JP2002311579A - 感光性組成物 - Google Patents
感光性組成物Info
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- JP2002311579A JP2002311579A JP2001113398A JP2001113398A JP2002311579A JP 2002311579 A JP2002311579 A JP 2002311579A JP 2001113398 A JP2001113398 A JP 2001113398A JP 2001113398 A JP2001113398 A JP 2001113398A JP 2002311579 A JP2002311579 A JP 2002311579A
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Abstract
成することにより、高感度で、かつ高温・高湿の環境下
に保存した場合でも耐刷性が優れている感光性平版印刷
版に適した感光性組成物を提供する。 【解決手段】 ネガ作用ジアゾ樹脂とエチレン性不飽和
基を有する化合物と光重合開始剤と、側鎖カルボキシル
基を有するアルカリ可溶性ポリウレタン樹脂とを含有す
る感光性組成物であって、該アルカリ可溶性ポリウレタ
ン樹脂が、その側鎖カルボキシル基にグリシジルメタク
リレートを付加反応させて成るアルカリ可溶性ポリウレ
タン樹脂であることを特徴とする感光性組成物を提供す
るものであり、好ましくは、前記アルカリ可溶性ポリウ
レタン樹脂の側鎖カルボキシル基にグリシジルメタクリ
レートを20〜70モル%導入したことを特徴とする感
光性組成物を提供する。
Description
の製造に適した感光性組成物に関するものである。更に
詳しくは、高感度で、かつ高耐刷性の平版印刷版に好適
に使用される感光性組成物に関するものである。
成法は、数多く知られている。光照射により露光部が現
像液に不溶化するネガ型と、光照射により露光部が現像
液に可溶化するポジ型に大別される。ネガ型感光性平版
印刷版に利用されているネガ型感光性化合物としては、
(1)ネガ作用ジアゾ樹脂、(2)エチレン不飽和基を
有する化合物と光重合開始剤の組み合わせ、(3)ネガ
作用ジアゾ樹脂とエチレン性不飽和基を有する化合物及
び光重合開始剤の組み合わせ等がある。
アゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物に
代表されるジアゾ樹脂が一般に常用されている。
の感光層の組成は、米国特許2,714,066号明細
書に記載されているようなジアゾ樹脂のみを使用したも
のがあるが、耐摩耗性が弱く、十分な耐刷性が得られ
ず、また感脂性も不十分である。これらを改善する目的
で、感光性平版印刷版の多くのものが、有機高分子化合
物からなる結合剤とジアゾ樹脂よりなっている。
性アルカリ現像液により除去(現像)されるアルカリ現
像型と、有機溶剤系現像液により現像される溶剤現像型
に分けられが、労働安全衛生上、アルカリ現像型が注目
されており、これは主に結合剤である有機高分子化合物
の性質により決まる。結合剤にアルカリ現像性を持たせ
る方法としては、例えば、特開昭50−30604号公
報に記載されているようにカルボン酸含有のモノマーを
共重合させるか、米国特許第2861058号明細書に
記載されているようにポリビニルアルコールのヒドロキ
シ基と無水フタル酸のような環状酸無水物を反応させる
ことによりポリマー中にカルボン酸を導入する方法があ
るが、これらのポリマーは構造上、耐摩耗性が悪く、こ
のようなアルカリ可溶性樹脂を感光層に含む感光性平版
印刷版からは、耐刷性の低い平版印刷版しか得られなか
った。また、特開平5−88369号や特開平5−31
3368号公報に記載されている、フェノール性水酸基
を有するモノマーを共重合させたアルカリ可溶性樹脂
は、適正な現像条件の範囲が狭く、また耐摩耗性も劣る
などの問題があった。
平版印刷版の感光性画像形成層として用いる試みは多
く、特公昭46−32714号公報に開示されているよ
うなバインダー樹脂としてのポリマー、エチレン性不飽
和基を有する化合物及び光重合開始剤からなる基本組
成、特公昭49−34041号公報に開示されているよ
うなバインダー樹脂としてのポリマーに不飽和二重結合
を導入したもの、特開昭59−53835号公報に開示
されているような重合能のあるアリル基を側鎖に有する
ビニル共重合体を利用したもの、特開平4−21330
4号公報に記載されているラジカル発生能を有するハロ
メチルー1,3,5−トリアジン部分を含有するバイン
ダー樹脂を利用したものなどの重合硬化率を改良させた
感光性組成物が知られているが、一部で実用に供されて
いるものもあるが、いずれの感光性組成物も、適正な現
像範囲が狭く、また耐刷力も満足できるものではない。
刷性を改良する目的で、アルカリ可溶性ポリウレタン樹
脂をバインダー樹脂として用いる方法が、特公平7−1
20038号や日本特許第2594461号に記載され
ており、本発明者らも特開2000−275832号に
おいて、一種類の脂肪族又は芳香族ジカルボン酸と二種
類の脂肪族又は芳香族ジオールとの反応から得られるジ
オール化合物を構成単位の一部として使用したポリウレ
タン樹脂を提案した。しかし、これらの樹脂を使用した
画像は、感度が低く、高温・高湿の環境下では、保存性
が悪くなり、耐刷性が充分でなくなる欠点をも有してい
た。
のような欠点を解消すべく、新規なアルカリ可溶性ポリ
ウレタン樹脂を合成することにより、高感度で、かつ高
温・高湿の環境下に保存した場合でも耐刷性が優れてい
る感光性平版印刷版に適した感光性組成物を提供するこ
とにある。
ゾ樹脂と、エチレン性不飽和基を有する化合物と、光重
合開始剤と、側鎖カルボキシル基を有するアルカリ可溶
性ポリウレタン樹脂とを含有する感光性組成物であっ
て、該アルカリ可溶性ポリウレタン樹脂が、その側鎖カ
ルボキシル基にグリシジルメタクリレートを付加反応さ
せて成るアルカリ可溶性ポリウレタン樹脂であることを
特徴とする感光性組成物を提供するものであり、好まし
くは、前記アルカリ可溶性ポリウレタン樹脂の側鎖カル
ボキシル基にグリシジルメタクリレートを20〜70モ
ル%導入したことを特徴とする感光性組成物を提供する
ものである。
は、側鎖の一部にカルボキシル基を介してグリシジルメ
タクリレートを付加導入させ、不飽和二重結合を所持し
た重合体になっている。当該アルカリ可溶性ポリウレタ
ン樹脂とネガ作用ジアゾ樹脂及びエチレン性不飽和基を
有する化合物と光重合開始剤を混合してなる感光層に光
照射した場合、前記不飽和二重結合と前記エチレン性不
飽和基を有する化合物との間で光重合反応が生じるため
か、高感度になり、画像強度も強くなり、そのため通常
の印刷時における耐刷性、あるいは過酷な環境下に置か
れた場合の耐刷性においても優れたものとなる。
性ポリウレタン樹脂は、好ましくは、始めに、ジイソシ
アネート化合物とカルボキシル基を有するジオール化合
物及びカルボキシル基を有せずイソシアネートと反応し
ない他の置換基を有していてもよいジオール化合物を反
応させ、次いで当該カルボキシル基に、グリシジルメタ
クリレートを付加反応させて合成したポリウレタン樹脂
が含まれる。この一つの例を化学式を用いて表すと、下
記のようになる。なお、アルカリ可溶性とは、pH9以
上のアルカリ水に溶解若しくは膨潤する性質をいう。
物の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシレン
ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、
4、4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5
−ナフタレンジイソシアネート、3,3'−ジメチルビ
フェニルー4,4'−ジイソシアネート、へキサンメチ
レンジイソシアネート、トリメチルへキサンメチレンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)、メチルシキロヘキシルー2,
4−(又は2,6)ジイソシアネート、1,3−ビス
(イソシアネートメチル)シクロへキサンなどを挙げる
ことができる。
るジオール化合物の具体例としては、3,5−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロ
ピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオ
ン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン
酸、N,N−2,2−ジヒドロキシエチルグリシン、ビ
ス(ヒドロキシメチル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒド
ロキフェニル)ペンタン酸、酒石酸などが挙げられる。
物のポリウレタン樹脂中における含有率は20〜50モ
ル%であり、より好ましくは25〜45モル%である。
20モル%未満では、現像性が悪くなり、グリシジルメ
タクリレートの付加割合も狭くなる場合があり、50モ
ル%を超えると、現像時の画像強度が悪くなるのと同時
にその他のジオール成分を含有できなくなる場合があ
る。
ず、イソシアネートと反応しない他の置換基を有してい
てもよいジオール化合物の具体例としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエステルポリオー
ル、ポリカーボネートジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,6−へキサンジ
オール、2,2,4−トリメチルー1,3−ペンタンジ
オール、1,4−ビスーβ―ヒドロキシエトキシシクロ
ヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデ
カンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフ
ェノールF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加
体、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビ
スフェノールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビス
フェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキ
ノンジヒドロキシエチルエーテル、p−キシレングリコ
ール、ジヒドロキシエチルスルホン、ビスー(2−ヒド
ロキシエチル)−2,4−トリレンジカルバメート、
2,4−トリレンービスー(2−ヒドロキシエチル)−
m−キシレンカルバメート、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソフタレートなどが挙げられる。
アルカリ可溶性であれば特に限定されず、通常のものが
使用されるが、好ましくは、2段階反応で合成すること
ができる。まず、基本骨格となるポリウレタンの合成
は、上記ジイソシアネート化合物と上記カルボキシル基
を有するジオール化合物及びカルボキシル基を有しない
ジオール化合物とを非プロトン性溶媒中において、それ
ぞれの反応性に応じた活性の公知な触媒を添加し、加熱
することにより合成し、次いで、グリシジルメタクリレ
ートを付加反応させて合成する。使用するジイソシアネ
ート化合物とジオール化合物のモル比は、好ましくは
0.8:1 〜 1.2:1であり、ポリマーの末端にイ
ソシアネート基が残存した場合、アルコール類又は、ア
ミン類などで処理することにより、最終的にイソシアネ
ート基が残存しない形で合成される。
応物の導入率としては、1段階目の基本骨格となるポリ
ウレタン中のカルボキシル基に対して20〜70モル
%、より好ましくは30〜60モル%である。20モル
%未満の導入率では、高耐刷性の効果が難しくなる場合
があり、70モル%以上の導入率では、現像性が悪くな
る場合がある。
は、バインダー樹脂として単独で用いてもよいが、他の
アルカリ可溶性樹脂と混合して用いてもよい。感光性組
成物中に含まれる本発明のアルカリ可溶性ポリウレタン
樹脂の含有量は、組成物の溶媒を除く成分中、好ましく
は5〜95重量%、より好ましくは10〜90重量%の
範囲である。5重量%未満では耐刷性が悪くなり、95
重量%を超えると感度が低くなる。
しては、芳香族ジアゾニウム塩と例えば活性なカルボニ
ル含有化合物(例えばホルムアルデヒド)との縮合物で
代表されるジアゾ樹脂である。好ましいジアゾ樹脂に
は、例えばp−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデ
ヒド又はアセトアルデヒドの縮合物のヘキサフルオロり
ん酸塩、テトラフルオロほう酸塩、りん酸塩などが含ま
れる。また米国特許第3300309号に記載されてい
るようなp−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒ
ドとの縮合物のスルホン酸塩(例えばp−トルエンスル
ホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、2−メトキ
シ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン
酸塩など)、フォスフィン酸塩(例えばベンゼンフォス
フィン酸塩など)、ヒドロキシ基含有化合物塩(例えば
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸塩な
ど)、有機カルボン酸塩なども好ましい。
ジアゾ樹脂の含有量は、組成物の溶媒を除く成分中、好
ましくは5〜60重量%であり、より好ましくは10〜
50重量%である。5重量%未満では光硬化性が悪くな
る場合があり、60重量%を超えると感度が低下する場
合があるので好ましくない。
有する化合物と光重合開始剤の組み合わせにおいて、エ
チレン性不飽和基を有する化合物としては、1分子中に
少なくとも1個、好ましくは2個以上の付加重合可能な
エチレン性不飽和基を有するモノマー又はオリゴマーが
ある。このようなモノマー又はオリゴマーとしては、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(以
下、メタクリレートとアクリレートを総称して(メタ)
アクリレートと略す。)、ポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、へキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアネレート、多価アルコール・アル
キシレンオキサイド付加体の(メタ)アクリレート、多
価フェノール・アルキレンオキサイド付加体の(メタ)
アクリレート、特公昭48−41708号、特公昭50
−6034号、特公昭51−37193号各公報に記載
されているウレタンアクリレート類、特開昭48−64
183号、特公昭49−43191号、特公昭52−3
0490号各公報に記載されているポリエステルアクリ
レート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を付加さ
せたエポキシアクリレート類等の多官能(メタ)アクリ
レート等を挙げることができる。さらに、日本接着協会
誌Vol.20, No.7, 300〜308ページに光硬化性モノマーと
して紹介されているものも使用することができる。
重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物の含有量
は、組成物の溶媒を除く成分中、好ましくは5〜60重
量%であり、より好ましくは10〜50重量%である。
5重量%未満では光硬化性が悪くなる場合があり、60
重量%を超えると感度が低下する場合があるので好まし
くない。
きる光重合開始剤としては、例えば、米国特許第236
7661号明細書に記載されているα―カルボニル化合
物、米国特許第2448828号明細書に記載されてい
るアシロインエーテル、米国特許第2722512号明
細書に記載されているα―炭化水素置換された芳香族ア
シロイン化合物、米国特許第3046127号明細書に
記載されている多岐キノン化合物、米国特許第3549
367号明細書に記載されているトリアリールビイミダ
ゾールとp−アミノフェニルケトンの組み合わせ、米国
特許第4239850号明細書に記載されているトリハ
ロメチルーs−トリアジン系化合物、米国特許第421
2970号明細書に記載されているオキサジアゾ−ル系
化合物、米国特許第3751259号明細書に記載され
ているアクリジン及びフェナジン化合物、特公昭51−
48516号公報に記載されているベンゾチアゾール系
化合物が挙げられる。好ましくは、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタノン−1あるいは2−メチル−1[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1オンな
どのα−アミノケトン化合物が挙げられる。
合開始剤の添加量は、組成物の溶媒を除く成分中、好ま
しくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜2
0重量%含まれる範囲である。0.1重量%未満では光
重合が起こりずらい場合があり、30重量%を超えると
不純物として残る場合があるので好ましくない。
化合物と光重合開始剤とを組み合わせる場合、感光性組
成物の製造中あるいは保存中において、付加重合可能な
エチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止するため
に、少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。こ
のような熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−
メトキシフェノール、ジーt−ブチルーp−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4'−チオビス(3−メチルー6−t−ブチル
フェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチルー
6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾ−ル、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第
一セリウム塩などが挙げられる。これらの熱重合防止剤
の使用量は、組成物の溶媒を除く成分中、0.01〜
5.0重量%含まれる範囲が好ましい。
ガ作用ジアゾ樹脂とエチレン性不飽和基を有する化合物
と光重合開始剤との組み合わせ系及びアルカリ可溶性ポ
リウレタン樹脂を含有するものであるが、その他の成分
として高分子化合物、染料、露光後直ちに可視像を得る
ための焼出し剤、保存安定剤、界面活性剤、可塑剤やそ
の他のフィラーなどを必要に応じて含有することもでき
る。
含有することができる高分子化合物としては、フェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデ
ヒド樹脂、フェノール変性キシレン樹脂、ポリヒドロキ
シスチレン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレン及びカ
ルボキシ基含有エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂等、公知のアルカリ可溶性
の樹脂を含有させることができる。かかるアルカリ可溶
性樹脂の使用量は、本発明の組成物の溶媒を除く成分
中、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜
60重量%含まれる範囲である。5重量%未満である
と、耐刷性が悪くなる場合があり、70重量%を超える
と現像性などが悪くなる場合がある。
添加する好適な染料としては、油溶性染料及び塩基性染
料がある。具体的には、クリスタルバイオレット、マラ
カイトグリーン、ビクトリアブルー、メチレンブルー、
エチルバイオレット、ローダミンB、ビクトリアピュア
ブルーBOH(保土ヶ谷化学工業社製)、オイルブルー
613(オリエント化学工業社製)、オイルグリーンな
どを挙げることができる。これらの染料の使用量は、本
発明の組成物の溶媒を除く成分中、好ましくは0.1〜
5.0重量%、より好ましくは0.5〜4.0重量%含
まれる範囲である。0.1重量%未満であると、感光性
組成物の着色が不十分で画像が見づらくなる場合があ
り、5.0重量%を超えると、現像後の非画像部に染料
の残さが残りやすくなるので好ましくない。
が得られるようにするための焼出し剤として、光酸発生
剤を加えることもできる。かかる光酸発生剤としては、
1,2−ナフトキノンジアジドー4−スルホニルクロラ
イド、2,4,6−トリ(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−フェニルー4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、9,10−ジメトキシアントラセンー2−スルホ
ン酸ヨードニウム塩、8−アニリノナフタレンー1−ス
ルホン酸ヨードニウム塩などを挙げることができる。こ
れらの光酸発生剤の使用量は、本発明の組成物の溶媒を
除く成分中、好ましくは0.05〜5.0重量%、より
好ましくは0.1〜4.0重量%含まれる範囲である。
0.05重量%未満であると、可視画像が明確に得られ
づらくなる場合があり、5.0重量%を超えると、感光
液中で折出しやすくなる。
できる保存安定剤としては、リン酸、亜リン酸、シュウ
酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、ラウリ
ン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。これら保存
安定剤の含有量は、ジアゾ樹脂に対して、好ましくは2
〜30重量%であり、より好ましくは5〜20重量%で
ある。2重量%未満であると、保存性の効果がない場合
があり、30重量%を超えると、光硬化力が悪なる場合
があるので好ましくない。
る際には、種々の有機溶剤に溶かして、感光液として使
用に供される。このとき使用する溶媒の例として、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノイソピロピル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ダ
イセトンアルコール、γ―ブチロラクトン、N−メチル
ピロリドン等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以
上組み合わせて使用される。
転塗布、ホワィラー塗布、押し出し塗布、ワイヤーバー
塗布、ロール塗布、エアーナイフ塗布、ディップ塗布及
びカーテン塗布などが可能である。塗布量は用途により
異なるが、感光性組成物の塗布量として、乾燥重量で通
常約0.5〜5g/m2の範囲が好ましい。
光層の上には、空気中の酸素による重合禁止作用を完全
に防止するため、例えば、ポリビニルアルコール、酸性
セルロース類などのような酸素遮断性に優れたポリマー
よりなる保護層を設けてもよい。
としては、紙、プラスチックフィルム、あるいは銅、亜
鉛、アルミニウム、ステンレスなどの金属版、これら金
属の多層版などが挙げられ、これらのうち、感光性平版
印刷版支持体としては、アルミニウム及びアルミニウム
箔で被覆された複合材料などが好ましい。
感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理されて
いることが望ましい。粗面化方法としては、一般の公知
のブラシ研磨、ボール研磨、電解エッチング、化学エッ
チング、液体ホーニング、サンドブラストなどの方法及
びこれらの組み合わせが挙げられ、好ましくは、ブラシ
研磨、電解エッチング、化学エッチングを組み合わせた
粗面化方法が好ましい。電解エッチングの際に用いられ
る電解浴としては、酸、アルカリ又はそれらの塩を含む
水溶液が用いられ、これらの中で、特に塩酸、硝酸又は
それらの塩を含む電解液が好ましい。さらに粗面化処理
されたアルミニウム板は、必要に応じて、酸又はアルカ
リの水溶液にてデスマット処理される。こうして得られ
たアルミニウム板は、陽極酸化処理されることが望まし
く、特に硫酸又はリン酸を含む浴で処理する方法が好ま
しい。さらに必要に応じて、封孔処理、下引き液の被覆
あるいはアルカリ金属ケイ酸水溶液などによる表面処理
を行なうことができる。
印刷版を作製した場合、当該感光性平版印刷版と原稿フ
イルムとの真空密着性をよくする目的、あるいは感光性
平版印刷版同士の離脱性をよくする目的で感光層上にマ
ット層を設けたり、感光層(感光性組成物)中に有機溶
剤不溶性の高分子化合物粉末を含有させることもでき
る。
るための光源としては、水銀灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク
灯、アルゴンイオンレーザ、ヘリウム・カドミウムレー
ザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
補充液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルトケイ
酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナト
リウム、オクタン酸ナトリウム、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テト
ラメチルアンモニウムハイドロキサイド等のアルカリ性
化合物の水溶液(アルカリ性水溶液)が挙げられる。
て界面活性剤及び/又は溶剤を添加することができる。
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤あるいは両性
界面活性剤を使用することができる。上記陰イオン界面
活性剤としては、炭素数が8〜22のアルコールの硫酸
エステル類(例えば、ポリオキシエチレンアルキルサル
フェートソーダ塩)、アルキルアリールスルホン酸塩類
(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、ポリオ
キシエチレンドデシルフェニルサルフェートソーダ塩、
アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、ナフタレンスル
ホン酸ソーダ、ナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリ
ン縮合物)、ソジウムジアルキルスルホサクシネート、
アルキルエーテルリン酸エステル、アルキルリン酸エス
テルなど用いることができる。また、上記両性界面活性
剤としては、アルキルベタイン型又はアルキルイミダゾ
リン型活性剤が好ましい。
類が好ましいが、水中(20℃)に10%以上溶解しな
い溶剤が最も好ましく、この種の溶剤として、ベンジル
アルコール、DL−α―フェニルエチルアルコール、2
−フェニルエチルアルコール、フェニルセロソルブなど
が挙げられる。
酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫
酸マグネシウムなどの水溶性亜硫酸塩を添加することも
できる。
ならず、金属エッチング用フォトレジストやIC回路や
フォトマスクなどのフォトファブリケーション用レジス
トにも使用することができる。
に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
でない。なお、合成例における酸価は、JIS K00
70(化学製品の酸価試験方法)に基づき測定した。重
量平均分子量は、ポリスチレン換算のゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。
脂(1)の合成 コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの3
つ口丸底フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)プロピオン酸(OH当量67)26.8g(0.2
モル)、ポリエステルポリオールA(OH当量545)
27.3g(0.025モル)、ポリプロピレングリコ
ール(OH当量198)9.9g(0.025モル)を
加え、N,N−ジメチルアセトアミド150gに溶解し
た。これに4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
(NCO当量125)62.5g(0.25モル)を添
加し、80℃で4時間、加熱攪拌した。さらに、グリシ
ジルメタクリレート(分子量142.2)14.2g
(0.1モル)、トリエチルベンジルアンモニウムクロ
リド0.1gを添加して100℃で4時間、加熱攪拌す
る。その後、メタノール160gを加えて希釈した。反
応溶液を水5リッター中に攪拌しながら投入し、白色の
目的樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水で洗浄
後、乾燥させることにより120gの樹脂を得た。この
樹脂の酸価は40mgKOH/g、カルボキシル基への
導入率は50モル%、重量平均分子量は61,000で
あった。
ポリオールAは、以下のようにして作成した。500m
lの丸底フラスコにガラス製のヘリックスを付けたカラ
ム(25〜30cm)を備えて、これにヘキサンを満た
した水分測定用分留受け器を接続した。反応容器にアジ
ピン酸146.1g(1.00mol)、エチレングリ
コール41.0g(0.66mol)及び1,4−ブタ
ンジオール39.7g(0.44mol)を入れて徐々
に200℃まで加熱し、8時間反応させた。反応終了
後、加熱を止め、水分測定用分留受け器を取り外して蒸
留連結管に置き換え、未反応出発物質及び副生成物を2
00℃(7.5mmHg)で15時間かけて留去した。
得られたポリエステルポリオールAの収量は171.0
g、OH当量は545、含水量は0.02重量%であっ
た。
脂(2)の合成 コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた500mlの3
つ口丸底フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)プロピオン酸(OH当量67)20.1g(0.1
5モル)、テトラエチレングリコール(分子量194.
2)19.4g(0.1モル)を加え、N,N−ジメチ
ルアセトアミド150gに溶解した。これに4,4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(NCO当量125)
62.5g(0.25モル)を添加し、80℃で4時
間、加熱攪拌した。さらに、グリシジルメタクリレート
(分子量142.2)7.1g(0.05モル)、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロリド0.1gを添加し
て100℃で4時間、加熱攪拌する。その後、メタノー
ル160gを加えて希釈した。反応溶液を水5リッター
中に攪拌しながら投入し、白色の目的樹脂を析出させ
た。この樹脂を濾別し、水で洗浄後、乾燥させることに
より95gの樹脂を得た。この樹脂の酸価は50mgK
OH/g、カルボキシル基への導入率は33モル%、重
量平均分子量は55,000であった。
ウレタン樹脂(3)を合成した。コンデンサー、温度
計、攪拌機を備えた500mlの3つ口丸底フラスコ
に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸
(OH当量67)13.4g(0.1モル)、ポリエス
テルポリオールA(OH当量545)81.75g
(0.075モル)、ポリプロピレングリコール(OH
当量198)29.7g(0.075モル)を加え、
N,N−ジメチルアセトアミド150gに溶解した。こ
れに4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(NC
O当量125)62.5g(0.25モル)を添加し、
80℃で4時間、加熱攪拌した。さらに、その後、メタ
ノール160gを加えて希釈した。反応溶液を水5リッ
ター中に攪拌しながら投入し、白色の目的樹脂を析出さ
せた。この樹脂を濾別し、水で洗浄後、乾燥させること
により115gの樹脂を得た。この樹脂の酸価は30m
gKOH/g、重量平均分子量は50,000あった。
アルカリ脱脂した後、パーミストンの水懸濁液をかけな
がらナイロンブラシで表面を研磨し、その後よく水で洗
浄した。次いで、70℃、20%のカセイソーダ液をか
け流し、表面を3g/m2エッチングした後、流水で洗
浄し、塩酸(35g/L)及びアルミニウムイオン(2
0g/L)からなる電解液中で200クーロン/dm2
で電解研磨し、水洗した。その後、70℃、20%のカ
セイソーダ液をかけて表面を再度エッチングし、水洗を
行なった後、30℃の10%硫酸水溶液中で陽極酸化処
理を行なって、1.8g/m2の陽極酸化皮膜を形成さ
せた。水洗した後、JIS3号ケイ酸ナトリウム5重量
%水溶液で、70℃、10秒間浸漬処理し、水洗した。
1]、[A−2]を用いて、上記アルミニウム板上に塗
布し、乾燥させて、それぞれの感光性平版印刷版[A−
1]、[A−2]を作製した。この時の塗布量は乾燥重
量で1.5g/m2であった。
1]、[B−2]を感光液[A−1]同様に塗布し、感
光性平版印刷版[B−1]、[B−2]を作製した。乾
燥後の塗布重量は1.5g/m2であった。
刷版に線画及び網点画像からなるネガフィルム及びコダ
ック社製ステップタブレットNo.2を真空密着し、3k
Wメタルハライド((株)クラナミ製)で1mの距離か
ら90秒間紫外線照射した後、下記組成の現像液を用い
て25℃、30秒間浸漬現像した。
示す。 (1)感度:ステップタブレットの完全硬化段数(ベタ
段数)から判断、比較する。 (2)擦りテスト:現像中にステップタブレット部分及
び画像部分を脱脂綿で擦り、画像の剥がれ及びキズの付
き具合から判断する。 ○、×の評価基準を以下に示
す。 ○:画像部にキズも剥がれもなく良好 ×:画像部にキズが付き易い (3)耐刷性テスト:各平版印刷版を用いて、リョービ
社製480D印刷機で市販インキにて、上質紙に印刷
し、画像がかすれるまでの枚数を数えて判断する。 (4)保存性テスト:40℃・湿度85%の雰囲気中に
1週間保存の後、上記(3)と同様な耐刷性テストを行
い、耐刷性の変化を見る。
タン樹脂を用いた平版印刷版実施例1、2は、比較例
1,2とくらべて、感度が高く、現像液中での擦りに対
して強く、耐刷性も優れており、過酷な環境下に置かれ
ても耐刷性が変化しないなどの優れた特徴がある。
樹脂を含有する感光性組成物より得られた感光性平版印
刷版は、感度が高く、現像液中での画像強度に優れ、か
つ耐刷性も優れており、過酷な環境下に置かれても保存
性に優れた版となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ネガ作用ジアゾ樹脂と、エチレン性不飽
和基を有する化合物と、光重合開始剤と、側鎖カルボキ
シル基を有するアルカリ可溶性ポリウレタン樹脂とを含
有する感光性組成物であって、該アルカリ可溶性ポリウ
レタン樹脂が、その側鎖カルボキシル基にグリシジルメ
タクリレートを付加反応させて成るアルカリ可溶性ポリ
ウレタン樹脂であることを特徴とする感光性組成物。 - 【請求項2】 上記アルカリ可溶性ポリウレタン樹脂の
側鎖カルボキシル基にグリシジルメタクリレートを20
〜70モル%導入したことを特徴とする請求項1に記載
の感光性組成物。
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