JP2001342426A - 高耐候性の電着塗料およびその電着塗装方法 - Google Patents

高耐候性の電着塗料およびその電着塗装方法

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JP2001342426A
JP2001342426A JP2000165099A JP2000165099A JP2001342426A JP 2001342426 A JP2001342426 A JP 2001342426A JP 2000165099 A JP2000165099 A JP 2000165099A JP 2000165099 A JP2000165099 A JP 2000165099A JP 2001342426 A JP2001342426 A JP 2001342426A
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resin
resistance
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Yasuhisa Saito
康久 斉藤
Norihide Fujimoto
法秀 藤基
Tsutomu Iwaki
務 岩木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン管理が容易で、特に耐候性と耐擦り傷
性に優れたアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法
を提供する。 【解決手段】 (A)単量体がα位に水素原子を有さな
いα,β−エチレン性不飽和単量体から実質的に構成さ
れ、側鎖にカルボキシル基および水酸基を有するビニル
共重合体、および(B)アミノ樹脂を含有するアニオン
型電着塗料およびその電着塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着塗料およびそ
の電着塗装方法に関する。詳しくは、(A)特定のビニ
ル共重合体、および(B)アミノ樹脂を含有し、特にア
ルミニウム建材の塗装に適し、耐候性、耐擦り傷性等に
優れた特性を有するアニオン型電着塗料およびその電着
塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陽極酸化処理したアルミニウム材
は軽量でかつ強度が強く、さらには耐食性に優れること
から、ビルや住宅の窓枠、ドアー、エクステリア等の建
材関係に広く使用されている。アルミニウム材の塗装に
は、ワンコートで仕上がり性の良いアニオン型電着塗料
が一般的に使用されている。そのアニオン型電着塗料と
しては、カルボキシル基および水酸基を含有する水性ア
クリル樹脂にメラミン樹脂架橋剤を配合し、水分散して
なるメラミン硬化型電着塗料が代表的である。
【0003】しかしながら、近年アルミニウム建材の要
求品質が高度化し、特に耐候性、耐擦り傷性等におい
て、従来品では達成されない性能が求められている。す
なわち耐候性においては、ビル用の建材はもとより一般
住宅用の建材においても、特に耐候性を中心とした長期
の耐久性が求められるようになって来た。また建築基準
法の改正も行われる中、仕様重視の考え方から性能重視
の考え方に移行し、今後はより信頼性の高い建材が求め
られる。
【0004】一方、耐擦り傷性については、製品の製造
工程、輸送過程、使用現場等あらゆる状況において、傷
の低減化が求められている。傷の要因は、建材同士のこ
すれ、建材同士のこすれを防ぐスペーサー(段ボール、
プラスチック、縄等)とのこすれ、砂、埃とのこすれ等
多岐にわたり、製品の歩留まりの低下、あるいは美観の
低下という点で大きな問題となり、耐擦り傷性に優れた
建材が求められている。
【0005】従来技術において、耐候性については、フ
ルオロオレフィン重合体を電着塗料の基剤樹脂に使用す
る技術がある。しかしながらフルオロオレフィン重合体
は溶解性が劣るため、このままでは塗料用基剤樹脂とし
ては使用できず、フルオロオレフィン単量体とその他の
単量体、例えばビニルエーテルを共重合して使用するの
が一般的である。この場合、塗料適性はある程度改良さ
れるがいまだ十分ではなく、特に水系の電着塗料に用い
た場合は、塗膜の仕上がり感、塗装作業性、塗料の安定
性等に問題が大きく、またフルオロオレフィン以外の単
量体の量が多くなれば、耐候性が低下するという問題点
がある。
【0006】一方、耐擦り傷性については、塗膜の硬度
を高くするという観点から、比較的硬度の高い無機材料
を一部併用するという技術や、塗膜表面の滑り性を向上
させるという観点から、シリコーン系の添加剤を少量併
用する等の技術がある。しかし前者においては、耐酸
性、耐アルカリ性、耐キャス試験等の耐薬品性に問題が
あり、また後者においては、シーラー、あるいはラミネ
ートの接着性が低下するという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は耐候
性および耐擦り傷性に特徴があり、かつ耐薬品性、耐溶
剤性、硬度等の塗膜特性、および塗膜の仕上がり感、塗
装作業性、塗料の安定性等にも優れる、新しい電着塗料
およびその電着塗装方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ビニル共
重合体からなる基剤樹脂の組成に着目して上記の問題点
を解決した。すなわち本発明は、(A)単量体がα位に
水素原子を有さないα,β−エチレン性不飽和単量体か
ら実質的に構成され、側鎖にカルボキシル基および水酸
基を有するビニル共重合体、および(B)アミノ樹脂を
含有するアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法に
関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電着塗料および
その電着塗装方法について詳細に説明する。
【0010】〔(A)ビニル共重合体〕本発明に使用す
るビニル重合体は、繰り返し単位が下記一般式で表され
るように、α位の炭素原子に水素原子以外の置換基が結
合した構造を有する(主鎖に基本的に3級炭素原子を有
さない)ビニル共重合体であり、水素原子以外の置換基
としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等を
例示することができる。
【0011】
【化1】
【0012】ビニル共重合体においてα位の炭素原子に
結合した水素原子は、他の位置に結合した水素原子より
も紫外線照射等により容易に脱離し、そのためα位の炭
素原子にラジカルが発生し易くなる。このラジカル部分
が引き金となって、ビニル樹脂の主鎖切断が起こり、分
子量の低下が樹脂の劣化に繋がる。一方α位の炭素原子
が水素原子以外の置換基で置換された場合は、ラジカル
の生成頻度が著しく低下し、従って樹脂の主鎖切断が起
こりにくく樹脂の劣化も抑制され、その結果、樹脂の耐
候性は大幅に改良される。またα位の炭素原子が水素原
子以外の置換基で置換された場合、置換基の立体障害に
より主鎖の分子運動が抑制され、このため樹脂の剛直性
が増大し、耐擦り傷性も大幅に改善される。
【0013】本発明のビニル樹脂は、α位に水素原子を
有さないα,β−エチレン性不飽和単量体から構成され
る。その中でカルボキシル基含有単量体については、ビ
ニル共重合体に水分散性、電気泳動性を付与するもので
あり、例示すればメタクリル酸、イタコン酸、無水イタ
コン酸等が挙げられる。これらの1種あるいは2種以上
を混合して用いることができる。
【0014】カルボキシ基含有単量体の使用量は、ビニ
ル共重合体中の酸価が好ましくは10〜150、より好
ましくは20〜100となるような範囲で使用される。
ビニル共重合体の酸価が10未満では充分な水分散安定
性が得られにくく、また150を超えると電気泳動性、
析出性が低下し、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が低下す
る。
【0015】水酸基含有単量体については、塗膜の焼き
付けに際してメラミン樹脂と反応して硬化性を付与する
ものである。例示すると2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート等および、これらのラ
クトン変性物が挙げられ、1種あるいは2種以上を混合
して用いることができる。
【0016】水酸基含有単量体の使用量はビニル共重合
体中の水酸基価が好ましくは20〜200、より好まし
くは40〜160となるような範囲で使用される。水酸
基価が20未満では焼き付け時のフロー性が確保されに
くい。また200を超えると塗膜が脆化し、耐水性が低
下して充分な性能が得られにくい。また塗料の安定性が
低下し、電着後の塗膜の水洗性も低下する。
【0017】一方、架橋官能基を含有する単量体につい
ては、艶消し塗料を得る場合、共重合体中に安定的に不
溶性のミクロゲルを生成させ、艶消し性能を付与するも
のである。例示するとアセトアセトキシエチルメタクリ
レート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
β−メチル置換グリシジルメタクリレート等が挙げら
れ、後述する方法で水分散化を行った後、分散粒子内に
ミクロゲルを生成させ光沢の低減化を図る。艶有り塗料
を得る場合には、本成分は必ずしも必要ではない。
【0018】更に、ビニル共重合体の骨格を形成する成
分であるその他の単量体については、メタクリル酸のア
ルキルエステル、あるいはその他のα位置換のビニル単
量体およびアミド系単量体を用いることができる。具体
的な化合物を例示すると、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、
イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、ジエチレ
ングリコールモノメタクリレート等のメタクリル酸のエ
ステル、α−メチルスチレン、メタクリロニトリル等の
ビニル単量体、メタクリルアミド、メチロールメタクリ
ルアミド、メトキシメチルメタクリルアミド、n−ブト
キシメチルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルア
ミド等のメタクリルアミド系単量体が挙げられる。これ
らは1種あるいは2種以上を混合して用いることができ
る。またその他に、紫外線吸収基含有単量体、ヒンダー
ドアミン基含有単量体を用いて、耐候性をさらに高める
ことも可能である。
【0019】ビニル共重合体の好ましい重量平均分子量
は10,000〜100,000であり、より好ましく
は20,000〜70,000である。重量平均分子量
が10,000未満の場合は、塗膜耐久性が充分に得ら
れず、また100,000を超える場合は、水分散性が
低下し、塗料の取り扱い性が不良になる。
【0020】上述したようなビニル共重合体は、前記の
各単量体を溶液重合、非水性分散重合、塊状重合、エマ
ルジョン重合、懸濁重合等の公知の方法で重合すること
によって得られるが、特に溶液重合が好ましく、反応温
度としては通常40〜170℃が選ばれる。
【0021】反応溶剤としては、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル等の親水性溶剤を用るのが好ましい。ま
た、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合
物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のも
のを用いることができる。
【0022】得られたビニル共重合体を水分散化するた
めに、共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を
塩基性物質、例えば有機アミンあるいは無機塩基で中和
する。かかる塩基性物質としては、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチ
ルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の
アルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレンイ
ミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ
る。このような塩基性物質による中和率は30〜120
%が適当であるが、特に50〜100%であると水分散
性が良好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
【0023】〔(B)アミノ樹脂〕本発明に使用される
(B)アミノ樹脂としては、従来から公知のメラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が例示される
が、中でも好適なものは、メチロール基の少なくとも一
部を低級アルコールでアルコキシ化したアルキルエーテ
ル化メチロールメラミン樹脂であって、低級アルコール
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール等の1種または2種
以上が使用できる。また1種のメラミン樹脂であって
も、また2種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問
題はない。
【0024】アルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂を例示すると、三井サイテック(株)製のサイメル2
66、232、235、238、236、マイコート5
06、508、住友化学工業(株)製のスミマールM−
66B、(株)三和ケミカル製のニカラックMX−4
0、MX−45等があるが、これらに限定されない。
【0025】本発明の(B)アミノ樹脂の使用量の好ま
しい範囲は、重量比で(A)ビニル共重合体100に対
し20〜100である。この範囲より少ない場合は、塗
膜の架橋が不十分なため機械特性、耐溶剤性、耐薬品性
等が低下し、逆に多い場合はビニル共重合体との親和性
が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不
均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ム
ラ等の問題点が生じる。
【0026】本発明の電着塗料を電着塗装して得られる
塗膜は、耐候性、耐擦り傷性はもとより、機械特性、耐
溶剤性、耐薬品性、作業性等に優れている。また要求さ
れる性能、作業性、コスト等により、必要ならば、例え
ば、キシレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等
を併用することが可能である。この場合アミノ樹脂と同
様な方法で使用される。本発明の技術は、さらに顔料と
併用して着色タイプの電着塗料にも適用可能である。
【0027】〔電着塗装方法〕本発明により得られた電
着塗料は、必要に応じて脱イオン水、あるいは親水性溶
剤を一部含有する脱イオン水で希釈し、電着塗装に供せ
られる。電着塗装を実施する場合の、塗料浴の固形分濃
度は4〜20重量%が適当である。4重量%未満の場合
には、必要な塗膜厚を得るのに長時間を要し、20重量
%を超えると浴液の状態が不安定となり、塗装系外に持
ち出される塗料量も多く問題となる。
【0028】塗装方法については、被塗物を陽極として
電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、好まし
くは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜7分、
好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電時間は
短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。塗装電
圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるいは徐々
に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかまわな
い。塗装された被塗物は必要により水洗し、次いで15
0〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を得る。
塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
【0029】本発明の電着塗装方法が適用される被塗物
は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が主である
が、導電性を有するものであれば塗装が可能であり、耐
候性、耐擦り傷性、機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、作
業性等に優れた塗膜を得ることができる。
【0030】
【実施例】次に、本発明について実施例を挙げ、更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、表中の配合量は特別な記載のない限り、重量
部を表す。
【0031】〔ビニル共重合体の合成〕 合成例1〜4 (樹脂液A1〜A4の合成) 撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を
有する反応装置を準備する。表1に示す合成例1〜4の
配合に従って、(1)と(2)を反応装置に仕込み、撹
拌下に還流温度まで上昇させ、(3)〜(12)を予め
均一に混合した後、3時間かけて滴下した。温度は90
℃を維持した。滴下終了してから、1.5時間経過後に
(13)を加えて、更に90℃で1.5時間反応を継続
して、樹脂固形分65%の透明で粘稠な樹脂液A1〜A
4を得た。得られた樹脂液の特性値も表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】合成例5〜6 (樹脂液A5〜A6の合
成) 表2に示した配合により、前述の合成例と同様な方法で
ビニル共重合体を合成し、樹脂固形分65%の透明で粘
稠な樹脂液A5とA6を得た。得られた特性値も表2に
示した。
【0034】
【表2】
【0035】〔水分散樹脂液の製造〕 製造例1〜6 (分散樹脂液B1〜B6の製造) 撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準
備し、その反応装置にそれぞれ表3に示す製造例1〜6
の配合量に従って(1)〜(8)を仕込み、60℃で1
時間撹拌混合した。このものを、あらかじめ準備してお
いた(9)〜(10)の混合液に徐々に添加した。製造
例1と4と6は、(12)および(13)を加えて固形
分30%に調整した。また製造例2と5の場合は、所定
量の(11)ホルマリンを添加し、製造例3はそのまま
で、それぞれ表3に示す条件で保温して、ミクロゲル化
反応を行い、最後に(12)および(13)を加えて固
形分30%に調整した。以上の方法により、分散樹脂液
B1〜B6を得た。
【0036】
【表3】
【0037】メラミンM1:三井サイテック(株)製
マイコート238 メラミンM2:住友化学工業(株)製 スミマールM
−66B いずれもメチル/ブチルの混合エーテル化メラミン樹脂 PTB:プロピレングリコール−t−ブチルエーテル
【0038】〔電着塗料の製造および電着塗装方法〕 (実施例1〜4と比較例1〜2)製造例1〜6で得られ
た分散樹脂液B1〜B6を使用して、表4に示す配合で
電着浴液を得た。この電着浴液を塩化ビニル製の槽に入
れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063Sアルミニ
ウム合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μ
m)を施し、更に黒色に電解着色した後、常法により湯
洗されたアルミニウム材を陽極(被塗物)として電着塗
装を行った。
【0039】
【表4】
【0040】〔塗膜性能評価〕電着塗装の具体的条件は
浴温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1
として、常法により、塗装電圧、時間を変え塗膜厚が1
0μmとなる様に通電し、電着終了後に洗浄し、引き続
いて185℃で30分間焼き付けた。得られた塗膜の性
能評価をし、結果を表5に示した。
【0041】
【表5】
【0042】(注)評価方法 (1)光沢値:グロスメーターで60°鏡面反射率を測
定。 (2)鉛筆硬度:JIS−K−5400に準拠し、破れ
判定。 (3)付着性:塗膜上にカッターナイフで100個の碁
盤目を作り、その上にセロテープ(登録商標)を貼り付
けた後、すばやくセロテープを引き剥がした時の付着状
態を観察する。結果の数値は次のことを意味する。 100/100:剥がれなし 0/100:全部剥がれ (4)耐アルカリ性:1%の水酸化ナトリウム水溶液に
20℃で48時間浸漬後に塗面状態を観察。 (5)耐酸性:5%の硫酸水溶液に20℃で48時間浸
漬後に塗面状態を観察。 (6)耐擦り傷性:段ボール紙に10g/cm2 の加重
をかけて、5cmストロークで50往復塗装板を摩擦し
た後に、塗装面の傷の付き具合を目視で評価した。 ○:傷が見えない。 △:傷は見えるが、面状に白く見える程ではない。 ×:傷跡が白い面状に見える。 (7)ビッカース硬度:フィッシャースコープH100
Vを使用し、加重50mNにおける硬度を測定。 (8)耐候性:デューサイクルウエザオメーター試験
(1時間照射、1時間暗黒の繰り返し)で、400時間
後の光沢保持率と膜厚保持率を測定。
【0043】
【発明の効果】本発明の電着塗料およびその電着塗装方
法を適用することにより、耐候性、耐擦り傷性、機械特
性、耐溶剤性、耐薬品性、作業性等に優れた塗膜を形成
することが可能となる。また被塗物しては、特にアルミ
ニウム建材の塗装に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/28 C08F 220/28 220/32 220/32 C09D 5/44 C09D 5/44 B 161/20 161/20 C25D 13/06 C25D 13/06 Z Fターム(参考) 4D075 BB89Z CA02 CA32 DA06 DB07 DC02 EA05 EB22 EB45 4J038 CG031 CG061 CG081 CG141 CH121 CJ131 DA142 DA162 DA172 GA03 GA06 MA08 MA10 NA03 NA04 NA11 NA23 PA04 PB05 PC02 4J100 AB03S AJ02P AJ08P AK31P AL03S AL04S AL08R AL08S AL09Q AL10R AM02S AM15S AM21S BA03S BA04S BA05S BA08S BA12R BA14S BA77R BC04S CA03 JA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)単量体がα位に水素原子を有さな
    いα,β−エチレン性不飽和単量体から実質的に構成さ
    れ、側鎖にカルボキシル基および水酸基を有するビニル
    共重合体、および(B)アミノ樹脂を含有するアニオン
    型電着塗料およびその電着塗装方法。
  2. 【請求項2】 ビニル共重合体(A)が、酸価10〜1
    50および水酸基価20〜200である請求項1に記載
    のアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法。
  3. 【請求項3】 ビニル共重合体(A)が、架橋官能基を
    有するα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合した請
    求項1または2に記載のアニオン型電着塗料およびその
    電着塗装方法。
  4. 【請求項4】 架橋官能基を有するα,β−エチレン性
    不飽和単量体が、側鎖にβ−メチル置換グリシジル基、
    アセトアセチル基およびまたはアルコキシシリル基を有
    する単量体である請求項3に記載のアニオン型電着塗料
    およびその電着塗装方法。
  5. 【請求項5】 ビニル共重合体(A)が、架橋官能基を
    有するα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合しない
    請求項1または2に記載のアニオン型電着塗料およびそ
    の電着塗装方法。
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