JP2002310142A - スラスト軸受装置 - Google Patents
スラスト軸受装置Info
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Abstract
し、各軸受パッドどうしの負荷の偏りによる軸受パッド
の損傷を防止することができるスラスト軸受装置を提供
する。 【解決手段】 本発明は、回転軸の外周面に設けられた
スラストディスク4を支持するスラスト軸受装置1であ
って、スラストディスクの両面に対向して配置された複
数の軸受パッド8と、これらの複数の軸受パッドの各々
が円周方向に傾斜可能なように各軸受パッドをその背面
から所定の圧力により支持する油圧式支持手段と、複数
の軸受パッドの内の特定の軸受パッドが所定の圧力以上
の荷重を受けたとき、この特定の軸受パッドをスラスト
ディスクから離れるように変位させる変位手段と、を有
する。
Description
に係わり、特に、蒸気タービン、ガスタービン、圧縮
機、過給機、循環機、膨張機、舶用プロペラ軸等の回転
機械に適用されるスラスト軸受装置に関する。
受装置を説明する。図5は従来のスラスト軸受装置を図
6のE−E線に沿って見た断面図であり、図6は図5の
C−C線に沿って見た断面図及びD−D線に沿って見た
断面図であり、図7は図6のF−F線に沿って見た拡大
断面図である。まず、図5に示すように、スラスト軸受
装置100が取り付けられる回転軸102には、その側
面から半径方向外方に突出したスラストディスク104
が設けられている。従来のスラスト軸受100には、こ
のスラストディスク104の両面に対向して複数の軸受
パッド106が円周方向に設けられている。次に、図7
に示すように、これらの軸受パッド106は凸部106
aを有し、この凸部106aは上部レベリングプレート
108の凹部108aに当接している。この上部レベリ
ングプレート108は、キャリングケース110にピン
112で係止され、下部レベリングプレート114で支
持されている。また、この下部レベリングプレート11
4は凹部114aを有し、この凹部114aがキャリン
グケース110に設けられたピボット116に当接する
ことにより、下部レベリングプレート114がキャリン
グケース110内に円周方向に等間隔で取り付けられて
いる。このように、キャリングケース110内に収容さ
れた複数の上部レベリングプレート108及び複数の下
部レベリングプレート114は、互いに端部を当接させ
て、軸受パッド106のレベリング機構を構成してい
る。また、これらの当接具合をピン112又はピボット
116により変化させることができるので、軸受パッド
106は、スラストディスクの傾きに追従できるように
なっている。更に、図5及び図6に示すように、スラス
トディスク104と軸受パッド106の間隙に潤滑油を
供給し、油膜を形成させるために、給油片118が各軸
受パッド4の間に設けられている。この給油片118に
は、給油ノズル120及び給油孔122が設けられてお
り、これらの給油ノズル120及び給油孔122から各
軸受パッド106の間に潤滑油が供給され、この潤滑油
により、潤滑面に油膜が形成されるようになっている。
ト軸受装置のレベリング機構では、軸受作動中に、各部
の摩擦等によってレベリング機構が完全には働かない。
このため、複数の軸受パッド106のうちの特定な軸受
パッドが偏荷重を受けて、他のパットに比べて過大な面
圧が生じ、特定の軸受パッドが損傷しやすいという問題
がある。しかしながら、このようなレベリング機構を構
成する各部材間の摩擦や、軸方向変位の拘束等による各
軸受パッド106への負荷を完全に平準化することは困
難であり、上記の問題は解決されるに至っていない。
消するためになされたものであり、複数の各軸受パッド
への負荷の平準化を実現し、各軸受パッドどうしの負荷
の偏りによる軸受パッドの損傷を防止することができる
スラスト軸受装置を提供することを目的とする。
めに本発明は、回転軸の外周面に設けられたスラストデ
ィスクを支持するスラスト軸受装置であって、スラスト
ディスクの両面に対向して配置された複数の軸受パッド
と、これらの複数の軸受パッドの各々が円周方向に傾斜
可能なように各軸受パッドをその背面から所定の圧力に
より支持する油圧式支持手段と、複数の軸受パッドの内
の特定の軸受パッドが所定の圧力以上の荷重を受けたと
き、この特定の軸受パッドをスラストディスクから離れ
るように変位させる変位手段と、を有することを特徴と
している。このように構成された本発明のスラスト軸受
装置においては、特定の軸受パッドに偏荷重が加わりそ
の偏荷重が所定の圧力以上となると、その特定の軸受パ
ッドは、変位手段により、スラストディスクから離れる
方向へ変位する。このため、他の軸受パッドとスラスト
ディスクとの間隙が小さくなり、他の軸受パッドに加わ
る負荷が大きくなり、変位した特定の軸受パッドは負荷
が減少する。したがって、各軸受パッドに加わる負荷が
完全に平準化されて、軸受パッドとスラストディスクと
の接触による軸受パッドの損傷を回避することができ
る。
手段は、ピストン及びそのピストンを収納するシリンダ
であり、変位手段は、このピストンとシリンダにより形
成されたピストン室を所定の圧力に保持する圧力調整弁
である。本発明において、油圧式支持手段は、ピストン
及びそのピストンを収納するシリンダであり、変位手段
は、このピストンとシリンダにより形成されたピストン
室の各々を連通させて各ピストン室を密封するようにし
たピストン室連通密封手段である。さらに、本発明は、
好ましくは、更に、複数の軸受パッドの各々の間に設け
られた上記スラストディスクと軸受パッドとの間に潤滑
油を供給する潤滑油供給手段を有する。
明の実施形態を説明する。まず、図1及び図2により本
発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1
実施形態のスラスト軸受装置の一部分を示す回転軸に沿
った縦断面図であり、図2は図1のA−A線に沿って見
た断面図及びB−B線に沿って見た断面図である。図1
に示すように、符号1は、本実施形態に係るスラスト軸
受装置を示す。スラスト軸受装置1が適用される回転軸
2には、その外周面に半径方向外方に突出した円盤状の
スラストディスク4が一体的に設けられている。スラス
ト軸受装置1は、このスラストディスク4の円周に沿っ
て全体がベアリングハウジング6に覆われている。ま
た、このベアリングハウジング6内に、スラストディス
ク4の両面に対向して複数の軸受パッド8が円周方向に
設けられ、各軸受パッド8におけるスラストディスク4
側と反対側の面(背面)には、球面座10が設けられて
いる。この球面座10は、ピストン室12に摺動可能に
配置されたピストン14及びシリンダ16によって油圧
で支持されている。この球面座10が、ピストン14に
より支持されることにより、軸受パッド8が、円周方向
に傾斜可能となっている。さらに、このピストン室12
内の油圧に使用される油を供給するための給油孔18
が、ベアリングハウジング6内に設けられ、給油孔18
の一端がピストン室12に接続されている。また、各ピ
ストン室12内の油圧を所定の圧力に調整するために、
各給油孔18の途中に油圧調整弁22が設けられてい
る。さらに、ピストン室12には、油圧を受けたシリン
ダ16の軸受パッド8への過剰な押し付けを制限するた
めのストッパ20が設けられている。
作を説明する。軸受パッド8の背面の設定油圧を油圧調
整弁22により各軸受パッドの許容荷重に設定しておく
と、軸受作動中に特定の軸受パッド8に偏荷重が加わ
り、この偏荷重が許容荷重に達すると、ピストン14及
びシリンダ16がスラストディスク4から離れる方向へ
変位する。このとき、偏荷重を受けた特定の軸受パッド
8も、ピストン14及びシリンダ16とともにスラスト
ディスクから離れる方向へ変位し、他の軸受パッドとス
ラストディスク4との間隙が小さくなる。このため、他
の軸受パッドに加わる負荷が大きくなり、変位した軸受
パッド8に加わる負荷は減少する。このように、油圧を
利用して偏荷重を受けた軸受パッドを移動可能にする機
構(以下「油圧機構」と呼ぶ)により、各軸受パッド8
に加わる負荷が完全に平準化されて、負荷の偏りによる
特定の軸受パッドの損傷を回避することができる。その
他、ピストン室14に供給する油として潤滑油を使用す
れば、仮にピストン室外で油漏れが発生しても問題は生
じない。
施形態を説明する。この第2実施形態の適用されるスラ
スト軸受装置30は、上述した第1実施形態(図1及び
図2参照)の構造における油圧機構の構成部分である油
圧調整弁22を設けないようにした構造となっている。
各軸受パッド38の背面に設けられたピストン44及び
シリンダ46を有する各ピストン室(図示せず)が、連
通孔54で互いに結合され連通するようになっている。
また、これらのピストン室と連通孔54により、ピスト
ン44及びシリンダ46を加圧するための加圧油を封じ
込める油圧機構が形成されている。
軸受の作動中に特定の軸受パッド38に偏荷重が加わ
り、この偏荷重が軸受パッド38の許容荷重に達する
と、ピストン室と連通孔54により形成された油圧機構
により、この軸受パッド38の背面にあるピストン44
が押し込まれ、即ち、スラストディスクから離れる方向
に変位し、これにより、連通孔54を通じて他の軸受パ
ッドの背面の油圧機構に圧力が加わる。その結果、この
圧力を受けた他の軸受パッドの背面のピストン44が、
軸受パッドをスラストディスク側へ押し返すように作動
するため、特定の軸受パッド38の損傷を回避すること
ができる。このような油圧機構によって、特定の軸受パ
ッド38に加わる偏荷重を自動的に制御しながら回避す
ることができるので、第1実施形態において設けられた
各軸受パッドの油圧調整弁を設けないようにすることが
できる。なお、第2実施形態においては、連通孔を設け
る代わりに、各軸受パッドに設けられた油圧機構に共通
の油圧調整弁を設けるようにしても良い。
施形態を説明する。この第3実施形態が適用されるスラ
スト軸受装置60は、上述した第1実施形態(図1及び
図2参照)の構造に加えて、隣接した軸受パッド68の
間に潤滑油の給油片90が設けられ、この給油片90に
は、軸受パッド68からスラストディスク(図示せず)
に向けて潤滑油を供給する給油ノズル92が設けられた
構造となっている。
受パッド68の間隙に油膜を形成させるための潤滑油を
供給する給油片90を隣接する軸受パッド68の間に設
けたことにより、軸受作動中に、スラストディスクと軸
受パッド68との間に十分な潤滑がなされ、両者の接触
についても回避することができ、軸受の摩擦の影響を低
減させることができる。軸受パッドの損傷もさらに生じ
にくくなる。また、第2実施形態についても同様に、給
油片90を隣接する軸受パッドの間に設けてもよい。
受装置によれば、軸受作動中のスラストディスクから軸
受パッドへの負荷を平準化させて、負荷による軸受パッ
ドの損傷を回避することができる。
す部分断面図である。
す部分断面図である。
す部分断面図である。
る。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転軸の外周面に設けられたスラストデ
ィスクを支持するスラスト軸受装置であって、 上記スラストディスクの両面に対向して配置された複数
の軸受パッドと、 これらの複数の軸受パッドの各々が円周方向に傾斜可能
なように各軸受パッドをその背面から所定の圧力により
支持する油圧式支持手段と、 複数の軸受パッドの内の特定の軸受パッドが上記所定の
圧力以上の荷重を受けたとき、この特定の軸受パッドを
スラストディスクから離れるように変位させる変位手段
と、を有することを特徴とするスラスト軸受装置。 - 【請求項2】 上記油圧式支持手段は、ピストン及びそ
のピストンを収納するシリンダであり、上記変位手段
は、このピストンとシリンダにより形成されたピストン
室を所定の圧力に保持する圧力調整弁である請求項1記
載のスラスト軸受装置。 - 【請求項3】 上記油圧式支持手段は、ピストン及びそ
のピストンを収納するシリンダであり、上記変位手段
は、このピストンとシリンダにより形成されたピストン
室の各々を連通させて各ピストン室を密封するようにし
たピストン室連通密封手段である請求項1記載のスラス
ト軸受装置。 - 【請求項4】 更に、上記複数の軸受パッドの各々の間
に設けられた上記スラストディスクと軸受パッドとの間
に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有する請求項2又
は請求項3記載のスラスト軸受装置。
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JP2001118024A JP5000044B2 (ja) | 2001-04-17 | 2001-04-17 | スラスト軸受装置 |
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