JP2014092196A - 自己潤滑式軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーキュレータと、潤滑油貯留溝とが強接触して焼付きが発生することを回避する。
【解決手段】回転主軸3と、回転主軸3に一体に設けられ、回転主軸3の径方向外側に張り出すスラストカラー4と、回転主軸3の外周面を支持するジャーナル軸受6と、スラストカラー4を外周側から囲むように配置されるサーキュレータ9と、サーキュレータ9の一部が浸漬されて、サーキュレータ9が吸い込む潤滑油を収容する軸受箱2と、を備え、軸受箱2におけるサーキュレータ9に対して回転主軸3の軸線方向に対向する対向面22が軸線方向に相対移動可能とされている自己潤滑式軸受装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自己潤滑式軸受装置に関する。
横軸回転機械、例えば遠心ポンプの回転主軸を支持するスラスト軸受及びジャーナル軸受を潤滑油で潤滑し、かつ、その潤滑油を自己潤滑させる自己潤滑式軸受装置が種々使用されている。また、潤滑油を自己潤滑させるためにサーキュレータによるポンプ効果を応用するものが、例えば、特許文献1に開示されている。
上記自己潤滑式軸受装置において、サーキュレータは、スラスト軸受によって支持される回転主軸のスラストカラーの周囲に配置されており、軸受箱に形成された潤滑油貯留溝にその一部が浸漬されている。
特許第3637269号明細書
ところで、遠心ポンプを構成する回転要素、例えばポンプ羽根車が大型化し重量大となると、回転要素が取り付けられた回転主軸がたわみ、軸受、軸受箱に対して相対傾斜が大きくなる。このように、回転主軸と軸受、軸受箱の相対傾斜が大きくなると、サーキュレータと潤滑油貯留溝とが片当たりして、強接触となり固着される。このとき、静止体であるサーキュレータと、回転体である回転主軸のスラストカラーとの隙間が消失して、回転体と静止体の一部が強接触して焼付きが発生してしまう。
潤滑油貯留溝の溝幅を大きくすることによって、この問題を回避する方法もあるが、溝幅を大きくすると、サーキュレータと潤滑油貯留溝との軸線方向の隙間が大きくなり、本来サーキュレータから吐出する潤滑油の漏れが多くなる。これにより、軸受への潤滑油が減少して潤滑不良となり、軸受損傷に繋がる可能性がある。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、回転機械の回転主軸がたわんだ場合においてもサーキュレータと、サーキュレータの対向面である潤滑油貯留溝とが強接触してしまうことを回避することができる自己潤滑式軸受装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の自己潤滑式軸受装置は、回転主軸と、前記回転主軸に一体に設けられ、前記回転主軸の径方向外側に張り出すスラストカラーと、前記回転主軸の外周面を支持するジャーナル軸受と、前記スラストカラーを外周側から囲むように配置されるサーキュレータと、前記サーキュレータの一部が浸漬されて、該サーキュレータが吸い込む潤滑油を収容する軸受箱と、を備え、前記軸受箱における前記サーキュレータに対して前記回転主軸の軸線方向に対向する対向面が前記軸線方向に相対移動可能とされていることを特徴とする。
上記構成によれば、回転主軸がたわんだ場合においても、サーキュレータの対向面が相対移動することによって、サーキュレータとサーキュレータの対向面である潤滑油貯留溝とが強接触してしまうことを回避することができる。
上記自己潤滑式軸受装置において、前記スラストカラーに対する前記サーキュレータの前記スラストカラーの軸線方向回りの相対回転を許容しつつ、前記スラストカラーの軸線方向に対する前記サーキュレータの軸線方向の相対傾斜を規制するガイド部が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、回転主軸が傾斜する一方で、サーキュレータが自重により直立する方向に戻ろうとしてサーキュレータがスラストカラーに対して傾斜しようとした場合においても、ガイド部によってサーキュレータがスラストカラーに対して傾斜しない。これにより、スラストカラーの軸線方向に対するサーキュレータの軸線方向の相対傾斜が規制され、スラストカラーとサーキュレータとの間の隙間が軸線方向に均一となり、サーキュレータの凹部から潤滑油が軸線方向に漏ることを防止することができる。
上記自己潤滑式軸受装置において、前記ガイド部は、前記サーキュレータの内周面と前記スラストカラーの外周面のうち一方に形成された凹状の溝であるガイド溝と、前記サーキュレータの内周面と前記スラストカラーの外周面のうち他方に形成され、前記ガイド溝の内部に所定の隙間を介して挿入されるガイド突起とから構成されていることが好ましい。
上記構成によれば、潤滑油は、直線的に漏れることがなく、曲がった漏れ経路となるため、漏れ量を低減させることができる。
上記自己潤滑式軸受装置において、前記ガイド部は、前記サーキュレータと前記スラストカラーのうち一方の前記軸線方向に向く両面に取り付けられた一対のガイド板であり、前記一対のガイド板の対向する面同士の間に所定の隙間を介して前記サーキュレータと前記スラストカラーのうち他方が配置されている構成としてもよい。
上記構成によれば、スラストカラーとサーキュレータの既存の構成を変更することなくガイド部を追加することができる。
また、潤滑油は、直線的に漏れることがなく、曲がった漏れ経路となるため、漏れ量を低減させることができる。
上記自己潤滑式軸受装置において、前記回転主軸と前記スラストカラーとを、前記回転主軸の軸線方向が前記スラストカラーの軸線方向に対して傾斜可能に接続する球面座と、前記球面座において、前記傾斜を許容しつつ、前記回転主軸に対する前記スラストカラーの前記回転主軸の軸線回りの相対回転を規制する結合機構と、を有する構成としてもよい。
上記構成によれば、回転主軸が傾斜した場合においても、回転主軸の傾斜は、球面座によって吸収されるため、スラストカラーとサーキュレータとの正対が確保される。換言すれば、回転主軸がたわんだ場合においても、スラストカラー及びサーキュレータの軸線方向の水平が維持されるため、サーキュレータとの位置関係も維持され、自己潤滑式軸受装置の自己給油機能が阻害されることを防止することができる。
本発明によれば、回転主軸がたわんだ場合においても、サーキュレータの対向面が相対移動することによって、サーキュレータとサーキュレータの対向面である潤滑油貯留溝とが強接触してしまうことを回避することができる。
本発明の第一実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の概略側面図である。 本発明の第一実施形態に係る自己潤滑式軸受装置に使用されるサーキュレータの断面図である。 本発明の第一実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の軸受箱の拡大図である。 本発明の第一実施形態に係る自己潤滑式軸受装置に使用されるサーキュレータの断面図である。 本発明の第一実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の軸受箱の拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の回転主軸の概略側面図である。 本発明の第二実施形態に係る自己潤滑式軸受装置のスラストカラーとサーキュレータの接続部の拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の回転主軸の概略側面図である。 本発明の第三実施形態に係る自己潤滑式軸受装置のスラストカラーとサーキュレータの接続部の拡大図である。 本発明の第四実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の回転主軸の概略側面図である。 本発明の第四実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の回転主軸とスラストカラーとの接続部の拡大図である。 図11のA−A矢視図である。 本発明の第四実施形態に係る自己潤滑式軸受装置の回転主軸とスラストカラーとの接続部の拡大図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の自己潤滑式軸受装置1は、例えば遠心ポンプのような横軸回転機械に組み込まれたものであり、軸受箱2と、回転主軸3の大径部分であるスラストカラー4と、スラストカラー4をスラスト方向に支持するスラスト軸受5と、スラスト軸受5と軸線方向に離間して配置され、回転主軸3を外周面から支持するジャーナル軸受6と、を有している。スラストカラー4は回転主軸3に一体に設けられており、回転主軸3の径方向外側に張り出すように形成されている。
なお、以下の説明においては、回転主軸3の軸線に沿う方向を軸線方向と呼び、図1の右方を軸線方向一方側、図1の左方を軸線方向他方側と呼ぶ。図示しないが、同様のジャーナル軸受6が軸線方向他方側にも設けられており、一対のジャーナル軸受6の間にインペラ(ポンプ羽根車)が取り付けられている。
軸受箱2におけるスラスト軸受5の下方には潤滑油貯留溝8が設けられており、軸受箱2の下方に設けられた油槽(図示せず)から潤滑油が供給されるようになっている。スラストカラー4の周囲には、サーキュレータ9が設けられている。サーキュレータ9はスラストカラー4を外周側から囲むように設けられている。また、サーキュレータ9の一部は潤滑油貯留溝8の潤滑油に浸漬されている。
図2に示すように、サーキュレータ9の内径は、スラストカラー4の外形よりも大きく、サーキュレータ9の内径とスラストカラー4の外径との間の隙間は、下方に向かって大きくなっている。サーキュレータ9の上端には廻止め突起10が設けられている。
廻止め突起10は、自己潤滑式軸受装置1の軸受箱2の上部に設けられた凹部11内に配置され、サーキュレータ9は廻止め突起10が凹部11内を移動できる範囲内でスラストカラー4の周りを回転可能とされている。
また、サーキュレータ9の下部には、潤滑油用突起12が設けられている。再び図1を参照して、潤滑油用突起12は、軸線方向一方側に面する第一平面13と、軸線方向他方側に面する第二平面14と、サーキュレータ9の半径方向に面する弧状面15とを有している。
潤滑油用突起12には、円周方向に間隔をおいて潤滑油貯留溝8から潤滑油を吸い上げる第一孔17と、潤滑油貯留溝8に潤滑油を戻す第二孔18とが設けられている。第一孔17と第二孔18とは、第一平面13から第二平面14に貫通するように形成されている。
サーキュレータ9の内面には循環用溝19がサーキュレータ9の略全周に亘って形成されている。循環用溝19の一端は、第一孔17と接続されているとともに、循環用溝19の他端は第二孔18と接続されている。即ち、第一孔17から吸い上げられた潤滑油が、サーキュレータ9を略一周して第二孔18から排出されるように構成されている。
自己潤滑式軸受装置1には、サーキュレータ9によって吸い込まれた潤滑油をジャーナル軸受6に下方から供給するための供給管20が設けられている。ジャーナル軸受6は、回転主軸3を径方向から回転可能に支持するラジアル軸受であって、複数のパッドから構成されており、パッドと回転主軸3との間にノズルなどを用いて潤滑油が供給される構成となっている。
軸受箱2は、本体部21と、本体部21の一端に、本体部21に対して相対移動可能に設けられた止板部22と、本体部21に固定され、止板部22の移動を案内するレール部23とを有している。即ち、レール部23は本体部21に対して移動不可であり、止板部22は、本体部21とレール部23に対して相対移動可能である。そして、本体部21と止板部22とで、潤滑油貯留溝8が形成されている。
図3に示すように、本体部21には、サーキュレータ9の潤滑油用突起12の弧状面15に面する潤滑油貯留溝8の底面25及び、潤滑油用突起12の第二平面14に面する潤滑油貯留溝8の他方の側面26が形成されている。止板部22は、本体部21に取り付けられることで、潤滑油貯留溝8の一方の側面26、即ち、サーキュレータ9の対向面をなすように構成されている。
また、レール部23は、止板部22の軸線方向の移動をガイドする部材であり、本体部21の一端に固定されているとともに、止板部22を軸線方向に移動可能に保持している。レール部23は、本体部21の底面25に固定された水平部28と、水平部28の一端に立ち上げられ、止板部22と平行に設けられた垂直部29とからなる。
止板部22とレール部23の垂直部29との間には、止板部22の延在方向に沿って延びる弾性部材30が介在している。弾性部材30は、レール部23の垂直部29に設けられ、止板部22の延在方向に向かって延びる弾性部材用凹溝31に嵌め込まれている。即ち、止板部22は、弾性部材30によって軸線方向他方側に付勢されており、これにより、止板部22は、通常状態において本体部21の一端に接触状態とされている。
弾性部材30は、例えば、長尺の合成ゴムによって形成することができる。弾性部材30としては、止板部22と垂直部29との間に配置されることで、止板部22を軸線方向他方側に付勢できる部材であればよく、この他、複数の圧縮コイルばねや、板ばねを採用することもできる。
軸受箱2の本体部21の止板部22との接触面には、止板部22の延在方向に延びるシール溝33が形成されている。シール溝33の内部には、弾性材料によって形成されたシール部材34が配置されている。シール部材34は、本体部21と止板部22によって形成された潤滑油貯留溝8に貯留された潤滑油が、本体部21と止板部22との間から漏洩しないように、本体部21と止板部22とに接着されている。
シール部材34は、高い伸縮性(弾性)を有するシーリング材であり、本実施形態のシール部材34は、シリコンシーラントによって形成されている。即ち、シール部材34は、本体部21と止板部22との距離が変化する場合においても、止板部22の動きに対して追従する性能を有している。
次に、本実施形態の自己潤滑式軸受装置1の動作を説明する。
図2に示すように、回転主軸3、即ち、スラストカラー4が回転軸線Sを中心に反時計方向に回転すると、サーキュレータ9下部の循環用溝19の中にある潤滑油が、潤滑油の粘性のためスラストカラー4に引きずられて移動し、ポンプ効果を発生させる。このポンプ効果は、スラストカラー4の外面とサーキュレータ9の内面の隙間がスラストカラー4の回転方向に沿って狭くなる部分、即ち、図2におけるサーキュレータ9の右半部で生じる。
一方、スラストカラー4が回転すると、サーキュレータ9は、潤滑油の粘性のためスラストカラー4の周りをスラストカラー4と同じ反時計方向に回転し、サーキュレータ9上端の廻止め突起10が軸受箱2の凹部11の一方の側面26に当接して止まる。このとき、サーキュレータ9下部の第一孔17が鉛直軸線V上に、第二孔18が、鉛直軸線Vよりも図2における右方に位置するようになっている。その結果、サーキュレータ9は第一孔17から潤滑油を吸い上げ、吸い上げられた潤滑油は循環用溝19の中を移動する。
スラストカラー4が高速回転になればなるほど、ポンプ効果は増大し、吸い上げられた潤滑油のうち循環用溝19の中を移動できる量を超えた分は、サーキュレータ9とスラストカラー4との間の隙間から軸線方向に流出して、スラスト軸受5を潤滑し、潤滑油貯留溝8に戻る。サーキュレータ9の循環用溝19内を移動した潤滑油は第二孔18から潤滑油貯留溝8に戻る。
また、潤滑油は、供給管20を介してジャーナル軸受6に供給され、ジャーナル軸受6と回転主軸3との間を潤滑する。
図4に示すように、スラストカラー4が時計方向に回転するとき、サーキュレータ9は図2の場合と逆方向に回転し、潤滑油は図2と同様の作用によって第二孔18から吸い上げられ第一孔17から流出する。即ち、回転主軸3の回転方向を切換えると、サーキュレータ9が回転し、潤滑油を吸込む孔と排出する孔とが切換わる。
ここで、インペラが大型化しの重量大となり、回転主軸3がたわんだ場合、図5に示すように、サーキュレータ9と止板部22とが接触する。即ち、回転主軸3が傾斜することによって、スラストカラー4の周囲に設けられているサーキュレータ9も傾き、サーキュレータ9の潤滑油用突起12と潤滑油貯留溝8を構成する止板部22とが接触する。
サーキュレータ9と止板部22とが接触すると、サーキュレータ9によって止板部22が軸線方向一方側に押圧される。止板部22が軸線方向一方側に押圧されることによって、止板部22がレール部23に案内されつつ軸線方向一方側に移動する。
この際、弾性部材30が軸線方向に収縮する方向に弾性変形する。また、止板部22の軸線方向一方側への移動によって、止板部22と本体部21とが離間する。止板部22の移動に伴い、シール部材34は、軸受箱2の本体部21と止板部22との接着を保持したまま、軸線方向に伸びる。
そして、回転主軸3の傾きが解消され、サーキュレータ9と潤滑油貯留溝8との接触が回避されると、止板部22はレール部23に案内されつつ弾性部材30の弾性力により軸線方向他方側に戻され、止板部22と本体部21とが一体化する。
上記実施形態によれば、回転主軸3がたわんでサーキュレータ9が軸受箱2の潤滑油貯留溝8に接触した場合においても、サーキュレータ9と、潤滑油貯留溝8を構成する止板部22が軸線方向一方側に移動することによって、サーキュレータ9と潤滑油貯留溝8とが強接触して焼付きが発生することを回避することができる。
また、止板部22が軸線方向一方側に移動して本体部21と止板部22との間に隙間が生じた場合においても、シール部材34が隙間を封止するため、潤滑油貯留溝8内に貯留された潤滑油が漏洩することがない。潤滑油の漏洩が防止されることによって、自己潤滑式軸受装置1の潤滑不良の発生を防ぐことができる。
さらに、サーキュレータ9と軸受箱2との相対傾斜が大きくなった場合にサーキュレータ9と軸受箱2(潤滑油貯留溝8)との接触を回避するために、潤滑油貯留溝8の溝幅を大きくする必要がないため、サーキュレータ9から吐出される潤滑油が無駄に漏洩することを防ぐことができる。
(第二実施形態)
以下、本発明に係る自己潤滑式軸受装置の第二実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
本実施形態の自己潤滑式軸受装置は、第一実施形態の軸線方向に移動可能な止板部22を有する機構に加え、図6に示すように、スラストカラー4とサーキュレータ9の間にガイド部36を設けることによって、サーキュレータ9がスラストカラー4に対して傾斜しない構造となっていることを特徴としている。
具体的には、ガイド部36は、サーキュレータ9に形成された一対のガイド溝37と、スラストカラー4に形成された一対のガイド突起38とから構成されている。
ガイド溝37は、サーキュレータ9の循環用溝19の軸線方向両側に形成された一対の突条19aの内周面に形成されている凹形状の溝である。ガイド突起38は、スラストカラー4の外周面上に形成されており、ガイド溝37に対応する凸形状の突条である。
図7に示すように、ガイド溝37の軸線方向の幅は、ガイド突起38の軸線方向の幅よりもやや大きく形成されているとともに、ガイド溝37の内径は、ガイド突起38の外径よりもやや大きく形成されている。即ち、ガイド突起38とガイド溝37との間に、所定の隙間が生じるような寸法となっている。
ガイド突起38とガイド溝37とをこのような形状とすることによって、ガイド突起38がガイド溝37内を案内されて、サーキュレータ9のスラストカラー4に対する回転軸線S回りの相対回転が許容される。一方、ガイド突起38の軸線方向両側の面がガイド溝37の側面に当接することにより、スラストカラー4の軸線方向に対するサーキュレータ9の軸線方向の相対傾斜が規制される。
上記実施形態によれば、回転主軸3が傾斜する一方で、サーキュレータ9が自重により直立する方向に戻ろうとしてサーキュレータ9がスラストカラー4に対して傾斜しようとした場合においても、ガイド溝37とガイド突起38とからなるガイド部36によってサーキュレータ9がスラストカラー4に対して傾斜しない。即ち、サーキュレータ9が傾斜しようとした場合に、ガイド突起38とガイド溝37とが干渉することによって、スラストカラー4の軸線方向に対するサーキュレータ9の軸線方向の相対傾斜が規制される。
これにより、スラストカラー4とサーキュレータ9との間の隙間が軸線方向に均一となり、サーキュレータ9の凹部11から潤滑油が軸線方向に漏ることを防止することができる。
また、図7に矢印で示すように、潤滑油は、直線的に漏れることがなく、曲がった漏れ経路となるため、漏れ量を低減させることができる。
なお、上記実施形態においては、ガイド部36として、サーキュレータ9にガイド溝37を形成し、スラストカラー4にガイド突起38を形成する構成としたが、これに限ることはなく、サーキュレータ9にガイド突起38を形成し、このガイド突起38と組み合わされるガイド溝37をスラストカラー4に形成する構成としてもよい。
(第三実施形態)
以下、本発明に係る自己潤滑式軸受装置の第三実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の自己潤滑式軸受装置のガイド部36は、サーキュレータ9の軸線方向に向く両面に取り付けられた一対のガイド板39である。
ガイド板39は、外形が円形をなし、外周と同心円状の穴が形成された板状部材である。ガイド板39の直径は、サーキュレータ9の廻止め突起10及び潤滑油用突起12を除く部位の外径と略同一とされており、ガイド板39の穴部の内径は、スラストカラー4の外径よりも小さく、かつ、回転主軸3の直径よりも大きく形成されている。
ガイド板39は、所定の締結ボルト50によってサーキュレータ9に固定されている。また、ガイド板39とサーキュレータ9との間に、適宜シム板51を挿入することによって、スラストカラー4とガイド板39との隙間を調整できるようになっている。
このようなガイド板39を設けることによって、サーキュレータ9がガイド板39を介してスラストカラー4の軸線方向を向く面に案内されて、サーキュレータ9のスラストカラー4に対する回転軸線S回りの相対回転が許容される。一方、ガイド板39の対向する面がスラストカラー4の軸線方向を向く面に当接することにより、スラストカラー4の軸線方向に対するサーキュレータ9の軸線方向の相対傾斜が規制される。
上記実施形態によれば、回転主軸3が傾斜する一方で、サーキュレータ9が自重により直立する方向に戻ろうとしてサーキュレータ9がスラストカラー4に対して傾斜しようとした場合においても、ガイド部36であるガイド板39によってサーキュレータ9がスラストカラー4に対して傾斜しない。即ち、サーキュレータ9が傾斜しようとした場合に、ガイド板39がスラストカラー4に干渉することによって、スラストカラー4の軸線方向に対するサーキュレータ9の軸線方向の相対傾斜が規制される。
これにより、スラストカラー4とサーキュレータ9との間の隙間が軸線方向に均一となり、サーキュレータ9の凹部11から潤滑油が軸線方向に漏ることを防止することができる。
また、図9に矢印で示すように、潤滑油は、直線的に漏れることがなく、曲がった漏れ経路となるため、漏れ量を低減させることができる。
さらに、スラストカラー4とサーキュレータ9の既存の構成を変更することなくガイド部36を追加することができる。
なお、上記実施形態においては、ガイド部36として、サーキュレータ9にガイド板39を取り付ける構成としたが、これに限ることはなく、スラストカラー4にガイド板39を取り付ける構成としてもよい。
(第四実施形態)
以下、本発明に係る自己潤滑式軸受装置の第四実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の回転主軸3とスラストカラー4とは、球面座部41によって接続されており、回転主軸3に対してスラストカラー4が相対傾斜可能な構造となっていることを特徴としている。
球面座部41は、回転主軸3と、スラストカラー4との間に設けられている。球面座部41は、凸状部42と凹状部43とに分割されており、凸状部42と凹状部43との間に球面座44を形成している。
球面座部41の凹状部43とスラストカラー4との間は、球面座部41とスラストカラー4との相対回転を規制するための、所定のキー45が使用されている。具体的には、スラストカラー4と凹状部43とにキー溝が形成されており、キー溝に対応するキー45によって、球面座部41とスラストカラー4との相対回転を規制するようになっている。
同様に、球面座部41の凸状部42と回転主軸3との間も、キー45とキー溝により相対回転不可とされている。
図11、及び図12に示すように、球面座44には、回転主軸3のスラストカラー4に対する傾斜、即ち回転主軸3のたわみを許容し、かつ、スラストカラー4と回転主軸3との相対回転を規制する結合機構47が設けられている。結合機構47は、回転主軸3と球面座部41の凸状部42とを貫通する貫通軸部48と、貫通軸部48の両端が挿入される一対の結合溝部49とから構成されている。
貫通軸部48は、凸状部42の最大外径よりもやや長く形成された断面円形の軸部材であり、その軸線方向が回転主軸3の軸線方向と直交するように回転主軸3と凸状部42に固定されている。また、貫通軸部48は、その両端が略同じ寸法だけ凸条部の球面座44から突出するように固定されている。
結合溝部49は、凹状部43に形成され、凸状部42から突出される貫通軸部48の端部が挿入される一対の溝である。結合溝部49は、周方向の幅が貫通軸部48の直径と略同じとされている。即ち、スラストカラー4の回転主軸3に対する周方向の相対回転を規制するような溝幅とされている。一方、結合溝部49の軸線方向の溝幅は、貫通軸部48の直径よりもやや大きい溝幅とされている。即ち、回転主軸3のスラストカラー4に対する傾斜を許容するような溝幅とされている。
上記実施形態によれば、図13に示すように、回転主軸3が傾斜した場合においても、回転主軸3の傾斜は、球面座44によって吸収されるため、スラストカラー4とサーキュレータ9との正対が確保される。換言すれば、回転主軸3がたわんだ場合においても、スラストカラー4及びサーキュレータ9の軸線方向の水平が維持されるため、サーキュレータ9と軸受箱2の潤滑油貯留溝8との位置関係も維持され、自己潤滑式軸受装置1の自己給油機能が阻害されることを防止することができる。
なお、本実施形態においては、回転主軸3側が凸、スラストカラー4側が凹の球面座44となっているが、スラストカラー4側が凸、回転主軸3側が凹の球面座44としてもよい。
また、本実施形態においては、スラストカラー4とサーキュレータ9との間に、球面座部41を設ける構成としたが、スラストカラー4と球面座部41の一方、及びサーキュレータ9と球面座部41の他方をそれぞれ一体加工してもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態のジャーナル軸受6は、ジャーナル軸受6を構成するパッドに供給管20に接続されたノズルなどを用いて潤滑油を供給する構成としたがこれに限ることはない。例えば、ジャーナル軸受6の回転軸線方向中央部にオイルリング用開口部を設けるとともに、このオイルリング用開口部に、下部が油槽内に浸漬されるオイルリングを配置する構成としてもよい。
1 自己潤滑式軸受装置
2 軸受箱
3 回転主軸
4 スラストカラー
5 スラスト軸受
6 ジャーナル軸受
8 潤滑油貯留溝
9 サーキュレータ
22 止板部(対抗面)
36 ガイド部
37 ガイド溝
38 ガイド突起
39 ガイド板
44 球面座
47 結合機構
48 貫通軸部
49 結合溝部

Claims (5)

  1. 回転主軸と、
    前記回転主軸に一体に設けられ、前記回転主軸の径方向外側に張り出すスラストカラーと、
    前記回転主軸の外周面を支持するジャーナル軸受と、
    前記スラストカラーを外周側から囲むように配置されるサーキュレータと、
    前記サーキュレータの一部が浸漬されて、該サーキュレータが吸い込む潤滑油を収容する軸受箱と、を備え、
    前記軸受箱における前記サーキュレータに対して前記回転主軸の軸線方向に対向する対向面が前記軸線方向に相対移動可能とされていることを特徴とする自己潤滑式軸受装置。
  2. 前記スラストカラーに対する前記サーキュレータの前記スラストカラーの軸線方向回りの相対回転を許容しつつ、前記スラストカラーの軸線方向に対する前記サーキュレータの軸線方向の相対傾斜を規制するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自己潤滑式軸受装置。
  3. 前記ガイド部は、前記サーキュレータの内周面と前記スラストカラーの外周面のうち一方に形成された凹状の溝であるガイド溝と、前記サーキュレータの内周面と前記スラストカラーの外周面のうち他方に形成され、前記ガイド溝の内部に所定の隙間を介して挿入されるガイド突起とから構成されていることを特徴とする請求項2に記載の自己潤滑式軸受装置。
  4. 前記ガイド部は、前記サーキュレータと前記スラストカラーのうち一方の前記軸線方向に向く両面に取り付けられた一対のガイド板であり、前記一対のガイド板の対向する面同士の間に所定の隙間を介して前記サーキュレータと前記スラストカラーのうち他方が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の自己潤滑式軸受装置。
  5. 前記回転主軸と前記スラストカラーとを、前記回転主軸の軸線方向が前記スラストカラーの軸線方向に対して傾斜可能に接続する球面座と、
    前記球面座において、前記傾斜を許容しつつ、前記回転主軸に対する前記スラストカラーの前記回転主軸の軸線回りの相対回転を規制する結合機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載の自己潤滑式軸受装置。
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