JP2002268817A - 静電容量式センサ - Google Patents

静電容量式センサ

Info

Publication number
JP2002268817A
JP2002268817A JP2001071668A JP2001071668A JP2002268817A JP 2002268817 A JP2002268817 A JP 2002268817A JP 2001071668 A JP2001071668 A JP 2001071668A JP 2001071668 A JP2001071668 A JP 2001071668A JP 2002268817 A JP2002268817 A JP 2002268817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
capacitance
type sensor
signal
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001071668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3628972B2 (ja
Inventor
Hideo Morimoto
森本  英夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Corp filed Critical Nitta Corp
Priority to JP2001071668A priority Critical patent/JP3628972B2/ja
Priority to EP01932101A priority patent/EP1378736B1/en
Priority to DE60131782T priority patent/DE60131782T2/de
Priority to CN01823027XA priority patent/CN1216277C/zh
Priority to US10/471,445 priority patent/US6933732B2/en
Priority to PCT/JP2001/004098 priority patent/WO2002073147A1/ja
Publication of JP2002268817A publication Critical patent/JP2002268817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3628972B2 publication Critical patent/JP3628972B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L5/00Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes
    • G01L5/22Apparatus for, or methods of, measuring force, work, mechanical power, or torque, specially adapted for specific purposes for measuring the force applied to control members, e.g. control members of vehicles, triggers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/14Measuring force or stress, in general by measuring variations in capacitance or inductance of electrical elements, e.g. by measuring variations of frequency of electrical oscillators
    • G01L1/142Measuring force or stress, in general by measuring variations in capacitance or inductance of electrical elements, e.g. by measuring variations of frequency of electrical oscillators using capacitors
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/033Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor
    • G06F3/0338Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor with detection of limited linear or angular displacement of an operating part of the device from a neutral position, e.g. isotonic or isometric joysticks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/94Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the way in which the control signals are generated
    • H03K17/965Switches controlled by moving an element forming part of the switch
    • H03K17/975Switches controlled by moving an element forming part of the switch using a capacitive movable element
    • H03K17/98Switches controlled by moving an element forming part of the switch using a capacitive movable element having a plurality of control members, e.g. keyboard

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Input From Keyboards Or The Like (AREA)
  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作者が、操作を実行していることを感覚的
に容易に把握することができるようにする。 【解決手段】 基板20上に形成された容量素子用電極
E1に接触するとともに、容量素子用電極E1の内側に
形成されたスイッチ用固定電極E11と離隔しつつこれ
を覆うようにドーム形状を有するスイッチ用可動電極E
21を配置する。検知部材30に操作が施され、変位電
極40からスイッチ用可動電極E21に作用する力が所
定値に達したときに、スイッチ用可動電極E21の頂部
近傍部分が座屈を伴って急激に弾性変形して凹んだ状態
となってスイッチ用固定電極E11と接触する。これに
より、スイッチがON状態になる。このとき、操作者に
は、明瞭なクリック感が与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多次元方向の操作
入力を行うために用いて好適な静電容量式センサに関
し、特に、クリック感を感じつつ操作を行うことができ
る静電容量式センサに関する。
【0002】
【従来の技術】静電容量式センサは、操作者が加えた力
の大きさおよび方向を電気信号に変換する装置として利
用されている。例えば、ゲーム機器の入力装置として、
多次元方向の操作入力を行うための静電容量式力覚セン
サ(いわゆるジョイスティック)として組み込んだ装置
が利用されている。
【0003】静電容量式センサでは、操作者から伝えら
れた力の大きさとして、所定のダイナミックレンジをも
った操作量を入力することができる。また、加えられた
力を各方向成分ごとに分けて検出することが可能な二次
元または三次元力覚センサとしても利用されている。特
に、2枚の電極によって静電容量素子を形成し、電極間
隔の変化に起因する静電容量値の変化に基づいて力の検
出を行う静電容量式力覚センサは、構造を単純化してコ
ストダウンを図ることができるメリットがあるために、
さまざまな分野で実用化されている。
【0004】例えば、特開平7−200164号公報に
は、図22に示すような静電容量式力覚センサが開示さ
れている。力覚センサ510は、基板520と、基板5
20上に設けられた弾性ゴム板530と、弾性ゴム板5
30の下面に設けられた電極部540と、基板520の
上面に設けられた電極部500〜504(図23参照)
と、弾性ゴム板530を基板520に対して支持固定す
る押え板560と、基板520の下面に設けられた電子
装置580とから構成されている。また、電極部500
〜504は、図23に示すように、原点について対称に
配置された4つの電極部501〜504と、これらの外
側に配置された円環状の電極部500とにより構成され
ている。また、電極部540の外周部分は、接地されて
いる電極部500と接触しており、電極部500を介し
て接地されている。
【0005】操作者が弾性ゴム板530を押下すると、
その押下力に伴って電極部540が下方に変位して、こ
れと4つの電極部501〜504との間の距離が変化す
る。すると、4つの電極部501〜504のそれぞれと
電極部540との間で構成された容量素子の静電容量値
が変化する。従って、この静電容量値の変化を検出する
ことによって、操作者が加えた力の大きさおよび方向を
知ることが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図22
および図23に示した力覚センサ510では、操作者が
弾性ゴム板530を押下したとき、その押下する力に伴
って電極部540は変位するが、その変位量は押下力に
対してほぼ比例するように変化することが多く、操作者
は明確な操作感を感じることがほとんどない。したがっ
て、操作者は操作を実行していることを感覚的に把握す
ることなく操作を施すことになり、力覚センサ510の
操作対象の動作を視覚により確認しない限り操作を実行
していることを容易に把握することができない。
【0007】そこで、本発明の目的は、操作を実行して
いることを感覚的に容易に把握することができる静電容
量式センサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の静電容量式センサは、XYZ三次元座標
系を定義したときに、XY平面を規定する基板と、前記
基板と対向している検知部材と、前記基板と前記検知部
材との間に位置し、前記検知部材がZ軸方向に変位する
のに伴ってZ軸方向に変位する導電性部材と、前記基板
上に形成され、前記導電性部材と電気的に接続されると
ともに、接地または一定の電位に保持された基準電極
と、前記基板上に形成された第1の電極と、前記基板上
に形成され、前記導電性部材との間で第1の容量素子を
構成する第2の電極と、前記第2の電極に接触し且つ前
記第1の電極から離隔するように配置されていると共
に、前記導電性部材が変位するのに伴ってクリック感を
付随しつつ弾性変形して前記第1の電極と接触可能な第
3の電極とを備えている。そして、請求項1の静電容量
式センサは、前記第1の電極と前記第3の電極とが接触
しているときに、前記第1の電極に対して入力される信
号を利用して前記導電性部材と前記第2の電極との間隔
の変化に起因する前記第1の容量素子の静電容量値の変
化を検出することに基づいて前記検知部材の変位を認識
可能である。
【0009】請求項1において、第3の電極がクリック
感を付随しつつ弾性変形して第1の電極と接触可能とす
るために、第3の電極は、ある一定以上の外力を加える
と第1の電極の方向への変位速度が(好ましくは急激
に)大きくなる部材、つまり、加えられる外力が所定値
を超えると、外力が所定値よりも小さいとき(このとき
の変位速度はゼロでもよい)よりも第1の電極の方向へ
の変位速度が大きくなる部材で構成されている。
【0010】請求項1によると、検知部材に対して操作
を施す場合には、操作方向に対応する第3の電極がクリ
ック感を付随しつつ弾性変形して第1の電極と接触した
ときに始めて検知部材の変位の認識が開始されるため、
操作者はクリック感を感じることで操作を実行している
ことを感覚的に容易に把握することができる。また、ク
リック感を生じさせるのに必要な所定の大きさの外力が
与えられて始めて検知部材の変位の認識が開始されるの
で、操作者が意識的に操作したのではないクリック感を
生じさせない範囲の小さな外力が検知部材に加えられた
ときには検知部材の変位が認識されない。従って、検知
部材が偶然に別部材に接触するなどの外乱を排して、操
作者の意識的な操作に基づく検知部材の変位だけを確実
に検出することが可能になる。
【0011】請求項2の静電容量式センサは、前記第3
の電極がドーム形状を有しており、その内側に前記第1
の電極が配置されていることを特徴としている。
【0012】請求項2によると、導電性部材から作用す
る力が所定値に達したときにドーム形状をした第3の電
極の頂部近傍が急激に変位して凹んだ状態となって第1
の電極に接触するため、操作者に明瞭なクリック感を与
えることが可能となる。
【0013】請求項3の静電容量式センサは、前記基準
電極と前記導電性部材との間に、第2の容量素子が構成
されていることを特徴としている。請求項3によると、
導電性部材が直接接触することによってではなく、容量
結合によって接地または一定の電位に保持された基準電
極と電気的に結合される。そのため、センサの耐電圧特
性が向上し、スパーク電流が流れることによってセンサ
が破損することがほとんどなくなるとともに、接続不良
などの不具合を防止することができるため、信頼性の高
い静電容量式センサを得ることができる。また、基準電
極と導電性部材との間に絶縁膜を配置した場合において
も、絶縁膜の一部をカットして基準電極と導電性部材と
を接触させる必要がないため、組立および実装面でも有
利となる。
【0014】請求項4の静電容量式センサは、前記第1
の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の組が複
数形成されていることを特徴としている。請求項4によ
ると、各組を別方向の力を認識するために用いることに
よって多次元的な力の認識が可能になる。
【0015】請求項5の静電容量式センサは、前記第1
の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の組を2
つ有しており、これら二組の一方を含む回路および他方
を含む回路に、互いに位相が異なる信号が供給されるこ
とを特徴としている。請求項5によると、二組の一方を
含む回路および他方を含む回路の時定数が同じものであ
るかどうかにかかわらず、検知部材の変位を認識するこ
とができる。
【0016】請求項6の静電容量式センサは、前記第1
の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の組を2
つ有しており、これら二組の一方を含むCR回路と他方
を含むCR回路との時定数が異なることを特徴としてい
る。請求項6によると、回路を通過することによる信号
の位相のずれを大きくできるため、検知部材の変位認識
の精度を向上させることができる。また、検知部材の変
位検出可能範囲を大きくすることができる。
【0017】請求項7〜11の静電容量式センサは、前
記第1の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の
組を2つ有しており、これら二組の一方を含む回路およ
び他方を含む回路にそれぞれ入力された信号の出力信号
が排他的論理和演算、論理和演算、論理積演算、論理積
演算および否定演算のいずれかを行う論理素子を利用し
た信号処理回路により検出されることを特徴としてい
る。請求項7〜11によると、出力信号を精度よく検出
することができ、さらに必要に応じて検出精度を調整す
ることができる。
【0018】請求項12の静電容量式センサは、前記第
2の電極が、Y軸に対して線対称に配置された一対の第
4の電極と、X軸に対して線対称に配置された一対の第
5の電極とを含んでいることを特徴としている。請求項
12によると、検知部材が外部から受けた力のX軸方向
およびY軸方向の方向成分をそれぞれ別々に認識するこ
とができる。
【0019】請求項13の静電容量式センサは、前記検
知部材が、前記第4の電極および前記第5の電極のそれ
ぞれに対応して分割されていることを特徴としている。
請求項13によると、外部からの力のX軸方向またはY
軸方向の各成分が明確に分離されるため、異なる方向の
成分が互いに干渉するのを軽減することができ、誤操作
を減少させることができる。
【0020】請求項14の静電容量式センサは、前記基
板上に形成された第6の電極と、前記基準電極に接触し
且つ前記第6の電極から離隔するように配置されている
と共に、前記導電性部材が変位するのに伴って弾性変形
して前記第6の電極と接触可能な第7の電極とをさらに
備えていることを特徴としている。
【0021】請求項14によると、上述した効果が得ら
れるほか、さらに、検知部材の操作によって互いに接触
可能な第6の電極および第7の電極を備えていること
で、入力の決定操作を行う際などに使用可能なスイッチ
を付加することができる。
【0022】請求項15の静電容量式センサは、前記検
知部材が、前記第2の電極および前記第6の電極に対応
して分割されていることを特徴としている。請求項15
によると、操作方向に対応する外部からの力と決定操作
に対応する外部からの力とが明確に分離されるため、こ
れらの力が互いに干渉するのを軽減することができ、誤
操作を減少させることができる。
【0023】請求項16の静電容量式センサは、前記導
電性部材が、弾性体に塗布された導電性インクにより形
成されていることを特徴としている。請求項16による
と、導電性部材が製造しやすく、製造コストを低減する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説
明する実施の形態は本発明の静電容量式センサを力覚セ
ンサとして用いたものである。
【0025】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
静電容量式センサの模式的な断面図である。図2は、図
1の静電容量式センサの検知部材の上面図である。図3
は、図1の静電容量式センサの基板上に形成されている
複数の電極の配置を示す図である。
【0026】静電容量式センサ10は、基板20と、人
などによって操作されることによって外部から力が加え
られる操作用の検知部材30と、変位電極40と、基板
20上に形成された容量素子用電極E1〜E4と、ドー
ム形状を有するスイッチ用可動電極E21〜E24(図
1ではE21およびE22のみを示す)と、その内側に
配置されたスイッチ用固定電極E11〜E14(図1で
はE11およびE12のみを示す)と、基準電極(共通
電極)E0と、複数の電極に密着して基板20上を覆う
ように形成された絶縁膜50と、検知部材30および変
位電極40を基板20に対して支持固定する支持部材6
0と、支持部材60および検知用部材30の周囲を覆う
ように配置されたカバーケース70とを有している。
【0027】ここでは、説明の便宜上、図示のとおり、
XYZ三次元座標系を定義し、この座標系を参照しなが
ら各部品に配置説明を行うことにする。すなわち、図1
では、基板20上の基準電極E0の中心位置に原点Oが
定義され、右水平方向にX軸が、上垂直方向にZ軸が、
紙面に垂直奥行方向にY軸がそれぞれ定義されている。
ここで、基板20の表面は、XY平面を規定し、基板2
0上の基準電極E0、検知部材30および変位電極40
のそれぞれの中心位置をZ軸が通ることになる。
【0028】基板20は、一般的な電子回路用のプリン
ト回路基板であり、この例ではガラスエポキシ基板が用
いられている。また、基板20として、ポリイミドフィ
ルムなどのフィルム状の基板を用いてもよいが、フィル
ム状の基板の場合は可撓性を有しているため、十分な剛
性をもった支持基板上に配置して用いるのが好ましい。
【0029】検知部材30は、受力部となる小径の上段
部31と、上段部31の下端部に伸延する大径の下段部
32とから構成され、全体として円盤状に形成されてい
る。ここで、上段部31の径は、容量素子用電極E1〜
E4のそれぞれの外側の曲線を結んでできる円の径より
小さく、下段部32の径は、容量素子用電極E1〜E4
のそれぞれの外側の曲線を結んでできる円の径とほぼ同
じである。なお、操作性を向上させるために、検知部材
30に樹脂製のキャップをかぶせてもよい。
【0030】また、検知部材30の上段部31の上面に
は、図2に示すように、X軸およびY軸のそれぞれの正
方向および負方向に対応するように、すなわち、容量素
子用電極E1〜E4に対応するように、操作方向(カー
ソルの移動方向)に対応した矢印が形成されている。
【0031】変位電極40は、導電性を有するシリコン
ゴムで形成され、容量素子用電極E1〜E4のそれぞれ
の外側の曲線を結んでできる円の径とほぼ同一の径を有
する円盤状であり、弾性を有するシリコンゴムで形成さ
れた支持部材60の下面に付着されている。また、変位
電極40の下面には、変位電極40の中心位置を中心と
し、基準電極E0と同一の径の円形で下方に突出した凸
部41が形成されている。凸部41は、その下面が基準
電極E0と接触することができる高さを有している。こ
のように、変位電極40の中心位置に凸部41が形成さ
れているため、検知部材30に力が作用したときに変位
電極40が凸部41を支点として傾くことができるよう
になっている。また、スイッチ用固定電極E11〜E1
4にそれぞれ対向する位置には、4つの突起体42が形
成されている。
【0032】なお、変位電極40としては、シリコンゴ
ムの他、例えば、導電性インク、導電性熱可塑性樹脂
(PPT、エラストマー)、導電性プラスチック、金属
蒸着フィルムを用いてもよい。また、変位電極40の突
起体42は無くてもよい。
【0033】また、基板20上には、図3に示すよう
に、原点Oを中心とする円形の基準電極E0と、その外
側に扇形であり、それぞれのほぼ中央部に円形の孔H1
〜H4を有する容量素子用電極E1〜E4と、孔H1〜
H4の内側で、孔H1〜H4の径よりも小さい径を有す
る円形のスイッチ用固定電極E11〜E14とが形成さ
れている。ここで、スイッチ用固定電極E11〜E14
の面積は、容量素子用電極E1〜E4の面積に比べて極
力小さい方が好ましい。一対の容量素子用電極E1およ
びE2は、X軸方向に離隔してY軸に対して線対称に配
置されている。また、一対の容量素子用電極E3および
E4は、Y軸方向に離隔してX軸に対して線対称に配置
されている。なお、基準電極E0は、容量素子用電極E
1〜E4の外側に形成されてもよい。この場合には、変
位電極40の凸部41も容量素子用電極E1〜E4の外
側に形成される。
【0034】ここでは、容量素子用電極E1はX軸の正
方向に対応するように配置され、一方、容量素子用電極
E2はX軸の負方向に対応するように配置され、外部か
らの力のX軸方向成分の検出に利用される。また、容量
素子用電極E3はY軸の正方向に対応するように配置さ
れ、一方、容量素子用電極E4はY軸の負方向に対応す
るように配置され、外部からの力のY軸方向成分の検出
に利用される。
【0035】基準電極E0およびスイッチ用固定電極E
11〜E14は、スルーホールなどを利用して端子T0
〜T5(図4参照)にそれぞれ接続されており、端子T
0〜T5を通じて外部の電子回路に接続されるようにな
っている。なお、ここでは、基準電極E0は、端子T0
を介して接地されている。
【0036】また、容量素子用電極E1〜E4にそれぞ
れ接触するとともに、スイッチ用固定電極E11〜E1
4と離隔しつつこれを覆うようにスイッチ用可動電極E
21〜E24が配置されている。したがって、スイッチ
用可動電極E21〜E24は孔H1〜H4よりも大きい
径を有するドーム状の部材である。
【0037】また、絶縁膜50は、基板20上の容量素
子用電極E1〜E4の一部およびスイッチ用可動電極E
21〜E24に密着して、基板20上を覆うように形成
されている。このため、銅などで形成された容量素子用
電極E1〜E4およびスイッチ用可動電極E21〜E2
4の絶縁膜50で覆われている部分は空気にさらされる
ことがなく、それらが酸化されるのを防止する機能を有
している。なお、容量素子用電極E1〜E4およびスイ
ッチ用可動電極E21〜E24に対して、その表面への
金メッキの形成などの酸化防止対策を施しておいてもよ
い。また、絶縁膜50が形成されているため、容量素子
用電極E1〜E4およびスイッチ用可動電極E21〜E
24と、変位電極40とが直接接触することはない。
【0038】次に、上述のように構成された本実施の形
態に係る静電容量式センサ10の動作について、図面を
参照して説明する。図4は、図1に示す静電容量式セン
サの構成に対する等価回路図である。図5は、図1に示
す静電容量式センサの検知部材にX軸正方向への操作が
施された場合の側面の模式的な断面図である。図6は、
図1に示す静電容量式センサに入力される周期信号から
出力信号を導出する方法を説明するための説明図であ
る。
【0039】まず、静電容量式センサ10の構成と等価
な回路構成について、図4を参照して説明する。基板2
0上に形成された容量素子用電極E1〜E4は、変位電
極40と対向している。ここで、容量素子用電極E1〜
E4に接続されたスイッチ用可動電極E21〜E24
は、スイッチ用固定電極E11〜E14と接触する位置
または接触しない位置を選択的にとり得ることにより、
端子T1〜T4と容量素子用電極E1〜E4とを接続さ
せるまたは接続させないスイッチS1〜S4としての機
能を有している。
【0040】スイッチ用可動電極E21〜E24がスイ
ッチ用固定電極E11〜E14と接触していない(スイ
ッチがOFF状態)場合には、スイッチ用固定電極E1
1〜E14の面積が容量素子用電極E1〜E4の面積に
比べて非常に小さく、または、スイッチ用可動電極E2
1〜E24が一種の静電シールドとなることにより、ス
イッチ用可動電極E21〜E24とスイッチ用固定電極
E11〜E14との間には、静電容量がほとんど発生し
ない。
【0041】一方、スイッチ用可動電極E21〜E24
がスイッチ用固定電極E11〜E14と接触している
(スイッチがON状態)場合には、容量素子用電極E1
〜E4がスイッチ用固定電極E11〜E14と接続さ
れ、容量素子用電極E1〜E4と変位電極40とが対向
して、共通の電極である変位可能な変位電極40と、固
定された個別の容量素子用電極E1〜E4との間で容量
素子C1〜C4を構成する。容量素子C1〜C4は、そ
れぞれ変位電極40の変位に起因して静電容量値が変化
するように構成された可変容量素子であるということが
できる。
【0042】容量素子C1〜C4のそれぞれの静電容量
値は、変位電極40と、容量素子用電極E1〜E4のそ
れぞれに接続された端子T1〜T4との間の静電容量値
として、それぞれ独立して測定することができる。ここ
で、基準電極E0は、端子T0を介して接地されている
ため、容量素子C1〜C4における共通の電極である変
位電極40は接地されていると考えられる。
【0043】次に、図1に示す検知部材30に力が作用
していないときの状態において、図5に示すように、検
知部材30にX軸正方向への操作のみが施された場合、
すなわち、検知部材30の上段部31に形成されたX軸
正方向に対応するように形成された矢印を基板20側に
押し下げるような力(Z軸負方向への力)を加えた場合
を考える。
【0044】検知部材30のX軸正方向に対応する部分
が押し下げられることにより、変位電極40に形成され
たX軸正方向に対応する突起体42が下方へと変位す
る。すると、突起体42から絶縁膜50を介してスイッ
チ用可動電極E21の中央部に対して下方向への力が作
用する。そして、その力が所定値に満たないときにはス
イッチ用可動電極E21はほとんど変位しないが、その
力が所定値に達したときには、スイッチ用可動電極E2
1の頂部近傍部分が座屈を伴って急激に弾性変形して凹
んだ状態となってスイッチ用固定電極E11と接触す
る。これにより、スイッチS1がON状態になる。この
とき、操作者には、明瞭なクリック感が与えられること
になる。その後、引き続き検知部材30が変位すると、
スイッチS1がON状態を保持しつつ変位電極40がさ
らに変位することにより、変位電極40のX軸正方向部
分と容量素子用電極E1との間隔が変化する。
【0045】このように、容量素子C1を構成する電極
(変位電極40のX軸正方向部分と容量素子用電極E
1)の間隔が変化すると、それに伴って容量素子C1の
静電容量値も変化する。ここで、一般的に、容量素子の
静電容量値は、容量素子を構成する電極の間隔に反比例
する。したがって、容量素子C1を構成する電極が小さ
くなることから容量素子C1の静電容量値は大きくな
る。
【0046】一方、このとき変位電極40のX軸負方向
部分はほとんど変位しない。また、変位電極40のY軸
正方向部分および変位電極40のY軸負方向部分もほと
んど変位しない。ここで、実際には、検知部材30に対
する力の加わり方によっては、変位電極40のX軸負方
向部分、Y軸正方向部分およびY軸負方向部分が、それ
ぞれ下方に若干変位する場合もあるが、それぞれの方向
に対応するスイッチ用可動電極E22〜E24とスイッ
チ用固定電極E12〜E14とを接触させるまで変位電
極40のそれぞれの部分が変位しない限り、スイッチS
2〜S4はOFF状態を保持するため、スイッチ用可動
電極E22〜E24とスイッチ用固定電極E12〜E1
4との間には静電容量がほとんど発生せず、それらの変
位は出力に影響を与えない。
【0047】以上のように、検知部材30にX軸正方向
への操作のみが施された場合は、容量素子C1〜C4の
なかで、スイッチS1〜S4がON状態を保持しつつ容
量素子用電極E1〜E4と変位電極40との間の間隔に
変化があった容量素子C1の静電容量値のみが変化す
る。
【0048】次に、スイッチ用可動電極E21〜E24
とスイッチ用固定電極E11〜E14とが接触している
(スイッチS1〜S4がON状態)場合において、容量
素子C1〜C4のそれぞれの静電容量値の変化から検知
部材30への外部からの力の大きさおよび方向を示す出
力信号の導出方法について、図6を参照して説明する。
ここで、出力信号Vx 、Vy は、それぞれ外部からの力
のX軸方向成分およびY軸方向成分の大きさおよび方向
を示す。
【0049】ここで、出力信号Vx 、Vy を導出するた
めに、端子T1〜T4に対して、常にクロック信号など
の周期信号が入力される。端子T1〜T4に周期信号が
入力されている状態で、検知部材30が外部からの力を
受けて変位すると、これに伴って変位電極40がZ軸方
向に変位する。そして、変位電極40からスイッチ用可
動電極E21〜E24に作用する力が所定値に達する
と、スイッチ用可動電極E21〜E24の中央部が座屈
をともない弾性変形することにより、スイッチ用固定電
極E11〜E14と接触してスイッチS1〜S4がON
状態になる。その後、引き続き検知部材30が変位する
と、スイッチS1〜S4がON状態を保持しつつ変位電
極40がさらに変位することにより、容量素子C1〜C
4の電極間隔が変化して、容量素子C1〜C4のそれぞ
れの静電容量値が変化する。すると、端子T1〜T4に
入力された周期信号の位相にずれが生じる。このよう
に、周期信号に生じる位相のずれを利用して、検知部材
30の変位、つまり検知部材30が外部から受けた力の
X軸方向およびY軸方向の大きさと方向を示す出力信号
Vx 、Vy を得ることができる。
【0050】さらに詳細に説明すると、端子T1〜T4
に対して周期信号を入力するとき、端子T1、T3に対
しては周期信号Aが入力され、一方、端子T2、T4に
対しては周期信号Aと同一の周期で、かつ、周期信号A
の位相とは異なる周期信号Bが入力される。そのとき、
検知部材30が外部から力を受けて、容量素子C1〜C
4の静電容量値がそれぞれ変化すると、端子T1〜T4
にそれぞれ入力された周期信号Aまたは周期信号Bの位
相にそれぞれ異なった量のずれが生じる。
【0051】すなわち、外部からの力にX軸正方向成分
が含まれる場合は、容量素子C1の静電容量値が変化
し、端子T1に入力された周期信号Aの位相にずれが生
じる。また、外部からの力にX軸負方向成分が含まれる
場合は、容量素子C2の静電容量値が変化し、端子T2
に入力された周期信号Bの位相にもずれが生じる。ここ
で、容量素子C1、C2の静電容量値の変化量は、それ
ぞれ外部からの力のX軸正方向成分、X軸負方向成分の
大きさに対応している。このように、端子T1および端
子T2にそれぞれ入力された周期信号Aおよび周期信号
Bの位相のずれを排他和回路で読み取ることによって、
出力信号Vx が導出される。この出力信号Vx の符号
が、外部からの力のX軸方向成分が正方向または負方向
の向きかを示し、その絶対値がX軸方向成分の大きさを
示す。
【0052】また、外部からの力にY軸正方向成分が含
まれる場合は、容量素子C3の静電容量値が変化し、端
子T3に入力された周期信号Aの位相にずれが生じる。
また、外部からの力にY軸負方向成分が含まれる場合
は、容量素子C4の静電容量値が変化し、端子T4に入
力された周期信号Bの位相にもずれが生じる。ここで、
容量素子C3、C4の静電容量値の変化量は、それぞれ
外部からの力のY軸正方向成分、Y軸負方向成分の大き
さに対応している。このように、端子T3および端子T
4にそれぞれ入力された周期信号Aおよび周期信号Bの
位相のずれを排他和回路で読み取ることによって、出力
信号Vy が導出される。この出力信号Vyの符号が、外
部からの力のY軸方向成分が正方向または負方向の向き
かを示し、その絶対値がY軸方向成分の大きさを示す。
【0053】なお、外部からの力にX軸方向成分または
Y軸方向成分が含まれる場合において、X軸正方向およ
びX軸負方向の両方の成分またはY軸正方向およびY軸
負方向の両方の成分を含む場合がある。ここで、例えば
X軸方向について考えると、X軸正方向成分およびX軸
負方向成分のそれぞれの大きさが同じ場合の出力信号V
x の値は、外部からの力にX軸方向成分が含まれない場
合の出力信号Vx の値とほとんど同じである(詳細は、
後述する)。一方、X軸正方向成分とX軸負方向成分と
が異なる場合には、端子T1、T2に入力されたそれぞ
れの周期信号Aおよび周期信号Bの位相のずれる量がそ
れぞれ異なり、上述した場合と同様に、その位相のずれ
を排他和回路で読み取ることによって、出力信号Vx が
導出される。また、このことは、Y軸方向についての出
力信号Vy の導出に対しても同様のことがいえる。
【0054】次に、端子T1〜T4に入力された周期信
号A、Bによる出力信号Vx 、Vyを導出するための信
号処理回路について、図面を参照しながら説明する。図
7は、図1に示す静電容量式センサの信号処理回路を示
す回路図である。
【0055】図7に示す信号処理回路において、端子T
1〜T4には、図示されていない交流信号発振器から所
定周波数の周期信号が入力される。これらの端子T1〜
T4には、抵抗素子R1〜R4がそれぞれ接続されてい
る。また、抵抗素子R1、R2の出力端および抵抗素子
R3、R4の出力端には、それぞれ排他和回路の論理素
子であるEX−OR素子81、82が接続されており、
その出力端は端子T11〜T12に接続されている。さ
らに、抵抗素子R1〜R4の出力端は、スイッチ用固定
電極E11〜E14およびスイッチ用可動電極E21〜
E24により構成されるスイッチS1〜S4の入力端に
それぞれ接続されている。スイッチS1〜S4の出力端
は、それぞれ容量素子用電極E1〜E4と変位電極40
との間で構成される容量素子C1〜C4に接続されてい
る。また、容量素子C1〜C4のそれぞれの一方の電極
である変位電極40は接地されている。
【0056】ここから、例として、X軸方向成分の出力
信号Vx の導出方法について、図8を参照して説明す
る。なお、Y軸方向成分の出力信号Vy の導出方法につ
いても同様であるので説明を省略する。図8は、図1に
示す静電容量式センサのX軸方向成分についての信号処
理回路を示す回路図(図7の一部分)である。この信号
処理回路において、容量素子C1と抵抗素子R1および
容量素子C2と抵抗素子R2はそれぞれCR遅延回路を
形成している。端子T1、T2に入力された周期信号
(矩形波信号)は、それぞれCR遅延回路によって所定
の遅延が生じ、EX−OR素子81において合流する。
【0057】なお、端子T1、T2に対して十分な駆動
能力を持った信号を供給することが出来ない場合には、
端子T1と抵抗素子R1との間および端子T2と抵抗素
子R2との間にインバータ素子を挿入するのが好まし
い。ここで、インバータ素子は、CR遅延回路を駆動す
るために十分な駆動電力を発生させる素子であり、論理
的には意味のない素子である。また、インバータ素子と
して、同一の素子を用いることにより、異なる経路の信
号を同じ条件で比較することが可能である。
【0058】次に、図8の回路の動作について、図9を
参照して説明する。図9は、図8に示す信号処理回路の
各端子および各節点における周期信号の波形を示す図で
ある。
【0059】図8の信号処理回路において、端子T1、
T2のそれぞれに入力された周期信号は、CR遅延回路
を通過することにより、それぞれ所定の遅延を生じて、
それぞれEX−OR素子81に入力される。詳細に説明
すると、端子T1には周期信号f(φ)(上述の周期信
号Aに対応しており、以下周期信号Aと称する)が入力
され、また、端子T2にはf(φ)と同一の周期で、か
つ、位相がθだけずれている周期信号f(φ+θ)(上
述の周期信号Bに対応しており、以下周期信号Bと称す
る)が入力される。ここでは、周期信号Aのデューティ
比D0は50%であり、周期信号Bは周期信号Aの位相
が周期信号Aの周期の1/4だけ進んでいる場合につい
て説明する。
【0060】ここで、端子T1、T2にそれぞれ入力さ
れる異なる位相の周期信号Aおよび周期信号Bは、1つ
の交流信号発振器から出力された周期信号を2つの経路
に分け、その一方の経路に図示しないCR遅延回路を設
け、CR遅延回路を通過する周期信号の位相を遅延させ
ることによって発生させられる。なお、周期信号の位相
をずらせる方法は、CR遅延回路を用いる方法に限ら
ず、他のどのような方法であってもよいし、また、2つ
の交流信号発振器を用いて、それぞれ異なる位相の周期
信号Aおよび周期信号Bを発生させ、端子T1、T2の
それぞれに入力してもよい。
【0061】図9の(a)、(b)は、端子T1、T2
に入力される周期信号Aおよび周期信号Bの波形を示し
ている。ここで、検知部材30に外部から力が作用して
いない(操作が施されない)状態では、図8の信号処理
回路のスイッチS1、S2はOFF状態であるため、容
量素子C1、C2は無視できる位に十分小さく、周期信
号Aおよび周期信号Bはほとんど遅延することなくEX
−OR素子81に入力される。したがって、EX−OR
素子81には、端子T1、T2における周期信号と同一
の波形の信号が入力され、これらの信号の間で排他的論
理演算が行われ、その結果を端子T11に対して出力さ
れる。ここで、端子T11に対して出力される出力信号
Vx は、図9の(c)に示すように、デューティ比D1
を有する矩形波信号である。
【0062】次に、検知部材30にX軸正方向への操作
のみが施された場合(図5参照)には、スイッチS1が
ON状態となり、容量素子C1が抵抗素子R1に接続さ
れることにより遅延回路が構成される。端子T1に入力
される周期信号Aは、容量素子C1および抵抗素子R1
で構成する遅延回路を通過することにより遅延して節点
X1に到達する。ここで、図9(d)は、端子T1に周
期信号Aを入力した場合の図8に示す信号処理回路の節
点X1における電位の変化を示している。
【0063】端子T1に「Hi」または「Lo」の信号
を繰り返す周期信号が入力された場合には、図9(d)
に示すように、「Hi」の信号の入力が開始するとCR
遅延回路を構成する容量素子C1に次第に電荷が蓄えら
れることにより、節点X1における電位は次第に増加
し、また、「Lo」の信号の入力が開始するとCR遅延
回路を構成する容量素子C1の電荷が次第に放電される
ことにより節点X1における電位は次第に減少するとい
う変化を繰り返す。
【0064】なお、実際には、節点X1の電位の波形
は、所定のしきい値を有するコンパレータ(図示しな
い)を介することによって矩形波(パルス波形)に変換
されるようになっている。このコンパレータでは、設定
されたしきい値よりも大きい場合は「Hi」の信号を出
力し、小さい場合は「Lo」の信号を出力することによ
り矩形波を形成する。ここで、EX−OR素子81がC
−MOS型の論理素子の場合には、電源電圧がVccであ
れば、コンパレータのしきい値電圧をVcc/2程度とし
ておくことが好ましい。このように、節点X1の電位の
波形は、コンパレータを介することにより、図9(e)
に示すように、デューティ比D2を有する矩形波に変換
される。
【0065】また、このときスイッチS2はOFF状態
であるから、容量素子C2および抵抗素子R2は遅延回
路を構成しないため、節点X2に到達する周期信号の波
形は周期信号B(図9(b)に示す波形の信号)と同一
である。
【0066】したがって、EX−OR素子81には、節
点X1、X2における周期信号と同一の波形の信号(図
9(b)および図9(e)に示す波形の信号)が入力さ
れ、これらの信号の間で排他的論理演算が行われ、その
結果を端子T11に対して出力される。ここで、端子T
11に対して出力される出力信号Vx は、図9(f)に
示すようにデューティ比D3を有する矩形波信号であ
る。
【0067】なお、検知部材30のX軸正方向部分がさ
らに押下されると、変位電極40と容量素子用電極E1
との間隔が小さくなり、それに伴って容量素子C1の静
電容量値が大きくなる。このとき、周期信号Aが遅延回
路を通過することによる位相のずれ(遅延する量)はお
おきくなり、端子T11に対して出力される出力信号V
x のデューティ比D3も大きくなる。
【0068】次に、検知部材30にX軸負方向への操作
のみが施された場合には、スイッチS2がON状態とな
り、容量素子C2が抵抗素子R2に接続されることによ
り遅延回路が構成される。端子T2に入力される周期信
号Bは、容量素子C2および抵抗素子R2で構成する遅
延回路を通過することにより遅延して節点X2に到達す
る。ここで、図9(g)は、端子T2に周期信号Bを入
力した場合の図8に示す信号処理回路の節点X2におけ
る電位の変化を示している。
【0069】端子T2に「Hi」または「Lo」の信号
を繰り返す周期信号が入力された場合には、図9(g)
に示すように、「Hi」の信号の入力が開始するとCR
遅延回路を構成する容量素子C2に次第に電荷が蓄えら
れることにより、節点X2における電位は次第に増加
し、また、「Lo」の信号の入力が開始するとCR遅延
回路を構成する容量素子C2の電荷が次第に放電される
ことにより節点X2における電位は次第に減少するとい
う変化を繰り返す。
【0070】なお、実際には、節点X2の電位の波形
は、所定のしきい値を有するコンパレータ(図示しな
い)を介することによって矩形波(パルス波形)に変換
されるようになっている。このコンパレータでは、設定
されたしきい値よりも大きい場合は「Hi」の信号を出
力し、小さい場合は「Lo」の信号を出力することによ
り矩形波を形成する。ここで、EX−OR素子81がC
−MOS型の論理素子の場合には、電源電圧がVccであ
れば、コンパレータのしきい値電圧をVcc/2程度とし
ておくことが好ましい。このように、節点X2の電位の
波形は、コンパレータを介することにより、図9(h)
に示すように、デューティ比D4を有する矩形波に変換
される。
【0071】また、このときスイッチS1はOFF状態
であるから、容量素子C1および抵抗素子R1は遅延回
路を構成しないため、節点X1に到達する周期信号の波
形は周期信号A(図9(a)に示す波形の信号)と同一
である。
【0072】したがって、EX−OR素子81には、節
点X1、X2における周期信号と同一の波形の信号(図
9(a)および図9(h)に示す波形の信号)が入力さ
れ、これらの信号の間で排他的論理演算が行われ、その
結果を端子T11に対して出力される。ここで、端子T
11に対して出力される出力信号Vx は、図9(i)に
示すようにデューティ比D5を有する矩形波信号であ
る。
【0073】検知部材30のX軸負方向部分がさらに押
下されると、変位電極40と容量素子用電極E2との間
隔が小さくなり、それに伴って容量素子C2の静電容量
値が大きくなる。このとき、周期信号Bが遅延回路を通
過することによる位相のずれ(遅延する量)はおおきく
なり、端子T11に対して出力される出力信号Vx のデ
ューティ比D3は小さくなる。
【0074】このように、検知部材30にX軸負方向へ
の操作のみが施された場合に端子T11に対して出力さ
れる出力信号Vx のデューティ比D5(図9(i)参
照)は、検知部材30にX軸正方向への操作のみが施さ
れた場合に端子T11に対して出力される出力信号Vx
のデューティ比D2(図9(e)参照)よりも小さくな
っている。
【0075】ここで、検知部材30にX軸正方向および
X軸負方向への操作が同時に施された場合には、端子T
1、T2に入力される周期信号Aおよび周期信号Bは、
容量素子C1および抵抗素子R1で構成する遅延回路お
よび容量素子C2および抵抗素子R2で構成する遅延回
路をそれぞれ通過して節点X1、X2に到達する。した
がって、このときの節点X1、X2における電位の変化
は図9(d)および図9(g)に示すようになる。
【0076】したがって、EX−OR素子81には、節
点X1、X2における電位の変化(図9(d)および図
9(g)に示す波形)を所定のしきい値でデジタル化し
た信号(図9(e)および図9(h)に示す波形の信
号)が入力され、これらの信号の間で排他的論理演算が
行われ、その結果を端子T11に対して出力される。こ
こで、端子T11に対して出力される出力信号Vx は、
図9(j)に示すようにデューティ比D6を有する矩形
波信号である。
【0077】このように、検知部材30にX軸正方向お
よびX軸負方向への操作が同時に施された場合に端子T
11に対して出力される出力信号Vx のデューティ比D
6(図9(j)参照)は、検知部材30に操作が施され
ない場合に端子T11に対して出力される出力信号Vx
のデューティ比D1(図9(c)参照)とほとんど同じ
である。但し、両者の信号の位相はずれている。
【0078】また、端子T11に対して出力される出力
信号Vx は、アナログ電圧Vx ’に変換して利用するこ
とができる。図10は、図1に示す静電容量式センサの
X軸方向成分についての出力信号をアナログ電圧に変換
する回路を含む信号処理回路を示す回路図である。
【0079】図10に示すように、端子T11に対して
出力される出力信号Vx は、抵抗素子R50および容量
素子C50で構成されるローパスフィルター50を通過
することにより平滑され、端子50に対してアナログ電
圧Vx ’として出力される。このアナログ電圧Vx ’の
値は、出力信号Vx のデューティ比に比例して変化す
る。したがって、出力信号Vx のデューティ比が大きく
なるとそれに伴ってアナログ電圧Vx ’の値も大きくな
り、一方、出力信号Vx のデューティ比が小さくなると
それに伴ってアナログ電圧Vx ’の値も小さくなる。ま
た、出力信号Vxデューティ比がほとんど変化しないと
きはアナログ電圧Vx ’の値もほとんど変化しない。
【0080】以上のように、本実施の形態の静電容量式
センサ10は、検知部材30に対して操作を施す場合に
は、操作方向に対応するスイッチ用可動電極E21〜E
24がクリック感を付随しつつ弾性変形してスイッチ用
固定電極E11〜E14と接触したときにはじめて検知
部材30の変位の認識を開始するため、操作者はクリッ
ク感を感じることで操作を実行していることを感覚的に
容易に把握することができる。また、クリック感を生じ
させるのに必要な所定の大きさの外力が与えられて始め
て検知部材30の変位の認識が開始されるので、操作者
が意識的に操作したのではないクリック感を生じさせな
い範囲の小さな外力が検知部材30に加えられたときに
は検知部材30の変位が認識されない。従って、検知部
材30が偶然に別部材に接触するなどの外乱を排して、
操作者の意識的な操作に基づく検知部材30の変位だけ
を確実に検出することが可能になる。
【0081】また、複数の容量素子用電極E1〜E4が
形成され、検知部材30が外部から受けた力のX軸方向
およびY軸方向の方向成分をそれぞれ別々に認識するこ
とができる。ここで、対となる容量素子用電極(E1お
よびE2、E3およびE4)に対して、互いに位相が異
なる信号が供給されるため、回路を通過することによる
信号の位相のずれを大きくでき、さらに、その信号を論
理素子を利用した信号処理回路を用いるため、精度よく
検出することができる。なお、この構成の静電容量式セ
ンサは、パソコン、携帯電話、ゲームなどの入力装置と
して利用されるのに好ましい。
【0082】次に、本発明の第1の実施の形態の第1の
変形例について、図面を参照しつつ説明する。図11
は、第1の変形例に係る静電容量式センサのX軸方向成
分についての信号処理回路を示す回路図である。図12
は、検知部材に作用する押下力と出力されるアナログ電
圧との関係を示す図である。図11の信号処理回路が、
図1の静電容量式センサの信号処理回路と異なる点は、
図10のローパスフィルター50と端子11との間に回
路60が接続されている点である。なお、その他の構成
は、図1の静電容量式センサと同一であるので、同一符
号を付して説明を省略する。
【0083】回路60は、コンパレータ63、64と、
可変抵抗器65、66と、端子61、62とを有してお
り、ローパスフィルター50と端子11との間の節点X
60に接続されている。コンパレータ63の一方の入力
端子には可変抵抗器65が接続されており、他方の入力
端子は節点X60に接続されている。また、コンパレー
タ63の出力端子は端子61に接続されている。同様
に、コンパレータ64の一方の入力端子には可変抵抗器
66が接続されており、他方の入力端子は節点X60に
接続されている。また、コンパレータ64の出力端子は
端子62に接続されている。ここで、可変抵抗器65、
66には図示しない電源によって所定の電圧が印可され
ており、それぞれの抵抗値を変化させることによりコン
パレータ63、64に入力される値(以下、比較値と称
する)を変更することができる。
【0084】ここで、検知部材30に作用する押下力F
x 1、Fx 2と出力されるアナログ電圧Vx ’との関係
を図12を参照して説明する。なお、押下力Fx 1およ
び押下力Fx 2は、それぞれ検知部材30のX軸正方向
およびX軸負方向に作用する力を示している。押下力F
x 1および押下力Fx 2がともに作用していないときの
アナログ電圧Vx ’の値は電圧値aである。
【0085】押下力Fx 1が押下力Fx 10に達するま
ではアナログ電圧Vx ’の値は電圧値aのままで変化し
ない。そして、押下力Fx 1が押下力Fx 10に達する
と、アナログ電圧Vx ’の値は電圧値bに瞬時に増加す
る。なお、押下力Fx 10は、第1の実施の形態で説明
において、スイッチ用可動電極E21の中央部が座屈を
伴うことで変位が急増するときの力(所定値)に対応し
ている。さらに、押下力Fx 1が増加すると、それに伴
ってアナログ電圧Vx ’の値は比例するように増加す
る。
【0086】同様に、押下力Fx 2が押下力Fx 20に
達するまではアナログ電圧Vx ’の値は電圧値aのまま
で変化しない。そして、押下力Fx 2が押下力Fx 20
に達すると、アナログ電圧Vx ’の値は電圧値cに瞬時
に減少する。なお、押下力Fx 20は、第1の実施の形
態で説明において、スイッチ用可動電極E22の中央部
が座屈を伴うことで変位が急増するときの力(所定値)
に対応している。さらに、押下力Fx 2が増加すると、
それに伴ってアナログ電圧Vx ’の値は比例するように
減少する。
【0087】したがって、可変抵抗器65の抵抗値を変
化させてコンパレータ63の比較値を電圧値aと電圧値
bとの間に設定することにより、端子61に対してON
状態またはOFF状態のいずれかを示す信号を出力する
ことが出来る。すなわち、押下力Fx 1が押下力Fx 1
0に達するまではOFF状態を示し、押下力Fx 1が押
下力Fx 10に達するとON状態を示す信号を出力する
ことが出来る(図12参照)。
【0088】また同様に、可変抵抗器66の抵抗値を変
化させてコンパレータ64の比較値を電圧値aと電圧値
cとの間に設定することにより、端子62に対してON
状態またはOFF状態のいずれかを示す信号を出力する
ことが出来る。すなわち、押下力Fx 2が押下力Fx 2
0に達するまではOFF状態を示し、押下力Fx 2が押
下力Fx 20に達するとON状態を示す信号を出力する
ことが出来る(図12参照)。
【0089】以上のように、回路60を含む信号処理回
路を用いると、静電容量式センサ10をスイッチ機能を
有するアナログ電圧制御装置として利用することができ
る。すなわち、スイッチS1、S2を外部からの力のX
軸方向の成分の認識を開始するためのスイッチとして用
いるとともに、その他の接続された回路または機器のO
N状態とOFF状態とを選択的に切り替える別のスイッ
チとして用いることができる。
【0090】なお、回路60の機能は、A/D変換ポー
ト付きのマイコンを用いてプログラムなどのソフトウェ
アにより実行することが可能である。
【0091】次に、本発明の第1の実施の形態の第2の
変形例について、図面を参照しつつ説明する。図13
は、第2の変形例に係る静電容量式センサのX軸方向成
分についての信号処理回路を示す回路図である。図13
の信号処理回路が、図1の静電容量式センサの信号処理
回路と異なる点は、変位電極40と基準電極E0との間
に容量素子C0が構成されている点である。なお、その
他の構成は、図1の静電容量式センサと同一であるの
で、同一符号を付して説明を省略する。
【0092】絶縁膜50を基板20上に容量素子用電極
E1〜E4、スイッチ用可動電極E21〜E24および
基準電極E0に密着して、基板20上を覆うように形成
する。このように、変位電極40と基準電極E0との間
に絶縁膜50を配置することにより、変位電極40と基
準電極E0との間に容量素子C0を構成する。
【0093】したがって、変位電極40は、直接接触す
ることによってではなく、容量素子C0(カップリング
コンデンサとしての機能を有している)による容量結合
によって接地された基準電極E0と電気的に結合され
る。したがって、静電容量式センサ10の耐電圧特性が
向上し、スパーク電流が流れることによってセンサが破
損することがほとんどなくなるとともに、接続不良など
の不具合を防止することができるため、信頼性の高い静
電容量式センサを得ることができる。また、基準電極E
0が空気にさらされることがなく、それらが酸化される
のを防止することができる。
【0094】次に、本発明の第1の実施の形態の第3の
変形例について、図面を参照しつつ説明する。図14
は、第3の変形例に係る静電容量式センサのX軸方向成
分についての信号処理回路を示す回路図である。図14
の信号処理回路が、図1の静電容量式センサの信号処理
回路と異なる点は、論理素子として、EX−OR素子の
代わりにOR素子が用いられている点である。なお、そ
の他の構成は、図1の静電容量式センサと同一であるの
で、同一符号を付して説明を省略する。
【0095】図14において、検知部材30のX軸正方
向部分が押下され、スイッチS1がON状態となり、さ
らに検知部材30のX軸正方向部分が押下されると、端
子T1に入力された周期信号Aは、容量素子C1と抵抗
素子R1により構成されるCR遅延回路を通過して、節
点X1に到達する。このとき、節点X1における周期信
号には、図9(e)に示すように所定の遅延が生じてい
る。同様に、検知部材30のX軸負方向部分が押下さ
れ、スイッチS2がON状態となり、さらに検知部材3
0のX軸負方向部分が押下されると、端子T2に入力さ
れた周期信号Bは、容量素子C2と抵抗素子R2により
構成されるCR遅延回路を通過して、節点X2に到達す
る。このとき、節点2における周期信号には、図9
(h)に示すように所定の遅延が生じている。
【0096】したがって、図8と同様に、OR素子83
には、節点X1、X2における周期信号と同一の波形の
信号が入力され、これらの信号の間で論理和演算が行わ
れ、その結果を端子T11に対して出力される。ここ
で、端子11に対して出力される信号は、所定のデュー
ティ比をもった矩形波信号である。
【0097】ここで、OR素子83が用いられた場合に
端子51に対して出力される矩形波信号と検知部材30
に操作が施されていないときに端子51に対して出力さ
れる矩形波信号との間のデューティ比の変化量は、EX
−OR素子が用いられた場合に端子51に対して出力さ
れる矩形波信号のそれと比較して小さくなり、このた
め、静電容量式センサとしての感度が低減すると考えら
れる。
【0098】したがって、静電容量式センサの各部材が
感度が非常によくなる材料で製作された場合に、信号処
理回路の構成によって、静電容量式センサの感度を調節
する(ここでは、感度を低下させる)ために用いるのに
好ましい。
【0099】次に、本発明の第1の実施の形態の第4の
変形例について、図面を参照しつつ説明する。図15
は、第4の変形例に係る静電容量式センサのX軸方向成
分についての信号処理回路を示す回路図である。図15
の信号処理回路が、図1の静電容量式センサの信号処理
回路と異なる点は、論理素子として、EX−OR素子の
代わりにAND素子が用いられている点である。なお、
その他の構成は、図1の静電容量式センサと同一である
ので、同一符号を付して説明を省略する。
【0100】図15において、検知部材30のX軸正方
向部分が押下され、スイッチS1がON状態となり、さ
らに検知部材30のX軸正方向部分が押下されると、端
子T1に入力された周期信号Aは、容量素子C1と抵抗
素子R1により構成されるCR遅延回路を通過して、節
点X1に到達する。このとき、節点X1における周期信
号には、図9(e)に示すように所定の遅延が生じてい
る。同様に、検知部材30のX軸負方向部分が押下さ
れ、スイッチS2がON状態となり、さらに検知部材3
0のX軸負方向部分が押下されると、端子T2に入力さ
れた周期信号Bは、容量素子C2と抵抗素子R2により
構成されるCR遅延回路を通過して、節点X2に到達す
る。このとき、節点2における周期信号には、図9
(h)に示すように所定の遅延が生じている。
【0101】したがって、図8と同様に、AND素子8
4には、節点X1、X2における周期信号と同一の波形
の信号が入力され、これらの信号の間で論理和演算が行
われ、その結果を端子T11に対して出力される。ここ
で、端子11に対して出力される信号は、所定のデュー
ティ比をもった矩形波信号である。
【0102】ここで、AND素子84が用いられた場合
に端子51に対して出力される矩形波信号と検知部材3
0に操作が施されていないときに端子51に対して出力
される矩形波信号との間のデューティ比の変化量は、E
X−OR素子が用いられた場合に端子51に対して出力
される矩形波信号のそれと比較して小さくなり、このた
め、静電容量式センサとしての感度が低減すると考えら
れる。
【0103】したがって、静電容量式センサの各部材
が、静電容量式センサとしたときの感度が非常によくな
る材料で製作された場合に、信号処理回路の構成によっ
て、静電容量式センサの感度を調節する(ここでは、感
度を低下させる)ために用いるのが好ましい。
【0104】次に、本発明の第1の実施の形態の第5の
変形例について、図面を参照しつつ説明する。図16
は、第5の変形例に係る静電容量式センサのX軸方向成
分についての信号処理回路を示す回路図である。図16
の信号処理回路が、図1の静電容量式センサの信号処理
回路と異なる点は、論理素子として、EX−OR素子の
代わりにNAND素子が用いられている点である。な
お、その他の構成は、図1の静電容量式センサと同一で
あるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0105】図16において、検知部材30のX軸正方
向部分が押下され、スイッチS1がON状態となり、さ
らに検知部材30のX軸正方向部分が押下されると、端
子T1に入力された周期信号Aは、容量素子C1と抵抗
素子R1により構成されるCR遅延回路を通過して、節
点X1に到達する。このとき、節点X1における周期信
号には、図9(e)に示すように所定の遅延が生じてい
る。同様に、検知部材30のX軸負方向部分が押下さ
れ、スイッチS2がON状態となり、さらに検知部材3
0のX軸負方向部分が押下されると、端子T2に入力さ
れた周期信号Bは、容量素子C2と抵抗素子R2により
構成されるCR遅延回路を通過して、節点X2に到達す
る。このとき、節点2における周期信号には、図9
(h)に示すように所定の遅延が生じている。
【0106】したがって、図8と同様に、NAND素子
85には、節点X1、X2における周期信号と同一の波
形の信号が入力され、これらの信号の間で論理和演算が
行われた後、引き続き否定演算が行われ、その結果を端
子T11に対して出力される。ここで、端子11に対し
て出力される信号は、所定のデューティ比をもった矩形
波信号である。
【0107】ここで、端子11に対して出力される矩形
波信号は、EX−OR素子が用いられた場合に端子11
に対して出力される矩形波信号と比較して、デューティ
比の値が平均的に小さくなり、このため、静電容量式セ
ンサとしての感度が低減すると考えられる。
【0108】したがって、静電容量式センサの各部材
が、静電容量式センサとしたときの感度が非常によくな
る材料で製作された場合に、信号処理回路の構成によっ
て、静電容量式センサの感度を調節する(ここでは、感
度を低下させる)ために用いるのが好ましい。
【0109】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0110】図17は、本発明の他の実施の形態に係る
静電容量式センサの側面の模式的な断面図である。図1
8は、図17の静電容量式センサの検知部材の上面図で
ある。図19は、図17の静電容量式センサの基板上に
形成されている複数の電極の配置を示す図である。
【0111】静電容量式センサ110は、基板120
と、人などによって操作されることによって外部から力
が加えられる操作用の検知部材130と、変位電極14
0と、基板120上に形成された容量素子用電極E10
1〜E104と、ドーム形状を有するスイッチ用可動電
極E121〜E124(図17ではE121およびE1
22のみを示す)と、その内側に配置されたスイッチ用
固定電極E111〜E114(図17ではE111およ
びE112のみを示す)と、基準電極(共通電極)E1
00と、ドーム形状を有するボタン用可動電極E125
と、その内側に配置されたボタン用固定電極E115
と、複数の電極に密着して基板120上を覆うように形
成された絶縁膜150と、検知部材130および変位電
極140を基板120に対して支持固定する支持部材1
60と、支持部材160および検知部材130の周囲を
覆うように配置されたカバーケース170とを有してい
る。
【0112】ここでは、説明の便宜上、図示のとおり、
XYZ三次元座標系を定義し、この座標系を参照しなが
ら各部品に配置説明を行うことにする。すなわち、図1
7では、基板120上のボタン用固定電極E115の中
心位置に原点Oが定義され、右水平方向にX軸が、上垂
直方向にZ軸が、紙面に垂直奥行方向にY軸がそれぞれ
定義されている。ここで、基板120の表面は、XY平
面を規定し、基板120上のボタン用固定電極E11
5、検知部材130および変位電極140のそれぞれの
中心位置をZ軸が通ることになる。
【0113】基板120は、基板20と同様に、一般的
な電子回路用のプリント回路基板であり、この例ではガ
ラスエポキシ基板が用いられている。また、基板120
として、ポリイミドフィルムなどのフィルム状の基板を
用いてもよいが、フィルム状の基板の場合は可撓性を有
しているため、十分な剛性をもった支持基板上に配置し
て用いるのが好ましい。
【0114】検知部材130は、原点を中心とする円形
の中央ボタン131と、中央ボタン131の外側に配置
されたリング状のサイドボタン132とから構成されて
いる。ここで、中央ボタン131の径は、基準電極E1
00の外径とほぼ同じか、それより若干小さく、サイド
ボタン132の外径は、容量素子用電極E101〜E1
04のそれぞれの外側の曲線を結んでできる円の径とほ
ぼ同じである。また、中央ボタン131の下面のボタン
用固定電極E115に対向する位置には突起体131a
が形成されており、サイドボタン132の下面のスイッ
チ用固定電極E111〜E114にそれぞれ対向する位
置には、4つの突起体132aが形成されている。
【0115】また、弾性を有するシリコンゴムで形成さ
れた支持部材160には、突起体131aおよび突起体
132aに対応する位置に貫通孔160aおよび160
bが形成されている。中央ボタン131は、突起体13
1aが貫通孔160aに嵌挿され、支持部材160の上
面に接着されている。サイドボタン132は、4つの突
起体132aがそれぞれ貫通孔160bに嵌挿され、支
持部材160の上面に抜け止め構造により配置されてい
る。なお、サイドボタン132を支持部材160の上面
に接着してもよい。
【0116】また、サイドボタン132の上面には、図
18に示すように、X軸およびY軸のそれぞれの正方向
および負方向に対応するように、すなわち、容量素子用
電極E101〜E104に対応するように、操作方向
(カーソルの移動方向)に対応した矢印が形成されてい
る。
【0117】変位電極140は、導電性を有するシリコ
ンゴムで形成され、容量素子用電極E101〜E104
のそれぞれの外側の曲線を結んでできる円の径とほぼ同
一の径を有する円盤状であり、支持部材160の下面に
付着されている。
【0118】なお、変位電極40としては、シリコンゴ
ムの他、例えば、導電性インク、導電性熱可塑性樹脂
(PPT、エラストマー)、導電性プラスチック、金属
蒸着フィルムを用いてもよい。ここで、支持部材160
の下面に平板状に(面一に)形成されるため、変位電極
140をスクリーン印刷により形成することが可能であ
る。
【0119】また、基板120上には、図19に示すよ
うに、原点Oを中心とする円形のボタン用固定電極E1
15と、その外側に形成されたリング状の基準電極E1
00と、さらにその外側に扇形であり、それぞれのほぼ
中央部に円形の孔H101〜H104を有する容量素子
用電極E101〜E104と、孔H101〜H104の
内側で、孔H101〜H104の径よりも小さい径を有
する円形のスイッチ用固定電極E111〜E114とが
形成されている。ここで、スイッチ用固定電極E111
〜E114の面積は、容量素子用電極E101〜E10
4の面積に比べて極力小さい方が好ましい。一対の容量
素子用電極E101およびE102は、X軸方向に離隔
してY軸に対して線対称に配置されている。また、一対
の容量素子用電極E103およびE104は、Y軸方向
に離隔してX軸に対して線対称に配置されている。
【0120】ここでは、容量素子用電極E101はX軸
の正方向に対応するように配置され、一方、容量素子用
電極E102はX軸の負方向に対応するように配置さ
れ、外部からの力のX軸方向成分の検出に利用される。
また、容量素子用電極E103はY軸の正方向に対応す
るように配置され、一方、容量素子用電極E104はY
軸の負方向に対応するように配置され、外部からの力の
Y軸方向成分の検出に利用される。さらに、ボタン用固
定電極E115は、原点O上に配置されており、ボタン
用可動電極E125とともに、入力などの決定操作に利
用される。
【0121】基準電極E100、スイッチ用固定電極E
111〜E114およびボタン用固定電極E115は、
スルーホールなどを利用して端子T100〜T104お
よび端子T115(図20参照)にそれぞれ接続されて
おり、端子T100〜T104および端子T115を通
じて外部の電子回路に接続されるようになっている。な
お、ここでは、基準電極E100は、端子T100を介
して接地されている。
【0122】また、容量素子用電極E101〜E104
にそれぞれ接触するとともに、スイッチ用固定電極E1
11〜E114と離隔しつつこれを覆うようにスイッチ
用可動電極E121〜E124が配置されている。した
がって、スイッチ用可動電極E121〜E124は孔H
101〜H104よりも大きい径を有するドーム状の部
材である。同様に、基準電極E100に接触するととも
に、ボタン用固定電極E115と離隔しつつこれを覆う
ようにドーム状のボタン用可動電極E125が配置され
ている。したがって、ボタン用可動電極E125は基準
電極E100の内径よりも大きい径を有している。
【0123】また、絶縁膜150は、基板120上の容
量素子用電極E101〜E104の一部、基準電極E1
00の一部、スイッチ用可動電極E21〜E24および
ボタン用可動電極E125に密着して、基板120上を
覆うように形成されている。このため、銅などで形成さ
れた容量素子用電極E101〜E104、基準電極E1
00、スイッチ用可動電極E21〜E24およびボタン
用可動電極E125の絶縁膜150で覆われた部分が空
気にさらされることがなく、それらが酸化されるのを防
止する機能を有している。また、絶縁膜150が形成さ
れているため、スイッチ用可動電極E21〜E24およ
びボタン用可動電極E125と、変位電極140とが直
接接触することはない。
【0124】次に、上述のように構成された本実施の形
態に係る静電容量式センサ110の動作について、図面
を参照して説明する。図20は、図17に示す静電容量
式センサの構成に対する等価回路図である。図21は、
図17に示す静電容量式センサに入力される周期信号か
ら出力信号を導出する方法を説明するための説明図であ
る。
【0125】まず、静電容量式センサ110の構成と等
価な回路構成について、図20を参照して説明する。基
板120上に形成された容量素子用電極E101〜E1
04は、変位電極40と対向している。ここで、容量素
子用電極E101〜E104に接続されたスイッチ用可
動電極E121〜E124は、スイッチ用固定電極E1
11〜E114と接触する位置または接触しない位置を
選択的にとり得ることにより、端子T101〜T104
と容量素子用電極E101〜E104とを接続させるま
たは接続させないスイッチS101〜S104としての
機能を有している。また、基準電極E100(ボタン用
可動電極E125)とボタン用固定電極E115との間
で、容量素子C100を形成している。さらに、基準電
極E100に接続されたボタン用可動電極E125と、
ボタン用固定電極E115との間には、中央ボタン13
1の押圧に伴って開閉するスイッチS105が構成され
ている。
【0126】スイッチ用可動電極E121〜E124が
スイッチ用固定電極E111〜E114と接触していな
い(スイッチがOFF状態)場合には、スイッチ用固定
電極E111〜E114の面積が容量素子用電極E10
1〜E104の面積に比べて非常に小さく、または、ス
イッチ用可動電極E121〜E124が一種の静電シー
ルドとなることにより、スイッチ用可動電極E121〜
E124とスイッチ用固定電極E111〜E114との
間には、静電容量がほとんど発生しない。
【0127】一方、スイッチ用可動電極E121〜E1
24がスイッチ用固定電極E111〜E114と接触し
ている(スイッチがON状態)場合には、容量素子用電
極E101〜E104がスイッチ用固定電極E111〜
E114と接続され、容量素子用電極E101〜E10
4と変位電極140とが対向して、共通の電極である変
位可能な変位電極140と、固定された個別の容量素子
用電極E101〜E104との間で容量素子C101〜
C104を構成する。容量素子C101〜C104は、
それぞれ変位電極140の変位に起因して静電容量値が
変化するように構成された可変容量素子であるというこ
とができる。
【0128】容量素子C101〜C104のそれぞれの
静電容量値は、変位電極140と、容量素子用電極E1
01〜E104のそれぞれに接続された端子T101〜
T104との間の静電容量値として、それぞれ独立して
測定することができる。ここで、基準電極E100は、
端子T100を介して接地されているため、容量素子C
101〜C104における共通の電極である変位電極1
40は容量素子C100および端子T100を介して接
地されていると考えられる。
【0129】次に、スイッチ用可動電極E121〜E1
24とスイッチ用固定電極E111〜E114とが接触
している(スイッチS101〜S104がON状態)場
合において、容量素子C101〜C104のそれぞれの
静電容量値の変化からサイドボタン132への外部から
の力の大きさおよび方向を示す出力信号の導出方法につ
いて、図21を参照して説明する。ここで、出力信号V
x 、Vy は、それぞれ外部からの力のX軸方向成分およ
びY軸方向成分の大きさおよび方向を示す。
【0130】ここで、出力信号Vx 、Vy を導出するた
めに、端子T101〜T104に対して、常にクロック
信号などの周期信号が入力される。端子T101〜T1
04に周期信号が入力されている状態で、サイドボタン
132が外部からの力を受けて変位すると、これに伴っ
て変位電極140がZ軸方向に変位する。そして、その
力が所定値に満たないときにはスイッチ用可動電極E1
21〜E124はほとんど変位しないが、その力が所定
値に達したときには、スイッチ用可動電極E121〜E
124の頂部近傍部分が座屈を伴って急激に弾性変形し
て凹んだ状態となってスイッチ用固定電極E111〜E
114と接触する。これにより、スイッチS101〜S
104がON状態になる。このとき、操作者には、明瞭
なクリック感が与えられることになる。その後、引き続
きサイドボタン132が変位すると、スイッチS101
〜S104がON状態を保持しつつ変位電極140がさ
らにも変位することにより、容量素子C101〜C10
4の電極間隔が変化して、容量素子C101〜C104
のそれぞれの静電容量値が変化する。すると、端子T1
01〜T104に入力された周期信号の位相にずれが生
じる。このように、周期信号に生じる位相のずれを利用
して、サイドボタン132の変位、つまりサイドボタン
132が外部から受けた力のX軸方向およびY軸方向の
大きさと方向を示す出力信号Vx 、Vy を得ることがで
きる。なお、導出方法の詳細については、図1の静電容
量式センサにおける信号処理回路について説明したのと
同様であるので省略する。
【0131】以上のように、本実施の形態の静電容量式
センサ110は、サイドボタン132に対して操作を施
す場合には、操作方向に対応するスイッチ用可動電極E
121〜E124がクリック感を付随しつつ弾性変形し
てスイッチ用固定電極E111〜E114と接触したと
きにはじめてサイドボタン132の変位の認識を開始す
るため、操作者はクリック感を感じることで操作を実行
していることを感覚的に容易に把握することができる。
また、クリック感を生じさせるのに必要な所定の大きさ
の外力が与えられて始めてサイドボタン132の変位の
認識が開始されるので、操作者が意識的に操作したので
はないクリック感を生じさせない範囲の小さな外力がサ
イドボタン132に加えられたときにはサイドボタン1
32の変位が認識されない。従って、サイドボタン13
2が偶然に別部材に接触するなどの外乱を排して、操作
者の意識的な操作に基づくサイドボタン132の変位だ
けを確実に検出することが可能になる。また、本実施の
形態では、ボタン用可動電極E125とボタン用固定電
極E115とが接触する際にもクリック感が操作者に与
えられる。
【0132】また、複数の容量素子用電極E101〜E
104が形成され、サイドボタン132が外部から受け
た力のX軸方向およびY軸方向の方向成分をそれぞれ別
々に認識することができる。ここで、対となる容量素子
用電極(E101およびE102、E103およびE1
04)に対して、互いに位相が異なる信号が供給される
ため、回路を通過することによる信号の位相のずれを大
きくでき、さらに、その信号を論理素子を利用した信号
処理回路を用いるため、精度よく検出することができ
る。
【0133】また、決定操作用のスイッチ(中央ボタン
131)の付いた入力装置を作成することができ、決定
操作をしたときに、明確な操作触感が得られるため、誤
操作を防止することができる。また、検知部材130が
中央ボタン131とサイドボタン132とに分割されて
いるため、サイドボタン132に作用する操作方向に対
応する外部からの力と中央ボタン131に作用する決定
操作に対応する外部からの力とが明確に分離されるた
め、これらの力が互いに干渉するのを軽減することがで
き、誤操作を減少させることができる。なお、この構成
の静電容量式センサは、パソコン、携帯電話、ゲームな
どの入力装置として利用されるのに好ましい。
【0134】また、変位電極140は、直接接触するこ
とによってではなく、容量素子C100(カップリング
コンデンサとしての機能を有している)による容量結合
によって接地された基準電極E100と電気的に結合さ
れるため、静電容量式センサ110の耐電圧特性が向上
し、スパーク電流が流れることによってセンサが破損す
ることがほとんどなくなるとともに、接続不良などの不
具合を防止することができるため、信頼性の高い静電容
量式センサを得ることができる。また、基準電極E10
0と変位電極140との間に絶縁膜150が配置されて
いるが、絶縁膜150の一部をカットして基準電極E1
00と変位電極140とを接触させる必要がないため、
組立および実装面でも有利となる。
【0135】なお、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様
々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、
上述の第1の実施の形態では、容量素子用電極の内側に
形成された基準電極と変位電極の下面中央部に形成され
た凸部とが接触しているものについて説明しているが、
これに限らず、例えば、容量素子用電極の外側に形成さ
れた基準電極と変位電極の下面外縁部に形成された凸部
とが接触しているものなど、基準電極と変位電極とが電
気的に接続されておればどのような構成であってもよ
い。
【0136】また、上述の第1または第2の実施の形態
では、スイッチ用可動電極として、ドーム形状を有する
電極を用いたものについて説明しているが、これに限ら
ず、変位電極が変位するのに伴ってクリック感を付随し
つつ弾性変形してスイッチ用固定電極と接触可能な電極
であれば、どのような形状の電極を用いてもよい。
【0137】また、上述の第1または第2の実施の形態
では、スイッチ用固定電極が容量素子用電極の内側に形
成されたものについて説明しているが、これに限らず、
スイッチ用固定電極が容量素子用電極に隣接するように
形成されたものであってもよい。
【0138】また、上述の第1または第2の実施の形態
では、検知部材がX軸方向およびY軸方向に対応する容
量素子用電極に対して一体に形成されているものについ
て説明しているが、これに限らず、検知部材がX軸方向
およびY軸方向に対応する容量素子用電極のそれぞれに
対応して分割されているものであってもよい。
【0139】また、上述の第1または第2の実施の形態
では、X軸およびY軸の正方向および負方向の4方向に
対応する容量素子用電極が形成されているものについて
説明しているが、これに限らず、用途に合わせて必要な
方向の成分だけを検出できるように容量素子用電極を形
成してもよい。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、検知部材に対して操作を施す場合には、操作方向に
対応する第3の電極がクリック感を付随しつつ弾性変形
して第1の電極と接触したときに始めて検知部材の変位
の認識が開始されるため、操作者はクリック感を感じる
ことで操作を実行していることを感覚的に容易に把握す
ることができる。また、クリック感を生じさせるのに必
要な所定の大きさの外力が与えられて始めて検知部材の
変位の認識が開始されるので、操作者が意識的に操作し
たのではないクリック感を生じさせない範囲の小さな外
力が検知部材に加えられたときには検知部材の変位が認
識されない。従って、検知部材が偶然に別部材に接触す
るなどの外乱を排して、操作者の意識的な操作に基づく
検知部材の変位だけを確実に検出することが可能にな
る。
【0141】請求項2によると、導電性部材から作用す
る力が所定値に達したときにドーム形状をした第3の電
極の頂部近傍が急激に変位して凹んだ状態となって第1
の電極に接触するため、操作者に明瞭なクリック感を与
えることが可能となる。
【0142】請求項3によると、導電性部材が直接接触
することによってではなく、容量結合によって接地また
は一定の電位に保持された基準電極と電気的に結合され
る。そのため、センサの耐電圧特性が向上し、スパーク
電流が流れることによってセンサが破損することがほと
んどなくなるとともに、接続不良などの不具合を防止す
ることができるため、信頼性の高い静電容量式センサを
得ることができる。また、基準電極と導電性部材との間
に絶縁膜を配置した場合においても、絶縁膜の一部をカ
ットして基準電極と導電性部材とを接触させる必要がな
いため、組立および実装面でも有利となる。
【0143】請求項4によると、各組を別方向の力を認
識するために用いることによって多次元的な力の認識が
可能になる。請求項5によると、二組の一方を含む回路
および他方を含む回路の時定数が同じものであるかどう
かにかかわらず、検知部材の変位を認識することができ
る。
【0144】請求項6によると、回路を通過することに
よる信号の位相のずれを大きくできるため、検知部材の
変位認識の精度を向上させることができる。請求項7〜
11によると、出力信号を精度よく検出することがで
き、さらに必要に応じて検出精度を調整することができ
る。また、検知部材の変位検出可能範囲を大きくするこ
とができる。
【0145】請求項12によると、検知部材が外部から
受けた力のX軸方向およびY軸方向の方向成分をそれぞ
れ別々に認識することができる。請求項13によると、
外部からの力のX軸方向またはY軸方向の各成分が明確
に分離されるため、異なる方向の成分が互いに干渉する
のを軽減することができ、誤操作を減少させることがで
きる。
【0146】請求項14によると、上述した効果が得ら
れるほか、さらに、検知部材の操作によって互いに接触
可能な第6の電極および第7の電極を備えていること
で、入力の決定操作を行う際などに使用可能なスイッチ
を付加することができる。請求項15によると、操作方
向に対応する外部からの力と決定操作に対応する外部か
らの力とが明確に分離されるため、これらの力が互いに
干渉するのを軽減することができ、誤操作を減少させる
ことができる。請求項16によると、導電性部材が製造
しやすく、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る静電容量式セ
ンサの模式的な断面図である。
【図2】図1の静電容量式センサの検知部材の上面図で
ある。
【図3】図1の静電容量式センサの基板上に形成されて
いる複数の電極の配置を示す図である。
【図4】図1に示す静電容量式センサの構成に対する等
価回路図である。
【図5】図1に示す静電容量式センサの検知部材にX軸
正方向への操作が施された場合の側面の模式的な断面図
である。
【図6】図1に示す静電容量式センサに入力される周期
信号から出力信号を導出する方法を説明するための説明
図である。
【図7】図1に示す静電容量式センサの信号処理回路を
示す回路図である。
【図8】図1に示す静電容量式センサのX軸方向成分に
ついての信号処理回路を示す回路図である。
【図9】図1に示す信号処理回路の各端子および各節点
における周期信号の波形を示す図である。
【図10】図1に示す静電容量式センサのX軸方向成分
についての出力信号をアナログ電圧に変換する回路を含
む信号処理回路を示す回路図である。
【図11】図1に示す静電容量式センサの第1の変形例
のX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図で
ある。
【図12】検知部材に作用する押下力と出力されるアナ
ログ電圧との関係を示す図である。
【図13】図1に示す静電容量式センサの第2の変形例
のX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図で
ある。
【図14】図1に示す静電容量式センサの第3の変形例
のX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図で
ある。
【図15】図1に示す静電容量式センサの第4の変形例
のX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図で
ある。
【図16】図1に示す静電容量式センサの第5の変形例
のX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図で
ある。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る静電容量式
センサの模式的な断面図である。
【図18】図19の静電容量式センサの検知部材の上面
図である。
【図19】図19の静電容量式センサの基板上に形成さ
れている複数の電極の配置を示す図である。
【図20】図19に示す静電容量式センサの構成に対す
る等価回路図である。
【図21】図19に示す静電容量式センサに入力される
周期信号から出力信号を導出する方法を説明するための
説明図である。
【図22】従来の静電容量式センサの模式的な断面図で
ある。
【図23】図22の静電容量式センサの基板上に形成さ
れている複数の電極の配置を示す図である。
【符号の説明】
10、110 静電容量式センサ 20、120 基板 30、130 検知部材 40、140 変位電極 42 突起体 50、150 絶縁膜 60、160 支持部材 70、170 カバーケース 131 中央ボタン 132 サイドボタン 131a、132a 突起体 160a、160b 貫通孔 E0、E100 基準電極 E1〜E4、E101〜E104 容量素子用電極 E11〜E14、E111〜E114 スイッチ用固定
電極 E21〜E24、E121〜E124 スイッチ用可動
電極 E115 ボタン用固定電極 E125 ボタン用可動電極

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYZ三次元座標系を定義したときに、
    XY平面を規定する基板と、 前記基板と対向している検知部材と、 前記基板と前記検知部材との間に位置し、前記検知部材
    がZ軸方向に変位するのに伴ってZ軸方向に変位する導
    電性部材と、 前記基板上に形成され、前記導電性部材と電気的に接続
    されるとともに、接地または一定の電位に保持された基
    準電極と、 前記基板上に形成された第1の電極と、 前記基板上に形成され、前記導電性部材との間で第1の
    容量素子を構成する第2の電極と、 前記第2の電極に接触し且つ前記第1の電極から離隔す
    るように配置されていると共に、前記導電性部材が変位
    するのに伴ってクリック感を付随しつつ弾性変形して前
    記第1の電極と接触可能な第3の電極とを備えており、 前記第1の電極と前記第3の電極とが接触しているとき
    に、前記第1の電極に対して入力される信号を利用して
    前記導電性部材と前記第2の電極との間隔の変化に起因
    する前記第1の容量素子の静電容量値の変化を検出する
    ことに基づいて前記検知部材の変位を認識可能であるこ
    とを特徴とする静電容量式センサ。
  2. 【請求項2】 前記第3の電極がドーム形状を有してお
    り、その内側に前記第1の電極が配置されていることを
    特徴とする請求項1に記載の静電容量式センサ。
  3. 【請求項3】 前記基準電極と前記導電性部材との間
    に、第2の容量素子が構成されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の静電容量式センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極、前記第2の電極および
    前記第3の電極の組が複数形成されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電容量式セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極、前記第2の電極および
    前記第3の電極の組を2つ有しており、これら二組の一
    方を含む回路および他方を含む回路に、互いに位相が異
    なる信号が供給されることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の静電容量式センサ。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極、前記第2の電極および
    前記第3の電極の組を2つ有しており、これら二組の一
    方を含むCR回路と他方を含むCR回路との時定数が異
    なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の静電容量式センサ。
  7. 【請求項7】 前記第1の電極、前記第2の電極および
    前記第3の電極の組を2つ有しており、これら二組の一
    方を含む回路および他方を含む回路にそれぞれ入力され
    た信号の出力信号が論理素子を利用した信号処理回路に
    より検出されることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の静電容量式センサ。
  8. 【請求項8】 前記論理素子が、排他的論理和演算を行
    うことを特徴とする請求項7に記載の静電容量式セン
    サ。
  9. 【請求項9】 前記論理素子が、論理和演算を行うこと
    を特徴とする請求項7に記載の静電容量式センサ。
  10. 【請求項10】 前記論理素子が、論理積演算を行うこ
    とを特徴とする請求項7に記載の静電容量式センサ。
  11. 【請求項11】 前記論理素子が、論理積演算および否
    定演算を行うことを特徴とする請求項7に記載の静電容
    量式センサ。
  12. 【請求項12】 前記第2の電極が、Y軸に対して線対
    称に配置された一対の第4の電極と、X軸に対して線対
    称に配置された一対の第5の電極とを含んでいることを
    特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の静電
    容量式センサ。
  13. 【請求項13】 前記検知部材が、前記第4の電極およ
    び前記第5の電極のそれぞれに対応して分割されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の静電容量式セン
    サ。
  14. 【請求項14】 前記基板上に形成された第6の電極
    と、 前記基準電極に接触し且つ前記第6の電極から離隔する
    ように配置されていると共に、前記導電性部材が変位す
    るのに伴って弾性変形して前記第6の電極と接触可能な
    第7の電極とをさらに備えていることを特徴とする請求
    項1〜13のいずれか1項に記載の静電容量式センサ。
  15. 【請求項15】 前記検知部材が、前記第2の電極およ
    び前記第6の電極に対応して分割されていることを特徴
    とする請求項14に記載の静電容量式センサ。
  16. 【請求項16】 前記導電性部材が、弾性体に塗布され
    た導電性インクにより形成されていることを特徴とする
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の静電容量式セン
    サ。
JP2001071668A 2001-03-14 2001-03-14 静電容量式センサ Expired - Fee Related JP3628972B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071668A JP3628972B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 静電容量式センサ
EP01932101A EP1378736B1 (en) 2001-03-14 2001-05-17 Electrical capacitance sensor
DE60131782T DE60131782T2 (de) 2001-03-14 2001-05-17 Elektrischer kapazitätssensor
CN01823027XA CN1216277C (zh) 2001-03-14 2001-05-17 静电电容式传感器
US10/471,445 US6933732B2 (en) 2001-03-14 2001-05-17 Capacitance type sensor
PCT/JP2001/004098 WO2002073147A1 (en) 2001-03-14 2001-05-17 Electrical capacitance sensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001071668A JP3628972B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 静電容量式センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002268817A true JP2002268817A (ja) 2002-09-20
JP3628972B2 JP3628972B2 (ja) 2005-03-16

Family

ID=18929358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001071668A Expired - Fee Related JP3628972B2 (ja) 2001-03-14 2001-03-14 静電容量式センサ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6933732B2 (ja)
EP (1) EP1378736B1 (ja)
JP (1) JP3628972B2 (ja)
CN (1) CN1216277C (ja)
DE (1) DE60131782T2 (ja)
WO (1) WO2002073147A1 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100724A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Nitta Corporation 静電容量式センサ
WO2006100725A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Nitta Corporation 静電容量式センサ
JP2006337070A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Nitta Ind Corp 静電容量式センサ
JP2008052620A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Alps Electric Co Ltd 静電容量式の入力装置
JP2009162787A (ja) * 2003-03-31 2009-07-23 Wacoh Corp 力検出装置
JP2010272105A (ja) * 2009-04-22 2010-12-02 Hitachi Displays Ltd 入力装置、およびそれを備えた表示装置
JP2011090494A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Sharp Corp 携帯情報端末
JP2016053779A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド ポインティング・デバイスおよび携帯式コンピュータ。
JP2016176922A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 感圧素子

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7333092B2 (en) 2002-02-25 2008-02-19 Apple Computer, Inc. Touch pad for handheld device
US7499040B2 (en) * 2003-08-18 2009-03-03 Apple Inc. Movable touch pad with added functionality
CN100460168C (zh) * 2004-03-26 2009-02-11 张周新 物体的接触型传感器
US7589713B2 (en) * 2004-10-07 2009-09-15 Alps Electric Co., Ltd. Capacitive coordinate detection device
EP1707931B1 (en) 2005-03-31 2013-03-27 STMicroelectronics Srl Analog data-input device provided with a microelectromechanical pressure sensor
DE102005029503A1 (de) * 2005-06-24 2006-12-28 Siemens Ag Bedienelement mit Näherungssensor und Abschirmung
US7920127B2 (en) * 2005-07-29 2011-04-05 Alps Electric Co., Ltd. Capacitive coordinate detection device
EP1762925B1 (en) 2005-09-09 2016-12-21 STMicroelectronics Srl Analog input device with integrated pressure sensor and electronic apparatus equipped with said input device.
FR2895079B1 (fr) * 2005-12-20 2008-03-28 Skf Ab Dispositif de capteur de deplacement.
KR101225973B1 (ko) * 2006-06-09 2013-01-24 엘지전자 주식회사 전기전자기기의 정전 용량형 스위치
US8022935B2 (en) 2006-07-06 2011-09-20 Apple Inc. Capacitance sensing electrode with integrated I/O mechanism
JP2008020256A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Nitta Ind Corp 静電容量型センサ
US8274479B2 (en) * 2006-10-11 2012-09-25 Apple Inc. Gimballed scroll wheel
US20080088597A1 (en) * 2006-10-11 2008-04-17 Apple Inc. Sensor configurations in a user input device
CN101425418B (zh) * 2007-11-01 2010-07-28 宏达国际电子股份有限公司 输入面板及运用此输入面板的可携式电子装置
JP5439068B2 (ja) * 2009-07-08 2014-03-12 株式会社ワコー 力検出装置
WO2011130755A2 (en) 2010-04-14 2011-10-20 Frederick Johannes Bruwer Pressure dependent capacitive sensing circuit switch construction
US8624759B2 (en) * 2010-05-19 2014-01-07 Nokia Corporation Apparatus and method for an actuator in an electronic device
TW201205404A (en) * 2010-07-16 2012-02-01 Elan Microelectronics Corp Three-dimensional touch sensor and application thereof
JP2012163333A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Seiko Epson Corp 検出装置、電子機器及びロボット
US9041418B2 (en) * 2011-10-25 2015-05-26 Synaptics Incorporated Input device with force sensing
CN203025677U (zh) * 2012-01-13 2013-06-26 骏升科技(中国)有限公司 电容式压力传感转换装置
EP2629422B1 (de) * 2012-02-15 2014-08-20 Flextronics International Kft. Kapazitiver Schalter
RU2014135546A (ru) * 2012-03-09 2016-03-27 Сони Корпорейшн Датчик, устройство ввода и электронное устройство
DE102013209849B4 (de) * 2013-05-27 2022-07-28 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Bedienelement
DE102014201511A1 (de) * 2014-01-28 2015-07-30 Behr-Hella Thermocontrol Gmbh Bedieneinheit für insbesondere eine Fahrzeugkomponente
KR101477120B1 (ko) * 2014-04-14 2014-12-30 성균관대학교산학협력단 정전용량형 6축 힘/토크 센서
GB2533949B (en) * 2015-01-08 2017-05-17 Touchnetix Ltd Displacement sensing apparatus and methods
US9910531B2 (en) * 2015-01-12 2018-03-06 Synaptics Incorporated Circular outline single layer pattern
WO2016125216A1 (ja) * 2015-02-04 2016-08-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 入力装置と、これを用いた電子機器
JP6537433B2 (ja) * 2015-06-11 2019-07-03 東京エレクトロン株式会社 静電容量測定用のセンサチップ及び同センサチップを備えた測定器
US10549982B2 (en) 2016-02-15 2020-02-04 Stmicroelectronics S.R.L. Pressure sensor encapsulated in elastomeric material, and system including the pressure sensor
CN105804605B (zh) * 2016-03-14 2017-07-07 南京赛百联人防科技有限公司 防护门多维监测运维传感器以及防护门
DE102016209241A1 (de) 2016-05-27 2017-11-30 Robert Bosch Gmbh Mikromechanisches Bauteil für eine Drucksensorvorrichtung
JP6325639B1 (ja) * 2016-11-22 2018-05-16 Nissha株式会社 圧力センサ
JP6762896B2 (ja) * 2017-03-22 2020-09-30 アズビル株式会社 圧力センサチップ、圧力発信器、および圧力センサチップの製造方法
WO2018180346A1 (ja) * 2017-03-25 2018-10-04 アルプス電気株式会社 力覚センサ
IT201700115209A1 (it) * 2017-10-12 2019-04-12 Chep Deutschland Gmbh Sistema di pallet e componente di misura
US20200256750A1 (en) * 2018-02-09 2020-08-13 Tri-Force Management Corporation Force sensor
CN109855772B (zh) * 2019-01-23 2024-04-19 广西大学 一种电容式六维力传感器
KR102196437B1 (ko) * 2019-01-29 2020-12-30 한국과학기술연구원 정전용량형 미세가공 초음파 트랜스듀서
EP4246809A4 (en) * 2020-11-20 2024-04-17 Shenzhen Lichi Innovation And Tech Co Ltd INPUT DEVICE, INPUT METHOD AND KEYBOARD

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0369594A (ja) 1989-08-07 1991-03-25 Idemitsu Petrochem Co Ltd ダイヤモンド膜の選択形成方法
US5367199A (en) * 1992-05-01 1994-11-22 Triax Technologies Sliding contact control switch pad
JPH07200164A (ja) * 1993-12-28 1995-08-04 Nitta Ind Corp 静電容量式センサー
JPH11132872A (ja) * 1997-11-04 1999-05-21 Nitta Ind Corp 静電容量式力検出装置
JP4295883B2 (ja) * 1999-12-13 2009-07-15 株式会社ワコー 力検出装置
JP3069594U (ja) * 1999-12-13 2000-06-23 株式会社ワコー 押しボタンスイッチ
WO2002073148A1 (fr) * 2001-03-14 2002-09-19 Nitta Corporation Capteur capacitif electrique

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010151847A (ja) * 2003-03-31 2010-07-08 Wacoh Corp 力検出装置
JP2009162787A (ja) * 2003-03-31 2009-07-23 Wacoh Corp 力検出装置
JP2010008427A (ja) * 2003-03-31 2010-01-14 Wacoh Corp 力検出装置
US7710126B2 (en) 2005-03-18 2010-05-04 Nitta Corporation Capacitance type sensor
JPWO2006100725A1 (ja) * 2005-03-18 2008-08-28 ニッタ株式会社 静電容量式センサ
WO2006100725A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Nitta Corporation 静電容量式センサ
US7705612B2 (en) 2005-03-18 2010-04-27 Nitta Corporation Capacitance type sensor
WO2006100724A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Nitta Corporation 静電容量式センサ
JP2006337070A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Nitta Ind Corp 静電容量式センサ
JP2008052620A (ja) * 2006-08-28 2008-03-06 Alps Electric Co Ltd 静電容量式の入力装置
JP4717757B2 (ja) * 2006-08-28 2011-07-06 アルプス電気株式会社 静電容量式の入力装置
JP2010272105A (ja) * 2009-04-22 2010-12-02 Hitachi Displays Ltd 入力装置、およびそれを備えた表示装置
JP2011090494A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Sharp Corp 携帯情報端末
JP2016053779A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド ポインティング・デバイスおよび携帯式コンピュータ。
JP2016176922A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 感圧素子

Also Published As

Publication number Publication date
CN1216277C (zh) 2005-08-24
WO2002073147A1 (en) 2002-09-19
CN1492994A (zh) 2004-04-28
EP1378736A1 (en) 2004-01-07
DE60131782D1 (de) 2008-01-17
DE60131782T2 (de) 2008-10-30
US6933732B2 (en) 2005-08-23
EP1378736A4 (en) 2005-10-12
EP1378736B1 (en) 2007-12-05
JP3628972B2 (ja) 2005-03-16
US20040080216A1 (en) 2004-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3628972B2 (ja) 静電容量式センサ
JP4136655B2 (ja) 静電容量式センサ
EP1378737B1 (en) Electrical capacitance sensor
US7119552B2 (en) Capacitance type force sensors
JP3848901B2 (ja) 静電容量式センサ
US7710126B2 (en) Capacitance type sensor
US6894507B2 (en) Capacitance type sensor
US6867601B2 (en) Capacitance type sensor
US7852321B2 (en) Direction detection switch
US7705612B2 (en) Capacitance type sensor
JP2004037350A (ja) 抵抗型センサ
US20080018347A1 (en) Capacitance type sensor
JP2002107245A (ja) 力検出装置
JP2003035615A (ja) 静電容量式センサ
JP2004020210A (ja) 静電容量式センサ
JP3999707B2 (ja) 静電容量型センサ
JP2003287468A (ja) 静電容量式センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040604

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041028

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071217

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees