JP2002322410A - 傷の付き難いアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法 - Google Patents

傷の付き難いアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法

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JP2002322410A
JP2002322410A JP2001127473A JP2001127473A JP2002322410A JP 2002322410 A JP2002322410 A JP 2002322410A JP 2001127473 A JP2001127473 A JP 2001127473A JP 2001127473 A JP2001127473 A JP 2001127473A JP 2002322410 A JP2002322410 A JP 2002322410A
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Norihide Fujimoto
法秀 藤基
Yasuhisa Saito
康久 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム素材に適した塗膜外観、塗膜性
能を有し、特に耐擦り傷性に優れた塗膜が得られるアニ
オン型電着塗料およびその電着塗装方法を提供する。 【解決手段】 (A)α,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸単量体、水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量
体、その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合
した酸価10〜150mgKOH/g固形分、水酸基価
20〜200mgKOH/g固形分のビニル共重合体、
(B)アミノ樹脂および(C)アルミナ微粒子から成る
ことを特徴とするアニオン型電着塗料およびその電着塗
装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アニオン型電着塗
料およびその電着塗装方法に関するものである。特に耐
擦り傷性に優れた塗膜を提供できることに特徴があり、
アルミニウム素材の塗装に適している。
【0002】
【従来の技術】陽極酸化処理したアルミニウム素材は軽
量でかつ強度が強く、さらには耐食性に優れることか
ら、ビルや住宅の窓枠、ドアー、エクステリア等の建材
関係に広く使用されている。アルミニウム素材の塗装に
は、ワンコートで仕上がり性の良いアニオン型電着塗料
が一般的に使用されている。そのアニオン型電着塗料と
しては、カルボキシル基および水酸基を含有するビニル
共重合体にメラミン樹脂等のアミノ樹脂を架橋剤として
配合し、水中にかかる樹脂混合物を分散してなるアミノ
樹脂硬化型の電着塗料が代表的であり、現在では艶有り
タイプの塗装や艶消しタイプの塗装が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アニオン型電着塗料による塗装物は、その梱包や輸送過
程などで塗膜表面に傷が付き易く、問題となっていた。
例えば、アルミサッシでは、その製造加工中の切断や研
磨で発生したアルミナ粉や砂塵等で擦れて生じる傷、出
荷のため梱包する際に、段ボールや発泡スチロール等の
梱包材料と擦れて生じる傷、あるいは、その後の輸送時
に塗膜と梱包材料が擦れて生じる傷、アルミサッシ同士
が衝突して生じる傷、また、最終の建設現場で発じる傷
など様々あるが、この傷付きにより商品価値が低下する
ので改良が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アニオン型電
着塗料にアルミナ微粒子を配合することによって、傷の
付き難いアニオン型電着塗料およびその塗装方法を確立
することに成功し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、(A)α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸単量体、水酸基含有α,β−エチ
レン性不飽和単量体、その他のα,β−エチレン性不飽
和単量体を共重合した酸価10〜150mgKOH/g
固形分、水酸基価20〜200mgKOH/g固形分の
ビニル共重合体、(B)アミノ樹脂および(C)アルミ
ナ微粒子から成ることを特徴とするアニオン型電着塗料
およびその電着塗装方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の電着塗料およびそ
の電着塗装方法について詳細に説明する。
【0007】〔(A)ビニル共重合体〕本発明に使用さ
れる(A)ビニル共重合体は、α,β−エチレン性不飽
和カルボン酸、水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単
量体およびその他のα,β−エチレン性不飽和単量体を
共重合したものである。
【0008】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量
体は、ビニル共重合体に水分散性、電気泳動性を付与す
るものである。例示すれば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げ
られる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0009】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量
体の使用量は、ビニル共重合体中の酸価が好ましくは1
0〜150mgKOH/g固形分、より好ましくは20
〜100mgKOH/g固形分となるような範囲で使用
される。ビニル共重合体の酸価が10未満では充分な水
分散安定性が得られにくく、また150を超えると電気
泳動性、塗膜析出性が低下し、塗膜の耐水性、耐アルカ
リ性が低下する。
【0010】また、水酸基含有α,β−エチレン性不飽
和単量体は、塗膜の焼き付けに際して、アミノ樹脂と反
応して硬化性を付与するものである。例示すると、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒド
ロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、
ジエチレングリコールモノメタクリレート等および、こ
れらのラクトン変性物が挙げられ、1種あるいは2種以
上を混合して用いることができる。
【0011】このような水酸基含有α,β−エチレン性
不飽和単量体はビニル共重合体の水酸基価が好ましくは
20〜200mgKOH/g固形分、より好ましくは4
0〜160mgKOH/g固形分となるような範囲で使
用される。水酸基価が20未満では充分な硬化性が確保
されず、また200を超えると塗膜が脆化し、耐水性が
低下して充分な性能が得られにくい。
【0012】さらに、その他のα,β−エチレン性不飽
和単量体については、アクリル酸またはメタクリル酸の
アルキルエステル、アミド化合物あるいはその他のビニ
ル単量体を用いることができる。具体的な化合物を例示
すると、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロ
ピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソ
プロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、
n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、
イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、
t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘプチル
メタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、
メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミ
ド、メトキシメチルアクリルアミド、n−ブトキシメチ
ルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセ
トンメタクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル
酸のアミド化合物、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のビニル単量体、が挙げられる。これら
は1種あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0013】また、請求項2および請求項3に記載の架
橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体はビ
ニル共重合体中に安定的に有機溶剤不溶性のミクロゲル
を生成させ、艶消し性能を付与するものである。従って
低光沢な塗膜を得る場合は必須成分となるが、高光沢な
塗膜を得る場合は必須成分ではない。例示すると、アセ
トアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエ
チルメタクリレート、γ−アクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
β−メチル置換グリシジルアクリルレート、β−メチル
置換グリシジルメタクリルレート等が挙げられ、後述す
る方法で水分散化した後、分散粒子内にミクロゲルを生
成させ光沢の低減化を図る。特にアセトアセトキシエチ
ルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレー
トについては、ホルムアルデヒドを併用することでミク
ロゲルの生成が促進されるので好ましい。
【0014】ビニル共重合体の好ましい重量平均分子量
は10,000〜100,000であり、より好ましく
は20,000〜70,000である。重量平均分子量
が10,000以下の場合は、塗膜耐久性が充分に得ら
れず、また100,000以上の場合は、水分散性が低
下し、塗料の取り扱い性が不良になる。
【0015】上述したようなビニル共重合体は、前記の
各単量体を溶液重合、非水性分散重合、塊状重合、エマ
ルジョン重合、懸濁重合等の公知の方法で重合すること
によって得られるが、特に溶液重合が好ましく、反応温
度としては通常40〜170℃が選ばれる。
【0016】反応溶剤としては、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル等の親水性溶剤を用るのが好ましい。
【0017】また、重合開始剤としては、有機過酸化
物、アゾ系化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム等、公知のものを用いることができる。
【0018】〔(B)アミノ樹脂〕本発明に使用される
(B)アミノ樹脂としては、従来から公知のメラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる
が、中でも好適なものは、メチロール基の少なくとも一
部を低級アルコールでアルコキシ化したアルキルエーテ
ル化メチロールメラミン樹脂であって、低級アルコール
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール等の1種または2種
以上が使用できる。また1種のメラミン樹脂であって
も、また2種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問
題はない。
【0019】アルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂を例示すると、三井サイテック(株)製のサイメル2
66、232、235、238、236、マイコート5
06、508、548、住友化学工業(株)製のスミマ
ールM−66B、(株)三和ケミカル製のニカラックM
X−40、MX−45等があるが、これらに限定される
ものではない。
【0020】本発明の(B)アミノ樹脂の使用量の好ま
しい範囲は、(A)ビニル共重合体100重量部に対し
20〜100重量部である。この範囲より少ない場合
は、塗膜の架橋が不充分なため機械特性、耐溶剤性、耐
薬品性等が低下し、逆に多い場合はアクリル樹脂との親
和性が不充分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径
の不均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光
沢ムラ、乳白化等の問題が生じる。
【0021】〔(C)アルミナ微粒子〕本発明に使用さ
れる(C)アルミナ微粒子は、焼結アルミナの微粒子が
挙げられ、レーザー回析法によるその平均粒子径は塗膜
の平滑性等の点から、5μm以下のものが好ましく、よ
り好ましくは1μm以下のものである。これらを配合す
ることにより塗膜の耐擦り傷性が大幅に向上する。
【0022】かかるアルミナ微粒子としては住友化学
(株)製の低ソーダ易焼結アルミナAES−11、AE
S−12、AES−21、AES−23、AL−31−
03等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0023】本発明の(C)アルミナ微粒子の使用量の
好ましい範囲は、(A)ビニル共重合体と(B)アミノ
樹脂を加えた混合物100重量部に対し1〜30重量部
である。この範囲より少ない場合は耐擦り傷性が充分で
なく、逆に多い場合は塗料が不安定になり凝集物や沈殿
物が生じたり、得られる塗膜の白色の着色がきつくな
り、好ましくない。
【0024】本発明の電着塗料の調製は、前述の(A)
ビニル共重合体、(B)アミノ樹脂及び(C)アルミナ
微粒子を通常40〜100℃で攪拌混合し、有機アミン
あるいは無機塩基で中和した後、20〜80℃で脱イオ
ン水と撹拌混合して乳化分散するのが、一般的方法であ
る。更に、必要に応じて加温反応を行ったり、あるい
は、脱イオン水または親水性溶剤を一部含有する脱イオ
ン水で希釈し、電着塗装に供せられる。
【0025】前述の有機アミンあるいは無機塩基は、ビ
ニル共重合体のカルボキシル基の一部を中和して水分散
化するための物質であり、例示すると、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピ
ルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブ
チルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、
ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等
のアルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレン
イミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホ
リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げら
れ、その配合量は、ビニル重合体中のカルボキシル基に
対し、中和率で30〜120%が適当であるが、特に5
0〜100%であると水分散性が良好で、光沢ムラを生
じないので好ましい。
【0026】また、更に電着塗料の調製には必要に応じ
て、硬化触媒や消泡剤、レベリング剤等といった界面活
性剤等の添加剤を加えて用いられる場合もある。また、
本発明の技術は、顔料と併用して着色タイプの電着塗料
にも適用可能である。
【0027】〔電着塗装方法〕電着塗装を実施する場合
における、塗料の固形分濃度は4〜20重量%が適当で
ある。4重量%より低い場合には、必要な塗膜厚を得る
のに長時間を要し、20重量%を超えると浴液の状態が
不安定となり、塗装系外に持ち出される塗料量も多く問
題となる。
【0028】塗装方法については、被塗物を陽極として
電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、好まし
くは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜7分、
好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電時間は
短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。塗装電
圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるいは徐々
に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかまわな
い。電着塗装された被塗物は必要により水洗し、次いで
150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を得
る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
【0029】本発明の電着塗装方法が適用される被塗物
の素材は、導電性を有するものであれば特に限定されな
いが、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた
素材に好適である。また、得られる塗膜は、平滑性や均
一性等の外観に優れ、機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、
耐候性等の性能にも優れたものとなる。
【0030】
【実施例】次に、本発明について実施例を挙げ、更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、表中の配合量は特別な記載のない限り、重量
部を表す。
【0031】〔(A)ビニル共重合体の製造〕 製造例1〜4(樹脂液A1〜A4の製造) 撹拌装置、温度計、単量体の滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備する。表1に示す配合に従って、
(1)と(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(12)を予め均一に混合した
後、温度を90℃に維持し、3時間かけて滴下した。滴
下終了してから、1.5時間経過後に(13)を加え
て、更に、90℃で1.5時間反応を継続して、樹脂固
形分65%の透明で粘稠な樹脂液A1〜A4を得た。そ
れらの酸価(mgKOH/g樹脂固形分)、水酸基価
(mgKOH/g樹脂固形分)、重量平均分子量も表1
に示した。
【0032】
【表1】
【0033】使用原料について AAEM :アセトアセトキシエチルメタクリレー
ト γ−MPTMS:γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン β−MGMA :β−メチル置換グリシジルメタクリレ
ート
【0034】〔分散樹脂液の製造〕撹拌装置、温度計、
還流冷却装置を有する反応装置を準備し、表2〜表3に
示す配合に従って(1)〜(10)を仕込み、60℃で
1時間撹拌混合した。これに(11)を加えた後、(1
2)を徐々に添加して乳化分散樹脂液を得た。分散樹脂
液B1とB7については、さらに(13)の37%ホル
マリンを添加して50℃4時間保温し、ミクロゲル化の
反応を行った。分散樹脂液B2とB5はこのままで既に
ミクロゲルが生成している。分散樹脂液B3とB6につ
いては、75℃で10時間保温してミクロゲル化の反応
を行った。最後にそれぞれに(14)のn−ブチルアル
コールを加えて固形分30%の分散樹脂液を調製した。
なお、B4とB8はミクロゲルを含まない分散樹脂液で
ある。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】使用原料について 表2、表3中のサイメル238、サイメル236、サイ
メル235は、三井サイテック(株)製のアルキルエー
テル化メチロールメラミン樹脂である。また、AES−
11、AES−12、AES−23は住友化学(株) 製
のアルミナ微粒子で、平均粒子径がそれぞれ、0.5μ
m、0.5μm、1.1μmである。
【0038】〔電着塗料の製造〕上記の分散樹脂液B1
〜B8それぞれに脱イオン水を加えて固形分を10%に
調製した後、トリエチルアミンを加えてpHを8に調整
してそれぞれ相当する電着塗料C1〜C8を得た。
【0039】〔電着塗装および塗膜性能評価〕 (実施例1〜5、比較例1〜3)上記で得られた電着塗
料(実施例1〜5は電着塗料C1〜C5、比較例1〜3
は電着塗料C6〜C8を使用)を塩化ビニル製の浴槽に
入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063Sアルミ
ニウム合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μ
m)を施し、更に黒色に電解着色した後、常法により湯
洗されたアルミニウム材を陽極(被塗物)として電着塗
装を行った。電着塗装の具体的条件は浴温22℃、極間
距離12cm、極比(+/−)2/1として、常法によ
り、130Vで塗膜厚が10μmとなる様に通電し、電
着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分間焼き付
けた。得られた塗膜を性能評価し、結果を表4〜表5に
示した。
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】評価方法は次の通りである。 (1)光沢値 :グロスメーターで60°鏡面反射
率[%]を測定。 (2)鉛筆硬度 :JIS K−5400−8.4.
2(鉛筆手かき法)に準拠。破れ判定。 (3)碁盤目付着性:JIS K−5400−8.5.
2(碁盤目テープ法)に準じた方法で判定。結果の数値
はセロテープ(登録商標)剥離した時、碁盤目数100
個に対する剥がれずに残存した碁盤目数を示した。 (4)耐アルカリ性:1%の水酸化ナトリウム水溶液に
20℃で48時間浸漬後に塗面状態を観察。 (5)耐酸性 :5%の硫酸水溶液に20℃で48
時間浸漬後に塗面状態を観察。 (6)耐擦り傷性 :段ボール紙に10g/cm2 の加
重をかけて、5cmストロークで100往復摩擦した後
に、塗装面の傷の付き具合を目視で評価した。 ○=傷が見えない。 △=傷は見えるが、面状に白く見える程ではない。 ×=傷跡が白い面状に見える。 (7)塗料安定性 :各塗料を試験管に約25cc入れ
て、室温で1日間静置して、沈降物の有無で評価した。 ○=沈降物なし ×=沈降物有り
【0043】
【発明の効果】本発明のアニオン型電着塗料および電着
塗装方法を適用することにより、塗膜外観、塗膜性能に
優れ、傷が付き難く、特に段ボールなどの梱包材料等に
よる耐擦り傷性に秀でた塗膜を提供することが可能とな
った。また用途としては、特にアルミニウム素材の塗装
に好適で、商品価値の高い塗装製品を供給することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)α,β−エチレン性不飽和カルボ
    ン酸単量体、水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量
    体、その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合
    した酸価10〜150mgKOH/g固形分、水酸基価
    20〜200mgKOH/g固形分のビニル共重合体、
    (B)アミノ樹脂および(C)アルミナ微粒子から成る
    ことを特徴とするアニオン型電着塗料およびその電着塗
    装方法。
  2. 【請求項2】 (A)ビニル共重合体のその他のα,β
    −エチレン性不飽和単量体が、架橋官能基を有するα,
    β−エチレン性不飽和単量体を必須単量体成分として含
    有することを特徴とする請求項1に記載のアニオン型電
    着塗料およびその電着塗装方法。
  3. 【請求項3】 (A)ビニル共重合体のその他のα,β
    −エチレン性不飽和単量体が、架橋官能基を有するα,
    β−エチレン性不飽和単量体を必須単量体成分として含
    有しないことを特徴とする請求項1に記載のアニオン型
    電着塗料およびその電着塗装方法。
  4. 【請求項4】 (C)アルミナ微粒子の平均粒子径が5
    μm以下である請求項1〜3に記載のアニオン型電着塗
    料およびその電着塗装方法。
  5. 【請求項5】 (C)アルミナ微粒子の平均粒子径が1
    μm以下である請求項1〜3に記載のアニオン型電着塗
    料およびその電着塗装方法。
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