転すればするほど多量の潤滑油をギヤ
機構部に供給し、潤滑性を向上させてインタアクスルデ
フの耐久性を大幅に向上させるようにしたインタアクス
ルデフの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インタアクスルデフ5は、2軸の後輪を
持つ車輛に使用されて該2軸の後輪の回転数の差を吸収
して滑らかな走行を行うことができるようにするための
ものであって、図4において、後輪2軸の車輛1は、前
輪2と後前輪3と後後輪4とを備えている。
【0003】インタアクスルデフ5は、第1デフギヤ
6、第2デフギヤ8、第1デフピニオン9及び第2デフ
ピニオン10がロの字形に互いに噛合する差動機構とし
て構成されており、第1デフピニオン9及び第2デフピ
ニオン10を回動自在に軸支するインタアクスルデフケ
ース11は、プロペラシャフト14によってエンジン1
2のアウトプットシャフト13と連結されている。
【0004】第1デフギヤ6は、中空の第1出力軸41
と一体であり、また該第1出力軸41には、ギヤ16と
噛合するギヤ18が一体的に形成され、後前輪3に回転
力を伝達する後前輪ディファレンシャルギヤ機構15に
ギヤ16を介して連結され、また第2デフギヤ8は第1
出力軸41に形成された貫通穴41aを貫通して配設さ
れた第2出力軸42により後後輪4に回転力を伝達する
後後輪ディファレンシャルギヤ機構19に連結されてい
る。
【0005】後前輪ディファレンシャルギヤ機構15及
び後後輪ディファレンシャルギヤ機構19は、第1デフ
ギヤ20、第2デフギヤ21、第1デフピニオン22及
び第2デフピニオン23がロの字形に互いに噛合する差
動機構として構成された全く同様の機構であり、夫々の
第1デフピニオン22及び第2デフピニオン23は夫々
後前輪3及び後後輪4の左右輪に連結されている。
【0006】そしてエンジン12が始動してアウトプッ
トシャフト13及びプロペラシャフト14を矢印A方向
に回転させると、該回転はインタアクスルデフ5に伝達
されて第1デフピニオン9及び第2デフピニオン10を
回転させて第1デフギヤ6及び第2デフギヤ8を駆動す
る。
【0007】第1デフギヤ6が回転すると、ギヤ16は
ギヤ18を介して矢印B方向に回転して該回転は後前輪
ディファレンシャルギヤ機構15に伝達され、更に後前
輪3に伝達されて該後前輪3を矢印C方向に回転させ
る。
【0008】また第2デフギヤ8の回転は、第2出力軸
42を矢印D方向に回転させて後後輪ディファレンシャ
ルギヤ機構19に伝達され、更に後後輪4に伝達されて
該後後輪4を矢印E方向に回転させる。
【0009】車輛1が走行中ハンドルを操作してカーブ
等を曲がると、後前輪3と後後輪4との間及び後前輪3
及び後後輪4の左右の車輪には回転差が生じるが、後前
輪3と後後輪4との回転差は、インタアクスルデフ5の
差動機構が作動して該回転差を吸収し、また後前輪3の
左右の車輪の回転差は、後前輪ディファレンシャルギヤ
機構15の差動機構が作動して、また後後輪4の左右の
車輪の回転差は、後後輪ディファレンシャルギヤ機構1
9の差動機構が作動して該回転差を吸収して滑らかに走
行できるようになっている。
【0010】上述した如くインタアクスルデフ5は、車
輛1の走行に伴なって互いに噛合する第1デフギヤ6、
第2デフギヤ8、第1デフピニオン9及び第2デフピニ
オン10が高速で回転するため、摺動部及び噛合部を潤
滑することが重要であるが、従来の潤滑はインタアクス
ルデフケース11に給油穴(図示せず)を設け、該給油
穴から内部の差動機構に給油するようになっていたが、
差動機構を構成する第1デフギヤ6、第2デフギヤ8、
第1デフピニオン9及び第2デフピニオン10は高速で
回転しており、更にインタアクスルデフケース11も回
転しているため、潤滑油に遠心力が作用して外方に飛散
してしまい、差動機構を十分に潤滑することができず、
インタアクスルデフ5内部の温度が上昇したり、また耐
久性能向上のために改良の余地があった。
【0011】上記して問題点を解決するため、インタア
クスルデフカバーの内周面の頂部に段部を形成して差動
機構に給油するようにしたものが実開昭57−3335
6に提案されているが、本実施例のインタアクスルデフ
の潤滑装置は該提案とは原理及び構造が全く異なるもの
である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、インタアクスルデフケースに回転
方向後方にリブを持つ潤滑油溜用凹部及び給油孔を設け
ると共にインタアクスルデフカバーの内側に突起部を設
けることにより、インタアクスルデフの回転によって潤
滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を突起部に衝突させて
潤滑油の圧力を高め、給油孔からインタアクスルデフケ
ース内に給油できるようにすることであり、またこれに
よってインタアクスルデフが回転しても遠心力によって
潤滑油が外方に飛散することなくインタアクスルデフの
回転数に比例した多量の潤滑油を確実にインタアクスル
デフのギヤ機構部に給油できるようにしてインタアクス
ルデフの耐久性を大幅に向上させることである。
【0013】また他の目的は、インタアクスルデフケー
スの潤滑油溜用凹部に設けられたリブを該インタアクス
ルデフケースの中心に向かうにしたがって次第に回転方
向後方となるように傾斜させて配設することにより、潤
滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油がインタアクスルデフ
の回転により飛散することなく確実に潤滑油溜用凹部に
貯溜できるようにし、またインタアクスルデフのギヤ機
構部に給油できるようにすることである。
【0014】更に他の目的は、インタアクスルデフケー
スに回転方向後方にリブを持つ潤滑油溜用凹部と該潤滑
油溜用凹部とインタアクスルデフのギヤ機構部とを連通
させる給油孔及び排油孔とを設け、更にインタアクスル
デフカバーの内側に突起部を設けることにより、インタ
アクスルデフの回転によって潤滑油溜用凹部に貯溜され
た潤滑油を突起部に衝突させて潤滑油の圧力を高め、給
油孔からインタアクスルデフのギヤ機構部に給油すると
共にインタアクスルデフケース内の潤滑油を外部に排油
できるようにすることであり、これによってインタアク
スルデフの回転数に比例した多量の潤滑油を循環させな
がらインタアクスルデフのギヤ機構部に給油して該ギヤ
機構部を冷却して温度上昇を防止し、また該潤滑油の劣
化を防止することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】要するに本発明(請求項
1)は、回転方向後方にリブが設けられ外周部が開放さ
れた形状にインタアクスルデフケースに形成された潤滑
油溜用凹部と、該潤滑油溜用凹部と前記インタアクスル
デフケース内部とを連通させる給油孔と、前記潤滑油溜
用凹部に対向してインタアクスルデフカバーの内側に設
けられた突起部とを備え、前記インタアクスルデフの回
転によって前記潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を共
に回転させ該潤滑油を前記突起部に衝突させることによ
り前記潤滑油溜用凹部の前記潤滑油の圧力を高めて前記
給油孔から前記インタアクスルデフケース内に給油する
ように構成したことを特徴とするものである。
【0016】また本発明(請求項2)は、インタアクス
ルデフケースに形成され回転方向後方に該インタアクス
ルデフケースの中心に向かうにしたがって次第に回転方
向後方となるように傾斜したリブが設けられかつ外周部
が開放された形状の潤滑油溜用凹部と、該潤滑油溜用凹
部と前記インタアクスルデフケースの内部とを連通させ
る給油孔と、前記潤滑油溜用凹部に対向してインタアク
スルデフカバーの内側に設けられた突起部とを備え、前
記インタアクスルデフの回転によって前記潤滑油溜用凹
部に貯溜された潤滑油を共に回転させ該潤滑油を前記突
起部に衝突させることにより前記潤滑油溜用凹部の前記
潤滑油の圧力を高めて前記給油孔から前記インタアクス
ルデフケース内に給油するように構成したことを特徴と
するものである。
【0017】また本発明(請求項3)は、回転方向後方
にリブが設けられ外周部が開放された形状にインタアク
スルデフケースに形成された潤滑油溜用凹部と、該潤滑
油溜用凹部と前記インタアクスルデフケースの内部とを
連通させる給油孔と、前記潤滑油溜用凹部に対向してイ
ンタアクスルデフカバーの内側に設けられた突起部と、
前記インタアクスルデフケースの内外を連通させて形成
された排油孔とを備え、前記インタアクスルデフの回転
によって前記潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を共に
回転させ該潤滑油を前記突起部に衝突させることにより
前記潤滑油溜用凹部の前記潤滑油の圧力を高めて前記給
油孔から前記インタアクスルデフケース内に給油すると
共に前記排油孔から前記潤滑油を前記インタアクスルデ
フケース外に排出するように構成したことを特徴とする
ものである。
【0018】
【作用】エンジンが始動してインタアクスルデフが回転
すると、インタアクスルデフケースとインタアクスルデ
フカバーの間に貯溜されている潤滑油は粘性によって、
また潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油は、インタアク
スルデフと共に回転し、インタアクスルデフケースの外
周部に設けられたリブも回転することによって運動エネ
ルギが付与される。
【0019】特にインタアクスルデフケースの中心に向
かうにしたがって次第に回転方向後方となるように傾斜
したリブが設けられた潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑
油は、潤滑油に作用する遠心力によって外方に移動しよ
うとする潤滑油を該リブで抑えるので効率的に運動エネ
ルギが付与され、確実にインタアクスルデフと共に同じ
速度で回転する。
【0020】回転する潤滑油がインタアクスルデフカバ
ーの内側に設けられた突起部に達すると、これと衝突し
て潤滑油が保持していた運動エネルギは圧力エネルギに
変換されて潤滑油溜用凹部に貯溜されている潤滑油の圧
力を高めるが、該エネルギ変換時においても、中心に向
かうにしたがって次第に回転方向後方となるように傾斜
して設けられたリブは、潤滑油が外方に逃げるのを防止
して効率良く圧力エネルギに変換させることができる。
【0021】そして圧力が高められた潤滑油溜用凹部の
潤滑油は、給油孔からインタアクスルデフケース内に流
入して差動機構部を潤滑した後、排油孔から流出し、再
び潤滑油溜用凹部に貯溜されてインタアクスルデフケー
スの内外を循環しながら差動機構部を潤滑する。
【0022】上述した如く、常に潤滑油が循環している
ので、差動機構部が作動することにより発生した熱は、
潤滑油に伝達されてインタアクスルデフケース外に持ち
出され、インタアクスルデフカバーを介して外部に放熱
することにより冷却される。
【0023】従ってインタアクスルデフケース内の差動
機構部が高温となることはなく、また潤滑油の劣化が防
止されて長期間潤滑油を交換することなく安定してイン
タアクスルデフを潤滑し、作動させることができる。
【0024】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。図1から図3において、本発明に係るインタアク
スルデフの潤滑装置30は、インタアクスルデフケース
11に設けられた潤滑油溜用凹部11aと、給油孔11
bと、排油孔11cと、インタアクスルデフカバー32
に設けられた突起部32aとを備えている。
【0025】インタアクスルデフ5の機構を図1及び図
4(図4の説明は従来技術の欄においてなされているの
で、再度の説明は省略する。)により説明すると、第1
デフギヤ6、第2デフギヤ8、第1デフピニオン9及び
第2デフピニオン10がロの字形に互いに噛合して差動
機構37を構成し、夫々のギヤはインタアクスルデフケ
ース11に回動自在に軸支されている。
【0026】インタアクスルデフケース11は、軸受3
9によってインタアクスルデフカバー32に回動自在に
装着されると共に、一端に形成された雄スプライン11
cにはエンジン12のアウトプットシャフト13に連結
されているプロペラシャフト14に結合されるフランジ
カップリング40の雌スプライン40aとスプライン嵌
合している。
【0027】フランジカップリング40の外周には、イ
ンタアクスルデフカバー32との間にオイルシール機構
43が設けられており、インタアクスルデフカバー32
内に貯溜されている潤滑油が漏れ出さないようになって
いる。
【0028】第1デフギヤ6の軸芯に設けられた雌スプ
ライン(図示せず)には、第1出力軸41の雄スプライ
ン41bがスプライン嵌合しており、該第1出力軸41
には後前輪ディファレンシャルギヤ機構15に動力を伝
達するギヤ18が設けられていて、該ギヤ18はギヤ1
6と噛合し、第1デフギヤ6の回転を第1出力軸41、
ギヤ18,16を介して後前輪ディファレンシャルギヤ
機構15に伝達して後前輪3を駆動するように構成され
ている。
【0029】第2デフギヤ8の軸芯に設けられた雌スプ
ライン(図示せず)には、第2出力軸42の雄スプライ
ン42aがスプライン嵌合しており、該第2出力軸42
は第1出力軸41の軸芯に形成された貫通穴41aを貫
通して後方(図1において右方向)に伸び、後後輪ディ
ファレンシャルギヤ機構19と連結されている。
【0030】そして第2デフギヤ8の回転を第2出力軸
42を介して後後輪ディファレンシャルギヤ機構19に
伝達して後後輪4を駆動するように構成されている。
【0031】図1から図3において、潤滑油溜用凹部1
1aは、差動機構37に給油する潤滑油を貯溜するため
のものであって、インタアクスルデフ33が回転したと
き遠心力によって潤滑油が外方に飛散するのを防止する
ようにインタアクスルデフケース11の外周部に該イン
タアクスルデフケース11の中心に向かうに従って次第
に回転方向(矢印F方向)後方となるように傾斜したリ
ブ11dが設けらた凹部として形成されており、インタ
アクスルデフケース11とインタアクスルデフカバー3
2との間に貯溜されている潤滑油を該潤滑油溜用凹部1
1aに保持するようになっている。
【0032】給油孔11bは、潤滑油をインタアクスル
デフケース11内に供給するためのものであって、潤滑
油溜用凹部11aにインタアクスルデフケース11の内
外を貫通して孔が形成され、インタアクスルデフケース
11とインタアクスルデフカバー32との間に貯溜され
ている潤滑油を給油孔11bからインタアクスルデフケ
ース11内の差動機構37に供給するように構成され、
より効率的に潤滑油を給油孔11bから供給するために
給油孔11bの位置は、リブ11dの根元に接近した位
置に設けることが望ましい。
【0033】突起部32aは、インタアクスルデフケー
ス11と共に回転している潤滑油の運動エネルギを圧力
エネルギに変換して差動機構37に供給するためのもの
であって、潤滑油溜用凹部11aに対向してインタアク
スルデフカバー32の内側に形成されており、インタア
クスルデフケース11の回転によって潤滑油溜用凹部1
1aに貯溜されて回転する潤滑油を突起部32aに衝突
させることにより潤滑油の運動エネルギを圧力エネルギ
に変換して潤滑油溜用凹部11aの潤滑油の圧力を高
め、給油孔11bからインタアクスルデフケース11内
に供給するようになっている。
【0034】排油孔11cは、インタアクスルデフケー
ス11内の潤滑油をインタアクスルデフケース11外
(インタアクスルデフケース11とインタアクスルデフ
カバー32の間)に排油するためのものであって、イン
タアクスルデフケース11の外周部に形成された貫通孔
であり、潤滑油溜用凹部11aに貯溜されている潤滑油
が給油孔11bから矢印G方向に給油されて差動機構3
7を潤滑した後、排油孔11cから矢印H方向に排油さ
れるように構成されている。
【0035】排油孔11cの位置は、給油孔11bから
給油された潤滑油が十分に差動機構37を潤滑した後排
油されるように、給油孔11bから離間した位置に設け
られることが望ましい。
【0036】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図1から図4におい
て、インタアクスルデフケース11とインタアクスルデ
フカバー32との間には、差動機構37を潤滑するため
の潤滑油が貯溜されている。
【0037】ここでエンジン12を始動させると、該エ
ンジンの回転は、アウトプットシャフト13及びプロペ
ラシャフト14を介してフランジカップリング40に伝
達され、更に該フランジカップリング40とスプライン
嵌合するインタアクスルデフケース11に伝達されてこ
れを矢印F方向に回転させる。
【0038】そしてインタアクスルデフケース11に回
動自在に軸支されている第1デフピニオン9及び第2デ
フピニオン10は、自転することなく全体が同方向に回
転し、これと噛合している第1デフギヤ6及び第2デフ
ギヤ8を矢印F方向に回転させる。
【0039】第1デフギヤ6の回転は、第1出力軸4
1、ギヤ18及びギヤ16を介して後前輪ディファレン
シャルギヤ機構15に伝達され、後前輪3を回転させ、
また第2デフギヤ8の回転は、第2出力軸42を介して
後後輪ディファレンシャルギヤ機構19に伝達され、後
後輪4を回転させて車輛を走行させる。
【0040】後前輪3及び後後輪4が同一速度で回転し
ているときには、第1デフギヤ6、第2デフギヤ8、第
1デフピニオン9及び第2デフピニオン10は相対的に
回転することなく一体となって回転して後前輪3及び後
後輪4を同一速度で駆動するが、車輛がカーブを曲がる
等して後前輪3及び後後輪4の回転速度に差が生じる
と、第1デフギヤ6、第2デフギヤ8、第1デフピニオ
ン9及び第2デフピニオン10が相対的に回転して差動
機構として作用し、該回転差を吸収して第1出力軸41
及び第2出力軸42を状況に応じた異なる速度で回転さ
せて車輛を滑らかに走行させる。
【0041】インタアクスルデフケース11が矢印F方
向に回転すると、該インタアクスルデフケース11とイ
ンタアクスルデフカバー32との間に貯溜されている潤
滑油は、潤滑油の粘性により該インタアクスルデフケー
ス11と共に矢印F方向に回転し、遠心力の作用によっ
て外方に移動しようとするが、潤滑油溜用凹部11aに
貯溜されている潤滑油は、中心に向かうにしたがって次
第に回転方向後方となるように傾斜して設けられたリブ
11dで阻止されて中心部付近に留まって保持されてい
る。
【0042】またインタアクスルデフケース11と共に
矢印F方向に回転する潤滑油が突起部32aの位置に達
すると、突起部32aと衝突することによってその持っ
ている運動エネルギが圧力エネルギに変換され、潤滑油
溜用凹部11aの潤滑油の圧力が高められて給油孔11
bからインタアクスルデフケース11内に矢印G方向に
流入して差動機構37を潤滑する。
【0043】インタアクスルデフケース11内に供給さ
れる潤滑油の量は、潤滑油溜用凹部11aの潤滑油の圧
力、即ち矢印F方向に回転する潤滑油の速度に比例し、
インタアクスルデフケース11が高速回転すればするほ
ど多量の潤滑油が供給される。
【0044】そして差動機構37を潤滑した潤滑油は、
排油孔11cから矢印H方向にインタアクスルデフケー
ス11外に排油され、インタアクスルデフケース11と
インタアクスルデフカバー32との隙間を通って矢印I
方向に潤滑油溜用凹部11aに戻り、再び給油孔11b
からインタアクスルデフケース11内に給油される。
【0045】上述した如く、本発明においては、インタ
アクスルデフ5の回転速度に比例した多量の潤滑油が循
環しながら差動機構37を潤滑するので、インタアクス
ルデフ5の耐久性能は大幅に向上し、また差動機構37
で発生する熱量は多量の潤滑油に伝達されて排出され、
インタアクスルデフカバー32から外部に放熱されて冷
却されるので、インタアクスルデフ5の内部が高温とな
ることはなく、また潤滑油の劣化も防止されて長期間に
わたって使用することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、上記のようにインタアクスル
デフケースに回転方向後方にリブを持つ潤滑油溜用凹部
及び給油孔を設けると共にインタアクスルデフカバーの
内側に突起部を設けたので、インタアクスルデフの回転
によって潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を突起部に
衝突させて潤滑油の圧力を高め、給油孔からインタアク
スルデフケース内に給油できる効果があり、またこの結
果インタアクスルデフが回転しても遠心力によって潤滑
油が外方に飛散することなくインタアクスルデフの回転
数に比例した多量の潤滑油を確実にインタアクスルデフ
のギヤ機構部に給油できるため、インタアクスルデフの
耐久性を大幅に向上させることができる効果がある。
【0047】またインタアクスルデフケースの潤滑油溜
用凹部に設けられたリブを該インタアクスルデフケース
の中心に向かうにしたがって次第に回転方向後方となる
ように傾斜させて配設したので、潤滑油溜用凹部に貯溜
された潤滑油がインタアクスルデフの回転により飛散す
ることなく確実に潤滑油溜用凹部に貯溜できることとな
り、インタアクスルデフのギヤ機構部に給油できるとい
う効果がある。
【0048】更には、インタアクスルデフケースに回転
方向後方にリブを持つ潤滑油溜用凹部と該潤滑油溜用凹
部とインタアクスルデフのギヤ機構部とを連通させる給
油孔及び排油孔とを設け、更にインタアクスルデフカバ
ーの内側に突起部を設けたので、インタアクスルデフの
回転によって潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を突起
部に衝突させて潤滑油の圧力を高め、給油孔からインタ
アクスルデフのギヤ機構部に給油すると共にインタアク
スルデフケース内の潤滑油を外部に排油できる効果があ
り、この結果インタアクスルデフの回転数に比例した多
量の潤滑油を循環させながらインタアクスルデフのギヤ
機構部に給油して該ギヤ機構部を冷却して温度上昇を防
止でき、また該潤滑油の劣化を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】インタアクスルデフの潤滑装置の縦断面図であ
る。
【図2】インタアクスルデフケースの斜視図である。
【図3】インタアクスルデフの潤滑装置の縦断面図であ
る。
【図4】インタアクスルデフを備えた2軸の後軸を持つ
車輛の機構概略平面図である。
【符号の説明】
5 インタアクスルデフ 11 インタアクスルデフケース 11a 潤滑油溜用凹部 11b 給油孔 11c 排油孔 11d リブ 32 インタアクスルデフカバー 32a 突起部 30 インタアクスルデフの潤滑装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転方向後方にリブが設けられ外周部が
    開放された形状にインタアクスルデフケースに形成され
    た潤滑油溜用凹部と、該潤滑油溜用凹部と前記インタア
    クスルデフケース内部とを連通させる給油孔と、前記潤
    滑油溜用凹部に対向してインタアクスルデフカバーの内
    側に設けられた突起部とを備え、前記インタアクスルデ
    フの回転によって前記潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑
    油を共に回転させ該潤滑油を前記突起部に衝突させるこ
    とにより前記潤滑油溜用凹部の前記潤滑油の圧力を高め
    て前記給油孔から前記インタアクスルデフケース内に給
    油するように構成したことを特徴とするインタアクスル
    デフの潤滑装置。
  2. 【請求項2】 インタアクスルデフケースに形成され回
    転方向後方に該インタアクスルデフケースの中心に向か
    うにしたがって次第に回転方向後方となるように傾斜し
    たリブが設けられかつ外周部が開放された形状の潤滑油
    溜用凹部と、該潤滑油溜用凹部と前記インタアクスルデ
    フケースの内部とを連通させる給油孔と、前記潤滑油溜
    用凹部に対向してインタアクスルデフカバーの内側に設
    けられた突起部とを備え、前記インタアクスルデフの回
    転によって前記潤滑油溜用凹部に貯溜された潤滑油を共
    に回転させ該潤滑油を前記突起部に衝突させることによ
    り前記潤滑油溜用凹部の前記潤滑油の圧力を高めて前記
    給油孔から前記インタアクスルデフケース内に給油する
    ように構成したことを特徴とするインタアクスルデフの
    潤滑装置。
  3. 【請求項3】 回転方向後方にリブが設けられ外周部が
    開放された形状にインタアクスルデフケースに形成され
    た潤滑油溜用凹部と、該潤滑油溜用凹部と前記インタア
    クスルデフケースの内部とを連通させる給油孔と、前記
    潤滑油溜用凹部に対向してインタアクスルデフカバーの
    内側に設けられた突起部と、前記インタアクスルデフケ
    ースの内外を連通させて形成された排油孔とを備え、前
    記インタアクスルデフの回転によって前記潤滑油溜用凹
    部に貯溜された潤滑油を共に回転させ該潤滑油を前記突
    起部に衝突させることにより前記潤滑油溜用凹部の前記
    潤滑油の圧力を高めて前記給油孔から前記インタアクス
    ルデフケース内に給油すると共に前記排油孔から前記潤
    滑油を前記インタアクスルデフケース外に排出するよう
    に構成したことを特徴とするインタアクスルデフの潤滑
    装置。
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