JP2004026669A - 皮膚化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分子中に1個以上のカルボキシ基及び/又はその塩を有するオルガノポリシロキサンであって、カルボキシ基及び/又はその塩とケイ素原子との間に、エステル結合又はアミド結合を含むオルガノポリシロキサンを、0.01〜30質量%含有する皮膚化粧料、並びに、さらに、油剤を0.5〜15質量%含有する皮膚化粧料。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌上での伸びが良く、さっぱりとして良好な感触であり、しかも耐水性に優れた皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
シリコーン類はなめらかな使用感を有し、且つ撥水性に優れることから化粧料に多用されている。シリコーン類は一般に、塗布時の伸びが良く、さらさらとした感触が良好であり、汗に強くくずれにくいことから、多くの皮膚化粧料やメークアップ化粧料に配合されている。ところが他の油剤類に比べれば感触が良好であるものの、やはり油性感が感じられることが多く、油性感を抑えてしっとりさせるために保湿剤や水溶性高分子化合物等が配合されているが、それらはシリコ−ン類のさらさらとした感触を低下させることが多く、新たなタイプのシリコーンを配合した化粧料が望まれていた。
【0003】
本発明の課題は、さらさら感としっとり感とを両立し得る、シリコーンを含有する皮膚化粧料を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分子中に1個以上のカルボキシ基及び/又はその塩を有するオルガノポリシロキサンであって、カルボキシ基及び/又はその塩とケイ素原子との間に、エステル結合又はアミド結合を含むオルガノポリシロキサン(以下、カルボキシ変性オルガノポリシロキサンという)を、0.01〜30質量%含有する皮膚化粧料、並びに、さらに、油剤を0.5〜15質量%含有する皮膚化粧料である。
【0005】
【発明の実施の形態】
[カルボキシ変性オルガノポリシロキサン]
本発明に用いられるカルボキシ変性オルガノポリシロキサンにおいて、カルボキシ基及び/又はその塩(以下カルボキシ基等という)は、好ましくは−COOM(ここでMは水素原子、金属、アンモニウム、総炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニルアンモニウム、炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジニウム、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。)で表される基である。
【0006】
本発明に用いられるカルボキシ変性オルガノポリシロキサンは、分子中に1個以上のカルボキシ基等を有するものであり、その構造は特に限定されないが、これらカルボキシ基等とケイ素原子との間に、エステル結合又はアミド結合を含むものである。カルボキシ基等が、一般式(1)又は(2)の少なくともいずれか一方で表わされる構造でケイ素原子に連結されているものが特に好ましい。
【0007】
【化3】
【0008】
[式中、R1及びR2は、同一又は異なって、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を示す。Xは、−O−又は−NH−基を示す。Mは前記の意味を示す。]
【0009】
【化4】
【0010】
[式中、R1、R2、X及びMは前記の意味を示し、R3及びR4は、同一又は異なって、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を示す。]
一般式(1)及び(2)中、R1は、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基であり、特に好ましくはトリメチレン基である。R2及びR4は、好ましくは炭素数2〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基、あるいはフェニレン基であり、更に好ましくは、炭素数2〜6の直鎖のアルキレン基である。R3は、好ましくは炭素数2〜8の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基であり、より好ましくはエチレン基である。R1〜R4において、ヘテロ原子を含む置換基としては、エステル基、エーテル基等が挙げられる。
【0011】
M中、金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属を含むが、アルカリ金属、アルカリ土類金属が好ましく、ナトリウム、カリウムがより好ましい。アルカノールアンモニウムは、総炭素数1〜9のアルカノールアンモニウムが好ましく、更に好ましくは、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウムである。これらのアルカノールアンモニウムは、pHによりアルカノールアミンにもなりうる。塩基性アミノ酸としては、アルギニン、ヒスチジン、リジン等が挙げられる。
【0012】
本発明に用いられるカルボキシ変性オルガノポリシロキサンは、水酸基及び/又はアミノ基を有するオルガノポリシロキサン(以下、前駆体オルガノポリシロキサンという)と、酸無水物又は酸塩化物とを反応させることで合成することができ、酸無水物を用いることがさらに好ましい。
【0013】
酸無水物は、一般式(3)
【0014】
【化5】
【0015】
(式中、R5は、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を示す。)
で表わされるアシル基の酸化物であるものが好ましい。具体的には、酸無水物としては無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸の中から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。酸塩化物は、一般式(4)
【0016】
【化6】
【0017】
(式中、R6は、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を示す。)
で表わされるものが好ましい。具体的には、塩化サクシニル等が挙げられる。
【0018】
前駆体オルガノポリシロキサンの水酸基、アミノ基の部分構造は特に限定されないが、一般式(5)又は(6)で表されるものが好ましい。
【0019】
【化7】
【0020】
また、前駆体オルガノポリシロキサンのポリシロキサン鎖としては、[R2SiO]単位(ここで、Rはメチル基等の低級アルキル基、フェニル基又はビニル基を示す。)が直鎖状又は分岐鎖状に結合している構造を有するものが挙げられ、これらは架橋していても、架橋していなくてもよい。この前駆体オルガノポリシロキサンの中では、粘度30〜10万mPa・sのものが好ましい。
【0021】
前駆体オルガノポリシロキサンと、酸無水物との反応の際に、溶媒は、何も用いないか、あるいは酸無水物と反応しないものであれば特に制限はなく、例えば、2−ブタノン等のケトン類、ヘプタンやシクロヘキサン等の飽和炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、1,4−ジオキサンやジエチレングリコールジエチルエーテルやアニソール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸エチルや安息香酸メチル等のエステル類、1,2−ジクロロエタンやクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、スルホラン等のスルホン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。
【0022】
反応温度は、酸無水物の開環反応を早め、前駆体オルガノポリシロキサンと酸無水物とを混合し易くし、またポリシロキサン鎖の断裂等の副反応が起こりにくく、また変色等を引き起こさない観点から、30℃〜150℃が好ましく、50℃〜110℃がさらに好ましい。
【0023】
反応時間は、充分な反応を行い、またポリシロキサン鎖の断裂や変色等の好ましくない副反応を引き起こさない観点から、2〜23時間が適当である。反応雰囲気は、乾燥窒素等の不活性気体雰囲気が好ましい。
【0024】
前駆体オルガノポリシロキサンと酸無水物との割合は、求められる性質に依存して決められるが、生成物にカルボキシ基等を含有させる特徴を出し、反応しないで残留する酸無水物量を抑え、その後の変質や使用時の副反応を引き起こさない観点から、前駆体オルガノポリシロキサンの水酸基とアミノ基との合計当量モル数に対して0.3倍〜1.2倍当量モルの酸無水物が仕込まれることが好ましく、0.6倍〜1.1倍当量モル用いることが特に好ましい。ここで、酸無水物1モルは、反応性から1当量モルとする。特に式(6)においてXがNHである基を有する、前駆体オルガノポリシロキサンを用い、これに酸無水物を反応させる場合には、全てのアミノ基の0.7倍当量モル以上用いることが好ましい。
【0025】
本発明に用いられるカルボキシ変性オルガノポリシロキサンは、質量平均分子量が、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、ポリスチレン換算、クロロホルム溶離液)において、3000〜20万が好ましい。
【0026】
本発明に用いられるカルボキシ変性オルガノポリシロキサンのカルボキシ当量は、好ましくは250〜10000(g/mol)、更に好ましくは1000〜5000(g/mol)である。カルボキシ当量は、エタノール等の溶媒中、濃度既知の水酸化カリウム等で滴定することにより求めることができる。
【0027】
本発明においては、カルボキシ変性オルガノポリシロキサンは水性エマルジョンとして用いるのが好ましい。水性エマルジョンの製造は特に限定されず、必要に応じて高圧剪断や超音波照射を施して粒子を微細にすることもできる。エマルジョンの平均粒径は、好ましくは0.01〜100μm、更に好ましくは0.01〜30μm、特に好ましくは0.01〜10μmである。
【0028】
[油剤]
本発明に用いられる油剤として、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素油;直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコール;アルキル基又はアルケニル基を有する長鎖アミドアミン;イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;イソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル油;オリーブ油、ミンクオイル、オリーブ油、ホホバ油、月見草油、ヤシ油、牛脂等の天然油;液状ラノリン、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体;レシチン等のリン脂質;コレステロール等のステロール及びその誘導体;ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤などが挙げられる。これらの中では、エステル油、ホホバ油等の天然油、ジメチルシリコーン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤が好ましい。
【0029】
[皮膚化粧料]
本発明の皮膚化粧料中の、カルボキシ変性オルガノポリシロキサンの含有量は、さらさら感としっとり感とを両立させる観点から、好ましくは0.01〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
【0030】
また、本発明の皮膚化粧料は油剤を含有することが好ましく、本発明の皮膚化粧料中の油剤の含有量は、好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは1〜5質量%である。
【0031】
本発明の皮膚化粧料とは、基礎化粧品およびメイクアップ料および洗浄料全般であり、例えばファンデーション、乳液、クリーム、パック剤、美容液、美白剤、アイケアクリーム、ボディ用ローション、化粧用下地、ファンデーション、サンケア剤、口紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、ネイルエナメル、カーマインローション、ティントローション、脚用メイクアップ剤、腕用メイクアップ剤、首用メイクアップ剤、指用メイクアップ剤、化粧水、しわ隠し剤、角栓除去剤、口紅、頬紅、洗顔料、全身洗浄料等が挙げられる。これらの中では、洗顔料、全身洗浄料等の皮膚洗浄料が好ましい。
【0032】
また、本発明の皮膚化粧料には、必要に応じて、通常化粧料、医薬品等に使用される成分、例えばポリオキシエチレン(以下、「POE」と略記)アルキルエーテル、POE分岐アルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、リン酸系、スルホン酸系、硫酸系、カルボン酸系等の陰イオン性界面活性剤、その他両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤等の界面活性剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリン類及びそれらのエチレンオキサイド(以下EOと略記)又はプロピレンオキサイド(以下POと略記)付加物、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール類及びそのEO又はPO付加物、ガラクトース、グルコース、フルクトース等の単糖類とそのEO又はPO付加物、マルトース、ラクトース等の多糖類とそのEO又はPO付加物等の粘度調整剤や保湿剤として用いられる多価アルコール;カラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、プルラン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化セルロース等の多糖類、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成高分子、コラーゲン分解ペプチド誘導体等の粘度調整や感触向上のために用いられる高分子化合物;ビタミン類、トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤、ジンクピリチオン、オクトピロックス等の抗フケ剤、賦活剤、メントール等の冷感剤、紫外線吸収剤等の薬効剤;モンモリロナイト、サポナイト、ヘクライト、ビーガム、クニビア、スメクトン等の粘度調整用の水膨潤性粘土鉱物;酸化チタン、カオリン、マイカ、セリサイト、亜鉛華、タルク等の無機顔料、ポリメチルメタクリル酸、ナイロンパウダー等の高分子粉体などの顔料;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;無機塩類;エタノール等の粘度調整剤;パール化剤;香料;色素;酸化防止剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0033】
本発明の皮膚化粧料に用いられる水としては、通常の化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、例えば精製水、イオン交換水、天然水、ミネラル水等安全性上の問題のないものであればいずれでも使用することができる。水の配合量は、皮膚化粧料の種類等により異なり特に制限されないが、実質的に全組成中に1〜97質量%、更に1〜95質量%、特に1〜90質量%配合するのが好ましい。
【0034】
本発明の化粧料の製造法は特に限定されず、その剤型は液体状、クリーム状(O/W乳化タイプ、W/O乳化タイプ)、ゲル状、固形状、粉末状等任意の剤型とすることができるが、特に液体状又はクリーム状とすることが好ましい。
【0035】
[皮膚洗浄料]
本発明の皮膚化粧料は、洗顔料、全身洗浄料等の皮膚洗浄料として用いるのが特に好ましく、皮膚洗浄料は前記成分以外に、界面活性剤を必須として含有する。界面活性剤のうち、陰イオン性界面活性剤としては、例えば、硫酸系及びスルホン酸系として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸塩、タウリン塩、イセチオン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられ、カルボン酸系として、脂肪酸石鹸、エーテルカルボン酸塩、アシル化アミノ酸塩等が挙げられ、リン酸系としては、アルキルリン酸塩等が挙げられる。これらのうち、感触、泡立ちの点から、特に脂肪酸石鹸、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、イセチオン酸塩が好ましく用いられる。
【0036】
両性界面活性剤としては、例えばカルボベタイン系、スルホベタイン系、イミダゾリニウムベタイン系等の両性界面活性剤が挙げられ、ヒドロキシプロピルスルホベタイン、脱塩処理した2級のイミダゾリニウムベタイン等が好ましく用いられる。
【0037】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン付加型(ポリオキシプロピレン及び/又はポリオキシエチレン付加型等)、アミンオキサイド系、モノ或いはジエタノールアミド系、その他ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系、N−ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド系等の多価アルコール型等が挙げられ、特にアミンオキサイド系、ジエタノールアミド系、アルキルサッカライド系等が好ましく用いられる。
【0038】
陽イオン性界面活性剤としては、直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を有するモノ若しくはジアルキル付加型第4級アンモニウム塩及びそのアルキル基にアルキレンオキサイドを付加したもの等が挙げられ、特に炭素数12〜16の直鎖モノアルキル第4級アンモニウム塩、炭素数20〜28の分岐アルキル基を有する第4級アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
【0039】
これらの界面活性剤は1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、洗顔料、全身洗浄料等の皮膚洗浄料中に2〜60質量%、さらに5〜50質量%、特に5〜40質量%配合するのが好ましい。
【0040】
【実施例】
以下の例において、部及び%は、特記しない限り、質量部、質量%である。また以下の合成例において、アミノ基、カルボキシ基及び水酸基は以下の方法で定量した。
【0041】
<アミノ基の定量>
クロロホルム・メタノール混合溶媒(容量比1:1)の中で、過塩素酸の酢酸溶液を用いて電位差滴定によって分析した。
【0042】
<カルボキシ基の定量>
クロロホルム・メタノール混合溶媒(容量比1:1)の中で、フェノールフタレインを指示薬とし、水酸化カリウムのエタノール溶液を用いて滴定した。
【0043】
<水酸基の定量>
クロロホルム溶媒中、無水酢酸のピリジン溶液で処理し、水を加えて過剰の無水酢酸を酢酸に変え、フェノールフタレインを指示薬として、生成した酢酸を水酸化カリウムで逆滴定して得られた値からカルボキシ基の滴定値を差し引いて、残存している水酸基量に換算した。
【0044】
合成例1(連結基にアミド結合を含むもの)
KF−8002(信越化学工業株式会社製、アミノ基含有ポリジメチルシロキサン)200部と無水コハク酸(和光純薬工業製)12.0部とを混合して、窒素雰囲気下、85〜88℃で4時間攪拌し、カルボキシ基を有するポリジメチルシロキサンを薄黄色の糊状物として得た。これをカルボキシ変性シリコーン▲1▼と称する。
【0045】
このカルボキシ変性シリコーン▲1▼は、元のアミノ基の92%が消失していた。また、カルボキシ基の定量の結果は、22.5mg水酸化カリウム当量/gサンプルであり、カルボキシ当量は、2489g/molであった。また、赤外線吸収スペクトル(液膜法)で、1708cm−1にカルボキシ基の吸収が、1641cm−1にアミド基の吸収が観測された。
【0046】
合成例2(連結基にエステル結合を含むもの)
KF−6003(信越化学工業株式会社製、水酸基含有ポリジメチルシロキサン)200部と無水コハク酸(和光純薬工業製)7.14部とを混合して、窒素雰囲気下、90〜95℃で9時間攪拌し、カルボキシ基を有するポリジメチルシロキサンを無色の糊状物として得た。これをカルボキシ変性シリコーン▲2▼と称する。
【0047】
このカルボキシ変性シリコーン▲2▼は、元の水酸基の93%が消失していた。また、カルボキシ基の定量の結果は、18.8mg水酸化カリウム当量/gサンプルであり、カルボキシ当量は、2979g/molであった。また、赤外線吸収スペクトル(液膜法)で、1716cm−1にカルボキシ基の吸収が、1730cm−1にエステル基の吸収が観測された。
【0048】
実施例1、2及び比較例1,2
下記方法で表1に示す組成の乳液を製造し、下記方法で皮膚上での感触を評価した。結果を表1に示す。
【0049】
<製法>
精製水中に成分(5)を常温にて攪拌懸濁させ、ここに(1)、(2)あるいは(3)及び(4)を加えて、激しく攪拌しながら少量の(11)を添加してpHを6.5に調整した。次に(9)を加えた後、攪拌しながら成分(6)、(7)、(8)をゆっくり添加して、乳液を得た。攪拌には高圧ホモジナイザーを用いた。
【0050】
<評価方法>
専門パネラー5人により、製造した乳液の適量を顔面に塗布して、30分後に各自の手で顔を触ったときの感触を次の基準にて採点し、平均点で評価した。
・さっぱり感
5点:これまでになくさっぱりしている
4点:とてもさっぱりしている
3点:すこしさっぱりしている
2点:どちらかと言えばさっぱりしている
1点:さっぱりしていない
・しっとり感
5点:これまでになくしっとりしている
4点:とてもしっとりしている
3点:少ししっとりしている
2点:どちらかと言えばしっとりしている
1点:しっとりしていない
・べたつきのなさ
5点:べたつきを全く感じない
4点:ほとんどべたつきを感じない
3点:僅かにべたつきを感じる
2点:べたつきを感じる
1点:べたついて不快である
【0051】
【表1】
【0052】
実施例3,4及び比較例3,4
下記方法で表2に示す組成のクリームを製造し、実施例1と同様の方法で皮膚上での感触を評価した。結果を表2に示す。
【0053】
<製法>
成分(1)〜(6)を高圧ホモジナイザーで攪拌分散し、適量の炭酸ナトリウムを加えてpHを6.5に調整した。これを70℃に加熱し、高圧ホモジナイザーで攪拌しながら、(7)〜(15)を順に加えて分散混合し、室温に冷却してクリームを得た。
【0054】
【表2】
【0055】
実施例5
下記方法で表3に示す組成のサンケアクリームを製造した。得られたクリームを用いると、さっぱりとして良好な撥水性と共に、べたつかずしっとりとした感触が持続した。
【0056】
<製法>
精製水中に成分(1)と(3)を高圧ホモジナイザーで攪拌分散させ、炭酸ナトリウムを加えてpHを6にした。この攪拌を続けながら、70℃に加熱して混合しておいた他の成分を加えて分散し、サンケアクリームを得た。
【0057】
【表3】
【0058】
実施例6
下記方法で表4に示す組成の化粧下地を製造した。得られた化粧下地を用いると、べた付かずさっぱりとして、しっとり感が長続きした。
【0059】
<製法>
精製水中に成分(1)と(3)を加えて高圧ホモジナイザーで分散し、炭酸ナトリウムを加えてpHを6に調整した。この攪拌を続けながら、70℃に加熱して混合しておいた他の成分を加えて分散し、化粧下地を得た。
【0060】
【表4】
【0061】
実施例7
下記方法で表5に示す組成の乳化型アイシャドウを製造した。得られたアイシャドウを用いると、べた付かずさらっとし、しっとり感が持続した。
【0062】
<製法>
(i)粉体部(1)〜(3)を均一に混合した。
(ii)油相部(4)〜(8)を70℃に加熱溶解した。
(iii)水相部(9)〜(12)を70℃にて加熱溶解した。
(iv)(i)の粉体部を、(iii)の水相部に加えて均一に混合し、高圧ホモジナイザーにて分散した。
(v)(iv)の分散液に、(ii)の油相部を攪拌しながら加え、高圧ホモジナイザーで分散混合しながら、炭酸ナトリウムを加えてpHを6に調整し、攪拌しながら室温まで冷却して乳化型アイシャドウを得た。
【0063】
【表5】
【0064】
実施例8
下記方法で表6に示す組成の乳化型口紅を製造した。得られた口紅を用いると、心地よいツルツル感としっとり感が感じられた。
【0065】
<製法>
(i)成分(12)〜(15)の着色顔料にジメチルポリシロキサン(10cs)の一部を加えて3本ロールミルで均一に混合した。
(ii)精製水に成分(9)及び(10)を加熱溶解した。
(iii)他の成分を混合して均一に溶解した後、前記(i)及び(ii)を加えて、ホモミキサーで分散混合した。その後、精製水を添加してホモミキサーで乳化分散後、型に流し込んで冷却してスティック形状に成型し、乳化型口紅を得た。
【0066】
【表6】
【0067】
実施例9
下記方法で表7に示す組成のペースト状洗顔料を製造した。得られた洗顔料を用いると、洗い上がりがさっぱりとしてすべすべし、しっとり感が持続するものであった。
【0068】
<製法>
(1)と(9)と(6)の混合物を、ホモミキサーを用いて室温で混合して混和させた。これを70℃に加温してホモミキサーで攪拌しているところに、あらかじめ70℃に加熱して混合しておいた他の成分の混合物を加えてさらに攪拌を続け、ペースト状洗顔料を得た。
【0069】
【表7】
【0070】
実施例10
下記方法で表8に示す組成のボディシャンプーを製造した。得られたボディーシャンプーを用いると、洗い上がりがさっぱりとしてすべすべし、しっとり感が持続するものであった。
【0071】
<製法>
(1)と(5)と(8)の混合物をホモミキサーを用いて混合し、混和させた。これを60℃に加温して攪拌しているところに、あらかじめ60℃に暖めて混合しておいた他の成分を加えてさらに攪拌を続け、液体状のボディシャンプーを得た。
【0072】
【表8】
【0073】
【発明の効果】
本発明の皮膚化粧料は、使用後さらさら感としっとり感を有し、油剤を含有してもべとつかず、皮膚洗浄料として、泡立ちがよいものである。
Claims (5)
- 分子中に1個以上のカルボキシ基及び/又はその塩を有するオルガノポリシロキサンであって、カルボキシ基及び/又はその塩とケイ素原子との間に、エステル結合又はアミド結合を含むオルガノポリシロキサン(以下、カルボキシ変性オルガノポリシロキサンという)を、0.01〜30質量%含有する皮膚化粧料。
- カルボキシ変性オルガノポリシロキサン中のカルボキシ基及び/又はその塩が、一般式(1)又は(2)の少なくともいずれか一方で表わされる構造でケイ素原子に連結されている、請求項1記載の皮膚化粧料。
- カルボキシ変性オルガノポリシロキサンのカルボキシ当量が、250〜10000(g/mol)である、請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
- さらに、油剤を0.5〜15質量%含有する請求項1〜3いずれかの項記載の皮膚化粧料。
- 皮膚洗浄料である請求項1〜4いずれかの項記載の皮膚化粧料。
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