JP2002275021A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2002275021A
JP2002275021A JP2001073889A JP2001073889A JP2002275021A JP 2002275021 A JP2002275021 A JP 2002275021A JP 2001073889 A JP2001073889 A JP 2001073889A JP 2001073889 A JP2001073889 A JP 2001073889A JP 2002275021 A JP2002275021 A JP 2002275021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】しっとり感、安全性、安定性が良好で、しかも
油性感がなく、軽いのびを有し、化粧持続性に優れる化
粧料を提供する。 【解決手段】(A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル
化度が2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリ
ン脂肪酸エステルであり、エステルの総アシル基の60
モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル
基、エイコサノイル基及びドコサノイル基から選ばれる
一種又は二種以上のアシル基であるイヌリン及び/又は
加水分解イヌリン脂肪酸エステルと、(B)部分架橋型
ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物とを含
有する化粧料である。また、(A)成分は、エステル中
の総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、
オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル
基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であり、且
つ残りのアシル基の中に分岐炭化水素骨格を持つアシル
基を含有しているエステルが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イヌリン及び/又
は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエ
ーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する化
粧料に関する。
【0002】
【従来技術】近年、化粧料においては、さっぱりとして
べたつきがなく、また経時での化粧持ちを向上させるた
めに、油剤としてシリコーン油が多く使用されている。
しかしながら、シリコーン油は他の炭化水素やエステル
油などの一般な化粧品油剤との相溶性が悪く、多量に配
合すると、経時安定性を損なうことになる。そのため、
シリコーン油を配合した化粧料においては、配合するシ
リコーン油の種類及び配合する添加剤について種々の検
討がなされ、また種々の化粧料が提案されている。例え
ば、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサ
ン重合物とシリコーン油を配合し、さっぱりとした、優
れた使用感を持つ化粧料が提案され、これにさらに無水
ケイ酸や疎水性シリカ、糖類、糖アルコール類を配合し
て安定性を向上させた化粧料が提案されている(特開平
6−40847号、特開平6−40848号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の部分架橋型ポリ
エーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を配合した
化粧料は、油性感がなくさっぱりした使用感、化粧もち
など使用性に優れるものの、しっとり感、そして他の一
般油剤との相溶性、更には経時安定性などの点において
は、更なる改良が要望されている。本発明は、かかる要
望に応えた、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリ
シロキサン重合物を配合した化粧料を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、化粧料におい
て、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステ
ルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサ
ン重合物を配合することにより、イヌリン及び/又は加
水分解イヌリン脂肪酸エステルの特徴であるしっとり
感、安全性、安定性が良好で、しかも、油性感がなく、
軽いのびを有し、化粧持続性に優れることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び
(B); (A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2
以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エス
テルであり、エステルの総アシル基の60モル%以上が
ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノ
イル基及びドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以
上のアシル基であるイヌリン及び/又は加水分解イヌリ
ン脂肪酸エステル (B)部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキ
サン重合物を含有することを特徴とする化粧料である。
【0006】また、本発明においては、上記の成分
(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エ
ステルとして、脂肪酸エステル化度が2.2以上であ
り、そのエステル中の総アシル基の60モル%以上がヘ
キサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイ
ル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上の
アシル基であり、且つ残りのアシル基の中に分岐炭化水
素骨格を持つアシル基を含有しているイヌリン及び/又
は加水分解イヌリン脂肪酸エステルを用いるのが好まし
い。
【0007】また、本発明においては、成分(B)の部
分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合
物としては、(イ)Si−H基含有シロキサン化合物
と、(ロ)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含
有する化合物とを付加反応させた重合物であって、且つ
分子中に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基
を含有する重合物が好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)のエステル合
成に用いられるイヌリン及び/又は加水分解イヌリン
は、多糖類の一種であり、D−フルクトースを主要構成
糖とするオリゴ糖及びその加水分解物である。イヌリン
は、β−1、2結合したフラノイドフルクトース単位の
鎖から成り、還元末端において蔗糖結合したα−D−グ
ルコースを有する構造のものである。イヌリンは、キク
科植物、例えばチコリ、ダリヤ等の植物から得られる。
本発明に使用するイヌリン及び加水分解イヌリンはフラ
ノイドフルクトース単位が2〜60程度のものが使用で
きる。
【0009】本発明の成分(A)のエステル合成に用い
られる脂肪酸は、炭素数16、18、20、22の直鎖
脂肪酸が好ましい。また、一単糖単位当りの脂肪酸エス
テル化度は2.2以上である。そして、本発明で用いる
イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル
(すなわち、イヌリン脂肪酸エステル及び/又は加水分
解イヌリン脂肪酸エステル)においては、該エステルの
アシル基において、総アシル基の60モル%以上がヘキ
サデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル
基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のア
シル基であることが必要である。これらのアシル基の総
量が60モル%未満であると、化粧料の安定性確保が困
難である。アシル基の炭素鎖長においては、ヘキサデカ
ノイル基より炭素数の少ないアシル基では、ゲル構造性
の付与が充分でなく、反対にドコサノイル基より炭素数
の多いアシル基では、使用時に重い感触を伴ったり、経
時でゲル化剤の析出が発生する。
【0010】また、本発明の化粧料に使用される成分
(A)においては、総アシル基の60モル%以上が、ヘ
キサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイ
ル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上の
アシル基であり、且つ一単糖単位あたりの脂肪酸エステ
ル化度が2.2以上であれば、他のアシル基が含まれて
いても構わない。この場合の他のアシル基を例示する
と、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブ
チリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル
基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、
ドデカノイル基、テトラデカノイル基、テトラコサノイ
ル基、ヘキサコサノイル基、オクタコサノイル基、トリ
アコンタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフ
トイル基などが挙げられる。
【0011】本発明に使用される成分(A)のアシル基
置換度2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリ
ンの脂肪酸エステルは、当該するイヌリン及び/又は加
水分解イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を反応さ
せることにより製造される。脂肪酸誘導体は、酸ハライ
ド、酸無水物等が例示できる。イヌリン及び加水分解イ
ヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体との反応は、従来
公知の方法により容易に行なうことができる。例えば、
イヌリン及び加水分解イヌリンをジメチルホルムアミド
及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は
脂肪酸無水物を加え、60℃前後で反応させることによ
り得ることができる。この際、脂肪酸ハライドまたは脂
肪酸無水物の添加量、反応時間、反応温度を適宜調整す
ることにより、脂肪酸の平均置換度を容易にコントロー
ルできる。また本発明の化合物は、その反応条件等より
白色から褐色の色相を有する固形状〜ペースト状、液状
のものが得られるが、必要ならば従来公知の脱色方法、
例えば活性炭、ゼオライト等で処理することにより容易
に白色に精製することができる。
【0012】本発明に使用される成分(A)において
は、安定性の確保と同時に、化粧料の流動性を確保した
い場合、該エステルのアシル基において、分岐炭化水素
骨格を有するアシル基を含有させることが望ましい。こ
の分岐炭化水素骨格を有するアシル基は、炭素数22以
下であることが望ましく、更に望ましくは炭素数18以
下である。好適に使用される分岐炭化水素骨格を有する
アシル基を例示すると、イソステアロイル基、イソヘキ
サデカノイル基、イソデカノイル基、イソオクタノイル
基等が挙げられる。分岐炭化水素骨格を有するアシル基
で置換した成分(A)の場合でも、その総アシル基の6
0モル%以上は、炭素数16〜22のアシル基であり、
一単位糖あたりのアシル基置換度は、2.2以上である
必要がある。
【0013】本発明で用いられる成分(A)のイヌリン
及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量は
化粧料の形態になって異なり、通常の化粧料中に0.0
1〜40質量%(以下、単に「%」と記す)、好ましく
は0、1%〜30%である。本発明のイヌリン及び/又
は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量が上記の範
囲より少なすぎると効果が得られず、多すぎると硬さや
のびの滑らかさにかけたりして、使用性において許容し
がたくなる。また、これらのイヌリン及び/又は加水分
解イヌリン脂肪酸エステルは必要に応じて一種または二
種以上用いることができる。
【0014】本発明に使用される成分(B)の部分架橋
型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、
(イ)Si−H基含有シロキサン化合物と、(ロ)分子
中に少なくとも2個のアルケニル基を含有する化合物と
を付加反応させて得られる重合物であって、且つ分子中
に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基を含有
する重合物である。この重合体としては、特開平4−2
72932号公報、特開平5−140320号公報等に
記載されているものが例示される。
【0015】すなわち、部分架橋型ポリエーテル変性オ
ルガノポリシロキサン重合物は、例えば、次の(イ)、
(ロ)を原料として製造することができる。(イ)のS
i−H基含有シロキサン化合物としては、例えば、一般
式(1) R1 a2 bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・(1) [式中、R1は同種又は異種の炭素数1〜18の非置
換、又は置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基
又はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式Cn2nO(C
24O)d(C36O)e3〔ここにR3は水素原子又は
炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(C
O)−R4(R4は炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素
基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜2
00の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6を
それぞれ示す〕で示されるポリオキシアルキレン基、a
は1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、
cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す。]で表わ
されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又
は一般式(2) R1 fgSiO(4-f-g)/2 ・・・(2) (式中、R1は上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、
gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す。)で表わ
されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げら
れる。
【0016】また、(ロ)の分子中に少なくとも2個の
アルケニル基含有する化合物としては、例えば、一般式
(3) Cm2m-1O(C24O)h(C36O)im2m-1 ・・・(3) (式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整
数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ
示す。)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は
一般式(4) R1 j5 kSiO(4-j-k)/2 ・・・(4) (式中、R1は前記に同じ、R5は末端に脂肪族不飽和基
を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、jは1.0
≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ
示す。)で表わされるオルガノポリシロキサン及び/又
は、α,ω−不飽和アルケンが挙げられる。
【0017】そして、本発明で使用する部分架橋型ポリ
エーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、これら
(イ)の一般式(1)で表される成分及び/又は一般式
(2)で表される成分、並びに(ロ)の一般式(3)で
表される成分及び/又は一般式(4)で表される成分及
び/又はα,ω−不飽和アルケンを組合せて付加重合さ
せて製造するが、このとき一般式(1)で表わされる成
分及び/又は一般式(3)で表わされる成分を必須成分
として重合させる。この他の点では特には限定されない
が、みずみずしさやさっぱり感などの官能特性上、一般
式(2)で表わされる成分と一般式(3)で表される成
分を必須成分とする重合物が好ましい。また、本発明で
使用する部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロ
キサン重合物は、シリコーン油以外の炭化水素油やエス
テル油、トリグリセライド油との親和性、相溶性を良好
にするには、分子中に少なくとも一つの炭素数8〜18
のアルキル基を含有する重合物にすることが好ましい。
【0018】本発明で用いられる成分(B)の重合物の
市販品としては、例えば、部分架橋型ポリエーテル変性
オルガノポリシロキサン重合物にシリコーン油を配合し
たものとしてKSG21、炭化水素油やエステル油を配
合したものとしてKSG31、KSG32、KSG33
(いずれも信越化学工業(株)製)等が挙げられる。本
発明で用いられる成分(B)の部分架橋型ポリエーテル
変性オルガノポリシロキサン重合物の配合量は、効果の
発現及び使用性において、0.01〜15%が好まし
く、更に好ましくは0.1〜10%である。又、この部
分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合
物は必要に応じて一種または二種以上用いることができ
る。
【0019】本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げ
ない範囲で通常の化粧料に使用される成分、油剤、保湿
剤、界面活性剤、粉体、色素、低級アルコール、紫外線
吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整
剤、キレート剤、清涼剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦
活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤
等)、ビタミン類、核酸、ホルモン、包接化合物等を添
加することができる。本発明の化粧料としては、乳液、
クリーム、美容液、化粧油、リップクリーム、ハンドク
リーム、洗顔料などのスキンケア化粧料、ファンデーシ
ョン、メイクアップ下地、ほほ紅、アイシャドウ、マス
カラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、
口紅等のメイクアップ化粧料、ヘアクリーム、シャンプ
ー、リンス、コンデショナー、整髪料等の毛髪用化粧料
などが挙げられ、その剤型は、液状、乳液状、固形状、
ペースト状、ゲル状等の形態を適宜選択することができ
る。本発明の化粧料は、通常の化粧料を製造する方法に
て製造されるものであり、その製法は限定されない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の詳細を、実施例を挙げて、具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 合成例1 イヌリンステアリン酸エステルの合成 イヌリン10.8gにジメチルホルムアミド500gを
加え、60℃で攪拌して溶解した。これにピリジン16
gを加えて攪拌しながら塩化ステアロイル60.5g滴
下し、2時間反応後ピリジン塩を濾別し、ジメチルホル
ムアミドを留去した。残渣にトルエンを加えて抽出し、
ボウ硝にて乾燥後溶媒を留去した。残渣をメタノールで
洗浄し、バクモンドウ由来フラクトオリゴ糖ステアリン
酸エステル55gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換
度(一単糖単位あたりに付加した脂肪酸の分子数を示
す)は、そのケン化価より算出して2.7であった。
【0021】合成例2 イヌリンステアリン酸エステルの合成 イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド200g、
ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら溶解し
た。これに、攪拌しながら塩化ステアロイル91gを滴
下し、5時間反応後、精製水1L中に投入して固形分を
析出させた。これを濾別し、残渣をメタノールで洗浄
し、イヌリンステアリン酸エステル57gを得た。この
生成物の脂肪酸平均置換度は2.8であった。
【0022】合成例3 加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン
酸)エステルの合成 加水分解イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド2
00g、ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら
溶解した。これ塩化パルミトイル30.5gと塩化2−
エチルヘキサノイル32.5gを滴下し、5時間反応
後、n−ヘキサンで抽出しボウ硝にて乾燥後溶媒を留去
した。残渣をメタノールで洗浄し、加水分解イヌリン
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル42
gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は2.5であ
った。
【0023】合成例4 イヌリンステアリン酸エステルの合成 塩化ステアロイル60gを用いる以外は、合成例3と同
様の操作を行い、イヌリンステアリン酸エステル45g
を得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は1.3であっ
た。
【0024】実施例1〜2及び比較例1〜3 油中水
型化粧下地 表1に示す組成で油中水型化粧下地を調製し、その使用
感及び使用性について下記の方法に従い、評価を行なっ
た。その結果も併せて表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】(製造方法)A:成分1〜10を均一に混
合溶解する。 B:成分11〜15を均一に混合する。 C:Aを攪拌しながらBを添加して充分に乳化する。 D:Cに成分16を加えて油中水型化粧下地を得た。
【0027】(使用感、使用性の評価方法)女性20名
の専門パネルにより使用テストを行ない、使用感、使用
性の項目に関して以下の基準で評価を行ない、その平均
点で判定した。 [評価基準] 5点:非常に良好 4点:良好 3点:普通 2点:やや不良 1点:不良 [判定] ◎:平均点4.5以上 ○:平均点3.5以上4.5未満 △:平均点2.5以上3.5未満 ×:平均点2.5未満
【0028】(安定性の評価方法)40℃の恒温槽に3
ヶ月保管し、外観の変化について以下の基準で評価を行
ない、判定した。 [判定] ○:外観いずれも全く変化なし。 △:外観わずかに変化あり。 ×:外観に大きな変化あり。
【0029】表1の結果から明らかなように、本発明の
イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと
部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重
合物を含有する油中水型化粧下地は、塗布時のなめらか
さ、べたつきのなさに優れ、またその上にパウダーファ
ンデーションを塗布したときには、毛穴が目立たない美
しい仕上がりで、テカリや油光りをおさえ、経時での化
粧持ち、しっとり感に優れ、なおかつ安定性に優れたも
のであった。
【0030】 実施例3 日焼け止めクリーム (成分) (%) 1.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシリキサン ・ジメチルポリシロキサン配合物 *1 5.0 2.ジメチルポリシロキサン*2 10.0 3.トリオクタン酸グリセリル 5.0 4.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0 5.イヌリンステアリン酸エステル(合成例1) 2.0 6.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0 7.1,3−ブチレングリコール 10.0 8.防腐剤 適量 9.香料 適量 10.精製水 残量 *1:KSG21(信越化学工業社製) *2:KF−96A(6cs)(信越化学工業社製)
【0031】(製造方法) A:成分1〜6を均一に混合溶解する。 B:成分7〜8及び成分10を混合し、均一に混合す
る。 C:AにBを攪拌しながら添加する。 D:Cに成分9を加えて日焼け止めクリームを得た。 以上のようにして得られた本発明品のイヌリン脂肪酸エ
ステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロ
キサン重合物を含有する日焼け止めクリームは、塗布時
ののび広がり、なめらかさ、しっとり感に優れ、べたつ
かず、また汗、水に強く、化粧持続性の高く、尚且つ安
定性に優れたものであった。
【0032】 実施例4 固形状ファンデーション (成分) (%) 1.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン ・流動パラフィン配合物*1 1.0 2.ジメチルポリシロキサン*2 10.0 3.セレシンワックス 5.0 4.オクタメチルシクロテトラシロキサン 5.0 5.イヌリンステアリン酸エステル(合成例2) 7.0 6.トリオクタン酸グリセリル 10.0 7.カルボキシビニルポリマー*3 0.4 8.水酸化ナトリウム 0.08 9.1,3−ブチレングリコール 5.0 10.酸化チタン 8.0 11.無機着色顔料 2.0 12.マイカ 3.0 13.レシチン 0.3 14.防腐剤 適量 15.香料 適量 16.精製水 残部 *1:KSG31(信越化学工業社製) *2:KF−96(20cs)(信越化学工業社製) *3:カーボポール940(グッドリッチ社製)
【0033】(製造方法) A:成分1〜2を均一に混合後、更に成分3〜4を加え
て均一に混合する。B:成分5〜6を混合後、均一に加
熱溶解する。 C:成分7〜8及び成分14、16を混合し均一に溶解
する。 D:成分9〜13を均一に混合後、Cに添加して均一に
混合する E:AにBを攪拌しながら添加する。 F:Eに成分15を添加し、更にDを加えて均一に混和
し、加熱溶解後、容器に流し込んで冷却し、固形状ファ
ンデーションを得た。 以上のようにして得られた本発明品のイヌリン脂肪酸エ
ステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロ
キサン重合物を含有する固形状ファンデーションは、塗
布時ののび広がり、なめらかさ、しっとり感に優れ、化
粧膜も油光りやテカリがなく、毛穴も目立たない美しい
仕上がりで、また汗、水に強く、化粧持続性の高く、尚
且つ安定性に優れたものであった。
【0034】 実施例5 口紅 (成分) 1.キャンデリラワックス 5.0 2.セレシンワックス 15.0 3.ミツロウ 3.0 4.ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 残量 5.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 8.0 6.加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸) エステル(合成例3) 5.0 7.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシリキサン ・ジメチルポリシロキサン配合物 *1 5.0 8.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 9.赤色201号 2.5 10.黄色401号 1.0 11.酸化チタン 1.0 12.雲母チタン 7.0 13.防腐剤 適量 14.香料 適量 *1:KSG21(信越化学工業社製) (製造方法) A:成分1〜13を加温溶解後、均一に混合する。 B:Aに成分14を加えて混合後、加温溶解して容器に
流し込んで冷却し、口紅を得た。
【0035】以上のようにして得られた本発明品の加水
分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル
変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する口紅は、
塗布時ののび広がり、なめらかさに優れ、べたつかず、
化粧膜も油光りやテカリがなく、しっとり感に優れ、き
れいな膜(唇のたてじわが目立たない)で化粧持続性の
高く、尚且つ安定性に優れたものであった。
【0036】
【発明の効果】イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂
肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポ
リシロキサン重合物を含有する本発明の化粧料は、イヌ
リン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの特徴
であるしっとり感や安全性、安定性の良好さを維持し、
しかも油性感がなく、軽いのびを有し、化粧持続性に優
れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AB032 AB052 AB172 AB242 AC012 AC022 AC122 AC352 AC392 AC482 AC732 AC792 AD042 AD092 AD112 AD152 AD161 AD162 AD172 AD191 AD192 CC01 CC05 CC12 CC13 CC19 DD11 DD21 DD31 DD32 EE01 EE03 EE06 EE07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の成分(A)及び(B); (A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2
    以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エス
    テルであり、エステルの総アシル基の60モル%以上が
    ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノ
    イル基及びドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以
    上のアシル基であるイヌリン及び/又は加水分解イヌリ
    ン脂肪酸エステル (B)部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキ
    サン重合物を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解
    イヌリン脂肪酸エステルが、脂肪酸エステル化度が2.
    2以上であり、その総アシル基の60モル%以上がヘキ
    サデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル
    基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のア
    シル基であり、且つ残りのアシル基の中に分岐炭化水素
    骨格を持つアシル基を含有しているイヌリン及び/又は
    加水分解イヌリン脂肪酸エステルである請求項1記載の
    化粧料。
  3. 【請求項3】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性
    オルガノポリシロキサン重合物が、 (イ)Si−H基含有シロキサン化合物と、 (ロ)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有す
    る化合物とを付加反応させて得た重合物であって、且つ
    分子中に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基
    を含有する重合物であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の化粧料。
  4. 【請求項4】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性
    オルガノポリシロキサン重合物が、(イ)一般式(1) R1 a2 bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・(1) [式中、R1は同種又は異種の炭素数1〜18の非置換
    又は置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基
    又はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式Cn2nO(C
    24O)d(C36O)e3〔ここにR3は水素原子又は
    炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(C
    O)−R4(R4は炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素
    基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜2
    00の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6を
    それぞれ示す〕で示されるポリオキシアルキレン基、a
    は1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、
    cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す。]で表わ
    されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又
    は一般式(2) R1 fgSiO(4-f-g)/2 ・・・(2) (式中、R1は上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、
    gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す。)で表わ
    されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、 (ロ)一般式(3) Cm2m-1O(C24O)h(C36O)im2m-1 ・・・(3) (式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整
    数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ
    示す。)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は
    一般式(4) R1 j5 kSiO(4-j-k)/2 …(4) (式中、R1は前記に同じ、R5は末端に脂肪族不飽和基
    を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、jは1.0
    ≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ
    示す。)で表わされるオルガノポリシロキサン及び/又
    は、α,ω−不飽和アルケンとの重合物であり、且つ一
    般式(1)及び/又は一般式(3)で表わされる成分を
    必須成分とする重合物である請求項1〜3のいずれかに
    記載の化粧料。
  5. 【請求項5】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性
    オルガノポリシロキサン重合物が、一般式(2)及び一
    般式(3)で表される成分を必須成分とする重合物であ
    ることを特徴とする請求項4記載の化粧料。
  6. 【請求項6】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性
    オルガノポリシロキサン重合物が、分子中に少なくとも
    一つ以上の炭素数8〜18のアルキル基を含有するもの
    である請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料。
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