JP2002273803A - 巻付貼付用部分粘着ラベルおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻付貼付用部分粘着ラベルおよびその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 裏面に貼着剤層が形成されたラベルシー
ト２１に剥離紙２２が貼着された巻付貼付用部分貼着ラ
ベル１０であって、前記剥離紙の中央部には一定巾の背
割り片２２ｂが切離し可能に設けられると共に、前記ラ
ベルシートは所定間隔の穴部を隔てて両端の連続する剥
離紙に梯子状に仮着されてなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、巻付貼付用部分粘
着ラベルおよびその製造方法に関するもので、詳しく
は、ラベルの端部のみに貼着面を形成したラベルおよび
その製造方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ラベルには、図５に示したように、互い
の両端を接着して環状にし、カバン等の物品２の把手２
ａ等に巻き掛けるようにして取り付けられるものがあ
る。このようなラベル１は、図６に示したように、ラベ
ル１の裏側両端部１ａ，１ａに粘着剤３，３が塗布され
ており、ラベル１を把手２ａに巻き掛けた後、両端部１
ａ，１ａを互いに接着せることによって、物品２に取り
付けられる。

【０００３】従来より、このようなラベル１は大略以下
の工程によって製造されていた。

【０００４】（１）表面に剥離層が形成された剥離紙に
粘着剤を塗工、乾燥させ、表面に粘着剤層を形成した
後、ラベルシートと貼合わせて巻き取る。こうして、剥
離紙側の粘着剤層がラベルシート側に転写され、物品に
貼り付け可能な粘着ラベルの素材（＝ラベル原反）を製
する。

【０００５】（２）ラベル原反に所定幅への裁断、必要
な印刷等の加工を施した後、剥離紙からラベルシートを
一旦剥離し、その粘着剤層の一部に透明インキ等を印刷
（塗布）し、粘着力を封じた非粘着部を形成する。

【０００６】（３）前記非粘着部が形成されたラベルシ
ートを再び剥離紙に貼合し、ラベルシートの表側から、
２箇所の粘着部とその間の非粘着部を跨ぐように型抜き
（ダイカット）し、個々のラベル片に分割する（このと
き切断されるのはラベルシートのみで、剥離紙は連続帯
状のままである）。次いで、各ラベル片の周囲に生じた
不要のカスを取り除く。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ベルの製造方法では、非粘着部分を形成するために印刷
を行い、しかも印刷したインクを乾燥させる必要があ
り、製造に手間がかかってしまう。

【０００８】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、巻付貼付用部分粘着ラベルおよびその製造方
法を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項１のラベルは、裏面に貼着剤層
が形成されたラベルシートに剥離紙が貼着された巻付貼
付用部分貼着ラベルであって、前記剥離紙の中央部には
一定巾の背割り片が切離し可能に設けられると共に、前
記ラベルシートは所定間隔の穴部を隔てて両端の連続す
る剥離紙に梯子状に仮着されてなることを特徴としてい
る。

【００１０】また、本発明に係る請求項２の巻付貼付用
部分貼着ラベルの製造方法は、裏面に粘着剤層が形成さ
れた長尺帯状のラベルシートに剥離紙が貼着されてなる
ラベル原反に、前記剥離紙の中央部に一定巾の背割り片
を切離し可能に形成すべく連続した２本の切断線を形成
する工程と、前記ラベルシート側から前記切断線を跨い
で剥離紙上でラベルシートのみを各ラベル片に分離する
型抜き工程と、前記型抜きされたラベルシートの各ラベ
ル片の間を剥離紙側から前記背割り片の巾で型抜きして
背割り部の剥離紙のみを切り離す工程と、各ラベル片に
分離されたラベルシートの周囲のカスと共に前記型抜き
された背割り部の剥離紙片を分離する工程とを含むこと
を特徴としている。

【００１１】上記巻付貼付用部分粘着ラベルおよびその
製造方法によれば、剥離紙によって非粘着面が形成され
るので、非粘着面を形成するための特別な材料および形
成手段を必要とせず、したがって安価な巻付貼付用部分
粘着ラベルを得ることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る巻付貼付用部分粘着ラベルおよびその製造方法につ
いて詳説する。

【００１３】図１は本発明に係る巻付貼付用部分粘着ラ
ベルの一実施の形態を示し、図２は図１の巻付貼付用部
分粘着ラベルから剥離させた１枚のラベルを示し、図３
は本発明の巻付貼付用部分粘着ラベル製造方法を適用し
て図１に示した巻付貼付用部分粘着ラベルを製造するた
めの装置を示しており、図４乃至図７はその装置の各部
における作用を示している。

【００１４】図１に示した巻付貼付用部分粘着ラベル１
０は、梯子状の剥離紙１１にラベル１２が一定ピッチで
仮着されたものである。即ち、この剥離紙１１にはラベ
ル１２との接触面（表面）にシリコーン化合物等をコー
ティングして成る剥離剤層１３が形成されており、一
方、ラベル１２には剥離紙１１との接触面（裏面）に粘
着剤層１４が形成されている。そして、ラベル１２は、
剥離紙１１に剥離自在に接着（仮着）されている。ま
た、この剥離紙１１には、図１（ｂ）に示したように、
ラベル１２の両端から一定の幅をもって背割り１５ａ，
１５ａが入れられている。

【００１５】したがって、剥離紙１１からラベル１２を
剥がすと、図２に示したように、ラベル１２には、剥離
紙１１の一部１１ａが付着した状態で剥がされる。これ
により、ラベル１２の裏面中間部が粘着部を封じた部分
（非粘着部）になり、ラベル１２の裏面両端部に粘着剤
層１４が露出される。

【００１６】このような巻付貼付用部分粘着ラベル１０
は、以下のようにして製造される。

【００１７】巻付貼付用部分粘着ラベル１０の製造で
は、図３に示したように、裏面に粘着剤層が形成された
長尺のラベルシート２１に帯状剥離紙２２が貼着されて
なる原反２０が使用される。この原反２０には、帯状剥
離紙２２の中央部に一定巾の背割り２３が入れられてい
る。

【００１８】このような原反２０を使用し、先ずラベル
シート２１に、印刷機２４によって情報（ここでは、
『ＡＢＣ』という情報）が一定間隔で印字され、次い
で、フラットダイ２５によって、ラベルシート２１のみ
が所望するラベル２１ａの形にカットされる。次いで、
背割り２３の巾と同じ長さをもった下駄の歯状の歯２６
ａ，２６ａを有するダイ２６によって帯状剥離紙２２の
みがカットされる。

【００１９】次いで、ラベル２１ａの形にカットされた
残りのラベルシート２１の部分２１ｂと共に、型抜きさ
れた背割り２３間の剥離紙２２ａとを分離してロール２
７で巻き上げる。他の部分、即ち、中央部に一定巾の背
割り片２２ｂが切離し可能に設けられた帯状剥離紙２２
に、ラベル２１ａが背割り片２２ｂに重ね合わされ、両
端部が帯状剥離紙２２の両側部に貼着された巻付貼付用
部分粘着ラベル１０が得られる。

【００２０】巻付貼付用部分粘着ラベル１０の製造は、
図４に示した方法によっても製造することができる。

【００２１】先ず、表面に剥離剤層が形成された帯状剥
離紙３１と、表面に一定ピッチで所定の情報（ここでは
『ＡＢＣ』という情報）が印刷され、裏面に粘着剤層が
形成された帯状ラベル基材３２とが互いに貼合（仮着）
される。次いで、貼合した帯状剥離紙３１と帯状ラベル
基材３２（以下、帯状貼合体３３という）のうちの帯状
ラベル基材３２のみがロール状ダイ３４によって所定の
ラベル３２ａの形状に型抜され、さらに帯状貼合体３３
の帯状剥離紙３１のみがロール状ダイ３５によって該帯
状剥離紙３１の両側から一定幅でそれぞれ切込み３６
ａ，３６ａが入れられ、かつラベル３２ａ，３２ａ間
で、両切込み３６ａ，３６ａにわたる切込み３６ｂ，３
６ｂが前記ラベル３２ａに添って入れられる。次いで、
ラベル３２ａの周囲の枠３７が帯状剥離紙３１から剥離
され、それらはラベル枠巻取りリール３８に巻き取られ
る。このラベル枠３７には、帯状ラベル基材３２のラベ
ル３２ａを取り除いた部分の他に、帯状剥離紙３１の切
込み３６ａ，３６ｂで囲まれた部分も含まれる。

【００２２】これにより、帯状剥離紙３１の表面には、
ラベル３２ａのみが残存し、ラベル３２ａが一定間隔で
仮着された巻付貼付用部分粘着ラベル１０が製造され
る。

【００２３】巻付貼付用部分粘着ラベル１０は、この
後、図示しないラベル巻取りリールへと導かれ、そのラ
ベル巻取りリールにロール状に巻き取られる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る巻付
貼付用部分粘着ラベルおよびその製造方法によれば、剥
離紙によって非粘着面が形成されるので、非粘着面を形
成するための特別な材料および形成手段を必要とせず、
したがって安価なラベルを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る巻付貼付用部分粘着ラベルの一実
施の形態を示したもので、図１（ａ）はその表側から見
た斜視図であり、図１（ｂ）はその裏側から見た斜視図
である。

【図２】図１の巻付貼付用部分粘着ラベルから剥離させ
た状態のラベルを示し、図２（ａ）はその表側から見た
斜視図であり、図２（ｂ）はその裏側から見た斜視図で
ある。

【図３】本発明の巻付貼付用部分粘着ラベルの製造方法
を実施するためのラベル連続体製造装置を示した概念図
である。

【図４】本発明の巻付貼付用部分粘着ラベルの製造方法
を実施するための他のラベル連続体製造装置を示した概
念図である。

【図５】ラベルの使用態様を示した斜視図である。

【図６】従来のラベルを示した示した斜視図である。

【符号の説明】

１０…巻付貼付用部分粘着ラベル、１１…剥離紙、１１
ａ…一部、１２…ラベル、１３…剥離剤層、１４…粘着
剤層、１５ａ，１５ｂ…背割り、２０…原反、２１…ラ
ベルシート、２１ａ…ラベル、２１ｂ…部分、２２…帯
状剥離紙、２２ａ…剥離紙、２２ｂ…背割り片、２３…
背割り、２４…印刷機、２５…フラットダイ、２６…ダ
イ、２６ａ…歯、２７…ロール、３１…帯状剥離紙、３
２…帯状ラベル基材、３２ａ…ラベル、３３…帯状貼合
体、３４，３５…ロール状ダイ、３６ａ，３６ｂ…切込
み、３７…ラベル枠、３８…ラベル枠巻き取りリール。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】裏面に貼着剤層が形成されたラベルシート
   に剥離紙が貼着された巻付貼付用部分貼着ラベルであっ
   て、 前記剥離紙の中央部には一定巾の背割り片が切離し可能
   に設けられると共に、前記ラベルシートは所定間隔の穴
   部を隔てて両端の連続する剥離紙に梯子状に仮着されて
   なる巻付貼付用部分貼着ラベル。
2. 【請求項２】裏面に粘着剤層が形成された長尺帯状のラ
   ベルシートに剥離紙が貼着されてなるラベル原反に、前
   記剥離紙の中央部に一定巾の背割り片を切離し可能に形
   成すべく連続した２本の切断線を形成する工程と、 前記ラベルシート側から前記切断線を跨いで剥離紙上で
   ラベルシートのみを各ラベル片に分離する型抜き工程
   と、 前記型抜きされたラベルシートの各ラベル片の間を剥離
   紙側から前記背割り片の巾で型抜きして背割り部の剥離
   紙のみを切り離す工程と、 各ラベル片に分離されたラベルシートの周囲のカスと共
   に前記型抜きされた背割り部の剥離紙片を分離する工程
   とを含む巻付貼付用部分貼着ラベルの製造方法。