JP2002319565A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2002319565A
JP2002319565A JP2001123072A JP2001123072A JP2002319565A JP 2002319565 A JP2002319565 A JP 2002319565A JP 2001123072 A JP2001123072 A JP 2001123072A JP 2001123072 A JP2001123072 A JP 2001123072A JP 2002319565 A JP2002319565 A JP 2002319565A
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oxide film
gate oxide
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resist member
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Hideo Nagasawa
英夫 長澤
Hiroyuki Ishida
宏之 石田
Hiroaki Yamagishi
弘明 山岸
Kosaku Takabayashi
幸作 高林
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板上に膜厚の異なった膜を容易に形
成できるようにすると共に、所望の膜の残膜厚をコント
ロールできるようにした半導体装置の製造方法の提供を
目的とする。 【解決手段】 半導体基板1上にエッチング可能なゲー
ト酸化膜21を形成する工程と、ゲート酸化膜21上に
レジストパターン23を形成する工程と、レジストパタ
ーン23下のゲート酸化膜21の厚みとレジストパター
ン23で覆っていない部分のゲート酸化膜21の厚みを
異ならせるために、ゲート酸化膜21のエッチング速度
に対応する加熱温度で、レジストパターン23を含む半
導体基板1を加熱する工程と、加熱したレジストパター
ン23をマスクにして、加熱温度に対応するエッチング
速度でゲート酸化膜21をエッチングする工程とを含む
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプリットゲート
酸化膜を備えて、しきい値電圧(Vth)の異なる複数
の電界効果トランジスタを有する半導体ICに適用して
好適な半導体装置の製造方法に関するものである。詳し
くは、半導体基板上に形成されたエッチング可能な所望
の膜上にレジスト部材を形成し、膜のエッチング速度に
対応した加熱温度で、レジスト部材を含む半導体基板を
加熱し、レジスト部材で覆われていない部分の膜を加熱
温度に対応したエッチング速度でエッチングするように
したものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ますます電気製品の高性能化は進
みつつあり、これに伴って、電気製品に搭載される半導
体装置の素子数も増えてきている。さらに、半導体装置
内でのトランジスタ素子数の増加に伴って、例えば電界
効果トランジスタの動作を制御するVthも複雑化しつ
つある。それゆえ、このVthをコントロールするゲー
ト酸化膜の膜厚は、ますます多様化かつ高精度化が要求
されている。
【0003】スプリットゲート酸化膜を備えた半導体装
置は、例えば半導体基板上に高Vth用の第1の電界効
果トランジスタと、低Vth用の第2の電界効果トラン
ジスタを有している。第1の電界効果トランジスタと第
2の電界効果トランジスタのVthを異ならしめる為
に、第1の電界効果トランジスタと第2の電界効果トラ
ンジスタの備えるゲート酸化膜の膜厚はそれぞれが異な
るようになされている。
【0004】図9〜図11は従来例に係るこの種の半導
体装置90の製造方法(その1〜3)を示す工程図であ
る。図9Aに示すように、まずP型シリコンから成る半
導体基板91を用意する。この半導体基板91を熱酸化
して、当該半導体基板91の表面を汚染から保護する酸
化シリコン膜89を形成する。次に、半導体基板91に
リンイオンを注入して、Nウェル層88を形成する。N
ウェル層88を形成した後、図9Bに示すように、LO
COS(Local Oxidation of Silicon)法によって素子分
離用のフィールド酸化膜94を半導体基板91に形成す
る。
【0005】このフィールド酸化膜94を除くNウェル
層88の所定位置にホウ素イオンを注入して拡散し、図
9Bにおいて、フィールド酸化膜94を挟んで左側に第
1のPウェル層96を、右側に第2のPウェル層97を
形成する。次に、図9Cに示すように、この半導体基板
91を熱酸化して、Pウェル層96及びPウェル層97
上にゲート酸化膜95を形成する。形成したゲート酸化
膜95の膜厚は、例えば19nmである。
【0006】ゲート酸化膜95を形成した後、図10A
に示すように、Pウェル層96にある高Vth用の第1
のトランジスタの形成領域84を覆い、Pウェル層97
にある低Vth用の第2のトランジスタの形成領域86
を露出するようにして、ゲート酸化膜95上にレジスト
パターン98を形成する。次に、図10Bに示すよう
に、トランジスタ形成領域86にあるゲート酸化膜95
のみをフッ酸水溶液でウエットエッチングして除去す
る。このフッ酸水溶液は、49wt%のフッ酸水溶液1
mlを純水20mlの割合で希釈したものである。
【0007】ゲート酸化膜95を選択的にウェットエッ
チングした後、図10Cに示すように、レジストパター
ンを除去する。そして、図11Aに示すように、半導体
基板91を熱酸化して、低Vth用のトランジスタ形成
領域86に9nmのゲート酸化膜を80を形成する。ま
た、この熱酸化によって、高Vth用のトランジスタ形
成領域84にあるゲート酸化膜95の膜厚も成長する。
成長後のゲート酸化膜95は19nmから25nmの膜
厚となる。
【0008】ゲート酸化膜80を9nmの厚さに形成し
た後、図11Bに示すように、半導体基板91の全面に
電極用のポリシリコン82とタングステンシリサイド8
3を形成する。そして、このタングステンシリサイド8
3上に電極形成用のレジストパターンを形成する。この
レジストパターンをマスクにしてタングステンシリサイ
ド83及びポリシリコン82をエッチングする。これに
より、図10Cに示すように、膜厚25nmのゲート酸
化膜95上に電極92を有し、膜厚9nmのゲート酸化
膜80上に電極93を有した半導体装置90を完成す
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来方式に
係る半導体装置90の製造方法によれば、半導体基板1
上に高Vth用のゲート酸化膜95を形成した後、この
ゲート酸化膜95上に選択的にレジストパターン98を
形成し、このレジストパターン98をマスクにして低V
th用のトランジスタ形成領域86のゲート酸化膜95
を全て除去し、その後、所定温度で加熱処理して、当該
領域86上に低Vth用のゲート酸化膜80を形成する
ようなされる。
【0010】それゆえ、ゲート酸化膜80の形成時に使
用する酸化炉のプロセスのバラツキの影響を受けて、ゲ
ート酸化膜80の膜厚を再現性良く膜厚コントロールす
ることができず、所望の膜厚のゲート酸化膜80を得る
ことができないという問題がある。
【0011】そこで、この発明はこのような問題を解決
したものであって、半導体基板上に膜厚の異なった膜を
容易に形成できるようにすると共に、所望の膜の残膜厚
をコントロールできるようにした半導体装置の製造方法
の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体
基板上にエッチング可能な所望の膜を形成する工程と、
この膜上にレジスト部材を選択的に形成する工程と、レ
ジスト部材下の膜の厚みとレジスト部材で覆っていない
部分の膜の厚みを異ならせるために、膜のエッチング速
度に対応した加熱温度で、レジスト部材を含む半導体基
板を加熱する工程と、加熱したレジスト部材をマスクに
して、加熱温度に対応するエッチング速度で膜をエッチ
ングする工程とを含むものである。
【0013】本発明に係る半導体装置の製造方法によれ
ば、レジスト部材と半導体基板上の膜との密着性を維持
しつつ、レジスト部材の形状を損なうことなく、レジス
ト部材で覆われていない部分の膜を再現性良くエッチン
グできるので、半導体基板上に膜厚の異なった膜を容易
に形成することができる。
【0014】しかも、レジスト部材の崩壊に係る時間を
長くできるので、エッチング速度の遅いエッチング用の
薬液を長時間に渡って使用でき、所望の膜の残膜厚をコ
ントロールできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法について詳
しく説明する。図1〜図3は本発明の実施形態に係る半
導体装置100の構成例を示す図であり、図4〜図8は
その製造方法(その1〜5)を示す工程図である。
【0016】この実施形態では、半導体基板上に形成さ
れたエッチング可能な所望の膜上にレジスト部材を形成
し、膜のエッチング速度に対応する加熱温度でレジスト
部材を含む半導体基板を加熱し、レジスト部材で覆われ
ていない部分の膜を加熱温度に対応するエッチング速度
でエッチングして、半導体基板上に膜厚の異なった膜を
容易に形成できるようにすると共に、所望の膜の残膜厚
をコントロールできるようにしたものである。
【0017】図1に示す半導体装置100は、スプリッ
トゲート酸化膜を備えた半導体ICである。例えば、半
導体基板1には高Vth用の電界効果トランジスタ及び
低Vth用の電界効果トランジスタがそれぞれ設けられ
ている。高Vth用の電界効果トランジスタはトランジ
スタ形成領域25に形成され、低Vth用の電界効果ト
ランジスタはトランジスタ形成領域27に形成されてい
る。この第1のトランジスタ形成領域25及び第2のト
ランジスタ形成領域27には、エッチング可能な所望の
膜の一例となるゲート酸化膜21が形成されている。
【0018】このゲート酸化膜21は酸化シリコンから
なり、トランジスタ形成領域25とトランジスタ形成領
域27とでは、その膜厚が異なるようになされる。ゲー
ト酸化膜21の膜厚を異ならしめるのは、2つの電界効
果トランジスタの閾値電圧をVth1、Vth2とした
とき、Vth1>Vth2とする為である。
【0019】そこで、トランジスタ形成領域25とトラ
ンジスタ形成領域27とで、膜厚の異なるゲート酸化膜
21を形成するために、本発明者らは、まずはじめに、
ゲート酸化膜21上に有機系のレジスト部材を選択的に
形成された半導体基板1の加熱(以下、ポストベイクと
もいう)温度とゲート酸化膜21のエッチング速度との
関係を調査することを行った。
【0020】即ち、トランジスタ形成領域27のゲート
酸化膜21のみをウエットエッチングして、その膜厚を
25nmから9nmまで薄膜化する場合を想定し、この
ときのレジスト部材とゲート酸化膜21との密着性と、
エッチング所要時間との関係を調査した。
【0021】これによれば、まず、低Vth用のトラン
ジスタをトランジスタ形成領域27に形成するために、
当該領域27のゲート酸化膜21を残膜厚9nmなるよ
うに均一にエッチングする必要がある。これには、ゲー
ト酸化膜21に対するエッチング速度が緩やかな薬液を
使用する必要がある。そこで、49wt%のフッ酸水溶
液1mlを純水200mlの割合で希釈した希フッ酸水
溶液(以下で、DHF(1:200)ともいう)を作成
し、このDHF(1:200)を用いてゲート酸化膜2
1をウエットエッチングすることを前提とする。
【0022】DHF(1:200)のゲート酸化膜21
に対するエッチング速度は室温で約1.3nmである。
つまり、トランジスタ形成領域27のゲート酸化膜21
のみをウエットエッチングして、その膜厚を25nmか
ら9nmまで薄膜化する場合、所要時間は約13分であ
る。
【0023】図2Aは、ポストベイク温度とDHF
(1:200)中におけるレジスト部材の形状変化との
相関、並びにポストベイク温度とレジスト部材のゲート
酸化膜21に対する密着性との相関を調査した結果を示
す表図である。
【0024】この調査結果は、図2Bに示すように、レ
ジスト部材の一例となる有機系のレジスト部材45を複
数の半導体基板1上のゲート酸化膜21上に形成し、こ
のレジスト部材45を細、中、大の3種類のパターン長
Lを有するようにパターニングし、レジスト部材45を
パターニングされた複数の半導体基板1を、100℃〜
130℃のそれぞれ異なる温度で加熱して得たものであ
る。
【0025】レジスト部材45の形状変化は、図2Bに
示すゲート酸化膜21とレジスト部材45の側壁との成
すダレ角度θで表すことができる。レジスト部材45が
形成された半導体基板1を100〜130℃のポストベ
イク温度で加熱すると、ポストベイク温度の上昇ととも
にレジスト部材45の側壁は形状ダレし、角度θは0°
に近づく。
【0026】また、レジスト部材45の崩壊は、ゲート
酸化膜21からの当該レジスト部材45の剥がれの有無
で表すことができる。図2Aおいて、剥がれ×はレジス
ト部材45がDHF(1:200)中で剥がれること
を、△はレジスト部材45の一部が剥がれることを、○
はレジスト部材45の剥がれが無いことを意味する。
【0027】図3は、ポストベイク温度と、レジスト部
材45のダレ角度θとの関係を示す図である。図3のX
軸はポストベイク温度[℃]を示す等分目盛りであり、
Y軸はレジスト部材45のダレ角度θ[°]を示す等分
目盛りである。図3の丸形の点は、パターン長Lが細い
レジスト部材45を100〜130℃のポストベイク温
度で加熱した後の、当該レジスト部材45のダレ角度θ
を示すものである。同様に、四角形の点はパターン長L
が中のレジスト部材45のダレ角度θを、三角形の点は
パターン長Lが大のレジスト部材45のダレ角度θを、
それぞれ示すものである。
【0028】図3より、ポストベイク温度が100℃〜
110℃の範囲で角度θは高い値を示し、レジスト部材
45はその形状が良好に維持されることがわかる。しか
しながら、この温度範囲ではレジスト部材45とゲート
酸化膜21との密着性が弱く、ゲート酸化膜21からの
レジスト部材45の剥がれが生じる。
【0029】一方、ポストベイク温度が115℃から1
25℃の範囲では、100℃〜110℃のポストベイク
温度に比べて角度θの値はやや低いが、レジスト部材4
5の剥がれは生じないことがわかった。従って、ポスト
ベイクの温度を115℃〜125℃の範囲内とすれば、
レジスト部材45はDHF(1:200)による30分
のウエットエッチングに耐えることが確認できた。
【0030】この結果をゲート酸化膜21に適用する
と、25nmから9nmまでDHF(1:200)を用
いてエッチングする場合の所要時間は約13分である。
この間、ゲート酸化膜21上を選択的に覆うレジスト部
材45に剥がれが生じてしまうと、レジスト部材45下
のゲート酸化膜21もエッチングされてしまう。それゆ
え、ポストベイク温度の最適条件は、レジスト部材45
の剥がれが生じない115℃〜125℃である。そこ
で、本発明者らは、ポストベイク温度を例えば120℃
に設定した。
【0031】次に、半導体装置100の製造方法につい
て説明する。上述したポストベイク温度の最適条件を調
査して、ポストベイク温度を120℃に設定したことを
前提とする。まず、図4Aに示すように半導体基板1を
用意する。半導体基板1は、例えば抵抗率が1Ω・cm
のP型シリコンから成り、その大きさは直径150m
m、厚さ540μm程度である。
【0032】次に、半導体基板1上に酸化シリコン膜3
を形成する。酸化シリコン膜3は半導体基板1への汚染
物の付着を阻止するものである。また、酸化シリコン膜
3は、半導体基板1への不純物導入時には、当該半導体
基板1の結晶損傷を阻止するものでもある。酸化シリコ
ン膜3は、半導体基板1を熱酸化して形成する。使用す
る反応ガスはHCl及びOの混合ガスであり、反応温
度は約900℃である。また、酸化シリコン膜3の膜厚
は、約10nm程度にする。
【0033】そして、酸化シリコン膜3上からリンイオ
ンを注入して拡散し、図4Bに示すように、半導体基板
1内にNウェル層5を形成する。リンイオンのドーズ量
は、例えば4・1012cm−2程度である。
【0034】半導体基板1内にNウェル層5を形成した
後、図4Cに示すように、酸化シリコン膜3上に窒化シ
リコン膜7を形成する。この窒化シリコン膜7は、後工
程で素子分離用のフィールド酸化膜を形成するためのガ
イド膜である。窒化シリコン膜7はLPCVD装置を用
いて形成する。使用する反応ガスはSiHCl及び
NHの混合ガスであり、反応温度は約800℃であ
る。窒化シリコン膜7の膜厚は約200nm程度にす
る。
【0035】次に、図5Aに示すように、フォトリソグ
ラフィによって窒化シリコン膜7上にレジストパターン
9を形成する。レジストパターン9は、素子分離領域1
1上の窒化シリコン膜7を露出するようにして形成す
る。フォトリソグラフィによるレジストパターン9の形
成方法は以下の通りである。
【0036】まず、窒化シリコン膜7の上に有機系のレ
ジスト部材を塗布する。レジスト部材にはポジ型、或い
はネガ型のいずれを使用しても良いが、微細加工の点で
優れているポジ型のレジスト部材を使用する。レジスト
部材の塗布装置には、半導体製造工程で一般的に使用さ
れているレジストスピンコータを用いる。
【0037】次に、素子分離領域11のレジスト部材を
露光する。この露光は、塗布したレジスト部材の上方
に、素子分離領域11に光線を透過せしめるレチクルを
設け、このレチクルの上方から紫外線等を照射して行
う。使用する装置は縮小投影露光装置である。
【0038】そして、コータデベロッパを用いて、露光
したレジスト部材に現像液を施して、現像する。このよ
うにして、素子分離領域11上の窒化シリコン膜7を露
出するようなレジストパターン9を形成する。レジスト
パターン9の膜厚は、例えば5μm程度にする。
【0039】次に、図5Bに示すように、レジストパタ
ーン9をマスクにして、素子分離領域11の窒化シリコ
ン膜7及び酸化シリコン膜3をエッチングして除去す
る。これにより、素子分離領域11では、半導体基板1
の表面が露出するようなされる。窒化シリコン膜7及び
酸化シリコン膜3のエッチングは、例えばCF及びH
の混合ガスを用いたドライエッチングにより行う。
【0040】素子分離領域11の窒化シリコン膜7及び
酸化シリコン膜3を除去した後、図5Cに示すように、
LOCOS法によって素子分離領域のみにフィールド酸
化膜13を形成する。フィールド酸化膜13は、パイロ
ジェニック酸化炉を用いて約700nmの厚さに形成す
る。フィールド酸化膜13を形成した後、図6Aに示す
ように窒化シリコン膜を除去する。窒化シリコン膜の除
去は、約80℃に熱したHPO水溶液を用いて行
う。
【0041】次に、図6Bに示すように、フォトリソグ
ラフィによって、フィールド酸化膜13上にレジストパ
ターン19を形成する。そして、このレジストパターン
19をマスクにして、半導体基板1にホウ素イオンを注
入する。そして、レジストパターン19を除去し、半導
体基板1を熱処理してホウ素イオンを拡散する。
【0042】これにより、図6Bにおいてフィールド酸
化膜13を挟んで、左側に第1のPウェル層15を、右
側に第2のPウェル層17をそれぞれ形成できる。Bイ
オンのドーズ量は、約5×1013cm−2である。ま
た、所望のVthにPウェル層15及びPウェル層17
を合わせる為に、これら両層を形成した後にさらにホウ
素イオンを追加注入してもよい。
【0043】Pウェル層15及びPウェル層17を形成
した後、図6Cに示すように、Pウェル層15及びPウ
ェル層17上の酸化シリコン膜を除去する。この酸化シ
リコン膜の除去は希フッ酸水溶液を用いて行う。
【0044】次に、図7Aに示すように、Pウェル層1
5及びPウェル層17上にゲート酸化膜21を形成す
る。このゲート酸化膜21は半導体基板1を熱酸化して
形成する。使用する反応ガスはOであり、反応温度は
約900℃である。また、ゲート酸化膜21の膜厚は、
約25nm程度にする。
【0045】ゲート酸化膜21を形成した後、図7Bに
示すように、半導体基板1上にレジスト部材の一例とな
る有機系のレジストパターン23を選択的に形成する。
Pウェル層15にあるトランジスタ形成領域25はレジ
ストパターン23によって覆われ、Pウェル層17にあ
るトランジスタ形成領域27はレジストパターン23か
ら露出するようになされる。レジストパターン23の厚
さは、例えば約5μmである。
【0046】次に、上述したポストベイク温度と有機系
のレジスト部材との密着性の調査結果(図2及び図3を
参照)に基づいて設定された加熱温度で、レジストパタ
ーン23を含む半導体基板1を加熱する。加熱温度は、
120℃である。この加熱は、窒素雰囲気下の反応室を
有するオーブン装置を用いて行う。
【0047】レジストパターン23を形成した半導体基
板1を120℃で加熱したのち、図7Cに示すように、
このレジストパターン23をマスクにして、低Vth用
のトランジスタ形成領域27のゲート酸化膜21をエッ
チングし、その残膜厚を9nmにする。使用する薬液
は、120℃の加熱温度に対応するDHF(1:20
0)である。上述した通り、DHF(1:200)のゲ
ート酸化膜21に対するエッチング速度は約1.3nm
と緩やかなので、ゲート酸化膜21の残膜厚を9nmに
できる。また、エッチングの所要時間は約13分なの
で、レジストパターン23が剥がれることはない。
【0048】そして、トランジスタ形成領域27にある
ゲート酸化膜21を残膜厚約9nmまでエッチングした
後、図8Aに示すようにレジストパターン23(図7C
参照)を除去する。このレジストパターン23は、80
℃に加熱した硫酸及びH の混合溶液で除去でき
る。レジストパターン23をプラズマO2雰囲気下でア
ッシングして除去する場合と比べて、下地膜の結晶構造
に損傷を与える可能性を確実に低減できる。
【0049】レジストパターン23を除去した後、図8
Bに示すように、ゲート酸化膜21及びフィールド酸化
膜13上に電極用のポリシリコン膜29を形成する。こ
のポリシリコン膜29はCVD装置を用いて、約300
nmの厚さに形成する。使用する反応ガスはSiH
あり、反応温度は約600℃である。
【0050】さらに、スパッタ装置を用いて、ポリシリ
コン29膜上にタングステンを形成する。タングステン
の膜厚は、例えば100nm程度である。その後、タン
グステンを形成した半導体基板1を窒素雰囲気下、約4
00℃加熱して、タングステンシリサイド31を形成す
る。
【0051】そして、トランジスタ形成領域25及びト
ランジスタ形成領域27のゲート酸化膜21上に電極を
形成するために、タングステンシリサイド31上に電極
形成用のレジストパターンをフォトリソグラフィによっ
て形成する。そして、このレジストパターンをマスクに
して、タングステンシリサイド膜31及びポリシリコン
膜29をドライエッチングする。
【0052】これにより、図1に示したような、トラン
ジスタ形成領域25に第1の電極33を、トランジスタ
形成領域27に第2の電極35をそれぞれ形成できる。
電極33下のゲート酸化膜21の膜厚は25nmであ
り、電極35下のゲート酸化膜21の膜厚は9nmであ
る。それゆえ、トランジスタ形成領域25には高Vth
用の電界効果トランジスタを、トランジスタ形成領域2
7には低Vth用の電界効果トランジスタをそれぞれ設
けることができる。このようにして、半導体装置100
を完成する。
【0053】このように、本発明に係る半導体装置10
0の製造方法によれば、予め、レジストパターン23下
のゲート酸化膜21の厚みとレジストパターン23で覆
っていない部分のゲート酸化膜21の厚みを異ならせる
ために、ゲート酸化膜21のエッチング速度に対応する
レジストパターン23の加熱温度を設定し、このレジス
トパターン23を形成された半導体基板1を設定された
120℃で加熱し、その後、この加熱されたレジストパ
ターン23をマスクにして、低Vth用のトランジスタ
形成領域27上のゲート酸化膜21を120℃の加熱温
度に対応するエッチング速度でエッチングするようにな
される。
【0054】従って、レジストパターン23と半導体基
板1上のゲート酸化膜21との密着性を維持しつつ、レ
ジストパターン23の形状を損なうことなく、レジスト
パターン23で覆われていない部分のゲート酸化膜21
を再現性良くエッチングできるので、半導体基板1上に
膜厚の異なったゲート酸化膜21を容易に形成すること
ができる。
【0055】しかも、レジストパターン23の崩壊に係
る時間を長くできるので、エッチング速度の遅いDHF
(1:200)を長時間に渡って使用でき、ゲート酸化
膜21の残膜厚をコントロールできる。これにより、従
来方法に比べて、ゲート酸化膜21を精度良くエッチン
グでき、歩留まりや信頼性をより一層向上した半導体装
置を製造することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置の製造方法によ
れば、半導体基板上にエッチング可能な所望の膜を形成
し、この膜上にレジスト部材を選択的に形成し、レジス
ト部材下の膜の厚みとこのレジスト部材で覆っていない
部分の膜の厚みを異ならせるために、膜のエッチング速
度に対応する加熱温度で、レジスト部材を含む半導体基
板を加熱し、その後、この加熱されたレジスト部材をマ
スクにして、半導体基板上の膜を加熱温度に対応するエ
ッチング速度でエッチングするようになされる。
【0057】この構成によって、レジスト部材と半導体
基板上の膜との密着性を維持しつつ、レジスト部材の形
状を損なうことなく、レジスト部材で覆われていない部
分の膜を再現性良くエッチングできるので、半導体基板
上に膜厚の異なった膜を容易に形成することができる。
【0058】しかも、レジスト部材の崩壊に係る時間を
長くできるので、エッチング速度の遅いエッチング用の
薬液を長時間に渡って使用でき、所望の膜の残膜厚をコ
ントロールできる。従って、従来方法に比べて、所望の
膜を精度良くエッチングでき、歩留まりや信頼性をより
一層向上した半導体装置を製造することができる。膜厚
の異なる所望の膜を形成する工程数を確実に削減でき、
製造コストを低減できる。本発明は、スプリットゲート
酸化膜を備えて、Vthの異なる複数の電界効果トラン
ジスタを有する半導体ICに適用して極めて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置100の構成例を示す断面図であ
る。
【図2】Aはポストベイク温度と、パターン長Lと、だ
れ角度θとの関係を示す表図であり、Bはその調査時の
レジスト部材45の構成例を示す概念図である。
【図3】ポストベイク温度とダレ角度θとの関係を示す
図である。
【図4】A〜Cは本発明に係る半導体装置100の製造
方法(その1)を示す工程図である。
【図5】A〜Cは半導体装置100の製造方法(その
2)を示す工程図である。
【図6】A〜Cは半導体装置100の製造方法(その
3)を示す工程図である。
【図7】A〜Cは半導体装置100の製造方法(その
4)を示す工程図である。
【図8】A及びBは半導体装置100の製造方法(その
5)を示す工程図である。
【図9】A〜Cは従来例に係る半導体装置90の製造方
法(その1)を示す工程図である。
【図10】A〜Cは半導体装置90の製造方法(その
2)を示す工程図である。
【図11】A〜Cは半導体装置90の製造方法(その
3)を示す工程図である。
【符号の説明】
1・・・半導体基板、5・・・Nウェル層、13・・・
フィールド酸化膜、15,17・・・Pウェル層、21
・・・ゲート酸化膜、23・・・レジストパターン、2
5,27・・・トランジスタ形成領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 弘明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高林 幸作 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 CC05 DD37 DD43 DD65 DD84 EE03 GG08 GG09 GG10 GG14 HH20 5F004 BD01 DA26 DB26 5F043 AA31 BB22 CC11 5F048 AC01 BA01 BB05 BB08 BB16 BE02 BG01 BG12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にエッチング可能な所望の
    膜を形成する工程と、 前記膜上にレジスト部材を選択的に形成する工程と、 前記レジスト部材下の膜の厚みと当該レジスト部材で覆
    っていない部分の前記膜の厚みを異ならせるために、前
    記膜のエッチング速度に対応した加熱温度で、前記レジ
    スト部材を含む半導体基板を加熱する工程と、 加熱した前記レジスト部材をマスクにして、前記加熱温
    度に対応するエッチング速度で前記膜をエッチングする
    工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レジスト部材に有機系を使用したと
    き、 前記加熱温度は115℃〜125℃の温度範囲内に設定
    することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジスト部材で覆われていない部分
    の膜を、49wt%のフッ酸水溶液1mlを純水200
    mlの割合で希釈した希フッ酸水溶液でエッチングする
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記膜に酸化シリコンを使用して、膜厚
    の異なるゲート酸化膜を形成することを特徴とする請求
    項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記膜をエッチングした後に、 前記レジスト部材を硫酸と過酸化水素水との混合溶液を
    使用して除去することを特徴とする請求項1に記載の半
    導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006339501A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置の製造方法
US11306016B2 (en) 2012-12-13 2022-04-19 Centrum Voor Techishe Informatica B.V. Method of producing glass products from glass product material and an assembly for performing said method

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