JP3356512B2 - 平版印刷用感光性組成物 - Google Patents

平版印刷用感光性組成物

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JP3356512B2
JP3356512B2 JP30878993A JP30878993A JP3356512B2 JP 3356512 B2 JP3356512 B2 JP 3356512B2 JP 30878993 A JP30878993 A JP 30878993A JP 30878993 A JP30878993 A JP 30878993A JP 3356512 B2 JP3356512 B2 JP 3356512B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷の製造に適し
た新規な感光性組成物に関するものであり、詳しくは、
機械的強度、インキ着肉性、耐薬品性、感度、耐刷力に
優れた画像部を与えることのできる平版印刷用感光性組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ネガ型感光性平版印刷版には、ジ
アゾ化合物とバインダー樹脂からなる感光層が広く用い
られている。
【0003】上記ジアゾ化合物としては、4−ジアゾジ
フェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物に代表さ
れるジアゾ樹脂が一般に常用されている。
【0004】一方、バインダー樹脂は、その性質によ
り、未露光部が水性アルカリ現像液によって現像される
アルカリ現像型と、有機溶剤系現像液によって現像され
る溶剤現像型に分けられる。
【0005】最近では、労働安全衛生上、水性アルカリ
現像型が注目されており、そのようなバインダー樹脂と
して、例えば特公昭52−7364号公報に記載されて
いるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを主体と
する共重合体や、特公昭57−51656号公報に記載
されているヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アク
リレートを主体とする共重合体などが知られている。
【0006】しかし、これらのアクリル共重合体を使用
した感光性印刷版は、インキ着肉性や耐刷性が劣った
り、印刷時の処理に用いる薬品によって画像部が溶解あ
るいは膨潤するなどの欠点がある。
【0007】耐刷性を改良する試みとして、特公昭52
−7364号には、バインダー樹脂としての低分子ポリ
ウレタン樹脂、さらに特開昭62−123452号、特
開昭62−123453号、特開平2−284143号
には、水性アルカリ現像の可能なポリウレタン樹脂が記
載されている。しかし、いずれも現像時に画像が傷つき
やすいなど、機械的強度が不足している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、比較的高感度で、現像時の機械的強度、インキ
着肉性、耐薬品性および耐刷力を向上させた平版印刷用
感光性組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジアゾ化合物
および高分子化合物を含有する平版印刷用感光性組成物
において、上記高分子化合物が、(a)脂肪族性および
/または芳香族性水酸基を有する単量体、(b)アクリ
ル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルから
選ばれた単量体、(c)アクリロニトリル、(d)α,
β−不飽和カルボン酸、および(e)2官能性ウレタン
(メタ)アクリレートの共重合体であることを特徴とす
る平版印刷用感光性組成物を提供するものである。
【0010】以下、本発明を順を追って説明する。上記
ジアゾ化合物としては、4−ジアゾジフェニルアミン骨
格、4−ジアゾジフェニルエーテル骨格または4−ジア
ゾジフェニルスルフィド骨格を有するジアゾ単量体、ア
ルデヒドまたはカルボキシル基を有するアルデヒド類、
および場合によっては上記アルデヒド類と縮合可能な2
価の芳香族化合物の共縮合体などが挙げられる。
【0011】上記ジアゾ単量体の具体例としては、例え
ば4−ジアゾジフェニルアミン、4′−ヒドロキシ−4
−ジアゾジフェニルアミン、4′−メトキシ−4−ジア
ゾジフェニルアミン、4′−エトキシ−4−ジアゾジフ
ェニルアミン、4′−メチル−4−ジアゾジフェニルア
ミン、4′−エチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4
−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン、3−メチル
−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エチル−4−ジア
ゾジフェニルアミン、3′−メチル−4−ジアゾジフェ
ニルアミン、3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4−ジアゾジフェニルエーテル、4′−メトキシ−
4−ジアゾジフェニルエーテル、4′−カルボキシ−4
−ジアゾジフェニルエーテル、4−ジアゾジフェニルス
ルフィド、4′−メチル−4−ジアゾジフェニルスルフ
ィドなどが挙げられる。
【0012】上記アルデヒド類の具体例としては、例え
ばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンア
ルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキシル酸などが挙
げられる。
【0013】また、上記アルデヒド類の代わりに、4,
4′−ジメトキシメチルジフェニルエーテルを用いて縮
合することもできる。
【0014】上記芳香族化合物の具体例としては、フェ
ノール、o,m,p−クレゾール、キシレノール、レゾ
ルシン、o,m,p−メトキシフェノール、カテコー
ル、p−ヒドロキシエチルフェノール、ナフトール、ピ
ロガロール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、o,m,p−クロロフェノール、クミルフ
ェノール、安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息
香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、p−メトキシ安
息香酸、p−フェノキシ安息香酸、ケイ皮酸、4−ヒド
ロキシケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、4
−ヒドロキシケイ皮酸メチル、4−ヒドロキシケイ皮酸
エチル、4−ニトロケイ皮酸、4−メトキシケイ皮酸、
シンナミリデン酢酸、4−ヒドロキシシンナミリデン酢
酸、シンナミリデン酢酸メチル、シンナミリデン酢酸エ
チル、4−ヒドロキシシンナミリデン酢酸メチル、4−
ヒドロキシシンナミリデン酢酸エチル、4−ニトロシン
ナミリデン酢酸、4−メトキシシンナミリデン酢酸、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0015】上記ジアゾ化合物は、有機塩または無機塩
の形態で用いることが好ましい。上記ジアゾ化合物と反
応して有機塩を形成する有機化合物の例としては、特公
昭40−2203号、特公昭41−6813号、特公昭
47−1167号などに記載された化合物、具体例には
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,5
−キシレンスルホン酸、直鎖あるいは側鎖型ドデシルベ
ンゼンスルホン酸(通称ドデシルベンゼンスルホン
酸)、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル
ベンゼンスルホン酸、メタニルエロー、2−クロルトル
エン−4−スルホン酸、およびこれらのアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などが挙げら
れる。
【0016】また、上記ジアゾ化合物と反応して無機塩
を形成する無機化合物の例としては、特公昭40−22
03号、特開昭54−98613号、米国特許4093
465号などに記載された化合物、具体的にはホウフッ
化水素酸、ヘキサフルオロリン酸、リンタングステン
酸、チオシアン酸、およびこれらのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩などが挙げられる。
【0017】上記ジアゾ化合物の感光性組成物中の含有
割合は、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5
〜40重量%である。
【0018】本発明に使用される上記高分子化合物は、
(a)脂肪族性および/または芳香族性水酸基を有する
単量体、(b)アクリル酸エステルおよび/またはメタ
クリル酸エステルから選ばれた単量体、(c)アクリロ
ニトリル、(d)α,β−不飽和カルボン酸、および
(e)2官能性ウレタン(メタ)アクリレートから選ば
れた化合物に、公知の重合触媒および場合によっては重
合減速剤を加え、適当な溶媒中において共重合させたも
のである。
【0019】上記高分子化合物中における単量体(a)
の含有割合は、1〜60重量%が適当であり、好ましく
は5〜50重量%である。1重量%未満の場合には、現
像性が悪くなり、また60重量%より大きい場合には、
インキ着肉性が不十分な感光層になる。
【0020】単量体(b)の含有割合は、1〜40重量
%が適当であり、好ましくは5〜30重量%である。1
重量%未満の場合には、機械的な強度が小さくなり、4
0重量%より大きい場合には現像性が悪く、感光層が現
像液に溶解しずらく、支持体から除去されずらくなる。
【0021】アクリロニトリル(c)の含有割合は、1
〜60重量%が適当であり、好ましくは5〜50重量%
である。1重量%未満の場合には、着肉性が悪くなり、
60重量%より大きい場合には、現像性が悪く、感光層
が現像液に溶解しずらく、支持体から除去されずらくな
る。
【0022】化合物(d)の含有割合は、1〜30重量
%が適当であり、好ましくは5〜20重量%である。1
重量%未満の場合には、現像性が悪くなり、30重量%
より大きい場合には、逆に、現像液に弱くなり、画像の
強度が劣ってくる。
【0023】2官能性ウレタン(メタ)アクリレート
(e)の含有割合は0.1〜30重量%が適当であり、
好ましくは1〜20重量%である。0.1重量%未満の
場合には、機械的強度および耐薬品性が悪くなり、30
重量%より大きい場合には、重合中ゲル化しやすくな
る。
【0024】上記(a)の脂肪族性水酸基を有する単量
体の例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシプロピルメタクリレートなどが挙げ
られる。また、芳香族水酸基を有する単量体の例として
は、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドま
たはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(p−ヒドロキシフェニル)マレイミド、p−
イソプロペニルフェノール、o−,m−,p−ヒドロキ
シスチレン、o−,m−,p−ヒドロキシフェニルアク
リレートまたはメタクリレートなどが挙げられる。
【0025】上記(b)のアクリル酸エステルおよび/
またはメタクリル酸エステルの例としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアク
リレート、グリシジルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
トなどが挙げられる。
【0026】上記(d)のα,β−不飽和カルボン酸の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン
酸などが挙げられる。
【0027】上記(e)の2官能性ウレタン(メタ)ア
クリレートとしては、ジイソシアネート、ポリオールお
よび水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させること
により合成する。すなわちジイソシアネート基にポリオ
ールの水酸基を先ず反応させ、次にその両末端のイソシ
アネート基に水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基
を反応させる。
【0028】この場合の反応において、ジイソシアネー
ト、ポリオールおよび水酸基含有(メタ)アクリレート
を一括に仕込んでも、反応条件で、先ず始めにジイソシ
アネート基とポリオールの水酸基を反応させ、次いで水
酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることもでき
る。
【0029】2官能性ウレタン(メタ)アクリレートを
合成するにあたり、上記ポリオールの例としては、ビス
フェノールAのアルキレンオキサイド付加ジオール、ビ
スフェノールFのアルキレンオキサイド付加ジオール、
水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビ
スフェノールAのアルキレンオキサイド付加ジオール、
水添ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ジオ
ール、ハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ジオ
ール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキサイド付
加ジオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキ
サイド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール
及びそのアルキレンオキサイド付加ジオール、トリシク
ロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ペ
ンタシクロペンタデカンジオール、ペンタシクロペンタ
デカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−
オクタンジオールなどが挙げられる。
【0030】また、上記ポリオール類とフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸などの多塩基酸を
反応させて得られるポリエステルポリオール、あるいは
ポリエールポリオール、ポリカーボネートポリオール、
ポリカプロラクタムポリオールなども使用することがで
きる。
【0031】上記ジイソシアネートの例としては、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイ
ソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、
1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネ
ート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−フェニ
レンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、3,3′−ジメチルフェニレンジイソシア
ネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、
1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイ
ソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルジイ
ソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチ
ル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニル
ジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシア
ネートなどが挙げられる。
【0032】上記水酸基含有(メタ)アクリレートの例
としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォ
スフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アク
リレート、または下記一般式(1)又は(2)で示され
る(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【化1】
【0033】上記ポリオール、ジイソシアネートおよび
水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合は、ポリオ
ールに含まれる水酸基1当量に対して、ジイソシアネー
ト基が1〜2当量、水酸基含有(メタ)アクリレートの
水酸基が0.2〜2当量になるように使用するが、ポリ
オール及びアクリレート中の水酸基の当量とジイソシア
ネート中のイソシアネート基の当量をほぼ等しくするの
が好ましい。
【0034】上記反応は、ナフテン酸銅などを0.01
〜1重量%、触媒として使用し、反応温度は通常10〜
90℃、好ましくは50〜80℃にて行う。
【0035】上記2官能性ウレタン(メタ)アクリレー
トは、市販品として入手することもできる。例えば東亜
合成化学工業株式会社より、商品名M−1200、M−
1600として、ダイセルUCBより、商品名EB−2
20として、根上工業株式会社より、商品名SH−50
0として販売されている。
【0036】上記高分子化合物の感光性組成物中におけ
る含有割合は、好ましくは5〜95重量%、より好まし
くは20〜90重量%である。5重量%未満では、イン
キ着肉性や耐刷力が悪くなり、95重量%より大きい
と、感度が悪くなり、光硬化性が悪くなる。
【0037】本発明の感光性組成物には必要に応じて、
その他のバインダー樹脂、染料、光酸発生剤、保存安定
剤、可塑剤、界面活性剤、現像促進剤などを添加するこ
ともできる。
【0038】上記バインダー樹脂としては、クレゾール
−ホルムアルデヒド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ア
ルカリ可溶性ポリウレタン樹脂、スチレン−無水マレイ
ン酸樹脂およびその部分エステル化物、ポリビニルフェ
ノール樹脂、t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド
樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、t−ブチル置換
ポリビニルフェノール樹脂などを挙げることができる。
上記バインダー樹脂の感光性組成物中の含有割合は、好
ましくは50重量%以下が望ましい。
【0039】感光性組成物の着色を目的として添加する
好適な染料としては、油溶性染料および塩基性染料があ
る。上記染料の具体的な例としては、クリスタルバイオ
レット、マラカイドグリーン、ビクトリアブルー、メチ
レンブルー、メチルバイオレット、エチルバイオレッ
ト、ローダミンB、ビクトリアピュアーブルーBOH
(保土谷化学工業株式会社製)、オイルブルー#613
(オリエント化学工業株式会社製)、パーマネントブル
ー#47(大同化学工業株式会社製)などを挙げること
ができる。
【0040】これら染料の感光性組成物中の含有割合
は、好ましくは0.1〜5.0重量%、より好ましくは
0.5〜4.0重量%である。
【0041】上記染料と共に、露光後直ちに可視像が得
られるようにするために、光酸発生剤を加えることもで
きる。かかる光酸発生剤としては、2,4,6−トリ
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキ
シナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、9,10−ジメトキシアントラセン−2
−スルホン酸ヨードニウム塩、8−アニリノナフタレン
−1−スルホン酸ジフェニルヨードニウム塩などを挙げ
ることができる。
【0042】上記光酸発生剤の感光性組成物中の含有割
合は、好ましくは0.05〜1.5重量%であり、より
好ましくは0.1〜1.0重量%である。
【0043】本発明で使用できる保存安定剤としては、
リン酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マン
デル酸、5−スルホサリチル酸、ベンゾフェノン誘導体
などが挙げられる。上記保存剤の含有割合は、ジアゾ樹
脂塩に対して、好ましくは2〜40重量%、より好まし
くは5〜30重量%である。
【0044】可塑剤や界面活性剤は、感光性組成物の塗
布性をよくしたり、感光性組成物の支持体への接着性を
向上させる目的で用いられる。
【0045】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレー
ト、エチルフタリルエチルグリコール、ジメチルイソフ
タレート、トリブチルフォスフェート、トリクレジルフ
ォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリフェ
ニルフォスフェート、トリ(2−クロロエチル)フォス
フェート、クエン酸トリブチルなどを挙げることができ
る。
【0046】上記可塑剤の感光性組成物中の含有割合
は、好ましくは約0.5〜3.0重量%であり、より好
ましくは0.6〜2.0重量%である。界面活性剤とし
ては、陰イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリ
コン系界面活性剤などを挙げることができる。
【0047】現像促進剤としては、オクチルアルコー
ル、セチルアルコール、セリルアルコール、ミリシルア
ルコールなどの高級アルコール、ベヘン酸、ミリスチン
酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸、無水フタル酸などの
酸無水物などが挙げられる。上記現像促進剤の感光性組
成物中の含有割合は、好ましくは0.1〜3.0重量
%、より好ましくは0.2〜2.0重量%である。
【0048】本発明において、上記感光性組成物を適当
な溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、アセトン、メチレンクロライド、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N−N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブア
セテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
乳酸メチルなどに単独であるいは2種以上混合して溶解
し、感光液とする。これを支持体表面に塗布して乾燥さ
せることにより感光性平版印刷版が得られる。
【0049】塗布方法は、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、押し出し塗布、ワイヤーバー塗布、ロール塗
布、エアーナイフ塗布、ディップ塗布およびカーテン塗
布などが可能である。塗布量は用途により異なるが、固
形分として0.1〜10g/m 2 が好ましい。
【0050】上記支持体としては、紙、プラスチックフ
ィルム、あるいは銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス
などの金属板、さらにこれらを二種以上組み合わせた複
合材料を用いることができる。これらの中で、特にブラ
シまたはボール研磨したアルミニウム板、ブラシ研磨し
たのち陽極酸化処理を施したアルミニウム板、電解研磨
したのち陽極酸化を施したアルミニウム板、あるいはこ
れらを組み合わせた処理を施したアルミニウム板が好ま
しい。
【0051】このような前処理を施したアルミニウム板
に、さらにケイ酸アルカリ、リン酸ソーダ、フッ化ナト
リウム、フッ化ジルコニウム、アルキルチタネート、ト
リヒドロキシ安息香酸などの単独液あるいは混合液によ
る化成処理や、ベーマイト処理あるいは酢酸ストロンチ
ウム、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、安息香酸カルシウ
ムなどの水溶液による被覆処理、ポリビニルピロリド
ン、ポリアミンスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−2−ヒドロキ
シエチルアクリレートなどによる被覆処理を後処理とし
て行なうこともできる。
【0052】また、本発明において、フィルムとの真空
密着性を良くさせたり、感光性印刷版どうしのスベリ性
を良くする目的で、感光性組成物上にマット層を設けた
り、感光性組成物中に、有機溶剤不溶性のマット剤ある
いは有機溶剤不溶性高分子化合物を含ませることもでき
る。
【0053】本発明の感光性組成物に活性光線を照射す
るための光源としては、水銀灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク
灯、アルゴンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザ
ー、エキシマレーザーなどを用いることができる。
【0054】本発明の感光性平版印刷版に対する現像液
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸
ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸ナト
リウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウ
ム、オクタン酸ナトリウム、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチ
ルアンモニウムハイドロオキサイドなどのアルカリ性化
合物の水溶液(アルカリ性水溶液)が挙げられる。
【0055】上記のアルカリ性水溶液には、必要に応じ
て界面活性剤および/または溶剤を添加することができ
る。上記界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤ある
いは両性界面活性剤を使用することができる。
【0056】上記陰イオン界面活性剤としては、例えば
炭素数が8〜22のアルコールの硫酸エステル類(例え
ばポリオキシエチレンアルキルサルフェートソーダ
塩)、アルキルアリールスルホン酸塩類(例えばドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンドデ
シルフェニルサルフェートソーダ塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸ソーダ、ナフタレンスルホン酸ソーダ、ナ
フタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物)、ソジ
ウムジアルキルスルホサクシネート、アルキルエーテル
リン酸エステル、アルキルリン酸エステルなどを用いる
ことができる。
【0057】また両性界面活性剤としては、例えばアル
キルベタイン型、アルキルイミダゾリン型活性剤が好ま
しい。溶剤としてはアルコール類、エーテル類が好まし
いが、水中(20℃)に10%以上溶解しない溶剤が最
も好ましく、この種の溶剤としては、例えばベンジルア
ルコール、DL−α−フェニルエチルアルコール、2−
フェニルエチルアルコール、フェニルセロソルブなどが
挙げられる。
【0058】上記のアルカリ水溶液中には、さらに例え
ば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウ
ム、亜硫酸マグネシウムなどの水溶性亜硫酸塩を添加す
ることができる。
【0059】
【実施例】以下に、本発明を合成例と実施例によりさら
に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0060】2官能性ウレタンメタクリレートの合成例
1;UP−1 始めに、ポリエステルポリオールを以下の方法により合
成した。攪拌機を備えたフラスコを冷却浴に入れ、この
フラスコ中に、氷冷した塩化チオニル12gとピリジン
100mlを加えた。次いで、2,4−アジピン酸7.
3gをピリジン100mlに溶解した溶液を、10〜2
0分かけて、ゆっくり加えた。その後、冷却浴を外し、
室温で5分かきまぜた。この溶液に、プロピレングリコ
ール3.8gをピリジン100mlに溶解した溶液を一
度に加え、60℃で1時間反応させた。反応終了後、エ
バポレーションして溶媒(ピリジン)を留去し、下記の
ポリエステルポリオール(nは約3、平均分子量は約6
40)を合成した。
【化2】
【0061】上記合成したポリエステルポリオール6.
4g、2,4−トルエンジイソシアネート3.48gお
よびナフテン酸銅0.01gをフラスコ中に入れ、この
溶液を10℃以下に保ちながら攪拌した。さらに20℃
で1時間攪拌した後、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート2.32gを再び10℃以下にした反応溶液に、1
時間かけ滴下し、次いで50〜60℃で5時間攪拌し、
2官能性ウレタンメタクリレートを合成した。
【0062】2官能性ウレタンメタクリレートの合成例
2;UP−2 攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器を付けたフラスコ
に、4−メチルペンタノン40ml、メチレンビス(4
−フェニルイソシアネート)25gを入れた。窒素気流
下で激しくかきまぜながら、この懸濁液に、上記ポリエ
ステルポリオール(PE−1)53gをジメチルスルホ
キシド40mlに溶かして加えた後、ゆっくりかきまぜ
ながら約1時間、100℃で加熱した。次いで、この反
応溶液をかきまぜながら温度を10℃に下げ、この温度
以下に保ちながら、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト10.6gを1時間かけて滴下し、その後50〜60
℃で約7時間攪拌し、2官能性ウレタンメタクリレート
(UP−2)を合成した。
【0063】2官能性ウレタンメタクリレートの合成例
3;UP−3 始めに、ポリエステルポリオール(PE−2)を以下の
方法により合成した。側管の付いた重合管に、テレフタ
ル酸ジメチル27.2g、エチレングリコール20g、
酢酸カルシウム2水和物0.044g、三酸化アンチモ
ン0.01gを入れ、反応管を200℃前後に熱した。
この反応管にキャピラリを入れ、窒素を吹き込み、1時
間ほど熱した。さらに、230℃に加熱して重合させ
た。反応溶液の温度を約300℃に加熱し、温度が安定
したら減圧を開始し、15分で0.2mmHgにし、約
1時間重合させて、下記のポリエステルポリオール(P
E−2)(nは約3、平均分子量は約630)を合成し
た。
【化3】
【0064】上記合成したポリエステルポリオール(P
E−2)6.0g、2,4−トルエンジイソシアネート
3.48gおよびナフテン酸銅0.01gをフラスコ中
に入れ、この溶液を10℃以下に保ちながら攪拌した。
さらに20℃で1時間攪拌した後、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート2.32gを再び10℃以下にした反
応溶液に、約1時間かけ滴下し、次いで50〜60℃で
5時間攪拌し、2官能性ウレタンメタクリレート(UP
−3)を合成した。
【0065】高分子化合物の合成例1;HP−1 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、上記
のUP−1を5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト35g、メチルメタクリレート15g、アクリロニト
リル41.5g、メタクリル酸3.5gおよびメチルセ
ロソルブ200gを入れて、窒素気流下で90℃に加熱
しながら攪拌した。その溶液に重合触媒として、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)0.5g
をメチルセロソルブ3gに溶かした溶液を加える。約2
時間攪拌後、上記と同じ重合触媒0.5gをメチルセロ
ソルブ3gに溶かした溶液を追加し、更に4時間反応さ
せた。冷却後、この反応溶液を水10リットルに攪拌投
入し、析出物をろ過により集め、乾燥することにより白
色固体を得た。
【0066】高分子化合物の合成例2;HP−2 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、p−
イソプロペニルフェノール45g、メチルメタクリレー
ト15g、アクリロニトリル31.5g、アクリル酸
3.5g、2官能性ウレタンアクリレートとして、SH
−500(根上工業株式会社製)5gおよびメチルセロ
ソルブ200gを入れて、窒素気流下で90℃に加熱し
ながら攪拌した。その溶液に重合触媒として、2,2′
−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)0.5g、重
合減速剤として、p−メトキシフェノール0.1gおよ
びトリエタノールアミン1gをメチルセロソルブ3gに
溶かした溶液を加える。約2時間攪拌後、上記と同じ重
合触媒0.2gをメチルセロソルブ3gに溶かした溶液
を追加し、更に4時間反応させた。冷却後、この反応溶
液を水10リットルに攪拌投入し、析出物をろ過により
集め、乾燥することにより白色固体を得た。
【0067】高分子化合物の合成例3;HP−3 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート35g、メチルメタク
リレート15g、アクリロニトリル40g、アクリル酸
5g、2官能性ウレタンアクリレートとして、M−16
00(東亜合成化学工業株式会社製)5g、およびメチ
ルセロソルブ200gを入れて、窒素気流下で85℃に
加熱しながら攪拌した。その溶液に重合触媒として、ジ
ブチル錫ジラウレート0.5g、重合減速剤として、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1gをメ
チルセロソルブ3gに溶かした溶液を加えた。約2時間
攪拌後、上記と同じ重合触媒0.4gをメチルセロソル
ブ3gに溶かした溶液を追加し、更に4時間反応させ
た。冷却後、この反応溶液を水10リットルに攪拌投入
し、析出物をろ過により集め、乾燥することにより白色
固体を得た。
【0068】高分子化合物の合成例2;HP−4 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、p−
イソプロペニルフェノール45g、メチルメタクリレー
ト15g、アクリロニトリル31.5g、アクリル酸
3.5g、2官能性ウレタンアクリレートとして、上記
UP−2を5g、およびメチルセロソルブ200gを入
れて、窒素気流下で90℃に加熱しながら攪拌した。そ
の溶液に重合触媒として、2,2′−アゾビス(2−メ
チルブチルニトリル)0.5g、重合減速剤として、p
−メトキシフェノール0.1gおよびトリエタノールア
ミン1gをメチルセロソルブ3gに溶かした溶液を加え
る。約2時間攪拌後、上記と同じ重合触媒0.2gをメ
チルセロソルブ3gに溶かした溶液を追加し、更に4時
間反応させた。冷却後、この反応溶液を水10リットル
に攪拌投入し、析出物をろ過により集め、乾燥すること
により白色固体を得た。
【0069】高分子化合物の合成例3;HP−5 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート35g、メチルメタク
リレート15g、アクリロニトリル40g、アクリル酸
5g、2官能性ウレタンアクリレートとして、上記UP
−3を5g、およびメチルセロソルブ200gを入れ
て、窒素気流下で85℃に加熱しながら攪拌した。その
溶液に重合触媒として、ジブチル錫ジラウレート0.5
g、重合減速剤として、2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾール0.1gをメチルセロソルブ3gに溶かした
溶液を加えた。約2時間攪拌後、上記と同じ重合触媒
0.4gをメチルセロソルブ3gに溶かした溶液を追加
し、更に4時間反応させた。冷却後、この反応溶液を水
10リットルに攪拌投入し、析出物をろ過により集め、
乾燥することにより白色固体を得た。
【0070】比較用高分子化合物の合成例1;CP−1 攪拌機、冷却管を備えた1リットルのフラスコに、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート40g、メチルメタク
リレート15g、アクリロニトリル41.5g、メタク
リル酸3.5g、およびメチルセロソルブ200gを入
れて、窒素気流下で90℃に加熱しながら攪拌した。そ
の溶液に重合触媒として、2,2′−アゾビス(2−メ
チルブチルニトリル)0.5gをメチルセロソルブ3g
に溶かした溶液を加える。約2時間攪拌後、上記と同じ
重合触媒0.5gをメチルセロソルブ3gに溶かした溶
液を追加し、更に4時間反応させた。冷却後、この反応
溶液を水10リットルに攪拌投入し、析出物をろ過によ
り集め、乾燥することにより白色固体を得た。
【0071】実施例1〜5、比較例1 厚さ0.24mm、幅1000mmのアルミニウム板
(材質1050)をアルカリ脱脂したのち、パーミスト
ンの水懸濁液をかけながらナイロンブラシで表面を研磨
し、その後よく水洗した。
【0072】次いで、70℃、20%のカセイソーダ液
を5秒間かけ流し、表面を3g/m 2 エッチングしたの
ち、流水で水洗し、塩酸(35g/l)、ホウ酸(20
g/l)およびアルミニウムイオン(20g/l)から
なる電解液中で45℃にて30A/dm2 の電流密度で
30秒間電解研磨し、水洗した。
【0073】次いで、70℃、20%のカセイソーダ液
をかけ流して表面をエッチングし、さらに水洗を行な
い、次いで30℃の10%硫酸水溶液中で陽極酸化処理
を行なって、1.8g/m2 の酸化皮膜を形成させた。
【0074】水洗したのち、JIS 3号ケイ酸ナトリ
ウム5%を含む水溶液で、70℃、10秒間浸漬処理
し、水洗乾燥した。このようにして得られたアルミニウ
ム板上に、次に示す組成の感光液を塗布し、乾燥して、
実施例1〜5および比較例1の感光性平版印刷版を得
た。これら感光性平版印刷版の感光層の重量は、それぞ
れ1.7g/m2 であった。なお、実施例1〜5および
比較例1に用いた高分子化合物は表1に示す。
【0075】 (感光液組成) 4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の 2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼン スルホン酸塩 0.4g 高分子化合物 3.0g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.09g リンゴ酸 0.06g トリクレジルフォスフェート 0.05g ラウリン酸 0.03g エチレングリコールモノメチルエーテル 70g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g
【0076】このようにして得た感光性平版印刷版に、
ネガフィルム及びコダック社製ステップタブレットN
o.2を真空密着し、2KW高圧水銀灯を用いて、距離
1mで30秒間紫外線を照射したのち、下記組成の現像
液を用いて25℃、30秒間浸漬して現像し、平版印刷
版試料を得た。
【0077】 (現像液) ケイ酸カリウム20%水溶液 50g フェニルセロソルブ 40g イソプロピルナフタレンスルホン酸カリウム 5g 亜硫酸カリウム 2g 水 903g (現像液のpHは10.5)
【0078】続いて次のテストを行った。その結果を表
1に示す。 (1) 感度 ステップタブレットのベタ段数を読む。 (2) インキ着肉性 各印刷板を印刷機にかけ、刷り出しから画像部に均一に
インキが着肉するまでの枚数を数えた。枚数の数が少な
いほどインキ着肉性が良いことになる。 (3) こすりテスト(現像時の強さ) 現像中、ステップタブレット部分および画像部分をこす
り、画像のカスレおよび傷のつき具合いを見る。 (4) 耐薬品性 画像部にウルトラプレートクリーナー(大日精化製)を
垂らし、20分後に洗い落とした後、セロテープで画像
部の剥離テストを行う。 (5) 耐刷力テスト 各印刷版をオフセット印刷機にかけ、湿し水にはアルカ
リ性湿し水(LRH−ALKY(東洋インキ製)100
倍希釈液)を、印刷インキには平版印刷用インキ(Fグ
ロス墨(大日本インキ化学製))を使用し、良好な印刷
物が得られた枚数を調べる。
【0079】
【表1】 表1の「こすりテスト」でのa、bおよび「耐薬品性」
でのA,Bは、下記を意味する a:画像部に傷や剥がれもなく良好 b:画像部に傷がついたり、カスレも出る A:画像部に剥がれもなく良好 B:画像部に剥離された部分が出る
【0080】
【発明の効果】以上の結果より、本発明の平版印刷用感
光性組成物は、感度が高く、現像中も画像部が傷つくよ
うなこともないほど機械的強度に優れ、また、インキ着
肉性、耐薬品性、耐刷力においても優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/033 G03F 7/033

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアゾ化合物および高分子化合物を含有
    する平版印刷用感光性組成物において、上記高分子化合
    物が、(a)脂肪族性および/または芳香族性水酸基を
    有する単量体1〜60重量%、(b)アクリル酸エステ
    ルおよび/またはメタクリル酸エステルから選ばれた単
    量体1〜40重量%、(c)アクリロニトリル1〜60
    重量%、(d)α,β−不飽和カルボン酸1〜30重量
    、および(e)ジイソシアネート基にポリオールの水
    酸基を先ず反応させ、次にその両末端のイソシアネート
    基に水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基を反応さ
    せることにより得られる2官能性ウレタン(メタ)アク
    リレート0.1〜30重量%の共重合体であることを特
    徴とする平版印刷用感光性組成物。
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