JPH07207187A - シリルアルキル基とポリオキシアルキレン基とを有する反応性オルガノポリシロキサンで表面処理された無機粉体およびそれを含有する化粧料 - Google Patents

シリルアルキル基とポリオキシアルキレン基とを有する反応性オルガノポリシロキサンで表面処理された無機粉体およびそれを含有する化粧料

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JPH07207187A
JPH07207187A JP1700094A JP1700094A JPH07207187A JP H07207187 A JPH07207187 A JP H07207187A JP 1700094 A JP1700094 A JP 1700094A JP 1700094 A JP1700094 A JP 1700094A JP H07207187 A JPH07207187 A JP H07207187A
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cosmetics
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Isao Noda
功 野田
Hiroaki Shoji
博昭 庄司
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NUC Corp
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Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ケイ素原子に直接結合した以下の基:−R1
Si(R2 3-a −(OR3 a および−(CH2 l
−O−(C2 4 O)m −(C3 6 O)n −R4 (式
中、R1 =アルキレン基、R2 ,R3 =アルキル基、R
4 =H,アシル基,一価炭化水素基、a=2,3、l=
0,正の整数、m,n=0〜150)を有する反応性オ
ルガノポリシロキサンで表面処理された無機粉体、およ
びそれを含有する化粧料。 【効果】本化粧料は耐久性、耐水性、皮膚との親和性、
光沢付与性、撥水性、柔軟性、水蒸気透過性、ガス透過
性、潤滑性に優れ、さらに油分への分散性、充填剤の保
持性、造膜性、製品安定性、使用性(延び性)が極めて
高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリルアルキル基とポ
リオキシアルキレン基とを有する反応性オルガノポリシ
ロキサンで表面処理された無機粉体およびそれを含有す
る化粧料に関し、より詳しくは皮膚化粧料や毛髪化粧料
に種々の優れた特性を付与する、特定化学構造の反応性
オルガノポリシロキサン共重合体で表面処理された無機
粉体およびそれを必須成分とする化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚化粧料には、使用目的によってクレ
ンジングクリーム、コールドクリーム、ハンドクリー
ム、パウダー、化粧水、ファンデーション、マスカラ、
アイシャドー、ローション、口紅、マニキュアー、日焼
け防止クリーム、医薬品または医薬部外品の育毛料やフ
ケ取りシャンプー等様々の種類があり、また、毛髪化粧
料には、使用目的によってシャンプー剤、リンス剤、セ
ットローション剤、ヘアスプレー剤、パーマネントウェ
ーブ剤、ムース剤、染毛剤等様々の種類がある。
【0003】これら化粧料の主成分として、流動パラフ
ィン、パラフィンワックス、脂肪酸、高級アルコール、
動植物性油脂、合成エステル、ポリアルキレングリコー
ル誘導体、シリコーン系化合物、無機粉体等が採用され
ている。この中で無機粉体は、通常粒子形状が定まら
ず、皮膚または毛髪への付着性が強すぎるため、実際に
化粧料に配合して使用した場合、粒子間および皮膚との
摩擦抵抗が大きくなり、滑らかな延びのある感触が得ら
れない欠点があった。また、ほとんどの粉体表面には活
性点が存在しているが、この活性点により、例えば化粧
料中に配合された香料などの成分が分解し、異臭の発生
や変質といった問題を引き起こしている。さらに、例え
ばメーキャップ化粧料の場合、化粧くずれを少なくする
ために、粉体はメーキャップ化粧料の油相中に配合され
ることが多いが、特に無機粉体は油相中に均一に分散さ
せることが非常に困難である。また、顔料等の無機粉体
は、種類によって表面の親水化度・親油化度に差があ
り、しかも表面活性度の異なる各種粉体が混在する場合
もあり、一定性状を示さないことが多い。さらに、粉体
の表面活性度は、機械的衝撃力による粒子サイズの変化
および形状の変化、あるいは新生表面の発現等によって
も変化する。このような親水化度・親油化度や差表面活
性度の差に起因する水や汗等の分泌物による濡れ方の相
違、ならびに粉体の表面に不均一に弱い力で物理的に付
着ないし吸着された油剤の量の相違および油剤の持つH
LBの差や製造過程での機械の衝撃力によるそれら油剤
の偏析等は、通例化粧膜の透明化あるいは化粧膜のくず
れや密着感不足の原因となっている。従って、従来の化
粧料には、水や汗による粉体の濡れ方の相違に起因して
粉体の屈折率の変化や粉体の凝集が生じ、化粧膜のくず
れや化粧の浮きを起こすという欠点があった。
【0004】上記問題点を解決するために、粉体をシリ
コーン処理することが従来行われてきた。例えば、粉体
をメチルハイドロジェンポリシロキサンで処理する方法
(特開昭60−163973、特開昭61−12776
7、特開昭61−190567、特開昭61−2152
16、特開昭63−30407、特開昭63−1390
15、特開昭63−165461、特開平1−1105
40、特開平3−163172、特開平4−24647
4、特公平1−54379、特公平1−54380、特
公平1−54381号公報)、各種シランカップリング
剤で処理する方法(特開昭62−177070、特開平
2−218603、特開平4−193816号公報)、
揮発性シリコーンを配合する方法(特開平1−2712
06、特開平4−117316、特開平4−18761
1号公報)、ケイ酸水和物等で処理する方法(特開平3
−115211号公報)、その他のシリコーンで処理す
る方法(特開平4−202108、特開平4−2021
09、特開平4−202110、特開平4−20211
1号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなシリコーン
処理した無機粉体を配合した化粧料は、ある程度の効果
の改善、すなわち、耐久性、耐水性、皮膚との親和性、
光沢付与性、撥水性、水蒸気透過性、ガス透過性、潤滑
性の向上が見られるものの、化粧料に必要な油分への分
散性、充填剤の保持性、造膜性、製品安定性、使用性、
特に延び等において依然として不十分だった。従って、
本発明はこのような状況を考慮し、上記従来の技術の問
題点を解決するためになされたものであり、化粧料に耐
久性、耐水性、皮膚との親和性、光沢付与性、撥水性、
柔軟性、水蒸気透過性、ガス透過性、潤滑性だけでなく
油分への分散性、充填剤の保持性、造膜性、製品安定
性、使用性を付与する無機粉体およびそれを含有する化
粧料の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、化粧料に
配合する無機粉体およびこれと他の成分とを組み合わせ
た化粧料について鋭意研究を行った結果、これまで化粧
料の成分としては提案されたことのない特定化学構造の
反応性オルガノポリシロキサン共重合体で表面処理され
た無機粉体が化粧料の性質改善に有効であることを見出
し、さらに検討を重ね本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、1分子中に、ケイ素
原子に直接結合した次式: −R1 −Si(R2 3-a −(OR3 a (式中、R1 は炭素原子数2ないし5のアルキレン基を
表し、R2 およびR3 は互いに独立して水素原子または
炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、そしてaは
2または3の整数を表す)で表される縮合性シリルアル
キル基(以下、X基とも記載する)と、次式: −(CH2 l −O−(C2 4 O)m −(C3
6 O)n −R4 (式中、R4 は水素原子、アシル基または一価炭化水素
基を表し、lは0または正の整数を表し、そしてmおよ
びnは0ないし150の整数を表すが、ただしm+nは
1ないし150の整数である)で表されるポリオキシア
ルキレン基(以下、Y基とも記載する)とをそれぞれ少
なくとも1個有する反応性オルガノポリシロキサンで表
面処理された、化粧料に配合するための無機粉体に関す
る。
【0008】本発明は、特に次式:
【化2】 〔式中、Rは互いに独立して水素原子、一価炭化水素基
またはハロゲン化アルキル基を表し、Xは次式: −R1 −Si(R2 3-a −(OR3 a (式中、R1 は炭素原子数2ないし5のアルキレン基を
表し、R2 およびR3 は互いに独立して水素原子または
炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、そしてaは
2または3の整数を表す)で表される縮合性シリルアル
キル基を表し、Yは次式: −(CH2 l −O−(C2 4 O)m −(C3
6 O)n −R4 (式中、R4 は水素原子、アシル基または一価炭化水素
基を表し、lは0または正の整数を表し、そしてmおよ
びnは0ないし150の整数を表すが、ただしm+nは
1ないし150の整数である)で表されるポリオキシア
ルキレン基を表し、Mは上記R、XまたはYの意味を表
し、pは0ないし500の整数を表し、そしてqおよび
rは0ないし200の整数を表すが、ただしqが0の場
合、MはXの意味を表し、かつrは1以上の整数を表
し、rが0の場合、MはYの意味を表し、かつqは1以
上の整数を表す〕で表される反応性オルガノポリシロキ
サンで表面処理された、化粧料に配合するための無機粉
体に関する。
【0009】上記式中のRは互いに独立して水素原子、
一価炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、フェニル基、
フェネチル基等、またはハロゲン化アルキル基、例えば
トリフルオロプロピル基、クロロプロピル基であるが、
好ましくは一価炭化水素基またはフルオロアルキル基で
あり、特に好ましくはメチル基である。
【0010】上記X基のR1 は炭素原子数2ないし5の
アルキレン基、例えば−CH2 −CH2 −、−CH2
CH2 −CH2 −、−CH(CH3 )CH2 −、−(C
24 −、−(CH2 5 −等であり、好ましくはエ
チレン基である。R2 およびR3 は互いに独立して水素
原子または炭素原子数1ないし5のアルキル基、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等であり、
好ましくはR2 はメチル基、そしてR3 はメチル基また
はエチル基である。aは2または3の整数であるが、反
応性の点から3であることが好ましい。X基の具体例と
して、−CH2−CH2 Si(OCH3 3 、−CH2
−CH2 Si(OC2 5 3 、−CH2 −CH2 Si
(CH3 )(OCH3 2 、−CH2 −CH2 Si〔O
CH(CH3 2 3 、−(CH2 3 Si(CH3
(OC2 5 2 、−(CH2 5 Si(C2 5
(OC2 5 2 等を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。
【0011】上記Y基のR4 は水素原子、アシル基、例
えばアセチル基もしくはプロピオニル基等、または一価
炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、フェニル基もしくはビニル基等であり、好ま
しくはメチル基である。また、lは0または正の整数で
あり、そしてmおよびnは0ないし150の整数である
が、ただしm+nは1ないし150の整数であり、好ま
しくはlは1ないし10、特に1ないし5の整数、mは
0ないし50、特に0ないし30の整数、nは0ないし
50、特に0ないし20の整数、そしてm+nは1ない
し50、特に5ないし30の整数である。
【0012】さらに、上記反応性オルガノポリシロキサ
ンにおけるM基は、上記R、XまたはYの意味の1つを
表し、それぞれに対して好ましいとして挙げた基がM基
に対しても当てはまる。また、pは0ないし500の整
数であり、そしてqおよびrはそれぞれ0ないし200
の整数であるが、ただしqが0の場合、MはXの意味の
1つを表し、かつrは1以上の整数を表し、rが0の場
合、MはYの意味の1つを表し、かつqは1以上の整数
を表す。なお、pは好ましくは0ないし100、特に0
ないし50、qは好ましくは1ないし50、特に1ない
し30、qおよびrは好ましくは1ないし50、特に1
ないし30である。
【0013】本発明において用いられる反応性オルガノ
ポリシロキサンは上記の範囲内に包含されるあらゆるも
のが使用され得る。この具体例として次式(1)ないし
(6)で表されるものを例示できるが、これらに限定さ
れないことはいうまでもない。
【化3】
【化4】
【0014】本発明において用いられる反応性オルガノ
ポリシロキサンは、それ自体公知である方法の組合せに
より製造され得る。例えば、上記式(1)で表される化
合物の場合、対応するメチルハイドロジェンポリシロキ
サンにCH2 =CHSi(OCH3 3 とCH2 =CH
CH2 O(C2 4 O)20(C3 6 O)5 CH3 とを
白金系触媒の存在下で付加反応させることにより製造さ
れ得る。同様にして上記式(2)で表される化合物の場
合、対応するメチルハイドロジェンポリシロキサンにC
2 =CHSi(OCH3 3 とCH2 =CHCH2
(C2 4 O)12CH3 とを白金系触媒の存在下で付加
反応させることにより製造され得る。さらに、上記式
(3)で表される化合物の場合、対応するメチルハイド
ロジェンポリシロキサンにCH2 =CHSi(OC
3 3 とCH2 =CHCH2 O(C24 O)7 (C
3 6 O)12CH3 とを白金系触媒の存在下で付加反応
させることにより製造され得る。また、上記式(4)で
表される化合物の場合、対応するメチルハイドロジェン
ポリシロキサンにCH2 =CHSi(OCH3 3 とC
2 =CHCH2 O(C2 4 O)16CH3 とを白金系
触媒の存在下で付加反応させることにより製造され得
る。
【0015】本発明において用いられる無機粉体として
は、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タル
ク、カオリン、セリサイト、シリカアルミナ、シリカゲ
ル、石英、クレー、雲母、ベントナイト、チタン被覆雲
母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグ
ネシウム、一酸化亜鉛、二酸化亜鉛、二酸化チタン、酸
化アンチモン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、ベンガラ、
群青、酸化クロム、水酸化クロム、硫酸バリウム、メタ
ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、カラミン、カーボンブラック、水酸化アルミ
ニウム、酸化アルミニウム等が挙げられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。上記無機粉体の粒径は特
に限定されるものではないが、分散安定性を向上させる
点から、できるだけ小さいことが望ましく、中でも平均
粒径10μm以下、特に1μm以下であることが好まし
い。
【0016】本発明において反応性オルガノポリシロキ
サンでの無機粉体の表面処理は通常、該ポリシロキサ
ン、適当な溶剤、例えば有機溶媒または水性溶媒と、未
処理無機粉体とを、必要に応じて加熱下、混合攪拌し、
そしてこの混合物から溶剤を除去し、得られた表面処理
粉体を必要により洗浄および乾燥することにより行われ
得る。この表面処理の際、溶剤には酸もしくはアルカ
リ、または金属触媒等の触媒を添加してもよい。また、
上記表面処理は溶剤を用いずに気相系で、例えばプラズ
マ処理等により行われてもよい。さらに、無機粉体の表
面処理は反応性オルガノポリシロキサンとのみ行われて
も、また化粧料のその他の成分と一緒に行われてもよ
く、特に制限されるものではない。また、上記表面処理
において、未処理無機粉体に対する反応性オルガノポリ
シロキサンの量は、該無機粉体の粒径等により広範囲に
変化し得るが、通常、無機粉体100重量部に対して
0.1ないし40重量部、好ましくは1ないし30重量
部である。
【0017】また、本発明は上記の本発明の反応性オル
ガノポリシロキサンで表面処理された無機粉体を含有す
る化粧料に関する。ここで、化粧料への表面処理無機粉
体の配合量は、その使用目的やその他の配合成分に応じ
て種々変化し得るが、一般的には化粧料全量を100重
量%とした場合、0.1ないし40重量%、好ましくは
1ないし30重量%である。
【0018】なお、本発明の化粧料は、上記の表面処理
された無機粉体の他に、通常、化粧料に使用される成
分、例えば表面処理された、または表面処理されていな
い無機粉体、例えば上で挙げたもの、油分、例えばツバ
キ油、ナタネ油、ゴマ油、サフラワー油、綿実油、ヒマ
シ油、大豆油、ヤシ油、パーム油、ミツロウ、モンタン
ロウ、ラノリン、スクワラン、シリコーン油等、界面活
性剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキ
シアルキレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エス
テル、アルカンスルホン酸塩、アルキルエトキシカルボ
ン酸塩、コハク酸誘導体、アルキルアミンオキサイド、
イミダゾリン型化合物、ポリオシキエチレンアルキルま
たはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまた
はそのアルキレンオキサイド付加物等、高分子化合物、
例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
メチルセルロース、カチオン化セルロース、カチオン化
高分子、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンと酢
酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドン−酢酸ビニル−
アルキルアミノアクリレート共重合体、メチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体の低級アルキルハーフ
エステル、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、アクリル
酸−アクリル酸エステル−N−アルキルアクリルアミド
共重合体等、保湿剤、例えばグリセリン、エチレングリ
コール類、プロピレングリコール類、ソルビトール、マ
ルチトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレン
メチルグルコシド、グルコール、ヒアルロン酸等、アミ
ノ酸、例えばグリシン、セリンまたはプロリン等、低級
アルコール、水、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、染
料、顔料、色素、防腐剤、ビタミン剤、ホルモン剤、消
臭剤、固着剤、消炎剤が配合されてもよいが、これらに
限定されるものではない。
【0019】本発明の化粧料をエアゾールタイプのスプ
レー用として用いる場合は、プロパン、ブタン、トリク
ロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、
ジクロロテトラフルオロエタン、炭酸ガス、窒素ガス、
LPG、ジメチルエーテル等の噴射剤を併用する。
【0020】本発明の化粧料は、皮膚化粧料、例えばク
レンジングクリーム、コールドクリーム、ハンドクリー
ム、パウダー、化粧水、ファンデーション、マスカラ、
アイシャドー、ローション、口紅、マニキュアー、日焼
け防止クリーム、医薬品または医薬部外品の育毛料やフ
ケ取りシャンプー等、および毛髪化粧料、例えばシャン
プー剤、リンス剤、セットローション剤、ヘアスプレー
剤、パーマネントウェーブ剤、ムース剤、染毛剤等各種
用途に使用され得る。
【0021】
【作用】本発明において用いられる反応性オルガノポリ
シロキサンは、その合成原料の多様性から、処理する無
機粉体および化粧料に配合される油分等の他の成分に適
合させた多様な分子設計が可能であり、表面処理特性や
HLB等の特性を、所望どおりに容易に付与できる。従
って、上記反応性オルガノポリシロキサンで表面処理さ
れた無機粉体は化粧料に配合されて、優れた耐久性、耐
水性、皮膚との親和性、光沢付与性、撥水性、柔軟性、
水蒸気透過性、ガス透過性、潤滑性だけでなく、優れた
油分への分散性、充填剤の保持性、造膜性、製品安定
性、使用性を発揮するものである。
【0022】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。まず最初に、評価法および粉体の処理方法について
説明する。分散性、造膜性、使用性評価 テスターが実際に手の甲に試料を塗布し、それぞれの項
目について以下の規準で官能評価した。 (分散性) ○:均一で優れる △:ややムラがあ
る ×:ムラがある (造膜性) ○:均一によく拡がる △:やや拡がりに
くい ×:拡がりにくい (使用性) ○:延びが優れる △:やや延びにく
い ×:延びにくい充填剤の保持性評価 試料を遠心分離機で5000rpmにて1時間処理し、
以下の規準で評価した。 ○:分離、沈殿がみられない △:油相または水相の分離が5%未満でみられる ×:油相または水相の分離が5%以上みられる製品安定性評価 試料をサンプル容器に入れ、密閉した状態で50℃に1
週間放置した後、以下の規準で評価した。 ○:分離、沈殿がみられない △:油相または水相の分離が5%未満でみられる ×:油相または水相の分離が5%以上みられる
【0023】粉体の処理方法 平均粒径0.05μmの微粒子酸化チタンを10重量%
になるように95%イソプロピルアルコールに分散さ
せ、下記式(7)ないし(10)で表される本発明の反
応性オルガノポリシロキサンのいずれか、または下記式
(11)ないし(13)で表される従来のシリコーン化
合物のいずれかを2重量%添加し、混合攪拌した後、1
20℃で揮発成分を留去した。本発明の反応性オルガノ
ポリシロキサン
【化5】 従来のシリコーン化合物
【化6】
【0024】実施例1〜4,比較例1〜4 表−1に示す組成の油性ファンデーションを以下に示す
方法により製造した。
【表1】 (製法)成分a〜gを混合粉砕し、成分h〜mを80℃
で溶解させた油相中にこの粉砕物を徐々に添加した後、
十分分散させた。この混合物に成分nを添加した後、金
皿に充填して冷却させた。
【0025】実施例5〜8,比較例5〜8 表−2に示す組成を有するO/W型クリームを以下に示
す方法により製造した。
【表2】 (製法)成分j,lおよびmを攪拌混合し、80℃に保
持して水相部を得た。これとは別に、残りの成分を混合
し、加熱溶解して80℃とし、油相部を得た。該油相部
に水相部を添加して予備乳化し、ホモミキサーで均一に
乳化した後、30℃まで冷却して製品を得た。
【0026】実施例9〜12,比較例9〜12 表−3に示す組成を有するO/W型乳液を以下に示す方
法により製造した。
【表3】 (製法)成分a〜gを攪拌混合し、油相部を得た。これ
とは別に、成分i〜lを攪拌混合し、水相部を得た。前
記油相部をホモミキサーで均一に分散した後、水相部を
添加して乳化を行い、最後に成分hを添加して製品を得
た。
【0027】上記の実施例1ないし12および比較例1
〜12で得られた製品を試料として、上記各特性につい
て評価を行った。結果を表−4ないし表−6に示す。
【表4】 表−4ないし表−6に示す結果から、本発明の反応性オ
ルガノポリシロキサンで表面処理された無機粉体を含有
する化粧料は、分散性、造膜性、使用性、充填剤の保持
性および製品安定性に非常に優れていることが明らかで
ある。これに対し、従来のシリコーン化合物で処理した
粉体を含有する化粧料は、上記の特性のいずれも不十分
であった。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の特
定構造の反応性オルガノポリシロキサンで処理された無
機粉体は化粧料に、優れた耐久性、耐水性、皮膚との親
和性、光沢付与性、撥水性、柔軟性、水蒸気透過性、ガ
ス透過性、潤滑性ばかりでなく、優れた油分への分散
性、充填剤の保持性、造膜性、製品安定性、使用性(延
び性)をも付与するものである。このように、本発明の
表面処理無機粉体を含有する化粧料は、従来の化粧料で
は得ることのできなかった、上記の優れた特性を併せ持
つものであり、目的に応じて、クレンジングクリーム、
コールドクリーム、ハンドクリーム、パウダー、化粧
水、ファンデーション、マスカラ、アイシャドー、ロー
ション、口紅、マニキュアー、日焼け防止クリーム、医
薬品または医薬部外品の育毛料やフケ取りシャンプー等
の皮膚化粧料や、シャンプー剤、リンス剤、セットロー
ション剤、ヘアスプレー剤、パーマネントウェーブ剤、
ムース剤、染毛剤等の毛髪化粧料として好適に使用され
得る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に、ケイ素原子に直接結合した
    次式: −R1 −Si(R2 3-a −(OR3 a (式中、R1 は炭素原子数2ないし5のアルキレン基を
    表し、R2 およびR3 は互いに独立して水素原子または
    炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、そしてaは
    2または3の整数を表す)で表される縮合性シリルアル
    キル基と、次式: −(CH2 l −O−(C2 4 O)m −(C3
    6 O)n −R4 (式中、R4 は水素原子、アシル基または一価炭化水素
    基を表し、lは0または正の整数を表し、そしてmおよ
    びnは0ないし150の整数を表すが、ただしm+nは
    1ないし150の整数である)で表されるポリオキシア
    ルキレン基とをそれぞれ少なくとも1個有する反応性オ
    ルガノポリシロキサンで表面処理された、化粧料に配合
    するための無機粉体。
  2. 【請求項2】 次式: 【化1】 〔式中、Rは互いに独立して水素原子、一価炭化水素基
    またはハロゲン化アルキル基を表し、Xは次式: −R1 −Si(R2 3-a −(OR3 a (式中、R1 は炭素原子数2ないし5のアルキレン基を
    表し、R2 およびR3 は互いに独立して水素原子または
    炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、そしてaは
    2または3の整数を表す)で表される縮合性シリルアル
    キル基を表し、Yは次式: −(CH2 l −O−(C2 4 O)m −(C3
    6 O)n −R4 (式中、R4 は水素原子、アシル基または一価炭化水素
    基を表し、lは0または正の整数を表し、そしてmおよ
    びnは0ないし150の整数を表すが、ただしm+nは
    1ないし150の整数である)で表されるポリオキシア
    ルキレン基を表し、Mは上記R、XまたはYの意味を表
    し、pは0ないし500の整数を表し、そしてqおよび
    rは0ないし200の整数を表すが、ただしqが0の場
    合、MはXの意味を表し、かつrは1以上の整数を表
    し、rが0の場合、MはYの意味を表し、かつqは1以
    上の整数を表す〕で表される反応性オルガノポリシロキ
    サンで表面処理された、化粧料に配合するための無機粉
    体。
  3. 【請求項3】 Rが一価炭化水素基またはフルオロアル
    キル基を表す反応性オルガノポリシロキサンで表面処理
    された請求項2記載の無機粉体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の無機粉体を含有する化粧料。
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