JP2002313451A - 端子装置 - Google Patents

端子装置

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JP2002313451A
JP2002313451A JP2001119597A JP2001119597A JP2002313451A JP 2002313451 A JP2002313451 A JP 2002313451A JP 2001119597 A JP2001119597 A JP 2001119597A JP 2001119597 A JP2001119597 A JP 2001119597A JP 2002313451 A JP2002313451 A JP 2002313451A
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JP
Japan
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release button
jig
electric wire
terminal plate
terminal
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JP2001119597A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Nomura
秀和 野村
Masaji Sakabe
正司 坂部
Minoru Honda
稔 本田
Hideaki Ujihara
秀哲 氏原
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】解除釦による電線の解除性能を向上させる。 【解決手段】端子装置は端子板32及び錠ばね36から
なる速結端子部と解除釦37とを有する。解除釦37は
凹所18の突条18aに凹溝37eを嵌合させて2つの
錠ばね36,36の間に配置され、速結端子部とともに
端子板収納室13bに収納される。解除釦37の突出部
37dをボディ10の内側壁面に設けた凹所18内に進
出させているため、冶具挿入孔16から挿入されたドラ
イバ120の先端で解除釦37を動作させた場合の動作
量(移動量)が凹所18内に進出している突出部37d
の突出量分だけ増加する。したがって、例え先端部の幅
寸法が小さいドライバを用いても、解除釦37の動作量
を鎖錠片36bの先端を電線から引き離すに充分な量と
することができ、従来例に比較して解除釦37による電
線の解除性能を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端子装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、スイッチやコンセント等の配
線器具への電線の結線を容易にしたり、接続の均一化を
行って接続信頼性を確保する等の目的で、ねじによらず
に結線可能な所謂速結構造の端子装置が提供されてい
る。
【0003】図15及び図16は従来の端子装置を用い
た配線器具(タンブラスイッチ)の側面断面図を示して
いる。前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ10
1と、ボディ101の前面に被着される合成樹脂製のカ
バー102とで配線器具の器具本体(ケース)が構成さ
れている。ボディ101の内部は隔壁によって複数の区
画に区切られており、端子装置106を収納する端子収
納室109が両側に設けられている。端子収納室109
にはそれぞれ導電材料から形成された端子板111が収
納されている。端子板111は略コ字状に形成されたコ
字状部113を有しており、コ字状部113にはそれぞ
れ一対の錠ばね36が収納されて端子装置106が構成
してある。また、ボディ101の底面には各端子収納室
109に連通する電線挿入孔15が設けられている。
【0004】錠ばね36の鎖錠片36b及び押圧片36
aは、弾性を有する導電材料の帯板の両端部を曲成して
中央片36cの両端部に形成される。また、端子板11
1のコ字状部113は、それぞれ、中央片113aと、
中央片113aの両端縁から中央片113aと略直交す
る方向にそれぞれ突出する当接片113b及び接触片1
13cから構成される。錠ばね36の中央片36cは、
端子板111の当接片113bに当接し、鎖錠片36b
は中央片36cとの連結部位から先端縁に向かってコ字
状部113の接触片113cに近付く向きに傾斜し、押
圧片36aは略S字状に曲成されており、錠ばね36に
設けた鎖錠片36b及び押圧片36aがコ字状部113
の接触片113cと対向する。
【0005】端子装置106に電線を接続する場合に
は、図16に示すように被覆が剥かれた電線100を電
線挿入孔115から挿入すると、錠ばね36のばね力に
より錠ばね36の鎖錠片36b及び押圧片36aと、端
子板111の接触片113cとの間に電線100が挟持
され、鎖錠片36bの先端縁が電線100に食い込むこ
とによって、電線100が反挿入方向に抜け止めされる
ようになっている。したがって、電線挿入孔115に電
線100を挿入するだけで、電線100が保持されると
ともに、端子板111への電気的接続がなされるのであ
る。また各端子収納室109内には、一対の錠ばね36
の鎖錠片36bと対向させて解除釦117が収納されて
いる。端子装置106に接続された電線100を外す場
合は、図15(b)に示すようにボディ101の底面に
穿設された冶具挿入孔116から冶具(例えばマイナス
ドライバ)120を挿入し、ドライバ120の先端部を
錠ばね36の方へ倒すようにして解除釦117を動作さ
せることにより、解除釦117の突起117aが鎖錠片
36bを押圧して、鎖錠片36bを端子板111の接触
片113cから離れる向きに撓ませるので、鎖錠片36
bが電線100から離れ、電線100を容易に引き抜く
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の端子装
置106では、図15(a)に示すように冶具挿入孔1
16の内周面H1とボディ101の端子収納室109に
おける内壁面H2とが同一平面となっているため、図1
5(b)に示すように冶具挿入孔116から挿入された
ドライバ120によって動作する解除釦117の動作量
(移動量)がドライバ120の先端部の幅寸法分しかな
く、特に先端部の幅寸法が小さいドライバでは解除釦1
17の動作量が少ないことから、解除釦117による電
線の解除性能が低下してしまうことになる。また、解除
釦117の動作方向に略直交する方向(ドライバ120
の挿入方向)に沿った解除釦117のドライバ120が
当接する部位と錠ばね36の鎖錠片36bを押圧する突
起117aとの距離L2が離れているため、図15
(b)に示すようにドライバ120による動作時に錠ば
ね36のばね力により突起117aの押圧部位を支点と
して解除釦117が同図中反時計回りに回転してしま
い、その結果、解除釦117による電線の解除性能が低
下してしまうことになる。さらに、解除釦117の突起
117aが鎖錠片36bの先端よりも中央片36c寄り
の位置を押圧するため、電線100を反挿入方向に引っ
張りながら解除操作を行った場合に先端が電線100に
食い込む方向へ鎖錠片36bが撓んでしまい、その結
果、解除釦117による電線100の解除性能が低下し
てしまうことになる。あるいは、電線として径の細いも
のや撚り線を用いた場合には錠ばね36と端子板111
の間から電線が端子板111の外へ進出し、その結果、
解除釦117による電線の解除性能が低下してしまうこ
とになる。
【0007】本発明は上記問題に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、解除釦による電線の解
除性能を向上させた端子装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、端子板並びにこれに対向して端
子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部
と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から
離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦
を内部に収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板
と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入する電線挿
入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位
置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、
冶具挿入孔から挿入した冶具と対向するケース内壁面に
凹所を設け、解除釦の側面より突出し非動作時には凹所
内に進出し且つ動作時に冶具と当接する突出部を設けた
ことを特徴とし、突出部の突出量分だけ解除釦の動作量
が増加するため、解除釦による電線の解除性能を向上さ
せることができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿った凹溝を設
けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケース内壁面
の凹所から突設し、解除釦と対向する突条表面を冶具挿
入孔の内周面と同一平面としたことを特徴とし、突条に
当てることで冶具が凹溝内に倒れ込むのを防止し、その
結果、解除釦による電線の解除性能をさらに向上させる
ことができる。また、凹溝と突条との嵌合によって解除
釦をケースに位置決めすることができ、組立性の向上が
図れる。
【0010】請求項3の発明は、上記目的を達成するた
めに、端子板並びにこれに対向して端子板との間で電線
を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作時に速結
端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向に動作さ
せる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に収納する
ケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばねとの間に
対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設けるとと
もにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除釦操作用
の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、解除釦の冶具との
当接部位における冶具挿入方向と略直交する方向の両端
部に冶具の傾きを規制する規制突部を設けたことを特徴
とし、挿入時並びに操作時における冶具の傾きを規制突
部によって規制することができ、その結果、解除釦によ
る電線の解除性能を向上させることができる。
【0011】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿った凹溝を設
けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケース内壁面
から突設し、解除釦と対向する突条表面を冶具挿入孔の
内周面と同一平面とし、解除釦の冶具との当接部位にお
ける冶具挿入方向と略直交する方向の両端部に冶具の傾
きを規制する規制突部を設け、規制突部間の間隔を2分
の1とした値と凹溝の溝幅との和を冶具の操作部位の幅
寸法よりも小さい値としたことを特徴とし、凹溝と突条
との嵌合によって解除釦をケースに位置決めすることが
でき、組立性の向上が図れる。また、冶具が解除釦の片
側に偏って挿入されても凹溝内に嵌り込むことがなく、
解除釦に均一に荷重を加えることができて解除性能をさ
らに向上させることができる。
【0012】請求項5の発明は、上記目的を達成するた
めに、端子板並びにこれに対向して端子板との間で電線
を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作時に速結
端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向に動作さ
せる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に収納する
ケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばねとの間に
対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設けるとと
もにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除釦操作用
の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、解除釦の冶具に当
接する部位と錠ばねに当接する部位との解除釦動作方向
に略直交する方向における距離が短くなる形状に解除釦
を形成したことを特徴とし、動作時における解除釦の回
転を抑えることができ、その結果、解除釦による電線の
解除性能を向上させることができる。
【0013】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、ケース外壁の冶具挿入孔に近づくにつれて冶具から
遠ざかる向きに傾斜する第1の傾斜面を解除釦の冶具と
の当接部位に形成したことを特徴とし、請求項5の発明
の望ましい実施態様である。
【0014】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、解除釦の冶具との当接部位よりも冶具挿入孔寄りの
部位に第1の傾斜面に連続し且つ第1の傾斜面よりも傾
斜角度が大きい第2の傾斜面を形成したことを特徴と
し、第2の傾斜面によって冶具の挿入が容易になるとと
もに冶具を第2の傾斜面と面接触させることで解除釦の
回転をさらに抑えることができる。
【0015】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、ケース内壁の冶具挿入孔近傍に解除釦に当接して位
置決めする位置決め用のリブを設けるとともに、この位
置決め用リブと非動作時の解除釦との間に間隔を空けた
ことを特徴とし、解除釦が位置決め用リブに当接する位
置まで移動可能であるために冶具の挿入が容易になる。
【0016】請求項9の発明は、上記目的を達成するた
めに、端子板並びにこれに対向して端子板との間で電線
を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作時に速結
端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向に動作さ
せる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に収納する
ケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばねとの間に
対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設けるとと
もにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除釦操作用
の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、錠ばねと端子板の
間から電線が端子板の外へ進出するのを防止する防止壁
を解除釦に設けたことを特徴とし、線径の細い電線や撚
り線からなる電線を使用する場合でも防止壁によって錠
ばねと端子板の間から電線が端子板の外へ進出するのを
防止することができ、その結果、解除釦による電線の解
除性能を向上させることができる。また、端子板と錠ば
ねとの間に電線を確実に通すことができ、接続信頼性の
向上が図れる。
【0017】請求項10の発明は、上記目的を達成する
ために、端子板並びにこれに対向して端子板との間で電
線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作時に速
結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向に動作
させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に収納す
るケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばねとの間
に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設けると
ともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除釦操作
用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設けてなり、錠ばね
は、弾性を有する導電性の板材を曲成することにより、
端子板に対向配置される中央片、中央片との連結部位か
ら先端縁に向かって端子板に近づく向きに傾斜し先端縁
が電線に食い込んで抜け止めする鎖錠片、中央片との連
結部位から端子板に向けて延出され且つ先端部が電線を
端子板の方へ押圧することにより端子板との間に電線を
弾性狭持する押圧片が形成され、解除釦は、動作時に鎖
錠片の先端近傍を押圧することを特徴とし、電線を引っ
張りながら解除操作を行った場合でも鎖錠片が電線に食
い込む方向に撓むのを防ぐことができ、その結果、解除
釦による電線の解除性能を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をコンセントに適用
した実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
但し、本発明が適用される配線器具はコンセントに限定
されるものではなく、例えばスイッチ等を含めた配線器
具全般に適用可能である。
【0019】本実施形態におけるコンセントは、図2に
示すように前面が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ
10と、後面が開口した略箱状であってボディ10の前
面に被着される合成樹脂製のカバー20とが双方に設け
た嵌合部60,70に組立枠50の嵌合孔51,51を
凹凸嵌合することで結合されて器具本体が構成される。
【0020】ボディ10の内部は長手方向に沿った一対
の隔壁11,11によって中央及び両端の3つの区画に
分割され、さらに隔壁11,11の側面から隔壁11,
11と対向するボディ10の内壁面近傍まで延設された
一対の仕切壁12,12によって両端の区画が各々3つ
の収納室、すなわち、後述する刃受部30,30を収納
する刃受部収納室13a,13a、並びに2つの刃受部
収納室13a,13aに挟まれた端子板収納室13bに
区分けされている。また、対向する2つの隔壁11,1
1の間隔がボディ10の長手方向両端部に位置する各刃
受収納室13a,13aの部位において狭められ、2つ
の隔壁11,11に挟まれた中央の区画が2つに分割さ
れている。分割された2つの区画の内でボディ10の長
手方向端部寄りの区画を、後述する一方の接地極刃受部
40aを収納する接地極刃受部収納室13cとしてい
る。さらにボディ10の長手方向略中央の区画におい
て、各隔壁11,11の対向面に突設された突条部11
a,11aによって2つの収納室、すなわち、後述する
他方の接地極刃受部40bを収納する接地極刃受部収納
室13c、並びに接地極端子板収納室13dに区分けさ
れている。なお、図示は省略しているがカバー20内部
にも隔壁や仕切壁等が設けられており、ボディ10とカ
バー20を結合するとそれぞれの隔壁11や仕切壁12
等が突き合わさって器具本体の内部空間が独立した複数
の収納室13a〜13dに仕切られる。
【0021】各刃受部30は互いに対向する一対のばね
片30aと、両ばね片30aの一方の側面に対向するば
ね片30bと、ばね片30a,30bを連続一体に結合
するコ字状の連結片30cとからなる。連結片30cの
開放端のうちで一方のばね片30aに隣接する部位から
は他方のばね片30aから離れる向きに突出する略L字
形の接続片31,31が延設され、接続片31,31同
士が端子板32を介して連結される。つまり、2つの刃
受部30,30、接続片31,31並びに端子板32が
金属板のような導電性部材によって一体に形成されて刃
受ブロックが構成されている。また、端子板32は全体
が略コ字形に形成され、接続片31に連結された接触片
32a,32aと、各接触片32a,32aに対向する
当接片32b,32bと、接触片32aと当接片32b
の間を橋絡する橋絡片32cとを有する。そして、端子
板32における接触片32aと当接片32bの間にそれ
ぞれ錠ばね36,36が収納されてなる速結端子部と、
後述する解除釦37とで端子装置が構成される。
【0022】上述のように構成される刃受ブロックは、
仕切壁12,12とボディ10の内壁面の間に設けられ
たスリットに接続片31,31を嵌入し、両刃受部30
をそれぞれ刃受部収納室13a,13aに収納するとと
もに端子板32及び錠ばね36を端子板収納室13bに
収納するようにしてボディ10内に収められる。なお、
端子板収納室13b,13b内においては、ボディ10
底壁の端子板32の接触片32aと錠ばね36との間に
対向した位置に各々一対の電線挿入孔15,15が貫設
されている。
【0023】一方、刃受部40は接地極用であって、後
述する平型栓刃を受ける必要がないために互いに対向す
る一対のばね片40a,40aからなり、2つの刃受部
40同士が連結板41によって一体に連結されて接地極
刃受ブロックが構成されている。ここで、連結板41は
略中央から一方の刃受部40にかけての部位が二股に分
割されており、この二股に分割された部位には連結板4
1の長手方向に直交する外方向へ突出する一対の接触片
42a,42aが設けられている。そして、これらの接
触片42a,42aと対向する一対の当接片42b,4
2bが一方の刃受部40を構成するばね片40a,40
aの端縁に設けられており、接触片42a,42a並び
に当接片42b,42bによって接地極端子板42が構
成されている。そして、端子板42における接触片42
aと当接片42bの間にそれぞれ錠ばね36,36が収
納されてなる速結端子部と、後述する解除釦47とで接
地極用の端子装置が構成される。
【0024】上述のように構成される接地極刃受ブロッ
クは、接地極端子板収納室13d内の隔壁11,11に
形成された縦溝13e,13eに接触片42a,42a
の端縁を嵌合し、両刃受部40をそれぞれ接地極刃受部
収納室13c,13cに収納するとともに端子板42及
び錠ばね36を接地極端子板収納室13dに収納するよ
うにしてボディ10内に収められる。なお、接地極端子
板収納室13d内においては、ボディ10底壁の端子板
42の接触片42aと錠ばね36との間に対向した位置
に各々電線挿入孔17,17が貫設されている。
【0025】ここで、錠ばね36は従来と共通であっ
て、図6に示すように被覆が剥かれた電線100を電線
挿入孔15,17から挿入すると、錠ばね36のばね力
により錠ばね36の鎖錠片36b及び押圧片36aと、
端子板32,42の接触片32a,42aとの間に電線
100が挟持されるとともに、鎖錠片36bの先端縁が
電線100に食い込むことによって電線100が反挿入
方向に抜け止めされ、速結端子部に電線100が結線さ
れる。なお、錠ばね36は押圧片36aが中央片36c
との連結部位よりも先端部側で中央片36cとの間隔が
最も狭くなるように曲成され、押圧片36aの中央片3
6cとの連結部位から先端部までの長さ寸法を長くして
押圧片36aを撓ませるのに必要な力を低下させてある
ため、速結端子部の適用電線の範囲が拡大されて撚り線
からなる電線の結線も可能になっている。
【0026】一方、カバー20の前壁にはプラグが差し
込み接続される2つの差込部24が形成されている。差
込部24は各刃受部30のばね片30a,30bに対応
する部位にそれぞれ開口する一対の挿入口25と、接地
極付きプラグの接地極が挿入される挿入口26とを有す
る。挿入口25は平板状の平型栓刃が差し込まれる平型
栓刃挿入口25aと、ピン状のピン型栓刃が差し込まれ
るピン型栓刃挿入口25bとを連通させた形状に形成さ
れている。つまり、平型栓刃挿入口25aは矩形状であ
って、長手方向の中間部の一側縁に円状のピン型栓刃挿
入口25bが連通した形状になっている。また、平型栓
刃挿入口25aの中心間の距離よりも、ピン型栓刃挿入
口25bの中心間の距離の方が広くなっている。平型栓
刃挿入口25aに挿入される平型栓刃はばね片31の側
面とばね片32との間で挟持され、ピン型栓刃挿入口2
5bに挿入されるピン型栓刃は一対のばね片31の間で
挟持される。なお、平型栓刃挿入口25aは電圧線側と
接地線側とで長さ寸法を異ならせてある。一方、挿入口
26は接地極付きプラグが具備する断面形状略半円形又
はピン状の栓刃からなる接地極が差込可能なように略半
円形に形成されている。
【0027】次に、本発明に係る端子装置についてさら
に詳しく説明する。
【0028】まず、端子板収納室13bに収納される各
端子装置は同一構成であって、端子板32及び錠ばね3
6からなる速結端子部と解除釦37とを有する。解除釦
37は合成樹脂製であって、図4に示すように長手方向
に沿った一端縁の略中央より舌片37bが垂下する略凸
字形の主部37aと、長手方向に対向する主部37aの
両端部から側方へ各々突出する押圧部37c,37c
と、主部37aの前面より前方へ突出する突出部37d
とを有し、突出部37dの略中央には主部37aの長手
方向と直交する方向に沿って凹溝37eが設けてある。
また、解除釦37の突出部37dには、図4(e)に示
すように略中央から舌片37bの垂下方向に沿って第1
の傾斜面37hが形成されるとともに、第1の傾斜面3
7hと連続し且つ第1の傾斜面37hよりも傾斜角度の
大きい第2の傾斜面37iが突出部37d並びに舌片3
7bに形成されている。
【0029】一方、端子板収納室13bにおけるボディ
10底壁の電線挿入孔15,15間には長穴状の冶具挿
入孔16が貫設されている。また、冶具挿入孔16近傍
のボディ10の内側壁面には凹所18が形成されてい
る。これにより本実施形態では、図1(a)に示すよう
に冶具挿入孔16の内周面H1とボディ10の端子収納
室13aの凹所18における内壁面H2とを同一平面と
せずに段差Dを生じさせている。さらに、凹所18にお
ける内壁面H2には冶具挿入孔16からの冶具の挿入方
向に沿った突条18aが突設され、この突条18aの冶
具挿入孔16と対向する表面H3を冶具挿入孔16の内
周面H1と同一平面としてある。
【0030】而して、解除釦37は図1(a)及び図3
に示すように、凹所18の突条18aに凹溝37eを嵌
合させて2つの錠ばね36,36の間に配置され、速結
端子部とともに端子板収納室13bに収納される。この
とき、図1(a)及び図3に示すように解除釦37の突
出部37dが凹所18内に進出するとともに、図5に示
すように押圧部37cが隔壁11に対向した端縁Kにお
いて錠ばね36の鎖錠片36bの先端部近傍に当接す
る。ここで、解除釦37の凹溝37eをボディ10内壁
面に設けた突条18aと嵌合させるため、解除釦37の
ガイド及びボディ10への位置決めを行うことができて
組立性が向上するとともに、解除釦37のがたつきを抑
えることができる。なお、ボディ10底壁の電線挿入孔
15,15と冶具挿入孔16の間における冶具挿入孔1
6近傍には、図5及び図11(a)に示すように解除釦
37の押圧部37cと対向し且つ冶具挿入方向に沿って
隔壁11側へ傾斜する位置決め用リブ14が形成されて
いるが、解除釦37の非動作時において位置決め用リブ
14と解除釦37の押圧部37cとの間には間隔gが空
けてある。
【0031】而して、端子装置に結線された電線を外す
際には、従来例と同様にボディ10の冶具挿入孔16か
らドライバ120を挿入し、ドライバ120の先端部を
錠ばね36の方へ倒すようにして解除釦37を動作、す
なわちボディ10底壁に沿って解除釦37を錠ばね36
の方へ移動させることにより、解除釦37の押圧部37
cで鎖錠片36bを押圧して端子板32の接触片32a
から離れる向きに撓ませ、鎖錠片36bの先端を電線か
ら引き離すことで電線を速結端子部から抜き外すことが
できる。ここで、本実施形態では解除釦37の突出部3
7dをボディ10の内側壁面に設けた凹所18内に進出
させているため、冶具挿入孔16から挿入されたドライ
バ120の先端で解除釦37を動作させた場合の動作量
(移動量)が、図7(b)に示すように解除釦37’の
突出部37d及び凹所18が無い場合と比較して、ドラ
イバ120の先端部の幅寸法に対して冶具挿入孔16の
内周面H1から凹所18内に進出している突出部37d
の突出量分だけ増加することになる(図7(a)参
照)。したがって、例え先端部の幅寸法が小さいドライ
バを用いても、解除釦37の動作量を鎖錠片36bの先
端を電線から引き離すに充分な量とすることができ、従
来例に比較して解除釦37による電線の解除性能を向上
させることができる。なお、本実施形態では突条18a
の冶具挿入孔16と対向する表面H3を冶具挿入孔16
の内周面H1と同一平面としているから、ドライバ12
0の先端が凹所18の方へ倒れ込むのを防止して解除性
能のさらなる向上を図っている。
【0032】ところで、解除釦37のドライバ120と
の当接部位である突出部37dには、図4に示すように
ドライバ120の挿入方向と略直交する方向(主部37
aの長手方向)の両端部から前方へ突出する規制突部3
7f,37fが設けてある。すなわち、図9及び図10
に示すように、規制突部37f,37fによって冶具挿
入孔16から挿入されたドライバ120の先端部を適正
な押圧位置(突出部37dと当接する位置)にガイドで
きるとともに解除釦37を動作させる際にドライバ12
0の先端部が解除釦37からずれるのを防止することが
でき、その結果、安定した解除操作が可能となる。ここ
で、図9(b)に示すように規制突部37f,37f間
の間隔d1を2分の1した値(=d1/2)と凹溝37
eの溝幅d2との和(=d1/2+d2)を、ドライバ
120の先端部の幅寸法d3よりも小さい値とするよう
に規制突部37f,37f間の間隔d1を設定すれば、
図10に2点破線で示すようにドライバ120の先端部
が何れか一方の規制突部37f側に偏って挿入されても
凹溝37e内に嵌り込むことがなく、解除釦37に均一
に荷重を加えることができて解除性能をさらに向上させ
ることができるものである。
【0033】また、既に説明したように従来例において
は、ドライバ120の挿入方向に沿った解除釦117の
ドライバ120が当接する部位と錠ばね36の鎖錠片3
6bを押圧する突起117aとの距離L2が離れている
ため、図15(b)に示すようにドライバ120による
動作時に錠ばね36のばね力により突起117aの押圧
部位を支点として解除釦117が同図中反時計回りに回
転して解除性能が低下していた。これに対して本実施形
態では、解除釦37の突出部37dに第1の傾斜面37
hを設けることにより、図1(b)に示すようにドライ
バ120の挿入方向に沿った解除釦37のドライバ12
0が当接する部位(突出部37dの第1の傾斜面37
h)と、錠ばね36の鎖錠片36bを押圧する押圧部3
7cの端縁Kとの距離L1を小さくし(L1<L2)、
錠ばね36のばね力による回転モーメントを減少させて
解除釦37の回転を抑えるようにしている。このように
動作時における解除釦37の回転を抑えることによっ
て、解除釦37が回転した場合に比較して錠ばね36の
ボディ10底壁に沿った移動量を増加し、このことから
も電線の解除性能を向上させることができる。さらに、
本実施形態では解除釦37の突出部37dに第1の傾斜
面37hを設けてドライバ120の先端部を第1の傾斜
面37hに面接触させているため、上述の解除釦37の
回転をさらに確実に防止することができる。しかも、解
除釦37には第1の傾斜面37hと連続し且つ第1の傾
斜面37hよりも傾斜角度の大きい第2の傾斜面37i
が形成してあるので、冶具挿入孔16の内周面H1と解
除釦37のなす角度を大きくして冶具挿入孔16の内周
面H1と解除釦37との間にドライバ120の先端部が
挿入し易くなる。
【0034】また、本実施形態ではボディ10底壁の冶
具挿入孔16近傍に形成した位置決め用リブ14と解除
釦37の押圧部37cとの間に間隔gが空けてあるため
(図11(a)参照)、冶具挿入孔16の内周面H1と
解除釦37との間にドライバ120の先端部が挿入され
る初期段階において位置決め用リブ14と解除釦37の
押圧部37cが当接するまで解除釦37が回転すること
になる。そして、解除釦37の回転後においては、図1
2に示すように冶具挿入孔16の内周面H1と解除釦3
7のなす角度θ2がドライバ120挿入前の角度θ1に
比べて大きくなり(θ1<θ2)、冶具挿入孔16の内
周面H1と解除釦37との間へのドライバ120先端部
の挿入がさらに容易になる。なお、このように解除釦3
7を僅かに回転させるようにしても、ドライバ120の
先端部が第2の傾斜面37iを経て第1の傾斜面37h
に当接する位置まで挿入されるにつれて解除釦37の回
転が抑制されるために解除性能に影響を与えることはな
い。
【0035】ところで、既に説明したように、従来例に
おいては電線として径の細いものや撚り線を用いた場
合、錠ばね36と端子板111の間から電線が端子板1
11の外へ進出して解除釦117による電線の解除性能
が低下してしまう虞がある。これに対して本実施形態で
は、図4に示すように錠ばね36と端子板32の間から
電線が端子板32の外へ進出するのを防止する防止壁3
7g,37gが解除釦37に設けてある。この防止壁3
7g,37gは主部37aの長手方向に沿った他端縁
(舌片37bが垂下された端縁と反対側の端縁)の両端
部から突設されており、図3に示すように端子板収納室
13b内に収納された状態では錠ばね36の側端縁に近
接して配置されるとともに、図5に示すように端子板3
2の橋絡片32c近傍にまで達している。このように錠
ばね36と端子板32の開放端を解除釦37に設けた防
止壁37f,37fで塞ぐことにより、電線として径の
細いものや撚り線を用いた場合でも錠ばね36と端子板
32の間から電線が端子板32の外へ進出するのを防
ぎ、解除不良や感電事故等の発生を防止することができ
る。また、錠ばね36から電線が外れることが無く、確
実な結線が可能になるという利点もある。
【0036】また、既に説明したように、従来例におい
ては解除釦117の突起117aが鎖錠片36bの先端
よりも中央片36c寄りの位置を押圧するため、電線1
00を反挿入方向に引っ張りながら解除操作を行った場
合に先端が電線100に食い込む方向へ鎖錠片36bが
撓んでしまって解除性能が低下してしまう虞がある。こ
れに対して本実施形態では、従来例の突起117aに対
して解除釦37の押圧部37cの冶具挿入方向に沿った
高さ寸法を大きくするとともに、解除釦37の移動方向
に沿った押圧部37cの幅寸法を小さくすることによ
り、図6に示すように押圧部37cの端縁Kが鎖錠片3
6bを押圧する位置を従来例よりも鎖錠ばね36bの先
端寄りにしている(図16参照)。このため、電線10
0を反挿入方向に引っ張りながら解除操作を行った場合
でも鎖錠片36bの撓みを抑えて電線100への食い込
みを防ぎ、解除性能を向上させることができる。しか
も、鎖錠片36bの先端寄りを押圧することで解除動作
時に錠ばね36にかかる応力を分散し、錠ばね36の塑
性変形を防止して接続状態を安定させることができると
いう利点がある。
【0037】次に、接地極用の端子装置について説明す
る。但し、細部においては上述の端子装置と異なる点が
あるものの基本的な構成及び機能は共通であるから、共
通する構成及び機能については詳細な説明を省略する。
【0038】解除釦47は合成樹脂製であって、図13
に示すように長手方向に沿った一端縁の略中央より舌片
47bが垂下する略凸字形の主部47aと、主部47a
の背面から後方へ突出する押圧部47c,47cと、主
部47aの前面より前方へ突出する突出部47dと、主
部47aの長手方向に沿った他端縁(舌片47bが垂下
された端縁と反対側の端縁)の中央部から押圧部47
c,47cにかけて突設された防止壁47gとを有し、
突出部47dの略中央には主部47aの長手方向と直交
する方向に沿って凹溝47eが設けてある。また、解除
釦47の突出部47dには、略中央から舌片47bの垂
下方向に沿って第1の傾斜面47hが形成されるととも
に、第1の傾斜面47hと連続し且つ第1の傾斜面47
hよりも傾斜角度の大きい第2の傾斜面47iが突出部
47d並びに舌片47bに形成されている。
【0039】一方、図3に示すように接地極端子板収納
室13dにおけるボディ10底壁の電線挿入孔17,1
7の近傍には長穴状の冶具挿入孔16が貫設され、冶具
挿入孔16近傍の接地極刃受部収納室13dを仕切る隔
壁11,11には凹所19が形成されている。これによ
り、図14(a)に示すように冶具挿入孔16の内周面
H4と隔壁11,11の凹所19における内壁面H5と
を同一平面とせずに段差を生じさせている。さらに、凹
所19における内壁面H5には冶具挿入孔16からの冶
具の挿入方向に沿った突条19aが突設され、この突条
19aの冶具挿入孔16と対向する表面H6を冶具挿入
孔16の内周面H4と同一平面としてある。
【0040】而して、解除釦47は図3に示すように、
凹所19の突条19aに凹溝47eを嵌合させて2つの
錠ばね36,36に対向して配置され、速結端子部とと
もに接地極端子板収納室13dに収納される。このと
き、図14(a)に示すように解除釦47の突出部47
dが凹所19内に進出するとともに押圧部47cが押所
19と反対側の端縁Kにおいて錠ばね36の鎖錠片36
bの先端部近傍に当接する。そして、この端子装置に結
線された電線を外す際には、従来例と同様にボディ10
の冶具挿入孔16からドライバ120を挿入し、ドライ
バ120の先端部を錠ばね36の方へ倒すようにして解
除釦47を動作、すなわちボディ10底壁に沿って解除
釦47を錠ばね36の方へ移動させることにより、解除
釦47の押圧部47cで鎖錠片36bを押圧して端子板
42の接触片42aから離れる向きに撓ませ、鎖錠片3
6bの先端を電線から引き離すことで電線を速結端子部
から抜き外すことができる。この場合も解除釦47の突
出部47dを凹所19内に進出させているため、冶具挿
入孔16から挿入されたドライバ120の先端で解除釦
47を動作させた場合の動作量(移動量)が凹所19内
に進出している突出部47dの突出量分だけ増加し、従
来例に比較して解除釦47による電線の解除性能を向上
させることができる。なお、解除釦47に設けた凹溝4
7e、防止壁47g、第1の傾斜面47h並びに第2の
傾斜面47iの機能及び作用効果は上述した解除釦37
の場合と同一である。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明は、端子板並びにこれに
対向して端子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる
速結端子部と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟
持位置から離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部
及び解除釦を内部に収納するケースとを備え、ケース外
壁の端子板と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入
する電線挿入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に
対向した位置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入
孔を設け、冶具挿入孔から挿入した冶具と対向するケー
ス内壁面に凹所を設け、解除釦の側面より突出し非動作
時には凹所内に進出し且つ動作時に冶具と当接する突出
部を設けたので、突出部の突出量分だけ解除釦の動作量
が増加するため、解除釦による電線の解除性能を向上さ
せることができるという効果がある。
【0042】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿った凹溝を設
けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケース内壁面
の凹所から突設し、解除釦と対向する突条表面を冶具挿
入孔の内周面と同一平面としたので、突条に当てること
で冶具が凹溝内に倒れ込むのを防止し、その結果、解除
釦による電線の解除性能をさらに向上させることができ
るという効果がある。また、凹溝と突条との嵌合によっ
て解除釦をケースに位置決めすることができ、組立性の
向上が図れるという効果がある。
【0043】請求項3の発明は、端子板並びにこれに対
向して端子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる速
結端子部と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持
位置から離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部及
び解除釦を内部に収納するケースとを備え、ケース外壁
の端子板と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入す
る電線挿入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に対
向した位置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔
を設け、解除釦の冶具との当接部位における冶具挿入方
向と略直交する方向の両端部に冶具の傾きを規制する規
制突部を設けたので、挿入時並びに操作時における冶具
の傾きを規制突部によって規制することができ、その結
果、解除釦による電線の解除性能を向上させることがで
きるという効果がある。
【0044】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿った凹溝を設
けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケース内壁面
から突設し、解除釦と対向する突条表面を冶具挿入孔の
内周面と同一平面とし、解除釦の冶具との当接部位にお
ける冶具挿入方向と略直交する方向の両端部に冶具の傾
きを規制する規制突部を設け、規制突部間の間隔を2分
の1とした値と凹溝の溝幅との和を冶具の操作部位の幅
寸法よりも小さい値としたので、凹溝と突条との嵌合に
よって解除釦をケースに位置決めすることができ、組立
性の向上が図れるという効果がある。また、冶具が解除
釦の片側に偏って挿入されても凹溝内に嵌り込むことが
なく、解除釦に均一に荷重を加えることができて解除性
能をさらに向上させることができるという効果がある。
【0045】請求項5の発明は、端子板並びにこれに対
向して端子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる速
結端子部と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持
位置から離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部及
び解除釦を内部に収納するケースとを備え、ケース外壁
の端子板と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入す
る電線挿入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に対
向した位置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔
を設け、解除釦の冶具に当接する部位と錠ばねに当接す
る部位との解除釦動作方向に略直交する方向における距
離が短くなる形状に解除釦を形成したので、動作時にお
ける解除釦の回転を抑えることができ、その結果、解除
釦による電線の解除性能を向上させることができるとい
う効果がある。
【0046】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、ケース外壁の冶具挿入孔に近づくにつれて冶具から
遠ざかる向きに傾斜する第1の傾斜面を解除釦の冶具と
の当接部位に形成したので、請求項5の発明と同様の効
果を奏する。
【0047】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、解除釦の冶具との当接部位よりも冶具挿入孔寄りの
部位に第1の傾斜面に連続し且つ第1の傾斜面よりも傾
斜角度が大きい第2の傾斜面を形成したので、第2の傾
斜面によって冶具の挿入が容易になるとともに冶具を第
2の傾斜面と面接触させることで解除釦の回転をさらに
抑えることができるという効果がある。
【0048】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、ケース内壁の冶具挿入孔近傍に解除釦に当接して位
置決めする位置決め用のリブを設けるとともに、この位
置決め用リブと非動作時の解除釦との間に間隔を空けた
ので、解除釦が位置決め用リブに当接する位置まで移動
可能であるために冶具の挿入が容易になるという効果が
ある。
【0049】請求項9の発明は、端子板並びにこれに対
向して端子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる速
結端子部と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持
位置から離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部及
び解除釦を内部に収納するケースとを備え、ケース外壁
の端子板と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入す
る電線挿入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に対
向した位置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔
を設け、錠ばねと端子板の間から電線が端子板の外へ進
出するのを防止する防止壁を解除釦に設けたので、線径
の細い電線や撚り線からなる電線を使用する場合でも防
止壁によって錠ばねと端子板の間から電線が端子板の外
へ進出するのを防止することができ、その結果、解除釦
による電線の解除性能を向上させることができるという
効果がある。また、端子板と錠ばねとの間に電線を確実
に通すことができ、接続信頼性の向上が図れるという効
果がある。
【0050】請求項10の発明は、端子板並びにこれに
対向して端子板との間で電線を挟持する錠ばねからなる
速結端子部と、操作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟
持位置から離す方向に動作させる解除釦と、速結端子部
及び解除釦を内部に収納するケースとを備え、ケース外
壁の端子板と錠ばねとの間に対向した位置に電線を挿入
する電線挿入孔を設けるとともにケース外壁の解除釦に
対向した位置に解除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入
孔を設けてなり、錠ばねは、弾性を有する導電性の板材
を曲成することにより、端子板に対向配置される中央
片、中央片との連結部位から先端縁に向かって端子板に
近づく向きに傾斜し先端縁が電線に食い込んで抜け止め
する鎖錠片、中央片との連結部位から端子板に向けて延
出され且つ先端部が電線を端子板の方へ押圧することに
より端子板との間に電線を弾性狭持する押圧片が形成さ
れ、解除釦は、動作時に鎖錠片の先端近傍を押圧するの
で、電線を引っ張りながら解除操作を行った場合でも鎖
錠片が電線に食い込む方向に撓むのを防ぐことができ、
その結果、解除釦による電線の解除性能を向上させるこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、(a)は電線を結線
していない状態の要部断面図、(b)は解除釦をドライ
バで動作させた状態の要部断面図である。
【図2】同上のコンセントを示す分解斜視図である。
【図3】同上を示し、解除釦及び錠ばねを収納した状態
のボディの一部省略した平面図である
【図4】同上における解除釦を示し、(a)は正面図、
(b)は上面図、(c)は裏面図、(d)は側面図、
(e)は側断面図である。
【図5】同上の電線を結線していない状態の要部断面図
である。
【図6】同上の解除釦をドライバで動作させた状態の要
部断面図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上の解除釦をドライバで動作させた状態の要
部断面図である。
【図9】同上における解除釦の動作説明図である。
【図10】同上における解除釦の動作説明図である。
【図11】(a)は同上の要部断面図、(b)は従来例
の要部断面図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上における接地極用の解除釦を示し、
(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は裏面図、
(d)は側面図、(e)は側断面図である。
【図14】同上における接地極用の端子装置を示し、
(a)は電線を結線していない状態の要部断面図、
(b)は解除釦をドライバで動作させた状態の要部断面
図である。
【図15】従来例を示し、(a)は電線を結線していな
い状態の要部断面図、(b)は解除釦をドライバで動作
させた状態の要部断面図である。
【図16】同上の解除釦をドライバで動作させた状態の
要部断面図である。
【符号の説明】
10 ボディ 13b 端子板収納室 16 冶具挿入孔 18 凹所 20 カバー 32 端子板 32a 接触片 36 錠ばね 36a 押圧片 36b 鎖錠片 37 解除釦 37c 押圧部 37d 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 稔 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 氏原 秀哲 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子板並びにこれに対向して端子板との
    間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作
    時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向
    に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に
    収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばね
    との間に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設
    けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除
    釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、冶具挿入
    孔から挿入した冶具と対向するケース内壁面に凹所を設
    け、解除釦の側面より突出し非動作時には凹所内に進出
    し且つ動作時に冶具と当接する突出部を設けたことを特
    徴とする端子装置。
  2. 【請求項2】 解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿っ
    た凹溝を設けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケ
    ース内壁面の凹所から突設し、解除釦と対向する突条表
    面を冶具挿入孔の内周面と同一平面としたことを特徴と
    する請求項1記載の端子装置。
  3. 【請求項3】 端子板並びにこれに対向して端子板との
    間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作
    時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向
    に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に
    収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばね
    との間に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設
    けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除
    釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、解除釦の
    冶具との当接部位における冶具挿入方向と略直交する方
    向の両端部に冶具の傾きを規制する規制突部を設けたこ
    とを特徴とする端子装置。
  4. 【請求項4】 解除釦の突出部に冶具の挿入方向に沿っ
    た凹溝を設けるとともに、この凹溝と嵌合する突条をケ
    ース内壁面から突設し、解除釦と対向する突条表面を冶
    具挿入孔の内周面と同一平面とし、解除釦の冶具との当
    接部位における冶具挿入方向と略直交する方向の両端部
    に冶具の傾きを規制する規制突部を設け、規制突部間の
    間隔を2分の1とした値と凹溝の溝幅との和を冶具の操
    作部位の幅寸法よりも小さい値としたことを特徴とする
    請求項3記載の端子装置。
  5. 【請求項5】 端子板並びにこれに対向して端子板との
    間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作
    時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向
    に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に
    収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばね
    との間に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設
    けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除
    釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、解除釦の
    冶具に当接する部位と錠ばねに当接する部位との解除釦
    動作方向に略直交する方向における距離が短くなる形状
    に解除釦を形成したことを特徴とする端子装置。
  6. 【請求項6】 ケース外壁の冶具挿入孔に近づくにつれ
    て冶具から遠ざかる向きに傾斜する第1の傾斜面を解除
    釦の冶具との当接部位に形成したことを特徴とする請求
    項5記載の端子装置。
  7. 【請求項7】 解除釦の冶具との当接部位よりも冶具挿
    入孔寄りの部位に第1の傾斜面に連続し且つ第1の傾斜
    面よりも傾斜角度が大きい第2の傾斜面を形成したこと
    を特徴とする請求項6記載の端子装置。
  8. 【請求項8】 ケース内壁の冶具挿入孔近傍に解除釦に
    当接して位置決めする位置決め用のリブを設けるととも
    に、この位置決め用リブと非動作時の解除釦との間に間
    隔を空けたことを特徴とする請求項7記載の端子装置。
  9. 【請求項9】 端子板並びにこれに対向して端子板との
    間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操作
    時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方向
    に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部に
    収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ばね
    との間に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を設
    けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解除
    釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設け、錠ばねと
    端子板の間から電線が端子板の外へ進出するのを防止す
    る防止壁を解除釦に設けたことを特徴とする端子装置。
  10. 【請求項10】 端子板並びにこれに対向して端子板と
    の間で電線を挟持する錠ばねからなる速結端子部と、操
    作時に速結端子部の錠ばねを電線の挟持位置から離す方
    向に動作させる解除釦と、速結端子部及び解除釦を内部
    に収納するケースとを備え、ケース外壁の端子板と錠ば
    ねとの間に対向した位置に電線を挿入する電線挿入孔を
    設けるとともにケース外壁の解除釦に対向した位置に解
    除釦操作用の冶具を挿入する冶具挿入孔を設けてなり、
    錠ばねは、弾性を有する導電性の板材を曲成することに
    より、端子板に対向配置される中央片、中央片との連結
    部位から先端縁に向かって端子板に近づく向きに傾斜し
    先端縁が電線に食い込んで抜け止めする鎖錠片、中央片
    との連結部位から端子板に向けて延出され且つ先端部が
    電線を端子板の方へ押圧することにより端子板との間に
    電線を弾性狭持する押圧片が形成され、解除釦は、動作
    時に鎖錠片の先端近傍を押圧することを特徴とする端子
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013258091A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Panasonic Corp 速結端子装置
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