JPH083740Y2 - 自動車のインタアクスルデフ - Google Patents

自動車のインタアクスルデフ

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JPH083740Y2
JPH083740Y2 JP1989072208U JP7220889U JPH083740Y2 JP H083740 Y2 JPH083740 Y2 JP H083740Y2 JP 1989072208 U JP1989072208 U JP 1989072208U JP 7220889 U JP7220889 U JP 7220889U JP H083740 Y2 JPH083740 Y2 JP H083740Y2
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inter
lubricating oil
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好和 生越
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、潤滑性能を向上させた自動車のインタアク
スルデフに関する。
(従来の技術) 四輪駆動乗用車や後二軸駆動トラックなどでは、トラ
ンスミッションからの駆動力が複数の車軸に伝達され
る。したがって、左右輪間の回転差を吸収する通常のデ
ィファレンシャルギヤユニットと共に、車輪間の回転差
を吸収するための車輪間ディファレンシャルギヤユニッ
ト(以下、「インタアクスルデフ」と言う)が設けられ
る。
第4図は、一般的な後二軸駆動大型トラックにおける
後前車軸側アクスルハウジング内部構造の一例を示した
断面図である。
図において、トランスミッション(不図示)からの駆
動力は、フロントプロペラシャフト1からインプットカ
バー2内のインタアクスルデフケース(以下、「インタ
デフケース」と言う)3に入力し、これを回転させる。
そして、インタデフケース3の回転は、スパイダ4に支
承された一対のデフピニオン5を介してフロントディフ
ァレンシャルギヤ(以下、「フロントデフギヤ」と言
う)6,リヤディファレンシャルギヤ(以下、「リヤデフ
ギヤ」と言う。)7に伝達される。また、さらにフロン
トデフギヤ6の回転はスルーシャフト8,タンデムプロペ
ラシャフト9を介して後後車輪側のリダクションギヤ
(不図示)に、リヤデフギヤ7の回転は一対のヘリカル
ギヤ10を介して後前車軸側のリダクションギヤ11にそれ
ぞれ伝達される。
そして、このインタアクスルデフの原理は、通常のデ
ィファレンシャルギヤユニットと同様である。すなわ
ち、コーナリング時などにおいて車軸間に回転差が生じ
ると、デフピニオン5が回転してこの回転差を吸収す
る。なお、図中符号12は、ぬかるみなど悪路を走行する
時などにスルーシャフト8とヘリカルギヤ10を連結させ
てインタアクスルデフの機能を停止させるインタアクス
ルデフロックであり、エアシリンダ13によりロッククラ
ッチ14がスライドする構造になっている。
(考案が解決しようとする課題) そして、従来におけるアクスルハウジングの構造で
は、内部の潤滑を飛沫給油方式で行っている。すなわ
ち、ハウジングケース15の下部に貯溜された潤滑油16
を、回転するリダクションギヤ11が掻き上げ、各摺動部
位やギヤの噛み合い部に飛沫として供給する。
また、ハウジングケース15およびデフキャリヤ17の上
部には、この掻き上げられた潤滑油16をインプットカバ
ー2内に導くための油路18が第4図乃至第5図に示すよ
うに形成されており、この油路18を経由した潤滑油16が
インプットカバー2内に供給されて下部に留まる。そし
て、この潤滑油16がベアリング19A,19Bなどの他に、油
孔20,21を介してインタデフケース3の内部に流入し、
デフピンオン5やフロントデフギヤ6,リヤデフギヤ7の
潤滑に供せられるようになっている。ところで、インタ
デフケース3はフロントプロペラシャフト1に連結して
いるため、これと同速度で回転する。したがって、高速
走行時などにおいてはその回転速度が毎分3000〜4000回
転程度の高速になり、インタデフケース3内の潤滑油に
は大きな遠心力が作用する。このため、飛沫給油方式に
おいては油圧が低いこともあって、潤滑油16が油孔20,2
1から外部に飛散し、インタデフケース3の内部に侵入
しにくい。このため十分な流入が得られず、境界潤滑や
無潤滑状態を経て、各ギヤ5,6,7の歯面の異常摩耗や焼
き付などが発生する問題点があった。
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、
その目的は高速回転するインタデフケース内に潤滑油が
確実に流入して潤滑性を向上させることのできる構造に
した自動車のインタアクスルデフを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案に係る自動車のイン
タアクスルデフは、インタデフケースの端面にこのイン
タデフケースの内外へ通じる油孔を設けるとともに、前
記インタデフケース端面とインプットカバーとの間に前
記インタデフケースの回転中心側へ潤滑油を導く螺旋溝
を有するオイルガイドを前記インタデフケース端面と対
向して設けたものである。
(作用) この構成によれば,インタデフケース端面とインプッ
トカバーとの間に潤滑油が供給されると、この潤滑油が
オイルガイドの螺旋溝でインタデフケースの回転中心側
へ順次導かれる。そして、この順次導かれて来る潤滑油
で、インタデフケース端面とオイルガイドとの間に潤滑
油の溜め部が形成された状態になる。この状態でインタ
デフケースが回転すると、溜め部から流入してインタデ
フケースの回転中心部へ潤滑油を導く螺旋溝に溜まって
いる潤滑油が、インタデフケースの回転にともなって螺
旋溝に沿って内周側へ順次圧送され、インタデフケース
の端面に形成された油孔を通してインタデフケースの内
部へ順次流入する。
(実施例) 以下、本考案の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
第1図は、本考案に係るインタアクスルデフの要部を
示した断面図で、第2図は第1図のE部拡大断面図であ
る。なお、実施例の説明に当たっては、第4図乃至第5
図で示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重
複する説明を省略する。
第1図乃至第2図において、インタデフケースが回転
可能に収納されたインプットカバー2における内壁の一
部を形成しているベアリングリテーナ24には、インタデ
フケース3の一端面3aと対向してオイルガイド23がビス
25で取り付けられている。このオイルガイド23は耐熱樹
脂性であり、第3図に単体として示すように、一端面3a
の一部と周回方向で沿えるようにして湾曲した細長状に
形成されている。さらに、オイルガイド23には、本体部
23aと、この本体部23aの外周部分から略直角に折り曲げ
形成された状態の鍔部23bとが一体に設けられている。
また、本体部23aの内面には、複数の螺旋溝26と取付穴2
3cとが形成されている。この各螺旋溝26は外側から中心
に向かって形成されており、外側ではインタデフケース
3の回転方向R(第3図中に矢印で示す)に対向して開
口された状態になっている。そして、このオイルガイド
23は、インタデフケース3の回転中心よりも上側で、こ
のインタデフケース3と同心的に配置され、第1図乃至
第2図に示すように、鍔部23bの一部が一端面3a側にお
けるインタデフケース3の外周一部を覆った状態で配置
される。したがって、本実施例では、一端面3a側で、潤
滑油16がインタデフケース3の外周に落下されて円心力
で外側へ飛ばされると、この飛ばされた潤滑油16を鍔部
23bおよび本体部23aの内面で受けることができる。ま
た、この受けられた潤滑油16は螺旋溝26を通ってインタ
デフケース3の回転中心側へ導くことができる。
次に、従来のものではインプットカバー2に形成され
る油孔20,21が各ギヤ5,6,7の噛み合い部に向けて斜めに
開口していたのに対して、本実施例では前方の油孔20が
フロントデフギヤ6とインプットカバー2の嵌合部に向
けて開口している。また、後方の油孔21は、一方がギヤ
5,7の噛み合い部に、他方がオイルガイド23の螺旋溝26
に対向する一端面3aに位置するようにして、水平に開口
している。
このように構成された自動車のインタアクスルデフで
は、車両が走行を始めると、エンジンの駆動力がトラン
スミッションやフロントプロペラシャフト1を介してイ
ンタデフケース3に伝達され、これを回転させる。さら
に、インタデフケース3の回転は、リヤデフギヤ7やヘ
リカルギヤ10を介してリダクションギヤ11に伝達され、
これを回転させる。このリダクションギヤ11が回転する
と、前述したように潤滑油16が掻き上げられ、この潤滑
油16が油路18を経てインプットカバー2内へ導かれる。
すると、本実施例のトラックでは、前進時にフロントプ
ロペラシャフト1が左回転するため、インタデフケース
3も左に回転を始める。そして、この回転しているイン
タデフケース3上に潤滑油16が落下する。また、後方に
落下した潤滑油16は一端面3aとオイルガイド23との間に
導かれ、さらに螺旋溝26に案内されてインタデフケース
3の中心側へ向かう。このとき、潤滑油16(ハイポイド
ギヤオイル)はSAE90〜140程度と粘度が高く、かつ螺旋
溝26の外側開口がインタデフケース3の回転方向に対向
して形成されているので中心側付近では十分な高圧とな
る。この圧力はインタデフケース3の回転数が高くなる
と、この回転数にも比例して上昇する。そして、中心側
付近に潤滑油16が高圧で溜って行くと、この潤滑油16が
一端面3aに開口している油孔21からインタデフケース3
内へ順次流入し、各ギヤ5,6,7を潤滑する。また、イン
タデフケース3内からあふれた潤滑油16は、前方の油孔
20から流出して還流する。また、高速走行時などには潤
滑油が増加するため、冷却も効率良く行われる。
したがって、このように本実施例による自動車のイン
タアクスルデフでは、ベアリングリテーナ24にオイルガ
イド23を取り付けるとともに、油孔21の位置を変えると
言う簡単な変更でインタデフケース3内に潤滑油16を順
次供給することができる。この結果、ギヤ5,6,7などの
異常摩耗や焼き付きなどが防止できる。
なお、本考案は本実施例に限るものではなく、例えば
オイルガイド23の材質を金属などとしても良いし、オイ
ルガイド23をベアリングリテーナ24と一体に形成するよ
うにしても良いものである。また、オイルガイド23の鍔
部23bは必ずしもなくても良いものである。
(考案の効果) 以上説明したとおり、本考案によれば、インタデフケ
ース端面とインプットカバーとの間に潤滑油が供給され
ると、オイルガイドとインタデフケースとに囲まれた空
間に潤滑油の溜め部が形成されるとともに、溜め部から
潤滑油がオイルガイドに設けられている螺旋溝に流入
し、この流入した潤滑油がインタデフケースの回転にと
もなって連れ回りして螺旋溝に沿って内周側へ順次圧送
されて、インタデフケースの端面に形成された油孔を通
してインタデフケースの内部へ順次流入するので、イン
タデフケース内の潤滑を強制的に行うことができて潤滑
性が向上し、高速走行時などにも潤滑油の十分な供給が
行えるとともに、ギヤの異常磨耗や焼き付きなどが確実
に防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るインタアクスルデフの要部を示し
た断面図、第2図は第1図のE部拡大断面図、第3図は
同上インタアクスルデフで適用しているオイルガイド単
品の正面図、第4図は一般的な後二軸駆動大型トラック
の後前車軸側アクスルハウジングの内部構造を示した断
面図、第5図は従来におけるインタアクスルデフの要部
を示した断面図である。 2……インプットカバー、3……インタデフケース、3a
……インタデフケース端面、16……潤滑油、20、21……
油孔、23……オイルガイド、26……螺旋溝。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】差動機構を収容しているインタアクスルデ
    フケースをインプットカバー内に回転可能に収納し上記
    インタアクスルデフケースの周りに潤滑油を供給してな
    る自動車のインタアクスルデフにおいて、上記インタア
    クスルデフケースの端面に穿設されて上記インタアクス
    ルデフケース内外を連通する油孔と、上記インプットカ
    バーの内壁面の上記インタアクスルデフケースの端面と
    対向する位置に配設されるとともに上記インタアクスル
    デフケースの端面と対向している側面に上記インタアク
    スルデフケースの回転中心側へ前記潤滑油を導く螺旋溝
    が設けられているオイルガイドとを有することを特徴と
    する自動車のインタアクスルデフ。
JP1989072208U 1989-06-20 1989-06-20 自動車のインタアクスルデフ Expired - Lifetime JPH083740Y2 (ja)

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JPH0311163U JPH0311163U (ja) 1991-02-04
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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07253148A (ja) * 1994-03-14 1995-10-03 Hino Motors Ltd インタアクスルデフの潤滑装置
JP4574511B2 (ja) * 2005-10-19 2010-11-04 ダイハツ工業株式会社 車両用デファレンシャル装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CH612228A5 (ja) * 1975-08-14 1979-07-13 Union Special Maschinenfab
JPH062077Y2 (ja) * 1986-05-31 1994-01-19 スズキ株式会社 差動歯車の潤滑装置

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JPH0311163U (ja) 1991-02-04

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