JP2014049413A - 速結端子装置 - Google Patents

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Yoko Fujiwara
洋子 藤原
Hirohisa Okuno
裕寿 奥野
Kiwamu Shibata
究 柴田
Takashi Kusakawa
隆司 草川
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Abstract

【課題】電線を電線挿入穴から引き抜く際、ボディにクラックが生じたり、欠けが生じたりする可能性を低減すると共に、電線を引き抜く際に使用される工具の形状などに左右されることなく、容易に、且つ、確実に電線を引き抜くことが可能な速結端子装置を提供する。
【解決手段】電線60と接続される電線接続面12aがベース板11bに対して垂直となるように端子板12を保持するボディ11と、電線60を電線接続面12aに押しつける錠ばね15と、錠ばね15の接触部15aを弾性変形させる解錠釦16を備え、解錠釦16は電線接続面12aに平行移動され、ボディ11の長手方向の端壁11d,11eの解錠釦16の本体部16aに対向する位置に、解錠釦16を平行移動させるために、工具61の先端が挿入される工具挿入穴17が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばコンセントやスイッチなどの配線器具に使用される速結端子装置に関する。
本出願人が製造販売しているコンセントやスイッチなどの配線器具(非特許文献1参照)に使用されている速結端子装置(従来例)の構成について、図7乃至図9を参照しつつ説明する。図7において、(a)は速結端子装置(完成品)の正面図であり、(b)は端子板を取り外した状態、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。また、図8において、(a)は速結端子装置の側部断面図であり、(b)は速結端子装置に電線を接続した状態、(c)は速結端子装置から電線を引き抜く状態を示す。図9は速結端子装置の背面図である。なお、端子板、錠ばね、解錠釦などの位置及び形状を理解しやすくするため、図8においてボディのガイド溝や側壁などの図示を省略している。
図7(a)に示すように、速結端子装置50のボディ51の内部において、2つの端子板52及び53が所定の位置関係に保持されている。ボディ51の長手方向(X方向)の中央部には、スイッチ素子などを収納するための収納空間51aが形成されている。端子板52及び53は、ボディ51の長手方向における収納空間51aの両側に配置されている。また、ボディ51の底部のベース板51bには、屋内配線用のビニル絶縁電線60のうち絶縁被覆されていない先端部(以下、単に「電線60」とする:図8(b)参照)を挿入するための電線挿入穴54が、端子板52及び53に対応してそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所に設けられている。
図7(b)に示すように、端子板52及び53の下方で、且つ、電線挿入穴54の長手方向の内側には、合計4個の錠ばね55が設けられている。錠ばね55は、ボディ51の底部から電線挿入穴54に差し込まれた電線60を端子板52及び53の電線接続面52a及び53aにそれぞれ押し付けるためのものである。図8に示すように、錠ばね55は、ボディ51のベース板51bに垂直な方向(上下方向(Z方向))において、下方に位置する第1接触部55aと上方に位置する第2接触部55bを有している。下方の第1接触部55aは、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられたときに、引き抜きを防止するために、電線60の表面に食い込み、楔効果を発揮する。
ボディ51の幅方向(Y方向)中央部で、且つ、長手方向における錠ばね55よりも外側には、錠ばね55を解錠するための解錠釦56が設けられている。解錠釦56は、長手方向に平行移動及び回転されることによって錠ばね55に当接し、それによって、電線60と錠ばね55の施錠状態を解除する。1つの解錠釦56で2つの錠ばね55の第1接触部55aを撓ませるために、ボディ51の幅方向における解錠釦56の両側部には、錠ばね55の第1接触部55aと接触するための当接部56bが形成されている。
図7(c)に示すように、ボディ51のベース板51bの幅方向の中央部で、且つ、長手方向における電線挿入穴54よりも外側、すなわち解錠釦56の下方には、いわゆるマイナスねじ回しの先端部を差し込むための工具挿入穴57が形成されている。図10に示すように、解錠釦56の下端56aが工具挿入穴57から露出しており、工具挿入穴57の長手方向の外側の端面と解錠釦56の下端56aとの間にねじ回しの先端部61を差し込むことができる(図8(c)参照)。
電線60を電線挿入穴54に挿入すると、電線60の先端部が錠ばね55の第1接触部55a及び第2接触部55bと順に接触する。このとき、錠ばね55の第1接触部55aは、電線60の表面を滑るので、比較的小さい力で電線60を端子板52又は53と錠ばね55との間に挿入することができる。この状態、すなわち、解錠釦56に力が作用していない状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられると、錠ばね55の第1接触部55aの端面が電線60の表面に楔のように食い込み、電線60は容易には引き抜くことができない。
一方、配線工事の際、配線間違いなどの理由で一旦接続した電線60を電線挿入穴54から引き抜く必要が生じる。その場合、図8(c)に示すように、ボディ51の工具挿入穴57からマイナスねじ回し61の先端部を差し込む。そうすると、ねじ回し61の先端部が解錠釦56の下端56aの斜面に沿って工具挿入穴57の端面と解錠釦56の下端56aとの間に楔のように食い込む。それによって、解錠釦56がボディ51の長手方向の内側に移動すると共に、端子板52やボディ51の側壁などに接触し、接触点を支点として回転する。さらに、解錠釦56の当接部56bが錠ばね55の第1接触部55aと接触し、第1接触部55aの端面が電線60の表面から離れるように、第1接触部55aを湾曲させる。この状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力を加えれば、電線60をスムーズに端子板52又は53と錠ばね55の間から引き抜くことができる。
松下電工 コスモシリーズワイド21配線器具(カタログ) 2007年3月発行 第17頁
ボディ51の材料としては、剛性や硬度の他、耐熱性及び電気絶縁性が要求されるため、例えばユリア樹脂などの熱硬化性樹脂が使用されている。一方で、熱硬化性樹脂は、耐衝撃性や耐クラック性に関しては若干劣るという特性を有している。ところで、電線60を引き抜く際、図8(c)に示すように、ボディ51の工具挿入穴57からねじ回し61の先端部を差し込むと、ボディ51の底面51bにおける工具挿入穴57のエッジ部57aに、ねじ回し61が接触する。このとき、ユーザがどのような大きさや先端形状のねじ回しを使用するか予測できない。例えば、先端が薄いねじ回しを使用したときは、単にねじ回しの先端を工具挿入穴57の端面と解錠釦56の下端56aとの間に差し込んだとしても、解錠釦56の移動量又は回転量が少なく、電線60を引き抜ける程度に十分に錠ばね55を弾性変形させることができない。その場合、工具挿入穴57の端面を支点としてねじ回し61の柄を回転させる必要があるが、「てこ」の原理によって想定外の大きな力が、ボディ51の工具挿入穴57のエッジ部57aに加えられ、ボディ51にクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性がある。
また、電線60を電線挿入穴54から引き抜く際、どのような大きさのねじ回し61が工具挿入穴57から挿入されるか予測できない。上記従来の速結端子装置50においては、工具挿入穴57からボディ51の内部に挿入されたねじ回し61の先端部を、解錠釦56の下端56aに形成された斜面上を滑らせることによって、解錠釦56を操作している。マイナスねじ回し61の場合、ねじの頭部に形成された溝の幅に適合するように、その先端部分の厚みが設定されているが、呼び径の小さなねじを回すことを目的とする小型のねじ回しは、その先端部の厚みは非常に薄い。そのため、図9に示すように、小型のねじ回し62の先端部が工具挿入穴57の端面と解錠釦56の間に挟まってしまい、そのままでは解錠釦56を長手方向に平行移動させられなくなることもありうる。このとき、ねじ回し61の先端部分は、工具挿入穴57の端面と解錠釦56の間の隙間を完全に埋めてしまっているので、ねじ回し61の柄の部分と工具挿入穴17の端面との接点を支点としてねじ回し61の柄を回転させることもできなくなる。その結果として、ねじ回し61を別のものと取り替えるなどして、電線60の引き抜き作業をやり直さなければならず、作業性が低下する。
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、電線を電線挿入穴から引き抜く際、ボディにクラックが生じたり、欠けが生じたりする可能性を低減すると共に、電線を引き抜く際に使用される工具の形状などに左右されることなく、容易に、且つ、確実に電線を引き抜くことが可能な速結端子装置、及びその速結端子装置に適する電線引き抜き用治具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る速結端子装置は、
電線の絶縁被覆されていない先端部分(以下、電線とする)と接続される電線接続面を有する端子板と、
ベース板を有し、該ベース板に前記電線が挿入される電線挿入穴が形成され、前記電線接続面が前記ベース板に対して略垂直となるように前記端子板を所定位置に保持するボディと、
前記電線挿入穴の近傍において前記ボディに保持され、前記電線が前記電線挿入穴から前記ボディの内部に挿入されたときに、前記電線の外周面に当接して前記電線を前記電線接続面に押しつけると共に、前記電線を前記電線接続面に押しつけられている状態で前記電線に前記電線挿入穴から引き抜く方向の引っ張り力が加えられたときに、前記電線の表面に食い込んで楔効果を発揮する接触部を有する、板状の錠ばねと、
前記錠ばねにより前記電線が前記電線接続面に押しつけられている状態でユーザによって操作されることにより、前記錠ばねの接触部を前記電線の表面から離れる方向に弾性変形させる解錠釦を備えた速結端子装置であって、
前記錠ばねの前記接触部は、前記電線の直径よりも大きな幅を有し、
前記解錠釦は、ユーザによって操作される本体部と、前記本体部と一体的に形成され、前記錠ばねの前記接触部の前記電線の表面からはみ出している部分と接触する当接部を有し、前記錠ばね側に向けて平行移動され、
前記ボディの前記ベース板に垂直な端壁のうち前記解錠釦の前記本体部に対向する位置に、前記解錠釦を平行移動させるために、工具の先端が挿入される工具挿入穴が形成されていることを特徴とする。
前記ボディは、前記本体部と嵌合され、前記解錠釦を前記電線接続面に向けて平行移動させる際に前記本体部をガイドするために、前記電線の挿入方向に対して略直交する方向に形成されたガイド溝を有することが好ましい。
前記解錠釦の前記本体部は、前記工具挿入穴から前記ボディの外側に突出していないことが好ましい。
また、本発明に係る速結端子装置に適する電線引き抜き用治具は、上記いずれかの速結端子装置における前記工具挿入穴に嵌装される治具であって、
ユーザによって操作され、前記工具挿入穴の開口断面よりも大きい断面を有する操作部と、
前記操作部から前記断面に直交する方向に突出するように形成され、該開口断面よりも小さい断面を有し、前記解錠釦の前記本体部と当接する突出部とを有していることが好ましい。
前記突出部は、前記工具挿入穴の開口断面と略相似形であって、所定の寸法公差分だけ小さい断面形状を有していることが好ましい。
また、上記治具は、前記速結端子装置の前記ボディに装着される装着部を有していることが好ましい。
上記のような速結端子装置の構成によれば、電線を電線挿入穴から引き抜く際、ねじ回しなどの工具はボディの端壁に形成された工具挿入穴から挿入される。工具の先端は解錠釦の後端に接触して解錠釦をボディの内側に押し込む。その際、解錠釦は錠ばね側に平行移動されるだけであって、回転運動は伴わない。そのため工具がボディの工具挿入穴のエッジ部などに接触することもあり得るが、接触点を支点として回転されることはなく、「てこ」の原理による大きな力は発生しない。さらに、工具挿入穴は電線挿入穴の近傍には設けられておらず、電線挿入穴から比較的遠い位置にある端壁に設けられているため、ボディの内電線挿入穴付近は充分な厚みを有している。その結果、ボディにクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性はほとんどない。また、解錠釦は、錠ばねに向けて平行移動されるだけであるので、ボディと解錠ボタンの隙間は小さい。そのため、仮に先端部の厚みが薄い小型のねじ回しなどが工具として使用されたとしても、小型のねじ回しの先端部が工具挿入穴の側壁と解錠釦の間に挟まってしまう可能性が小さくなり、解錠釦を平行移動させ易くなる。
また、上記治具を用いることにより、ユーザは治具の操作部を速結端子装置ボディの端壁側に押しつけるだけで、錠ばねを弾性変形させることができ、電線をほぼ無抵抗な状態で引き抜くことができる。
本発明の一実施形態に係る速結端子装置の構成を示す正面図であって、(a)は端子板を取り付けた完成品状態を示し、(b)は端子板を取り外した状態、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。 上記実施形態に係る速結端子装置の構成を示す側部断面図であって、(a)は電線を接続していない状態を示し、(b)は電線を接続した状態を示し、(c)は接続した電線を引き抜くときの状態を示す。 上記実施形態における速結端子装置の解錠釦の外観形状を示す斜視図である。 上記実施形態の速結端子装置に適する電線引き抜き用治具を示す図であり、(a)は速結端子装置のボディに形成された工具挿入穴に電線引き抜き用治具を装着した状態を示し、(b)はさらに治具を長手方向(X方向)に押し込んで解錠釦を操作し、錠ばねによる電線の施錠を解除した状態を示す。 上記電線引き抜き用治具とボディの概略的な外観構成を示す斜視図。 上記電線引き抜き用治具の変形例を示す図。 従来の速結端子装置の構成を示す正面図であり、(a)は端子板を取り付けた完成品状態を示し、(b)は端子板を取り外した状態、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。 従来の速結端子装置の構成を示す側部断面図であり、(a)は電線を接続していない状態を示し、(b)は電線を接続した状態を示し、(c)は接続した電線を引き抜くときの状態を示す。 従来の速結端子装置の背面図である。
本発明の一実施形態に係る速結端子装置について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。図1において、(a)は速結端子装置(完成品)の正面図であり、(b)は端子板を取り外した状態を示し、(c)はさらに錠ばね及び解錠釦を取り外し、ボディのみとなった状態を示す。また、図2において、(a)は速結端子装置の側部断面図であり、(b)は速結端子装置に電線を接続した状態、(c)は速結端子装置から電線を引き抜く状態を示す。また、図3は解錠釦の外観形状を示す。なお、端子板、錠ばね、解錠釦などの位置及び形状を理解しやすくするため、図2においてボディのガイド溝や側壁などの一部の図示を省略している。
図1及び図2に示すように、速結端子装置10は、銅などの良導電性金属で形成された2つの端子板12及び13を所定の位置関係に保持するための、ユリア樹脂などの熱硬化性樹脂で成型されたボディ11を有している。ボディ11の長手方向(X方向)の中央部には、例えばシーソースイッチや、プッシュオン/プッシュオフスイッチや、トライアックを用いた電子スイッチなどのスイッチ素子を収納するための収納空間11aが形成されている。この速結端子装置10の上からこれらのスイッチ素子を取り付けることによって、様々な種類のスイッチを構成することができる。
ボディ11の底部のベース板11bには、屋内配線用のビニル絶縁電線60のうち、絶縁被覆されていない(絶縁被覆を剥がされた)電線の先端部分(以下、単に「電線60」とする:図2(b)参照)を挿入するための電線挿入穴14が、端子板12及び13に対応してそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所に設けられている。端子板12及び13は、ボディ11の長手方向において、収納空間11aの両側に配置され、電線接続面12a及び13aがベース板11bに対して略直交するように、ボディ11上の所定の位置に保持されている。端子板12及び13は、シャーシ11のベース板11bに保持される部分及び電線60と接続される部分の形状は共通であるが、速結端子装置10に取り付けられるスイッチ素子などの種類に応じて、その他の部分の形状は適宜変更される。
図1(b)に示すように端子板12及び13を取り外すと、端子板12及び13の下方で、且つ、長手方向における電線挿入穴14の内側に合計4個の錠ばね15が設けられている。各錠ばね15は、ボディ11に形成されたガイド部11cに収納され、保持されている。錠ばね15は、ボディ11の底部から電線挿入穴14に差し込まれた電線60を端子板12及び13の電線接続面12a及び13aにそれぞれ押し付けるためのものであり、例えばステンレス鋼板などの弾性変形しやすい材料で形成されている。図2に示すように、錠ばね15は、ボディ11のベース板11bに対して垂直な方向(上下方向(Z方向))において下方に位置する第1接触部15aと上方に位置する第2接触部15bを有している。上方の第2接触部15bは、電線60との接触をスムーズにするために、接触面が湾曲している。それに対して、下方の第1接触部15aは、一端が開放された片持ちばね状であり、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられたときに、引き抜きを防止するために、電線60の表面に楔のように食い込むように、片持ちばねの開放端面の全ての辺が互いに略直角となるように形成されている。また、錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bは、それぞれ電線60の直径よりも大きな幅を有している。
図1(c)に示すように、ボディ11のベース板11bには、電線60を電線挿入穴14から引き抜く際にマイナスねじ回し61などの工具の先端部を差し込むための工具挿入穴が形成されておらず、工具挿入穴17は、ボディ11の長手方向(X方向)の両端壁11d及び11eに形成されている。より具体的には、工具挿入穴17は、ボディ11のベース板11bに垂直な端壁11d及び11eのうち解錠釦16の本体部16aに対向する位置に形成されている。
ボディ11の幅方向(Y方向)中央部で、且つ、長手方向における錠ばね15よりも外側には、錠ばね15を解錠するための解錠釦16が設けられている。解錠釦16は、図2(b)に示すように電線60が電線挿入穴14に挿入され、錠ばね15によって端子板12及び13の電線接続面12a及び13aにそれぞれ押し付けられている状態で、電線60を引き抜くためにユーザによって操作される。解錠釦16は、例えば熱硬化性樹脂で一体的に成型され、図3に示すように、略直方体状の本体部16aと、本体部16aから錠ばね15側に突出するように形成された当接部16bを有している。本実施形態においては、解錠釦16は、錠ばね15(又は端子板12及び13の電線接続面12a及び13a)に向けてボディ11の長手方向に平行移動される。当接部16bは、錠ばね15の第1接触部15aの電線60の表面からはみ出している部分と接触する。また、本体部16aの後端面、すなわち当接部16bとは反対側の端面は、工具挿入穴17からボディ11よりも外側に突出しないように設定されている。なお、本実施形態においては、幅方向における本体部16aの寸法は、当接部16bの寸法よりも小さくなるように設定されているが(換言すれば、平面視で略T状)、これに限定されるものではなく、本体部16aと当接部16bが同じ寸法であってもよい。
例えば、図1(b)及び図2(a)などに示すように、電線60が電線挿入穴14に挿入されていない状態では、解錠釦16は、その本体部16aがボディ11のベース板11b上に形成されたガイド溝11fに嵌装され、当接部16bが錠ばね15の第1接触部15aと僅かな隙間を介して接触しないように保持されている。一方、図2(b)に示すように、電線60が電線挿入穴14に挿入された状態では、錠ばね15の第1接触部15aが電線60と接触することによって弾性変形され、解錠釦16の当接部16bが錠ばね15の第1接触部15aとの間の隙間が拡大されている。すなわち、この状態では、解錠釦16はボディ11のガイド溝11fに沿って、上記当接部16bと第1接触部15aの間に形成された隙間の内部を摺動可能である。
電線60を電線挿入穴14に挿入すると、絶縁被覆されていない先端部が錠ばね15の第1接触部15a及び第2接触部15bと順に接触する。このとき、錠ばね15の第1接触部15aは、電線60の表面を滑るので、比較的小さい力で電線60を端子板12又は13と錠ばね15との間に挿入することができる。この状態、すなわち、解錠釦16に力が作用していない状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力が加えられると、錠ばね15の第1接触部15aの開放端部が電線60の表面に楔のように食い込み、電線60は容易には引き抜くことができない。
一旦接続した電線60を電線挿入穴14から引き抜く場合、図2(c)に示すように、ボディ11の工具挿入穴17からねじ回しなどの工具の先端部61を差し込む。そうすると、工具の先端部61が解錠釦16の本体部16aの後端面に当接し、解錠釦16を錠ばね15側に押す。それによって、解錠釦16がボディ11の長手方向の内側に移動する。さらに、解錠釦16の当接部16bが錠ばね15の第1接触部15aと接触し、第1接触部15aの端面が電線60の表面から離れるように、第1接触部15aを湾曲させる。この状態で、電線60を引き抜く方向に引っ張り力を加えれば、電線60をスムーズに端子板12又は13と錠ばね15の間から引き抜くことができる。
その際、図2(c)に示すように、工具の先端部61は、ボディ11の工具挿入穴17のエッジ部などに接触することもあり得るが、接触点を支点として回転されることはない。すなわち、工具の先端部61を回転させることに起因して、「てこ」の原理によって大きな力が発生することはなく、ベース板11bの工具挿入穴17のエッジ部に大きな力が加えられる可能性が低減される。その結果、ボディ11にクラックが生じたり、あるいは、欠けが生じたりする可能性がほとんどなくなる。
図4及び図5は、本実施形態の速結端子装置10に適する電線引き抜き用治具70を示す。図4において、(a)は速結端子装置10のボディ11に形成された工具挿入穴17に治具70を装着した状態を示し、(b)はさらに治具70を長手方向(X方向)に押し込んで解錠釦16を操作し、錠ばね15による電線60の施錠を解除した状態を示す。図5は、治具70とボディ11の概略的な外観構成を示す。
電線60を電線挿入穴14から引き抜く場合、この速結端子装置10にスイッチ素子などが結合された配線器具は、金属で形成された取付枠などに固定されている(図示せず)。作業者は、片方の手で取付枠を保持し、他方の手で工具挿入穴17に工具の先端61を挿入しつつ、電線60を引き抜かなければならない。実際にこのような作業を行うのは熟練者であってもかなり困難であり、俗に言う「手が三本ほしい」状態となる。本実施形態に係る速結端子装置10では、工具挿入穴17がボディ11の長手方向の両端壁11d及び11eに設けられているので、図14に示すような治具70を用いれば、取付枠を保持する側の指で治具70を操作して、解錠釦16を錠ばね15側に平行移動させることができる。
図4及び図5に示すように、治具70は、ユーザによって操作され、工具挿入穴17の開口断面よりも大きい断面を有する操作部70aと、操作部70aから前記断面に直交する方向に突出するように形成され、工具挿入穴17の開口断面よりも小さい断面を有する突出部70bを有している。突出部70bは、工具挿入穴17の開口断面よりも小さい断面を有していればよく、断面形状は特に限定されないが、安定して解錠釦16を操作するためには、工具挿入穴17の開口断面と略相似形であって、所定の寸法公差分だけ小さい形状であることが好ましい。治具70の突出部70bを工具挿入穴17に嵌装させると、突出部70bの先端が解錠釦16の本体部16aの後端と当接する。操作部70aからの突出部70bの突出量は、操作部70aがボディ11の端壁11d又は11eに当接した状態で、解錠釦16の当接部16bが錠ばね15の第1接触部15aと接触し、且つ、第1接触部15aの端面が電線60の表面から離れるように、第1接触部15aを湾曲させるのに十分な高さであればよい。
図6は、上記治具70の変形例であり、速結端子装置10のボディ11の長手方向の両端壁に設けられた2つの工具挿入穴17に同時に治具70の突出部70bを嵌装するように構成し、2つの操作部70aをボディ11の長手方向に沿うように形成された装着部70cによって連結している。この治具70は、例えばポリカーボネイトやポリアセタールなどの耐久性に優れた樹脂で一体成型されている。長手方向における装着部70cの内側の長さを、同方向におけるボディ11の全長とほぼ等しくしておく。そして、樹脂の弾性を利用して、装着部70cを弾性変形させながら、工具挿入穴17に突出部70bを嵌装させれば、作業者が手を離しても、治具70が速結端子装置10から脱落することはない。
なお、上記各実施形態の説明において、速結端子装置10は、2つの端子板12及び13を備え、各端子板12及び13に対してそれぞれ2本の電線60を接続できるように構成されているが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、速結端子装置は、少なくとも1つの端子板に少なくとも1本の電線を接続できるように構成されていればよく、端子板の数及びボディに形成された電線挿入穴の数は特に限定されない。また、速結端子装置の用途はコンセントやスイッチなどの配線器具などに限定されず、その他の電気機器に電線を接続するために応用することができることはいうまでもない。
10 速結端子装置
11 ボディ
11b ベース板
11d,11e (ボディの)端壁
11f ガイド溝
12,13 端子板
12a,13a 電線接続面
14 電線挿入穴
15 錠ばね
15a 第1接触部(接触部)
15b 第2接触部
16 解錠釦
16a 本体部
16b 当接部
17 工具挿入穴
60 電線
61 工具の先端
70 電線引き抜き用治具
70a 操作部
70b 突出部
70c 装着部

Claims (6)

  1. 電線の絶縁被覆されていない先端部分(以下、電線とする)と接続される電線接続面を有する端子板と、
    ベース板を有し、該ベース板に前記電線が挿入される電線挿入穴が形成され、前記電線接続面が前記ベース板に対して略垂直となるように前記端子板を所定位置に保持するボディと、
    前記電線挿入穴の近傍において前記ボディに保持され、前記電線が前記電線挿入穴から前記ボディの内部に挿入されたときに、前記電線の外周面に当接して前記電線を前記電線接続面に押しつけると共に、前記電線を前記電線接続面に押しつけられている状態で前記電線に前記電線挿入穴から引き抜く方向の引っ張り力が加えられたときに、前記電線の表面に食い込んで楔効果を発揮する接触部を有する、板状の錠ばねと、
    前記錠ばねにより前記電線が前記電線接続面に押しつけられている状態でユーザによって操作されることにより、前記錠ばねの接触部を前記電線の表面から離れる方向に弾性変形させる解錠釦を備えた速結端子装置であって、
    前記錠ばねの前記接触部は、前記電線の直径よりも大きな幅を有し、
    前記解錠釦は、ユーザによって操作される本体部と、前記本体部と一体的に形成され、前記錠ばねの前記接触部の前記電線の表面からはみ出している部分と接触する当接部を有し、前記錠ばね側に向けて平行移動され、
    前記ボディの前記ベース板に垂直な端壁のうち前記解錠釦の前記本体部に対向する位置に、前記解錠釦を平行移動させるために、工具の先端が挿入される工具挿入穴が形成されていることを特徴とする速結端子装置。
  2. 前記ボディは、前記本体部と嵌合され、前記解錠釦を前記電線接続面に向けて平行移動させる際に前記本体部をガイドするために、前記電線の挿入方向に対して略直交する方向に形成されたガイド溝を有することを特徴とする請求項1に記載の速結端子装置。
  3. 前記解錠釦の前記本体部は、前記工具挿入穴から前記ボディの外側に突出していないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の速結端子装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の速結端子装置における前記工具挿入穴に嵌装される電線引き抜き用治具であって、
    ユーザによって操作され、前記工具挿入穴の開口断面よりも大きい断面を有する操作部と、
    前記操作部から前記断面に直交する方向に突出するように形成され、該開口断面よりも小さい断面を有し、前記解錠釦の前記本体部と当接する突出部とを有していることを特徴とする電線引き抜き用治具。
  5. 前記突出部は、前記工具挿入穴の開口断面と略相似形であって、所定の寸法公差分だけ小さい断面形状を有していることを特徴とする請求項4に記載の電線引き抜き用治具。
  6. 前記速結端子装置の前記ボディに装着される装着部をさらに有していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電線引き抜き用治具。
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