JP2013258090A - 速結端子装置 - Google Patents

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洋子 藤原
Hirohisa Okuno
裕寿 奥野
Kiwamu Shibata
究 柴田
Takashi Kusakawa
隆司 草川
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Abstract

【課題】効率よく電線の引き抜き作用を行うことができ、錠ばねが塑性変形する可能性を低減することが可能な速結端子装置を提供する。
【解決手段】電線60を端子板12に押しつける錠ばね15と、錠ばね15と電線60の接触を解除する解錠釦16を備え、解錠釦16はボディ11のガイド溝11dを摺動可能であり、錠ばね15の接触部15aのうち電線60の表面からはみ出している部分と接触する当接部16bを有し、電線挿入穴14に電線60が挿入されていない状態において、解錠釦16の当接部16bが錠ばね15の接触部15aと接触しているか、または、接触していないが、それらの間の隙間が、錠ばね15の接触部15aが端子板12の電線接続面12aに対してほぼ平行に維持される程度に小さい。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばコンセントやスイッチなどの配線器具に使用される速結端子装置に関する。
本出願人が製造販売しているコンセントやスイッチなどの配線器具(非特許文献1参照)に使用されている速結端子装置(従来例)の構成について、図6乃至図9を参照しつつ説明する。図6において、(a)は速結端子装置(完成品)の正面図であり、(b)は端子板を取り外した状態、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。また、図7において、(a)は速結端子装置の側部断面図であり、(b)は速結端子装置に電線を接続した状態、(c)は速結端子装置から電線を引き抜く状態を示す。図8は速結端子装置の背面図である。なお、端子板、錠ばね、解錠釦などの位置及び形状を理解しやすくするため、図7においてボディのガイド溝や側壁などの図示を省略している。
図6(a)に示すように、速結端子装置50のボディ51の内部において、2つの端子板52及び53が所定の位置関係に保持されている。ボディ51の長手方向(X方向)の中央部には、スイッチ素子などを収納するための収納空間51aが形成されている。端子板52及び53は、ボディ51の長手方向における収納空間51aの両側に配置されている。また、ボディ51の底部には、屋内配線用のビニル絶縁電線60のうち絶縁被覆されていない先端部(以下、単に「電線60」とする:図7(b)参照)を挿入するための電線挿入穴54が、端子板52及び53に対応してそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所に設けられている。
図6(b)に示すように、端子板52及び53の下方で、且つ、電線挿入穴54の長手方向の内側には、合計4個の錠ばね55が設けられている。錠ばね55は、ボディ51の底部から電線挿入穴54に差し込まれた電線60を端子板52及び53の電線接続面52a及び53aにそれぞれ押し付けるためのものである。図7に示すように、錠ばね55は、ボディ51のベース板51bに垂直な方向(上下方向(Z方向))において、下方に位置する第1接触部55aと上方に位置する第2接触部55bを有している。下方の第1接触部55aは、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられたときに、引き抜きを防止するために、電線60の表面に食い込み、楔効果を発揮する。
ボディ51の幅方向(Y方向)中央部で、且つ、長手方向における錠ばね55よりも外側には、錠ばね55を解錠するための解錠釦56が設けられている。解錠釦56は、長手方向に平行移動及び回転されることによって錠ばね55に当接し、それによって、施錠状態を解除する。1つの解錠釦56で2つの錠ばね55の第1接触部55aを撓ませるために、ボディ51の幅方向における解錠釦56の両側部には、錠ばね55の第1接触部55aと接触するための当接部56bが形成されている。
図6(c)に示すように、ボディ51の底部で、幅方向の中央部で、且つ、長手方向における電線挿入穴54よりも外側、すなわち解錠釦56の下方には、いわゆるマイナスねじ回しの先端部を差し込むための工具挿入穴57が形成されている。図9に示すように、解錠釦56の下端56aが工具挿入穴57から露出しており、工具挿入穴57の長手方向の外側の端面と解錠釦56の下端56aとの間に、ねじ回しの先端部61を差し込むことができる(図7(c)参照)。
電線60を電線挿入穴54に挿入すると、電線60の先端部が錠ばね55の第1接触部55a及び第2接触部55bと順に接触する。このとき、錠ばね55の第1接触部55aは、電線60の表面を滑るので、比較的小さい力で電線60を端子板52又は53の電線接続面52a及び53aと錠ばね55との間に挿入することができる。この状態、すなわち、解錠釦56に力が作用していない状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられると、錠ばね55の第1接触部55aの端面が電線60の表面に楔のように食い込み、電線60は容易には引き抜くことができない。
一方、配線工事の際、配線間違いなどの理由で一旦接続した電線60を電線挿入穴54から引き抜く必要が生じる。その場合、図7(c)に示すように、ボディ51の工具挿入穴57からマイナスねじ回し61の先端部を差し込む。そうすると、ねじ回し61の先端部が解錠釦56の下端56aの斜面に沿って工具挿入穴57の端面と解錠釦56の下端56aとの間に楔のように食い込む。それによって、解錠釦56がボディ51の長手方向の内側に移動すると共に、端子板52やボディ51の側壁などに接触し、接触点を支点として回転する。さらに、解錠釦56の当接部56bが錠ばね55の第1接触部55aと接触し、第1接触部55aの端面が電線60の表面から離れるように、第1接触部55aを湾曲させる。この状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力を加えれば、電線60をスムーズに端子板52又は53と錠ばね55の間から引き抜くことができる。
松下電工 コスモシリーズワイド21配線器具(カタログ) 2007年3月発行 第17頁
図6及び図7からわかるように、速結端子装置50に電線60を接続していない状態で、各錠ばね55の第1接触部55aと解錠釦56の当接部56bは接触しておらず、各錠ばね55及び解錠釦56は、ボディ51のガイド溝51bやガイド部51cの内側で動きうる。そのため、配線工事の際、図9に示すように、錠ばね55の接触部55aが幅方向(又は端子板52又は53の電線接続面52a又は53a)に対して平行でない状態(傾いた状態)で、電線60が電線挿入穴54に差し込まれることもあり得る。そうすると、解錠釦の当接部56bと錠ばね55の第1接触部55aの距離が設計基準値から変化する。図9に示す例では、上側の錠ばね55Aについては、当接部56bと第1接触部55aの距離が設計基準値よりも短くなり、下側の錠ばね55Aについては、当接部56bと第1接触部55aの距離が設計基準値よりも長くなる。
この状態で、電線60を引き抜くために、ボディ51の工具挿入穴57からねじ回し61の先端部を差し込み、解錠釦56を操作すると、解錠釦56の当接部56bが上側の錠ばね55Aの第1接触部55aに先に当接して、上側の錠ばね55Aによる電線60の係止が先に解除され、上側の電線60は引き抜き可能状態になる。ところが、解錠釦56の当接部56bが下側の錠ばね55Bの第1接触部55aに当接していないか、当接していても下側の錠ばね55Bによる電線60の係止が解除されておらず、下側の電線60は引き抜き可能状態にはなっていない。そのため、作業者がこれら電線60を同時に引き抜こうとしても一本の電線60しか引き抜くことができず、引き抜き作業をやり直さなければならなくなり、作業性が低下する。また、電線60がいずれか一方の電線挿入穴54にのみ挿入されている場合でも、当接部56bと第1接触部55aの距離が設計基準値よりも長くなっているときは同様である。
あるいは、両方の電線60を同時に引き抜くために、解錠釦56の移動量又は回転角を大きくするには、工具挿入穴57の端面を支点としてねじ回し61の柄を回転させる必要があるが、「てこ」の原理によって想定外の大きな力が、ボディ51のベース板51bの工具挿入穴57のエッジ部57aに加えられ、ボディ51のベース板51bにクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性がある。また、電線60がいずれか一方の電線挿入穴54に挿入されている場合でも、当接部56bと第1接触部55aの距離が設計基準値よりも長くなっているときは同様である。
同様のことは、錠ばね55が傾いていない状態においても起こりうる。すなわち、ユーザがどのような大きさや先端形状のねじ回しを使用するか予測できないので、例えば先端が薄いねじ回しを使用したときは、単にねじ回しの先端を工具挿入穴57の端面と解錠釦56の下端56aとの間に差し込んだとしても、解錠釦56の移動量又は回転量が少なく、電線60を引き抜ける程度に十分に錠ばね55を弾性変形させることができない。その場合も、工具挿入穴57の端面を支点としてねじ回し61の柄を回転させる必要があるが、上記の場合と同様に、ボディ51のベース板51bにクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性がある。
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、効率よく電線の引き抜き作業を行うことができ、解錠のための工具による影響を少なくして、ボディが破損される可能性を低減した速結端子装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る速結端子装置は、
電線の絶縁被覆されていない先端部分(以下、電線とする)と接続される電線接続面を有する端子板と、
ベース板を有し、該ベース板に前記電線が挿入される電線挿入穴が形成され、前記電線接続面が前記ベース板に対して略垂直となるように前記端子板を所定位置に保持するボディと、
前記電線挿入穴の近傍において前記ボディに保持され、前記電線が前記電線挿入穴から前記ボディの内部に挿入されたときに、前記電線の外周面に当接して前記電線を前記電線接続面に押しつけると共に、前記電線を前記電線接続面に押しつけられている状態で前記電線に前記電線挿入穴から引き抜く方向の引っ張り力が加えられたときに、前記電線の表面に食い込んで楔効果を発揮する接触部を有する、板状の錠ばねと、
前記錠ばねにより前記電線が前記電線接続面に押しつけられている状態でユーザによって操作されることにより、前記錠ばねの接触部を前記電線の表面から離れる方向に弾性変形させる解錠釦を備えた速結端子装置であって、
前記錠ばねの前記接触部は、前記電線の直径よりも大きな幅を有し、
前記解錠釦は、前記ボディの前記ベース板の前記端子板側の面に形成されたガイド溝を前記端子板の前記電線接続面に対して垂直な方向に摺動する本体部と、前記本体部の摺動方向の先端部に形成され、前記錠ばねの前記接触部の前記電線の表面からはみ出している部分と接触する当接部を有し、
前記電線挿入穴に電線が挿入されていない状態において、前記解錠釦の前記当接部が前記錠ばねの前記接触部と接触しているか、または、前記解錠釦の前記当接部が前記錠ばねの前記接触部と接触していないが、それらの間の隙間が、前記錠ばねの前記当接部が前記電線接続面に対してほぼ平行に維持される程度に小さいことを特徴とする。
前記ベース板上で、前記摺動方向における前記電線接続面に対して前記ガイド溝の反対側の位置に、前記解錠釦を操作するための工具が挿入される工具挿入穴が形成され、
前記電線挿入穴に電線が挿入されていない状態において、前記解錠釦の前記工具挿入穴に対向する部分に、前記工具と係合される工具係合部が形成され、
前記解錠釦の前記本体部の一部が前記ガイド溝によってガイドされると共に、前記本体部の他の部分が前記端子板によってガイドされ、それによって、前記摺動方向以外の方向の動きが規制されることが好ましい。
前記錠ばねの前記接触部は、一端が開放された片持ちばねであり、
前記解錠釦の前記当接部は、前記ベース板及び前記電線接続面に対して共に垂直な面において、テーパ状又は円弧状断面を有することが好ましい。
前記電線挿入穴及び前記錠ばねは、前記端子板の前記電線接続面と平行な方向に2組ずつ設けられており、
前記解錠釦の前記本体部は、前記電線接続面と平行な方向に配列された2つの前記錠ばねの隙間部分に対向し、且つ、前記錠ばねの隙間部分の寸法よりも広い幅を有することが好ましい。
前記解錠釦の前記本体部のうち、前記電線接続面と平行な方向に配列された2つの前記錠ばねの隙間部分に対向する部分に、切り欠きが形成されていることが好ましい。
上記のような構成によれば、電線挿入穴に電線が挿入されていない状態において、解錠釦の当接部が、錠ばねの接触部の電線の表面からはみ出している部分と接触しているか、または、接触していないが、それらの間の隙間が、錠ばねの当接部が電線接続面に対してほぼ平行に維持される程度に小さいので、錠ばねの接触部は、端子板の電線接続面に対してほぼ平行に維持される。そのため、電線を電線挿入穴から端子板と錠ばねの間に挿入し、錠ばねの接触部が弾性変形しても、解錠釦の当接部と錠ばねの接触部の距離がほぼ設計基準値に維持される。そして、錠ばねの接触部による楔効果を解除するために必要な解除釦の平行移動量は一定となるので、解錠釦の移動量を大きくする必要が無く、ボディのベース板の工具挿入穴のエッジ部に過大な力が加えられる可能性が低減され、ボディのベース板にクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性が低減される。また、1つの解錠釦で2つの錠ばねを弾性変形させる場合であっても、2つの錠ばねの接触部は、ほぼ同時に同じ量だけ変形されるので、2つの電線を同時に引き抜くことができ、引き抜き作業をやり直す必要が無く、作業性は低下しない。また、解錠釦は平行移動のみを行い、回転運動はしないので、ねじ回しの先端の厚さなどによる影響を受けにくくなる。
本発明の一実施形態に係る速結端子装置の構成を示す正面図であって、(a)は端子板を取り付けた完成品状態を示し、(b)は端子板を取り外した状態を示す。 上記実施形態の速結端子装置の構成を示す側部断面図であって、(a)は電線を接続していない状態を示し、(b)は電線を接続した状態を示し、(c)は接続した電線を引き抜くときの状態を示す。 上記実施形態における解錠釦の全体形状を示す斜視図である。 上記実施形態における解錠釦の第1変形例を示す斜視図である。 上記実施形態における解錠釦の第2変形例を示す斜視図である。 従来の速結端子装置の構成を示す正面図であり、(a)は端子板を取り付けた完成品状態を示し、(b)は端子板を取り外した状態、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。 従来の速結端子装置の構成を示す側部断面図であり、(a)は電線を接続していない状態を示し、(b)は電線を接続した状態を示し、(c)は接続した電線を引き抜くときの状態を示す。 従来の速結端子装置の背面図である。 従来の速結端子装置の課題を示す部分正面図である。
本発明の一実施形態に係る速結端子装置について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。図1において、(a)は速結端子装置(完成品)の正面図であり、(b)は端子板を取り外した状態を示し、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。また、図2において、(a)は速結端子装置の側部断面図であり、(b)は速結端子装置に電線を接続した状態、(c)は速結端子装置から電線を引き抜く状態を示す。また、図3は解錠釦の全体形状及びガイド部の構造を示す。なお、この実施形態に係る速結端子装置の背面図は、従来のものと同様であるため、図示を省略する。また、端子板、錠ばね、解錠釦などの位置及び形状を理解しやすくするため、図2においてボディのガイド溝や側壁などの図示を省略している。
図1及び図2に示すように、速結端子装置10は、銅などの良導電性金属で形成された2つの端子板12及び13を所定の位置関係に保持するための、熱硬化性樹脂で成型されたボディ11を有している。ボディ11の長手方向(X方向)の中央部には、例えばシーソースイッチや、プッシュオン/プッシュオフスイッチや、トライアックを用いた電子スイッチなどのスイッチ素子を収納するための収納空間11aが形成されている。この速結端子装置10の上からこれらのスイッチ素子を取り付けることによって、様々な種類のスイッチを構成することができる。
ボディ11の底部のベース板11bには、屋内配線用のビニル絶縁電線60のうち、絶縁被覆されていない(絶縁被覆を剥がされた)電線の先端部分(以下、単に「電線60」とする:図2(b)参照)を挿入するための電線挿入穴14が、端子板12及び13に対応してそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所に設けられている。端子板12及び13は、ボディ11の長手方向において、収納空間11aの両側に配置され、電線接続面12a及び13aがベース板11bに対して略直交するように、ボディ11上の所定の位置に保持されている。端子板12及び13は、ボディ11のベース板11bに保持される部分及び電線60と接続される部分の形状は共通であるが、速結端子装置10に取り付けられるスイッチ素子などの種類に応じて、その他の部分の形状は適宜変更される。
図1(b)に示すように端子板12及び13を取り外すと、端子板12及び13の下方で、且つ、長手方向における電線挿入穴14の内側に合計4個の錠ばね15が設けられている。各錠ばね15は、ボディ11に形成されたガイド部11cに収納され、保持されている。錠ばね15は、ボディ11の底部から電線挿入穴14に差し込まれた電線60を端子板12及び13の電線接続面12a及び13aにそれぞれ押し付けるためのものであり、弾性変形しやすい材料で形成されている。図2に示すように、錠ばね15は、ボディ11のベース板11bに対して垂直な方向(上下方向(Z方向))において下方に位置する第1接触部15aと上方に位置する第2接触部15bを有している。上方の第2接触部15bは、電線60との接触をスムーズにするために、接触面が湾曲している。それに対して、下方の第1接触部15aは、一端が開放された片持ちばね状であり、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられたときに、引き抜きを防止するために、電線60の表面に楔のように食い込むように、片持ちばねの開放端面の全ての辺が互いに略直角となるように形成されている。また、図10に示す従来例のものと同様に、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bは、それぞれ電線60の直径よりも大きな幅を有している。
図1(b)に示すように、ボディ11の幅方向(Y方向)中央部で、且つ、長手方向における錠ばね15よりも外側には、錠ばね15を解錠するための解錠釦16が設けられている。解錠釦16は、例えば熱硬化性樹脂で一体的に成型され、図3に示すように、略直方体状の本体部16aと、本体部16aから錠ばね15側に突出するように形成された当接部16bを有している。一方、図1(c)に示すように、ボディ11のベース板11bの端子板12及び13側の面には、幅方向(Y方向)中央部で、且つ、長手方向に沿ってガイド溝11dが形成されている。また、上下方向における解錠釦16の本体部16aの下部には、ガイド溝11dによってガイドされる係合部16cが形成されている。そのため、解錠釦16は、ボディ11のベース板11bに形成されたガイド溝11d上を長手方向に摺動可能である。例えば図2(a)に示すように、解錠釦16の当接部16bは、この断面において、錠ばね15の第1接触部15aとほぼ平行となるようなテーパ状断面を有している。また、解錠釦16の本体部16a及び当接部16bは、幅方向(電線接続面12a又は13a)と平行な方向に配列された2つの錠ばね15の隙間部分の寸法よりも広い幅を有している。それによって、当接部16bが、錠ばね15の第1接触部15aのうち電線60の表面からはみ出している部分と接触しうる。
また、図1(b)に示すように、電線挿入穴14に電線60が挿入されていない状態において、解錠釦16の当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aの開放端部とが接触していることが好ましい。または、解錠釦16の当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aとが接触していなくても、解錠釦16の当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aの開放端部の隙間が、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bが端子板12及び13の電線接続面12a及び13aとほぼ平行に維持される程度に小さければよい。このような構成により、解錠釦16は、ガイド溝11dによって長手方向にガイドされるため、幅方向及び長手方向にはほとんど動かない。また、錠ばね15は、ボディ11のガイド部11cと解錠釦16の当接部16bによりガイドされるため、同様に、幅方向及び長手方向にはほとんど動かない。従って、電線挿入穴14に電線60が挿入されていない状態あっても、錠ばね15の姿勢が安定するため、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bが幅方向に対して平行でない状態(傾いた状態)で、電線60が電線挿入穴54に差し込まれることは、ほとんど無くなる。
電線60を電線挿入穴14に挿入すると、絶縁被覆されていない先端部が錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bと順に接触する。このとき、錠ばね15の第1接触部15aは、電線60の表面を滑るので、比較的小さい力で電線60を端子板12又は13と錠ばね15との間に挿入することができる。この状態、すなわち、解錠釦16に力が作用していない状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられると、錠ばね15の第1接触部15aの開放端部が電線60の表面に楔のように食い込み、電線60は容易には引き抜くことができない。
図1(c)に示すように、ボディ11のベース板11b上で、長手方向(摺動方向)における端子板12又は13の電線接続面12a又は13aに対してガイド溝11dの反対側の位置には、解錠釦16を操作するための工具が挿入される工具挿入穴17が形成されている。また、解錠釦16の本体部16aの長手方向の外側には、マイナスねじ回し61の先端などの工具と係合される工具係合部16dが形成されている。電線挿入穴14に電線60が挿入されていない状態において、解錠釦16の工具係合部16dは工具挿入穴17に対向している。さらに、端子板12又は13の電線接続面12a又は13aには、解錠釦16がガイド溝11dに沿って摺動する際、解錠釦16の本体部16aが通過できるように、略矩形の切り欠き12b又は13bが形成されている。この端子板12の切り欠き12b又は13bと解錠釦16の本体部16aの間の隙間、すなわち寸法公差を適宜選択することにより、端子板12又は13が解錠釦16のガイドとして機能する。それによって、解錠釦16の本体部16aの上面や側面などが端子板12又は13によってガイドされ、摺動方向以外の幅方向や上下方向の動きを規制することができる。
一般的に、配線工事の際、配線間違いなどの理由で一旦接続した電線60を電線挿入穴14から引き抜く必要が生じる。その場合、図2(c)に示すように、ボディ11の工具挿入穴17からマイナスねじ回し61の先端部を差し込む。そうすると、ねじ回し61の先端部が解錠釦16の工具係合部16dに当接し、係合される。この状態で、ねじ回し61と工具挿入穴17の端面の接触部を支点として、電線接続面12a又は13aとベース板11bの両方に直交する面(すなわち、図2の断面)において、ねじ回し61を回転させると、解錠釦16がガイド溝11dに沿って、長手方向の内側に摺動を開始する。そして、本体部16aの先端近傍の当接部16bが錠ばね15の第1接触部15aと接触し、第1接触部15aの端面が電線60の表面から離れるように、第1接触部15aを弾性変形(湾曲)させる。この状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力を加えれば、電線60は、スムーズに端子板12又は13と錠ばね15の間から引き抜くことができる。
このように、本実施形態の構成によれば、電線挿入穴14に電線60が挿入されていない状態において、解錠釦16及び錠ばね15が、共にボディ11の長手方向及び幅方向においてほとんど動かず、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部は、幅方向に対してほぼ平行に維持される。また、電線挿入穴14に電線60が挿入されたとしても、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部は、幅方向に対してほぼ平行に維持されたままである。そのため、解錠釦16の当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aの距離は設計基準値からほとんど変化していない。その状態で、電線60を引き抜く際、解錠釦16を長手方向に摺動させると、当接部16bが幅方向に対してほぼ平行な状態で、幅方向に配列された2つの錠ばね15の第1接触部15aにそれぞれほぼ同時に当接する。解錠釦16をさらに摺動させると、2つの錠ばね15の第1接触部15aはほぼ同じ量だけ変形するので、2本の電線60を同時に引き抜くことができ、作業性は低下しない。また、電線60がいずれか一方の電線挿入穴14にのみ挿入されている場合でも、解錠釦16の当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aの距離は、設計基準値からほとんど変化しない。また、解錠釦16を過度に移動させる必要が無いので、ボディ11のベース板11bの工具挿入穴17のエッジ部に過大な力が加えられる可能性が低減され、ボディ11のベース板11bにクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性が低減される。
図4は、解錠釦16の第1変形例を示す。この第1変形例では、解錠釦の当接部16bが半円筒状に形成され、図2に示す断面において円弧状断面を有している。解錠釦16の摺動に伴い、当接部16bと錠ばね15の第1接触部15aの当接位置も変化するが、当接部16bを円筒状とすることにより、当接部16bと第1接触部15aとが常に点接触する。そのため、当接部16bと第1接触部15aの接触抵抗を小さくして、解錠釦16をスムーズに摺動させることができる。
図5は、解錠釦16の第2変形例を示す。この第2変形例では、解錠釦16の本体部16aのうち、幅方向(電線接続面12a又は13aと平行な方向)に配列された2つの錠ばね15の隙間部分に対向する部分に、切り欠き16eが形成されている。それによって、解錠釦16の体積が減少し、解錠釦16を成形するための樹脂材料の使用量を減少させることができる。この速結端子装置10は大量生産されるため、1つ1つの解錠釦16の体積の減少は微々たるものであっても、トータルでの材料の使用量を大幅に節約することも可能である。この場合、当接部16bの形状は特に限定されず、テーパ状及び円弧状断面のいずれであってもよい。
なお、上記各実施形態の説明において、速結端子装置10は、2つの端子板12及び13を備え、各端子板12及び13に対してそれぞれ2本の電線60を接続できるように構成されているが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、速結端子装置は、少なくとも1つの端子板に少なくとも1本の電線を接続できるように構成されていればよく、端子板の数及びボディに形成された電線挿入穴の数は特に限定されない。また、速結端子装置の用途はコンセントやスイッチなどの配線器具などに限定されず、その他の電気機器に電線を接続するために応用することができることはいうまでもない。
10,20 速結端子装置
11 ボディ
11b ベース板
11d ガイド溝
12,13 端子板
12a,13a 電線接続面
14 電線挿入穴
15 錠ばね
15a 第1接触部(接触部)
15b 第2接触部
16 解錠釦
16a 本体部
16b 当接部
16c (ガイド溝との)係合部
16d 工具係合部
16e 切り欠き

Claims (5)

  1. 電線の絶縁被覆されていない先端部分(以下、電線とする)と接続される電線接続面を有する端子板と、
    ベース板を有し、該ベース板に前記電線が挿入される電線挿入穴が形成され、前記電線接続面が前記ベース板に対して略垂直となるように前記端子板を所定位置に保持するボディと、
    前記電線挿入穴の近傍において前記ボディに保持され、前記電線が前記電線挿入穴から前記ボディの内部に挿入されたときに、前記電線の外周面に当接して前記電線を前記電線接続面に押しつけると共に、前記電線を前記電線接続面に押しつけられている状態で前記電線に前記電線挿入穴から引き抜く方向の引っ張り力が加えられたときに、前記電線の表面に食い込んで楔効果を発揮する接触部を有する、板状の錠ばねと、
    前記錠ばねにより前記電線が前記電線接続面に押しつけられている状態でユーザによって操作されることにより、前記錠ばねの接触部を前記電線の表面から離れる方向に弾性変形させる解錠釦を備えた速結端子装置であって、
    前記錠ばねの前記接触部は、前記電線の直径よりも大きな幅を有し、
    前記解錠釦は、前記ボディの前記ベース板の前記端子板側の面に形成されたガイド溝を前記端子板の前記電線接続面に対して垂直な方向に摺動する本体部と、前記本体部の摺動方向の先端部に形成され、前記錠ばねの前記接触部の前記電線の表面からはみ出している部分と接触する当接部を有し、
    前記電線挿入穴に電線が挿入されていない状態において、前記解錠釦の前記当接部が前記錠ばねの前記接触部と接触しているか、または、前記解錠釦の前記当接部が前記錠ばねの前記接触部と接触していないが、それらの間の隙間が、前記錠ばねの前記当接部が前記電線接続面に対してほぼ平行に維持される程度に小さいことを特徴とする速結端子装置。
  2. 前記ベース板上で、前記摺動方向における前記電線接続面に対して前記ガイド溝の反対側の位置に、前記解錠釦を操作するための工具が挿入される工具挿入穴が形成され、
    前記電線挿入穴に電線が挿入されていない状態において、前記解錠釦の前記工具挿入穴に対向する部分に、前記工具と係合される工具係合部が形成され、
    前記解錠釦の前記本体部の一部が前記ガイド溝によってガイドされると共に、前記本体部の他の部分が前記端子板によってガイドされ、それによって、前記摺動方向以外の方向の動きが規制されることを特徴とする請求項1に記載の速結端子装置。
  3. 前記錠ばねの前記接触部は、一端が開放された片持ちばねであり、
    前記解錠釦の前記当接部は、前記ベース板及び前記電線接続面に対して共に垂直な面において、テーパ状又は円弧状断面を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の速結端子装置。
  4. 前記電線挿入穴及び前記錠ばねは、前記端子板の前記電線接続面と平行な方向に2組ずつ設けられており、
    前記解錠釦の前記本体部は、前記電線接続面と平行な方向に配列された2つの前記錠ばねの隙間部分に対向し、且つ、前記錠ばねの隙間部分の寸法よりも広い幅を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の速結端子装置。
    が好ましい。
  5. 前記解錠釦の前記本体部のうち、前記電線接続面と平行な方向に配列された2つの前記錠ばねの隙間部分に対向する部分に、切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の速結端子装置。
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