JP2002307004A - 薬液供給装置 - Google Patents

薬液供給装置

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JP2002307004A JP2001115874A JP2001115874A JP2002307004A JP 2002307004 A JP2002307004 A JP 2002307004A JP 2001115874 A JP2001115874 A JP 2001115874A JP 2001115874 A JP2001115874 A JP 2001115874A JP 2002307004 A JP2002307004 A JP 2002307004A
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聡 目加多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患部などの所望の部位に医薬品や冷却剤など
を適宜塗布したり、直接冷却することができる薬液供給
装置を提供する。 【解決手段】 薬液、該薬液を封入する容器および該薬
液を自動的に送り出す部材を有する薬液タンクと、前記
薬液を所望の部位に配送し、該薬液を付与する付与部材
と、前記薬液タンクから付与部材までの薬液を供給する
通路部と、付与部材への薬液の供給または停止を切り替
える切替え部とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬液供給装置に関す
る。さらに詳しくは、人体に装着でき、薬液を付与した
い部位(患部など)から離れた位置で操作ボタンなどを
操作して、消炎鎮痛剤などの各種医薬品や医薬部外品な
どを患部に塗布したり、冷却剤または制汗剤などを腋の
下または首などに塗布することができる薬液供給装置に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、消炎鎮痛、制汗など種々な目的のためにエアゾー
ル装置を用いて所定の薬品などを身体の一部に噴霧する
ことが行なわれている。また、夏場のスポーツ観戦など
において、暑さ対策のために冷蔵(冷凍)庫で冷やした
冷却剤を首すじ筋などに当てることが行なわれている。
【0003】しかし、従来のエアゾール装置では、その
都度使用者がエアゾール装置の噴射口を身体の適用部位
に向けてエアゾール装置のバルブを押圧する必要があ
り、面倒であった。適用部位が複数存在する場合はなお
さらであった。そのため、必要なときに薬品などの追加
噴霧が行なわれずに、薬品の効果が充分発揮できないこ
ともあった。
【0004】また、冷却剤の場合、冷却能力に限界があ
るため長時間に亘って冷却効果を得ることができなかっ
た。
【0005】本発明は、叙上の事情に鑑み、患部などの
所望の部位に医薬品や冷却剤などを適宜塗布したり、直
接冷却することができる薬液供給装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の薬液供給装置
は、薬液、該薬液を封入する容器および該薬液を自動的
に送り出す部材を有する薬液タンクと、前記薬液を所望
の部位に配送し、該薬液を付与する付与部材と、前記薬
液タンクから付与部材までの薬液を供給する通路部と、
付与部材への薬液の供給または停止を切り替える切替え
部とを備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の薬液供給装置を説明する。
【0008】図1は本発明の薬液供給装置の一実施の形
態を示す斜視図、図2は図1の切替え器の縦断面図、図
3は図2の横断面図、図4は横断面の要部拡大図、図5
は付与部材の表面図、図6は付与部材の背面図、図7は
切替え部材の動作を説明するための図、図8は本発明の
薬液供給装置の他の実施の形態を示す図、図9は図8の
付与部材の使用例を示す図である。
【0009】本発明の一実施の形態にかかわる薬液供給
装置は、有底筒状の容器本体1の上端開口部にエアゾー
ルバルブ2を装着し、薬液であるエアゾール組成物を封
入したエアゾール容器3と、前記エアゾールバルブ2の
ステム4に嵌着されるアクチュエータ5を押圧状態に保
持し、エアゾール組成物を自動的にエアゾール容器3か
ら送り出す押圧部材6とを有する薬液タンクと、前記エ
アゾール容器3内のエアゾール組成物を所望の部位に適
宜付与させる付与部材7と、前記エアゾール容器1と付
与部材7のあいだに配置され、前記アクチュエータ5か
ら付与部材7へのエアゾール組成物の供給または停止を
切り替える切替え部である切替え器8と、前記アクチュ
エータ5と切替え器8および該切替え器8と付与部材7
をそれぞれ連結する供給チューブ9および吐出チューブ
10の通路部から構成されている。なお、本実施の形態
では、前記切替え器8は薬液タンクのアクチュエータ5
に接続される供給チューブ9と、付与部材7に接続され
る吐出チューブ10とのあいだで、薬液タンクとは別体
に設けられ、前記通路部上に配置されているが、本発明
においては、これに限定されるものではなく、切替え器
に薬液を自動的に送り出す部材を設け、薬液タンクに装
着するなど、薬液タンクと切替え器を一体にしてもよ
い。
【0010】前記エアゾール容器3は、ポケットまたは
ポーチ、リュックサックなどに嵩張らずに収納できる、
またはエアゾール容器3をホルダーなどに収納し、この
ホルダーをベルトや服などの人体に身に着けるものに装
着できる形状寸法であれば、とくに限定されるものでは
ない。また、前記エアゾール容器3としては、容器本体
1の一重構造エアゾール容器、容器本体1とその内部に
収納される内部容器からなる二重構造エアゾール容器ま
たは容器本体1とその内面に摺動自在に設けられるピス
トンからなるピストン型エアゾール容器などであり、エ
アゾール組成物の種類により適宜選定することができ
る。この容器本体1としては、アルミニウム製容器、鋼
製容器などの金属製容器またはポリエステル製容器など
の樹脂製容器などを用いることができる。また、前記エ
アゾールバルブ2としては、本発明においては、とくに
限定されるものではないが、容器本体1の上端開口部に
形成されるビード部に取り付けられるマウンティングカ
ップ11と該マウンティングカップ11の中央内部に支
持される噴射バルブとからなるものを用いることができ
る。該噴射バルブは、ステムラバーと摺動するように配
設されたステム4を有し、該ステム4の摺動部に連通孔
が設けられており、該ステム4と連接され、該ステム4
の下方に設けられたスプリングによってステムラバーが
マウンティングカップ11に押圧され、容器本体1がマ
ウンティングカップ11とガスケットとのあいだでシー
ルして固定されている。前記アクチュエータ5の噴射口
12には、供給チューブ9の一端部9aが固着されてい
るとともに、その他端部9bが切替え器8の本体8aに
連結され、この供給チューブ9を通してエアゾール組成
物をエアゾール容器3から切替え器8まで供給できるよ
うにされている。前記供給チューブ9および切替え器8
は洗浄しやすいように供給チューブ9の取付けは着脱自
在にできるようにするのが好ましい。
【0011】前記エアゾール組成物を自動的に送り出す
押圧部材6としては、前記アクチュエータ5を常時押圧
状態にできる構造を有する部材であれば、とくに限定さ
れるものではないが、本実施の形態では、前記マウンテ
ィングカップ11の内側に係止する爪13と供給チュー
ブ9を通すスリット14を有するキャップ15とするこ
とができる。
【0012】前記切替え器8は、本体8a、蓋体8bお
よび図2〜4に示されるように内部に切替え部材16を
備えており、前記本体8aに前記供給チューブ9の他端
部9bとともに、吐出チューブ10の一端部10aが着
脱自在に連結されている。前記切替え部材16は、3つ
の切替えスイッチ17のそれぞれのON/OFFによ
り、3本の吐出チューブ10の他端部10bに接続され
る付与部材7のそれぞれの噴射開始と噴射停止を切り替
えることができる構造にされている。また、本体8aに
は、前記供給チューブ9の端部9bから切替え部材16
のそれぞれに連通するための流入通路18および各切替
え部材16から各吐出チューブ10の端部10aに連通
するための流出通路19が形成されている。
【0013】前記切替え部材16としては、本体8aに
形成される段付き凹所20に嵌着される外筒21と、該
外筒21に挿通されるピストンロッド22と、該ピスト
ンロッド22を外方へ付勢するコイルスプリング23
と、前記ピストンロッド22内に形成された流通路24
に連通する流入孔25と流出孔26の外周に配置される
ガスケット27、28から構成されている。前記ガスケ
ット27は、外筒21とピストンロッド22に形成され
る凹部29、30に嵌め込まれて、前記流入孔25を密
閉にする内部シール材であり、前記ガスケット28は、
段差部31に嵌入されるとともに、蓋体8bにより押圧
されて、前記流出孔26を密閉にする外部シール材であ
る。なお、32は本体8aと外筒21とのあいだを密閉
にするために配置されるOリングである。
【0014】前記付与部材7は、図5〜6に示されるよ
うに織布、不織布、吸水性樹脂、わた、ティッシュペー
パー、ガーゼ、コットンまたは紙などからなり、エアゾ
ール組成物が容易に通過し、即効的にエアゾール組成物
の効果を付与したり、エアゾール組成物を吸収し、長時
間エアゾール組成物の効果を期待できることができる塗
布材33を収納する柔軟な包装体34から作製されてお
り、表面側に開口部35と背面側に接着布36とが形成
されている。前記チューブ端部10bは、包装体34と
接着布36とのあいだを通したのち、背面側から塗布材
33に刺し込められて、封止材37により密閉されてい
る。前記包装体34および接着布36の形状寸法は、付
与部材7を使用する部位、たとえばひじや膝の間接部、
うなじまたは腋の下などにフィットできるように適宜選
定することができる。
【0015】前記付与部材7は、接着布36やシールな
どを用いて衣類、たとえば肌着や下着、ストッキング、
靴下、ぼうし、バンダナ、サポーターなどに固定した
り、また予め縫い付けてもよい。さらに人体に直接貼り
付けてもよい。この状態で切替え部材16を操作するた
め、直接患部に、さらに外出先でも用事にエアゾール組
成物を付与することができる。
【0016】本実施の形態では、まず使用目的に合った
エアゾール組成物、たとえば制汗剤が充填されるエアゾ
ール容器3と使用する部位に適した付与部材7とが切替
え器8に供給チューブ9、10を介して接続されている
薬液供給装置を用意する。
【0017】ついで付与部材7を使用する部位が、たと
えば両腋の下およびうなじの3箇所である場合、予め該
当する下着の箇所に接着布36が貼り付けられるように
接着受け部を設ける。
【0018】ついで図1および図7に示されるように、
適宜塗布したい部位の付与部材7の吐出チューブ10に
つながっている切替え部材16の切替えスイッチ17を
操作して、ピストンロッド22を押し下げる。これによ
り、ガスケット27、28により密閉されていた流入孔
25および流出孔26の位置を下げて、該流入孔25お
よび流出孔26の密閉状態を開放する。その結果、流入
通路18、流入孔25、流通路24、流出孔26および
流出通路19が連通するため、エアゾール容器1内の噴
射圧により制汗剤が前記付与部材7から噴射する。
【0019】前記エアゾール容器内に充填されている薬
液であるエアゾール組成物としては、人体に有害でない
物質であれば、とくに限定されるものではなく、制汗
剤、冷却剤、消炎鎮痛剤、かゆみ止め、皮膚保護剤、殺
菌消毒剤、害虫忌避剤、消臭剤またはコロンなどを用い
ることができる。
【0020】前記制汗剤としては、クロルヒドロキシア
ルミニウムなどの制汗成分、酸化亜鉛、アラントインヒ
ドロキシアルミニウム、クエン酸、乳酸などの収斂剤、
l−メントール、カンフルなどの清涼剤、タルク、シリ
カ、ゼオライトなどの粉体、ラウリル酸メタクリレー
ト、安息香酸メチル、ミリスチン酸アセトフェノン、緑
茶エキスなどの消臭成分、ミリスチン酸イソプロピル、
イソオクタン酸セチル、メチルポリシロキサン、流動パ
ラフィン、界面活性剤などの油分などからなる原液と、
液化石油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガスなど
の噴射剤とからなるエアゾール組成物を用いることがで
きる。
【0021】また、前記冷却剤としては、l−メントー
ル、カンフルなどの清涼剤、酸化亜鉛、アラントインヒ
ドロキシアルミニウム、クエン酸、乳酸などの収斂剤、
グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジエチレン
グリコールなどの保湿剤、エタノール、イソプロピルア
ルコールなどの低級アルコールなどからなる原液と、液
化石油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガスなどの
噴射剤とからなるエアゾール組成物を用いることができ
る。
【0022】また、前記消炎鎮痛剤としては、サリチル
酸メチル、インドメタシン、カンフル、ジフェンヒドラ
ミン、ピロキシカム、フェルピナク、ケトプロフェン、
クロタミトンなどの消炎鎮痛成分やアラントイン、グリ
チルレチン酸、アズレンなどの抗炎症剤、グリセリン、
1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコールな
どの保湿剤、エタノール、イソプロピルアルコールなど
の低級アルコール、水などからなる原液と、液化石油ガ
スやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガスなどの噴射剤と
からなるエアゾール組成物を用いることができる。
【0023】また、前記かゆみ止めとしては、リドカイ
ン、ジフェンヒドラミン、酢酸トコフェロール、グリチ
ルリチン酸ジカリウムなどのかゆみ止め成分、パラオキ
シ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシ
ジンなどの殺菌剤、アラントイン、グリシルレチン酸、
アズレンなどの抗炎症剤、グリセリン、1,3−ブチレ
ングリコール、ジエチレングリコールなどの保湿剤、エ
タノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコー
ル、水などからなる原液と、液化石油ガスやジメチルエ
ーテル、窒素、炭酸ガスなどの噴射剤とからなるエアゾ
ール組成物を用いることができる。
【0024】また、前記皮膚保護剤としては、尿素など
の皮膚軟化剤、グリシン、アラニン、ロイシン、システ
イン、グルタミン酸などのアミノ酸、ビタミンA油、レ
チノール、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸アミド、d,
l−α−トコフェロール、酢酸d,l−α−トコフェロ
ール、パントテン酸などのビタミン類、アルブチン、コ
ウジ酸などの美白剤、パラアミノ安息香酸、パラメトキ
シケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチ
ルなどの紫外線吸収剤、セージエキス、茶エキス、海藻
エキス、プラセンタエキス、シルク抽出液などの各種抽
出液、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジエ
チレングリコーなどの保湿剤、エタノール、イソプロピ
ルアルコールなどの低級アルコール、水などからなる原
液と、液化石油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガ
スなどの噴射剤とからなるエアゾール組成物を用いるこ
とができる。
【0025】また、前記殺菌消毒剤としては、パラオキ
シ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシ
ジンなどの殺菌剤、エタノール、イソプロピルアルコー
ルなどの低級アルコール、グリセリン、1,3−ブチレ
ングリコール、ジエチレングリコールなどの保湿剤、水
などからなる原液と、液化石油ガスやジメチルエーテ
ル、窒素、炭酸ガスなどの噴射剤とからなるエアゾール
組成物を用いることができる。
【0026】また、前記害虫忌避剤としては、N,N−
ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジ
エチルアミドなどの害虫忌避成分、タルク、シリカ、ゼ
オライトなどの粉体、ミリスチン酸イソプロピル、イソ
オクタン酸セチル、メチルポリシロキサン、流動パラフ
ィン、界面活性剤などの油分、エタノール、イソプロピ
ルアルコールなどの低級アルコールなどからなる原液
と、液化石油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガス
などの噴射剤とからなるエアゾール組成物を用いること
ができる。
【0027】また、前記消臭剤としては、ラウリル酸メ
タクリレート、安息香酸メチル、ミリスチン酸アセトフ
ェノン、緑茶エキスなどの消臭成分、l−メントール、
カンフルなどの清涼剤、酸化亜鉛、アラントインヒドロ
キシアルミニウム、クエン酸、乳酸などの収斂剤、グリ
セリン、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリ
コールなどの保湿剤、エタノール、イソプロピルアルコ
ールなどの低級アルコールなどからなる原液と、液化石
油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガスなどの噴射
剤とからなるエアゾール組成物を用いることができる。
【0028】また、前記コロンとしては、各種香料、ラ
ウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、ミリスチン
酸アセトフェノン、緑茶エキスなどの消臭成分、グリセ
リン、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコ
ールなどの保湿剤、エタノール、イソプロピルアルコー
ルなどの低級アルコール、水などからなる原液と、液化
石油ガスやジメチルエーテル、窒素、炭酸ガスなどの噴
射剤とからなるエアゾール組成物を用いることができ
る。
【0029】なお、本実施の形態では、切替え部材の切
替えに押し下げ式切替えスイッチが設けられているが、
流入通路から流出通路までの通路を連通させることがで
きる構造であれば、回転式切替えスイッチにすることが
できる。また、本実施の形態における薬液供給装置は、
3つの切替えスイッチのうち、いずれかを選定してエア
ゾール組成物を噴射させる部位を切り替える多点式薬液
供給装置にされているが、1つの切替えスイッチを必要
に応じて作動させて1つの部位にエアゾール組成物を適
宜付与させる一点集中型薬液供給装置とすることもでき
る。
【0030】また、本実施の形態にかかわる薬液供給装
置は、エアゾール組成物を所望の部位に塗布させるもの
であるが、本発明においては、これに限定されるもので
はなく、1つの部位を冷却させる一点集中型薬液供給装
置または多点式薬液供給装置とすることができる。たと
えば一点集中型薬液供給装置で首の回りを適宜冷却する
場合、図8に示されるように、ゲル、高吸水性樹脂、多
孔性粉末など、液化ガスを吸収および/または吸着しや
すく、低温状態の維持性能の高いものを充填させたアー
チ状の冷却体51に吐出チューブ52が気密状態に挿通
されている付与部材53を用いる。また、冷却効果を高
めるために、この吐出チューブ52を冷却体51内で蛇
行させるなどして、付与部材53内における吐出チュー
ブ52の容積を多くするのが好ましい。この吐出チュー
ブ52の先端には、冷却効果が低下したエアゾール組成
物を排出して、再度冷却体51内のチューブ52にエア
ゾール組成物を一時保持させることができるように、ボ
ールと該ボールをチューブ孔に常時付勢するコイルスプ
リングとからなる逆止弁54が装着されている。また、
短時間で急冷させる場合には、吐出チューブ52の側面
に冷却体51へエアゾール組成物が供給できる孔を設け
てもよい。この場合、吸収体が液化ガスと直接接触する
ため吸収体が冷却される時間が非常に短くなる。本実施
の形態にかかわる薬液供給装置を使用する場合には、図
9に示されるように、予めシャツ55の襟首56に沿っ
て前記付与部材53を保持させるための収納部57を縫
い付けておく。ついで付与部材53を収納部57の開口
58から挿入したのち、該開口58の近傍に形成した一
対の封止部59により該開口58を閉じる。このとき、
吐出チューブ52に大きな変形を与えずに収納部57に
保持するために該吐出チューブ52を切欠き部60に通
すのが好ましい。そして、切替え部材の切替えスイッチ
を操作して、エアゾール容器内の噴射圧により冷却剤を
前記冷却体51内に噴射し、そののち暑苦しいときに
は、適宜噴射して首筋を冷やす。
【0031】なお、これまでの実施の形態は、薬液とし
てエアゾール製品を使用した場合について説明したが、
本発明では、エアゾール製品に限定されるものではな
い。
【0032】たとえば薬液として、前記エアゾール組成
物のうち、噴射剤を配合しない原液成分のみ使用し、薬
液を自動的に送り出す部材として電動式のポンプを用い
ることができる。このポンプは、電池(充電式電池を含
む)により作動する。また、この電池は薬液タンクを収
容するホルダやケースに備えておくなど、薬液タンクと
一体化しておくことが好ましい。
【0033】また、この実施の形態では、薬液が液化ガ
スを含まないため気化熱による冷却感は得られないが、
薬液が蒸気圧を有さないため、容器は開封自在なものを
用いることができ、薬液が少なくなったり、使い切って
しまうと補充することができる。また、他の薬液を補充
することもできる。
【0034】さらに本発明では、薬液タンクを複数個備
え、各薬液タンクに異なる薬剤を封入し、薬剤も適宜選
択することができるように、切替え器に各薬液タンクか
らの供給チューブを接続し、それぞれの供給チューブに
対して切替えスイッチを設けることもできる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
切替え部材を操作するだけで、制汗剤や消炎鎮痛剤など
の薬液を腋の下または背中などの必要な箇所に直接塗布
することができる。
【0036】また、嵩張らずに薬液供給装置を携帯でき
るため、電車内や外出先でも容易に薬液を付与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬液供給装置の一実施の形態を示す斜
視図である。
【図2】図1の切替え器の縦断面図である。
【図3】図2の横断面図である。
【図4】横断面の要部拡大図である。
【図5】付与部材の表面図である。
【図6】付与部材の背面図である。
【図7】切替え部材の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の薬液供給装置の他の実施の形態を示す
図である。
【図9】図8の付与部材の使用例を示す図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 エアゾールバルブ 3 エアゾール容器 4 ステム 5 アクチュエータ 6 押圧部材 7 付与部材 8 切替え器 8a 本体 8b 蓋体 9 供給チューブ 9a、9b 一端部 10 吐出チューブ 10a、10b 端部 11 マウンティングカップ 12 噴射口 13 爪 14 スリット 15 キャップ 16 切替え部材 17 切替えスイッチ 18 流入通路 19 流出通路 20 段付き凹所 21 外筒 22 ピストンロッド 23 コイルスプリング 24 流通路 25 流入孔 26 流出孔 27、28 ガスケット 29、30 凹部 31 段差部 32 Oリング 33 塗布材 34 包装体 35 開口部 36 接着布 37 封止材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PD01 PE25 PE30 PF10 4F033 RA02 RC16 RC24 4F042 AA01 CB03 CB18 CB24 DD44 ED05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液、該薬液を封入する容器および該薬
    液を自動的に送り出す部材を有する薬液タンクと、前記
    薬液を所望の部位に配送し、該薬液を付与する付与部材
    と、前記薬液タンクから付与部材までの薬液を供給する
    通路部と、付与部材への薬液の供給または停止を切り替
    える切替え部とを備える薬液供給装置。
  2. 【請求項2】 前記付与部材を複数個配設し、前記切替
    え部にて所望の付与部材への薬液の供給を操作する請求
    項1記載の薬液供給装置。
  3. 【請求項3】 前記切替え部が前記通路部上に配置され
    てなる請求項1または2記載の薬液供給装置。
  4. 【請求項4】 前記薬液タンクがエアゾール製品である
    請求項1、2または3記載の薬液供給装置。
  5. 【請求項5】 前記付与部材を衣類や人体に固定する請
    求項1、2、3または4記載の薬液供給装置。
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