JP3737979B2 - 美白化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧効果の持続性に優れ、美白効果、紫外線遮蔽効果並びに使用感が良好な美白化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤等の美白化粧料には、これらに美白効果を付与することを目的として種々の美白剤が配合されている。
例えば、アスコルビン酸誘導体、胎盤抽出物、グルタチオン、ハイドロキノン等が挙げられ、さらに、これらの美白剤と他の成分を併用して、美白効果を向上させる試みがなされている(特開平7−33638号、特開平8−127525号、特開平8−133956号、特開平9−241124号、特開平9−71519号、特開2000−53529号、特開2000−256119号、特開平6−107536号、特開平5−229931号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの美白剤では、その効果が十分でなく、より向上させるためには、更なる改善が望まれていた。また、これらの美白剤は、化粧料中において、併用する成分、熱や光といった保存環境の影響を受けやすいので、安定性を満足させるためには処方上の制約に注意を払う必要があった。そのため、これらの美白剤を安定に配合できたとしても、化粧効果の持続性が劣ったり、良好な使用感が得られなかったりして、美白剤を配合した効果が十分に得られない場合があった。
一方、エラグ酸系化合物やそのアルカリ金属塩が優れた美白作用を有し、かつ安全性も良好であることが示されている(特開昭64−79103号)。しかしながら、これらの美白効果を十分に発現させるには、更なる化粧効果の持続性向上や使用感の改良が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる事情に鑑み、鋭意研究した結果、エラグ酸及び/又はその塩と、表面処理した酸化チタン及び/又は酸化亜鉛とを配合することにより化粧効果の持続性に優れ、美白効果、紫外線遮蔽効果並びに使用感の良好な美白化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)エラグ酸及び/又はその塩
(B)表面処理剤を用いて表面処理した酸化チタン及び/又は酸化亜鉛
を含有することを特徴とする美白化粧料である。
さらに、成分(B)の表面処理剤が、有機ケイ素化合物、フッ素化合物、無機酸化物から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする美白化粧料である。
さらに、該有機ケイ素化合物が、反応性アルキルポリシロキサンであることを特徴とする美白化粧料である。
さらに、該フッ素化合物が、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルホスフェート、パーフルオロアルキルシランから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする美白化粧料である。
さらに、該無機酸化物が、シリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする美白化粧料である。
さらに、成分(A)の含有量が0.1〜1質量%、成分(B)の含有量が0.05〜30質量%であることを特徴とする美白化粧料である。
さらには、成分(A)〜(B)の配合質量比が、(A):(B)=1:0.1〜50であることを特徴とする美白化粧料である。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる成分(A)のエラグ酸は、特公平5−52806号等に挙げられるもので、例えばマメ科植物などの天然物から抽出して得ることができるが、本発明に用いられるエラグ酸を製造するにあたっては、その起源となる天然物の種類や産地は特に限定されるものではない。また、エラグ酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。
エラグ酸及び/又はその塩は、難溶性のため微分散させることが好ましい。具体的には、クレアミックス、マイクロフルイダイザー等の高圧処理、超音波処理、ホモミキサー処理等により微分散させることができる。
【0007】
本発明の美白化粧料におけるエラグ酸及び/又はその塩の含有量は、特に限定されないが、0.1〜1質量%(以下、単に「%」と記す)が好ましい。
【0008】
本発明に用いられる成分(B)は、表面処理剤を用いて表面処理した酸化チタン及び/又は酸化亜鉛である。該成分(B)は、紫外線の防御効果と良好な感触を付与すると共に、粉体の表面活性が低減されるので化粧料中に不安定成分を併用しても影響度が少なく、さらに、耐水性が向上するので化粧効果の持続性がより優れたものとなる。
表面処理される酸化チタン並びに酸化亜鉛については、粒子形状、平均粒子径等に特に限定はなく、通常の化粧料に用いられるものであれば、適宜選択して用いることができる。
また、好ましい表面処理剤としては、有機ケイ素化合物、フッ素化合物、無機酸化物が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0009】
有機ケイ素化合物は、反応性アルキルポリシロキサンが好ましい。反応性アルキルポリシロキサンとは、一方のみの分子鎖末端にアミノ水素基(NH、NH2)、ハロゲン原子(例えばCl、Br、I)、水酸基(OH)またはアルコキシ基(OR、ただしRはアルキル基を表す)等の反応性基を有するものである(特開平7−196946号参照)。
【0010】
このようなアルキルポリシロキサンとしては、例えばジメチルポリシロキシシラザン、α−モノヒドロキシシロキサン、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α−モノアルコキシポリジメチルシロキサン、α−ジアルコキシポリジメチルシロキサン、α−トリアルコキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ジアルコキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ヘキサアルコキシポリジメチルシロキサン、ジメチルポリシロキシクロリド、ジメチルポリシロキシブロミドおよびジメチルポリシロキシイオジン等を挙げることができる。
これらの中でもα−モノアルコキシポリジメチルシロキサン、α−ジアルコキシポリジメチルシロキサン及びα−トリアルコキシポリジメチルシロキサン(例として、α−トリエトキシポリジメチルシロキサン等)が酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の表面との反応性が非常に良好であり、好ましい。
【0011】
フッ素化合物としては、フルオロアルキル基を有する化合物があり、パーフルオロアルキルホスフェート類(米国特許第3632744号参照)、パーフルオロアルキルシラン類(特開平1−318070号、特開平2−218603号、特開平1−160907号、特開平2−127477号)、フルオロアルキルシラザン類、ポリヘキサフルオロプロピレンオキシド類、フルオロアルキル基含有オルガノシロキサン類、フルオロポリエーテル類、フルオロアルコール類(特開昭63−2251号、特開昭63−2252号)、四フッ化エチレン樹脂等のフッ素系樹脂(特開昭57−38707号)類あるいはこれらの誘導体等が挙げられる。
【0012】
ここで、特に好ましい化合物は、パーフルオロアルキルホスフェート類とパーフルオロアルキルシラン類である。特に、パーフルオロアルキルホスフェート類としては、特公平5−86984号公報に記載されているものが挙げられ、具体的には、アサヒガードAG530(旭硝子社製)として市販されているパーフルオロアルキルリン酸エステル・ジエタノールアミン塩を好適に用いることができる。
また、パーフルオロアルキルシラン類としては、LP−1T、LP−4T等(信越化学工業社製)のシランカップリング剤が挙げられる。
【0013】
無機酸化物としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムが挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いて表面処理したものを使用することができる。
【0014】
本発明において、上述した表面処理剤で酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を処理する方法は、湿式法、乾式法を問わず通常公知の粉体処理方法を用いることができる。具体的には、表面処理剤を溶解又は分散した有機溶媒中に粉体を分散させ、該有機溶媒を加熱し、減圧除去する方法、表面処理剤を溶解又は分散した有機溶媒を気相中で粉体に噴霧コーティングする方法、高速衝撃攪拌機により乾式でメカノケミカル処理する方法等が挙げられる。これらの方法の中でも、粉体への処理効率に優れるのは、湿式処理方法である。
【0015】
本発明において、湿式法により酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を表面処理する場合に用いられる溶媒としては、上記表面処理剤が溶解又は分散するものであれば何れを用いても構わないが、製造環境、回収の容易さ等の観点より、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソパラフィン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0016】
本発明における、酸化チタン及び/又は酸化亜鉛と表面処理剤との比率は、重量比で、当該粉体:表面処理剤=99.9:0.1〜70:30が好ましく、99.5:0.5〜85:15が特に好ましい。この範囲であれば、化粧効果の持続性が良好な美白化粧料を得ることができる。尚、表面処理の際に、本発明の効果を損なわない範囲で、パラメトキシケイ皮酸オクチル等の可塑剤、界面活性剤、油剤等を併用することができる。
【0017】
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、紫外線の防御効果や感触、化粧効果の持続性の観点から0.01〜30%が好ましく、より好ましくは、0.1〜25%である。
【0018】
さらに、成分(A)と成分(B)の配合質量比が、(A):(B)=1:0.1〜50であると、本発明の効果がより顕著となり、特に好ましい。
【0019】
本発明の美白化粧料には、上記必須成分の他、通常化粧品で使用される原料を配合することが出来る。例えば、油性成分、界面活性剤、保湿剤、多価アルコ−ル、低級アルコール、水溶性高分子、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、塩類、防腐剤、殺菌剤、香料、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、ビタミン類、アミノ酸類、美容成分等が挙げられる。
【0020】
本発明の美白化粧料における必須成分である成分(B)以外に、着色剤、感触調整剤等の目的で、通常の化粧料に使用される粉体を配合することができる。このような粉体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無多孔質等の粒子構造等により特に限定されず、具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、合成セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル・メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン・メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N・アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、また、これら粉体は一種又は二種以上の複合化したものを用いても良く、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
【0021】
本発明の美白化粧料においては、エモリエント感の付与、感触調整等の目的で、各種の油性成分を配合することができる。
油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、セレシン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、グレープシード油、アボガド油、卵黄油、硬化油等の油脂類、ミツロウ、ゲイロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール等のアルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
【0022】
本発明の美白化粧料においては、上述した成分(A)及び(B)の分散性向上のため、また、油性成分を乳化、可溶化したり、洗浄効果を付与する等の目的で、各種の界面活性剤を使用することができる。
界面活性剤としては、例えば脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキロイルアルキルメチルタウリン塩等のアニオン性界面活性剤、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカオチン性界面活性剤、塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、ジメチルアルキルカルボキシメチルアンモニウムベタイン、レシチン等の両性界面活性剤、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、モノステアリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレンヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤などが挙げられ、目的に応じて適宜使用することができる。
【0023】
本発明の美白化粧料においては、みずみずしさやしっとり感を付与し、保湿効果を高めるために、保湿剤として、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール、アミノ酸、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等のNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸等の水溶性高分子物質等を配合することができる。
また、清涼感の付与、感触調整等の目的で、例えばエタノール、イソプロパノール等の低級アルコールを使用することができる。さらに、系に粘性を付与し、使用性や安定性の改善、感触調整等のために、増粘剤として、例えばアルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガカントガム、デンプン等の天然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カオチン化セルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質等を使用することができる。
【0024】
また、系の品質安定性保持等の目的で、酸化防止剤として、例えばジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE及び/又はその誘導体、没食子酸プロピル等を、また、キレート剤として、例えばエデト酸、エタンヒドロキシジホスフェート、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、酒石酸、グルコン酸並びにこれらの塩類等を使用することができる。
さらに、pH調整剤として、例えば水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、乳酸、乳酸ナトリウム、リンゴ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸、ホウ酸、ホウ砂、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム等を、防腐剤として、例えばパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、デヒドロ酢酸、サリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、塩化ベンザルコニウム等を、紫外線吸収剤として、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、メトキシケイ皮酸オクチル、オクチルトリアゾン等を使用することができる。
【0025】
さらには、保湿効果等の肌効果改良や感触調整等の目的で、各種の美容成分を配合することができる。ビタミン類としては、例えばビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン及びその誘導体等が、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0026】
本発明の美白化粧料は、常法に従って製造することができる。また、本発明の美白化粧料は、一般の皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、医薬品等、皮膚外用剤全般を包含するものであり、その剤型も特に限定されず、目的に応じて選択することができる。例えば、剤型としては、液状、粉末状、固形状、乳液状、クリーム状、ゲル状等のいずれでもよく、化粧水、美容液、乳液、クリーム、パック料、マッサージ料、洗顔料、クレンジング料、日焼け止め料等のスキンケア化粧料、ボディーパウダー、ボディーローション等のボディケア化粧料、下地料、ファンデーション、白粉、コンシーラー、アイカラー、口紅等のメーキャップ化粧料、軟膏、エアゾール、貼付剤等への適用が可能である。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
【0028】
実施例1〜6及び比較例1〜2 クリーム
下記表1に示す組成のクリームを製造し、化粧効果の持続性、紫外線遮断効果並びに使用感について評価した。
【0029】
【表1】
【0030】
*1 α−モノアルコキシポリジメチルシロキサン15%処理
*2 パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩10%処理
*3 α−モノアルコキシポリジメチルシロキサン15%処理
*4 ライオン社製
【0031】
(製造方法)
A:成分15を成分14の一部に分散する。
B:成分1〜11を70℃に加熱混合する。
C:成分12〜14、16〜18を70℃に加熱混合する。
D:BにCを添加して攪拌し、これを冷却する。
E:DにAと成分19〜20を均一に混合してクリームを得た。
【0032】
(評価方法1)
専門評価パネル10名により、化粧効果の持続性、紫外線遮断効果並びに美白効果を評価した。表1のサンプルを適量塗布し、化粧効果の持続性及び紫外線遮断効果については、屋外にて日常の生活をした後、また、美白効果については、1ヶ月間継続使用した後、下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
[評価]
5点:非常に良好。
4点:良好。
3点:普通。
2点:やや不良。
1点:不良。
[判定]
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
【0033】
(評価方法2)
専門評価パネル10名により、皮膚に塗布した際の使用感について評価した。肌への付着性、化粧膜の均一性、滑らかな伸び広がりについて、上述同様に5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
上記評価方法により得られた結果を、表1に併せて示す。
【0034】
表1の結果から明らかなように、本発明に係る実施例1〜6のクリームは、化粧効果の持続性、紫外線遮断効果に優れ、美白効果並びに使用感も良好なものであった。それに対し、比較例においては、全ての項目を満足する良好な結果は得られなかった。
尚、本発明に係る実施例1〜6のクリームは、40℃の恒温槽にて3ヶ月保存した後も、変色等の外観変化は何等観察されず、経時安定性にも優れていた。
【0035】
【0036】
(製造方法)
A:成分10、11を成分8の1部で分散する。
B:成分1〜7を70℃に加熱混合する。
C:成分8、9を70℃に加熱混合する。
D:BにCを添加して撹拌し、これを冷却する。
E:DとA、12、13を混合してクリームを得た。
【0037】
以上のようにして得られたクリームは、化粧効果の持続性に優れ、美白効果並びに使用感が良好なものであった。
【0038】
(製造方法)
A:成分8〜11を成分7の一部で分散する。
B:成分1〜5を分散する。
C:BにA、6及び7の残部を添加して攪拌し、サンカット(登録商標)化粧料を得た。
【0040】
以上のようにして得られたサンカット(登録商標)化粧料は、化粧効果の持続性に優れ、美白効果並びに使用感が良好なものであった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の美白化粧料は、化粧効果の持続性に優れ、美白効果、紫外線遮蔽効果並びに使用感が良好なものである。
Claims (5)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)エラグ酸及び/又はその塩、
(B)反応性アルキルポリシロキサンから選ばれる一種もしくは二種以上の有機ケイ素化合物表面処理剤、及び/又は、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルホスフェート、パーフルオロアルキルシランから選ばれる一種又は二種以上のフッ素化合物表面処理剤を用いて表面処理した酸化チタン及び/又は酸化亜鉛、
を含有し、成分(A)の含有量が0.1〜1質量%、成分(B)の含有量が0.05〜30質量%で、且つ成分(A)及び(B)の配合質量比が、(A):(B)=1:0.1〜50であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の美白化粧料。 - 成分(B)が、酸化チタン及び/又は酸化亜鉛と表面処理剤との重量比が99.9:0.1〜70:30で表面処理された酸化チタン及び/又は酸化亜鉛である請求項1に記載の美白化粧料。
- 前記フッ素化合物表面処理剤が、パーフルオロアルキルホスフェート類である請求項1又は2に記載の美白化粧料。
- 前記フッ素化合物表面処理剤が、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩である請求項1又は2に記載の美白化粧料。
- 前記有機ケイ素化合物表面処理剤が、α−モノアルコキシポリジメチルシロキサンである請求項1又は2に記載の美白化粧料。
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