JP2002317146A - 艶有り電着塗料およびその電着塗装方法 - Google Patents

艶有り電着塗料およびその電着塗装方法

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JP2002317146A
JP2002317146A JP2001122731A JP2001122731A JP2002317146A JP 2002317146 A JP2002317146 A JP 2002317146A JP 2001122731 A JP2001122731 A JP 2001122731A JP 2001122731 A JP2001122731 A JP 2001122731A JP 2002317146 A JP2002317146 A JP 2002317146A
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electrodeposition
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glossy
coating
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JP2001122731A
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Norihide Fujimoto
法秀 藤基
Eiji Masuda
英二 増田
Takushi Saito
卓志 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラミネート材用接着剤と良好な接着性を有
し、塗膜特性、塗装作業性にも優れるアニオン型艶有り
電着塗料およびその電着塗装方法を提供する。 【解決手段】 (A)側鎖にカルボキシル基および水酸
基を有するビニル共重合体100重量部に対し、(B)
アミノ樹脂を20重量部から80重量部および(C)ブ
ロックイソシアネートを1重量部から80重量部を含有
するアニオン型艶有り電着塗料およびその電着塗装方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アニオン型艶有り
電着塗料およびその電着塗装方法に関するものであり、
該塗料を塗装して得られる塗膜は、接着剤との接着性に
優れた特性を発揮する。
【0002】
【従来の技術】従来、陽極酸化処理したアルミニウム材
は軽量でかつ強度が強く、さらには耐食性に優れること
から、ビルや住宅の窓枠、ドアー、エクステリア等の建
材関係に広く使用されている。アルミニウム材の塗装に
は、ワンコートで仕上がり性の良いアニオン型電着塗料
が一般的に使用されている。そのアニオン型電着塗料と
しては、カルボキシル基および水酸基を含有する水性ア
クリル樹脂にメラミン樹脂架橋剤を配合し、水分散して
なるメラミン硬化型電着塗料が代表的である。
【0003】しかしながら、近年アルミニウム建材のニ
ーズが多様化し、多色化、あるいは新意匠が求められて
いる。特に、一般住宅向けのドアー材、窓枠材の室内側
の面においては、それぞれの部屋の雰囲気に合わせるべ
く、各種の模様が印刷されたラミネート材を貼り付ける
という技術が普及して来ている。電着塗装を施したアル
ミニウム材に、ラミネート材を貼り付けるために接着剤
を使用するが、従来技術においては、接着剤を選んでも
充分な接着力が得られにくいという問題点があり、改良
が求められている。現在のところ、最も一般的に使用さ
れる接着剤は、主剤がウレタン変性をしたあるいは変性
をしないポリエステルポリオールで、硬化剤としてポリ
フェニルポリメチレン系ポリイソシアネートを組み合わ
せたものであり、この接着剤は各種の接着剤の中でも、
特に上記の問題が顕著である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はラミ
ネート材用接着剤と良好な接着性を有し、かつ耐候性、
耐薬品性、耐溶剤性、硬度等の塗膜特性、および塗膜の
仕上がり感、塗装作業性、塗料の安定性等にも優れるア
ニオン型艶有り電着塗料およびその電着塗装方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するため、ラミネート材用接着剤との接着性を向
上させるための成分について鋭意検討を行った結果、ブ
ロックイソシアネートが優れた効果を発揮することを見
出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明
は、(A)側鎖にカルボキシル基および水酸基を有する
ビニル共重合体100重量部に対し、(B)アミノ樹脂
を20重量部から80重量部および(C)ブロックイソ
シアネートを1重量部から80重量部を含有することを
特徴とするアニオン型艶有り電着塗料およびその電着塗
装方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電着塗料および
その電着塗装方法について詳細に説明する。
【0007】〔(A)ビニル共重合体〕本発明に使用さ
れる(A)ビニル共重合体は、α,β−エチレン性不飽
和カルボン酸単量体、水酸基含有α,β−エチレン性不
飽和単量体およびその他のα,β−エチレン性不飽和単
量体を共重合したものである。
【0008】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量
体は、ビニル共重合体に水分散性、電気泳動性を付与す
るものである。例示すれば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げ
られる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0009】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量
体の使用量は、ビニル共重合体中の酸価が好ましくは1
0〜150、より好ましくは20〜100となるような
範囲で使用される。ビニル共重合体の酸価が10未満で
は十分な水分散安定性が得られにくく、また150を超
えると電気泳動性、塗膜析出性が低下し、塗膜の耐水
性、耐アルカリ性が低下する。
【0010】また、水酸基含有α,β−エチレン性不飽
和単量体は、塗膜の焼き付けに際して、アミノ樹脂と反
応して硬化性を付与するものである。例示すると、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒド
ロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、
ジエチレングリコールモノメタクリレート等および、こ
れらのラクトン変性物が挙げられ、これらの1種あるい
は2種以上を混合して用いることができる。
【0011】このような水酸基含有α,β−エチレン性
不飽和単量体はビニル共重合体中の水酸基価が好ましく
は20〜200、より好ましくは40〜160となるよ
うな範囲で使用される。水酸基価が20未満では充分な
硬化性が確保されず、また200を超えると塗膜が脆化
し、耐水性が低下して十分な性能が得られにくい。
【0012】さらに、その他のα,β−エチレン性不飽
和単量体については、アクリル酸またはメタクリル酸の
アルキルエステル、あるいはその他のビニル単量体およ
びアミド系単量体を用いることができる。具体的な化合
物を例示すると、メチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、
n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリ
レート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリ
レート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタ
クリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレート、
ヘプチルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸のアルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のビニル単量体、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メ
チロールメタクリルアミド、メトキシメチルアクリルア
ミド、n−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド等のアミ
ド系単量体が挙げられる。これらは1種あるいは2種以
上を混合して用いることができる。
【0013】ビニル共重合体の好ましい重量平均分子量
は10,000〜100,000であり、より好ましく
は20,000〜70,000である。重量平均分子量
が10,000以下の場合は、塗膜耐久性が充分に得ら
れず、また100,000以上の場合は、水分散性が低
下し、塗料の取り扱い性が不良になる。
【0014】上述したようなビニル共重合体は、前記の
各単量体を溶液重合、非水性分散重合、塊状重合、エマ
ルジョン重合、懸濁重合等の公知の方法で重合すること
によって得られるが、特に溶液重合が好ましく、反応温
度としては通常40〜170℃が選ばれる。
【0015】反応溶剤としては、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル等の親水性溶剤を用いるのが好ましい。ま
た、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合
物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のも
のを用いることができる。
【0016】〔(B)アミノ樹脂〕本発明に使用される
(B)アミノ樹脂としては、従来から公知のメラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる
が、中でも好適なものは、メチロール基の少なくとも一
部を低級アルコールでアルコキシ化したアルキルエーテ
ル化メチロールメラミン樹脂であって、低級アルコール
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール等の1種または2種
以上が使用できる。また1種のメラミン樹脂であって
も、また2種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問
題はない。
【0017】アルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂を例示すると、三井サイテック(株)製のサイメル2
66、232、235、238、236、マイコート5
06、508、548、住友化学工業(株)製のスミマ
ールM−66B、(株)三和ケミカル製のニカラックM
X−40、MX−45等があるが、これらに限定されな
い。
【0018】本発明の(B)アミノ樹脂の使用量の好ま
しい範囲は、(A)ビニル共重合体100重量部に対し
20〜80重量部である。この範囲より少ない場合は、
塗膜の架橋が不十分なため硬度、機械特性、耐溶剤性、
耐薬品性等が低下し、ラミネート接着性も悪化する。逆
に80重量部を超える場合はビニル共重合体との親和性
が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不
均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ム
ラ、乳白化等の問題が生じると共に、過剰のアミノ樹脂
が、十分硬化せず可塑剤として残存する為、硬度不足と
ラミネート接着性不良が起こり、好ましくない。
【0019】〔(C)ブロックイソシアネート〕本発明
に使用される(C)ブロックイソシアネートは、1分子
中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物とその
イソシアネート基と反応しうる活性水素を有する化合物
との反応物、又は、1分子中に1個以上のウレトジオン
基を有する化合物が挙げられる。
【0020】かかる1分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を有する化合物は、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、水素化トリ
レンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソ
シアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等、及
び、これらのイソシアヌレート型三量体、ビューレット
型三量体、あるいは、トリアジントリカルバミン酸トリ
アルキルエステル、トリメチロールプロパンやグリセリ
ン等のポリオールと上記ジイソシアネートの反応物であ
る一般にアダクト体と呼ばれる化合物、等があげられ
る。その中で、さらに耐候性を重視した場合のより好ま
しいものとしては、イソホロンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネ
ート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソ
シアネート、及び、これらのイソシアヌレート型三量
体、ビューレット型三量体、あるいは、トリアジントリ
カルバミン酸トリアルキルエステル、トリメチロールプ
ロパン又はグリセリン1分子と上記ジイソシアネート3
分子の反応物、等が挙げられる。
【0021】また、かかるイソシアネート基と反応しう
る活性水素を有する化合物としては、炭素数1〜4個の
アルコール、εカプロラクタム、メチルエチルケトオキ
シム、アルキルアセトアセテート、ジアルキルマロネー
ト、フルフリルアルコール、フェノール、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
【0022】上述の1分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を有する化合物と、かかるイソシアネート基と反応
しうる活性水素を有する化合物との反応物は、イソシア
ネート基と活性水素基を当量比約1/1で、通常50〜
150℃で反応させて得られる。必要により有機溶媒や
反応触媒(有機錫化合物が主)を用いても良い。
【0023】また、ウレトジオン基を有する化合物は、
上記イソシアネート化合物のイソシアネート基同士をウ
レトジオン化反応して得られる化合物である。
【0024】本発明の(C)ブロックイソシアネートの
使用量の好ましい範囲は、(A)ビニル共重合体100
重量部に対し1〜80重量部である。この範囲より少な
い場合は、ラミネート接着性が充分に得られず、80重
量部を超えると、過剰のブロックイソシアネートが可塑
剤として働き、塗膜の硬度低下と光沢上昇及びラミネー
ト接着不良が起こり好ましくない。更に塗料の安定性も
悪化する。また、より好ましい範囲は5〜40重量部で
ある。
【0025】本発明の電着塗料の調製は、前述のビニル
共重合体とアミノ樹脂及びブロックイソシアネートを通
常40〜100℃で攪拌混合し、塩基性物質で中和した
後、20〜80℃で脱イオン水と撹拌混合して乳化分散
するのが、一般的な方法である。更に、必要に応じて加
温したり,あるいは、脱イオン水、または親水性溶剤を
一部含有する脱イオン水で希釈し、艶有りタイプの電着
塗装に供せられる。また、更に必要に応じて、硬化触媒
や消泡剤、レベリング剤等といった界面活性剤等の添加
剤を加えて用いられる場合もある。また、本発明の技術
は、顔料と併用して着色タイプの電着塗料にも適用可能
である。
【0026】前述の塩基性物質は、ビニル共重合体中の
カルボキシル基の少なくとも一部を中和して水分散化す
るための物質であり、例えば、有機アミンあるいは無機
塩基である。かかる塩基性物質としては、モノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソ
プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロ
ピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリ
ブチルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールア
ミン等のアルカノールアミン、エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エ
チレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、
モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙
げられる。このような塩基性物質による中和率は10〜
120%が適当であるが、特に30〜100%であると
水分散性が良好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
【0027】〔電着塗装方法〕電着塗装を実施する場合
における、塗料浴の固形分濃度は4〜20重量%が適当
である。4重量%より低い場合には、必要な塗膜厚を得
るのに長時間を要し、20重量%を超えると浴液の状態
が不安定となり、塗装系外に持ち出される塗料量も多く
問題となる。
【0028】塗装方法については、被塗物を陽極として
電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、好まし
くは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜7分、
好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電時間は
短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。塗装電
圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるいは徐々
に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかまわな
い。電着塗装された被塗物は必要により水洗し、次いで
150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を得
る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
【0029】本発明の電着塗装方法が適用される被塗物
の素材は、導電性を有するものであれば特に限定されな
いが、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた
素材に好適である。また、得られる塗膜は、平滑性や均
一性等の外観に優れ、機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、
耐候性等の性能にも優れたものとなる。
【0030】
【実施例】次に、本発明について実施例を挙げ、更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、表中の配合量は特別な記載のない限り、重量
部を表す。
【0031】〔ビニル共重合体の製造〕 製造例1〜3(樹脂液A1〜A3の製造) 撹拌装置、温度計、単量体の滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備する。表1に示す配合に従って、
(1)と(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度
まで上昇させ、(3)〜(10)を予め均一に混合した
後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。
滴下終了してから、1.5時間経過後に(11)を加え
て、更に90℃で1.5時間反応を継続して、樹脂固形
分65.8%の透明で粘稠な樹脂液A1〜A3を得た。
それらの酸価(mgKOH/g樹脂固形分)、水酸基価
(mgKOH/g 樹脂固形分)、重量平均分子量も表
1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】〔分散樹脂液および電着塗料の製造〕撹拌
装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備
し、表2〜表3に示す配合に従って(1)〜(7)を仕
込み、60℃で1時間撹拌混合した。引き続き、これに
(8)のジメチルエタノールアミンを加えた後、(9)
の脱イオン水を徐々に添加して乳化し、分散樹脂液B1
〜B8を得た。
【0034】
【表2】
【0035】使用原料について M―66B :住友化学(株)製アルキル
エーテル型メラミン樹脂、 固形分100% ブロックイソシアネートA:マックウォーター(株)製
アルキュア4400(イソホロンジイソシアネートのイ
ソシアヌレート体のε−カプロラクタムブロック物、
固形分100%) ブロックイソシアネートB:三井サイテック(株)製サ
イリンク2000(トリアジントリカルバミン酸トリア
ルキルエステル、固形分50%) ブロックイソシアネートC:ヒュルス(株)製BF−1
540(ウレトジオン型、 固形分100%)
【0036】
【表3】
【0037】〔電着塗料の製造〕上記の分散樹脂液B1
〜B8のそれぞれに、脱イオン水を加えて固形分を10
%に調製した後、ジメチルエタノールアミンを加えてp
Hを8.5に調整して、それぞれに相当する電着塗料C
1〜C8を得た。
【0038】〔電着塗装および塗膜性能評価〕 (実施例1〜4、比較例1〜4)上記で得られた電着塗
料(実施例1〜4は電着塗料C1〜C4、比較例1〜4
は電着塗料C5〜C8を使用)を塩化ビニル製の浴槽に
入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063Sアルミ
ニウム合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μ
m)を施し、更に黒色に電解着色した後、常法により湯
洗されたアルミニウム材を陽極(被塗物)として電着塗
装を行った。電着塗装の具体的条件は浴温22℃、極間
距離12cm、極比(+/−)2/1として、常法によ
り、130Vで塗膜厚が10μmとなる様に通電し、電
着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分間焼き付
けた。得られた塗膜を性能評価し、結果を表4〜表5に
示した。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】(注)比較例4は、ラミネート接着性は良
好であるが、鉛筆硬度が低く、耐候性も不良であり、実
用性のないものであった。
【0042】塗装板の評価方法は次の通りである。 (1)光沢値 :グロスメーターで60°鏡面反射
率[%]を測定。 (2)鉛筆硬度 :JIS K−5400−8.4.
2(鉛筆手かき法)に準拠。破れ判定。 (3)碁盤目付着性:JIS K−5400−8.5.
2(碁盤目テープ法)に準じた方法で判定。結果の数値
は碁盤目数100個中の剥がれずに残存した碁盤目数を
示した。 (4)耐アルカリ性:1%の水酸化ナトリウム水溶液に
20℃で120時間浸漬後に塗面状態を観察。 (5)耐酸性 :5%の硫酸水溶液に20℃で12
0時間浸漬後に塗面状態を観察。 (6)ラミネート接着性 (イ)接着剤を塗布した25mm幅の塩化ビニル製ラミ
ネート材を、電着塗装したアルミニウム板に貼り付け、
5kgのゴムローラーで圧着した後、室温で3日間放置
する。その後、引っ張り試験機を用い、塗装板とラミネ
ート材の180°剥離試験を行った時のピーリング強度
を測定する(引っ張り速度:50mm/分)。 (ロ)この時4kg以上のピーリング強度がある場合、
ラミネート接着性良好と判定した。 (ハ)使用した接着剤:アロンエバーグリップ社製 主剤 UR−1357、 硬化剤 HB−322 接着剤混合比 :主剤/硬化剤(重量部)=100/
3.3 接着剤塗布量 :乾燥前100μm (7)促進耐候性 :塗装板をJIS K5400−
9.8.1に準じたサンシャインウエザーメーターで4
000時間テスト後の光沢保持率を測定。 評価 ○:保持率85%以上 △:70%以上85%未満 ×:70%未満
【0043】
【発明の効果】本発明のアニオン型艶有り電着塗料およ
びその電着塗装方法を適用することにより、塗膜外観及
び塗膜性能に優れ、特にラミネート材の接着性に秀でた
塗膜を提供することが可能となった。また用途として
は、特にアルミニウム素材の意匠性を高めるための塗装
に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CG021 CG031 CG071 CG081 CG141 CH121 CH141 DA142 DA162 DA172 DG191 DG301 GA03 GA06 NA01 NA12 PA04 PB05 PC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)側鎖にカルボキシル基および水酸
    基を有するビニル共重合体100重量部に対し、(B)
    アミノ樹脂を20重量部から80重量部および(C)ブ
    ロックイソシアネートを1重量部から80重量部を含有
    するアニオン型艶有り電着塗料およびその電着塗装方
    法。
  2. 【請求項2】 ビニル共重合体(A)が、酸価10〜1
    50および水酸基価20〜200である請求項1に記載
    のアニオン型艶有り電着塗料およびその電着塗装方法。
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