JP3276201B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JP3276201B2
JP3276201B2 JP10782993A JP10782993A JP3276201B2 JP 3276201 B2 JP3276201 B2 JP 3276201B2 JP 10782993 A JP10782993 A JP 10782993A JP 10782993 A JP10782993 A JP 10782993A JP 3276201 B2 JP3276201 B2 JP 3276201B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版に関
するものであり、さらに詳しくは、インキ着肉性(感脂
性)、現像安定性および耐刷性に優れたネガ型感光性平
版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ネガ型感光性平版印刷版は、ア
ルミニウム板などの支持板上に感光性組成物を塗布し、
これに陰画などを通して紫外線などの活性光線を照射す
ることにより、光の照射部分を重合あるいは架橋させて
現像液に不溶化させ、光の非照射部分を現像液に溶出さ
せ、それぞれの部分を水に反発して油性インキを受容す
る画像部と、水を受容して油性インキを反発する非画像
部にすることにより得られる。
【0003】上記の感光性組成物(感光層)としては、
p−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮
合物などのジアゾ樹脂に高分子化合物を組み合わせたも
のが広く用いられており、高分子化合物としてはその分
子中に水酸基を有するものが用いられている。このよう
な感光性組成物の例としては、特公昭52−7364号
公報に記載されたジアゾ樹脂とヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートの重合体からなるもの、特公昭57−
43890号公報に記載されたジアゾ樹脂と芳香族水酸
基を有する重合体からなるもの、特公昭57−5165
6号公報に記載されたジアゾ樹脂とヒドロキシ−フェノ
キシプロピル(メタ)アクリレートの単量体単位を含有
する重合体からなるものなどが挙げられる。
【0004】しかしながら、上記の如き高分子化合物を
含む感光性組成物を平版印刷板として使用した場合、初
期インキ着肉性が悪く、特に仕上げ工程で使用するガム
液によっても「ガム負け現象」を引き起こすという問題
がある。「ガム負け現象」とは、非画像部の親水性を保
護するため、現像後の版面に塗布する親水性の皮膜(一
般にはアラビアガムあるいは水溶性樹脂の水溶液が広く
用いられている。)によって、画像のインキ受容性が低
下する現象をいう。インキ着肉性(すなわちインキ受容
性および感脂性)を改良するために、印刷インキに対す
る親和力を持つ種々の化合物を感光性組成物中に添加す
る技術が知られている。例えば特公昭62−60701
号公報には親油性で主となる高分子化合物と相溶性の悪
い高分子化合物を添加し、表面ほど親油性に富む層構成
にした技術が開示されており、特開昭63−20424
8号公報には置換フェノールとアルデヒド類とを縮合し
て得られる縮合重合樹脂を添加する技術が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして印刷インキの着肉性を改良した感光性組成物を
平版印刷版として使用した場合、種々の不都合が生じる
ことが明らかになった。例えば、印刷を多数枚行うにつ
れて、レジストの刷り減りが起こり、表面にあった感脂
性分がなくなり、その結果、極端な印刷インキ着肉不良
すなわち耐刷力不良を引き起こすという問題がある。ま
た、上記縮合重合樹脂は、ジアゾ樹脂とカップリング反
応するためか、凝集物として感光層中に析出し、塗布不
良を起こすという問題がある。そこで本発明の目的は、
初期インキ着肉性が良好でガム負け現象を起こすことが
なく、多数枚印刷を行った場合でも印刷インキの着肉不
良が起きない感光性平版印刷版を提供することにある。
また、他の目的は、疲労した現像液にて処理したときで
も現像不良の起きない、すなわち印刷時に汚れの起きな
い現像安定性に優れた感光性平版印刷版を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジアゾ樹脂、
高分子化合物および感脂化剤を含む感光層を有する感光
性平版印刷版において、上記感脂化剤としてt−ブチル
置換ポリビニルフェノール樹脂を0.05〜20重量%
含有していることを特徴とする感光性平版印刷版を提供
するものである。
【0007】上記ジアゾ樹脂としては、4−ジアゾジフ
ェニルアミン骨格、4−ジアゾジフェニルエーテル骨格
または4−ジアゾジフェニルスルフィド骨格を有するジ
アゾ単量体、アルデヒドまたはカルボキシル基を有する
アルデヒド類、および場合によっては前記アルデヒド類
と縮合可能な2価の芳香族化合物の共縮合体などが挙げ
られる。上記ジアゾ単量体の具体例としては、4−ジア
ゾジフェニルアミン、4’−ヒドロキシ−4−ジアゾジ
フェニルアミン、4’−メトキシ−4−ジアゾジフェニ
ルアミン、4’−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4’−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4’
−エチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4−ジアゾ−
3−メトキシジフェニルアミン、3−メチル−4−ジア
ゾジフェニルアミン、3−エチル−4−ジアゾジフェニ
ルアミン、3’−メチル−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、4−
ジアゾジフェニルエーテル、4’−メトキシ−4−ジア
ゾジフェニルエーテル、4’−カルボキシ−4−ジアゾ
ジフェニルエーテル、4−ジアゾジフェニルスルフィ
ド、4’−メチル−4−ジアゾジフェニルスルフィルド
などが挙げられる。上記アルデヒド類の具体例として
は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキシル酸などが
挙げられる。また、上記アルデヒド類の代わりに、4,
4’−ジメトキシメチルジフェニルエーテルを用いて縮
合することもできる。
【0008】上記芳香族化合物の具体例としては、フェ
ノール、o,m,p−クレゾール、キシレノール、レゾ
ルシン,o,m,p−メトキシフェノール、カテコー
ル、p−ヒドロキシエチルフェノール、ナフトール、ピ
ロガロール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、o,m,p−クロロフェノール、クミルフ
ェノール、安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息
香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、p−メトキシ安
息香酸、p−フェノキシ安息香酸、ケイ皮酸、4−ヒド
ロキシケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、p
−ヒドロキシケイ皮酸メチル、p−ヒドロキシケイ皮酸
エチル、p−ニトロケイ皮酸、p−メトキシケイ皮酸、
シンナミリデン酢酸、p−ヒドロキシシンナミリデン酢
酸、シンナミリデン酢酸メチル、シンナミリデン酢酸エ
チル、p−ヒドロキシシンナミリデン酢酸メチル、p−
ヒドロキシシンナミリデン酢酸エチル、p−ニトロシン
ナミリデン酢酸、p−メトキシシンナミリデン酢酸、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0009】上記ジアゾ樹脂は、有機塩または無機塩の
形態で用いることが好ましい。上記ジアゾ樹脂と反応し
て有機塩を形成する有機化合物の例としては、特公昭4
0−2203号、特公昭41−6813号、特公昭47
−1167号などに記載された化合物、具体的にはベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,5−キ
シレンスルホン酸、直鎖あるいは側鎖型ドデシルベンゼ
ンスルホン酸(通称ドデシルベンゼンスルホン酸)、2
−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼン
スルホン酸、メタニルエロー、2−クロルトルエン−4
−スルホン酸、およびこれらのアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。ま
た、上記ジアゾ樹脂と反応して無機塩を形成する無機化
合物の例としては、特公昭40−2203号、特開昭5
4−98613号、米国特許4093465号などに記
載された化合物、具体的にはホウフッ化水素酸、ヘキサ
フルオルリン酸、リンタングステン酸、チオシアン酸、
およびこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが
挙げられる。上記ジアゾ樹脂の感光層に対する含有割合
は好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5〜40
重量%である。
【0010】上記高分子化合物としては、水に不溶でア
ルカリ可溶性または膨潤性の重合体が好ましい。このよ
うな重合体の例としては、下記(1)〜(8)のモノマ
ーをその構造単位とする共重合体が挙げられる。 (1) 芳香族水酸基を有するモノマー;例えばN−
(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたはN−
(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−
(p−ヒドロキシフェニル)マレイミド、p−イソプロ
ペニルフェノール、o,m,p−ヒドロキシスチレン、
o,m,p−ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメ
タクリレート: (2) 脂肪族水酸基を有するモノマー;例えば2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシアクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシメタクリレー
ト: (3) アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸な
どのα,β−不飽和カルボン酸: (4) アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
ラウリル、グリシジルアクリレートなどの(置換)アル
キルアクリレート: (5) メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
アミルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレートなどの(置換)アルキルメタクリレート: (6) アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリ
ルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒ
ドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリル
アミドなどのアクリルアミドまたはメタクリルアミド
類: (7) スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチル
スチレンなどのスチレン類: (8) N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリルニトリル、メタクリ
ロニトリルなど: 上記アルカリ可溶性重合体としては、上記(1)〜
(8)のモノマーと共重合し得るモノマーを共重合させ
た共重合体を用いることもできる。また、上記モノマー
と共重合することによって得られた共重合体を、例えば
グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートな
どで修飾したものを用いることもできるが、勿論これら
に限定されるものではない。
【0011】また、上記重合体には必要に応じてポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、アルカリ可溶
性ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アルカリ可溶性
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリド
ン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体およびその部分エステル化物、
ポリビニルフェノール樹脂、フェノールまたはクレゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、t−ブチルフェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂などを添加してもよい。上記高分子
化合物の感光層に対する含有割合は好ましくは5〜95
重量%、より好ましくは10〜90重量%である。
【0012】上記感脂化剤はt−ブチル置換ポリビニル
フェノール樹脂であり、下記一般式(I)で示される。
【化1】 (nは2以上の整数である。) 上記t−ブチル置換ポリビニルフェノール樹脂の感光層
に対する含有量は、0.05〜20重量%、より好まし
くは0.1〜15重量%、さらに好ましくは0.1〜1
0重量%である。0.05重量%未満ではインキ着肉性
が悪くなり、20重量%を越えると現像性が悪くなる。
【0013】本発明の感光層には、上記の如き各成分の
ほか、必要に応じてさらに着色剤、保存安定剤、可塑
剤、界面活性剤などを添加することができる。上記着色
剤としては、染料、顔料などを使用することができる。
上記染料の具体例としては、クリスタルバイオレット、
マラカイドグリーン、ビクトリアブルー、メチレンブル
ー、エチルバイオレット、ローダミンBなど、およびこ
れらの誘導体である塩基性油性染料を挙げることができ
る。このような染料は、ビクトリアピュアーブルーBO
H(保土谷化学工業株式会社製)、オイルブルー613
(オリエント化学工業株式会社製)、パーマネントブル
ー#47(大同化学工業株式会社製)などとして市販さ
れている。また、上記顔料の具体例としては、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジン
バイオレット、キナクリドンレッド、インダンスレンブ
ルーなどを挙げることができる。その市販品としては、
ネオザポンブルーFLE(バーディシュ・アニリン
(社)製)、オイルブルーBOS(オリエント化学工業
株式会社製)、スピロンブルーGNH(保土谷化学工業
株式会社製)などがある。上記染料あるいは顔料の感光
層に対する含有割合は好ましくは0.1〜5.0重量
%、より好ましくは0.5〜4.0重量%である。
【0014】上記保存安定剤としては、リン酸、シュウ
酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、ベンゾ
フェノン誘導体などが挙げられる。これら保存安定剤の
含有量は、ジアゾ樹脂塩に対して、好ましくは2〜20
重量%、より好ましくは5〜15重量%である。本発明
においては、感光層の塗布性をよくしたり、感光層の支
持体への接着性を向上させる目的で、可塑剤や界面活性
剤を加えることもできる。上記可塑剤としては、ジメチ
ルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフ
タレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシル
フタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニル
フタレート、エチルフタリルエチルグリコール、ジメチ
ルイソフタレートなどが挙げられる。上記可塑剤の感光
層に対する含有割合は好ましくは約0.5〜3.0重量
%、より好ましくは0.6〜2.0重量%である。上記
界面活性剤としては、ソルビタンモノオレエイト、ソル
ビタンステアリレイト、ソルビタンモノステアレイト、
ソルビタンセキスオレイト、ソルビタンモノラウレイ
ト、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどが挙げら
れる。
【0015】本発明においては、上記の如き成分を含む
感光性組成物をメタノール、エタノール、プロパノー
ル、アセトン、メチレンクロライド、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N−N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、乳酸メチルなどの適当な溶媒に単独であるい
は2種以上混合して溶解することにより、感光液を調製
する。そして、調製した感光液を支持体表面に塗布乾燥
することにより、本発明の感光性平版印刷版が得られ
る。
【0016】上記感光液の塗布は、従来公知の方法、例
えば回転塗布、押し出し塗布、ワイヤーバー塗布、ロー
ル塗布、エアーナイフ塗布、ディップ塗布、カーテン塗
布などの塗布方法で行なうことができる。上記感光液の
塗布量は用途により異なるが、感光性平版印刷材料につ
いては固形分として0.1〜10g/m2 が好ましい。
本発明の感光性平版印刷版の支持体としては、紙、プラ
スチックフィルム、あるいは銅、亜鉛、アルミニウム、
ステンレスなどの金属板、さらにこれらを2種以上組み
合わせた複合材料を用いることができる。これらの中
で、特にブラシまたはボール研磨したアルミニウム板、
ブラシ研磨したのち陽極酸化処理を施したアルミニウム
板、電解研磨したのち陽極酸化を施したアルミニウム
板、あるいはこれらを組み合わせた処理を施したアルミ
ニウム板が好ましい。このような前処理を施したアルミ
ニウム板に、さらに後処理としてケイ酸アルカリ、リン
酸ソーダ、フッ化ナトリウム、フッ化ジルコニウム、ア
ルキルチタネート、トリヒドロキシ安息香酸などの単独
液あるいは混合液による化成処理や、ベーマイト処理あ
るいは酢酸ストロンチウム、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウ
ム、安息香酸カルシウムなどの水溶液による被覆処理、
ポリビニルピロリドン、ポリアミンスルホン酸、ポリビ
ニルホスホン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリ−2−ヒドロキシエチルアクリレートなどによる被
覆処理を行なうこともできる。
【0017】また、本発明においては、フィルムとの真
空密着性をよくする目的で、感光層上にマット層を設け
たり、感光層中に有機溶剤不溶性のマット剤あるいは有
機溶剤不溶性の高分子化合物を含有することもできる。
本発明の感光性平版印刷版に活性光線を照射するための
光源としては、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノ
ンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、アルゴ
ンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、エキシマ
レーザーなどを用いることができる。本発明の感光性平
版印刷版に対する現像液としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリ
ウム、オルトケイ酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウ
ム、第二リン酸ナトリウム、オクタン酸ナトリウム、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサ
イドなどのアルカリ性化合物の水溶液(アルカリ性水溶
液)が挙げられる。
【0018】上記のアルカリ性水溶液には、必要に応じ
て活性剤および/または溶剤を添加することができる。
上記活性剤としては、陰イオン界面活性剤あるいは両性
界面活性剤を使用することができる。上記陰イオン界面
活性剤としては、炭素数が8〜22のアルコールの硫酸
エステル類(例えばポリオキシエチレンアルキルサルフ
ェートソーダ塩)、アルキルアリールスルホン酸塩類
(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、ポリオキ
シエチレンドデシルフェニルサルフェートソーダ塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、ナフタレンスルホ
ン酸ソーダ、ナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン
縮合物)、ソジウムジアルキルスルホサクシネート、ア
ルキルエーテルリン酸エステル、アルキルリン酸エステ
ルなどを用いることができる。また、上記両性界面活性
剤としては、アルキルベタイン型またはアルキルイミダ
ソリン型活性剤が好ましい。上記溶剤としてはアルコー
ル類、エーテル類が好ましいが、水中(20℃)に10
%以上溶解しない溶剤が好ましく、この種の溶剤として
は、ベンジルアルコール、DL−α−フェニルエチルア
ルコール、2−フェニルエチルアルコール、フェニルグ
リコール、フェニルセロソルブなどが挙げられる。上記
アルカリ性水溶液中には、さらに亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸マグネシウムな
どの水溶性亜硫酸塩を添加することもできる。
【0019】〔実施例〕以下に、本発明を合成例と実施
例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0020】合成例: 1.高分子化合物No.1の合成;攪拌機および冷却管
を備えた1リットルの四ツ口フラスコに反応溶媒として
エチレングリコールモノメチルエーテル200gと下記
組成の混合物を加えた。フラスコ内を90℃に加温して
から、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)0.4gを加えて、窒素ガスで置換したのち、90
℃で5時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を10リ
ットルの水に投入したのち、濾過、乾燥した。 記 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート 20g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 30g メタクリル酸 5g メチルメタクリレート 20g アクリルニトリル 25g 2.高分子化合物No.2の合成;下記組成の混合物を
使用する以外は高分子化合物No.1と同様の条件で共
重合させて、高分子化合物No.2を得た。 記 p−イソプロペニルフェノール 40g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15g メタクリル酸 5g メチルメタクリレート 10g アクリルニトリル 30g
【0021】実施例1,2および比較例1〜3:厚さ
0.24mm、幅1000mmのアルミニウム板(材質
1050)をアルカリ脱脂したのち、パーミストンの水
懸濁液をかけながらナイロンブラシで表面を研磨し、そ
の後よく水洗した。次に、70℃、20%のカセイソー
ダ液を5秒間かけ流し、表面を3g/m2エッチングし
たのち、流水で水洗し、塩酸(35g/リットル)、ホ
ウ酸(20g/リットル)およびアルミニウムイオン
(20g/リットル)からなる電解液中45℃で30A
/dm2 の電流密度で30秒間電解研磨し、水洗した。
次いで、70℃、20%のカセイソーダ液をかけ流して
表面をエッチングし、さらに水洗を行なったのち、30
℃の10%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行なって、
2.0g/m2 の酸化皮膜を形成させた。水洗したの
ち、JIS3号ケイ酸ナトリウム5%を含む水溶液で、
70℃、10秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。このよう
にして得られたアルミニウム板上に下記組成の感光液1
〜5をそれぞれ乾燥後の塗膜重量が1.8g/m2 にな
るように塗布して、乾燥した。 記 実施例1(感光液1); 高分子化合物No.1 3.0g 4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の 2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼン スルホン酸塩(ジアゾ樹脂No.1) 0.3g t−ブチル置換ポリビニルフェノール樹脂 0.06g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.06g シュウ酸 0.02g エチレングリコールモノメチルエーテル 60g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g 実施例2(感光液2); 高分子化合物No.2 3.0g 4−ジアゾジフェニルアミンとp−ヒドロキシ安息香酸と ホルムアルデヒドの共縮合物の2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5− ベンゾイルベンゼンスルホン酸塩(ジアゾ樹脂No.2) 0.3g t−ブチル置換ポリビニルフェノール樹脂 0.06g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.06g リンゴ酸 0.02g エチレングリコールモノメチルエーテル 60g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g 比較例1(感光液3); 高分子化合物No.1 3.0g ジアゾ樹脂No.1 0.3g スチレン−無水マレイン酸樹脂のイソブチルアルコール ハーフエステル樹脂 0.06g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.06g シュウ酸 0.02g エチレングリコールモノメチルエーテル 60g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g 比較例2(感光液4); 高分子化合物No.2 3.0g ジアゾ樹脂No.2 0.3g t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂 0.06g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.06g リンゴ酸 0.02g エチレングリコールモノメチルエーテル 60g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g 比較例3(感光液5); 高分子化合物No.1 3.0g ジアゾ樹脂No.1 0.3g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.06g シュウ酸 0.02g エチレングリコールモノメチルエーテル 60g プロピレングリコールモノメチルエーテル 30g N−N−ジメチルホルムアミド 10g
【0022】このようにして得た感光性平版印刷版に、
ネガフィルムおよびコダック社製ステップタブレットN
o.2を真空密着し、2KW高圧水銀灯を用いて、距離
1mで30秒間紫外線を照射したのち、下記組成の現像
液No.1またはNo.2を用いて25℃、30秒間浸
漬して現像し、平版印刷版試料を得た。 現像液No.1; ケイ酸カリウム20%水溶液 50g フェニルグリコール 40g イソプロピルナフタレンスルホン酸カリウム 5g 亜硫酸カルウム 2g 水 903g 現像液No.2; JIS 3号ケイ酸ナトリウム 25g 水酸化カリウム 15g アモーゲンK(第1工業製薬株式会社製) 1g 水 1kg 続いて、アラビアガム8度ボーメ液にてガム引きを行な
い、次のテストを行なった。その結果を表1に示す。 (1) インキ着肉性;刷り出しから画像部に均一にイ
ンキが着肉しているかを観察し、次の基準で評価した。 ○:初刷りから数千枚印刷してもインキ着肉性に問題な
し。 △:初刷りはインキ着肉するが、数枚刷ると着肉不良を
起こす。 ×:初刷りから部分的着肉不良箇所が出る。 (2) 現像性テスト;上記現像液No.1およびN
o.2を水で2倍希釈して、現像した場合(25℃で3
0秒)の非画像部の汚れの有無を調べた。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示す結果から明かなように、本発明
の感光性印刷版はインキ着肉性および現像性が著しく改
良されている。
【0025】
【発明の効果】本発明の感光性平版印刷版は、初期イン
キ着肉性および現像性に優れており、ガム負け現象を引
き起こさず、特に多数枚印刷を行った場合の印刷インキ
の着肉性、すなわち耐刷力が優れているという顕著な効
果を奏するものである。さらに本発明の感光性平版印刷
版は、現像安定性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 503 G03F 7/004 G03F 7/021

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアゾ樹脂、高分子化合物および感脂化
    剤を含む感光層を有する感光性平版印刷版において、上
    記感脂化剤としてt−ブチル置換ポリビニルフェノール
    樹脂を0.05〜20重量%含有していることを特徴と
    する感光性平版印刷版。
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