JP2002275408A - 塗料用硬化性組成物及び塗装物 - Google Patents

塗料用硬化性組成物及び塗装物

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JP2002275408A JP2001075528A JP2001075528A JP2002275408A JP 2002275408 A JP2002275408 A JP 2002275408A JP 2001075528 A JP2001075528 A JP 2001075528A JP 2001075528 A JP2001075528 A JP 2001075528A JP 2002275408 A JP2002275408 A JP 2002275408A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐汚染性は付与された塗膜を形成する場合、主
剤に硬化剤成分を配合した後、経時で作成された塗膜の
耐汚染性レベルが低下する。 【解決手段】塗料用硬化性組成物として、加水分解性シ
リル基含有アクリル共重合体、メトキシ基の重量比率
(アルコキシ基全体の重量100%に対して)が5〜5
0%未満である加水分解性シリル化合物および/または
部分加水分解縮合物を含有する組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上塗り塗料用硬化
性組成物に関する。更に詳しくは、例えば、金属、セラ
ミックス、ガラス、セメント、窯業系成形物、プラスチ
ック、木材、紙、繊維等からなる建築物、家電用品、産
業機器等の塗装に好適に使用しうるアクリルシリコーン
系上塗り塗料用硬化性組成物、及び、当該上塗り塗料用
硬化性組成物を塗装した塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】窯業系成形物、コンクリートや鉄鋼等か
らなる建築物、建材等の産業製品等の表面を、例えば、
フッ素樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、アクリル
シリコーン樹脂塗料等の上塗り塗料で被覆することによ
って建築物等の外観をよくしたり、防食性や耐候性等を
向上させたりすることが行われている。
【0003】これらの上塗り塗料は、耐候性に加え、耐
汚染性を付与する目的で前述の加水分解性シリコン化合
物(B)成分を配合している。
【0004】しかしながら、従来アクリルシリコン樹脂
塗料に配合されている(B)成分のアルコキシ基は、メ
トキシ基単独、エトキシ基単独であるものが殆どであっ
た。また、メトキシ基、エトキシ基を複合したもので
も、メトキシ基の重量比率(全アルコキシ基の重量を1
00とした場合)が50%以上であった。そのため、耐
汚染性のレベルおよび硬化剤成分配合後経時で塗装した
場合、時間と共に汚染性が低下し、特に建築外装用塗料
の場合、塗料直後と塗装作業終了直後で塗膜の耐汚染性
が異なり、外壁が部分的に汚れるという問題が生じてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような、硬化剤成
分配合の耐汚染性の経時での低下を防止することが必要
となってきた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記現状に鑑
み、アルコキシシリル基含有アクリル共重合体に特定の
加水分解性シリコン化合物および/または特定の触媒を
配合することにより、硬化剤成分配合後経時での耐汚染
性の低下を防止することができることを見出すに至っ
た。即ち、本発明は、一般式(1) (式中、R1は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキ
ル基を表す。R2は、水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数6〜10のアリール基及び炭素数7〜1
0のアラルキル基からなる群より選択された1価の基を
表す。R1又はR2が複数存在する場合には、同一であっ
ても異なっていてもよい。aは0〜2の整数を表す。)
で表される炭素原子に結合した加水分解性シリル基を少
なくとも2個有するアクリル系共重合体であるアクリル
系共重合体(A)成分100重量部、下記一般式
(2); (式中、R3は、炭素数2〜10のアルキル基、炭素数
6〜10のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル
基からなる群より選択された1価の炭化水素基を表す。
4は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10
のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル基からな
る群より選択された1価の炭化水素基を表す。 R3
び/又はR4が複数存在する場合には、R3は同一であっ
ても異なっていてもよい。bは1以上3以下の整数、c
は0又は1を表す。)で表されるケイ素化合物及び/又
はその部分加水分解縮合物であって、加水分解縮合物の
場合、メトキシ基の重量比率が5〜50%未満である
(B)成分を、2〜70重量部含むことを特徴とする上
塗り塗料用硬化性組成物である。上記のごときメトキシ
基が重量比率で5〜50%未満の(B)成分を使用する
ことで、(A)および(B)成分の加水分解、縮合反応
を適度に制御することが可能となり、上記課題を解決す
るに至った。
【0007】本発明は、また、硬化触媒触が、加水分解
性シリル基を含有した錫触媒である場合に硬化触媒配合
後経時での塗装時の塗膜の耐汚染性の低下を更に抑制す
ることが可能である。
【0008】本発明は、更にまた、請求項1の第一の態
様の上塗り塗料用硬化性組成物、請求項2の第二の態様
の上塗り塗料用硬化性組成物に、更に、アミノシラン、
エポキシシラン及びこれらの反応生成物からなる群から
選択される少なくとも1種の化合物からなるシランカッ
プリング剤(D)成分を、アクリル系共重合体(A)成
分100重量部に対して0.1〜300重量部含む上塗
り塗料用硬化性組成物でもある。
【0009】本発明は、更にまた、上記いずれかの態様
の上塗り塗料用硬化性組成物を塗装してなる塗装物でも
ある。
【0010】以下、本発明を詳述する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の上塗り塗料用硬化性組成
物には、湿分の存在下、室温で硬化性を有するベース樹
脂として上記一般式(1)で表される炭素原子に結合し
た加水分解性シリル基を、少なくとも2個有するアクリ
ル系共重合体である。
【0012】アクリル系共重合体(A)成分は、実質的
に、アクリル系単量体が共重合した主鎖からなるため、
得られる本発明の上塗り塗料用硬化性組成物から形成さ
れる塗膜の耐候性、耐薬品性等が優れたものとなる。な
お、アクリル系共重合体(A)成分が「実質的に、アク
リル系単量体が共重合した主鎖からなる」とは、アクリ
ル系共重合体(A)成分の主鎖を構成する単量体単位の
うちの50%以上、好ましくは70%以上が、アクリル
系単量体単位であることを意味する。
【0013】また、アクリル系共重合体(A)成分は、
加水分解性シリル基が炭素原子に結合した形式で含有さ
れているため、塗膜の耐水性、耐アルカリ性、耐酸性等
が優れたものとなる。アクリル系共重合体(A)成分に
おいて、上記一般式(1)で表される炭素原子に結合し
た加水分解性シリル基の数は、塗膜の耐候性、耐溶剤性
等の耐久性等の観点から、アクリル系共重合体(A)成
分1分子あたり2個以上である。より好ましくは3個以
上である。
【0014】上記一般式(1)で表される炭素原子に結
合した加水分解性シリル基は、アクリル系共重合体
(A)成分の主鎖の末端に結合していてもよく、側鎖に
結合していてもよく、主鎖の末端及び側鎖に結合してい
てもよい。
【0015】一般式(1)において、R1 は、水素原子
又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。上記炭素数1
〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、ペンチル基、オクチル基、デシル基
等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基等の炭素数1〜4のア
ルキル基である。上記アルキル基の炭素数が10を超え
る場合には、加水分解性シリル基の反応性が低下する。
また、R1が、例えば、フェニル基、ベンジル基等のア
ルキル基以外の基である場合にも、加水分解性シリル基
の反応性が低下する。
【0016】一般式(1)において、R2は、水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のア
リール基及び炭素数7〜10のアラルキル基からなる群
より選択された1価の基を表す。上記炭素数1〜10の
アルキル基としては、上で例示した基等を挙げることが
できる。上記炭素数6〜10のアリール基としては、例
えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げるこ
とができる。上記炭素数7〜10のアラルキル基として
は、例えば、ベンジル基、フェネチル基等を挙げること
ができる。これらの中では、本発明の組成物が硬化性に
優れるという点から炭素数1〜4のアルキル基が好まし
い。
【0017】R1及び/又はR2が複数存在する場合に
は、同一であっても異なっていてもよい。
【0018】一般式(1)において、aは、0〜2の整
数を表す。すなわち、一般式(1)中、(R1O)3-a
の3−aが1以上3以下になるように選ばれるが、アク
リル系共重合体(A)成分の硬化性が良好になるという
点からは、aが0又は1であるのが好ましい。
【0019】一般式(1)で表される炭素原子に結合し
た加水分解性シリル基の具体例としては、例えば、後述
する加水分解性シリル基を含有する単量体に含有される
基が挙げられる。
【0020】アクリル系共重合体(A)成分としては、
合成の容易さの点から、一般式(1)で表される炭素原
子に結合した加水分解性シリル基を含有する単量体単位
を共重合したものが好ましい。なお、アクリル系共重合
体(A)成分中の上記単量体単位の含有割合は、本発明
の組成物を用いて形成される塗膜の耐久性が優れる、強
度が大きくなるという点から、3〜90重量%、更には
10〜70重量%、特には10〜50重量%であるのが
好ましい。
【0021】アクリル系共重合体(A)成分に含有され
る、一般式(1)で表される炭素原子に結合した加水分
解性シリル基を含有する単量体単位以外の単量体単位と
しては、後述するアクリル系単量体由来の単量体単位、
後述する必要により用いられるその他の単量体由来の単
量体単位等であってよい。
【0022】上記アクリル系共重合体(A)成分は、数
平均分子量が、本発明の組成物を用いて形成される塗膜
の耐久性等の物性が優れるという点から、1000〜3
0000であることが好ましく、より好ましくは300
0〜25000である。
【0023】本発明においては、上記アクリル系共重合
体(A)成分は、単独で用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0024】アクリル系共重合体(A)成分の製造は、
例えば、重合性2重結合及び炭素原子に結合した加水分
解シリル基を含有する単量体(以下、モノマー(A−
1)という)、(メタ)アクリル酸及び/又はその誘導
体(以下、モノマー(A−2)という)並びに必要によ
り用いられるその他の単量体を重合することによって行
うことができる。
【0025】モノマー(A−1)の具体例としては、例
えば、下記の化合物;
【0026】
【化1】 下記の化合物;
【0027】
【化2】 下記の化合物;
【0028】
【化3】 下記の化合物;
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】 下記の化合物
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】 で表される化合物や、炭素原子に結合した加水分解性シ
リル基をウレタン結合又はシロキサン結合を介して末端
に有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら
の中では、共重合性及び重合安定性、並びに、得られる
組成物の硬化性及び保存安定性が優れるという点から、
上記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0033】これらのモノマー(A−1)は単独で用い
てもよく、2種類以上併用してもよい。上記モノマー
(A−1)は、上述のように、得られるアクリル系共重
合体(A)成分中に一般式(1)で表される加水分解性
シリル基を含有する単量体単位が3〜90重量%、更に
は10〜70重量%、特には10〜50重量%含有され
るように使用するのが好ましい。
【0034】モノマー(A−2)の具体例としては、例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、パルミトイル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、オクタデカノ
イル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレ
ート、イコサノイル(メタ)アクリレートイソブチル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
アミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミド(メタ)アクリロイルモルホリン、マクロモノマ
ーであるAS−6、AN−6、AA−6、AB−6、A
K−6(商品名)等の化合物(以上、東亜合成化学工業
社製)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、4−ヒドロキシスチレンビニルトルエン、東亜合成
化学工業社製のアロニクス5700(商品名)、4−ヒ
ドロキシスチレン、日本触媒化学工業社製のHE−1
0、HE−20、HP−1及びHP−20(商品名)
(以上、いずれも末端に水酸基を有するアクリル酸エス
テルオリゴマー)、日本油脂社製のブレンマ−PPシリ
ーズ(商品名)(ポリプロピレングリコールメタクリレ
ート)、ブレンマーPEシリーズ(商品名)(ポリエチ
レングリコールモノメタクリレート)、ブレンマーPE
Pシリーズ(商品名)(ポリエチレングリコールポリプ
ロピレングリコールメタクリレート)、ブレンマーAP
−400(商品名)(ポリプロピレングリコールモノア
クリレート)、ブレンマーAE−350(商品名)(ポ
リエチレングリコールモノアクリレート)及びブレンマ
ーGLM(商品名)(グリセロールモノメタクリレー
ト)、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;水酸
基含有化合物とε−カプロラクトンとの反応により得ら
れるε−カプロラクトン変性ヒドロキシアルキルビニル
系共重合体化合物であるPlaccel FA−1(商
品名)、Placcel FA―4(商品名)、Pla
ccel FM―1(商品名)、Placcel FM
―4(商品名)(以上ダイセル化学工業社製)、TON
E M−201(商品名)(UCC社製);ポリカーボ
ネート含有ビニル系化合物(具体例としては、HEAC
−1(商品名)(ダイセル化学工業社製)等が挙げられ
る)、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステ
ル類とリン酸又はリン酸エステル類との縮合生成物等の
リン酸エステル基含有(メタ)アクリル系化合物、ウレ
タン結合やシロキサン結合を含む(メタ)アクリレート
等が挙げられる。これらのモノマー(A−2)は単独で
用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0035】モノマー(A−2)使用量は、用いるモノ
マー(A−1)の種類及び使用量に応じて適宜調節すれ
ばよいが、通常、用いる重合成分全量の10〜97重量
%、更には30〜90重量%、特に50〜90重量%で
あるのが好ましい。また、モノマー(A−1)の使用量
としては重合成分全量の3〜90重量%、更に10〜7
0重量%、特には、10〜50重量%が好ましい。
【0036】また、本発明においては、得られる本発明
の組成物から形成される塗膜の耐候性を更に向上させる
目的で、例えば、ウレタン結合やシロキサン結合により
主鎖に結合したセグメント;モノマー(A−1)、モノ
マー(A−2)以外の単量体に由来するセグメント等
を、50重量%を超えない範囲でアクリル系共重合体
(A)成分の製造時に導入してもよい。
【0037】モノマー(A−1)、モノマー(A−2)
以外の単量体の具体例としては特に限定されず、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、
スチレンスルホン酸、4−ヒドロキシスチレン、ビニル
トルエン等の芳香族炭化水素系ビニル化合物;マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不
飽和カルボン酸、これらのアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩等の塩;無水マレイン酸等の不飽和カル
ボン酸の酸無水物、これら酸無水物と炭素数1〜20の
直鎖状若しくは分岐鎖を有するアルコール又はアミンと
のジエステル若しくはハーフエステル等の不飽和カルボ
ン酸のエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジ
アリルフタレート等のビニルエステルやアリル化合物;
ビニルピリジン、アミノエチルビニルエーテル等のアミ
ノ基含有ビニル系化合物;イタコン酸ジアミド、クロト
ン酸アミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸ジアミド、
N−ビニルピロリドン等のアミド基含有ビニル系化合
物;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、メチルビニ
ルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、クロロプレン、プロピレン、ブタ
ジエン、イソプレン、フルオロオレフィンマレイミド、
N−ビニルイミダゾール、ビニルスルホン酸等のその他
ビニル系化合物等が挙げられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
【0038】アクリル系共重合体(A)成分にはカルボ
キシル基又はアミノ基等の基が含まれていてもよく、そ
の場合には、硬化性、密着性が向上する。しかし、重合
体鎖に結合しているカルボキシル基やアミノ基の場合、
活性が弱く、これらを硬化触媒のかわりに使用して硬化
させようとしても良好な特性の硬化物が得られにくい。
【0039】本発明の塗料用組成物において、更に、主
成分であるアクリル系共重合体(A)成分には、後述す
る非水系ディスパージョン重合で得られるアクリル共重
合体よりも低分子量のアルコキシシリル基含有共重合体
を分散安定剤樹脂として用いてアクリル系共重合体
(A)成分に使用される単量体を非水系ディスパージョ
ン重合して得られる非水系重合体粒子(NAD)を添加
することができる。この成分は、極少量の添加で塗料組
成物の低粘度化、ハイソリッド化を達成でき、更に硬化
塗膜の耐衝撃性を向上させることができる。
【0040】次に、アクリル系共重合体(A)成分の製
法の一例について説明する。
【0041】アクリル系共重合体(A)成分は、例え
ば、特開昭54−36395号公報、特開昭57−55
954号公報等に記載のヒドロシリル化法や反応性シリ
ル基を含有する単量体を用いた溶液重合法等によって製
造することができるが、合成の容易さ等の点から、反応
性シリル基を含有する単量体を用い、アゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ系ラジカル重合開始剤を用いた溶液
重合法によって製造することが特に好ましい。
【0042】溶液重合法に用いられる溶剤は、非水系の
ものであればとくに制限はなく、例えば、トルエン、キ
シレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素
類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソロブ等のセロソルブ類;セ
ロソルブアセテート等のエーテルエステル類;メチルエ
チルケトン、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、メ
チルイソブチルケトン、アセトン等のケトン類;メタノ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソ
ブタノール、ヘキサノール、オクタノール等のアルコー
ル類が挙げられる。
【0043】また、溶液重合の際には、必要に応じて、
たとえばn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメル
カプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リエトキシシラン、(CH3O)3Si−S−S−Si
(OCH33、(CH3O)3Si−S8−Si(OC
33 等の連鎖移動剤を単独又は2種以上併用するこ
とにより、得られるアクリル系共重合体(A)成分の分
子量を調節してもよい。特に、たとえばγ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基を
分子中に有する連鎖移動剤を用いた場合には、アクリル
系共重合体(A)成分の末端に反応性シリル基を導入す
ることができるので好ましい。かかる連鎖移動剤の使用
量は、用いる重合成分全量の0.05〜10重量%、特
には0.1〜8重量%であることが好ましい。
【0044】本発明では、塗膜に耐汚染性を付与する目
的で、前記アクリル系共重合体(A)成分に対して下記
一般式(2); (式中、R3は、炭素数2〜10のアルキル基、炭素数
6〜10のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル
基からなる群より選択された1価の炭化水素基を表す。
4は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10
のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル基からな
る群より選択された1価の炭化水素基を表す。R3及び
/又はR4が複数存在する場合には、R3は同一であって
も異なっていてもよい。bは1以上3以下の整数cは、
0又は1を表す。)で表されるケイ素化合物及び/又は
その部分加水分解縮合物であって、加水分解縮合物の場
合、メトキシ基の重量比率が5〜50%未満である
(B)成分を、アクリル系共重合体(A)成分100重
量部に対して2〜70重量部含むことを特徴とする上塗
り塗料用硬化性組成物である。上記成分(B)は、本発
明の組成物から形成される塗膜の耐汚染性を向上させる
と共に、該塗膜と被塗物との密着性を向上させるための
成分である。上記部分加水分解縮合物は、上記一般式
(2)で表されるケイ素化合物をアルコール系溶剤中、
酸性条件下で加水分解して得られるものである。上記ケ
イ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(B)成
分をアクリル系共重合体(A)成分と混合させたものは
常温硬化性及び加熱硬化性を有する組成物となり、該組
成物を用いて形成される塗膜は優れた耐汚染性を有す
る。その理由は定かではないが、おそらく、アクリル系
共重合体(A)成分と上記成分(B)との相対的硬化速
度の違いと相溶性に起因し、表面硬度及び親水性が向上
することが影響しているものと考えられる。
【0045】一般式(2)において、R3は、炭素数2
〜10のアルキル基、好ましくは、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基
等の炭素数1〜4のアルキル基;炭素数6〜10のアリ
ール基、好ましくは、フェニル基等の炭素数6〜9のア
リール基、及び、炭素数7〜10のアラルキル基、好ま
しくは、ベンジル基等の炭素数7〜9のアラルキル基か
らなる群から選ばれた1価の炭化水素基である。上記ア
ルキル基の炭素数が10を超える場合には、ケイ素化合
物の部分加水分解縮合物(B)成分の反応性が低下す
る。また、R3が上記アルキル基、アリール基、アラル
キル基以外であると、同様に、ケイ素化合物の部分加水
分解縮合物(B)成分の反応性が低下する傾向があり、
中でもエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、i−ブチル基が、特にはエチル基が好まし
い。一般式(2)において、R4は、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜10のアリール基及び炭素数7
〜10のアラルキル基からなる群より選択された1価の
炭化水素基を表す。上記アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基は、それぞれ、上記R3について例示したもの
と同様のものであってよい。
【0046】一般式(2)において、bは、1〜3をc
は0または1の整数を表す。従って、上記一般式(2)
において、メトキシ基の重量%が5〜50未満であるこ
とから、bは1または2であり、(R3O)4-b-cは4−
b−cの値が1または2であり、本発明の組成物から形
成される塗膜の硬化性が向上するという点からは、cが
0であるのが好ましい。
【0047】上記R3又はR4が複数存在する場合には、
同一であっても異なっていてもよい。
【0048】一般式(2)で表されるケイ素化合物の具
体例としては、例えば、ジエトキシ−ジメトキシラン、
トリエトキシ−モノメトキシシラン、ジメトキシ−ジn
−プロポキシシラン、モノメトキシ−トリn−プロポキ
シシラン、ジメトキシ−ジi−プロポキシシラン、モノ
メトキシ−トリi−プロポキシシラン、ジn−ブトキシ
−ジメトキシシラン、トリn−ブトキシ−モノメトキシ
シラン、ジi−ブトキシ−ジメトキシシラン、ジi−ブ
トキシ−モノメトキシシラン等のテトラアルキルシラ
ン;メチル−ジエトキシ−モノメトキシシラン、メチル
−モノエトキシ−ジメトキシシラン、フェニル−ジエト
キシ−モノメトキシシラン、フェニル−モノエトキシ−
ジメトキシシラン、オクタデシル−ジエトキ−モノメト
キシシラン、オクタデシル−モノエトキ−ジメトキシシ
ラン、メチル−モノメトキシ−ジ−i−プロピルシシラ
ン、メチル−ジメトキシ−モノ−i−プロピルシシラ
ン、メチル−モノメトキシ−ジ−n−ブトキシシラン、
メチル−ジメトキシ−モノ−n−ブトキシシラン、メチ
ル−モノメトキシ−ジフェノキシシラン、メチル−ジメ
トキシ−モノフェノキシシラン等のシランカップリング
剤等が挙げられる。
【0049】また、一般式(2)で表されるケイ素化合
物の部分加水分解分解縮合物の具体例としては、例え
ば、通常の方法で上記テトラアルキルシリケートやトリ
アルコキシシランに水を添加し、縮合させて得られるも
の等が挙げられ、加水分解性基のうちメトキシ基の重量
%が5〜50%未満である例えば、 MS51B50
(三菱化学社製)、YM298、mih028、mih
032(多摩化学社製試作品)等のテトラアルコキシシ
ランの部分加水分解分解縮合物が挙げられる。
【0050】ケイ素化合物の部分加水分解分解縮合物の
うちでは、アクリル系共重合体(A)成分との相溶性の
バランスに優れ、かつ、得られる本発明の組成物の硬化
性が良好で、該組成物を用いて形成される塗膜の硬度に
優れ、汚染物質の付着を制御するという点から、メトキ
シ基/エトキシ基比率(重量比率)で50%未満であ
る。メトキシ基/エトキシ基比率で10〜40%が好ま
しく、10〜30%のシリケ−ト化合物がさらに好まし
い。分子量ては重量平均分子量1000〜100000
が好ましく、分子量1000〜5000がシリケ−ト化
合物ような化合物が、配合量を低減できる点からさらに
好ましい。上記(B)成分としては、テトラアルコキシ
シランの部分加水分解分解縮合物を用いるのが好ましく
これらのケイ素化合物の部分加水分解分解縮合物には、
事前に脱水剤としてオルト酢酸メチルを加えておくこと
が、上記成分(A)成分と配合した後の貯蔵安定性等の
点から好ましい。
【0051】ケイ素化合物の部分加水分解分解縮合物
は、一般式(2)で表されるケイ素化合物をアルコール
系溶剤中で、酸性条件下で加水分解させても得られる。
上記アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソ
ブチルアルコール等が挙げられる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。これらのうちで
は、メタノール、エタノール、イソプロパノールが安定
性向上の点から好ましい。
【0052】上記酸性条件下とは(1)酸性物質を添加
する、(2)陽イオン交換樹脂で処理する等の条件をい
う。
【0053】(1)酸性物質としては、塩酸、硝酸、リ
ン酸、硫酸、亜硫酸、等の無機酸;モノメチルホスフェ
ート、モノエチルホスフェート、モノブチルホスフェー
ト、モノオクチルホスフェート、ジオクチルホスフェー
ト、ジデシルホスフェート等のリン酸エステル;ぎ酸、
酢酸、マレイン酸、アジピン酸、シュウ酸、コハク酸等
のカルボン酸化合物;ドデシルベンゼンスルホン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2
−ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸化合物等が挙げ
られる。これらの中で、酸処理後に酸を除去しやすい点
から、比較的沸点が低い塩酸、硝酸、亜硫酸、ぎ酸が好
ましい。 (2)陽イオン交換樹脂による処理としては、例えば、
アンバーリスト15(商品名)(ローム・アンド・ハー
ス社製)、デュオライトC−433(商品名)(住友化
学工業社製)等の陽イオン交換樹脂と水とで処理した
後、濾過やデカンテーション等により陽イオン交換樹脂
を除去する方法等が挙げられる。(B)成分の合成とし
ては、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シランに所定量の縮合度になるように、水を配合した
上、塩酸、硫酸などの無機酸;ナフテン酸、オクチル
酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ
塩類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ性化合物;アルキルチタン酸、リン酸、メタンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性化
合物;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ト
リエチルアミンなどのアミン類を縮合触媒として加え、
20〜100℃で、6〜48時間反応させて得られる。
【0054】成分(B)成分は単独で用いてもよく、2
種以上併用してもよい。
【0055】成分(B)成分は、2〜70重量部配合さ
れる。上記成分(B)成分の使用量が2重量部未満の場
合には、得られる組成物を用いて形成した塗膜の硬化性
や耐汚染性の改良効果が不充分になり、また、70重量
部を超えると塗膜の表面光沢等の外観性が低下したり、
クラック等が発生したりするようになる。好ましくは2
〜50重量部、更に好ましくは2〜30重量部である。
上記成分(B)は、上記成分(A)成分との相溶性を向
上させるため、上記成分(A)成分の重合時に加えるこ
とができ、更に、上記成分(A)成分にホットブレンド
することができる。
【0056】(B)成分の配合例としては、特開平7−
48540、特開平7−292041で加水分解性シリ
ル基含有アクリル共重合体、加水分解性シリル化合物お
よび/またはその部分加水分解縮合物、硬化触媒成分を
含む組成物から得られる塗膜の耐汚染性が優れることが
記載されている。しかし、これらの組成物中の加水分解
性シリル化合物および/またはその部分加水分解縮合物
の例示は、メトキシ、あるいはエトキシシリルをそれぞ
れ単独で含有するメチルシリケ−ト(MSi51等(コ
ルコ−ト(株)製))、エチルシリケ−ト(ESi40
(コルコ−ト(株)製))が挙げられている。しかし、
該加水分解性シリル化合物および/またはその部分加水
分解縮合物を配合した場合、硬化触媒配合直後の耐汚染
性は優れるものの、経時で塗装して場合の塗膜の耐汚染
性が大きく低下する傾向にある。それに対して、本発明
のメトキシ基とメトキシ基以外のアルコキシ基を同一分
子内に併せ持つ加水分解性シリル化合物および/または
その部分加水分解縮合物であってメトキシ基の重量比率
(アルコキシ基全体の重量100%に対して)が5〜5
0%未満である(B)成分を配合することで、硬化剤配
合後経時での塗膜の耐汚染性の低下を防止することがで
きる。
【0057】硬化触媒(C)成分としては、例えば、有
機カルボンと有機アミンとの併用物、有機リン酸エステ
ルと有機アミンとの併用物、有機金属系化合物等を挙げ
ることができる。上記有機カルボン酸の具体例として
は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘ
キサン酸、オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、デカン
酸、ドデカン酸、安息香酸、フタル酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、イタコン酸及びこれらの無水物等が
挙げられる。上記有機アミンの具体例としては、ラウリ
ルアミン等の一級アミン、トリエチルアミン、ジメチル
ラウリルアミン等の三級アミン、モルホリン等の環状ア
ミン等が挙げられる。上記有機カルボン酸と上記有機ア
ミンとの組み合わせとしては、硬化活性とポットライフ
のバランスを考慮して、例えば、酢酸/ジメチルラウリ
ルアミン、ヘキサン酸/ラウリルアミン、2−エチルヘ
キサン酸/ジメチルラウリルアミン、2−エチルヘキサ
ン酸/ラウリルアミンの組み合わせが好ましい。更に好
ましくは、2−エチルヘキサン酸/ジメチルラウリルア
ミン、2−エチルヘキサン酸/ラウリルアミンの組み合
わせである。
【0058】有機リン酸エステルの具体例としては、ジ
(2−エチルヘキシル)モノホスフェート、ジ(2−エ
チルヘキシル)ジホスフェート等がある。硬化活性とポ
ットライフのバランスの観点から、ジ(2−エチルヘキ
シル)モノホスフェートが好ましく、この有機リン酸エ
ステルは単独でも良く、上記有機アミンと併用しても良
い。この場合、好ましい組み合わせとしてはジ(2−エ
チルヘキシル)モノホスフェート/ジメチルラウリルア
ミン、ジ(2−エチルヘキシル)モノホスフェート/ラ
ウリルアミンであり、更に好ましくは、ジ(2−エチル
ヘキシル)モノホスフェート/ジメチルラウリルアミン
である。上記組み合わせ物質は、1種類でも良く、2種
類以上併用してもよい。
【0059】有機金属系化合物としては、例えば、有機
錫化合物、アルミキレート化合物等がある。上記有機錫
化合物としては、例えば、ジオクチル錫ビス(2−エチ
ルヘキシルマレート)、ジオクチル錫オキサイド又はジ
ブチル錫オキサイドとシリケートとの縮合物、ジブチル
錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル
錫ジステアレート、ジブチル錫ジアセチルアセトナー
ト、ジブチル錫ビス(エチルマレート)、ジブチル錫ビ
ス(ブチルマレート)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘ
キシルマレート)、ジブチル錫ビス(オレイルマレー
ト)、スタナスオクトエート、ステアリン酸錫、ジ−n
−ブチル錫ラウレートオキサイド等が挙げられる。ま
た、ジブチル錫ビスイソノニル−3−メルカプトプロピ
オネート、ジオクチル錫ビスイソノニル−3−メルカプ
トプロピオネート、オクチルブチル錫ビスイソノニル−
3−メルカプトプロピオネート、ジブチル錫ビスイソオ
クチルチオグルコレート、ジオクチル錫ビスイソオクチ
ルチオグルコレート、オクチルブチル錫ビスイソオクチ
ルチオグルコレート等の分子内にイオウ原子を有する有
機錫化合物を挙げることができる。
【0060】アルミキレート化合物としては、エチルア
セトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アル
ミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウ
ムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモ
ノアセチルアセトネートビス(エチルアセトナート)、
アルキルアセチルアセテートアルミニウムジイソプロピ
レート等が挙げられる。これらの中、アルミニウムトリ
ス(エチルアセトアセテート)とアルミニウムトリス
(アセチルアセトナート)が貯蔵安定性及び可使時間の
バランスが良好で、塗膜の接触角が小さくなるという点
から好ましい。
【0061】硬化触媒の中では、錫系化合物が主剤(ア
クリル系共重合体(A)成分とシリコン系化合物(B)
成分の混合物)に配合後、経時で塗装したの塗膜の耐汚
染性の低下を防止することができることから好ましい。
加水分解性シリル基と結合した構造を有する錫化合物と
しては、ジオクチル錫オキサイド又はジブチル錫オキサ
イドとシリケートとの縮合物が挙げられる。耐汚染性低
下抑制効果の点から、ジオクチル錫オキサイドとESi
40との縮合物、ジブチル錫オキサイドとESi40と
の縮合物が好ましく、さらに、ジブチル錫オキサイドと
ESi40との縮合物が特に好ましい。
【0062】本発明は、更にまた、請求項1に対応する
第一の態様の上塗り塗料用硬化性組成物若しくは、請求
項2に対応する第二の態様の上塗り塗料用硬化性組成物
に更に、アミノシラン、エポキシシラン及びこれらの反
応生成物からなる群から選択される少なくとも1種の化
合物からなるシランカップリング剤(D)成分を配合し
た上塗り塗料用硬化性組成物でもある。上記シランカッ
プリング剤(D)成分は、エポキシ系中塗り剤等との下
地との密着性を付与するために配合される。上記シラン
カップリング剤(D)成分としては、例えば、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、2−アミノエチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、2−アミノエチルアミノプロピルト
リエトキシシラン、N−フェニルプロピルトリメトキシ
シラン、N−フェニルプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシジルプロピルオキシトリメトキシシランと2−
アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシランとの
2.2:1(モル比)の反応物、エピコート828(商
品名)(油化シェルエポキシ社製)とγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランとの1:2(モル比)の反応物等
が挙げられる。
【0063】上述の本発明において、硬化触媒(C)成
分として、有機錫系化合物、有機錫系化合物及び有機カ
ルボン酸類若しくは有機リン酸類と有機アミンとの併用
物、を使用する場合、上述の各態様の上塗り塗料用硬化
性組成物に、更に、メルカプト基含有炭化水素及び/又
はメルカプトシラン(E)成分を配合してもよい。上記
メルカプト基含有炭化水素及び/又はメルカプトシラン
(E)成分としては、n−ドデシルメルカプタン、t−
ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、α−メルカプトメチル
ペンタメチルジシロキサン、γ−メルカプトプロピルペ
ンタメチルジシロキサン、γ−メルカプトプロピルトリ
ス(トリメチルシロキシ)シラン、(CH3O)3Si−
S−S−Si(OCH33、(CH3O)3Si−S8
Si(OCH33 等が挙げられるが、入手のし易さ、
硬化触媒(C)の中の有機金属化合物と配合した場合の
貯蔵安定性等の観点から、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシ
シランが好ましい。これらは、単独又は2種類以上併用
することができる。上記混合物をアクリル共重合体
(A)成分に配合した場合、可使時間を延長させること
ができる。
【0064】本発明の上塗り塗料用硬化性樹脂組成物を
得るには、上記アクリル系共重合体(A)成分、上記一
般式(2)で表されるケイ素化合物及び/又はその部分
加水分解縮合物(B)成分、硬化触媒(C)成分、シラ
ンカップリング剤(D)成分、更に、メルカプト基含有
炭化水素及び/又はメルカプトシラン(E)成分を配合
することより、本発明の他の態様の上塗り塗料用硬化性
樹脂組成物を得ることができる。
【0065】これらの成分の配合割合は、以下のとおり
である。以下の配合割合は、アクリル系共重合体(A)
成分100重量部に対する値である。上記成分シリコ化
合物(B)成分は、2〜70重量%である。2重量%未
満である場合では汚染性の発現が十分ではなく、70重
量%を超えると、塗膜に割れ等を生じ、耐候性が低下す
る。上記硬化触媒(C)成分は、0.1〜20重量%で
ある。0.1重量%未満であると硬化性が十分に得られ
ず、20重量%を超えると、塗膜の外観、耐候性が低下
する。上記シランカップリング剤(D)成分は0.1〜
300重量%(好ましくは、0.3〜50重量%、さら
に好ましくは0.5〜10重量%)である。0.1重量
%未満である場合、エポキシ塗料等の中塗り塗膜と十分
な密着性を得ることができず、300重量%を超える場
合、塗膜の割れ、外観性が低下し、耐候性が低下する傾
向があるので、上記範囲内で、適宜配合できる。
【0066】脱水剤は、ケイ素化合物又はケイ素化合物
の部分加水分解縮合物をアルコール系溶剤中、酸性条件
下で加水分解した後に、加えておくことが好ましい。こ
の場合、上記脱水剤の配合量には特に限定はないが、通
常、ケイ素化合物の部分加水分解縮合物の樹脂固形分1
00重量部に対して、脱水剤及びアルキルアルコールの
合計量が0.5〜20部程度、なかんづく2〜10部程
度であるのが好ましい。
【0067】本発明において、顔料としては、希望する
色彩によって通常塗料に用いられる各種顔料を使用する
ことができ、例えば、酸化チタン、群青、紺青、亜鉛
華、ベンガラ、黄鉛、鉛白、カーボンブラック、透明酸
化鉄、アルミニウム粉等の無機顔料;アゾ系顔料、トリ
フェニルメタン系顔料、キノリン系顔料、アントラキノ
ン系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機顔料等の顔料
が挙げられる。
【0068】上記成分(E)成分は、通常、0.1〜2
0重量%添加されることが好ましい。より好ましくは、
0.1〜10重量%、更に好ましくは0.2〜5重量%
である。
【0069】また、本発明の上記組成物には、希釈剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、タレ防止剤、レベリング剤等
の添加剤;ニトロセルロース、セルロースアセテートブ
チレート等の繊維素;エポキシ樹脂、メラミン樹脂、塩
化ビニル樹脂、フッ素樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩
化ゴム、ポリビニルブチラール、ポリシロキサン等の樹
脂等を適宜加えてもよい。
【0070】本発明の上塗り塗料用硬化性樹脂組成物
は、例えば、浸漬、吹き付け、刷毛等を用いた塗布等の
通常の方法によって被塗物に塗布され、通常、常温でそ
のまま、又は、30℃程度以上で焼き付けて硬化せしめ
る。
【0071】本発明の上塗り塗料用硬化性組成物は、複
層膜で使用されるのが一般的である。その際、下塗りと
して浸透性エポキシシーラー、アクリルゴム系の防水塗
料、アクリルエマルジョン、無機フィラー含有反応性エ
ポキシエマルジョン等が使用される。更に、このような
下塗りや基材との密着性の向上、耐衝撃性の向上及び下
塗りに対する追従性の向上による耐久性(割れ等の防
止)の確保等を目的として、上塗りとして通常使用され
るアクリル塗料、ウレタン塗料、フッ素樹脂塗料等を、
中塗り及び/又は下塗りとして使用することができる。
また、これらの塗料は、これまで述べたシリケート成分
を配合した耐汚染タイプのものも使用することができ
る。
【0072】本発明の上塗り塗料用硬化性組成物は、例
えば、金属、セラミックス、ガラス、セメント、窯業系
成形物、プラスチック、木材、紙、繊維等からなる建築
物、家電用品、産業機器等の上塗り用の塗料として好適
に使用される。
【0073】
【実施例】本発明の上塗り塗料用硬化性組成物を実施例
に基づいて更に詳細に説明するが、本発明は、かかる実
施例のみに限定されるものではない。なお、以下、特に
断らないかぎり、部は、重量部を表す。 製造例1 アクリル共重合体(A)−1の製造 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管及び滴下
ロートを備えた反応器にキシレンを20部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン12部、メ
チルメタクリレート57部、n−ブチルアクリレート3
0部、N−メチロールアクリルアミド1部、キシレン1
0部及びAIBN(和光純薬社製)0.9部からなる混
合物を滴下ロートにより5時間かけて等速滴下した。滴
下終了後、AIBN0.1部、キシレン4部及びトルエ
ン12部を1時間かけて等速滴下した後、110℃で2
時間熟成してから冷却し、樹脂溶液にキシレンを加えて
樹脂固形分濃度が50%のアクリル共重合体(A)−1
を得た。得られたアクリル共重合体(A)−1の平均分
子量は15000であった。 製造例2 アクリル共重合体(A)−2の製造 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管及び滴下
ロートを備えた反応器にキシレンを25部を仕込み、窒
素ガスを導入しつつ110℃に昇温した。その後、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン14部、ス
チレン14部、メチルメタクリレート36部、n−ブチ
ルアクリレート35部、N−メチロ−ルアクリルアミド
1部、キシレン10部及びAIBN(和光純薬社製)
1.5部からなる混合物を滴下ロートにより5時間かけ
て等速滴下した。滴下終了後、AIBNを0.2部及び
キシレンを4部、トルエンを12部、1時間かけて等速
滴下した後、110℃で2時間熟成してから冷却し、樹
脂溶液にトルエンを加えて樹脂固形分濃度が60%のア
クリル共重合体(A)−2を得た。得られたアクリル共
重合体(A)−2の平均分子量は10000であった。 製造例3 アクリル共重合体(A)−3の製造 製造例1において、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン5部、メチルメタクリレート43部、n−
ブチルアクリレート51部、N −メチロ−ルアクリル
アミド1部キシレン10部及びAIBN(和光純薬社
製)0.56部からなる混合物を滴下ロートにより5時
間かけて等速滴下した。滴下終了後、AIBNを0.0
6部及びキシレンを4部、トルエンを12部、1時間か
けて等速滴下した後、110℃で2時間熟成してから冷
却し、樹脂溶液にトルエンを加えて樹脂固形分濃度が5
5%のアクリル共重合体(A)−3を得た。得られたア
クリル共重合体(A)−3の平均分子量は20000で
あった。 実施例1 顔料として酸化チタンCR−95(石原産業社製)95
部と全樹脂固形分に対して5重量%になるように脱水剤
剤として加水分解エステル化合物としてオルト酢酸メチ
ルを添加し、カネカゼムラックAM1532(顔料分散
用樹脂;鐘淵化学工業(株)製)を43部使用し、ガラ
スビーズを用いてペイントコンディショナーで2時間分
散させたペーストに、製造例1で得られたアクリル系共
重合体(A)−1の樹脂固形分100部に対しケイ素化
合物(B)−6としてmih028(多摩化学社製のテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシランの部分加水
分解縮合物;メトキシ基/エトキシ基の重量%=15/
85、Mw=2500)15部を加えた混合液を添加
し、キシレンで希釈して、固形分濃度が60%の白エナ
メルを得た。得られた白エナメルに、エナメル中の樹脂
固形分100重量部(AM1532と(A)−1の樹脂
固形分の合計)に対して、硬化触媒(C)成分としてジ
ブチル錫ビスオレイルマレート(C)−1を0.5重量
部とジブチル錫オキサイドとテトラエトキシシランの縮
合物(C)−2を0.5重量部、シランカプリング剤
(D)成分としてγ−グリシジルプロピルオキシトリメ
トキシシランと2−アミノエチルアミノプロピルトリメ
トキシシランとの2.2:1(モル比)の反応物(D)
−1を2重量部を添加した。なお、(C)成分、(D)
成分は予め1パックにしておいたものを白エナメルに添
加した。更に、キシレン添加して攪拌機を用いて5分間
攪拌して、固形分濃度が45%の組成物を得た。
【0074】得られた組成物を、アルミ板(A5052
P、AM713、JISH4000)に、エポキシ中塗
り(#1000プライマ−;エスケ−化研社製)を0.
2〜0.3kg/m2 になるように塗装したものの上
に、上記白エナメルに硬化触媒、アミノシラン配合後、
4、8時間後経時で塗装乾燥膜厚が20〜30μmにな
るようにエアースプレーで塗装した。
【0075】得られた塗膜の耐汚染性、耐候性、接触角
については、以下の方法に従って評価した。結果をまと
めて表2に示す。 (イ)耐汚染性(ΔL値) 形成直後の塗膜表面及び大阪府摂津市の屋外で3ケ月間
放置(雨筋曝露試験)後の塗膜表面の色彩をCR−30
0色差計(ミノルタ社製)を用いて各々測定し、得られ
たL値(明度)からその差(ΔL値)を求めた。また、
目視での塗膜の汚染性評価基準は、以下の通りである ◎;雨筋が認められない。 ○;雨筋が若干認められるが、非筋部のコントラトの差
が小さい。(雨筋が目立たない。) △;雨筋が認められ、非筋部の汚染性は進行していない
が、コントラストはかなりある。(雨筋が目立つ。) ×;雨筋が認められ、非筋部の汚染性が進行している。
(雨筋が目立ち、全体的に汚れている。) (ロ)耐候性(光沢保持率) サンシャインウェザオメーターを用い、形成直後の塗膜
表面及び2000時間経過後の塗膜表面の光沢をそれぞ
れ測定し、2000時間経過後の光沢保持率(%)を求
めた。 (ハ)接触角 形成直後の塗膜表面の水との静的接触角を接触角測定器
(協和界面科学株式会社製CA−S150型)で測定し
た。 実施例2〜12及び比較例1〜3 組成を表1に示した他は実施例1と同様にして固形分濃
度60%の白エナメルを調製し、白エナメルから固形分
濃度45%の組成物を得た。
【0076】実施例2〜12及び比較例1〜3で得られ
た組成物を、実施例1の基材、エポキシ中塗り、塗装方
法によって、表1に示す硬化条件で養生させて塗膜を形
成した。また、比較例1、2には、硬化触媒配合後経時
での汚染性を比較するために、シリコン系化合物とし
て、メトキシを有しないESi48(コルコ−ト社
製)、あるいは、メトキシのみのMS56(三菱化学
製)をアクリル共重合体(A)成分の樹脂固形分100
部に対してそれぞれ15部配合した。
【0077】実施例1に示す評価法と同様にして塗膜の
評価を行った。その結果を表2にまとめて示した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】 実施例1〜12及び比較例1〜3で配合した組成物は以
下の通りである。 ●シリコン系化合物(B)成分(アルコキシシランの部
分加水分解縮合物) (B)−1;メトキシ/エトキシ基の重量比=40/6
0、Mw=1200 (B)−2; メトキシ/エトキシ基の重量比=30/
70、Mw=1200 (B)−3; YM298(メトキシ/エトキシ基の重
量比=15/85、Mw=1150) (B)−4;メトキシ/エトキシ基の重量比=45/5
5、Mw=2300 (B)−5;メトキシ/エトキシ基の重量比=25/7
5、Mw=2500 (B)−6;mih028(メトキシ/エトキシ基の重
量比=15/85、Mw=2500) (B)−7;メトキシ/エトキシ基の重量比=35/6
5、Mw=3500 (B)−8;メトキシ/エトキシ基の重量比=30/7
0、Mw=4000 (B)−9;mih032(メトキシ/エトキシ基の重
量比=15/85、Mw=4000) (何れも多摩化学社製) (B)―10;ESi48(コルコ−ト社製) (B)―11;MS56(三菱化学社製) ●硬化触媒(C)成分 (C)−1;ジブチル錫ビス(オレイルマレ−ト) (C)−2;ジブチル錫オキサイドとテトラエトキシシ
ランの縮合物 (C)−3;2−エチルヘキサン酸/ジメチルドデシル
アミン(=1/1.05モル比) ●シランカップリング剤(D)成分 (D)−1;アミノエチルアミノプロピルトリメトキシ
シランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
の1:2.2(モル比)反応物 ●遅延剤成分(E)成分 (E)−1;ドデシルメルカプタン 表2に示すように、実施例1〜12の塗料用組成物は、
硬化剤成分配合後経時における塗装により得られた塗膜
が優れた汚染性を示し、汚染性レベルの低下も見られな
い。
【0080】
【発明の効果】本発明の塗料用組成物は、硬化剤成分配
合後経時における塗装により得られた塗膜が優れた汚染
性を示し、汚染性レベルの低下も見られない。よって、
現場の外壁用塗装時、塗り次ぎ部分および部分補修部分
の汚染性の低下を防止し、均一の汚染性の優れた塗膜を
得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CL001 CL002 DL031 DL032 GA02 GA03 GA07 GA08 GA09 GA15 JC32 JC35 JC39 KA04 MA14 NA03 NA04 NA05 NA12 PA07 PA18 PB06 PB09 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10 4J100 AG08Q AL03P AL04P AL05P AL08P AL08Q AL09P AL10P AM02P AM15P AM17P AM21P AP16Q BA04P BA15Q BA21Q BA38Q BA77Q BB18P BC04P BC43P BC43Q CA04 DA28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1); (式中、R1は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキ
    ル基を表す。R2は、水素原子、炭素数1〜10のアル
    キル基、炭素数6〜10のアリール基及び炭素数7〜1
    0のアラルキル基からなる群より選択された1価の基を
    表す。R1又はR2が複数存在する場合には、同一であっ
    ても異なっていてもよい。aは、0〜2の整数を表
    す。)で表される炭素原子に結合した加水分解性シリル
    基を少なくとも2個有するアクリル系共重合体(A)成
    分100重量部、下記一般式(2); (式中、R3は、炭素数2〜10のアルキル基、炭素数
    6〜10のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル
    基からなる群より選択された1価の炭化水素基を表す。
    4は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10
    のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル基からな
    る群より選択された1価の炭化水素基を表す。R3及び
    /又はR4が複数存在する場合には、 R3は同一であっ
    ても異なっていてもよい。bは1以上3以下の整数、c
    は0又は1を表す。)で表されるケイ素化合物及び/又
    はその部分加水分解縮合物であって、加水分解縮合物の
    場合、メトキシ基の重量比率(アルコキシ基全体の重量
    100%に対して)が5〜50%未満である(B)成分
    2〜70重量部とからなる上塗り塗料用硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 硬化触媒(C)成分として有機カルボン
    酸類と有機アミンの併用物あるいは有機リン酸類と有機
    アミンとの併用物、および/または、有機金属系化合物
    であり、アクリル系重合体(A)成分100重量部あた
    り(C)成分を0.1〜20重量部含有することを特徴
    とする請求項1記載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  3. 【請求項3】硬化触媒が加水分解性シリル基を含有した
    錫触媒であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか
    の記載の上塗り塗料用硬化性組成物
  4. 【請求項4】 更に、アミノシラン、エポキシシラン及
    びこれらの反応生成物からなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物からなるシランカップリング剤(D)
    成分を、アクリル系共重合体(A)成分100重量部に
    対して0.1〜300重量部含むことを特徴とする請求
    項1〜3いずれかの記載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の上塗り
    塗料用硬化性組成物を塗装してなることを特徴とする塗
    装物。
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