JP3659159B2 - 露出コンセント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面のような施工面に露出した状態で施工される露出コンセントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の露出コンセントは、外部の電線を接続する端子部がねじ締め式であった。また、接地線を接続する接地端子部が器体の前面に露設されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来の露出コンセントでは端子部がねじ締め式であったために結線に手間がかかり、施工に時間がかかるという問題があった。また、接地端子部が器体の前面に露設されているために外観上の見栄えが良くないという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、電線の結線作業が容易に行えて省施工化が図れるとともに外観上の見栄えが良い露出コンセントを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、前面に差込口が設けられ施工面に露出した状態で取り付けられる器体と、器体内に納装されて差込口に差し込まれる栓刃を受ける刃受部と、器体内に納装されて外部から挿入される電線を機械的且つ電気的に接続する速結端子構造の端子部と、器体前面に露設されて外部の接地線を接続する接地端子部と、器体前面に露出する接地端子部を隠す手段とを備え、前記端子部は、器体の側面に形成した電線挿入口から挿入される電線の芯線と接触するとともに刃受部と導通する接触片と、接触片との間に芯線を弾性狭持する鎖錠ばねと、この鎖錠ばねを接触片から押し離して芯線の弾性狭持状態を解除する解除釦とを具備してなり、解除釦を手で操作する操作部を器体の前面に露出させ、差込口を露出する露出窓が形成された化粧カバーにて器体の前面を被い、器体を略矩形の箱形に形成するとともに器体表面の角部にアールをつけ、器体前面において前記接地端子部を差込口から分離形成したことを特徴とし、電線を接続する端子部を速結端子構造とすることでねじ締め式の従来例に比較して電線の結線作業が容易に行えるとともに、接地端子部を隠す手段にて接地端子部を隠すことにより外観上の見栄えを良くすることができる。また、電線の芯線を電線挿入口から挿入するだけで鎖錠ばねと接触片との間に芯線が弾性狭持されて電線の接続が行え、しかも、器体前面に露出させた解除釦の操作部を手で操作することで芯線の弾性狭持状態を解除して電線を簡単に取り外すことができ、特別な工具を用いることなく電線の結線作業が簡単に行える。さらに、化粧カバーによって操作部が被われるから、操作部を不用意に操作して電線が外れてしまうといった不具合の発生を防ぐことができる。また、器体表面の角部にアールをつけたから、結線作業時に器体を手に持ち易くなるとともに角部が先鋭である場合に比べて手に痛みを与えることが無く、結線作業が行い易い。さらに、接地端子部を差込口から分離形成したから、外観上の見栄えを良くすることができる。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記接地端子部を隠す手段は、前記化粧カバーからなることを特徴とし、化粧カバーによって接地端子部が隠されるために外観上の見栄えを良くすることができる。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、器体の前面に設けた凹所の底部に接地端子部を配設するとともに、前記接地端子部を隠す手段として凹所の開口を塞ぐ扉を器体の前面に開閉自在に設けたことを特徴とし、扉を閉じれば接地端子部が扉で隠されるために外観上の見栄えを良くすることができ、接地線を接続する、あるいは外すときには扉を開いて接地端子部を露出すればよく、接地線の結線作業が容易になる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、内部に電線が挿通される配線モールの端部を収納する収納凹部を器体表面に設けたことを特徴とし、配線モールの取付作業が容易になる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、前面に差込口が形成されたカバーと、カバーに結合するボディとで器体を構成し、形状が異なる複数種類の栓刃を受ける刃受ばねにより刃受部を構成したことを特徴とし、差込口の形状が異なるカバーに交換するだけで種々の形状の栓刃に対応することができて部品の共通化が図れる。
【0014】
請求項6の発明は、請求項3の発明において、接地端子部に接続される接地線と接する器体前面の部位を略平坦に形成したことを特徴とし、接地線を引っかいたり傷つるけこと無く接地端子部に接地線を簡単に結線することができる。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかの発明において、差込口に差し込まれる接地極の栓刃を受ける接地極用の刃受部を器体内に納装したことを特徴とし、接地極付きのプラグを接続することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態は、図1〜図5に示すように前面に差込口4が設けられ、壁面のような施工面に露出した状態で取り付けられる器体1と、器体1内に納装されて差込口4に差し込まれる栓刃を受ける刃受部5と、器体1内に納装されて外部から挿入される電線を機械的且つ電気的に接続する速結端子構造の端子部6と、器体1の前面に露設されて外部の接地線を接続する接地端子部7とを備える。
【0017】
器体1は合成樹脂製のボディ2及びカバー3から構成され、ボディ2の四隅近傍に組立ねじ14を挿通する挿通孔2aが形成されており、この挿通孔2aに挿通した組立ねじ14を挿通孔2aに対応してカバー3の背面側に形成された受け孔(図示せず)に螺合することでボディ2とカバー3を結合する構造としてある。
【0018】
ボディ2は前面が開口する略矩形箱状に形成され、四隅には器体1を施工面に取り付けるための取付ねじ(図示せず)を挿通する長孔状のねじ挿通孔2bが形成されている。ボディ2の略中央部には複数の隔壁8が底面より立設されており、これら隔壁8によって3つの刃受部(電圧側極の刃受部5A、接地側極の刃受部5B、接地極の刃受部5C)を各々収納する収納部9a,9b,9cが形成されている。また、ボディ2の長手方向の一端側の内部空間は当該長手方向に沿って走る2条の隔壁10で3つの収納空間に分離され、各収納空間内に3つの端子部(電圧側極の端子部6A、接地側極の端子部6B、接地極の端子部6C)が収納される。このボディ2の端部にはカバー3と組み合わせた状態で電線挿入口11となる3つの凹部11aが形成してある。なお、これらの凹部11aは電線挿入口11の内部が細径となり、電線の芯線が後述する接触片6a,6a’と鎖錠ばね15との間に確実に位置決めされる形状に形成してある。
【0019】
ここで、電圧側極及び接地側極の刃受部5A,5Bは同一形状に形成されているから、電圧側極の刃受部5Aについてのみ説明する。刃受部5Aは、互いに対向配置されて平板状の栓刃を狭持する一対の刃受ばね5aと、これら刃受ばね5aの片側の側縁に対向し、一対の刃受ばね5aとの間で平板状の栓刃を狭持する刃受ばね5bとが弾性を有する導電性金属材料によって一体に形成されたもので、刃受ばね5bの基部に電圧側極の端子部6Aの接続片6c(接地側極の刃受部5Bの場合には接地側極の端子部6Bの接続片6c)がかしめ等によって機械的及び電気的に接続される。
【0020】
一方、接地極の刃受部5Cは、電圧側極の刃受部5Aの刃受ばね5aよりも広い間隔で互いに対向配置される一対の刃受ばね5a’と、これら刃受ばね5a’の片側の側縁に対向する刃受ばね5b’とが弾性を有する導電性金属材料によって一体に形成されたもので、刃受ばね5b’の基部から延設された延設片5c’に接地極の端子部6Cの接続片6c’がかしめ等によって機械的及び電気的に接続される。而して、3つの刃受ばね5a’,5b’により丸ピン型又は逆U字型に形成された接地極の栓刃を狭持する。
【0021】
電圧側極の端子部6Aは導電材料で板状に形成され、基端部を収納区間の一内側面に当接するように折曲し、この基端部のカバー3側から横向きに、内側面に電線の芯線が接触する接触片6aが形成され、基端部のボディ2側から横向きに、内側面に鎖錠ばね15が当接する当接片6bが形成されるとともに、基端部の反対側の端部に接続片6cが形成されている。また、端子部6Aの略中央部のボディ2側には、ボディ2の隔壁8と嵌合してボディ2に位置決めして仮止めするための位置決め溝6dが形成してある。なお、当接片6bの中央寄りの端部が内側に折曲されて鎖錠ばね15の移動を規制している。さらに、接触片6aと当接片6bに挟まれた基端部からは鎖錠ばね15を押さえる押さえ片6eが切り起こし形成されている。
【0022】
接地側極の端子部6Bも同様に導電材料で板状に形成され、基端部を収納区間の一内側面に当接し、この基端部のカバー3側から横向きに、内側面に電線の芯線が接触する接触片6aが形成され、基端部のボディ2側から横向きに、内側面に鎖錠ばね15が当接する当接片6bが形成されるとともに、基端部の反対側の端部に接続片6cが形成されている。また、端子部6Bの略中央部のボディ2側には、ボディ2の隔壁8と嵌合してボディ2に位置決めして仮止めするための位置決め溝6dが形成してある。なお、当接片6bの中央寄りの端部が内側に折曲されて鎖錠ばね15の移動を規制している。さらに、接触片6aと当接片6bに挟まれた基端部からは鎖錠ばね15を押さえる押さえ片6eが切り起こし形成されている。
【0023】
一方、接地極の端子部6Cは導電材料で板状に形成され、一端部が接地側極の端子部6Bの基端部と同一構造に形成されるとともに、他端部には接地端子部7の端子板7aが一体に形成されている。また、端子部6Cの略中央部のボディ2側には、ボディ2に形成された位置決めリブ12(図4参照)と嵌合してボディ2に位置決めして仮止めするための位置決め溝6d’が形成してある。なお、接地極の刃受部5Cの延設片5c’と接続する接続片6c’が接地端子部7の近傍に形成されている。
【0024】
端子板7aの略中央には端子ねじ7bが螺合するねじ孔7cが設けられ、端子板7aの前面には複数の突条7dが突設されている。また、端子ねじ7bの円筒部には端子板7aとの間で接地線の芯線を狭持する平板状の狭持板7eが取り付けてある。そして、ボディ2の凹部11aが設けられている側と反対側の長手方向端部に端子板7aを載置する載置台13が突設され、この載置台13のねじ孔7cと対向する略中央には端子ねじ7bが挿通する挿通孔13aが設けてある。
【0025】
各端子部6A〜6Cの接触片6a,6a’と当接片6b,6b’との間に配置する鎖錠ばね15は、弾性を有する導電材料の帯板の両端部を曲成することで中央片15cの両端部に鎖錠片15a及び接触片15bが互いに対向するように形成されている。鎖錠片15aは中央片15cとの連結部位から先端縁に向かって接触片6a,6a’に近づく向きに傾斜し、接触片15bは略S字形に曲成されている。また、中央片15cは略平板状に形成されていて当接片6b,6b’に当接する。而して、電線挿入口11を通して電線の芯線が鎖錠ばね15の鎖錠片15a及び接触片15bと端子部6A〜6Cの接触片6a,6a’との間に挿入されると、鎖錠片15aの先端が芯線に食い込んで抜け止めが為されるとともに、鎖錠片15a及び接触片15bと端子部6A…の接触片6a,6a’との間に芯線が弾性狭持されて端子部6A…に電線の芯線が機械的且つ電気的に接続される。このように端子部6A〜6Cを速結端子構造とすることでねじ締め式の従来例に比較して電線の結線作業が容易に行え、しかも、ねじ締め式に比較して端子部6A〜6Cが小型化できるため、特に従来例と比べて器体1の前後方向の厚み寸法を小さくすることができる。ここで、器体1(ボディ2)表面の角部にはアールがつけてあるから、電線の結線作業時に器体1を手に持ち易くなるとともに角部が先鋭である場合に比べて手に痛みを与えることが無く、結線作業が行い易いという利点がある。
【0026】
一方、カバー3は背面が開口する略十字形の箱状に形成され、内部の構造がボディ2と略同じ構造に形成されている。カバー3の略中央には平面視略矩形のボス部3aが突設され、このボス部3aに3つの刃受孔(電圧側極用の刃受孔4a、接地側極用の刃受孔4b、接地極用の刃受孔4c)からなる差込口4がカバー3の厚み方向(前後方向)に貫通するように設けられ、ボディ2とカバー3を結合した完成状態において各刃受孔4a〜4cが器体1内に収納された各刃受部5A〜5Cに対向する。ここで、本実施形態における差込口4は定格20A 125Vの極配置(JIS C 8303参照)に対応しており、電圧側極の刃受孔4aが矩形に形成され、接地側極用の刃受孔4bが略T字型に形成されるとともに、接地極用の刃受孔4cが略半円形に形成されている。
【0027】
また、カバー3の長手方向の一端側には接地端子部7を前面側に露出する開口部3bが差込口4から分離して形成されている。このように開口部3bを差込口4から分離形成することで外観上の見栄えを良くすることができる。また、開口部3bのボス部3a側の端縁には扉16の支持片16cが嵌合する嵌合溝3cが形成されている。この扉16は弾性を有する合成樹脂成型品からなり、支持片16cの一端縁に薄肉の可撓部16bを介して主片16aが一体に形成されている。而して、支持片16cを開口部3bの嵌合溝3cに嵌合することで扉16がカバー3の前面に取り付けられ、可撓部16bを撓ませることで主片16aが開口部3bを開閉自在に塞ぐものである。なお、主片16aの自由端縁には扉16(主片16a)を開く際に指や工具等を挿入するための凹部16dが設けてある。
【0028】
ところで、カバー3をボディ2に結合する際には、端子部6A〜6Cの基端部に対応する箇所に解除釦17が収められる。この解除釦17は3個の鎖錠ばね15を同時に接触片6aから押し離して電線31の芯線32の弾性狭持状態を解除するもので、解除釦17の背面からは各鎖錠ばね15の鎖錠片15aの一端をそれぞれ押圧する押圧部17aが突設される。また、解除釦17の前面からは解除釦17を操作するための操作部たる操作ハンドル17bが延設されている。操作ハンドル17bは手で操作可能な大きさに形成されており、カバー3の長手方向の他端側に設けた開口3dからカバー3の前面に露出しているので、特別な工具を用いることなく、手操作によって芯線32の弾性狭持状態を解除することができ、電線31の取り外しを簡単に行うことができる。ここで、図5に示すように操作ハンドル17bを押し下げると、解除釦17が支点部17cを支点にして回動し、鎖錠ばね15の鎖錠片15aを接触片6aから離れる方向に撓ませ、芯線32の弾性狭持状態を解除することができる。なお、操作ハンドル17bの前面端部には器体1の幅方向に沿って走る2乗のリブ17dが突設され、このリブ17dが操作ハンドル17bを操作する操作部位の目印となっている。
【0029】
上述のように構成される器体1の前面は化粧カバー18によって被われる。化粧カバー18は背面が開口する略矩形箱状に形成され、前面の略中央部にはボス部3aが嵌入されてボス部3aに設けられた差込口4を露出する露出窓18aが設けられている。また、化粧カバー18の長手方向の一端部には扉16の主片16aを挿通する挿通窓18bが開口してあり、この挿通窓18bを通して化粧カバー18の前面側から扉16を開閉可能としてある。
【0030】
また、化粧カバー18の長手方向に沿った内壁面の両端部には前後方向に一対の突条19a,19bが突設されており、図6に示すように、これらの突条19a,19bの間に形成される凹所19cにカバー3の係合突部3eを凹凸係合することで器体1(カバー3)の前面に化粧カバー18が着脱自在に被着される。係合突部3eはカバー3の長手方向に沿った両側面の両端部に突設されている。また、係合突部3eの前後には化粧カバー18の突条19a,19bを逃がすための凹部3fが凹設されている。而して、化粧カバー18を前方からカバー3に押しつければ、一方の突条19aが係合突部3eと当接して化粧カバー18の側壁が撓み、やがて係合突部3eが突条19aを乗り越えて2つの突条19a,19bの間の凹所19cに嵌合して化粧カバー18がカバー3に固定される。ここで、突条19aの前面及び後面には係合突部3eを案内する傾斜面が形成され、係合突部3eの後面にも後方に向かって側面に近づく向きの傾斜面が形成されており、カバー3に対する化粧カバー18の着脱を容易にしている。
【0031】
而して、化粧カバー18を器体1の前面に被着した状態では解除釦17の操作ハンドル17bが化粧カバー18によって被われるから、操作ハンドル17bを不用意に操作して芯線の弾性狭持状態が誤って解除してしまうといった不具合の発生を防ぐことができる。この化粧カバー18は器体1の前面を全体的に被うものであるから、壁面のような施工面に器体1を取り付けて施工した後に器体1前面に取り付けられ、器体1の四隅に設けられたねじ挿通孔2bを被って外観上の見栄えを良くしている。
【0032】
本実施形態は次のような手順で壁面のような施工面に施工される。まず、ケーブル30の先端部分のシースを除去して電源側及び接地側の電源線となる電線31a,31bと接地線となる電線31cを露出するとともに、各電線31a〜31cの被覆を剥いて露出させた芯線32を器体1の長手方向に沿った一端部の側面に開口する電線挿入口11に挿入して、図7に示すように各電線31a〜31cの芯線32を対応する各端子部6A〜6Cに結線する。それから、ボディ2の四隅に設けたねじ挿通孔2bに取付ねじを挿通して器体1を施工面に固定し、図8に示すように器体1の前面に化粧カバー18を取り付けて施工が完了する。また、接地端子部7に接地線33を接続する場合、主片16aの凹部16dから指あるいはドライバ等を挿入して主片16aを開き、被覆を剥いて露出した接地線33の芯線33aを凹部(カバー3の開口部3b)の底に配置されている端子板7aと狭持板7eとの間に挟み込み、端子ねじ7bを締め付けることで端子板7aと狭持板7eとで芯線33aを強固に狭持させる。そして、凹部16dから接地線33を引き出すようにして扉16の主片16aを閉じると、図9及び図10に示すように接地端子部7が扉16で隠されるために外観上の見栄えを良くすることができる。また、接地線33を外す際にも扉16を開けば直ちに接地端子部7を露出することができ、接地線33の結線作業が容易に行えるものである。ここで、接地端子部7に接続された接地線33と接する器体1前面の部位、並びに当該部位と対向する化粧カバー18の部位(図10におけるAの範囲)を略平坦に形成しているので、接地線33を引っかいたり傷つけたりすることなく、接地端子部7に接地線33を容易に接続することができる。
【0033】
ところで、ケーブル30を露出配線すると見栄えが良くないことから、従来より、図11に示すような配線モール40を使ってケーブル30を配線する場合がある。この配線モール40は、壁面のような施工面に取り付けられる断面略コ字形のベース部材41と、このベース部材41に嵌合取り付けされる断面略コ字形のカバー部材42とで構成されており、ベース部材41とカバー部材42との間に生じる空間にケーブル30が収納される。本実施形態では、図1及び図4に示すように凹部11aが形成されているボディ2の端部に、配線モール40の端部を収納する収納凹部2cが設けてある。而して、図5及び図12に示すようにケーブル30が収納された配線モール40の端部をボディ2に設けた収納凹部2cに収納することができ、配線モール40の取付作業が容易に行えるものである。
【0034】
ところで、本実施形態における差込口4は定格20A 125Vの極配置に対応するものであって、互いに平板状に形成された電圧側極及び接地側極の各栓刃が直交する向きに配設された差込プラグ(図示せず)が差し込まれる。ここで、電圧側極の刃受部5Aにおいては、一対の刃受ばね5aの側縁と刃受ばね5bとの間で電圧側極の栓刃を狭持するとともに、接地側極の刃受部5Bにおいては、一対の刃受ばね5aの間で接地側極の栓刃を狭持する。一方、定格15A 125Vの極配置(JIS C 8303参照)に対応する差込プラグでは互いに平板状に形成された電圧側極及び接地側極の各栓刃が平行に配設されており、このような差込プラグに対しては電圧側極及び接地側極の各刃受部5A,5Bとも一対の刃受ばね5aの側縁と刃受ばね5bとの間で電圧側極及び接地側極の栓刃を狭持することになる。したがって、図13に示すように差込口4’を定格15A125Vの極配置に対応するもものとしたカバー3’に交換すれば、その他の部品をそのまま用いて定格15A 125Vの極配置に対応する差込口4’を備えた露出コンセントが実現できる。同様に、定格20A 250Vの極配置(JIS C 8303参照)に対応する差込プラグでは平板状に形成された電圧側極の栓刃と略鈎型に形成された接地側極の栓刃とが直線上に並ぶように配設されており、このような差込プラグに対しては電圧側極及び接地側極の各刃受部5A,5Bとも一対の刃受ばね5aの側縁と刃受ばね5bとの間で電圧側極及び接地側極の栓刃を狭持することになる。このため、図14に示すように差込口4”を定格20A 250Vの極配置に対応するもものとしたカバー3”に交換すれば、その他の部品をそのまま用いて定格20A 250Vの極配置に対応する差込口4”を備えた露出コンセントが実現できる。このように本実施形態では、カバー3,3’,3”を交換するだけで異なる極配置に対応した差込口4,4’,4”を有する露出コンセントが提供できるから、カバー3,3’,3”以外の部品を共通化して製造コストの削減が図れるという利点がある。
【0035】
(実施形態2)
図15〜図18を参照して本発明の実施形態2を説明する。但し、本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるから、共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴となる構成についてのみ説明する。
【0036】
すなわち、実施形態1ではカバー3前面に開閉自在に設けた扉16で接地端子部7を隠しているのに対し、本実施形態は器体1の前面に被着する化粧カバー18によって接地端子部7’を隠す点に特徴がある。
【0037】
図16及び図18に示すように、本実施形態における接地端子部7’も実施形態1とほぼ同様の構成を有し、接地極用の刃受部5Cと一体に形成された端子板7a’、端子ねじ7b’並びに狭持板7e’からなる。
【0038】
一方、カバー3においては開口部3b’の形状が若干異なっており、開口部3b’が前面だけでなく側面にも開口している。また、化粧カバー18においては挿通窓18bの代わりにカバー3の開口部3b’に対応する側面に凹所18cが形成されており、図18に示すように化粧カバー18を器体1の前面に取り付けた状態では凹所18cを通して接地線33が外部に引き出されるようになっている。
【0039】
本実施形態は上述のように構成されるものであるから、器体1の前面に被着される化粧カバー18で接地端子部7’を隠すことにより外観上の見栄えを良くすることができ、また、実施形態1に比較して扉16が不要なために部品点数並びに製造工程を削減することができてコストダウンが図れるという利点がある。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明は、前面に差込口が設けられ施工面に露出した状態で取り付けられる器体と、器体内に納装されて差込口に差し込まれる栓刃を受ける刃受部と、器体内に納装されて外部から挿入される電線を機械的且つ電気的に接続する速結端子構造の端子部と、器体前面に露設されて外部の接地線を接続する接地端子部と、器体前面に露出する接地端子部を隠す手段とを備えたので、電線を接続する端子部を速結端子構造とすることでねじ締め式の従来例に比較して電線の結線作業が容易に行えるとともに、接地端子部を隠す手段にて接地端子部を隠すことにより外観上の見栄えを良くすることができるという効果がある。また、前記端子部は、器体の側面に形成した電線挿入口から挿入される電線の芯線と接触するとともに刃受部と導通する接触片と、接触片との間に芯線を弾性狭持する鎖錠ばねと、この鎖錠ばねを接触片から押し離して芯線の弾性狭持状態を解除する解除釦とを具備してなり、解除釦を手で操作する操作部を器体の前面に露出させたので、電線の芯線を電線挿入口から挿入するだけで鎖錠ばねと接触片との間に芯線が弾性狭持されて電線の接続が行え、しかも、器体前面に露出させた解除釦の操作部を手で操作することで芯線の弾性狭持状態を解除して電線を簡単に取り外すことができ、特別な工具を用いることなく電線の結線作業が簡単に行えるという効果がある。さらに、差込口を露出する露出窓が形成された化粧カバーにて器体の前面を被うので、化粧カバーによって操作部が被われるから、操作部を不用意に操作して電線が外れてしまうといった不具合の発生を防ぐことができるという効果がある。また、器体を略矩形の箱形に形成するとともに器体表面の角部にアールをつけたので、結線作業時に器体を手に持ち易くなるとともに角部が先鋭である場合に比べて手に痛みを与えることが無く、結線作業が行い易いという効果がある。さらに、器体前面において前記接地端子部を差込口から分離形成したので、外観上の見栄えを良くすることができるという効果がある。
【0041】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記接地端子部を隠す手段は、前記化粧カバーからなるので、化粧カバーによって接地端子部が隠されるために外観上の見栄えを良くすることができるという効果がある。
【0042】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、器体の前面に設けた凹所の底部に接地端子部を配設するとともに、前記接地端子部を隠す手段として凹所の開口を塞ぐ扉を器体の前面に開閉自在に設けたので、扉を閉じれば接地端子部が扉で隠されるために外観上の見栄えを良くすることができ、接地線を接続する、あるいは外すときには扉を開いて接地端子部を露出すればよく、接地線の結線作業が容易になるという効果がある。
【0047】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかの発明において、内部に電線が挿通される配線モールの端部を収納する収納凹部を器体表面に設けたので、配線モールの取付作業が容易になるという効果がある。
【0048】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの発明において、前面に差込口が形成されたカバーと、カバーに結合するボディとで器体を構成し、形状が異なる複数種類の栓刃を受ける刃受ばねにより刃受部を構成したので、差込口の形状が異なるカバーに交換するだけで種々の形状の栓刃に対応することができて部品の共通化が図れるという効果がある。
【0049】
請求項6の発明は、請求項3の発明において、接地端子部に接続される接地線と接する器体前面の部位を略平坦に形成したので、接地線を引っかいたり傷つるけこと無く接地端子部に接地線を簡単に結線することができるという効果がある。
【0050】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかの発明において、差込口に差し込まれる接地極の栓刃を受ける接地極用の刃受部を器体内に納装したので、接地極付きのプラグを接続することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す分解斜視図である。
【図2】(a)は同上の正面図、(b)は同上の側面図である。
【図3】同上の化粧カバーを外した状態の正面図である。
【図4】同上の化粧カバー及びカバーを外した状態の正面図である。
【図5】同上の電線を接続した状態の一部省略した側断面図である。
【図6】同上の要部を示す側断面図である。
【図7】同上の電線を接続し且つ化粧カバーを外した状態の正面図である。
【図8】同上の電線を接続した状態の正面図である。
【図9】同上の接地線を接続した状態の正面図である。
【図10】同上の接地線を接続した状態の要部側断面図である。
【図11】(a)は同上に用いる配線モールの分解斜視図、(b)は配線モールの斜視図である。
【図12】同上の一部省略した斜視図である。
【図13】同上における別の構成のカバーを示す正面図である。
【図14】同上におけるさらに別の構成のカバーを示す正面図である。
【図15】実施形態2を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図16】同上の接地線を接続し且つ化粧カバーを外した状態の正面図である。
【図17】同上の施工面に施工し且つ接地線を接続した状態の側面図である。
【図18】同上の施工面に施工し且つ接地線を接続した状態の要部側断面図である。
【符号の説明】
1 器体
2 ボディ
3 カバー
4 差込口
5 刃受部
6 端子部
7 接地端子部
11 電線挿入口
15 鎖錠ばね
16 扉
18 化粧カバー
Claims (7)
- 前面に差込口が設けられ施工面に露出した状態で取り付けられる器体と、器体内に納装されて差込口に差し込まれる栓刃を受ける刃受部と、器体内に納装されて外部から挿入される電線を機械的且つ電気的に接続する速結端子構造の端子部と、器体前面に露設されて外部の接地線を接続する接地端子部と、器体前面に露出する接地端子部を隠す手段とを備え、前記端子部は、器体の側面に形成した電線挿入口から挿入される電線の芯線と接触するとともに刃受部と導通する接触片と、接触片との間に芯線を弾性狭持する鎖錠ばねと、この鎖錠ばねを接触片から押し離して芯線の弾性狭持状態を解除する解除釦とを具備してなり、解除釦を手で操作する操作部を器体の前面に露出させ、差込口を露出する露出窓が形成された化粧カバーにて器体の前面を被い、器体を略矩形の箱形に形成するとともに器体表面の角部にアールをつけ、器体前面において前記接地端子部を差込口から分離形成したことを特徴とする露出コンセント。
- 前記接地端子部を隠す手段は、前記化粧カバーからなることを特徴とする請求項1記載の露出コンセント。
- 器体の前面に設けた凹所の底部に接地端子部を配設するとともに、前記接地端子部を隠す手段として凹所の開口を塞ぐ扉を器体の前面に開閉自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の露出コンセント。
- 内部に電線が挿通される配線モールの端部を収納する収納凹部を器体表面に設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の露出コンセント。
- 前面に差込口が形成されたカバーと、カバーに結合するボディとで器体を構成し、形状が異なる複数種類の栓刃を受ける刃受ばねにより刃受部を構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の露出コンセント。
- 接地端子部に接続される接地線と接する器体前面の部位を略平坦に形成したことを特徴とする請求項3記載の露出コンセント。
- 差込口に差し込まれる接地極の栓刃を受ける接地極用の刃受部を器体内に納装したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の露出コンセント。
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